JP2004101605A - 画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置に周辺装置が組み付けられた画像形成システムにおいて、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済む画像形成システムを提供する。
【解決手段】位置決め部材54および中継搬送装置55によって、画像形成装置52と後処理装置53とを距離Lだけ離れるように設置し、中継搬送装置55によって、画像形成装置52と後処理装置53とを連結する。これにより、画像形成装置52、後処理装置53、位置決め部材54、中継搬送装置55によって囲まれた空間を形成する。画像形成装置52内でのジャム発生時に、中継搬送装置55の下面部55bを回動支点56を中心にして90度回動した後、その空間に画像形成装置52内の所定ユニットを引き出してジャム処理を行う。
【選択図】 図1
【解決手段】位置決め部材54および中継搬送装置55によって、画像形成装置52と後処理装置53とを距離Lだけ離れるように設置し、中継搬送装置55によって、画像形成装置52と後処理装置53とを連結する。これにより、画像形成装置52、後処理装置53、位置決め部材54、中継搬送装置55によって囲まれた空間を形成する。画像形成装置52内でのジャム発生時に、中継搬送装置55の下面部55bを回動支点56を中心にして90度回動した後、その空間に画像形成装置52内の所定ユニットを引き出してジャム処理を行う。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に周辺装置を組み付けてなる画像形成システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、使用者の要望あるいは使用される環境に応じて画像形成装置に周辺装置を組み付けた、画像形成システムが提供されるようになっている。
【0003】
上記画像形成システムとして、例えば、画像形成装置に周辺装置としてスイッチバック機構を組み付けてなる画像形成システムがある。該画像形成システムは、まず、上記画像形成装置にて、片面に画像が形成された記録材(シート)を上記スイッチバック機構に排出する。そして、該スイッチバック機構でシートを反転させた後、該シートを画像形成装置に送る構成である。この画像形成システムにより、シートの表裏両面に画像を形成できるので、省資源化を実現することができる。
【0004】
また例えば、上記画像形成システムとして、画像形成装置に周辺装置として後処理装置を組み付けてなる画像形成システムがある。該画像形成システムでは、画像形成装置にて画像形成が完了したシートを後処理装置に送り込む。そして該後処理装置で、パンチ穴加工、ステープル、および仕分け等を行う構成である。この画像形成システムにより、作業効率を向上させることができる。
【0005】
このように画像形成装置に周辺装置を組み付ける画像形成システムでは、周辺装置の種類を選択することができるということの他に、画像形成装置についても、例えば複写機、プリンタなど使用目的にあったものを任意に選択することができるようになっている。従って、画像形成装置の機能と周辺装置の機能との組み合わせに自由度があり、使用者が所望する画像の仕上げ形態を任意に選択したり設定したりすることができるので、このような画像形成システムは拡張性に優れている。
【0006】
ところで、上記画像形成システムでは、画像形成装置や周辺装置のシート搬送系でシートが滞留してジャムが発生する場合がある。このような場合には、使用者は滞留したシートを取り出すといった画像形成システムの復旧作業を行わなければならない。
【0007】
このような場合、画像形成装置内の所定のユニットを画像形成装置の周辺装置側の外部に引き出すなど、画像形成装置と周辺装置との間を開放してジャム処理を行うようになっていると、ジャム処理を行う前に画像形成装置に組み付けた周辺装置を取り外したり移動したりしなければ、滞留したシートを取り出すことができず、作業が多くなる。また、周辺装置を取り外す作業に必要な空間、および取り外した周辺装置を一時退避させるための空間や、周辺装置の移動先の空間を設けなければならないが、このような空間には画像形成システム以外の物が置かれやすいので、ジャム処理時にこの空間にある障害物を移動させなければならないという大変な作業を伴うことがある。
【0008】
特許文献1には、画像形成装置本体の前面部に開口部を設け、さらに該開口部の内側には搬送部材等が配設された開閉ユニットを備えてなる画像形成装置が開示されている。上記画像形成装置では、使用者はジャムによって滞留したシートを上記開口部から手を差し込んで取り出す構成となっている。画像形成装置と周辺装置との間を開放して処理を行っていたジャムに対してこのような開口部から処理を行うことができるようになっていれば、周辺装置が組み付けられていても画像形成装置内のジャムについては上述のように周辺装置を取り外したり移動したりする作業を行わなくて済むようになることが考えられる。
【0009】
また、例えば、特許文献2には、画像形成装置に組み付ける周辺装置を複数個にユニット化した画像形成システムが開示されている。この画像形成システムでは、各周辺装置が床面上に配置された支持台上を画像形成装置から離れる方向に移動することができるようになっている。画像形成装置と周辺装置との接続箇所近辺や、各周辺装置内でジャムが発生した場合には、使用者が所定のユニットを画像形成システムから切り離して支持台上を移動させ、ジャムが発生した辺りに空間を形成し、この空間を利用して滞留したシートを取り出すようになっている。このような画像形成システムを用いれば、画像形成装置と周辺装置との間を開放してジャム処理を行う場合に、周辺装置が移動すべき空間が予め支持台上に形成されるようになることが考えられる。
【0010】
【特許文献1】
特開平4−86836号公報(公開日平成4年3月19日)
【0011】
【特許文献2】
特開平6−286922号公報(公開日平成6年10月11日)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示の画像形成装置では、滞留したシートを取り出すための空間を画像形成装置自身に設けるため、確保される空間の大きさは充分とは言えず、使用者にとってシートの取出しはやはり困難となる虞がある。また、周辺装置内で発生したジャムに対しては上記空間から行うことができない。
【0013】
そこで、画像形成装置と周辺装置との間を開放して作業用の充分な空間を確保した状態でジャム処理を行うために、上記特許文献2に開示の画像形成システムの構成を利用することにすると、このような画像形成システムにおいても、画像形成装置の一部を引き出してジャム処理を行うようになっていれば、引き出す前に使用者がユニット化した周辺装置を取り外して移動させなければならないことに変わりはなく、作業はやはり多い。
【0014】
また、支持台上に周辺装置が移動すべき空間が予め形成されているとしても、その空間は画像形成システムの側端部に形成されているので、床面に設置された支持台上には荷物などが置かれやすく、当該空間に別の物の一部が容易に侵入することもできるので、周辺装置の移動用の空間が確実に確保されているとは言えない。従って、ジャム時にその空間から障害物を取り除くという大変な作業をなくすことが困難である。
【0015】
このように、従来の画像形成システムには、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行おうとするときに画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う作業が大変であるという問題があった。
【0016】
本発明は、上記の問題に臨みてなされたものであり、その目的は、画像形成装置に周辺装置が組み付けられた画像形成システムにおいて、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済む画像形成システムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成システムは、上記の課題を解決するために、記録材に画像形成を行う画像形成装置と、上記画像形成装置に並置されるように組み付けられ、上記画像形成装置から画像形成が行われた上記記録材が搬送されて上記記録材に所定の処理を行う周辺装置とを備える画像形成システムにおいて、上記画像形成装置と上記周辺装置との上部での位置決めを行う第1位置決め手段として機能すると共に、上記画像形成装置から上記周辺装置への上記記録材の搬送を中継する中継搬送装置と、上記画像形成装置と上記周辺装置との下部での位置決めを行う第2位置決め手段とを備えており、上記第1および第2位置決め手段は、これらの位置決め手段の間に画像形成装置と上記周辺装置との間で行う記録材のジャム処理用の空間を形成するように配置されると共に、上記画像形成装置と上記周辺装置とが上記ジャム処理用の空間に対応した距離だけ離れるように位置決めを行い、上記中継搬送装置は、その内部の中継搬送路が水平に設けられた平板状の装置であり、該中継搬送路より下方に位置する下面部を、上記空間側に向けて開放可能であることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、画像形成システムの画像形成装置と周辺装置との間には、第1位置決め手段(すなわち、中継搬送装置)および第2位置決め手段による位置決めと中継搬送装置による連結とによって、画像形成装置と周辺装置との間で行う上記記録材のジャム処理用の空間が予め確保される。そのため、画像形成装置や画像形成装置に組み付けた周辺装置の記録材搬送系で記録材が滞留しジャムが発生して画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行う場合に、上記の空間を介して滞留した記録材の取り出しを容易に行うことができる。これにより、ジャム処理用の空間を形成するのに周辺装置を取り外したり移動したりする必要がなくなる。
【0019】
この結果、画像形成装置に周辺装置が組み付けられた画像形成システムにおいて、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済む画像形成システムを提供することができる。
【0020】
また、上記空間を利用してジャム処理を行う場合、画像形成装置若しくは周辺装置のジャム処理用所定ユニットを該空間に引き出してジャムの生じた搬送路を開放するなどの措置が取られる。この時、中継搬送装置の下面部が空間側、すなわち下方に開放可能であることで、ジャムを起こしたシートが中継搬送路内にかかって存在する場合にも、中継搬送路を開放してジャム処理が容易に行える。
【0021】
さらに、中継搬送装置の上面部の上面に物が置かれている場合であっても、ジャム処理時に上面部は回動される必要が無いので、上面部の上面に置かれたものを移動させること無く、上述のジャム処理が可能となる。
