JP2004100236A - セメント被覆発泡樹脂ブロック - Google Patents
セメント被覆発泡樹脂ブロック Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004100236A JP2004100236A JP2002262336A JP2002262336A JP2004100236A JP 2004100236 A JP2004100236 A JP 2004100236A JP 2002262336 A JP2002262336 A JP 2002262336A JP 2002262336 A JP2002262336 A JP 2002262336A JP 2004100236 A JP2004100236 A JP 2004100236A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cement
- resin
- polymer
- coated
- foamed resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Floor Finish (AREA)
Abstract
【課題】難燃性があり、軽量で安価であり、遮音性や保温性に富む難燃材にできる発泡性樹脂材を難燃材にする方法を提供することにある。
【解決手段】100重量部のセメント2に30〜100重量部の水3を混合したセメントペースト4と、5〜50重量部のポリマー樹脂に5〜200重量部の水を乳濁液化したエマルジョン5を混合してポリマーセメント6とし、ポリマーセメント6中に建築用のブロック形状である発泡ポリスチレン材を浸漬して発泡ポリスチレン樹脂製物品7の表面にポリマーセメント6を付着させ、引き上げた後硬化させて発泡ポリスチレン樹脂製物品7の表面にポリマーセメント固化層11bを形成して難燃材であるフロアブロック材11とし、フロアブロック材11の上面にタイル12をモルタルで貼り付け、床構造に用いる。
【選択図】 図1
【解決手段】100重量部のセメント2に30〜100重量部の水3を混合したセメントペースト4と、5〜50重量部のポリマー樹脂に5〜200重量部の水を乳濁液化したエマルジョン5を混合してポリマーセメント6とし、ポリマーセメント6中に建築用のブロック形状である発泡ポリスチレン材を浸漬して発泡ポリスチレン樹脂製物品7の表面にポリマーセメント6を付着させ、引き上げた後硬化させて発泡ポリスチレン樹脂製物品7の表面にポリマーセメント固化層11bを形成して難燃材であるフロアブロック材11とし、フロアブロック材11の上面にタイル12をモルタルで貼り付け、床構造に用いる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築材料として使用される発泡樹脂ブロックの耐候性を改善したセメント被覆発泡樹脂ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
発泡性樹脂材である発泡スチロールは、軽量で安価であり、遮音性や保温性に富むために建築用材として広く使用されている。しかし、発泡スチロールは長時間使用すると体積が縮小し、寸法が縮小し、又日光で劣化するものであり、耐候性が低いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、体積・寸法の縮小が少なく、日光による劣化が少ない耐候性の高いセメント被覆発泡樹脂ブロックを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) ポリマー樹脂を水で乳濁液化したエマルジョンをセメントペースト又はセメントモルタルに混入させて混練させたポリマーセメントで、発泡樹脂製の物品の表面の全部を覆い、発泡樹脂製の物品の表面にポリマーセメントの固化層を形成したセメント被覆発泡樹脂ブロック
2) ポリマーセメントのポリマー樹脂が、スチレンブタジエンゴム系、アクリル系、エチレン酢酸ビニル系のいずれかである前記1)記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
3) 100重量部のセメントに5〜50重量部のポリマー樹脂を混入した前記1)又は2)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
4) ポリマーセメント中に砂を混入させた前記1)〜3)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
5) 再乳化粉末樹脂をセメントペースト又はモルタルに混入させたセメント乳化樹脂材で発泡樹脂製の物品の表面の全部を覆い、発泡樹脂の物品の全面にセメント乳化樹脂材の固化層を形成したセメント被覆発泡樹脂ブロック
6) 再乳化粉末樹脂が、アクリル系又は酢酸ビニルバーサテートである前記5)記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
7) セメント乳化樹脂材が、100重量部のセメントに30〜100重量部の水を混合したセメントペーストと5〜50重量部の再乳化粉末樹脂とからなる前記5)又は6)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
