JP2004096655A - 携帯電話装置、移動通信システム及びそれに用いるリモートアクセス方法並びにそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】個人情報蓄積部14は電話帳、メール、スケジュール等の個人情報を蓄積したメモリ上の領域で、制御部19の要求によって参照/編集を行う。オーディオデータ蓄積部15には留守番電話時の一つまたは複数の着信応答メッセージが登録されるとともに、発信元からの留守番メッセージが録音される。アクセス情報DB16は留守番電話モードにおいて着信時に取得される発信者番号と再生すべき着信応答メッセージとの関連付け、外部からのリモートアクセス時のパスワード等の情報を登録する。制御部19は無線処理部20からの着信情報、メール等の情報を基に、リモートアクセス許容に対応する制御を行う。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯電話装置、移動通信システム及びそれに用いるリモートアクセス方法並びにそのプログラムに関し、特に携帯電話装置に対するリモートアクセスの方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、携帯電話装置においては、持ち歩くことが常態化しており、必要なPIM (Personal Information Manager)情報を手帳ではなく、携帯電話装置に登録することが考えられる。また、電話を掛ける人も、携帯電話装置を持ち歩いているものと想定し、素早いレスポンスを求める場合が考えられる。
【0003】
一方、携帯電話装置はバッテリ駆動のため、充電する必要があり、忘れたまま出かけてしまう等のアクシデントが考えられる。例えば、商談等の大事な約束がある場合に、その約束の待ち合わせ時間・場所・電話番号等を携帯電話装置内のメモリに登録し、手帳等の他の手段に登録していない場合に、携帯電話装置を忘れてしまうと、大きな問題となりかねない。待ち合わせ場所に辿り付けない場合等には、使用者自身から連絡する手段がなくなってしまう。
【0004】
上記のように、所有者が現在、自分自身の携帯電話装置を所持していない場合でも、遠隔地の別の電話装置から携帯電話装置内の電話帳等の個人データ(テキストデータ)を呼び出して利用したり、あるいは携帯電話装置内のキャラクタデータの読出しや設定を遠隔地から可能とする技術も提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−216858号公報
【特許文献2】
特開2000−125026号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の携帯電話装置では、一人の人間によって常に携帯されていることが多いため、早急なレスポンスを求められることが考えられるとともに、バッテリの充電が必要になるため、常時、ポケット等の決まった場所に入れておくということができず、忘れてしまう場合も考えられる。
【0007】
そのため、従来の携帯電話装置では、装置内のメモリに蓄積されたデータを外部ネットワークからアクセスしたり、特定の相手(グループ)を指定した留守番電話サービスのメッセージを外部から変更することができないため、上記のような事態に対処することができないという問題がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、使用者が不意に忘れてしまっても外部からの電話帳・スケジュール等の閲覧及び着信呼に対する着信応答メッセージの変更を行うことができる携帯電話装置、移動通信システム及びそれに用いるリモートアクセス方法並びにそのプログラムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明による携帯電話装置は、自端末に対するリモートアクセスを許容するか否かを判定する手段と、前記リモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも自端末内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行う手段とを備えている。
【0010】
本発明による移動通信システムは、少なくともインタネットを含む外部ネットワークに接続可能な携帯電話装置を含む移動通信システムであって、自端末に対するリモートアクセスを許容するか否かを判定する手段と、前記リモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも前記外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも自端末内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行う手段とを前記携帯電話装置に備えている。
【0011】
