JPH08325046A - モルタル用軽量骨材及びそれを用いた軽量モルタル並びに軽量建築資材 - Google Patents

モルタル用軽量骨材及びそれを用いた軽量モルタル並びに軽量建築資材

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JPH08325046A
JPH08325046A JP12794595A JP12794595A JPH08325046A JP H08325046 A JPH08325046 A JP H08325046A JP 12794595 A JP12794595 A JP 12794595A JP 12794595 A JP12794595 A JP 12794595A JP H08325046 A JPH08325046 A JP H08325046A
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lightweight
cement
aggregate
styrene
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JP12794595A
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Eiichi Kojima
栄一 小島
Fujio Iwata
藤夫 岩田
Takeshi Yamaguchi
武志 山口
Hideichiro Furuya
秀一郎 古家
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J C COMPOSITE KK
Chuo Kasei Co Ltd
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J C COMPOSITE KK
Chuo Kasei Co Ltd
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    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B20/00Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
    • C04B20/10Coating or impregnating
    • C04B20/1055Coating or impregnating with inorganic materials
    • C04B20/1077Cements, e.g. waterglass
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セメントと水に均一に混合し且つ流動性に優
れたモルタル用軽量骨材と、それを用いて軽量にして断
熱性、防音性を要求される建築物の床、壁、天井等のモ
ルタル仕上げに用いる軽量モルタルと、ボード仕上げに
用いるボード材や床材等の軽量建築資材を提供すること
を目的とする。 【構成】 発泡倍率が10〜50倍で直径0.5〜10
mmの略球形スチレンビーズの表面に、無機材料をエマ
ルジョン接着剤、樹脂セメントモルタル又は樹脂セメン
トペーストで固定し、被覆してなるモルタル用軽量骨材
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モルタル用軽量骨材及
びそれを用いた軽量モルタル並びに軽量建築資材に係わ
り、更に詳しくは軽量にして断熱性、防音性を要求され
る建築物の床、壁、天井等のモルタル仕上げに用いる軽
量モルタルと、ボード仕上げに用いるボード材や床材等
の軽量建築資材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の軽量モルタル並びにボード材や床
材等の軽量建築資材は、セメントと水と砂に加えて無機
系の多孔材料、即ち膨張頁岩、火山礫、膨張スラグ、パ
ーライト、ひる石、石炭殻又は合成樹脂多孔質材料、繊
維質の断熱材料を混合するか、通常使用されているAL
C板の如くモルタルコンクリート中に無数の空気孔を導
入したものを利用している。
