JP2004099391A - 層状複水酸化物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】実質的にアルカリ金属塩を含有しない系で、3価金属化合物と、2価金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の2価金属化合物とを含む混合懸濁液を反応させ、一般式(I):[M2+ 1−xM3+ x(OH)2]x+[An− x/n・yH2O]x−
[式中、M2+は2価金属イオン、M3+は3価金属イオン、Aはアニオン、nはAの価数、xは0<x≦0.33、yは0より大きい実数である]で表される層状複水酸化物を得る層状複水酸化物の製造方法であって、前記3価金属化合物として、少なくとも、湿式粉砕された水酸化アルミニウムを用いることを特徴とする層状複水酸化物の製造方法。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、層状複水酸化物の製造方法に関し、より詳細には、ナトリウム汚染の少ないハイドロタルサイト及びハイドロタルサイト類を、水酸化アルミニウム、特にギブサイト型水酸化アルミニウムから、環境に対する負荷を軽減しつつ、低コストで効率よく製造することが可能な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハイドロタルサイトは、以下の化学式:
Mg6 Al2 (OH)16CO3 ・4H2 O
で表される天然又は合成の無機物である。
ハイドロタルサイト類は、ハイドロタルサイトと同じ結晶構造を有する化合物で、多様な2価−3価金属の組み合わせで可能であり、多くの天然鉱物も発見されている。
【0003】
ハイドロタルサイト及びハイドロタルサイト類は、以下の一般式
[M2+ 1−xM3+ x(OH)2]x+[An− x/n・yH2O]x−
[式中、M2+は2価金属のイオン、M3+は3価金属のイオン、Aはアニオン、nはAの価数、xは0<x≦0.33、yは0より大きい実数である]
で表すことができる。
すなわち、ハイドロタルサイト及びハイドロタルサイト類は、プラスに荷電した、ブルーサイト型基本層([M2+ 1−xM3+ x(OH)2]x+)と、アニオン及び層間水からなるマイナスに荷電した中間層([An− x/n・yH2O]x−)とからなる層状構造化合物であり、結晶全体では電気的中性を保っている。
2価金属としてはMg、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等が知られており、3価金属化合物としてはAl、Fe、Cr、Co、In等が知られている。また、アニオンとしては、OH−、F−、Cl−、NO3 −、SO4 2−、CO3 2−、Fe(CN)6 4−、CH3COO−、V10O26 6−、ドデシルSO4 2−等のアニオンが知られている。
以下、本明細書では、ハイドロタルサイト及びハイドロタルサイト類をあわせて層状複水酸化物ということがある。
【0004】
層状複水酸化物の基本層間は比較的弱い結合力で結合しているため、例えば、異なるアニオンが層間に入り込むと、中間層に挿入されているアニオンとの交換が生じる。
このようなアニオン交換性を有していることから、層状複水酸化物は多様な用途に用いられている。
例えば、塩化ビニル重合体等の塩素含有重合体や、チーグラー型触媒(ハロゲン含有触媒)を用いたオレフィン系樹脂の製造においては、製造時の加熱等により塩化水素等が生じ、重合体の着色や機械的性質の低下をひきおこしたり、成形加工機に錆を生じさせたり、黄変等の樹脂の劣化を招くことがある。これらを防止するために、塩化水素を捕捉する熱安定剤として層状複水酸化物が配合されている。
また、層間が炭酸イオンである層状複水酸化物を400〜500℃の高温で焼成して内部の炭酸イオンを除去し、これをアニオン吸着物質として用いて、有害物質や産業廃液中のアニオン性物質(例えば廃液中のアニオン染料)の除去を行ったり、逆に、アニオン系染料を層間に取り込むことにより安定な着色物を得るといった用途も開発されつつある。
【0005】
ハイドロタルサイト及びハイドロタルサイト類は、天然にも産出するが、化学的にも容易に合成し得ることが知られている。