本発明によるリモートアクセス方法は、少なくともインタネットを含む外部ネットワークに接続可能な携帯電話装置のリモートアクセス方法であって、前記携帯電話装置に対するリモートアクセスを許容するか否かを判定するステップと、前記リモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも前記外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも前記携帯電話装置内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行うステップとを備えている。
【0012】
本発明によるリモートアクセス方法のプログラムは、少なくともインタネットを含む外部ネットワークに接続可能な携帯電話装置のリモートアクセス方法のプログラムであって、前記携帯電話装置のコンピュータに、自端末に対するリモートアクセスを許容するか否かを判定する処理と、前記リモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも前記外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも自端末内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行う処理とを実行させている。
【0013】
すなわち、本発明の携帯電話装置は、自端末に対するリモートアクセスを許容する機能を有することで、外部ネットワークから携帯電話装置内の情報閲覧・更新/着信応答メッセージ更新機能を実現したことを特徴としている。
【0014】
一般に、携帯電話装置においては、個人が携帯していることが期待される一方で、バッテリ充電のために充電器へ接続することが必要であり、常時身に付けていることができない。
【0015】
例えば、久しぶりにグループで集まる際に、携帯電話装置を(充電器に接続したまま)自宅へ忘れてしまった場合、約束した相手に携帯電話装置の電話番号しか伝えていなければ、あるいは待ち合わせ場所・他のメンバーの連絡先も携帯電話装置のスケジュール・電話帳にメモリ登録していれば、おそらく、携帯電話装置を取りに自宅へ戻ることになる。これに対し、本発明では、外部のネットワーク等を経由して携帯電話装置のメモリ情報(電話帳・メール等)へのリモートアクセスを許容する機能を実現しているので、自宅へ戻ることなく、上記のような事態に対処可能となる。
【0016】
また、携帯電話装置への着信時、使用者が応答することができない場合には留守番電話サービスを起動する設定があるが、固定電話とは異なり、発信者は使用者が携帯電話装置を携帯していることを前提に用件を伝え、早急な応答を期待する場合がある。そのため、携帯電話装置を忘れてしまった場合、そのことを発信元に伝える手段がないため、無用のトラブルが発生する可能性がある。本発明では外部のネットワーク等を経由して携帯電話装置の個人・グループを指定した着信応答メッセージの更新(「今日は電話を持ち歩いていません」や約束相手等の特定の相手に対するメッセージへの変更)を可能とする機能を実現しているので、無用のトラブルの発生を避けることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による携帯電話装置の外観を示す図であり、図2は本発明の一実施例による携帯電話装置の内部構成を示すブロック図である。図1において、携帯電話装置1はアンテナ11と、表示部(液晶画面)12と、操作部(キー)13とを備えている。
【0018】
図2において、携帯電話装置1はアンテナ11と、表示部12と、操作部13と、個人情報蓄積部14と、オーディオデータ蓄積部15と、アクセス情報DB(データベース)16と、受信データ処理部17と、送信データ処理部18と、制御部19と、無線処理部20と、記録媒体21とから構成されている。
【0019】
個人情報蓄積部14は電話帳、メール、スケジュール等の個人情報を蓄積したメモリ上の領域で、制御部19の要求によって参照/編集を行うことができる。オーディオデータ蓄積部15には留守番電話時の一つまたは複数の着信応答メッセージが登録されている。また、オーディオデータ蓄積部15には発信元からの留守番メッセージが録音される。
【0020】
アクセス情報DB16は自端末が留守番電話モードになっているかどうか、留守番電話モードにおいて着信時に取得される発信者番号と再生すべき着信応答メッセージとの関連付け、外部からのリモートアクセス時におけるパスワード等の情報が登録されているデータベースである。
【0021】
受信データ処理部17は電子メール等の携帯電話網(図示せず)を介して受信したデータを解析し、それが制御コマンドを意味する場合、制御部19に対して処理要求を発行する。送信データ処理部18は制御部19からの処理要求によって、携帯電話網を介して要求された電話帳、スケジュール等の送信要求に対する応答のためのデータを作成し、制御部19へ渡す。
【0022】
制御部19は無線処理部20から受信した着信情報、メール等の情報を基に、リモートアクセス許容に対応する制御を行うとももに、上記の各部の制御を記録媒体21に格納されかつコンピュータで実行可能なプログラムを実行することで実現する。
【0023】