【0003】しかしながら、無機の多孔質材料である石
炭殻、ひる石、膨張頁岩等は資源的に枯渇していると同
時に、吸水率が高すぎるためワーカビリティ、強度、耐
久性等の性質が大きく変化し、施工箇所にひび割れ現象
を発生し易いことからこれらの利用度は低くなって来て
いる。また、コンクリート中に微細な空気を導入したA
LC板がビルの外壁として大量に使用されるようになっ
てきたが、これは工場等で製造される成形品であり、モ
ルタルとして使用することはできない。
【0004】一方、合成樹脂の多孔質材料であるスチレ
ンビーズは、砂や硅砂等と混合し、左官モルタルとして
壁面の仕上げに利用されてきたが、セメントペーストと
スチレンビーズとの比重差が大きいこと、周辺のセメン
ト層との接着力が弱いため一体化せず、仕上げ面の物理
的強度が低くまた利用度も低く、量的に使用されてきた
ものは、発泡スチロール製の包装品や断熱材の廃品を破
砕したものが唯一であった。
【0005】前述の発泡スチロールを利用する先行技術
としては、特開平5−837号公報に記載の発泡スチロ
ールによるモルタル用人工骨材及びその製造方法が存在
する。この公報には、各種の包装材として使用した後の
産業廃棄物となる発泡スチロールの成形体を粉砕し、そ
の粉砕物にセメント、水、砂を混合して乾燥したモルタ
ル用人工骨材が開示されている。この発泡スチロール
は、既成の成形体を使用している関係上、発泡倍率が5
0〜60倍と大きく且つ不定形であるため、物理的強度
が低く、コンクリートモルタルに混入した時、適切な圧
縮強度、引張り強度が得にくいと考えられる。また、ス
チロール樹脂は、表面エネルギーが33dyn/cmと
非常に小さいため(比較例、アルミニウム500dyn
/cm、銅1100dyn/cm、鉄2030dyn/
cm)、水に濡れにくく、セメントと付着しにくいので
ある。この公報記載のものは、発泡スチロールの粉砕物
表面を被覆したセメントと砂の固化層が、粉砕物表面の
凹凸による投錨効果によって単純力学的接着で辛うじて
保持されている状態であるため、簡単に表面の固化層が
剥がれてしまうといった欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】快適な生活環境を重視
する現在、軽量で断熱性、防音性に優れた建築材料の提
供に関する要求は高まる一方である。本発明は以上のよ
うな要求に対応するため軽量モルタルの構成材料である
スチレンビーズの発泡倍率を、要求される軽量モルタル
の物性によって10〜50倍の間で変化させると同時
に、モルタルとの混和性、接着性を高めるためにスチレ
ンビーズの表面をエマルジョン接着剤等の接着力によっ
てセメント粒子、天然石粉、硅砂、炭酸カルシウム、水
酸化カルシウム等の無機材料で被覆し、セメントペース
トと混合し易いようにセメントペーストの比重にできる
だけ近い比重0.1〜0.3で且つ径が0.5〜10m
mである機械的強度の優れたモルタル用軽量骨材及びそ
れを用いた軽量モルタル並びに軽量建築資材を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、発泡倍率が10〜50倍で直径0.5〜1
0mmのスチレンビーズの表面に、無機材料をエマルジ
ョン接着剤、樹脂セメントモルタル又は樹脂セメントペ
ーストで固定し、被覆してなるモルタル用軽量骨材を提
供する。
【0008】また、少なくともセメントと、発泡倍率が
10〜50倍で直径0.5〜10mmのスチレンビーズ
の表面に、無機材料をエマルジョン接着剤、樹脂セメン
トモルタル又は樹脂セメントペーストで固定し、被覆し
てなる骨材と、水とを混練してなる軽量モルタルを提供
する。
【0009】更に、少なくともセメントと、発泡倍率が
10〜50倍で直径0.5〜10mmのスチレンビーズ
の表面に、無機材料をエマルジョン接着剤、樹脂セメン
トモルタル又は樹脂セメントペーストで固定し、被覆し
てなる骨材と、水とを混練して、適宜形状の型枠内に充
填し養生硬化させてなる軽量建築資材を提供する。
【0010】これらの骨材において、前記無機材料が、
セメント粒子、天然石粉、硅砂、炭酸カルシウム、水酸
化カルシウムの中から選ばれた1種又は2種以上である