【0022】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記中継搬送装置の下面部は、上記画像形成装置と上記周辺装置との連結を解除して連結解除部分が鉛直下方を向くように回動可能である構成とすることができる。
【0023】
上記の構成によれば、ジャム処理時に中継搬送装置の下面部による画像形成装置と周辺装置との連結を解除して、該下面部の連結解除部分が鉛直下方を向くように回動させることにより、該下面部が前記の空間の上限から退避する状態となる。上記下面部は平板状であるから、このような回動による退避を行っても、退避後の下面部が上記空間をジャム処理の障害となるほどに狭めてしまうことを避けることができる。従って、上記下面部の開放角度を広くでき、さらに残された空間の利用効率が高くなる。
【0024】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記中継搬送装置の下面部を回動させた後に、上記空間に上記画像形成装置の所定部分を退避させて上記画像形成装置の上記記録材の搬送路を開放することが可能である構成とすることができる。
【0025】
上記の構成によれば、中継搬送装置を回動させた後に、前記の空間に画像形成装置の所定部分を退避させて記録材の搬送路を開放することにより、画像形成装置の搬送路で発生したジャムの処理を、高い利用効率の空間を介して特に容易に行うことができる。
【0026】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置が設置可能である構成とすることができる。
【0027】
上記の構成によれば、第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置を設置することにより、上記処理を第2位置決め手段で行うことができる。従って、上記所定装置を、別途設けた空間に設置する必要がないので、画像形成システム全体のサイズを小さくすることができる。
【0028】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記所定装置は、上記画像形成装置に供給する記録材を収容する記録材供給装置である構成とすることができる。
【0029】
上記の構成によれば、第2位置決め手段として用いる所定装置を記録材供給装置とするので、画像形成装置に供給する記録材の総収容容量を増加させることができる。また、第2位置決め手段が占有する空間が大きければ、記録材供給装置を、記録材を大量に収容する装置とすることができるので、その場合には、使用者がこまめに記録材を追加補充するといった作業を行う必要がなくなる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0031】
図1に、本実施の形態に係る画像形成システム51の構成を示す。画像形成システム51は、画像形成装置52、後処理装置53、位置決め部材54、および中継搬送装置55を備えている。
【0032】
画像形成装置52は複写機やプリンタとしてシート(記録材)に画像を形成する装置であり、自動原稿搬送装置52a、画像読取装置52b、画像記録装置52c、記録材再供給搬送装置52d、および記録材供給装置52eを備えている。
【0033】
自動原稿搬送装置52aは原稿を搬送しながら画像読取装置52bで読み取るための装置であり、画像読取装置52bは、上記自動原稿搬送装置52aによって搬送された原稿、あるいは原稿台に載置された原稿を読み取る。画像記録装置52cは、画像読取装置52bによって読み取られた原稿の画像データを、内部の記録材供給部や記録材供給装置52eから供給されて搬送された記録材に画像として記録する。記録材供給装置52eは、オプション装置として準備されている多段の記録材供給トレイを有する。記録材再供給搬送装置52dは、画像記録装置52cによって片面に画像が記録されたシートを、裏面にも画像を記録する場合に画像記録装置52cに再搬送する装置である。
【0034】
中継搬送装置55は、画像形成装置52と後処理装置53とを連結し、画像形成装置52から後処理装置53へのシートの搬送を中継する。また、中継搬送装置55は、画像形成装置52と後処理装置53との上部付近での位置決めを行う第1位置決め手段としても機能する。
【0035】
位置決め部材(第2位置決め手段)54は、画像形成装置52と後処理装置53との下部付近での位置決めを行う部材であり、画像形成システム51の動作中に画像形成装置52および後処理装置53が移動しないように固定する固定具として機能する。位置決め部材54は、一体形状の部材として具備されていてもよいが、画像形成システム51の前面側と背面側とのそれぞれで位置決めする前位置決め部材および後位置決め部材からなる構造物、あるいはそれらの位置決め部材を連結するステー等からなる構造物として具備されていてもよい。
【0036】
また、位置決め部材54は、単に画像形成装置52と後処理装置53との位置決めを行う専用の部材として設ける必要は無く、他の機能を有する装置を位置決め部材54として兼用させることができる。図1の例では、シートを大量に収容し、画像記録装置52cにシートを供給する記録材供給装置を位置決め部材54として兼用している。以下、本実施の形態では、位置決め部材54を記録材供給装置54として示す。
【0037】
後処理装置(周辺装置)53は、画像形成装置52に並置されるように記録材供給装置54および中継搬送装置55を介して組み付けられた装置であり、画像形成装置52から画像形成が行われたシートが中継搬送装置55を介して搬送されると、シートにパンチ穴加工、ステープル、および仕分けなどの所定の後処理を行う。
【0038】
次に、画像形成システム51の各部について詳述する。
【0039】
画像読取装置52bは、画像記録装置52c上および記録材再供給搬送装置52d上に設けられた画像読取装置支持台57を備えていて、これにより支持されている。透明な原稿載置台(図示せず)上にセットされた原稿の画像を露光走査して光電変換素子上に結像し、原稿画像を電気的信号に変換した上で画像データとして出力する。また、該画像読取装置52bは、自動原稿搬送装置52aにより自動原稿搬送経路に沿って原稿を搬送する過程において、原稿の下方および上方から、原稿画像を同時に走査して読み取る。
【0040】
原稿面の下方からは、通常原稿台下面を走査移動する移動走査光学系が、原稿搬送経路の所定の位置に停止した状態で光電変換素子であるCCDまで光像を導き原稿画像を読み取る構成となっている。また、原稿の両面を同時に読み取る場合は、原稿面の上面に対して原稿を露光する光源、光像を光電変換素子まで導く光学レンズ、光像を画像データに変換する光電変換素子などから一体的に構成される密着イメージセンサ(CIS)を自動原稿搬送装置52aに装着することにより、同時に原稿の両面を読み取る構成となっている。
【0041】
以上の構成により、両面原稿の読み取りモードが設定されると、自動原稿搬送装置52aの供給部にセットされた原稿が順次搬送され、画像がほぼ同時に読み取られる。
【0042】
画像読取装置52bは、自動読取モードと、手動読取モードとを備えている。自動読取モードは、シート物の原稿を、自動原稿搬送装置52aにより自動的に供給して1枚ずつ順次露光走査して原稿画像を読み取る方式である。手動読取モードは、ブック物の原稿、もしくは自動原稿搬送装置52aにより自動供給が不可能なシート物の原稿をマニュアル操作によりセットして原稿画像を読み取る方式である。
【0043】
次に、図2に、画像記録装置52cの詳細な断面構成を示す。画像記録装置52cは、画像読取装置52bによって読み込まれた画像や、画像記録装置52cに外部から接続された機器(例えばパーソナルコンピュータなどの画像処理装置)からのデータを画像として記録出力するものである。
【0044】
画像記録装置52cには、感光体ドラム3を中心に、画像形成プロセスの各機能を担う各プロセスユニットが配置され、これらにより画像形成部が形成されている。感光体ドラム3の周囲には、帯電手段5、光走査ユニット11、現像ユニット2、転写手段6、クリーニングユニット4および除電ランプ12などが順次配置されている。
【0045】
帯電手段5は、感光体ドラム3の表面を均一に帯電させるものである。光走査ユニット11は、均一に帯電された感光体ドラム3上に光像を走査して静電潜像を書き込むものである。現像ユニット2は、光走査ユニット11により書き込まれた静電潜像を現像剤補給容器7から供給される現像剤により顕像化するものである。転写手段6は、感光体ドラム3上に顕像化された画像を記録材上に転写するものである。クリーニングユニット4は、感光体ドラム3上に残留した現像剤を除去して感光体ドラム3上に新たな画像を記録することを可能にするものである。除電ランプ12は、感光体ドラム3表面の電荷を除去するものである。
【0046】
画像記録装置52cの下部には、画像記録装置52c本体内に内装された供給トレイ10が配置されている。
【0047】
供給トレイ10は、シートを収容する記録材収容トレイである。供給トレイ10に収容されたシートは、ピックアップローラ16などにより1枚ずつ分離され、レジストローラ14まで搬送され、レジストローラ14により感光体ドラム3に形成された画像とのタイミングが計られ、転写手段6と感光体ドラム3との間に順次供給される。そして感光体ドラム3上に記録再現された画像はシート上に転写される。なお、供給トレイ10へのシートの補給は、画像記録装置52cの正面側(操作側)に、供給トレイ10を引き出して行う。
【0048】
また、画像記録装置52cの下面には、記録材供給装置52eから送られてくるシートを受け入れ、画像形成部に向かってシートを順次供給するためのシート受口61が設けられている。画像記録装置52cの側面下方には、位置決め部材としても機能する記録材供給装置54から記録材再供給搬送装置52dを介して送られてくるシートを受け入れ、画像形成部に向かってシートを順次供給するための拡張記録材受け入れ部62が設けられている。
【0049】
画像記録装置52c内上部には、定着装置8が配置されている。定着装置8は、画像が転写されたシートを順次受け入れ、定着ローラ81と加圧ローラ82とを用いて、熱と圧力とによりシート上に転写された現像画像を定着するものである。これにより、シート上に画像が記録される。
【0050】
画像が記録されたシートは、搬送ローラ25によりさらに上方に搬送され、切換えゲート9を通過する。そして、シートの排出トレイが画像記録装置52cの外装に備えられた積載トレイ15に設定されている場合は、反転ローラ26により積載トレイ15に排出される。一方、両面画像形成や後処理が指定されている場合には、一旦反転ローラ26により積載トレイ15に向けてシートを排出する。なお、この場合には、シートを完全に排出せず、シートを狭持させたまま反転ローラ26を逆転させる。そして、上記シートを逆方向、つまり両面画像形成や後処理の為に選択的に装着されている記録材再供給搬送装置52dや後処理装置53の装着されている方向に、反転搬送する。
【0051】
