JP2004093331A - 高感度アフィニティー反応検出チップ及びその作製方法並びに検出装置 - Google Patents

高感度アフィニティー反応検出チップ及びその作製方法並びに検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】DNAの一塩基多型(SNPs)を含め、各種の生理機能診断に利用される酵素、抗原、DNA断片、抗体等を用いてDNAチップに担当する各種診断検査に用いることの出来る高感度アフィニティー反応検出チップを提供する。
【解決手段】他の物質と結合した状況を作り得る反応性物質が、その反応性を立体障害により妨害されない程度に充分な反応の場を与えられて担持体に結合させられることにより、被検出物の物質認識機能性を高めることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップ。特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と反応性を持たない分子を、一定の比率で担持体に結合させることにより、特異反応性を持つ物質分子の物質認識機能性を高めた高感度アフィニティー反応検出チップ。及びその作製方法並びにその装置。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遺伝子診断及び生理機能診断等に使用される、特定機能物質分子の認識を可能にするアフィニティー反応検出チップ及びその作製方法、並びに高感度アフィニティー反応検出システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子の変異、特に一塩基(配列)の変異による多型の検出は、突然変異等に起因する疾患、例えば、ガンの診断等に有効なだけでなく、薬剤応答性や副作用の指針に必要であり、多因子疾患の病因関連遺伝子の解析や測医療にも貢献する。この検出にいわゆるDNAチップの使用が有効であることが知られている。従来利用されてきた、短いDNA鎖を固定化したDNAチップ、Affymetrix社のいわゆるGene Chipは、図3に示すように、通常約1cm角のシリコンもしくはガラス基板1上にフォトリソグラフィー技術を用いて1万以上のオリゴDNA断片(DNAプローブ)2を作り込んだものである。
【0003】
このDNAチップ3上に、たとえば蛍光標識した、調べたいDNA試料4を流すと、上記DNAチップ3上のプローブ2と相補的な配列を有するDNA断片4はプローブ2と結合し、その部分だけが蛍光により識別でき、DNA試料中のDNA断片4の特定配列を認識、定量することができる。この方法により、既に、ガン遺伝子の突然変異の検出や、遺伝子多型の検出が可能であることが示されている。
【0004】
また、相補型DNA(cDNA)をスライドガラス上に配列したマイクロアレーも用いられるが、分子が固定化されていないこともあり、自由に利用するにはほど遠かった。
また、各種の生理機能診断に利用される酵素、抗原、DNA断片、抗体、エピトープまたはタンパク質は、積極的に反応検出チップとして構成されてはいなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
反応性物質をその表面に結合担持させた反応検出チップ、いわゆる「DNAチップ」3の作製は、集積した半導体産業で使用されているフォトリソグラフィーを用いるAffymetrix社のいわゆるGene Chipの合成法や、アジレントテクノロジー社のインクジェット法などのようなその場合成法と、あらかじめ合成してあったオリゴヌクレオチドやmRNAから転写されたcDNAを張り付けるマイクロアレー法が知られている。
【0006】
これに対し、本発明者は、あらかじめ反応性物質を多孔質担体に作り込んだものを基材に配列する方法などを提案している。
これらの方法により一定の成果が得られている。
【0007】
しかしながら、従来のDNAチップを実際の臨床応用に使用しようとすると、感度が十分に高くないという欠点があり、例えば癌患者の遺伝子を検出しようとすると、一回の測定に10g程度の筋肉組織を必要としており、生体検査で通常採取しても差しつかえがないとして、実際に採取している組織量(1g以下)から見ても、感度の面に於いて充分なレベルに到達していないという問題があった。
【0008】
本発明は、DNAの一塩基多型(SNPs)を含め、各種の生理機能診断に利用される酵素、抗原、DNA断片、抗体、エピトープ又はタンパク質を用いてDNAチップに担当する各種診断検査に用いることの出来る高感度アフィニティー反応検出チップの提供を目的とする。さらには、その反応検出チップの作製方法及び高感度アフィニティー反応検出装置あるいはシステムの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者は、高感度のアフィニティー反応検出チップを得るように種々検討したところ、通常は高感度とするためには、その作用する基を高密度にする手段が取られるので、高密度にするべく努力するうちに、むしろ低密度のものの中に感度の高いものがある場合があることが分かった。