こと、前記エマルジョン接着剤が、エチレン酢酸ビニル
共重合体又はスチレンブタジエンラバー又はアクリル樹
脂共重合体のエマルジョンであることが好ましい。
【0011】
【作用】以上の如き内容からなる本発明のモルタル用軽
量骨材は、発泡倍率が10〜50倍で直径0.5〜10
mmのスチレンビーズを用いたことにより、コンクリー
ト、モルタルの流動性が良くなるとともに、骨材自体の
圧縮強度が高く、そのため単位セメント量、単位水量を
抑制することが可能で、コンクリート、モルタル強度、
耐久性に悪影響を及ぼさないのである。加えて、スチレ
ンビーズの表面が多少吸水することによりセメントペー
ストが固くなるとともに、スチレンビーズ表面の摩擦抵
抗が大きくなるので、セメント粒子との混合時及び硬化
時に分離し難くなる。また、本発明の骨材を用いた軽量
モルタルは、モルタルの流動性、ワーカビリティに優
れ、しかも軽量であるので、厚塗りが可能であり施工性
にも優れ、しかも優れた断熱性を有している。また、本
発明の骨材を用いた軽量建築資材は、軽量且つ断熱性に
優れているとともに、曲げ強度及び圧縮強度も実用上全
く問題がないのである。
【0012】つまり、骨材に用いるスチレンビーズの粒
形は、多面体状で表面が丸みのあるものが良い。形状が
偏平なもの、細長いもの、あるいは表面が角ばった形状
のものを使用すると、コンクリート、モルタルの流動性
が悪くなるため、単位セメント量、単位水量を多くする
必要を生じ、コンクリート、モルタル強度、耐久性に悪
影響を及ぼし易い。最も好ましい形状は、スチレンビー
ズのような球形である。また、所定のスランプを得るた
め単位水量を少なくした場合、ワーカビリティの良いモ
ルタル、コンクリートを得るためには、粒度の範囲は比
較的狭い範囲に限られる。特に、スチレンビーズの直径
が0.3mm以下の比率が多いと単位水量が多くなり、
乾燥収縮亀裂の発生の原因となる。発泡倍率が10〜5
0倍のスチレンビーズは、直径0.5〜10mmのもの
が95%以上を占めているので、粒度の点から見ても理
想的な骨材と言える。更に、発泡倍率が10〜30倍、
直径0.5〜2mmのスチレンビーズを用いることがよ
り好ましい。また、骨材は、清浄であることが必要で、
セメント粒子の付着を損ねる腐食植物の分解成分である
有機酸、コンクリート中の鉄筋を錆びさせるNaCl等
を含んではならないが、本骨材はその点有害なものは皆
無である。
【0013】本発明の軽量モルタル及び軽量建築資材
は、少なくともセメントと、前述の骨材と、水とを混練
したものであるが、このセメントとしてはポルトランド
セメント、高炉セメント等の適宜なものを使用でき、ま
た更に合成樹脂又は合成ゴムを混合してポリマーセメン
トモルタル、コンクリートとしても良い。
【0014】
【実施例】次に本発明の詳細を実施例に基づき説明す
る。
【0015】合成樹脂発泡体の発泡倍率は、樹脂の種類
によって異なるが、一般的に10〜80倍のものが多
く、ポリスチレンは30〜80倍のものが包装材料とし
て使用されている。
【0016】これら合成樹脂発泡体が必要とする機械的
強度は、圧縮強度、曲げ強度であるが、これらの性質は
ほぼ発泡度に反比例するので、本発明に使用するポリス
チレンの発泡倍率は10〜50倍とし、形状は球形のス
チレンビーズを使用する。
【0017】更に、スチレンビーズは軽量であり、疎水
性の表面を持っているため、セメントモルタルとの混和
性が悪く、分離し易いので、スチレンビーズが均一に分
散した軽量モルタルが得られ難い。
【0018】これらを解決するために、スチレンビーズ
表面はエマルジョン接着剤、例えばエチレン酢酸ビニル
共重合体(EVA)又はスチレンブタジエンラバー(S
BR)又はアクリル樹脂共重合体等のエマルジョン又は
エマルジョンセメントで被覆し、これらの接着力によっ
てセメント粒子、天然石粉、硅砂、炭酸カルシウム、水
酸化カルシウム等の無機材料を付着、固着させ、表面を
親水性に変えると同時に、比重を重くしてモルタルとの
混和性を向上する。
【0019】図1は、発泡倍率が10〜50倍、直径
0.5〜10mmのスチレンビーズ1の表面に樹脂セメ
ントモルタルを塗布して被覆層2を形成した本発明のモ