上述したように、本実施例による携帯電話装置1はリモートアクセスを許容する機能を持ち、携帯電話網との通信手段及び電話帳・メールなど個人情報を保存するメモリを持っている。また、携帯電話装置1は無線処理部20にパケット交換呼と回線交換呼とを同時に行うマルチコール機能を有してもよい。
【0024】
図3は本発明一実施例によるリモートアクセスを行うネットワーク(移動通信システム)の構成例を示す図である。図3において、携帯電話装置1はパケット交換または回線交換によって携帯電話網を介して基地局2と接続され、またゲートウェイ3を介してインタネット100に接続可能となっている。
【0025】
インタネット100には携帯電話装置1のリモートアクセス制御を行う機能を有するアクセス制御サーバ4と、携帯電話装置1へアクセスするアクセス要求クライアント5とが接続されている。
【0026】
アクセス制御サーバ4はインタネット上のホームページ等でアクセス要求クライアント5からの接続を許容し、携帯電話装置1に対して、電子メールまたは回線交換を利用したショートメッセージサービスのメール機能等を使って情報を送受信する。
【0027】
アクセス要求クライアント5としては、インタネット100に接続されたPC(パーソナルコンピュータ)またはPDA(Personal DigitalAssistant)端末等の他、コンビニエンスストア・公共施設等に設置された情報端末等が考えられる。
【0028】
図4は本発明の一実施例による外部からの着信時におけるネットワークの構成例を示す図である。図4において、携帯電話装置1は回線交換呼によって携帯電話網を介して携帯電話網または公衆回線網200に接続された電話機(発信元)6からの着信要求を受けることができる。
【0029】
携帯電話装置1はパケット交換呼と回線交換呼とを同時に行うマルチコール機能を有している場合、電話機6からの着信中にパケット交換を介してアクセス制御サーバ4と接続することが可能である。
【0030】
この機能及び構成を利用することで、本実施例では、リモートアクセスを許容する機能を持つ携帯電話装置1が外部からの装置内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージを更新する機能を実現することができる。
【0031】
図5は本発明の一実施例による移動通信システムのインタネット100を経由したスケジュール情報取得に関するシーケンスを示すシーケンスチャートであり、図6は図2の携帯電話装置1の動作を示すフローチャートであり、図7は図2の携帯電話装置1が受信するスケジュール情報取得に関する電子メールの一例を示す図である。これら図1〜図7を参照して本発明の一実施例による移動通信システムのスケジュール情報の取得動作について説明する。尚、図6に示す処理は制御部19が記録媒体21のプログラムを実行することで実現される。
【0032】
アクセス制御サーバ4は携帯電話装置1をリモートアクセスするサービスを提供しており、アクセス要求クライアント5は携帯電話装置1内の個人情報蓄積部14からスケジュール情報を取得する場合、まずアクセス制御サーバ4へインタネット100を介して接続するために、アクセス制御サーバ4のホームページへの接続要求を送信する(図5のa1)。
【0033】
アクセス制御サーバ4はアクセス要求クライアント5から接続要求を受取ると、セキュリティ保護のために認証要求を行い(図5のa2)、アクセス要求クライアント5から受信したパスワードがあっていれば接続許可を行い(図5のa3,a4)、携帯電話装置1に対する接続を開始する。
【0034】
アクセス要求クライアント5はアクセス制御サーバ4から接続許可を受けると、アクセス制御サーバ4のホームページ上で携帯電話装置1に登録されている今日のスケジュール情報を参照したいという設定(スケジュール情報要求)を行う。
【0035】
アクセス制御サーバ4はアクセス要求クライアント5からの要求を基に、携帯電話装置1に対して送信するメールデータを作成する(図5のa6,a7)。このメールデータのフォーマットは予め携帯電話装置1とアクセス制御サーバ4との間で送受信するメールの形式(フォーマット)、宛先等が取り決められているものとする(図7参照)。
【0036】
メールの形式を取り決めることで、例えば携帯電話装置1が公開可能なオブジェクト(電話帳、スケジュール等)の種類のリスト、電話帳の名前・グループのリスト等を読出すことが可能となる。アクセス制御サーバ4はその情報を基にアクセス要求クライアント5に対して公開するページの情報を更新し、アクセス要求クライアント5が携帯電話装置1に対して種々の情報の読出し・設定等の制御が可能となる。
【0037】
作成されたメールデータはアクセス制御サーバ4から携帯電話装置1に対して電子メールまたはショートメッセージサービス等で送信される(図5のa8)。ショートメッセージサービスの場合、発信者の電話番号を通知することが可能で、インタネット100のような改竄等セキュリティ上の問題もないと考えられるので、携帯電話装置1を制御する伝送路としてより安全である。
【0038】
携帯電話装置1はメールを無線処理部20で受信すると(図6ステップS1)、そのメールを制御部19に渡し、制御部19は受信データ処理部18に対して受信データ解析を行うよう要求するので、当該メールの解析が受信データ処理部18で行われる(図6ステップS2)。