8) セメント乳化樹脂材中に砂を混入させた前記5)〜7)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
9) 発泡樹脂が、発泡ポリスチレン樹脂である前記1)〜8)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
にある。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明では、ポリマーセメントで発泡樹脂製の物品の表面の全部を覆うことによって、ポリマー樹脂を水に乳濁液化したエマルジョンの特性である接着性によってセメントペースト分又はセメントモルタル分を発泡樹脂製の物品の表面に良好に接着させた状態で硬化し、その固化層で発泡樹脂の体積・寸法縮小を抑え、又日光を遮断して耐候性を高める。
【0006】
エマルジョンのポリマー樹脂としては、スチレンブタジエンゴム系(SBR系)、アクリル系、エチレン酢酸ビニル系、エチレン酢酸ビニルEVA系のどれか又はその混合がある。再乳化粉末樹脂がアクリル系又は酢酸ビニルバーサテートであるものは、コストを抑制し、セメントペースト分又はセメントモルタル分の接着性を十分に確保する。
【0007】
本発明のエマルジョンのポリマー樹脂は、セメント100重量部に対して5〜50重量部を配合することが好ましく、5重量部より少なくなると固化後のポリマーセメントが発泡樹脂製の物品との表面から剥がれ易くなり、又初期接着力が弱くなる。ポリマー樹脂の割合が50重量部を超えると材料費のコストが嵩み、粘性が大きくなって作業性が悪く、又強度発現が遅れ、耐火性が劣るようになる。
本発明の水は、セメントペースト又はセメントモルタル中の水と、エマルジョンの中の水とがあり、合計するとセメント100重量部に対して30〜100重量部を混入するのが好ましい。
又砂はセメント100重量部に対して200重量部を超えると流動性がなくなって作業性が悪くなる。
発泡樹脂が発泡ポリスチレン樹脂であるものは、コストを抑制した発泡樹脂となる。
【0008】
エマルジョンの固形物には、主に樹脂が用いられ、その樹脂には、SBR(スチレンブタジエンゴム)系、アクリル系、EVA(エチレン酢酸ビニル)系やこれらを混ぜ合わせたものがある。
混和剤としては、増粘剤や流動化剤が用いられる。
【0009】
【実施例】
本発明の各実施例について図面を参照して具体的に説明する。
実施例(図1,2参照)
図1,2に示す実施例は、100重量部のセメントに水を混合したセメントペーストに5〜50重量部の割合で、アーマ#200(商標名:三菱マテリアル株式会社販売:スチレンブタジエン系ゴムラテックスのポリマー樹脂を主成分とするエマルジョン)を混入して混練したポリマーセメントを使用し、このポリマーセメント中に発泡ポリスチレン樹脂製の物品7を浸漬して発泡樹脂材全体をポリマーセメントの固化層で被覆した例である。
【0010】
図1は実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロックの製造工程を示す説明図である。
図中、1は実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロック、2はセメント、3は水、4はセメントペースト、5はアーマ#200(商標名)のエマルジョン、6はポリマーセメント、7は発泡ポリスチレン樹脂製の物品である。
【0011】
:実施例の接着力・剥がれ試験
本実施例では、図1に示すように、100重量部のセメント2と水3を混合したセメントペースト4に、5〜50重量部のアーマ#200(商標名)のエマルジョン5を混入して水が30〜100重量部混入したポリマーセメントにする。
次にポリマーセメント6中に、発泡ポリスチレン樹脂製の物品7を浸漬する。本実施例では、この浸漬時間を1〜2秒にしている。この浸漬によって物品7の表面の全面にポリマーセメント6を付着させる。
その後、表面の全面にポリマーセメント6を付着させた物品7を引き上げ、養生させて表面のポリマーセメント6を硬化させる。
本実施例では、セメント2,水3,エマルジョン5のスチレンブタジエン系ゴムラテックスのポリマー樹脂の配合比率を異なるものとした配合A〜配合Fのポリマーセメント6に、幅300mm×奥行き300mm×厚さ20mmの発泡ポリスチレン樹脂製物品7を浸漬させ、養生、硬化させ、表面に硬化したポリマーセメント6被覆のセメント被覆発泡樹脂ブロック1を製作した。物品7の表面に付着させたポリマーセメント6の層の初期の接着性と屋外に3ケ月放置後の剥がれの有無を試験した。配合A〜配合Fの配合内容とこの試験結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
比較のために試験を行ったエマルジョンを混入させないセメントペーストのみで発泡ポリスチレン樹脂製物品7の表面を覆ったものは、初期の接着性が悪く、表面のセメント層部分も3ケ月後には10%が剥がれていた。