このとき、切換えゲート9は、図2の実線の状態から破線の状態に切換えられる。両面画像形成を行う場合は、記録材再供給搬送装置52dが、反転搬送されたシートを再び画像記録装置52cに供給する。後処理装置53によって後処理を行う場合は、記録材再搬送装置52dは内部の切換えゲートを切り換えて、中継搬送装置55を介してシートを後処理装置53に搬送するようになっている。
【0052】
光走査ユニット11の上下空間部には、画像形成プロセスを制御する回路基板および外部機器からの画像データを受け入れるインターフェイス基板などを収容する制御部110、そして、これら各種の上記インターフェイス基板、ならびに各上記画像形成プロセスユニットに対して電力を供給する電源装置111などが配置されている。
【0053】
また、図1に示すように、記録材供給装置52eは、記録材供給部71・72・73および記録材排出部74を備えている。上記記録材供給部71〜73はシートを収容している。記録材供給装置52eは、使用者よって選択されたシートを収容した記録材供給部71〜73を選択的に動作させるとともに、該記録材供給部71〜73に収容されたシートを、上記記録材排出部74に向かって分離供給するものである。また、記録材供給装置52eは、画像記録装置52cを載置するデスク機能を有するユニットでもあり、画像記録装置52cに着脱自在となっている。
【0054】
記録材供給装置52eによってシートが供給されると、該シートは、画像記録装置52cの下部に設けられたシート受口61へ受け渡された後、画像形成部へ至る。記録材供給部71〜73にシートを補給する場合、あるいは該記録材供給部71〜73に収容されているシートを交換する場合には、記録材供給装置52e本体の前面側方向に記録材収容部71〜73を引き出して行う。
【0055】
なお、ここでは、記録材供給装置52eは3つの記録材供給部71〜73を備えているが、少なくとも1つ、もしくはそれ以上の記録材供給部と記録材排出部とを備えていてもよい。
【0056】
また、記録材供給装置54は、図1に示すように画像形成装置52と後処理装置53との間の空間の下方側を占めるように設けられており、記録材供給部75を備えている。上記記録材供給部75はシートを収容しており、シート供給動作を行うにあたり、記録材供給部75に収容されたシートを、上記記録材供給装置54の右側面上部に設けられた記録材排出部76に向かって分離供給するものである。記録材供給装置54は、画像記録装置52cの記録材供給部71〜73に収容されるシートの量よりも多い、大量のシートを収容することができる。また、記録材供給部75にシートを補給、あるいは交換する場合には、記録材供給装置54本体の前面側方向に記録材供給部75を引き出して行う。
【0057】
また、記録材供給装置54の下面の高さは画像形成装置52の下面や後処理装置53の下面と同様であるが、上面の高さは、ジャム処理時に記録材供給装置54の上方で画像形成装置52から後処理装置53側へ向かって所定ユニットを引き出すことができる高さに制限されている。
【0058】
記録材供給装置54によってシートが供給されると、該シートは、画像記録装置52cの左側面下部に設けられた拡張記録材受け入れ部62(図2)へ受け渡された後、画像形成部へ至る。
【0059】
また、記録材供給装置54は、前述したように第2位置決め手段として機能するものであり、画像形成装置52と後処理装置53とが配置される位置を決める。記録材供給装置54は、画像形成装置52側を向く面で画像形成装置52に固定されると共に、後処理装置53側を向く面で後処理装置53に固定されており、これによって画像形成装置52と後処理装置53とが連結されている。
【0060】
中継搬送装置55は、図1に示すように、記録材再供給搬送装置52dの最上部付近と後処理装置53の最上部付近とを連結する、水平に設けられた平板状の装置である。中継搬送装置55はこの連結状態で、画像記録装置52cによって画像形成が終了したシートを記録材再供給搬送装置52dから受け取って、後処理装置53に搬送する。
【0061】
また、中継搬送装置55は、シートの中継搬送路を境に上面部55aおよび下面部55bの2つの部分に分かれており、該中継搬送装置55の上面部55aが画像形成装置52の本体側(記録材再搬送装置52dを含む)と後処理装置53とを連結するための位置決め連結機能を有する。一方、中継搬送装置55の下面部55bは中継搬送路内に停滞したシート記録材の取り出しや画像形成部および再給紙搬送路の開放を行うときに、中継搬送装置55に備えられた回動支点56を中心にして回動可能となるように支持されている。
【0062】
上述した記録材供給装置54と中継搬送装置55とを用いた連結により、画像形成装置52と後処理装置53とは、両者の間で行われる記録材のジャム処理用の空間を確保することのできる水平距離L(図1)だけ離れるように、すなわち前記所定ユニットがジャム処理が可能となるまで引き出すことができる距離Lだけ離れるように、位置決めが行われる。
【0063】
中継搬送装置55の回動支点56は、中継搬送装置55の記録材再供給搬送装置52dとの連結箇所から後処理装置53側に水平距離L’(図1)だけ離れた位置に、画像形成システム51の前面側と背面側とを結ぶ方向に沿って設けられている。中継搬送装置55の下面部55bは、記録材再供給搬送装置52dとの連結が解除されて搬送路が画像形成装置52から切り離されると、回動支点56の周りに、連結解除部分が鉛直下方を向くように90度回動することができる。ここで、L’<Lであり、回動後の下面部55bは後処理装置53の側面にほぼ沿うことになる。
【0064】
また、中継搬送装置55は記録材供給装置54の上面から距離H(図1)だけ上方に離れた位置に設けられ、距離Lが設定されたジャム処理用の空間を、該中継搬送装置55の下面部55bの占有分を除いて残すように上記連結を行っている。すなわち、画像形成装置52と後処理装置53との間には、下面部55bの体積分の空間を除くことで、ジャム処理用の空間を形成することができるようになっている。従って、中継搬送装置55が上記連結を行っている場合に形成されている空間がそのままではジャム処理用として十分でなくても、下面部55bを画像形成装置52と後処理装置53との間で適宜移動させることができれば、そのような移動によってジャム処理用の空間を形成することができる。そして、さらに上述した回動が可能となるように、H>Lに設定されている。このように、画像形成システム51には、画像形成装置52と後処理装置53と記録材供給装置54と中継搬送装置55とに囲まれる形で、図1に示すように開口サイズがH×Lの空間が形成されている。
【0065】
後処理装置53は、図面上で画像形成システム51の左側に位置するよう画像形成装置52に組み付けられて配置されており、搬送されたシートに対してパンチ穴加工、ステープル、および仕分けなどの後処理を行う。また、後処理装置53は、受け取り搬送部53a、第1の記録材排出部53b、および第2の記録材排出部53cを備えている。受け取り搬送部53aは中継搬送装置55と連結されて、中継搬送装置55によって搬送されるシートを受け取って、上述の後処理を行う部分に搬送する。第1の記録材排出部53bは、シートに後処理を施さない場合に、受け取り搬送部53aによって受け取ったシートをそのままの状態で外部に排出する排出部である。第2の記録材排出部53cは、後処理が施されたシートを外部に排出する排出部である。後処理装置53において、画像の形成されたシートが第1の記録材排出部53bと第2の記録材排出部53cとのいずれから排出されるかが、使用者によって選択されるようになっている。
【0066】
ここでは、図示しないが、後処理装置53には、所定枚数のシートに対してステープル処理を施す機能を有する後処理手段を装着した後処理装置、あるいはB4、A3などのシートの紙折りを行う機能を有する後処理手段を装着した後処理装置、あるいはファイリング用の穴をあける機能を有する後処理手段を装着した後処理装置、あるいはソートや仕分けを行うために数ビン〜数10ビンの記録材排出部を有する機能を有する後処理手段を装着した後処理装置などがあり、いずれの後処理装置も装着することができるようになっている。
【0067】
以上が画像形成システム51の各部についての詳細である。前述したように、画像形成装置52と後処理装置53と記録材供給装置54と中継搬送装置55とで囲まれる空間が予め確保されている。この空間の水平方向の距離Lは、画像形成装置52と後処理装置53との間でジャム処理を行うための空間に対応した距離である。そのため、画像形成装置52や後処理装置53の記録材搬送系でシートが滞留しジャムが発生して画像形成装置52と後処理装置53との間でジャム処理を行う場合に、上記の空間を介して、滞留したシートの取り出しを容易に行うことができる。また、この空間は、画像形成システム51の水平方向幅(横幅)の中ほどに形成されているため、従来のように荷物が置かれたり、画像形成システム51の近傍に置かれた装置の一部が侵入することがまずない。これにより、ジャム処理時に画像形成システム51の周囲物との干渉がなくなるので、ジャム処理用の空間を形成するのに後処理装置53を取り外したり移動したりする必要がなくなる。画像形成システム51の外形は、ジャム処理時に通常時の外形から変化しない。
【0068】
この結果、画像形成システム51において、画像形成装置52と後処理装置53との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置52と後処理装置53との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済み、画像形成システム51の復旧作業を容易に行うことができる。
【0069】
ここで、ジャム処理時の操作の一例を図3および図4を用いて説明する。画像形成装置52内でジャムが発生したとする。まず、画像形成装置52の操作部(図示せず)にジャムが発生したことが表示される。そこで、使用者は表示された案内に従って、上述した空間を利用した滞留しているシートを取り出す作業を行うこととなる。
【0070】
使用者は図3に示す画像形成システム51において、中継搬送装置55の下面部55bと画像形成装置52との連結を解除し、下面部55bを矢印の方向にPからQへ向かって回動させる。すると、図4に示すように、下面部55bは平板面が後処理装置53の側面に沿う位置となる。ジャム処理用の空間の幅は、前述の距離Lよりも下面部55bの厚み分だけ短い。そして、この空間に画像形成装置52内の所定のユニット52uを矢印E方向に引き出して、画像形成装置52内の搬送路を開放する。この状態で、使用者はジャムを起こしたシートを取り除く。
【0071】
このように、ジャム処理時に中継搬送装置55の下面部55bによる画像形成装置52と後処理装置53との連結を解除して、下面部55bを連結解除部分が鉛直下方を向くように90度回動させることにより、下面部55bが前記の空間の上限から退避する状態となる。下面部55bは平板状であるから、このような90度の回動による退避を行っても、退避後の下面部55bが上記空間をジャム処理の障害となるほどに狭めてしまうことを避けることができる。
【0072】