一つの代表的な方法は、Clays Clay Miner.、28、87(1980)に記載される方法である。本方法では、MgCl2 と AlCl3とを所定のモル比で溶かし、その水溶液をNa2CO3水溶液にゆっくり滴下する。常にその混合溶液の pH が10となるように、NaOH水溶液で調整するとMg−Al−CO3ハイドロタルサイトが形成される。
しかしながら、原料として塩化物、Na2CO3、NaOHを用いているので、得られた懸濁液は、多量の塩類を含んでいる。そのため、蒸発乾固できず、ろ過・洗浄を行う必要がある。
また、上記方法より合成したハイドロタルサイトは、僅かではあるがナトリウムが残存する。ナトリウムが残存したハイドロタルサイトを触媒等として使用すると、その性能を著しく低下してしまうことがあるため、ナトリウム残留の少ないハイドロタルサイトの合成が望まれている。
さらに、ろ過・洗浄の際の生じる塩分濃度の高い廃水は、環境に対する負荷が大きいため、容易に廃棄することができない。
【0006】
これに対し、ナトリウム塩を副生しない製造方法も提案されている。
例えば、特許文献1では、高比表面積の遷移アルミナ等の3価金属酸化物の粉末と、活性マグネシア等の2価金属の水酸化物、酸化物及び/又は炭酸塩とを水性懸濁物中で反応させ、マイクスネライト(水酸基型ハイドロタルサイト)中間体を形成後、二酸化炭素や特定の酸等の陰イオン源と反応させる方法が記載されている。
特許文献2では、アルミニウム源として酸化物や水酸化物、特に疑似ベーマイト〔AlO(OH)〕を用い、これを、酸化マグネシウム等のマグネシウム源、及び、無機酸等のアニオン源に接触させ、マイクスネライト(水酸基型ハイドロタルサイト)中間体の形成を経ずにハイドロタルサイト様物質を製造する方法が記載されている。
【0007】
【特許文献1】
特許第3112684号公報
【特許文献2】
特表2001−524923号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1で用いられる高比表面積の遷移アルミナは、水酸化アルミニウムを高温で加熱分解することにより製造されるので、製造コストが高く、水酸化アルミニウムに比べて高価となる。
また、特許文献2で用いられる疑似ベーマイトは、これを合成する際に副生する塩を除去するために多大なエネルギーを費やしてしまう。
【0009】
つまり、ナトリウム塩を副生しないように層状複水酸化物を製造しようとする場合、原料コストや製造コストが非常に高くなるという問題点があった。
すなわち、本発明の目的は、ナトリウム塩等の副生物を生じることなく、濾過・洗浄が不要であり、環境負荷も小さく且つコストが低い層状複水酸化物の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、水酸化アルミニウムを湿式粉砕することにより、該水酸化アルミニウムの少なくとも一部分が非晶質化され、それによって反応性が顕著に改善されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、実質的にアルカリ金属塩を含有しない系で、3価金属化合物と、2価金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の2価金属化合物とを含む混合懸濁液を反応させ、一般式(I):
[M2+ 1−xM3+ x(OH)2]x+[An− x/n・yH2O]x−
[式中、M2+は2価金属のイオン、M3+は3価金属のイオン、Aはアニオン、nはAの価数、xは0<x≦0.33、yは0より大きい実数である]
で表される層状複水酸化物を得る層状複水酸化物の製造方法であって、
前記3価金属化合物として、少なくとも、湿式粉砕された水酸化アルミニウムを用いることを特徴とする層状複水酸化物の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明で製造される層状複水酸化物は、一般式(I):
[M2+ 1−xM3+ x(OH)2]x+[An− x/n・yH2O]x−
[式中、M2+は2価金属のイオン、M3+は3価金属のイオン、Aはアニオン、nはAの価数、xは0<x≦0.33、yは0より大きい実数である]
で表される。
【0012】
本発明では、3価金属化合物として、少なくとも、湿式粉砕された水酸化アルミニウムを用いる。湿式粉砕を行うことにより、該水酸化アルミニウムの少なくとも一部分が非晶質化され、それによって反応性が顕著に改善される。