【0039】
ここで、受信データ処理部18は発信元(メールアドレスまたは発信者の電話番号等)情報、メールのサブジェクト、本文等の情報を解析し、通常のメールであれば (図6ステップS3)、その旨を制御部19へ通知し、制御部19が通常のメール処理を行う(図6ステップS4)。
【0040】
受信データ処理部18は受信メールが携帯電話装置1に対するリモートアクセスを意味する場合(図6ステップS3)、メール本文内に記載されているパスワード情報を制御部19へ通知し、制御部19はアクセス情報DB16へ携帯電話装置1のリモートアクセス用パスワードの値を問合せ、それらの値が一致するかどうかを比較する(図6ステップS5)。
【0041】
制御部19はパスワードが一致すると(図6ステップS6)、受信データ処理部17に対してパスワードが一致した旨を通知し、受信データ処理部17はメールの解析を継続し(図6ステップS7)、メールの要求(例えば、「今日のスケジュールを送信」)を制御部19へ通知する。
【0042】
制御部19は個人情報蓄積部14に対して「今日のスケジュール」を送信するよう要求し、個人情報蓄積部14はメモリ上に蓄積されている「今日のスケジュール」情報を制御部19へ渡す。制御部19は送信データ処理部18へ「今日のスケジュール」情報を渡し、アクセス制御サーバ4との間でやり取りする形式(フォーマット)でのメール作成を要求する。送信データ処理部18は制御部19に作成したメールを渡し、制御部19は無線処理部20を介してアクセス制御サーバ4へメールを送出する(図6ステップS8)(図5のa9)。
【0043】
ここで、制御部19はパスワードが一致しなければ(図6ステップS6)、送信データ処理部18にアクセス拒否の旨のメール作成を要求する。送信データ処理部18は制御部19に作成したメールを渡し、制御部19は無線処理部20を介してアクセス制御サーバ4へメールを送出する(図6ステップS9)。
【0044】
アクセス制御サーバ4は受信したメールからスケジュールデータを読出し、アクセス制御サーバ4上のページ情報を更新し、アクセス要求クライアント5に対してスケジュール情報を通知する(図5のa10)。
【0045】
以上の処理動作によって、アクセス要求クライアント5はアクセス制御サーバ4及びインタネット100を介して携帯電話装置1の「今日のスケジュール」情報を閲覧することができる。
【0046】
以上、本実施例の構成及び動作について述べたが、図1の携帯電話装置1、図3のインタネット100上のネットワーク構成、図4の公衆回線網200上のネットワーク構成は当業者にとってよく知られており、また本発明とは直接関係しないので、その詳細な構成及び動作の説明を省略する。
【0047】
このように、本実施例では、携帯電話装置1内に蓄積された情報を遠隔操作によって更新、閲覧することができるとともに、携帯電話装置1が遠隔操作によって指定された制御情報を基に動作可能となる。
【0048】
図8は本発明の他の実施例による移動通信システムのインタネット100を経由した着信応答メッセージの更新に関するシーケンスを示すシーケンスチャートであり、図9は本発明の他の実施例による携帯電話装置の動作を示すフローチャートであり、図10は本発明の他の実施例による携帯電話装置が受信する着信応答メッセージの更新に関する電子メールの一例を示す図である。
【0049】
ここで、本発明の他の実施例による携帯電話装置は図1及び図2に示す本発明の一実施例による携帯電話装置1と同様の構成となっており、本発明の他の実施例による移動通信システムは図3及び図4に示す本発明の一実施例による移動通信システムと同様の構成となっている。これら図1〜図4及び図8〜図10を参照して本発明の他の実施例による移動通信システムの着信応答メッセージの更新動作について説明する。尚、図9に示す処理は制御部19が記録媒体21のプログラムを実行することで実現される。
【0050】
アクセス制御サーバ4は携帯電話装置1をリモートアクセスするサービスを提供しており、アクセス要求クライアント5は携帯電話装置1の留守番電話サービスにおける着信応答メッセージを更新する場合、まずアクセス制御サーバ4へインタネット100を介して接続するために、アクセス制御サーバ4のホームページへの接続要求を送信する(図8のb1)。
【0051】
アクセス制御サーバ4はアクセス要求クライアント5から接続要求を受取ると、セキュリティ保護のために認証要求を行い(図8のb2)、アクセス要求クライアント5から受信したパスワードがあっていれば接続許可を行い(図8のb3,b4)、携帯電話装置1に対する接続を開始する。
【0052】
アクセス要求クライアント5はアクセス制御サーバ4から接続許可を受けると、アクセス制御サーバ4のホームページ上で、携帯電話装置1の電話帳に登録されている人物・グループに対する着信応答メッセージを指定し、応答メッセージ変更要求を送出する(図8のb5)。この場合、変更後の着信応答メッセージである音声データはアクセス要求クライアント5からアクセス制御サーバ4へ音声データファイルとして登録するほか、アクセス要求クライアント5が指定したテキストメッセージをアクセス制御サーバ4で音声に変換したファイルを携帯電話装置1へ送信すること等が考えられる。