ルタル用軽量骨材10を示し、図2はエマルジョン接着
剤3とセメント粒子、天然石粉、硅砂、炭酸カルシウ
ム、水酸化カルシウム等の無機材料4を混練したものを
スチレンビーズ1の表面に付着させ、接着剤3内に無機
材料4を分散させてスチレンビーズ1の表面を無機材料
4で被覆した本発明のモルタル用軽量骨材10を示して
いる。そして、少なくともセメントと、本発明の骨材1
0と、水とを混練して軽量モルタルを得るのである。ま
た、混練したものを適宜な型枠内に充填して、図3に示
すように板状、棒状等の軽量建築資材20を得るのであ
る。
【0020】本実施例のモルタル用軽量骨材は、発泡倍
率が10〜30倍(比重0.03)のスチレンビーズ1
0重量部と、エチレン酢酸ビニル共重合体エマルジョン
(固形分50%)5〜15重量部と、水5〜15重量部
とを混練して、スチレンビーズの表面を樹脂で被覆した
後、これにポルトランドセメント50〜80重量部を加
えて混練し、乾燥して得る。更に、強度大なるモルタル
を得たい場合は、セメントを増加させることを妨げな
い。
【0021】次に、発泡倍率が30倍(比重0.03)
と10倍(比重0.1)のスチレンビーズを用い、その
表面を各種処理した軽量骨材を配合した軽量モルタルの
機械的強度を比較する。(a) 発泡倍率が30倍のスチレ
ンビーズ表面が無処理の骨材、(b) 発泡倍率が30倍の
スチレンビーズ表面にセメント粒子を付着させた骨材、
(c) 発泡倍率が30倍のスチレンビーズ表面に合成樹脂
(EVAエマルジョン)によりセメント粒子を付着した
骨材を製造した。また、(d) 発泡倍率が10倍のスチレ
ンビーズ表面に合成樹脂(EVAエマルジョン)により
セメント粒子を付着した骨材を製造した。そして、セメ
ントと骨材と水とを混練して軽量モルタルを調製した。
これらの軽量モルタル中のスチレンビーズ骨材の占める
容積比が一定になるように前述の(a) から(d) の4種類
の骨材を配合し、硬化した時の機械的強度を測定し、そ
の結果を表1に示す。何れの場合も、スチレンビーズの
表面処理以外の条件は略同じになるように調整した。
【0022】
【表1】
【0023】この結果を見ると、曲げ強度や圧縮強度
は、(a) から(d) になるに従って急激に大きくなってい
るが、練り上り比重や乾燥比重の増加は僅かであること
が分かる。従って、軽量にし且つ断熱性を高めるために
は、スチレンビーズの発泡倍率を大きくする必要がある
が、発泡倍率をあまり大きくすると曲げ強度や圧縮強度
が低下するので、使用目的に応じて発泡倍率を10〜5
0倍の範囲で調整する必要がある。
【0024】更に本発明を具体的実施例に基づいて説明
する。本実施例のモルタル用軽量骨材は、発泡倍率が1
0〜30倍のスチレンビーズと、エマルジョン接着剤と
を混練して、スチレンビーズの表面を樹脂で被覆した
後、それをセメントと水と混練して、表面にセメント粒
子を付着させた製造したものである。スチレンビーズの
表面処理の種類によって次の表2に示すように、A、
B、Cの3種類の骨材を作製した。骨材Aの表面処理
は、CEコートY−401(ジェイ.シーコンポジット
株式会社製:エチレン酢酸ビニル共重合体エマルジョン
の商品名)処理であり、骨材Bの表面処理は、トマック
スーパー(日本ラテ加工株式会社製:スチレンブタジエ
ンラバーエマルジョンの商品名)の2倍希釈液処理であ
り、骨材Cの表面処理は、ウルトラゾール(武田薬品工
業株式会社製:アクリル樹脂共重合体の商品名)の2倍
希釈液処理である。また、表中の数字の単位は重量部で
ある。
【0025】
【表2】
【0026】表2に示した回収率、作製後の状況及び容
器へのセメントの付着状況から判断すると、ウルトラゾ
ールとCEコートY−401がスチレンビーズとの馴染
みが良く、トマックスーパーはあまり馴染みが良くな
い。従って、スチレンビーズの表面処理としてはウルト
ラゾールとCEコートY−401が特に好ましい。
【0027】表2に示した条件で作製した骨材A、B、
Cを用いて、セメントと、骨材と、水との各種配合率で
軽量モルタルを調整し、その特性を調べた結果を次の表
3〜5に示す。練り上り比重は、軽量モルタルの作製
後、容積のわかっている金属製容器へモルタルを3層に