【0013】
湿式粉砕は、以下の方法に限定されないが、例えば次のようにして行うことができる。
ポットミルに、ギブサイト型水酸化アルミニウム等の原料、水、及びアルミナボールを入れ、これを所定の時間、例えば3時間以上回転させることにより、原料が、球との衝突や摩擦により粉砕され、湿式粉砕された懸濁液が得られる。
処理後のギブサイト型水酸化アルミニウムの平均粒径は1.0μm以下であることが好ましい。
【0014】
水酸化アルミニウムは、水和アルミナとも呼ばれ、ギブサイト、バイヤライト、ジアスポア、ノルストランダイト、無定形水和アルミナ等が該当する。
使用する水酸化アルミニウムはこれらを単独、或いは2種以上の形で用いて使用できる。また、天然のもの、或いは市販の合成品を用いてもよい。
中でも好ましくは、反応性、安価である等の点からギブサイトが良い。ギブサイト型水酸化アルミニウム〔Al(OH)3〕は、単斜晶系結晶で、Al3+にOH−が6個配位し、8面体の1稜を共有した層状構造である。
【0015】
水酸化アルミニウム以外の3価金属化合物としては、混合懸濁液中に又は混合懸濁液を乾固させた際に、除去する必要がある不要な副生物(Na塩等)を実質的に含まないものであれば特に制限はなく、Al、Fe、Cr、Co、In等、任意の3価金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩等が挙げられる。好ましくはアルミニウム化合物が用いられる。
これらの3価金属化合物は、粉末状又は微粒子状のものを用いてもよいが、好ましくは、水酸化アルミニウムと同様、湿式粉砕されたものを用いることが好ましい。
【0016】
前記2価金属化合物は、2価金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種であり、2価金属としてはMg、Zn、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が挙げられる。好ましくはマグネシウム化合物が用いられるが、その他の2価金属化合物やそれらの混合物を用いてもよい。
2価金属化合物は、粉末状又は微粒子状のものを用いてもよいが、好ましくは、水酸化アルミニウムと同様、湿式粉砕されたものを用いる。湿式粉砕は、水酸化アルミニウムとともに行っても、別々に行ってもよいが、ともに行うと、均一に混合される上に、より少ない工程で製造することができるので好ましい。使用する2価金属化合物の平均粒径は、好ましくは2μm以下である。
【0017】
上述のようにして得られる3価金属化合物及び2価金属化合物を含む混合懸濁液を反応させ、層状複水酸化物を形成させる。
この反応は、常圧下で進行させることができる。反応温度は、好ましくは70℃以上、特に90〜95℃であり、反応所要時間は15〜25時間程度である。もちろん、反応は加圧下、100℃以上で行っても何ら差し支えない。
なお、反応系のpHは、水酸化アルミニウムを実質上溶解するpHである必要があり、9〜13の範囲が適当である。
混合懸濁液中の固形分濃度は、特に制限はないが、3〜20質量%とすることが好ましい。
層状複水酸化物中の2価金属と3価金属との比率(すなわち、1−x:x)は、xが0.20〜0.33となる値であることが好ましい。
【0018】
層状複水酸化物のアニオンとしては、OH−、CO3 2−、Cl−、NO3 −、SO4 2−、BO3 3−等のアニオンが挙げられる。
アニオン源としては、従来使用されている炭酸ナトリウムのようなアルカリ金属の塩化物、特にNa塩は全く使用せず、炭酸ガスや無機酸など、酸そのものの形で用いる。
アニオンの導入は、好ましくは、前記混合懸濁液にアニオン源を供給することにより行われ、例えば、前記混合懸濁液に炭酸ガスを接触させる方法、又は、前記混合懸濁液に炭酸以外の酸の水溶液を添加する方法を挙げることができる。
アニオン源の供給速度は、層状複水酸化物の生成速度に合わせることが好ましい。層状複水酸化物の生成速度以上にアニオン源の供給速度を速くすると、pHが低下して、層状複水酸化物が形成されにくくなるおそれがある。
【0019】
炭酸ガスを接触させる方法を用いる場合、混合懸濁液を収めた容器をある程度密閉し、容器内の上部空間に炭酸ガスを供給する、すなわち炭酸ガス雰囲気中で反応を行うことにより、さらに効率よく反応させることができる。