【0053】
また、音声データファイルを実際に送信すると、音声データファイルの送信分が課金されるが、実際に着信があった場合にだけ、音声データファイルを携帯電話装置へ取込む方法も考えられる。その方法として、携帯電話装置1のマルチコール機能を利用して音声呼等の回線交換呼の着信処理中にインタネット100上にある音声データをパケット交換呼で取得することが考えられる。
【0054】
アクセス制御サーバ4はこの要求に基づいて携帯電話装置1に対して送信するメールデータを作成する(図8のb6)。このメールデータのフォーマットは予め携帯電話装置1とアクセス制御サーバ4との間で送受信するメールの形式(フォーマット)、宛先等が取り決められているものとする(図10参照)。
【0055】
作成されたメールはアクセス制御サーバ4から携帯電話装置1に対して電子メールまたはショートメッセージサービス等で送信される(図8のb8)。ショートメッセージサービスの場合、発信者の電話番号を通知することが可能で、インタネット100のような改竄等セキュリティ上の問題もないと考えられるので、携帯電話装置1を制御する伝送路としてより安全である。
【0056】
携帯電話装置1はメールを無線処理部20で受信すると(図9ステップS11)、そのメールを制御部19に渡し、制御部19は受信データ処理部18に対して受信データ解析を行うよう要求するので、当該メールの解析が受信データ処理部18で行われる(図9ステップS12)。
【0057】
ここで、受信データ処理部18は発信元(メールアドレスまたは発信者の電話番号等)情報、メールのサブジェクト、本文等の情報を解析し、通常のメールであれば (図9ステップS13)、その旨を制御部19へ通知し、制御部19が通常のメール処理を行う(図9ステップS14)。
【0058】
受信データ処理部18は受信メールが携帯電話装置1に対するリモートアクセスを意味する場合(図9ステップS13)、メール本文内に記載されているパスワード情報を制御部19へ通知し、制御部19はアクセス情報DB16へ携帯電話装置1のリモートアクセス用パスワードの値を問合せ、それらの値が一致するかどうかを比較する(図9ステップS15)。
【0059】
制御部19はパスワードが一致すると(図9ステップS16)、受信データ処理部17に対してパスワードが一致した旨を通知し、受信データ処理部17はメールの要求内容解析結果「応答メッセージを更新」を制御部19へ通知する。制御部19はオーディオデータ蓄積部15に対し、指定したエリアの着信応答メッセージを更新するよう要求し、オーディオデータ蓄積部15は着信応答メッセージを更新する(図9ステップS17)。
【0060】
制御部19はアクセス情報DB16に対して更新した着信応答メッセージのエリアまたは要求メールで指定されたアドレス情報と、名前(グループ)との関連付けの更新情報を送出し、アクセス情報DB16の情報を更新する(図9ステップS18)。
【0061】
制御部19は送信データ処理部18へオーディオデータ蓄積部15の着信応答メッセージの更新結果を渡し、アクセス制御サーバ4との間でやり取りする形式(フォーマット)でのメール作成を要求する。送信データ処理部18は制御部19に作成したメールを渡し、制御部19は無線処理部20を介してアクセス制御サーバ4へメールを送出する(図8のb9)。
【0062】
ここで、制御部19はパスワードが一致しなければ(図9ステップS16)、送信データ処理部18にアクセス拒否の旨のメール作成を要求する。送信データ処理部18は制御部19に作成したメールを渡し、制御部19は無線処理部20を介してアクセス制御サーバ4へメールを送出する(図9ステップS19)。
【0063】
アクセス制御サーバ4は受信したメールから更新結果を読出し、アクセス制御サーバ4上のページ情報を更新し、アクセス要求クライアント5に対して更新結果を通知する(図8のb10)。
【0064】
上記のように、アクセス要求クライアント5は携帯電話装置1において留守番電話サービスの着信応答メッセージとして使用するメッセージを更新することができる。
【0065】
図11は本発明の別の実施例による移動通信システムの着信応答に関するシーケンスを示すシーケンスチャートであり、図12は本発明の別の実施例による携帯電話装置の動作を示すフローチャートである。
【0066】
ここで、本発明の別の実施例による携帯電話装置は図1及び図2に示す本発明の一実施例による携帯電話装置1と同様の構成となっており、本発明の別の実施例による移動通信システムは図3及び図4に示す本発明の一実施例による移動通信システムと同様の構成となっている。これら図1〜図4と図11と図12とを参照して本発明の別の実施例による移動通信システムの着信応答動作について説明する。尚、図12に示す処理は制御部19が記録媒体21のプログラムを実行することで実現される。
【0067】
電話機(発信元)6は公衆回線網200を介して携帯電話装置1に発信し、発信者番号“09876543210”を含む着信要求を送信する(図11のc1)。携帯電話装置1ではその着信要求を無線処理部20が検出して制御部19へ通知する(図12ステップS21)。