これに対し、浸漬により物品7の表面をポリマーセメント6で覆ったものは、初期の接着性が良好で、物品7の表面の凹凸,発泡の微細穴に粒子が微細で流動性がよいポリマーセメント6がよく流入して付着力を高めている。試験結果は表1に示すように表面のポリマーセメント6の層も3ケ月後に剥がれ無しであった。
但し、エマルジョンのスチレンブタジエン系ゴムラテックスのポリマー樹脂を多くした配合Fでは、初期接着性は良好なものの粘性が大きくなっていた。
【0014】
:実施例のポリマーセメント自体の凝結試験・強度試験
次に、表1の配合Eのポリマーセメント6について、凝結試験を行った。
凝結試験の方法はJIS R 5201に準じた。
凝結試験は、表1の配合Eの割合となるように、セメントペースト4(水/セメント比の中央値となる水30重量部のもの)にエマルジョン5を混合してポリマーセメント6とした直後に、所定の容器にポリマーセメント6を所定量入れて、すぐに、所定の荷重がかかった測定針をポリマーセメント6にわずかに接触させた状態から自由状態にして測定針をポリマーセメント6中に貫入させ、その貫入距離と時間を測定して始発時間の測定とし、ポリマーセメントが徐々に硬化することにより、測定針のポリマーセメントへの貫入量が0.5mmになった時間を測定して終結時間の測定とする。
このようにして測定した凝結試験の結果を表2に示す。表2中、「始発」は固まり始めの時間を示し、「終結」はほぼ固まった時間を示すものである。
【0015】
【表2】
【0016】
凝結試験の結果からポリマーセメント6自体の凝結性について使用上問題となる点がないことを確認できた。
【0017】
次に、配合Eのポリマーセメント6自体の凝結体の強度を調べるために曲げ試験と圧縮試験を行った。
:曲げ試験
試験方法は、JIS A 1171,JIS R 5201に準じて行った。曲げ試験の供試体は、上記ポリマーセメント6を型枠に流し込んで、40mm×40mm×160mmの直方体の形状に成形されたものである。
曲げ試験は、水中から取り出した供試体を2支点で支え、かつその支点間の距離が100mmとなるようにし、2支点間の中央となる供試体の上面位置に毎秒50±10Nの割合で載荷して許容される最大荷重を測定し、最大荷重から計算で曲げ強さを求めるものである。
:圧縮試験
圧縮試験の供試体は、曲げ試験で使用した供試体の切片40mm×40mm×80mmの供試体片を使用した。
又、圧縮試験は、JIS A 1171,JIS R 5201に準じて最大荷重を測定して最大荷重から圧縮強度を求めた。
このようにして測定した曲げ試験と圧縮試験の試験結果を表3に示す。
【0018】
【表3】
【0019】
曲げ試験及び圧縮試験の結果から、ポリマーセメント6自体の強さについて、十分な強度を有することが確認できた。
【0020】
:タイル貼りの実施例の温冷繰り返しによる長さ収縮・ひび割れ・剥がれ試験
次に、実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロック1を建築用の床材として応用するため、タイルをモルタルで上面に貼った状態として温冷繰り返しによる長さの収縮・ひび割れやタイル剥がれ性の耐候性試験として温冷繰り返し試験を行った。
温冷繰り返し試験は、20℃の水中に18時間浸漬後、−20℃の恒温室に3時間保存した後50℃の恒温室に3時間保存し、これを1サイクルにして10サイクル繰り返すものである。
その試験後に、タイルの剥がれ・ひび割れの確認及び長さの変化を計測した。その結果は表4の如くなった。
【表4】
この表4から分かるように、実施例の長さの変化は+0.03であり収縮はなく、又下面は変化はなかった。このように実施例では温冷繰り返しがあっても寸法が収縮することがなく、床材として使用したときに隙間・ガタが生じることがなく、実用的となる。又タイルの剥がれ・ひび割れもなく実用的なものになっていることが分かった。
【0021】
:他の実施例
本発明の他の実施例として、セメントペースト又はセメントモルタルに再乳化粉末樹脂を混入させてセメント乳化樹脂材とし、このセメント乳化樹脂材で発泡樹脂製の物品を覆った例とする。配合は、表1に示すエマルジョンのポリマー分が再乳化粉末樹脂に置き換わり同じ割合となるので配合は表1に示すものと同じになる。ただし、エマルジョン中の水に相当する分はない。
その他、作用、構成、用い方は実施例1と同様である。
【0022】
応用例(図2,3参照)
図2,3に示す応用例は、実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロックの上面にタイルを貼り付けたフロアブロックの例である。
図2は応用例のフロアブロックの断面図である。図3は応用例の使用状態の説明図である。
図中、10は実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロック、11は応用例のフロアブロック、11aは発泡ポリスチレン樹脂製ブロック、11bはポリマーセメントの固化層、11cは深溝、12はタイル、13は建具、14は敷居、15は家、16はベランダ、17は車椅子、18は人である。