従って、従来のように後処理装置53を取り外したり移動させたりするときのような大変な作業は伴わない。なお、本実施の形態では中継搬送装置55の下面部55bが画像形成装置52側から後処理装置53側へ回動する例を示しているが、後処理装置53側から画像形成装置52側へ回動させ、後処理装置53からジャム処理用に扉を開けたり所定ユニットを引き出したりすることができる構成であってもよい。
【0073】
また、上述のジャム処理では、中継搬送装置55の下面部55bのみが回動され、上面部55aはそのままの位置で保持されるため、下面部55bの回動によって中継搬送装置55内の中継搬送路も開放される。このため、特に、ジャムを起こしたシートが画像形成装置52から中継搬送装置55にかかって存在する場合に、中継搬送路を開放してジャム処理が容易に行え、かつ、該シートが邪魔になって下面部55bの回動が行えないといった不具合は発生しない。
【0074】
さらに、中継搬送装置55の上面部55aの上面に物が置かれている場合であっても、ジャム処理時に上面部55aは回動される必要が無いので、上面部55aの上面に置かれたものを移動させること無く、上述のジャム処理が可能となる。
【0075】
また、画像形成システム51において、中継搬送装置55の下面部55aを、画像形成システム51の操作側と反対側に向かって、すなわちシステムの前面側から背面側に向かって回動するように設けてもよい。この場合のジャム処理時の操作の一例を、図5ないし図7を用いて説明する。
【0076】
画像形成装置52内でジャムが発生したとする。使用者は図5に示す画像形成システム51において、中継搬送装置55の下面部55bによる画像形成装置52との連結を解除し、下面部55bを矢印の方向SからTへ向かって回動させる。この方向は、図4のPからQへ向かう方向と直交している。すると、図6に示すように、下面部55bは画像形成システム51の背面側に沿う位置となる。ジャム処理用の空間の幅は、回動前の距離Lと同じである。そして、図7に示すように、この空間に画像形成装置52内の所定のユニット52uを矢印E方向に引き出して、画像形成装置52内の搬送路を開放する。この状態で、使用者はジャムを起こしたシートを取り除く。
【0077】
図5ないし図7の例では、ジャム処理時に上記空間の上方から中継搬送装置55を退避させることにより、空間の上方から作業に臨むことができるようになることは先の図3および図4の例と同じであるが、このようにすると、回動させた下面部55bは画像形成システム51の使用者が通常ジャム処理を行う側と反対側に退避することになり、さらに上記空間の利用効率を高くすることができる。
【0078】
また、下面部55bを、前述したように画像形成装置52側あるいは後処理装置53側に90度回動させる場合には、退避した下面部55bの厚み分だけ前記の空間を狭める。このため、狭まった後の空間の画像形成装置55と後処理装置53とを結ぶ水平方向距離を、下面部55bを画像形成システム51の操作側と反対側に回動させる場合の水平方向距離と等しくしようとすると、画像形成装置55と後処理装置53との間の距離Lが下面部55bの厚み分だけ大きくなる。これにより、水平状態にある中継搬送装置55の、画像形成装置52と後処理装置53とを結ぶ方向の距離が長くなる。従って、ジャム処理を行う側と反対側に下面部55bを退避させるようにすることにより、画像形成システム51全体の水平方向幅、すなわち横幅を短くすることができる。
【0079】
上述の2つの例では、下面部55bを回動させた後に、上記空間に画像形成装置52の所定ユニット(所定部分)52uを退避させて画像形成装置52のシートの搬送路を開放することが可能である。これにより、画像形成装置52の搬送路で発生したジャムの処理を、高い利用効率の空間を介して特に容易に行うことができる。
【0080】
また、画像形成システム51では、位置決め部材が、前記の空間に対して上方に存在する中継搬送装置55と、上記空間の下方に存在する記録材供給装置54とから構成されるのみであるので、上記空間に対して画像形成システム51の操作側に位置決め部材が全く存在しない状態とすることができる。従って、使用者は画像形成システム51の操作側から上記の空間を介して容易にジャム処理を行うことができる。
【0081】
また、画像形成システム51では、第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置である記録材供給装置54が設置可能である。これにより、シートを大量に収容した装置からの画像形成装置52へのシート供給処理というシステムに関わる処理を、第2位置決め手段で行うことができる。従って、記録材供給装置54を、別途設けた空間に設置する必要がないので、画像形成システム51全体のサイズを小さくすることができる。さらにこの場合、画像形成装置52に供給するシートの総収容容量を増加させることができる。また、本実施の形態は、第2位置決め手段が占有する空間が、シートを大量に収容する装置を設置することができるほど大きい場合について述べたものであり、このような場合には、使用者がこまめにシートを追加補充するといった作業を行う必要がなくなる。
【0082】
以上、画像形成システム1について述べた。
【0083】
なお、画像形成システム1についてはその他の構成も可能であり、例えば、ジャム処理時に上記空間に画像形成装置52側から扉を開ける構成としたりすることも可能である。
【0084】
また、画像形成システム1では周辺装置の例として後処理装置53を挙げたが、周辺装置としてはこれに限らず、画像形成装置52に並置されるように組み付けられ、画像形成装置52から画像形成が行われたシートが搬送されてこのシートに所定の処理を行うものであればよい。また、中継搬送装置55がこのような周辺装置の一部として設けられていてもよい。さらには、画像形成装置52には自動原稿搬送装置52aや画像読取装置52bなどが設けられているが、これらは必ずしも設けられていなくてもよく、画像記録装置52cのように画像形成を行う部分とシートの搬送路とが設けられていて、ジャム処理が行われることのある装置によって最低限構成されていればよい。
【0085】
【発明の効果】
本発明の画像形成システムは、以上のように、上記画像形成装置と上記周辺装置との上部での位置決めを行う第1位置決め手段として機能すると共に、上記画像形成装置から上記周辺装置への上記記録材の搬送を中継する中継搬送装置と、上記画像形成装置と上記周辺装置との下部での位置決めを行う第2位置決め手段とを備えており、上記第1および第2位置決め手段は、これらの位置決め手段の間に画像形成装置と上記周辺装置との間で行う記録材のジャム処理用の空間を形成するように配置されると共に、上記画像形成装置と上記周辺装置とが上記ジャム処理用の空間に対応した距離だけ離れるように位置決めを行い、上記中継搬送装置は、その内部の中継搬送路が水平に設けられた平板状の装置であり、該中継搬送路より下方に位置する下面部を、上記空間側に向けて開放可能である構成である。
【0086】
それゆえ、上記の空間を介して滞留した記録材の取り出しを容易に行うことができる。これにより、ジャム処理用の空間を形成するのに周辺装置を取り外したり移動したりする必要がなくなる。この結果、画像形成装置に周辺装置が組み付けられた画像形成システムにおいて、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済むという効果を奏する。
【0087】
また、上記空間を利用してジャム処理を行う場合、中継搬送路を開放して中継搬送路内のジャム処理が容易に行え、さらに、中継搬送装置の上面部の上面に物が置かれている場合であっても、その物を移動させること無く、上述のジャム処理が可能となるという効果を併せて奏する。
【0088】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記中継搬送装置の下面部は、上記画像形成装置と上記周辺装置との連結を解除して連結解除部分が鉛直下方を向くように回動可能である構成とすることができる。
【0089】
それゆえ、退避後(回動後)の上記中継搬送装置の下面部が上記空間をジャム処理の障害となるほどに狭めてしまうことを避けることができ、上記下面部の開放角度を広くすることで、残された空間の利用効率がさらに高くなるという効果を奏する。
【0090】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記中継搬送装置の下面部を回動させた後に、上記空間に上記画像形成装置の所定部分を退避させて上記画像形成装置の上記記録材の搬送路を開放することが可能である構成とすることができる。
【0091】
それゆえ、画像形成装置の搬送路で発生したジャムの処理を、高い利用効率の空間を介して特に容易に行うことができるという効果を奏する。
【0092】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置が設置可能である構成とすることができる。
【0093】
それゆえ、所定装置を、別途設けた空間に設置する必要がないので、画像形成システム全体のサイズを小さくすることができるという効果を奏する。
【0094】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記所定装置は、上記画像形成装置に供給する記録材を収容する記録材供給装置である構成とすることができる。
【0095】
それゆえ、画像形成装置に供給する記録材の総収容容量を増加させることができるという効果を奏する。また、第2位置決め部材が占有する空間が大きければ、記録材供給装置を、記録材を大量に収容する装置とすることができるので、その場合には、使用者がこまめに記録材を追加補充するといった作業を行う必要がなくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像形成システムの構成を示す断面図である。
【図2】図1の画像形成システムの画像記録装置の構成を示す断面図である。
【図3】図1の画像形成システムにおけるジャム処理時の中継搬送装置に対する操作を説明する斜視外観図である。
【図4】図3の状態の次に行う操作を説明する斜視外観図である。
【図5】図1の画像形成システムの変形例におけるジャム処理時の中継搬送装置に対する操作を説明する斜視外観図である。
【図6】図5の状態の次に行う操作を説明する斜視外観図である。
【図7】図6の状態の次に行う操作を説明する斜視外観図である。
【符号の説明】
51 画像形成システム
52 画像形成装置
52u 所定ユニット(所定部分)
53 後処理装置(周辺装置)
54 記録材供給装置(第2位置決め手段、所定装置)
55 中継搬送装置(第1位置決め手段)
55b 下面部
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に周辺装置を組み付けてなる画像形成システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、使用者の要望あるいは使用される環境に応じて画像形成装置に周辺装置を組み付けた、画像形成システムが提供されるようになっている。