【0068】
制御部19は着信呼の発信者番号“09876543210”に対して予め指定された動作があるかどうか、アクセス情報DB16に問合せを行う。アクセス情報DB16は発信者番号“09876543210”に対して登録されているアクション、「応答メッセージとして2.wavを再生」という情報を制御部19へ通知する(図12ステップS22)。
【0069】
制御部19はアクションを認識し、通常の着信処理(着信音鳴動、バイブレータ起動等)を行い(図12ステップS23)、使用者による応答が指定時間内にない場合(図12ステップS24)、留守番電話サービスを起動する(図12ステップS26)。但し、制御部19は使用者による応答が指定時間内にあった場合(図12ステップS24)、通話処理に移る(図12ステップS25)。
【0070】
制御部19は留守番電話サービスを起動すると、オーディオデータ蓄積部15に対して「2.wav」ファイルを再生するように要求する。オーディオデータ蓄積部15は蓄積している「2.wav」ファイルを再生し、無線処理部20を介して電話機(発信元)6に流される(図11のc2)(図12ステップS27)。
【0071】
制御部19は着信応答メッセージの再生が終了すると(図12ステップS28)、伝言メッセージを録音するようにオーディオデータ蓄積部15に要求し、オーディオデータ蓄積部15は無線処理部20を介して受信した電話機(発信元)6からの音声データを録音する(図11のc3)(図12ステップS29)。
【0072】
伝言メッセージの送出が終了すると、電話機(発信元)6からは携帯電話装置1に対して切断要求が行われる(図11のc4)。携帯電話装置1の無線処理部20は電話機(発信元)6からの切断要求を検出すると、その旨を制御部19へ通知する。制御部19は切断要求が通知されると(図12ステップS30)、オーディオデータ蓄積部15に対して伝言メッセージ録音停止を要求し、オーディオデータ蓄積部15は伝言メッセージの録音を停止する(図12ステップS31)。
【0073】
図13は本発明のさらに別の実施例による移動通信システムの着信応答に関するシーケンスを示すシーケンスチャートであり、図14は本発明のさらに別の実施例による携帯電話装置の動作を示すフローチャートである。
【0074】
ここで、本発明のさらに別の実施例による携帯電話装置は図1及び図2に示す本発明の一実施例による携帯電話装置1と同様の構成となっており、本発明のさらに別の実施例による移動通信システムは図3及び図4に示す本発明の一実施例による移動通信システムと同様の構成となっている。これら図1〜図4と図13と図14とを参照して本発明のさらに別の実施例による移動通信システムの着信応答動作について説明する。尚、図14に示す処理は制御部19が記録媒体21のプログラムを実行することで実現される。
【0075】
図13は携帯電話装置1のオーディオデータ蓄積部15にアクセス要求クライアント5からの要求で、インタネット100上にある着信応答メッセージが指定された場合の電話機(発信元)6に対する着信応答のシーケンスを示している。この場合、携帯電話装置1は回線交換呼とパケット交換呼とを同時に行うマルチコール機能を有するものとする。
【0076】
電話機(発信元)6は公衆回線網200を介して携帯電話装置1に発信し、発信者番号“01234567890”を含む着信要求を送信する(図13のd1)。携帯電話装置1ではその着信要求を無線処理部20が検出して制御部19へ通知する(図14ステップS41)。
【0077】
制御部19は着信呼の発信者番号“01234567890”に対して予め指定された動作があるかどうか、アクセス情報DB16に問合せを行う。アクセス情報DB16は発信者番号“01234567890”に対して登録されているアクション、「応答メッセージとしてインタネット上にある3.wavを再生」という情報を制御部19へ通知する(図14ステップS42)。
【0078】
制御部19は通常の着信処理(着信音鳴動、バイブレータ起動等)を行い(図14ステップS43)、使用者による応答が指定時間内にない場合(図14ステップS44)、留守番電話サービスを起動する(図14ステップS46)。但し、制御部19は使用者による応答が指定時間内にあった場合(図14ステップS44)、通話処理に移る(図14ステップS45)。
【0079】
制御部19は留守番電話サービスを起動すると、上記のアクションを認識し、携帯電話装置1のマルチコール機能を利用してパケット交換呼によってインタネット100上の「3.wav」ファイルの取得を無線処理部20を介してアクセス制御サーバ4に要求する(図13のd2)。制御部19はアクセス制御サーバ4からダウンロードした「3.wav」ファイルをオーディオデータ蓄積部15へ登録する(図13のd3)(図14ステップS47)。
【0080】
この後に、制御部19はオーディオデータ蓄積部15に対して「3.wav」ファイルを再生するように要求する。オーディオデータ蓄積部15は蓄積している「3.wav」ファイルを再生し、無線処理部20を介して電話機(発信元)6に流される(図13のd4)(図14ステップS48)。この場合、着信に対して留守番電話として再生される着信応答メッセージは、回線交換呼着信中にパケット交換呼でダウンロードしたwavファイルである。