分けて入れ、モルタルの重量を測定して求めた。乾燥比
重は、7日間室内にて養生した後、重量を測定し7日乾
燥比重を求めた。曲げ強度及び圧縮強度は、モルタルを
40mm×40mm×160mmの金属製型枠の中に入
れ、7日間室内にて養生した後、JIS−R−5201
に準じて測定した。尚、表3〜5中でセメントと骨材と
水の配合割合の単位は重量部である。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】
【0031】これらの測定に基づいて、乾燥重量と曲げ
強度及び圧縮強度との関係に注目してまとめた結果を表
6に示す。
【0032】
【表6】
【0033】以上の結果を総合すると、セメント粒子を
付着させるために使用したエマルジョン接着剤の種類に
よる強度及び比重の差は殆ど見られない。また、ハイメ
トローズ(信越化学工業株式会社製:添加剤の商品名)
を添加すれば、作業性と非常に良くなるが、比重が若干
低くなり、強度も少し低下する。また、スチレンビーズ
の表面に付着したセメントと、そのまわりのモルタル中
のセメントとは良く接着しているのに対し、スチレンビ
ーズとそのまわりに付着したセメントとの接着はあまり
良くないが、モルタルが硬化した後では全く問題はな
い。スチレンビーズとそのまわりに付着したセメントと
の接着を良くするには、高性能AE減水剤を添加し、セ
メント水比を低減させる方法や、高炉スラグ粉末を添加
し、コンパウンド自体の充填率を良くする方法を採用す
ることによって、曲げ強度及び圧縮強度を更に高めるこ
とが可能である。
【0034】以上に示した実施例は、既発泡のスチレン
ビーズを利用したものであるが、この軽量骨材は比重が
小さく、容積が嵩張るため使用現場への運賃が高くつく
ので、未発泡の状態でスチレンビーズを運搬し、現場で
発泡させることも好ましい。現場でスチレンビーズを均
一に発泡させるには、未発泡スチレンビーズと生石灰を
混合し、それに水を添加すると以下の発熱反応によって
スチレンビーズが発泡する。
【0035】 CaO+H2 O→Ca(OH)2 +15.2kcal
【0036】例えば、発泡剤を含有する未発泡ポリスチ
レン10重量部に、生石灰24重量部、水9重量部を加
え、攪拌すると、約25〜30倍発泡ポリスチレン(比
重0.04〜0.03)を得ることができる。
【0037】更に、スチレンビーズの表面に、発泡と同
時に無機材料を被覆するには、未発泡スチレンビーズ又
は一次発泡スチレンビーズに合成樹脂エマルジョンを予
め混合し、これに生石灰を混合すると、前述の反応熱に
よってスチレンビーズが発泡するするとともに、その表
面に消石灰〔Ca(OH)2 〕が樹脂によって固定され
る。この場合、他の無機材料であるセメント、天然石
粉、硅砂等を混合しておけば、発泡スチレンビーズの表
面に樹脂によってこの無機材料も被覆することが可能で
ある。そして、このように現場で製造された軽量骨材
に、少なくともセメントと水を混合し、混練することに
よって軽量モルタルが得られ、それを型枠内に充填して
硬化させると軽量建築資材が得られる。ここで、前述の
合成樹脂エマルジョンとしては、エチレン酢酸ビニル共
重合体、スチレンブタジエンラバー、酢酸ビニル、アク
リル樹脂等のエマルジョンを使用することが可能であ
る。
【0038】また、未発泡スチレンビーズと、合成樹脂
エマルジョンと、セメント及び硅砂とを混合した樹脂モ
ルタルの中に、生石灰を混合し、その反応熱によって樹
脂モルタル中の未発泡スチレンビーズを発泡させること
も可能である。この場合、発泡倍率以下の容積をもつ型
枠内に前述の樹脂モルタルと生石灰を充填して、発泡さ
せて軽量建築資材を現場で製造することも可能である。
【0039】
【発明の効果】以上にしてなる本発明のモルタル用軽量
骨材によれば、コンクリート、モルタルの流動性が良く
なるとともに、骨材自体の圧縮強度が高く、そのため単
位セメント量、単位水量を抑制することが可能で、この
骨材を用いたコンクリート、モルタルは強度、耐久性に
優れている。
【0040】また、本発明の骨材を用いた軽量モルタル
は、モルタルの流動性、ワーカビリティに優れ、しかも
軽量であるので、厚塗りが可能であり施工性にも優れ、