応用例では、建築用に用いるフロアブロック材の形状に加工した発泡ポリスチレン樹脂製ブロック11aの表面の全部をポリマーセメント6で覆い、上面にタイル12をモルタルで貼り付けて建築用の難燃化されたフロアブロック11としている。例えば、図3に示すように庭先へ延長する床材として敷き詰めるようにし、室内の床面と段差の小さい建具13の敷居14にすれば、車椅子17を使用しなければならない人18が気軽に庭に出ることができ、バリアフリーでコスト低く設置できる床構造にできる。また、フロアブロック材11には深溝11cを設けているので庭の水はけは確保できる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、発泡樹脂の欠点である体積・寸法の縮小が抑えられ、長期間使用してもガタ・空隙の発生が少なく、又日光による劣化もポリマーセメント・セメント乳化樹脂材の固化層による日光遮断によって抑えられ、野外・屋外で使用されても耐久性のあるものとした。しかも発泡樹脂であるので軽量で整形が容易で安価である利点を備えた実用的な建築・土木資材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロックの製造工程を示す説明図である。
【図2】応用例のフロアブロックの断面図である。
【図3】応用例の使用状態の説明図である。
【符号の説明】
1 物品
2 セメント
3 水
4 セメントペースト
5 エマルジョン
6 ポリマーセメント
7 発泡ポリスチレン樹脂製物品
10 セメント被覆発泡樹脂ブロック
11 フロアブロック材
11a 発泡ポリスチレン樹脂製ブロック
11b ポリマーセメント固化層
11c 深溝
12 タイル
13 建具
14 敷居
15 家
16 ベランダ
17 車椅子
18 人
20 ボード材
20a 発泡ポリスチレンボード
20b ポリマーセメント固化層
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築材料として使用される発泡樹脂ブロックの耐候性を改善したセメント被覆発泡樹脂ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
発泡性樹脂材である発泡スチロールは、軽量で安価であり、遮音性や保温性に富むために建築用材として広く使用されている。しかし、発泡スチロールは長時間使用すると体積が縮小し、寸法が縮小し、又日光で劣化するものであり、耐候性が低いものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、従来のこれらの問題点を解消し、体積・寸法の縮小が少なく、日光による劣化が少ない耐候性の高いセメント被覆発泡樹脂ブロックを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決した本発明の構成は、
1) ポリマー樹脂を水で乳濁液化したエマルジョンをセメントペースト又はセメントモルタルに混入させて混練させたポリマーセメントで、発泡樹脂製の物品の表面の全部を覆い、発泡樹脂製の物品の表面にポリマーセメントの固化層を形成したセメント被覆発泡樹脂ブロック
2) ポリマーセメントのポリマー樹脂が、スチレンブタジエンゴム系、アクリル系、エチレン酢酸ビニル系のいずれかである前記1)記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
3) 100重量部のセメントに5〜50重量部のポリマー樹脂を混入した前記1)又は2)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
4) ポリマーセメント中に砂を混入させた前記1)〜3)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
5) 再乳化粉末樹脂をセメントペースト又はモルタルに混入させたセメント乳化樹脂材で発泡樹脂製の物品の表面の全部を覆い、発泡樹脂の物品の全面にセメント乳化樹脂材の固化層を形成したセメント被覆発泡樹脂ブロック
6) 再乳化粉末樹脂が、アクリル系又は酢酸ビニルバーサテートである前記5)記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
7) セメント乳化樹脂材が、100重量部のセメントに30〜100重量部の水を混合したセメントペーストと5〜50重量部の再乳化粉末樹脂とからなる前記5)又は6)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
8) セメント乳化樹脂材中に砂を混入させた前記5)〜7)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
9) 発泡樹脂が、発泡ポリスチレン樹脂である前記1)〜8)いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック
にある。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明では、ポリマーセメントで発泡樹脂製の物品の表面の全部を覆うことによって、ポリマー樹脂を水に乳濁液化したエマルジョンの特性である接着性によってセメントペースト分又はセメントモルタル分を発泡樹脂製の物品の表面に良好に接着させた状態で硬化し、その固化層で発泡樹脂の体積・寸法縮小を抑え、又日光を遮断して耐候性を高める。