【0081】
制御部19は着信応答メッセージの再生が終了すると(図14ステップS49)、伝言メッセージを録音するようにオーディオデータ蓄積部15に要求し、オーディオデータ蓄積部15は無線処理部20を介して受信した電話機(発信元)6からの音声データを録音する(図13のd5)(図14ステップS50)。
【0082】
伝言メッセージの送出が終了すると、電話機(発信元)6からは携帯電話装置1に対して切断要求が行われる(図13のd6)。携帯電話装置1の無線処理部20は電話機(発信元)6からの切断要求を検出すると、その旨を制御部19へ通知する。制御部19は切断要求が通知されると(図14ステップS51)、オーディオデータ蓄積部15に対して伝言メッセージ録音停止を要求し、オーディオデータ蓄積部15は伝言メッセージの録音を停止する(図14ステップS52)。
【0083】
上記の処理によって、携帯電話装置1はアクセス要求クライアント5の要求で指定/更新された着信応答メッセージを留守番電話の応答メッセージとして再生することができる。
【0084】
尚、上述した説明では、wavファイル[Windows(R)で標準的な音声ファイルのフォーマット]で音声データを更新する場合について述べたが、テレビ電話装置等の場合、上記と同様の構成で、着信応答メッセージとして動画ファイルを更新することも可能である。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、少なくともインタネットを含む外部ネットワークに接続可能な携帯電話装置において、携帯電話装置に対するリモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも携帯電話装置内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行うことによって、使用者が不意に忘れてしまっても外部からの電話帳・スケジュール等の閲覧及び着信呼に対する着信応答メッセージの変更を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による携帯電話装置の外観を示す図である。
【図2】本発明の一実施例による携帯電話装置の内部構成を示すブロック図である。
【図3】本発明一実施例によるリモートアクセスを行うネットワークの構成例を示す図である。
【図4】図4は本発明の一実施例による外部からの着信時におけるネットワークの構成例を示す図である。
【図5】本発明の一実施例による移動通信システムのインタネットを経由したスケジュール情報取得に関するシーケンスを示すシーケンスチャートである。
【図6】図2の携帯電話装置の動作を示すフローチャートである。
【図7】図2の携帯電話装置が受信するスケジュール情報取得に関する電子メールの一例を示す図である。
【図8】本発明の他の実施例による移動通信システムのインタネットを経由した着信応答メッセージの更新に関するシーケンスを示すシーケンスチャートである。
【図9】本発明の他の実施例による携帯電話装置の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施例による携帯電話装置が受信する着信応答メッセージの更新に関する電子メールの一例を示す図である。
【図11】図11は本発明の別の実施例による移動通信システムの着信応答に関するシーケンスを示すシーケンスチャートである。
【図12】本発明の別の実施例による携帯電話装置の動作を示すフローチャートである。
【図13】本発明のさらに別の実施例による移動通信システムの着信応答に関するシーケンスを示すシーケンスチャートである。
【図14】本発明のさらに別の実施例による携帯電話装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 携帯電話装置
2 基地局
3 ゲートウェイ
4 アクセス制御サーバ
5 アクセス要求クライアント
6 電話機
11 アンテナ
12 表示部
13 操作部
14 個人情報蓄積部
15 オーディオデータ蓄積部
16 アクセス情報DB
17 受信データ処理部
18 送信データ処理部
19 制御部
20 無線処理部
21 記録媒体
100 インタネット
200 公衆回線網
Claims (22)
- 自端末に対するリモートアクセスを許容するか否かを判定する手段と、前記リモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも自端末内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行う手段とを有することを特徴とする携帯電話装置。
- 前記着信応答メッセージは、一つ以上の発信元に対応して登録可能としたことを特徴とする請求項1記載の携帯電話装置。
- 前記着信応答メッセージは、音声情報及び動画情報の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の携帯電話装置。