その原因を研究したところ、高密度でありながら感度が低くなるのは、プローブ分子(オリコヌクレオチド)が過密にガラス基板上に作り込まれているため、立体障害により認識対象分子がプローブ分子と効率的に結合できず、そのために分子認識効果が低いという欠点を生じているのではないかという問題があることが分かってきた。
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するために、特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と特異反応性を持たない物質分子を、一定の比率で担持体に結合させることにより、特異反応性を持つ物質分子の物質認織機能性を高めることができることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明者が鋭意研究した結果、後で詳しく説明するように、感度が低い原因の一つが、ハイブリダイズが立体的な反応であり、立体障害を考えると充分な反応場が与えられていないことに起因することを見いだした。従って、プローブ分子密度を高密度にするのではなく、むしろ一つ一つのプローブ分子の周囲に充分な反応場を積極的に与え、すなわちプローブ分子密度を一定レベルまで低く押さえながら、かつ最適な密度に保つこと、それと共に周囲に立体認織を妨害しない構造を積極的に構成することにより、高感度なアフィニティー反応検出チップを作製することに成功した。
【0011】
本発明は、下記の手段により前記の課題を解決することができた。
(1)他の物質と結合した状況を作り得る反応性物質が、その反応性を立体障害により妨害されない程度に充分な反応の場を与えられて担持体に結合させられることにより、被検出物の物質認識機能性を高めることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップ。
(2)特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と特異反応性を持たない物質分子を、一定の比率で担持体に結合させることにより、特異反応性を持つ物質分子の物質認識機能性を高めることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップ。
(3)前記担持体がアミノ基、エポキシ基等の反応性基を付与した石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラスなどのガラス類、シリコーンウエハーなどの無機基板、ポリエステルフイルム、ポリエチレンフイルムなどの有機基板であることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の高感度アフィニティー反応検出チップ。
【0012】
(4)前記担持体がアミノ基、エポキシ基等の反応性基を付与した多孔質ガラス、シリカゲル、イオン交換樹脂などの無機もしくは有機多孔質担体であることを特徴とする前記(2)記載の高感度アフィニティー反応検出チップ。
(5)特異反応性を持つ物質分子がオリゴヌクレヲチド、相補型DNA、酵素、抗原、抗体、エピトープ又はタンパク質であることを特徴とする前記請求項2〜4のいずれか1項記載の高感度アフィニティー反応検出チップ。
(6)1つもしくは1つ以上の異なった区分を持ち、それぞれに異なった特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と反応性を持たない分子を、一定の比率で担持させたことを特徴とする前記(3)又は(4)記載の高感度アフィニティー反応検出チップ。
【0013】
(7)特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子を結合させることの出来る反応性基を持つカップリング剤と、同反応性のない物質、もしくは目的の反応に寄与しない反応基を持つカップリング剤を、一定比率で担持体に反応させることにより、最終的に特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と反応性を持たない分子を、一定の比率で担持体に結合させることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップの作製方法。
【0014】
(8)特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と反応性を持たない分子を一定の比率で担持体に結合させることにより、特異反応性を持つ物質分子の物質認識機能性を高めることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップを用い、蛍光ラベル法もしくは放射化検出により高感度に特定物質を検出することを特徴とする、高感度アフィニティー反応検出システム。