しかも優れた断熱性を有している。
【0041】また、本発明の骨材を用いた軽量建築資材
は、軽量且つ断熱性に優れているとともに、曲げ強度及
び圧縮強度も実用上全く問題がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】スチレンビーズの表面に樹脂セメントモルタル
を塗布して被覆層を形成した骨材を示し、(a) は正面
図、(b) は断面図である。
【図2】スチレンビーズの表面に接着剤によって無機材
料を被覆した骨材を示し、(a)は一部省略正面図、(b)
は断面図である。
【図3】本発明の軽量骨材を用いて製造して軽量建築資
材の部分斜視図である。
【符号の説明】
1 スチレンビーズ 2 被覆層 3 接着剤 4 無機材料 10 骨材 20 軽量建築資材
フロントページの続き (72)発明者 山口 武志 大阪府寝屋川市三井ケ丘5丁目1−89− 102 (72)発明者 古家 秀一郎 大阪府枚方市香里ケ丘3−16 B−8− 301

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡倍率が10〜50倍で直径0.5〜
    10mmのスチレンビーズの表面に、無機材料をエマル
    ジョン接着剤、樹脂セメントモルタル又は樹脂セメント
    ペーストで固定し、被覆してなることを特徴とするモル
    タル用軽量骨材。
  2. 【請求項2】 前記無機材料が、セメント粒子、天然石
    粉、硅砂、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムの中から
    選ばれた1種又は2種以上である請求項1記載のモルタ
    ル用軽量骨材。
  3. 【請求項3】 前記エマルジョン接着剤が、エチレン酢
    酸ビニル共重合体又はスチレンブタジエンラバー又はア
    クリル樹脂共重合体のエマルジョンである請求項1記載
    のモルタル用軽量骨材。
  4. 【請求項4】 少なくともセメントと、発泡倍率が10
    〜50倍で直径0.5〜10mmのスチレンビーズの表
    面に、無機材料をエマルジョン接着剤、樹脂セメントモ
    ルタル又は樹脂セメントペーストで固定し、被覆してな
    る骨材と、水とを混練してなることを特徴とする軽量モ
    ルタル。
  5. 【請求項5】 前記無機材料が、セメント粒子、天然石
    粉、硅砂、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムの中から
    選ばれた1種又は2種以上である請求項4記載の軽量モ
    ルタル。
  6. 【請求項6】 前記エマルジョン接着剤が、エチレン酢
    酸ビニル共重合体又はスチレンブタジエンラバー又はア
    クリル樹脂共重合体のエマルジョンである請求項4記載
    の軽量モルタル。
  7. 【請求項7】 少なくともセメントと、発泡倍率が10
    〜50倍で直径0.5〜10mmのスチレンビーズの表
    面に、無機材料をエマルジョン接着剤、樹脂セメントモ
    ルタル又は樹脂セメントペーストで固定し、被覆してな
    る骨材と、水とを混練して、適宜形状の型枠内に充填し
    養生硬化させてなることを特徴とする軽量建築資材。
  8. 【請求項8】 前記無機材料が、セメント粒子、天然石
    粉、硅砂、炭酸カルシウム、水酸化カルシウムの中から
    選ばれた1種又は2種以上である請求項7記載の軽量建
    築資材。
  9. 【請求項9】 前記エマルジョン接着剤が、エチレン酢
    酸ビニル共重合体又はスチレンブタジエンラバー又はア
    クリル樹脂共重合体のエマルジョンである請求項7記載
    の軽量建築資材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR101966645B1 (ko) * 2018-07-03 2019-04-09 (주)에스씨글로벌 발포폴리스티렌(eps) 코팅 조성물 및 이를 이용한 경량골재의 제조방법

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