炭酸ガスを混合懸濁液中へ直接吹き込むと、炭酸ガス雰囲気中で行う場合に比べて層状複水酸化物の生成効率の低下、あるいは二価金属炭酸塩が副生するため好ましくない。
炭酸ガスの供給速度は概ね理論必要モル数の(1/20〜1/10)/hrとすることが好ましく、この場合、炭酸ガスの吸収効率は50〜90%である。
【0020】
また、炭酸以外の酸としては、特に無機酸が適しており、例えば塩酸、硝酸、ホウ酸を薄い水溶液として添加すると、転化率80%以上の効率で層状複水酸化物の層間に導入することができる。
酸の供給速度は、炭酸ガスと同様、概ね理論必要モル数の(1/20〜1/10)/hrとすることが好ましい。
【0021】
反応の終点は、混合懸濁液のpHを測定することによって知ることができる。例えば、Mg/Al=4.25/2の炭酸型の系では、当初10.5〜11であったpHが、反応終了時には、およそ9〜9.5に低下する。
【0022】
反応終了後に得られる、層状複水酸化物を含む混合懸濁液は、ナトリウムを含んでいないので、濾過や水洗を行う必要がなく、懸濁液のままアニオン交換中間体として使用したり、あるいは蒸発乾固や噴霧乾燥により直接製品とすることも可能である。
【0023】
また、このとき層間に挿入されているアニオン(例:塩素イオン、水酸化物イオン、炭酸イオンなど)以外のアニオンを含む溶液と、前記混合懸濁液とを接触させることにより、層状複水酸化物内に挿入されているアニオンを交換することができる。
例えば、ステアリン酸イオン等の、酸として添加した場合には層間に取り込まれにくいアニオンについても、ステアリン酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の形態で添加することにより、層間に取り込ませることができる。
このとき、アニオン交換前に層状複水酸化物に挿入されているアニオンが塩素イオンであると、特にアニオン交換が起こりやすい。
なお、アルカリ金属塩を用いてアニオン交換を行った場合は、反応後に、アルカリ金属塩を除去するための濾過・洗浄を行う必要がある。
【0024】
さらに、前記混合懸濁液を反応させて得た、アニオンを導入又は交換した層状複水酸化物を含有する混合懸濁液を、加圧下、100℃以上に加熱することにより、層状複水酸化物を結晶成長させることができる。
なお、加圧は、その加熱温度における水蒸気圧以上の圧力に加圧することが必要である。
混合懸濁液を、加圧下、100℃以上に加熱する手段としては、一般に、オートクレーブに用いられている手段を用いることができる。
結晶成長によりハイドロタルサイト粒子の厚みが増すことから、反応液の粘性低下や樹脂に練り込んだ際の分散性の向上、粉末の見かけ比重が大きくなることからハンドリングの改善等が可能となる。
【0025】
【実施例】
以下、試験例及び実施例を示して本発明およびその効果を具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
【0026】
試験例1〈湿式粉砕による平均粒径と結晶性の変化〉
試料として、ギブサイト型水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、H−42M)と、水酸化マグネシウム(神島化学(株)製、#200)を用い、以下の試験を行った。
容量1.5Lのポットミルに、50gの各試料と、350gの水と、600mlのアルミナボール(直径5mm)を入れ、22時間、湿式粉砕し、濃度12.5質量%の懸濁液を得た。この懸濁液を110℃で蒸発乾固し、サンプルミルにて粉砕して供試料とした。
湿式粉砕前後の各試料の結晶性と平均粒径を、以下のようにして測定した。
(1)結晶性:
理学電機(株)製のRINT2000システムを用いて、Cu−Kαにて測定した。なお、試料は蒸発乾固後、サンプルミルで粉砕して測定した。
ターゲット Cu
フィルター 湾曲結晶グラファイトモノクロメーター
検出器 シンチレーションカウンター
電圧 40kV
電流 20mA
走査速度 3°/min
ステップサンプリング 0.05°
スリット DS1°RS0.15mm SS1°
照角 6°
(2)平均粒径(メジアン径;μm):
コールターカウンター社製のレーザー回折型粒子サイズアナライザー(コールター LS130)を用いて、粒度分布を測定し、そのメジアン径を求め、平均粒径とした。
【0027】