【0006】
エマルジョンのポリマー樹脂としては、スチレンブタジエンゴム系(SBR系)、アクリル系、エチレン酢酸ビニル系、エチレン酢酸ビニルEVA系のどれか又はその混合がある。再乳化粉末樹脂がアクリル系又は酢酸ビニルバーサテートであるものは、コストを抑制し、セメントペースト分又はセメントモルタル分の接着性を十分に確保する。
【0007】
本発明のエマルジョンのポリマー樹脂は、セメント100重量部に対して5〜50重量部を配合することが好ましく、5重量部より少なくなると固化後のポリマーセメントが発泡樹脂製の物品との表面から剥がれ易くなり、又初期接着力が弱くなる。ポリマー樹脂の割合が50重量部を超えると材料費のコストが嵩み、粘性が大きくなって作業性が悪く、又強度発現が遅れ、耐火性が劣るようになる。
本発明の水は、セメントペースト又はセメントモルタル中の水と、エマルジョンの中の水とがあり、合計するとセメント100重量部に対して30〜100重量部を混入するのが好ましい。
又砂はセメント100重量部に対して200重量部を超えると流動性がなくなって作業性が悪くなる。
発泡樹脂が発泡ポリスチレン樹脂であるものは、コストを抑制した発泡樹脂となる。
【0008】
エマルジョンの固形物には、主に樹脂が用いられ、その樹脂には、SBR(スチレンブタジエンゴム)系、アクリル系、EVA(エチレン酢酸ビニル)系やこれらを混ぜ合わせたものがある。
混和剤としては、増粘剤や流動化剤が用いられる。
【0009】
【実施例】
本発明の各実施例について図面を参照して具体的に説明する。
実施例(図1,2参照)
図1,2に示す実施例は、100重量部のセメントに水を混合したセメントペーストに5〜50重量部の割合で、アーマ#200(商標名:三菱マテリアル株式会社販売:スチレンブタジエン系ゴムラテックスのポリマー樹脂を主成分とするエマルジョン)を混入して混練したポリマーセメントを使用し、このポリマーセメント中に発泡ポリスチレン樹脂製の物品7を浸漬して発泡樹脂材全体をポリマーセメントの固化層で被覆した例である。
【0010】
図1は実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロックの製造工程を示す説明図である。
図中、1は実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロック、2はセメント、3は水、4はセメントペースト、5はアーマ#200(商標名)のエマルジョン、6はポリマーセメント、7は発泡ポリスチレン樹脂製の物品である。
【0011】
:実施例の接着力・剥がれ試験
本実施例では、図1に示すように、100重量部のセメント2と水3を混合したセメントペースト4に、5〜50重量部のアーマ#200(商標名)のエマルジョン5を混入して水が30〜100重量部混入したポリマーセメントにする。
次にポリマーセメント6中に、発泡ポリスチレン樹脂製の物品7を浸漬する。本実施例では、この浸漬時間を1〜2秒にしている。この浸漬によって物品7の表面の全面にポリマーセメント6を付着させる。
その後、表面の全面にポリマーセメント6を付着させた物品7を引き上げ、養生させて表面のポリマーセメント6を硬化させる。
本実施例では、セメント2,水3,エマルジョン5のスチレンブタジエン系ゴムラテックスのポリマー樹脂の配合比率を異なるものとした配合A〜配合Fのポリマーセメント6に、幅300mm×奥行き300mm×厚さ20mmの発泡ポリスチレン樹脂製物品7を浸漬させ、養生、硬化させ、表面に硬化したポリマーセメント6被覆のセメント被覆発泡樹脂ブロック1を製作した。物品7の表面に付着させたポリマーセメント6の層の初期の接着性と屋外に3ケ月放置後の剥がれの有無を試験した。配合A〜配合Fの配合内容とこの試験結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
比較のために試験を行ったエマルジョンを混入させないセメントペーストのみで発泡ポリスチレン樹脂製物品7の表面を覆ったものは、初期の接着性が悪く、表面のセメント層部分も3ケ月後には10%が剥がれていた。
これに対し、浸漬により物品7の表面をポリマーセメント6で覆ったものは、初期の接着性が良好で、物品7の表面の凹凸,発泡の微細穴に粒子が微細で流動性がよいポリマーセメント6がよく流入して付着力を高めている。試験結果は表1に示すように表面のポリマーセメント6の層も3ケ月後に剥がれ無しであった。
但し、エマルジョンのスチレンブタジエン系ゴムラテックスのポリマー樹脂を多くした配合Fでは、初期接着性は良好なものの粘性が大きくなっていた。
【0014】
:実施例のポリマーセメント自体の凝結試験・強度試験
次に、表1の配合Eのポリマーセメント6について、凝結試験を行った。
凝結試験の方法はJIS R 5201に準じた。
凝結試験は、表1の配合Eの割合となるように、セメントペースト4(水/セメント比の中央値となる水30重量部のもの)にエマルジョン5を混合してポリマーセメント6とした直後に、所定の容器にポリマーセメント6を所定量入れて、すぐに、所定の荷重がかかった測定針をポリマーセメント6にわずかに接触させた状態から自由状態にして測定針をポリマーセメント6中に貫入させ、その貫入距離と時間を測定して始発時間の測定とし、ポリマーセメントが徐々に硬化することにより、測定針のポリマーセメントへの貫入量が0.5mmになった時間を測定して終結時間の測定とする。