【0003】
上記画像形成システムとして、例えば、画像形成装置に周辺装置としてスイッチバック機構を組み付けてなる画像形成システムがある。該画像形成システムは、まず、上記画像形成装置にて、片面に画像が形成された記録材(シート)を上記スイッチバック機構に排出する。そして、該スイッチバック機構でシートを反転させた後、該シートを画像形成装置に送る構成である。この画像形成システムにより、シートの表裏両面に画像を形成できるので、省資源化を実現することができる。
【0004】
また例えば、上記画像形成システムとして、画像形成装置に周辺装置として後処理装置を組み付けてなる画像形成システムがある。該画像形成システムでは、画像形成装置にて画像形成が完了したシートを後処理装置に送り込む。そして該後処理装置で、パンチ穴加工、ステープル、および仕分け等を行う構成である。この画像形成システムにより、作業効率を向上させることができる。
【0005】
このように画像形成装置に周辺装置を組み付ける画像形成システムでは、周辺装置の種類を選択することができるということの他に、画像形成装置についても、例えば複写機、プリンタなど使用目的にあったものを任意に選択することができるようになっている。従って、画像形成装置の機能と周辺装置の機能との組み合わせに自由度があり、使用者が所望する画像の仕上げ形態を任意に選択したり設定したりすることができるので、このような画像形成システムは拡張性に優れている。
【0006】
ところで、上記画像形成システムでは、画像形成装置や周辺装置のシート搬送系でシートが滞留してジャムが発生する場合がある。このような場合には、使用者は滞留したシートを取り出すといった画像形成システムの復旧作業を行わなければならない。
【0007】
このような場合、画像形成装置内の所定のユニットを画像形成装置の周辺装置側の外部に引き出すなど、画像形成装置と周辺装置との間を開放してジャム処理を行うようになっていると、ジャム処理を行う前に画像形成装置に組み付けた周辺装置を取り外したり移動したりしなければ、滞留したシートを取り出すことができず、作業が多くなる。また、周辺装置を取り外す作業に必要な空間、および取り外した周辺装置を一時退避させるための空間や、周辺装置の移動先の空間を設けなければならないが、このような空間には画像形成システム以外の物が置かれやすいので、ジャム処理時にこの空間にある障害物を移動させなければならないという大変な作業を伴うことがある。
【0008】
特許文献1には、画像形成装置本体の前面部に開口部を設け、さらに該開口部の内側には搬送部材等が配設された開閉ユニットを備えてなる画像形成装置が開示されている。上記画像形成装置では、使用者はジャムによって滞留したシートを上記開口部から手を差し込んで取り出す構成となっている。画像形成装置と周辺装置との間を開放して処理を行っていたジャムに対してこのような開口部から処理を行うことができるようになっていれば、周辺装置が組み付けられていても画像形成装置内のジャムについては上述のように周辺装置を取り外したり移動したりする作業を行わなくて済むようになることが考えられる。
【0009】
また、例えば、特許文献2には、画像形成装置に組み付ける周辺装置を複数個にユニット化した画像形成システムが開示されている。この画像形成システムでは、各周辺装置が床面上に配置された支持台上を画像形成装置から離れる方向に移動することができるようになっている。画像形成装置と周辺装置との接続箇所近辺や、各周辺装置内でジャムが発生した場合には、使用者が所定のユニットを画像形成システムから切り離して支持台上を移動させ、ジャムが発生した辺りに空間を形成し、この空間を利用して滞留したシートを取り出すようになっている。このような画像形成システムを用いれば、画像形成装置と周辺装置との間を開放してジャム処理を行う場合に、周辺装置が移動すべき空間が予め支持台上に形成されるようになることが考えられる。
【0010】
【特許文献1】
特開平4−86836号公報(公開日平成4年3月19日)
【0011】
【特許文献2】
特開平6−286922号公報(公開日平成6年10月11日)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に開示の画像形成装置では、滞留したシートを取り出すための空間を画像形成装置自身に設けるため、確保される空間の大きさは充分とは言えず、使用者にとってシートの取出しはやはり困難となる虞がある。また、周辺装置内で発生したジャムに対しては上記空間から行うことができない。
【0013】
そこで、画像形成装置と周辺装置との間を開放して作業用の充分な空間を確保した状態でジャム処理を行うために、上記特許文献2に開示の画像形成システムの構成を利用することにすると、このような画像形成システムにおいても、画像形成装置の一部を引き出してジャム処理を行うようになっていれば、引き出す前に使用者がユニット化した周辺装置を取り外して移動させなければならないことに変わりはなく、作業はやはり多い。
【0014】
また、支持台上に周辺装置が移動すべき空間が予め形成されているとしても、その空間は画像形成システムの側端部に形成されているので、床面に設置された支持台上には荷物などが置かれやすく、当該空間に別の物の一部が容易に侵入することもできるので、周辺装置の移動用の空間が確実に確保されているとは言えない。従って、ジャム時にその空間から障害物を取り除くという大変な作業をなくすことが困難である。
【0015】
このように、従来の画像形成システムには、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行おうとするときに画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う作業が大変であるという問題があった。
【0016】
本発明は、上記の問題に臨みてなされたものであり、その目的は、画像形成装置に周辺装置が組み付けられた画像形成システムにおいて、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済む画像形成システムを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成システムは、上記の課題を解決するために、記録材に画像形成を行う画像形成装置と、上記画像形成装置に並置されるように組み付けられ、上記画像形成装置から画像形成が行われた上記記録材が搬送されて上記記録材に所定の処理を行う周辺装置とを備える画像形成システムにおいて、上記画像形成装置と上記周辺装置との上部での位置決めを行う第1位置決め手段として機能すると共に、上記画像形成装置から上記周辺装置への上記記録材の搬送を中継する中継搬送装置と、上記画像形成装置と上記周辺装置との下部での位置決めを行う第2位置決め手段とを備えており、上記第1および第2位置決め手段は、これらの位置決め手段の間に画像形成装置と上記周辺装置との間で行う記録材のジャム処理用の空間を形成するように配置されると共に、上記画像形成装置と上記周辺装置とが上記ジャム処理用の空間に対応した距離だけ離れるように位置決めを行い、上記中継搬送装置は、その内部の中継搬送路が水平に設けられた平板状の装置であり、該中継搬送路より下方に位置する下面部を、上記空間側に向けて開放可能であることを特徴としている。
【0018】
上記の構成によれば、画像形成システムの画像形成装置と周辺装置との間には、第1位置決め手段(すなわち、中継搬送装置)および第2位置決め手段による位置決めと中継搬送装置による連結とによって、画像形成装置と周辺装置との間で行う上記記録材のジャム処理用の空間が予め確保される。そのため、画像形成装置や画像形成装置に組み付けた周辺装置の記録材搬送系で記録材が滞留しジャムが発生して画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行う場合に、上記の空間を介して滞留した記録材の取り出しを容易に行うことができる。これにより、ジャム処理用の空間を形成するのに周辺装置を取り外したり移動したりする必要がなくなる。
【0019】
この結果、画像形成装置に周辺装置が組み付けられた画像形成システムにおいて、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済む画像形成システムを提供することができる。
【0020】
また、上記空間を利用してジャム処理を行う場合、画像形成装置若しくは周辺装置のジャム処理用所定ユニットを該空間に引き出してジャムの生じた搬送路を開放するなどの措置が取られる。この時、中継搬送装置の下面部が空間側、すなわち下方に開放可能であることで、ジャムを起こしたシートが中継搬送路内にかかって存在する場合にも、中継搬送路を開放してジャム処理が容易に行える。
【0021】
さらに、中継搬送装置の上面部の上面に物が置かれている場合であっても、ジャム処理時に上面部は回動される必要が無いので、上面部の上面に置かれたものを移動させること無く、上述のジャム処理が可能となる。
【0022】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記中継搬送装置の下面部は、上記画像形成装置と上記周辺装置との連結を解除して連結解除部分が鉛直下方を向くように回動可能である構成とすることができる。
【0023】
上記の構成によれば、ジャム処理時に中継搬送装置の下面部による画像形成装置と周辺装置との連結を解除して、該下面部の連結解除部分が鉛直下方を向くように回動させることにより、該下面部が前記の空間の上限から退避する状態となる。上記下面部は平板状であるから、このような回動による退避を行っても、退避後の下面部が上記空間をジャム処理の障害となるほどに狭めてしまうことを避けることができる。従って、上記下面部の開放角度を広くでき、さらに残された空間の利用効率が高くなる。
【0024】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記中継搬送装置の下面部を回動させた後に、上記空間に上記画像形成装置の所定部分を退避させて上記画像形成装置の上記記録材の搬送路を開放することが可能である構成とすることができる。
【0025】
上記の構成によれば、中継搬送装置を回動させた後に、前記の空間に画像形成装置の所定部分を退避させて記録材の搬送路を開放することにより、画像形成装置の搬送路で発生したジャムの処理を、高い利用効率の空間を介して特に容易に行うことができる。
【0026】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置が設置可能である構成とすることができる。
【0027】
上記の構成によれば、第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置を設置することにより、上記処理を第2位置決め手段で行うことができる。従って、上記所定装置を、別途設けた空間に設置する必要がないので、画像形成システム全体のサイズを小さくすることができる。