表1は水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムの湿式粉砕処理による微細化と結晶性の変化について示している。
ギブサイト型水酸化アルミニウムは、湿式粉砕により平均粒径が1.20μmから0.47μmに微細化されるとともに、面指数(002)(2θ=18.2deg.付近)の結晶性が低下し、湿式粉砕前後の面指数(002)のXRD強度比が66%となった。図1に、湿式粉砕前及び湿式粉砕後のギブサイト型水酸化アルミニウムのXRDを示す。
一方、水酸化マグネシウムは、湿式粉砕により4.02μmから0.43μmに微細化され、面指数(001)(2θ=18.4deg.付近)のXRD強度比は89%であった。図2に、湿式粉砕前及び湿式粉砕後の水酸化マグネシウムのXRDを示す。
【0028】
【表1】
【0029】
水酸化マグネシウムの場合は、湿式粉砕によって粒子の微細化は著しいものの、XRD強度比は89%と、結晶の破壊は少なかった。これに対し、ギブサイト型水酸化アルミニウムの場合は、平均粒径の変化は水酸化マグネシウムの場合に比べて少ないものの、XRD強度比は66%と、結晶の破壊が進んでいた。この結果は、湿式粉砕が、特にギブサイト型水酸化アルミニウムの非晶質化に有効であることを示している。
【0030】
試験例2〈湿式粉砕による反応性の変化〉
ギブサイト型水酸化アルミニウムを湿式粉砕する効果を示すために、以下の試験を行った。
(1)ギブサイト型水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、H−42M)0.2molとイオン交換水400mlを、5mmアルミナボール600mlと共に、1.5Lポットミルにて12時間湿式粉砕を行った。
得られた懸濁液を、湿式粉砕を行わなかった水酸化マグネシウム(神島化学(株)製、#200)0.5molと混合し、得られた混合懸濁液を、ボール洗浄水と共に2000mlステンレス製ビーカー(反応容器)に移し替えた(約1000ml)。反応容器上部をラップで覆い、撹拌下、95℃に昇温後、炭酸ガスを0.007mol/hrで反応容器上部の空間に供給した。20時間後、当初は10.5〜11であったpHが9.6に低下し、ほぼ安定した時点で反応終了とした。反応後、懸濁液をバットに移し替え、110℃にて蒸発乾固し、サンプルミルにて粉砕して、白色粉末を得た。
図3に、得られた白色粉末のXRDを示す。図3中、↓、▽及び×は、それぞれ、層状複水酸化物、ギブサイト型水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムに由来するピークを示す。層状複水酸化物の典型的なピーク(↓)が、2θ=11.5、23.3、34.8、39.3、46.8deg.付近等に見られた。一方、ギブサイト型水酸化アルミニウムのピークはほとんど見られなかった。
(2)水酸化マグネシウムのみを湿式粉砕し、ギブサイト型水酸化アルミニウムの湿式粉砕を行わなかった以外は上記(1)と同様にして、白色粉末を得た。図3に、得られた白色粉末のXRDを示す。層状複水酸化物のピークはほとんど見られず、ギブサイト型水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのピークが残っていた。
これらの結果は、ギブサイト型水酸化アルミニウムを湿式粉砕することが、層状複水酸化物を得る上で非常に重要であることを示している。
【0031】
実施例1〈Mg/Al=5/2(x=0.286)、炭酸型〉
水酸化マグネシウム(神島化学(株)製、#200)0.5mol、ギブサイト型水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、H−42M)0.2mol、イオン交換水400mlを、5mmアルミナボール600mlと共に、1.5Lポットミルにて12時間湿式粉砕を行った。湿式粉砕後の平均粒径は0.42μmであった。次に、得られた混合懸濁液を、ボール洗浄水と共に2000mlステンレス製ビーカー(反応容器)に移し替えた(約1000ml)。反応容器上部をラップで覆い、撹拌下、95℃に昇温後、炭酸ガスを0.007mol/hrで反応容器上部の空間に供給した。20時間後、当初は10.5〜11であったpHが9.6に低下し、ほぼ安定した時点で反応終了とした。生成した層状複水酸化物含有懸濁液をバットに移し替え、110℃にて蒸発乾固し、サンプルミルにて粉砕して、Mg/Al=5/2の層状複水酸化物の白色粉末を得た。