このようにして測定した凝結試験の結果を表2に示す。表2中、「始発」は固まり始めの時間を示し、「終結」はほぼ固まった時間を示すものである。
【0015】
【表2】
【0016】
凝結試験の結果からポリマーセメント6自体の凝結性について使用上問題となる点がないことを確認できた。
【0017】
次に、配合Eのポリマーセメント6自体の凝結体の強度を調べるために曲げ試験と圧縮試験を行った。
:曲げ試験
試験方法は、JIS A 1171,JIS R 5201に準じて行った。曲げ試験の供試体は、上記ポリマーセメント6を型枠に流し込んで、40mm×40mm×160mmの直方体の形状に成形されたものである。
曲げ試験は、水中から取り出した供試体を2支点で支え、かつその支点間の距離が100mmとなるようにし、2支点間の中央となる供試体の上面位置に毎秒50±10Nの割合で載荷して許容される最大荷重を測定し、最大荷重から計算で曲げ強さを求めるものである。
:圧縮試験
圧縮試験の供試体は、曲げ試験で使用した供試体の切片40mm×40mm×80mmの供試体片を使用した。
又、圧縮試験は、JIS A 1171,JIS R 5201に準じて最大荷重を測定して最大荷重から圧縮強度を求めた。
このようにして測定した曲げ試験と圧縮試験の試験結果を表3に示す。
【0018】
【表3】
【0019】
曲げ試験及び圧縮試験の結果から、ポリマーセメント6自体の強さについて、十分な強度を有することが確認できた。
【0020】
:タイル貼りの実施例の温冷繰り返しによる長さ収縮・ひび割れ・剥がれ試験
次に、実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロック1を建築用の床材として応用するため、タイルをモルタルで上面に貼った状態として温冷繰り返しによる長さの収縮・ひび割れやタイル剥がれ性の耐候性試験として温冷繰り返し試験を行った。
温冷繰り返し試験は、20℃の水中に18時間浸漬後、−20℃の恒温室に3時間保存した後50℃の恒温室に3時間保存し、これを1サイクルにして10サイクル繰り返すものである。
その試験後に、タイルの剥がれ・ひび割れの確認及び長さの変化を計測した。その結果は表4の如くなった。
【表4】
この表4から分かるように、実施例の長さの変化は+0.03であり収縮はなく、又下面は変化はなかった。このように実施例では温冷繰り返しがあっても寸法が収縮することがなく、床材として使用したときに隙間・ガタが生じることがなく、実用的となる。又タイルの剥がれ・ひび割れもなく実用的なものになっていることが分かった。
【0021】
:他の実施例
本発明の他の実施例として、セメントペースト又はセメントモルタルに再乳化粉末樹脂を混入させてセメント乳化樹脂材とし、このセメント乳化樹脂材で発泡樹脂製の物品を覆った例とする。配合は、表1に示すエマルジョンのポリマー分が再乳化粉末樹脂に置き換わり同じ割合となるので配合は表1に示すものと同じになる。ただし、エマルジョン中の水に相当する分はない。
その他、作用、構成、用い方は実施例1と同様である。
【0022】
応用例(図2,3参照)
図2,3に示す応用例は、実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロックの上面にタイルを貼り付けたフロアブロックの例である。
図2は応用例のフロアブロックの断面図である。図3は応用例の使用状態の説明図である。
図中、10は実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロック、11は応用例のフロアブロック、11aは発泡ポリスチレン樹脂製ブロック、11bはポリマーセメントの固化層、11cは深溝、12はタイル、13は建具、14は敷居、15は家、16はベランダ、17は車椅子、18は人である。
応用例では、建築用に用いるフロアブロック材の形状に加工した発泡ポリスチレン樹脂製ブロック11aの表面の全部をポリマーセメント6で覆い、上面にタイル12をモルタルで貼り付けて建築用の難燃化されたフロアブロック11としている。例えば、図3に示すように庭先へ延長する床材として敷き詰めるようにし、室内の床面と段差の小さい建具13の敷居14にすれば、車椅子17を使用しなければならない人18が気軽に庭に出ることができ、バリアフリーでコスト低く設置できる床構造にできる。また、フロアブロック材11には深溝11cを設けているので庭の水はけは確保できる。
【0023】
【発明の効果】
本発明によれば、発泡樹脂の欠点である体積・寸法の縮小が抑えられ、長期間使用してもガタ・空隙の発生が少なく、又日光による劣化もポリマーセメント・セメント乳化樹脂材の固化層による日光遮断によって抑えられ、野外・屋外で使用されても耐久性のあるものとした。しかも発泡樹脂であるので軽量で整形が容易で安価である利点を備えた実用的な建築・土木資材とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のセメント被覆発泡樹脂ブロックの製造工程を示す説明図である。