【0028】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記所定装置は、上記画像形成装置に供給する記録材を収容する記録材供給装置である構成とすることができる。
【0029】
上記の構成によれば、第2位置決め手段として用いる所定装置を記録材供給装置とするので、画像形成装置に供給する記録材の総収容容量を増加させることができる。また、第2位置決め手段が占有する空間が大きければ、記録材供給装置を、記録材を大量に収容する装置とすることができるので、その場合には、使用者がこまめに記録材を追加補充するといった作業を行う必要がなくなる。
【0030】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1ないし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0031】
図1に、本実施の形態に係る画像形成システム51の構成を示す。画像形成システム51は、画像形成装置52、後処理装置53、位置決め部材54、および中継搬送装置55を備えている。
【0032】
画像形成装置52は複写機やプリンタとしてシート(記録材)に画像を形成する装置であり、自動原稿搬送装置52a、画像読取装置52b、画像記録装置52c、記録材再供給搬送装置52d、および記録材供給装置52eを備えている。
【0033】
自動原稿搬送装置52aは原稿を搬送しながら画像読取装置52bで読み取るための装置であり、画像読取装置52bは、上記自動原稿搬送装置52aによって搬送された原稿、あるいは原稿台に載置された原稿を読み取る。画像記録装置52cは、画像読取装置52bによって読み取られた原稿の画像データを、内部の記録材供給部や記録材供給装置52eから供給されて搬送された記録材に画像として記録する。記録材供給装置52eは、オプション装置として準備されている多段の記録材供給トレイを有する。記録材再供給搬送装置52dは、画像記録装置52cによって片面に画像が記録されたシートを、裏面にも画像を記録する場合に画像記録装置52cに再搬送する装置である。
【0034】
中継搬送装置55は、画像形成装置52と後処理装置53とを連結し、画像形成装置52から後処理装置53へのシートの搬送を中継する。また、中継搬送装置55は、画像形成装置52と後処理装置53との上部付近での位置決めを行う第1位置決め手段としても機能する。
【0035】
位置決め部材(第2位置決め手段)54は、画像形成装置52と後処理装置53との下部付近での位置決めを行う部材であり、画像形成システム51の動作中に画像形成装置52および後処理装置53が移動しないように固定する固定具として機能する。位置決め部材54は、一体形状の部材として具備されていてもよいが、画像形成システム51の前面側と背面側とのそれぞれで位置決めする前位置決め部材および後位置決め部材からなる構造物、あるいはそれらの位置決め部材を連結するステー等からなる構造物として具備されていてもよい。
【0036】
また、位置決め部材54は、単に画像形成装置52と後処理装置53との位置決めを行う専用の部材として設ける必要は無く、他の機能を有する装置を位置決め部材54として兼用させることができる。図1の例では、シートを大量に収容し、画像記録装置52cにシートを供給する記録材供給装置を位置決め部材54として兼用している。以下、本実施の形態では、位置決め部材54を記録材供給装置54として示す。
【0037】
後処理装置(周辺装置)53は、画像形成装置52に並置されるように記録材供給装置54および中継搬送装置55を介して組み付けられた装置であり、画像形成装置52から画像形成が行われたシートが中継搬送装置55を介して搬送されると、シートにパンチ穴加工、ステープル、および仕分けなどの所定の後処理を行う。
【0038】
次に、画像形成システム51の各部について詳述する。
【0039】
画像読取装置52bは、画像記録装置52c上および記録材再供給搬送装置52d上に設けられた画像読取装置支持台57を備えていて、これにより支持されている。透明な原稿載置台(図示せず)上にセットされた原稿の画像を露光走査して光電変換素子上に結像し、原稿画像を電気的信号に変換した上で画像データとして出力する。また、該画像読取装置52bは、自動原稿搬送装置52aにより自動原稿搬送経路に沿って原稿を搬送する過程において、原稿の下方および上方から、原稿画像を同時に走査して読み取る。
【0040】
原稿面の下方からは、通常原稿台下面を走査移動する移動走査光学系が、原稿搬送経路の所定の位置に停止した状態で光電変換素子であるCCDまで光像を導き原稿画像を読み取る構成となっている。また、原稿の両面を同時に読み取る場合は、原稿面の上面に対して原稿を露光する光源、光像を光電変換素子まで導く光学レンズ、光像を画像データに変換する光電変換素子などから一体的に構成される密着イメージセンサ(CIS)を自動原稿搬送装置52aに装着することにより、同時に原稿の両面を読み取る構成となっている。
【0041】
以上の構成により、両面原稿の読み取りモードが設定されると、自動原稿搬送装置52aの供給部にセットされた原稿が順次搬送され、画像がほぼ同時に読み取られる。
【0042】
画像読取装置52bは、自動読取モードと、手動読取モードとを備えている。自動読取モードは、シート物の原稿を、自動原稿搬送装置52aにより自動的に供給して1枚ずつ順次露光走査して原稿画像を読み取る方式である。手動読取モードは、ブック物の原稿、もしくは自動原稿搬送装置52aにより自動供給が不可能なシート物の原稿をマニュアル操作によりセットして原稿画像を読み取る方式である。
【0043】
次に、図2に、画像記録装置52cの詳細な断面構成を示す。画像記録装置52cは、画像読取装置52bによって読み込まれた画像や、画像記録装置52cに外部から接続された機器(例えばパーソナルコンピュータなどの画像処理装置)からのデータを画像として記録出力するものである。
【0044】
画像記録装置52cには、感光体ドラム3を中心に、画像形成プロセスの各機能を担う各プロセスユニットが配置され、これらにより画像形成部が形成されている。感光体ドラム3の周囲には、帯電手段5、光走査ユニット11、現像ユニット2、転写手段6、クリーニングユニット4および除電ランプ12などが順次配置されている。
【0045】
帯電手段5は、感光体ドラム3の表面を均一に帯電させるものである。光走査ユニット11は、均一に帯電された感光体ドラム3上に光像を走査して静電潜像を書き込むものである。現像ユニット2は、光走査ユニット11により書き込まれた静電潜像を現像剤補給容器7から供給される現像剤により顕像化するものである。転写手段6は、感光体ドラム3上に顕像化された画像を記録材上に転写するものである。クリーニングユニット4は、感光体ドラム3上に残留した現像剤を除去して感光体ドラム3上に新たな画像を記録することを可能にするものである。除電ランプ12は、感光体ドラム3表面の電荷を除去するものである。
【0046】
画像記録装置52cの下部には、画像記録装置52c本体内に内装された供給トレイ10が配置されている。
【0047】
供給トレイ10は、シートを収容する記録材収容トレイである。供給トレイ10に収容されたシートは、ピックアップローラ16などにより1枚ずつ分離され、レジストローラ14まで搬送され、レジストローラ14により感光体ドラム3に形成された画像とのタイミングが計られ、転写手段6と感光体ドラム3との間に順次供給される。そして感光体ドラム3上に記録再現された画像はシート上に転写される。なお、供給トレイ10へのシートの補給は、画像記録装置52cの正面側(操作側)に、供給トレイ10を引き出して行う。
【0048】
また、画像記録装置52cの下面には、記録材供給装置52eから送られてくるシートを受け入れ、画像形成部に向かってシートを順次供給するためのシート受口61が設けられている。画像記録装置52cの側面下方には、位置決め部材としても機能する記録材供給装置54から記録材再供給搬送装置52dを介して送られてくるシートを受け入れ、画像形成部に向かってシートを順次供給するための拡張記録材受け入れ部62が設けられている。
【0049】
画像記録装置52c内上部には、定着装置8が配置されている。定着装置8は、画像が転写されたシートを順次受け入れ、定着ローラ81と加圧ローラ82とを用いて、熱と圧力とによりシート上に転写された現像画像を定着するものである。これにより、シート上に画像が記録される。
【0050】
画像が記録されたシートは、搬送ローラ25によりさらに上方に搬送され、切換えゲート9を通過する。そして、シートの排出トレイが画像記録装置52cの外装に備えられた積載トレイ15に設定されている場合は、反転ローラ26により積載トレイ15に排出される。一方、両面画像形成や後処理が指定されている場合には、一旦反転ローラ26により積載トレイ15に向けてシートを排出する。なお、この場合には、シートを完全に排出せず、シートを狭持させたまま反転ローラ26を逆転させる。そして、上記シートを逆方向、つまり両面画像形成や後処理の為に選択的に装着されている記録材再供給搬送装置52dや後処理装置53の装着されている方向に、反転搬送する。
【0051】
このとき、切換えゲート9は、図2の実線の状態から破線の状態に切換えられる。両面画像形成を行う場合は、記録材再供給搬送装置52dが、反転搬送されたシートを再び画像記録装置52cに供給する。後処理装置53によって後処理を行う場合は、記録材再搬送装置52dは内部の切換えゲートを切り換えて、中継搬送装置55を介してシートを後処理装置53に搬送するようになっている。
【0052】
光走査ユニット11の上下空間部には、画像形成プロセスを制御する回路基板および外部機器からの画像データを受け入れるインターフェイス基板などを収容する制御部110、そして、これら各種の上記インターフェイス基板、ならびに各上記画像形成プロセスユニットに対して電力を供給する電源装置111などが配置されている。
【0053】
また、図1に示すように、記録材供給装置52eは、記録材供給部71・72・73および記録材排出部74を備えている。上記記録材供給部71〜73はシートを収容している。記録材供給装置52eは、使用者よって選択されたシートを収容した記録材供給部71〜73を選択的に動作させるとともに、該記録材供給部71〜73に収容されたシートを、上記記録材排出部74に向かって分離供給するものである。また、記録材供給装置52eは、画像記録装置52cを載置するデスク機能を有するユニットでもあり、画像記録装置52cに着脱自在となっている。
【0054】
記録材供給装置52eによってシートが供給されると、該シートは、画像記録装置52cの下部に設けられたシート受口61へ受け渡された後、画像形成部へ至る。記録材供給部71〜73にシートを補給する場合、あるいは該記録材供給部71〜73に収容されているシートを交換する場合には、記録材供給装置52e本体の前面側方向に記録材収容部71〜73を引き出して行う。
【0055】
なお、ここでは、記録材供給装置52eは3つの記録材供給部71〜73を備えているが、少なくとも1つ、もしくはそれ以上の記録材供給部と記録材排出部とを備えていてもよい。