図4は、それぞれ、湿式粉砕後(反応前)及び反応後の混合懸濁液のXRDである。反応前に2θ=18.2deg.付近に見られたギブサイト型水酸化アルミニウムのピークは、反応後、ほとんど見られなくなり、層状複水酸化物のピーク(2θ=11.5、23.3、34.8deg.付近等)が現れていた。
【0032】
実施例2〈Mg/Al=4.25/2(x=0.32)、炭酸型〉
水酸化マグネシウム(神島化学(株)製、#200)を0.425mol、炭酸ガス供給量を0.01mol/hrとした以外は、実施例1と同様の条件で反応を行った。16時間後にpHが9.2に低下し、ほぼ安定した時点で反応終了とした。得られた懸濁液を実施例1と同様の条件で蒸発乾固させ、粉砕して、層状複水酸化物の白色粉末を得た。
湿式粉砕後(反応前)及び反応後のXRDを、それぞれ、図5に示す。
【0033】
実施例3〈Mg/Al=4.25/2(x=0.286)、炭酸型、濾過洗浄処理〉
実施例2と同様の操作を行い、層状複水酸化物を含有する懸濁液を得た後、約1000mlの温水(約80℃)で濾過洗浄を行い、脱水ケーキを110℃にて乾燥後、サンプルミルにて粉砕し、白色粉末を得た。そのXRDを図5に示す。実施例2及び3で得られた層状複水酸化物のXRD(図5)を比較すると、蒸発乾固(実施例2)と濾過洗浄品(実施例3)に違いはほとんど見られなかった。
【0034】
実施例4〈Mg/Al=4.25/2(x=0.286)、炭酸型、オートクレーブ処理〉
実施例2と同様の操作を行い、層状複水酸化物を含有する懸濁液を得た後、該懸濁液を、オートクレーブで、170℃で6時間加熱した。得られた懸濁液を110℃にて蒸発乾固後、サンプルミルにて粉砕し、白色粉末を得た。そのXRDを図3に示す。
実施例2及び4で得られた層状複水酸化物のXRD(図5)を比較すると、2θ=11.6deg.付近のピークの強度が、オートクレーブ処理を行うことにより、約3300から約4600にまで高くなった。このことから、オートクレーブ処理を行うことにより、より結晶性の高い層状複水酸化物が得られたことがわかる。また、オートクレーブ処理前では2θ=18.2deg.付近にわずかに見られたギブサイト型水酸化アルミニウムのピークが、オートクレーブ処理後は完全になくなっていた。
【0035】
実施例5〈Mg/Zn/Al=3.5/1/2(x=0.308)、炭酸型〉
水酸化マグネシウム(神島化学(株)製、#200)0.35mol、亜鉛華(ハクスイテック(株)製(JIS3種))0.1mol、ギブサイト型水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製、H−42M)0.2molを、実施例1と同様の条件にて湿式粉砕後、反応を行った。19時間後、当初は10.5〜11であったpHが9.2に低下し、ほぼ安定した時点で反応終了とした。生成した層状複水酸化物含有懸濁液を、実施例1と同様の条件で処理して白色粉末を得た。
図6に湿式粉砕後(反応前)及び反応後のXRDを示す。なお、図6中、↓、▽、×及び○は、それぞれ、層状複水酸化物、ギブサイト型水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム及び亜鉛華(酸化亜鉛)に由来するピークを示す。反応後、これらの2価及び3価金属化合物に由来するピークは見られなくなり、替わって、層状複水酸化物に由来するピークが確認された。
【0036】
実施例6〈Mg/Al=5/2(x=0.286)、塩酸型〉
イオン交換水を600ml加え、ボールを除いた混合懸濁液の量が約600mlとなるようにした以外は、実施例1と同様の操作で混合懸濁液を得た。これを撹拌下、95℃に昇温し、アニオン源として塩酸0.2molを含む塩酸水溶液1Lを、15時間かけて徐々に注加した。その後、1時間熟成し、反応を完了した。反応終了時のpHは8.6であった。得られた懸濁液をそのまま110℃にて蒸発乾固し、これをサンプルミルで粉砕して白色粉末を得た。
図7に、得られた白色粉末のXRDを、表2に面間隔をそれぞれ示す。塩酸型の場合、イオン半径の関係で層間が広がるため、炭酸型よりも低角度側にピークがシフトし面間隔が拡大した。
【0037】
実施例7〈Mg/Al=5/2(x=0.286)、塩酸型、濾過洗浄処理〉