【図2】応用例のフロアブロックの断面図である。
【図3】応用例の使用状態の説明図である。
【符号の説明】
1 物品
2 セメント
3 水
4 セメントペースト
5 エマルジョン
6 ポリマーセメント
7 発泡ポリスチレン樹脂製物品
10 セメント被覆発泡樹脂ブロック
11 フロアブロック材
11a 発泡ポリスチレン樹脂製ブロック
11b ポリマーセメント固化層
11c 深溝
12 タイル
13 建具
14 敷居
15 家
16 ベランダ
17 車椅子
18 人
20 ボード材
20a 発泡ポリスチレンボード
20b ポリマーセメント固化層
Claims (9)
- ポリマー樹脂を水で乳濁液化したエマルジョンをセメントペースト又はセメントモルタルに混入させて混練させたポリマーセメントで、発泡樹脂製の物品の表面の全部を覆い、発泡樹脂製の物品の表面にポリマーセメントの固化層を形成したセメント被覆発泡樹脂ブロック。
- ポリマーセメントのポリマー樹脂が、スチレンブタジエンゴム系、アクリル系、エチレン酢酸ビニル系のいずれかである請求項1記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック。
- 100重量部のセメントに5〜50重量部のポリマー樹脂を混入した請求項1又は2いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック。
- ポリマーセメント中に砂を混入させた請求項1〜3いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック。
- 再乳化粉末樹脂をセメントペースト又はモルタルに混入させたセメント乳化樹脂材で発泡樹脂製の物品の表面の全部を覆い、発泡樹脂の物品の全面にセメント乳化樹脂材の固化層を形成したセメント被覆発泡樹脂ブロック。
- 再乳化粉末樹脂が、アクリル系又は酢酸ビニルバーサテートである請求項5記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック。
- セメント乳化樹脂材が、100重量部のセメントに30〜100重量部の水を混合したセメントペーストと5〜50重量部の再乳化粉末樹脂とからなる請求項5又は6いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック。
- セメント乳化樹脂材中に砂を混入させた請求項5〜7いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック。
- 発泡樹脂が、発泡ポリスチレン樹脂である請求項1〜8いずれかに記載のセメント被覆発泡樹脂ブロック。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002262336A JP2004100236A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | セメント被覆発泡樹脂ブロック |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002262336A JP2004100236A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | セメント被覆発泡樹脂ブロック |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004100236A true JP2004100236A (ja) | 2004-04-02 |
Family
ID=32262405
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002262336A Pending JP2004100236A (ja) | 2002-09-09 | 2002-09-09 | セメント被覆発泡樹脂ブロック |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004100236A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2106847A2 (en) | 2008-03-25 | 2009-10-07 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Regenerated sulfur recovery apparatus |
EP2423249A1 (en) | 2010-08-18 | 2012-02-29 | Armacell Enterprise GmbH | Protected expanded polyalkylidene terephthalates |
CN110305417A (zh) * | 2019-07-12 | 2019-10-08 | 安徽天宇国润保温节能科技有限公司 | 一种匀质板及其制备方法 |
CN114591038A (zh) * | 2022-04-19 | 2022-06-07 | 宁波新广亿建材有限公司 | 一种水泥粉料及其制备方法 |
-
2002