(9)特異反応性を持つ物質分子の物質認識機能性を高められた高感度アフィニティー反応検出チップと、蛍光ラベル法もしくは放射化検出用の測定機器を有することを特徴とする、高感度アフィニティー反応検出システム。
【0015】
本発明は、特定の分子構造物と特異反応牲を持つ物質分子によるいわゆるアフィニティー法による分子認識反応を利用する、物質検出における感度向上技術に関する発明であり、この技術はこれまでに発表されている分子認識技術一般に使用しうるが、特にDNA、タンパク質等の高分子量物質の特定認識反応においてその効果は大きい。
【0016】
アフィニティー法による分子認識反応は、例えばDNAプローブを用いたハイブリダイズ検出においては、液中などで反応させる場合は自由な反応場が与えられるが、いわゆるDNAチップの場合、一端が固定されたDNAプローブとの反応は必ずしも充分に反応しない。そのため、充分な反応プローブが存在していても、実際にハイブリダイズしうるプローブ分子の数は制約されるために、充分な感度が得られない。これらの制約は、各種DNAチップに共通の問題であり、特にフォトリソグラフ法、インクジェット法に顕著に現れることは充分予測される。(図3参照)
この感度の問題を解決するために、プローブ分子密度を高密度にすることによって反応性を向上させることが提案されている(特開2002−195996、ダイヤモンドチップなど)。
【0017】
しかしながら、本発明者が鋭意研究した結果、感度が低い原因の一つが、ハイブリダイズが立体的な反応であり、立体障害を考えると充分な反応場が与えられていないことに起因することを見いだした。従って、プローブ分子密度を高密度にするのではなく、むしろ一つ一つのプローブ分子の周囲に充分な反応場を積極的に与え、すなわちプローブ分子密度を一定レベルまで低く押さえながら、かつ最適な密度に保つこと、それと共に周囲に立体認織を妨害しない構造を積極的に構成することにより、高感度なアフィニティー反応検出チップを作製することに成功した。
【0018】
【発明の実施の形態】
より具体的には、図1に示すように、特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子を結合させることの出来る反応性基を持つカップリング剤5と、反応牲のない物質6、もしくは目的の反応に寄与しない反応基を持つカップリング剤を、一定比率で担持体1に反応させることにより、最終的に特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子(反応性プローブ分子)2と反応性を持たない分子(スペーサ分子)6を一定の比率で担持体1に結合させることにより、最終的にプローブ分子の密度を制御することが、本発明の基本となる。
【0019】
通常、プロ一ブ分子2を担持体1表面に結合もしくは担持体1表面から成長させる場合、まずカップリング剤5により担持体1表面に反応性を付与する。この際、例えばガラス1の表面にはシラノール基が有り、その上にカップリング剤5が結合する。カップリング剤5密度は、立体障害によりシラノール基密度として推定される8マイクロモル/mよりは少なく、通常4〜5マイクロモル/m程度である。これを基礎としてプローブ分子2が合成されるが、合成中の反応率の問題により最終的には0.5〜1マイクロモル/m程度になっている。
【0020】
結果としてはプローブ分子2の密度はそれなりに低いことにはなるが、これはあくまでも、最終プローブ密度が低いだけで、プローブ分子2の反応場を充分保障した物にはなっていない。
【0021】
そこで、本発明では、アルコールや反応に寄与しないカップリング剤、あるいはその他のプローブ分子2の担持に影響を与えないスペーサーになりうる分子6を導入することにより、充分な反応場を与えることを意図しており、反応基密度としては0.001マイクロモル/m〜2.0マイクロモル/m、より好ましくは0.005マイクロモル/m〜1.0マイクロモル/m、特に好ましくは0.1マイクロモル/m〜1.0マイクロモル/mであることを特徴とした高感度アフィニティー反応チップである。なお、0.001マイクロモル/m以下の場合、プローブ分子2の密度が低くなりすぎて感度が落ちた。(図1および図2参照)。
なお、図4は図1のプローブ分子の結合を模式的に示す図である。
【0022】
すなわち、本発明の方法では、反応性物質をその表面に結合担持させた反応検出チップ、いわゆる「DNAチップ」の作製は、集積した半導体産業で使用されているフォトリソグラフィーを用いるAffymetrix杜のいわゆるGene Chipの合成法や、アジレントテクノロジー杜のインクジェット法などのようなその場合成法と、あらかじめ合成してあったオリゴヌクレオチドやmRNAから転写された相補型DNA(cDNA)を張り付けるマイクロアレー法への適応も可能であり、本発明者らの提案になる、あらかじめ反応性物質を多孔質担体に作り込んだものを基材に配列する方法に特に適している。
【0023】