- 前記着信応答メッセージは、インタネット上のコンテンツとして登録されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか記載の携帯電話装置。
- 前記外部ネットワーク上の情報処理端末から前記リモートアクセスを可能としたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか記載の携帯電話装置。
- 前記リモートアクセスを許容するか否かを判定するための情報を蓄積するデータベースを含むことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか記載の携帯電話装置。
- 前記着信応答メッセージ及び前記発信元からの録音メッセージを蓄積する手段を含むことを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか記載の携帯電話装置。
- 少なくともインタネットを含む外部ネットワークに接続可能な携帯電話装置を含む移動通信システムであって、自端末に対するリモートアクセスを許容するか否かを判定する手段と、前記リモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも前記外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも自端末内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行う手段とを前記携帯電話装置に有することを特徴とする移動通信システム。
- 前記着信応答メッセージは、一つ以上の発信元に対応して登録可能としたことを特徴とする請求項8記載の移動通信システム。
- 前記着信応答メッセージは、音声情報及び動画情報の少なくとも一方であることを特徴とする請求項8または請求項9記載の移動通信システム。
- 前記着信応答メッセージは、前記インタネット上のコンテンツとして登録されていることを特徴とする請求項8から請求項10のいずれか記載の移動通信システム。
- 前記外部ネットワーク上の情報処理端末から前記リモートアクセスを可能としたことを特徴とする請求項8から請求項11のいずれか記載の移動通信システム。
- 前記リモートアクセスを許容するか否かを判定するための情報を蓄積するデータベースを前記携帯電話装置に含むことを特徴とする請求項8から請求項12のいずれか記載の移動通信システム。
- 前記着信応答メッセージ及び前記発信元からの録音メッセージを蓄積する手段を前記携帯電話装置に含むことを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか記載の移動通信システム。
- 少なくともインタネットを含む外部ネットワークに接続可能な携帯電話装置のリモートアクセス方法であって、前記携帯電話装置に対するリモートアクセスを許容するか否かを判定するステップと、前記リモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも前記外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも前記携帯電話装置内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行うステップとを有することを特徴とするリモートアクセス方法。
- 前記着信応答メッセージは、一つ以上の発信元に対応して登録可能としたことを特徴とする請求項15記載のリモートアクセス方法。
- 前記着信応答メッセージは、音声情報及び動画情報の少なくとも一方であることを特徴とする請求項15または請求項16記載のリモートアクセス方法。
- 前記着信応答メッセージは、前記インタネット上のコンテンツとして登録されていることを特徴とする請求項15から請求項17のいずれか記載のリモートアクセス方法。
- 前記外部ネットワーク上の情報処理端末から前記携帯電話装置に対する前記リモートアクセスを可能としたことを特徴とする請求項15から請求項18のいずれか記載のリモートアクセス方法。
- 前記リモートアクセスを許容するか否かを判定するための情報を前記携帯電話装置内のデータベースに蓄積することを特徴とする請求項15から請求項19のいずれか記載のリモートアクセス方法。
- 前記着信応答メッセージ及び前記発信元からの録音メッセージを蓄積するステップを含むことを特徴とする請求項16から請求項20のいずれか記載のリモートアクセス方法。
- 少なくともインタネットを含む外部ネットワークに接続可能な携帯電話装置のリモートアクセス方法のプログラムであって、前記携帯電話装置のコンピュータに、自端末に対するリモートアクセスを許容するか否かを判定する処理と、前記リモートアクセスを許容すると判定した時に少なくとも前記外部ネットワークからの要求に応答して少なくとも自端末内の情報閲覧・更新及び着信応答メッセージの更新を行う処理とを実行させるためのプログラム。
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