- 2002-09-09 JP JP2002262336A patent/JP2004100236A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2106847A2 (en) | 2008-03-25 | 2009-10-07 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Regenerated sulfur recovery apparatus |
EP2423249A1 (en) | 2010-08-18 | 2012-02-29 | Armacell Enterprise GmbH | Protected expanded polyalkylidene terephthalates |
US9334380B2 (en) | 2010-08-18 | 2016-05-10 | Armacell Enterprise Gmbh & Co. Kg | Protected expanded polyalkylidene terephthalates |
CN110305417A (zh) * | 2019-07-12 | 2019-10-08 | 安徽天宇国润保温节能科技有限公司 | 一种匀质板及其制备方法 |
CN114591038A (zh) * | 2022-04-19 | 2022-06-07 | 宁波新广亿建材有限公司 | 一种水泥粉料及其制备方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102159774B (zh) | 用于外墙外保温应用的复合结构体 | |
KR101740700B1 (ko) | 단열 및 방음성이 향상된 경량기포 콘크리트 | |
US4304704A (en) | Thermal insulating material | |
CN105777009A (zh) | 一种玻化砖背胶及其制备方法和施工方法 | |
EP2718243A1 (en) | Cellulose ether compounds for improved hot temperature performance in external insulation finishing systems (eifs) mortars | |
CN104609824A (zh) | 一种新型轻质隔音建筑材料及其制备方法 | |
KR100230689B1 (ko) | 바닥 몰탈 및 콘크리트 슬래브용 시멘트계 균열보수재의 제조방법 | |
JP2004100236A (ja) | セメント被覆発泡樹脂ブロック | |
JP2000007409A (ja) | タイル貼着用モルタル組成物 | |
JP2014073941A (ja) | 断熱モルタル及びその硬化体 | |
JP2006273597A (ja) | タイル接着用張りポリマーセメントモルタル | |
MX2014002353A (es) | Productos de espuma de poliestireno con adherencia y resistencia al agua mejoradas y metodos de fabricacion de los mismos. | |
KR0141246B1 (ko) | 모르타르용 경량골재와 이를 이용한 경량모르타르 및 경량건축자재 | |
JPH06256057A (ja) | 壁面外装材組成物 | |
JPH08325046A (ja) | モルタル用軽量骨材及びそれを用いた軽量モルタル並びに軽量建築資材 | |
JPH0598227A (ja) | 接着兼下地用弾性調整材組成物 | |
JPS636117B2 (ja) | ||
JPS6228824B2 (ja) | ||
JPS5842140B2 (ja) | 左官用セメント組成物 | |
CN106700956A (zh) | 一种耐高温弹性胶粘剂及其制备方法 | |
TWI290161B (en) | Composition of heat insulating coating used for constant temperature protection of buildings | |
JP2004231488A (ja) | セメントコンクリート硬化体 | |
JP2006008421A (ja) | 断面補修用非流動性モルタル組成物 | |
Chew et al. | Effect of styrene acrylic ester polymer on mortar render properties | |
JP2012036020A (ja) | 無機質軽量断熱材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060112 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060214 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060417 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060726 |