本発明における「反応性物質」における「反応性」とは、化学反応によりイオン結合や共有結合による化学構造等が変化する場合のみではなく、ファンデルワールス力、水素結合、配位結合、化学吸着、物理吸着等のその他の様式により、他の物質と結合した状況を作り得る性質を意味する。そのような反応性物質としては、任意の構成を持つタンパク質もしくは任意の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドなどを担持する材料であるが、当然のことながらこれらに限定されるものではない。本発明の反応検出チップにおいて、微小区分、即ち反応性物質の区分の集積度には特に制限はない。反応検出チップの用途に応じて必要とされ、かつ便利な集積度は異なるので、用途に応じて適宜、集積度は変化させることができる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されない。
【0025】
(実施例1)
γ−アミノプロピルシランとn−ブチルアルコールを、モル比1:9に混合した反応剤を1wt.%混合した脱水トルエンを用い、細孔径50nm、直径5μmの多孔質ガラス粉末をγ−アミノプロピルシリル化した。γ−アミノプロピルシラン100%で反応した場合、アミノシラン処理すると平均5マイクロmol/mになるが、ほぼこれは単層で細密に結合した構造である。これに対し、本発明の場合約1マイクロmol/mとなった。理論モル比と比べシラン密度は高くなったが、これはγ−アミノプロピルシランとn−ブチルアルコールの、多孔質ガラス表面との反応速度に起因するものと思われる。
【0026】
この基材を用い、定法により各種のオリゴヌクレオチドを合成した。このオリゴヌクレオチド担持多孔質ガラス粉体にアクリル系ポリマーを添加したスラリーを、図5に示す反応性物質担持用ピン7先に保持し、酸化膜被覆シリコン製チップ12(約1cm×1cm)の表面に、0.5mmピッチで配列し本発明の反応チップを得た。
このチップの感度は、従来の方法でγ−アミノプロピルシリル化した基材を用いた物と比べ約10倍の感度を示した。
【0027】
(実施例2)
p−アミノフェニルトリメトキシシランとグリシドキシトリエトキシシランを、モル比1:20に混合した反応剤を1wt.%混合した脱水トルエンを用い、直径1ミクロン、細孔径10nmの液体クロマトグラフィー充填剤用のシリカゲルをアミノシリル化した。アミン化率は0.2マイクロmol/mであった。これをアミノ基をべースとして、定法により各種のオリゴヌクレオチドを合成した。この時、グリシドキシトリエトキシランのエポキシ基は結合反応には寄与していない。
【0028】
このオリゴヌクレオチド固定シリカゲルにポリビニルアルコール水溶液を添加したスラリーを、図6に示す反応性物質担持用ピン7の先に保持し、リボン状シリカゲルコーティングポリエステルフィルム16(約0.5cm×20cm)の表面に、0.5mmピッチで配列し本発明の反応チップを得た。このチップの感度は、従来の基材を用いた物と比べ約20倍の感度を示した。
【0029】
(実施例3)
グリシドキシトリエトキシシランとn−ヘキシルアルコールを、モル比1:15に混合した反応剤を1wt.%混合した脱水トルエンを用い、表面エポキシ化した石英ガラス製スライドガラス上に、マスク法を用いてn−ヘキシルジオールをリンカーとして各種のオリゴヌクレオチドを合成した。石英ガラス製スライドガラス上のエポキシ化率の定量は困難であったが、検出感度は5倍以上になった。
【0030】
(実施例4)
n(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシランとグリシドキシトリエトキシシランを、モル比1:20に混合した反応剤を1wt.%混合した脱水トルエンを用い、表面をアミノ化した表面酸化シリコンウェハー上に、グルタルアルデヒドを用い各種構成を持つ抗体プローブを固定した。このチップにより各種タンパク質を検出した。
【0031】
なお、本実施例は本発明の本質である、プローブ分子密度をコントロールした例を示した物であり、分子認識のためのチップ形状はこれらの実施例には制約されないことは明らかである。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、従来のDNAチップでは難しかった高感度検出が可能となることから、より少ないサンプル量で迅速に分子認識が可能になる。従って、臨床検査のような、より広く具体的な領域でのアフィニティー反応検出が可能になり、定量性、低コスト、かつ安定性の高い反応性検出チップを提供することができる。従って、必要に対応したDNAなどの反応性検出チップの作製が可能となり、オーダーメイドの医療や環境領域などの広い領域での物質認識による分析に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高感度アフィニティー反応検出チップの製造工程の概略説明図である。
【図2】本発明の高感度アフィニティー反応検出チップの効果を説明する図である。
【図3】従来のアフィニティー反応検出チップの構成と欠点の概略説明図である。