【0056】
また、記録材供給装置54は、図1に示すように画像形成装置52と後処理装置53との間の空間の下方側を占めるように設けられており、記録材供給部75を備えている。上記記録材供給部75はシートを収容しており、シート供給動作を行うにあたり、記録材供給部75に収容されたシートを、上記記録材供給装置54の右側面上部に設けられた記録材排出部76に向かって分離供給するものである。記録材供給装置54は、画像記録装置52cの記録材供給部71〜73に収容されるシートの量よりも多い、大量のシートを収容することができる。また、記録材供給部75にシートを補給、あるいは交換する場合には、記録材供給装置54本体の前面側方向に記録材供給部75を引き出して行う。
【0057】
また、記録材供給装置54の下面の高さは画像形成装置52の下面や後処理装置53の下面と同様であるが、上面の高さは、ジャム処理時に記録材供給装置54の上方で画像形成装置52から後処理装置53側へ向かって所定ユニットを引き出すことができる高さに制限されている。
【0058】
記録材供給装置54によってシートが供給されると、該シートは、画像記録装置52cの左側面下部に設けられた拡張記録材受け入れ部62(図2)へ受け渡された後、画像形成部へ至る。
【0059】
また、記録材供給装置54は、前述したように第2位置決め手段として機能するものであり、画像形成装置52と後処理装置53とが配置される位置を決める。記録材供給装置54は、画像形成装置52側を向く面で画像形成装置52に固定されると共に、後処理装置53側を向く面で後処理装置53に固定されており、これによって画像形成装置52と後処理装置53とが連結されている。
【0060】
中継搬送装置55は、図1に示すように、記録材再供給搬送装置52dの最上部付近と後処理装置53の最上部付近とを連結する、水平に設けられた平板状の装置である。中継搬送装置55はこの連結状態で、画像記録装置52cによって画像形成が終了したシートを記録材再供給搬送装置52dから受け取って、後処理装置53に搬送する。
【0061】
また、中継搬送装置55は、シートの中継搬送路を境に上面部55aおよび下面部55bの2つの部分に分かれており、該中継搬送装置55の上面部55aが画像形成装置52の本体側(記録材再搬送装置52dを含む)と後処理装置53とを連結するための位置決め連結機能を有する。一方、中継搬送装置55の下面部55bは中継搬送路内に停滞したシート記録材の取り出しや画像形成部および再給紙搬送路の開放を行うときに、中継搬送装置55に備えられた回動支点56を中心にして回動可能となるように支持されている。
【0062】
上述した記録材供給装置54と中継搬送装置55とを用いた連結により、画像形成装置52と後処理装置53とは、両者の間で行われる記録材のジャム処理用の空間を確保することのできる水平距離L(図1)だけ離れるように、すなわち前記所定ユニットがジャム処理が可能となるまで引き出すことができる距離Lだけ離れるように、位置決めが行われる。
【0063】
中継搬送装置55の回動支点56は、中継搬送装置55の記録材再供給搬送装置52dとの連結箇所から後処理装置53側に水平距離L’(図1)だけ離れた位置に、画像形成システム51の前面側と背面側とを結ぶ方向に沿って設けられている。中継搬送装置55の下面部55bは、記録材再供給搬送装置52dとの連結が解除されて搬送路が画像形成装置52から切り離されると、回動支点56の周りに、連結解除部分が鉛直下方を向くように90度回動することができる。ここで、L’<Lであり、回動後の下面部55bは後処理装置53の側面にほぼ沿うことになる。
【0064】
また、中継搬送装置55は記録材供給装置54の上面から距離H(図1)だけ上方に離れた位置に設けられ、距離Lが設定されたジャム処理用の空間を、該中継搬送装置55の下面部55bの占有分を除いて残すように上記連結を行っている。すなわち、画像形成装置52と後処理装置53との間には、下面部55bの体積分の空間を除くことで、ジャム処理用の空間を形成することができるようになっている。従って、中継搬送装置55が上記連結を行っている場合に形成されている空間がそのままではジャム処理用として十分でなくても、下面部55bを画像形成装置52と後処理装置53との間で適宜移動させることができれば、そのような移動によってジャム処理用の空間を形成することができる。そして、さらに上述した回動が可能となるように、H>Lに設定されている。このように、画像形成システム51には、画像形成装置52と後処理装置53と記録材供給装置54と中継搬送装置55とに囲まれる形で、図1に示すように開口サイズがH×Lの空間が形成されている。
【0065】
後処理装置53は、図面上で画像形成システム51の左側に位置するよう画像形成装置52に組み付けられて配置されており、搬送されたシートに対してパンチ穴加工、ステープル、および仕分けなどの後処理を行う。また、後処理装置53は、受け取り搬送部53a、第1の記録材排出部53b、および第2の記録材排出部53cを備えている。受け取り搬送部53aは中継搬送装置55と連結されて、中継搬送装置55によって搬送されるシートを受け取って、上述の後処理を行う部分に搬送する。第1の記録材排出部53bは、シートに後処理を施さない場合に、受け取り搬送部53aによって受け取ったシートをそのままの状態で外部に排出する排出部である。第2の記録材排出部53cは、後処理が施されたシートを外部に排出する排出部である。後処理装置53において、画像の形成されたシートが第1の記録材排出部53bと第2の記録材排出部53cとのいずれから排出されるかが、使用者によって選択されるようになっている。
【0066】
ここでは、図示しないが、後処理装置53には、所定枚数のシートに対してステープル処理を施す機能を有する後処理手段を装着した後処理装置、あるいはB4、A3などのシートの紙折りを行う機能を有する後処理手段を装着した後処理装置、あるいはファイリング用の穴をあける機能を有する後処理手段を装着した後処理装置、あるいはソートや仕分けを行うために数ビン〜数10ビンの記録材排出部を有する機能を有する後処理手段を装着した後処理装置などがあり、いずれの後処理装置も装着することができるようになっている。
【0067】
以上が画像形成システム51の各部についての詳細である。前述したように、画像形成装置52と後処理装置53と記録材供給装置54と中継搬送装置55とで囲まれる空間が予め確保されている。この空間の水平方向の距離Lは、画像形成装置52と後処理装置53との間でジャム処理を行うための空間に対応した距離である。そのため、画像形成装置52や後処理装置53の記録材搬送系でシートが滞留しジャムが発生して画像形成装置52と後処理装置53との間でジャム処理を行う場合に、上記の空間を介して、滞留したシートの取り出しを容易に行うことができる。また、この空間は、画像形成システム51の水平方向幅(横幅)の中ほどに形成されているため、従来のように荷物が置かれたり、画像形成システム51の近傍に置かれた装置の一部が侵入することがまずない。これにより、ジャム処理時に画像形成システム51の周囲物との干渉がなくなるので、ジャム処理用の空間を形成するのに後処理装置53を取り外したり移動したりする必要がなくなる。画像形成システム51の外形は、ジャム処理時に通常時の外形から変化しない。
【0068】
この結果、画像形成システム51において、画像形成装置52と後処理装置53との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置52と後処理装置53との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済み、画像形成システム51の復旧作業を容易に行うことができる。
【0069】
ここで、ジャム処理時の操作の一例を図3および図4を用いて説明する。画像形成装置52内でジャムが発生したとする。まず、画像形成装置52の操作部(図示せず)にジャムが発生したことが表示される。そこで、使用者は表示された案内に従って、上述した空間を利用した滞留しているシートを取り出す作業を行うこととなる。
【0070】
使用者は図3に示す画像形成システム51において、中継搬送装置55の下面部55bと画像形成装置52との連結を解除し、下面部55bを矢印の方向にPからQへ向かって回動させる。すると、図4に示すように、下面部55bは平板面が後処理装置53の側面に沿う位置となる。ジャム処理用の空間の幅は、前述の距離Lよりも下面部55bの厚み分だけ短い。そして、この空間に画像形成装置52内の所定のユニット52uを矢印E方向に引き出して、画像形成装置52内の搬送路を開放する。この状態で、使用者はジャムを起こしたシートを取り除く。
【0071】
このように、ジャム処理時に中継搬送装置55の下面部55bによる画像形成装置52と後処理装置53との連結を解除して、下面部55bを連結解除部分が鉛直下方を向くように90度回動させることにより、下面部55bが前記の空間の上限から退避する状態となる。下面部55bは平板状であるから、このような90度の回動による退避を行っても、退避後の下面部55bが上記空間をジャム処理の障害となるほどに狭めてしまうことを避けることができる。
【0072】
従って、従来のように後処理装置53を取り外したり移動させたりするときのような大変な作業は伴わない。なお、本実施の形態では中継搬送装置55の下面部55bが画像形成装置52側から後処理装置53側へ回動する例を示しているが、後処理装置53側から画像形成装置52側へ回動させ、後処理装置53からジャム処理用に扉を開けたり所定ユニットを引き出したりすることができる構成であってもよい。
【0073】
また、上述のジャム処理では、中継搬送装置55の下面部55bのみが回動され、上面部55aはそのままの位置で保持されるため、下面部55bの回動によって中継搬送装置55内の中継搬送路も開放される。このため、特に、ジャムを起こしたシートが画像形成装置52から中継搬送装置55にかかって存在する場合に、中継搬送路を開放してジャム処理が容易に行え、かつ、該シートが邪魔になって下面部55bの回動が行えないといった不具合は発生しない。
【0074】
さらに、中継搬送装置55の上面部55aの上面に物が置かれている場合であっても、ジャム処理時に上面部55aは回動される必要が無いので、上面部55aの上面に置かれたものを移動させること無く、上述のジャム処理が可能となる。
【0075】
また、画像形成システム51において、中継搬送装置55の下面部55aを、画像形成システム51の操作側と反対側に向かって、すなわちシステムの前面側から背面側に向かって回動するように設けてもよい。この場合のジャム処理時の操作の一例を、図5ないし図7を用いて説明する。
【0076】
画像形成装置52内でジャムが発生したとする。使用者は図5に示す画像形成システム51において、中継搬送装置55の下面部55bによる画像形成装置52との連結を解除し、下面部55bを矢印の方向SからTへ向かって回動させる。この方向は、図4のPからQへ向かう方向と直交している。すると、図6に示すように、下面部55bは画像形成システム51の背面側に沿う位置となる。ジャム処理用の空間の幅は、回動前の距離Lと同じである。そして、図7に示すように、この空間に画像形成装置52内の所定のユニット52uを矢印E方向に引き出して、画像形成装置52内の搬送路を開放する。この状態で、使用者はジャムを起こしたシートを取り除く。