実施例6と同様の操作を行い、層状複水酸化物を含有する懸濁液を得た後、約1000mlの温水(約80℃)で濾過洗浄を行い、脱水ケーキを110℃にて乾燥後、サンプルミルにて粉砕し、白色粉末を得た。そのXRDを図7に、面間隔を表2にそれぞれ示す。
【0038】
実施例8〈Mg/Al=5/2(x=0.286)、ステアリン酸型〉
実施例6と同様の操作で得られた塩酸型の層状複水酸化物を含有する懸濁液を、容量3Lのステンレス製ビーカーに移し替え、撹拌下、80℃に昇温した。これとは別に、工業用ステアリン酸0.22mol、水酸化ナトリウム0.22mol及びイオン交換水700mlを混合し、80℃に昇温して、ステアリン酸ナトリウム水溶液を調製した。懸濁液に、調製したステアリン酸ナトリウム水溶液を注加し、30分間イオン交換反応を行った。反応終了後、懸濁液を約2000mlの温水(約80℃)で濾過洗浄を行い、脱水ケーキを110℃で乾燥した後、サンプルミルで粉砕して白色粉末を得た。そのXRDを図7に、面間隔を表2にそれぞれ示す。
【0039】
【表2】
【0040】
応用例
実施例で得られた層状複水酸化物を塩化ビニル重合体に配合して、熱安定性を調べた。なお、試験方法は以下のようにして行った。
(1)耐熱性試験(黒化時間)
各ギヤオーブン加熱条件にてシートが完全に黒化するまでの時間を測定した。
(2)体積固有抵抗値(V.R)
軟質塩化ビニルシートを作成し、試験片とし、JIS.6723に準拠し、試料シートの30℃における体積固有抵抗値を測定した。
(3)塩化水素捕捉持続時間(H.T.)
JIS.K−6723に準拠し、塩化ビニルシートを1mm×1mmに切断し、コンゴーレッド紙を装着した試験管に試料チップ2gを充填、180℃に加熱したオイルバスに入れ、塩化ビニルの熱分解による塩化水素脱離時間を測定した。
【0041】
応用例1
下記に示す配合組成A、成形条件により、厚さ1mmの軟質塩化ビニルシートを作成した。
(配合組成A) 重量部
PVC(重合度=1050) 100
DOP 50
ステアリン酸カルシウム 0.25
ステアリン酸マグネシウム 0.05
ステアリン酸亜鉛 0.50
β−ジケトン 0.15
酸化防止剤 0.05
試料(表参照) 2.5
混練条件:4インチロールミルにて150℃で6分間混練
プレス条件:160℃、150kgf/cm2 、6分間プレス
なお、比較として、市販のハイドロタルサイト(協和化学製アルカマイザー1)を用いた。各試験を行い、結果を表3に示す。
【0042】
応用例2
下記に示す配合組成B、成形条件により、厚さ1mmの軟質塩化ビニルシートを作成した。
(配合組成B) 重量部
PVC(重合度=1050) 100
DOP 50
珪酸カルシウム 0.40
ステアリン酸亜鉛 0.45
β−ジケトン 0.10
試料(表参照) 1.05
混練条件:4インチロールミルにて150℃で6分間混練
プレス条件:160℃、150kgf/cm2 、6分間プレス
なお、表中の実施例5Wは、実施例5で得た層状複水酸化物を、実施例3に記載したのと同じように温水で濾過洗浄を行い乾燥して得た試料である。また、比較として、市販のハイドロタルサイト(協和化学製アルカマイザー4)を用いた。各試験を行い、結果を表3に示す。
さらに、実施例5Wと、市販のハイドロタルサイト(協和化学製アルカマイザー4)のNa分を原子吸光法にて測定を行った。結果は以下の通りである。
実施例5W:18ppm
ハイト゛ロタルサイト:49ppm
本発明品は、原料中の不純物に起因すると考えられるNa分があるが、市販品に比べてかなり少ない。
【0043】
【表3】
【0044】
【発明の効果】
本発明では、3価金属化合物として、少なくとも、湿式粉砕された水酸化アルミニウムを用いている。従来、水酸化アルミニウムを層状複水酸化物の3価金属原料として用いようとしても、反応性が非常に低く、常圧では反応がほとんど進行しないので、圧力をかけ、高温で反応を進行させる必要があったが、湿式粉砕を行うことにより、その反応性を向上させることができる。そのため、原料として、安価な水酸化アルミニウム、特にギブサイト型水酸化アルミニウムを用い、アルカリ金属塩を使用することなく、温和な反応条件で反応を進行させることができる。