【図4】本発明の検出チップ用のプローブ分子の結合法の一例の概略説明図である。
【図5】実施例1における担体粒子固定用ピンを用いる反応検出チップの作製過程を表す説明図を示す。
【図6】実施例2における担体粒子固定用ピンを用いる反応検出チップの作製過程を表す説明図を示す。
【符号の説明】
1 担持体
2 プローブ分子
3 DNAチップ
4 認識対象分子
5 シランカップリング剤
6 スペーサー分子
7 担体粒子固定用ピン
8 アミノ化多孔質ガラス粒子
9 オリゴヌクレオチド担持多孔質ガラス粒子
10 アミノシリル化シリカゲル粒子
11 オリゴヌクレオチド担持シリカゲル粒子
12 酸化膜被覆シリコン製チップ
13 シリカゲルコーティングポリエチレンフィルム

Claims (9)

  1. 他の物質と結合した状況を作り得る反応性物質が、その反応性を立体障害により妨害されない程度に充分な反応の場を与えられて担持体に結合させられることにより、被検出物の物質認識機能性を高めることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップ。
  2. 特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と特異反応性を持たない分子を、一定の比率で担持体に結合させることにより、特異反応性を持つ物質分子の物質認識機能性を高めることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップ。
  3. 前記担持体がアミノ基、エポキシ基等の反応性基を付与した石英ガラス、ホウ珪酸ガラス、ソーダライムガラスなどのガラス類、シリコーンウエハーなどの無機基板、ポリエステルフイルム、ポリエチレンフイルムなどの有機基板であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の高感度アフィニティー反応検出チップ。
  4. 前記担持体がアミノ基、エポキシ基等の反応性基を付与した多孔質ガラス、シリカゲル、イオン交換樹脂などの無機もしくは有機多孔質担体であることを特徴とする請求項2記載の高感度アフィニティー反応検出チップ。
  5. 特異反応性を持つ物質分子がオリゴヌクレヲチド、相補型DNA、酵素、抗原、抗体、エピトープ又はタンパク質であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項記載の高感度アフィニティー反応検出チップ。
  6. 1つもしくは1つ以上の異なった区分を持ち、それぞれに異なった特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と反応性を持たない分子を、一定の比率で担持させたことを特徴とする請求項3または請求項4記載の高感度アフィニティー反応検出チップ。
  7. 特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子を結合させることの出来る反応性基を持つカップリング剤と、同反応性のない物質、もしくは目的の反応に寄与しない反応基を持つカップリング剤を、一定比率で担持体に反応させることにより、最終的に特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と反応性を持たない分子を、一定の比率で担持体に結合させることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップの作製方法。
  8. 特定の分子構造物との特異反応性を持つ物質分子と反応性を持たない分子を一定の比率で担持体に結合させることにより、特異反応性を持つ物質分子の物質認識機能性を高めることを特徴とする高感度アフィニティー反応検出チップを用い、蛍光ラベル法もしくは放射化検出により高感度に特定物質を検出することを特徴とする、高感度アフィニティー反応検出システム。
  9. 特異反応性を持つ物質分子の物質認識機能性を高められた高感度アフィニティー反応検出チップと、蛍光ラベル法もしくは放射化検出用の測定機器を有することを特徴とする、高感度アフィニティー反応検出システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005071099A1 (ja) * 2003-12-24 2005-08-04 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 酵素チップ及びその利用
WO2005106030A1 (ja) * 2004-04-30 2005-11-10 Olympus Corporation 核酸の検出方法
JP2006028060A (ja) * 2004-07-14 2006-02-02 Canon Inc Dna担持体、この製造方法及びこれを用いた捕集システム

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