【0077】
図5ないし図7の例では、ジャム処理時に上記空間の上方から中継搬送装置55を退避させることにより、空間の上方から作業に臨むことができるようになることは先の図3および図4の例と同じであるが、このようにすると、回動させた下面部55bは画像形成システム51の使用者が通常ジャム処理を行う側と反対側に退避することになり、さらに上記空間の利用効率を高くすることができる。
【0078】
また、下面部55bを、前述したように画像形成装置52側あるいは後処理装置53側に90度回動させる場合には、退避した下面部55bの厚み分だけ前記の空間を狭める。このため、狭まった後の空間の画像形成装置55と後処理装置53とを結ぶ水平方向距離を、下面部55bを画像形成システム51の操作側と反対側に回動させる場合の水平方向距離と等しくしようとすると、画像形成装置55と後処理装置53との間の距離Lが下面部55bの厚み分だけ大きくなる。これにより、水平状態にある中継搬送装置55の、画像形成装置52と後処理装置53とを結ぶ方向の距離が長くなる。従って、ジャム処理を行う側と反対側に下面部55bを退避させるようにすることにより、画像形成システム51全体の水平方向幅、すなわち横幅を短くすることができる。
【0079】
上述の2つの例では、下面部55bを回動させた後に、上記空間に画像形成装置52の所定ユニット(所定部分)52uを退避させて画像形成装置52のシートの搬送路を開放することが可能である。これにより、画像形成装置52の搬送路で発生したジャムの処理を、高い利用効率の空間を介して特に容易に行うことができる。
【0080】
また、画像形成システム51では、位置決め部材が、前記の空間に対して上方に存在する中継搬送装置55と、上記空間の下方に存在する記録材供給装置54とから構成されるのみであるので、上記空間に対して画像形成システム51の操作側に位置決め部材が全く存在しない状態とすることができる。従って、使用者は画像形成システム51の操作側から上記の空間を介して容易にジャム処理を行うことができる。
【0081】
また、画像形成システム51では、第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置である記録材供給装置54が設置可能である。これにより、シートを大量に収容した装置からの画像形成装置52へのシート供給処理というシステムに関わる処理を、第2位置決め手段で行うことができる。従って、記録材供給装置54を、別途設けた空間に設置する必要がないので、画像形成システム51全体のサイズを小さくすることができる。さらにこの場合、画像形成装置52に供給するシートの総収容容量を増加させることができる。また、本実施の形態は、第2位置決め手段が占有する空間が、シートを大量に収容する装置を設置することができるほど大きい場合について述べたものであり、このような場合には、使用者がこまめにシートを追加補充するといった作業を行う必要がなくなる。
【0082】
以上、画像形成システム1について述べた。
【0083】
なお、画像形成システム1についてはその他の構成も可能であり、例えば、ジャム処理時に上記空間に画像形成装置52側から扉を開ける構成としたりすることも可能である。
【0084】
また、画像形成システム1では周辺装置の例として後処理装置53を挙げたが、周辺装置としてはこれに限らず、画像形成装置52に並置されるように組み付けられ、画像形成装置52から画像形成が行われたシートが搬送されてこのシートに所定の処理を行うものであればよい。また、中継搬送装置55がこのような周辺装置の一部として設けられていてもよい。さらには、画像形成装置52には自動原稿搬送装置52aや画像読取装置52bなどが設けられているが、これらは必ずしも設けられていなくてもよく、画像記録装置52cのように画像形成を行う部分とシートの搬送路とが設けられていて、ジャム処理が行われることのある装置によって最低限構成されていればよい。
【0085】
【発明の効果】
本発明の画像形成システムは、以上のように、上記画像形成装置と上記周辺装置との上部での位置決めを行う第1位置決め手段として機能すると共に、上記画像形成装置から上記周辺装置への上記記録材の搬送を中継する中継搬送装置と、上記画像形成装置と上記周辺装置との下部での位置決めを行う第2位置決め手段とを備えており、上記第1および第2位置決め手段は、これらの位置決め手段の間に画像形成装置と上記周辺装置との間で行う記録材のジャム処理用の空間を形成するように配置されると共に、上記画像形成装置と上記周辺装置とが上記ジャム処理用の空間に対応した距離だけ離れるように位置決めを行い、上記中継搬送装置は、その内部の中継搬送路が水平に設けられた平板状の装置であり、該中継搬送路より下方に位置する下面部を、上記空間側に向けて開放可能である構成である。
【0086】
それゆえ、上記の空間を介して滞留した記録材の取り出しを容易に行うことができる。これにより、ジャム処理用の空間を形成するのに周辺装置を取り外したり移動したりする必要がなくなる。この結果、画像形成装置に周辺装置が組み付けられた画像形成システムにおいて、画像形成装置と周辺装置との間でジャム処理を行うときに、画像形成装置と周辺装置との間の開放に伴う大変な作業を行わなくて済むという効果を奏する。
【0087】
また、上記空間を利用してジャム処理を行う場合、中継搬送路を開放して中継搬送路内のジャム処理が容易に行え、さらに、中継搬送装置の上面部の上面に物が置かれている場合であっても、その物を移動させること無く、上述のジャム処理が可能となるという効果を併せて奏する。
【0088】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記中継搬送装置の下面部は、上記画像形成装置と上記周辺装置との連結を解除して連結解除部分が鉛直下方を向くように回動可能である構成とすることができる。
【0089】
それゆえ、退避後(回動後)の上記中継搬送装置の下面部が上記空間をジャム処理の障害となるほどに狭めてしまうことを避けることができ、上記下面部の開放角度を広くすることで、残された空間の利用効率がさらに高くなるという効果を奏する。
【0090】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記中継搬送装置の下面部を回動させた後に、上記空間に上記画像形成装置の所定部分を退避させて上記画像形成装置の上記記録材の搬送路を開放することが可能である構成とすることができる。
【0091】
それゆえ、画像形成装置の搬送路で発生したジャムの処理を、高い利用効率の空間を介して特に容易に行うことができるという効果を奏する。
【0092】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置が設置可能である構成とすることができる。
【0093】
それゆえ、所定装置を、別途設けた空間に設置する必要がないので、画像形成システム全体のサイズを小さくすることができるという効果を奏する。
【0094】
さらに、上記画像形成システムにおいて、上記所定装置は、上記画像形成装置に供給する記録材を収容する記録材供給装置である構成とすることができる。
【0095】
それゆえ、画像形成装置に供給する記録材の総収容容量を増加させることができるという効果を奏する。また、第2位置決め部材が占有する空間が大きければ、記録材供給装置を、記録材を大量に収容する装置とすることができるので、その場合には、使用者がこまめに記録材を追加補充するといった作業を行う必要がなくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における画像形成システムの構成を示す断面図である。
【図2】図1の画像形成システムの画像記録装置の構成を示す断面図である。
【図3】図1の画像形成システムにおけるジャム処理時の中継搬送装置に対する操作を説明する斜視外観図である。
【図4】図3の状態の次に行う操作を説明する斜視外観図である。
【図5】図1の画像形成システムの変形例におけるジャム処理時の中継搬送装置に対する操作を説明する斜視外観図である。
【図6】図5の状態の次に行う操作を説明する斜視外観図である。
【図7】図6の状態の次に行う操作を説明する斜視外観図である。
【符号の説明】
51 画像形成システム
52 画像形成装置
52u 所定ユニット(所定部分)
53 後処理装置(周辺装置)
54 記録材供給装置(第2位置決め手段、所定装置)
55 中継搬送装置(第1位置決め手段)
55b 下面部
Claims (5)
- 記録材に画像形成を行う画像形成装置と、
上記画像形成装置に並置されるように組み付けられ、上記画像形成装置から画像形成が行われた上記記録材が搬送されて上記記録材に所定の処理を行う周辺装置とを備える画像形成システムにおいて、
上記画像形成装置と上記周辺装置との上部での位置決めを行う第1位置決め手段として機能すると共に、上記画像形成装置から上記周辺装置への上記記録材の搬送を中継する中継搬送装置と、
上記画像形成装置と上記周辺装置との下部での位置決めを行う第2位置決め手段とを備えており、
上記第1および第2位置決め手段は、これらの位置決め手段の間に画像形成装置と上記周辺装置との間で行う記録材のジャム処理用の空間を形成するように配置されると共に、上記画像形成装置と上記周辺装置とが上記ジャム処理用の空間に対応した距離だけ離れるように位置決めを行い、
上記中継搬送装置は、その内部の中継搬送路が水平に設けられた平板状の装置であり、該中継搬送路より下方に位置する下面部を、上記空間側に向けて開放可能であることを特徴とする画像形成システム。 - 上記中継搬送装置の下面部は、上記画像形成装置と上記周辺装置との連結を解除して連結解除部分が鉛直下方を向くように回動可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
- 上記中継搬送装置の下面部を回動させた後に、上記空間に上記画像形成装置の所定部分を退避させて上記画像形成装置の上記記録材の搬送路を開放することが可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
- 上記第2位置決め手段として、システムに関わる処理を行う所定装置が設置可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成システム。
- 上記所定装置は、上記画像形成装置に供給する記録材を収容する記録材供給装置であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成システム。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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