したがって、本発明によれば、ナトリウム塩等の副生物を生じることなく、濾過・洗浄が不要であり、環境負荷も小さく、且つ、原料コスト及び製造コストを低減して層状複水酸化物を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1において、Al(OH)3の湿式粉砕を行う前と行った後のXRDである。
【図2】試験例1において、Mg(OH)2の湿式粉砕を行う前と行った後のXRDである。
【図3】試験例2において、Al(OH)3のみ、あるいは、Mg(OH)2のみ湿式粉砕を行った場合の反応後のXRDである。
【図4】実施例1の同時湿式粉砕後(反応前)と反応後のXRDである
【図5】実施例2の反応前後のXRD、実施例3、4の反応後のXRDである。
【図6】実施例5の反応前後のXRDである。
【図7】実施例1、実施例6〜8反応後のXRDである。
Claims (14)
- 実質的にアルカリ金属塩を含有しない系で、3価金属化合物と、2価金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の2価金属化合物とを含む混合懸濁液を反応させ、一般式(I):
[M2+ 1−xM3+ x(OH)2]x+[An− x/n・yH2O]x−
[式中、M2+は2価金属イオン、M3+は3価金属イオン、Aはアニオン、nはAの価数、xは0<x≦0.33、yは0より大きい実数である]
で表される層状複水酸化物を得る層状複水酸化物の製造方法であって、
前記3価金属化合物として、少なくとも、湿式粉砕された水酸化アルミニウムを用いることを特徴とする層状複水酸化物の製造方法。 - 前記水酸化アルミニウムが、ギブサイト型水酸化アルミニウムのX線回折ピークを有するものであることを特徴とする請求項1記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記水酸化アルミニウムの少なくとも一部分が、非晶質であることを特徴とする請求項1記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記3価金属化合物が、アルミニウム化合物のみからなる請求項1乃至3に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記2価金属化合物が、マグネシウム化合物を含む請求項1乃至3に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記層状複水酸化物がハイドロタルサイトである請求項1乃至5のいずれか1項に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記式(I)において、xが0.20〜0.33である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記2価金属化合物が、前記水酸化アルミニウムとともに又は別々に湿式粉砕される請求項1乃至7のいずれか1項に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記反応を常圧下または加圧下で行う請求項1乃至8のいずれか1項に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記混合懸濁液に、炭酸ガスを接触させてアニオンを導入する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記混合懸濁液に、炭酸以外の酸の水溶液を添加してアニオンを導入する請求項1乃至9のいずれか1項に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 反応後、導入したアニオンとは異なるアニオンの金属塩を添加してアニオンを交換する請求項10又は11に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記混合懸濁液を反応させて得た、層状複水酸化物を含有する懸濁液を、加圧下、100℃以上に加熱することにより結晶成長させる請求項1乃至12のいずれか1項に記載の層状複水酸化物の製造方法。
- 前記混合懸濁液を反応させて得た、層状複水酸化物を含有する懸濁液を、蒸発乾固させる請求項1乃至13のいずれか1項に記載の層状複水酸化物の製造方法。
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