JP4110221B2 - 反応検出チップ及びその作製方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遺伝子診断及び生理機能診断等に使用される多数の機能分子の認識を可能にする反応検出チップ及びその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
遺伝子の変異、特に一塩基(配列)の変異による多型の検出は、突然変異等に起因する疾患、例えば、ガンの診断等に有効なだけでなく、薬剤応答性や副作用の指針に必要であり、多因子疾患の病因関連遺伝子の解析や予測医療にも貢献する。この検出にいわゆるDNAチップの使用が有効であることが知られている。従来利用されてきた、短いDNA鎖を固定化したDNAチップ、Affymetrix社のいわゆるGene Chipは、通常約1cm角のシリコンもしくはガラス基板上にフォトリソグラフィー技術を用いて1万以上のオリゴDNA断片(DNAプローブ)を作り込んだものである。
このDNAチップ上に、たとえば蛍光標識した、調べたいDNA試料を流すと、上記DNAチップ上のプローブと相補的な配列を有するDNA断片はプローブと結合し、その部分だけが蛍光により識別でき、DNA試料中のDNA断片の特定配列を認識・定量することができる。この方法により、既に、ガン遺伝子の突然変異の検出や、遺伝子多型の検出が可能であることが示されている。
また、cDNAをスライドガラス上に配列したマイクロアレーも用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術には、大きく分けて3つの問題点があった。フォトリソグラフィーを用いたDNA Chipは、一段の合成に最低4枚のフォトマスクを必要とし、かつ4回の光リソグラフィー、カップリング、洗浄を繰り返さなければならない。これを、必要な鎖長分だけ繰り返すため、(問題点1)高コストになることとパターンを変えるためにはそれぞれフォトマスクを変える必要があり、(問題点2)フレキシブルに必要に応じた各種デザインのDNA Chipを作成できなかった。
また、これに変わる方法として提案されている、合成したオリゴヌクレオチド溶液を高密度にスポットしたDNA Microarray型 Chipの場合、オリゴヌクレオチド合成に続いて修飾基を導入し、担体からの切り出しと脱離後に精製を行って得たオリゴヌクレオチドを固定用ガラス等に導入した官能基との反応という複雑な操作を経なければならず、フォトリソグラフィーを用いたDNA Chip同様(問題点1)高コストになる。
【0004】
また、各種の生理機能診断に利用される酵素、抗原、DNA断片、抗体、エピトープまたはタンパク質は、それぞれ異なった性質のため、(問題点3)同時に検出することは考えてはこられなかった。そのため、骨髄移植をはじめとする各種遺伝情報の検出には多数の手間と時間がかかるばかりではなく、多額の費用もかかっていた。これらを一挙に解決するためには、特性の異なるこれらの反応性物質を同じ形にして、なおかつ安定な形で固定することが望ましい。
【0005】
そこで、本発明は、フォトリソグラフィーを用いないより簡便なDNA Chipの作製法を確立し、DNA多型などを含め、各種の生理機能診断に利用される酵素、抗原、DNA断片、抗体、エピトープまたはタンパク質などの特性の異なる各種反応物質を安定化させ、各種診断検査に用いることが出来る反応検出チップを提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の手段により前記の課題を解決した。
(1)検出対象物が多孔質粒子の細孔内に入り込むことができる大きさである、多孔質粒子の細孔径が10nm〜1μmである細孔内部表面にそれぞれに異なる検出対象と結合可能な反応性物質を担持した多孔質担体粒子を、一体として担持多孔質担体粒子プローブとして、多孔質担体粒子細孔内部表面の反応性を維持したまま、基材に設けた複数の微小区分の1つ以上の区分に配列結合固定させることを特徴とする反応検出チップ。
(2)反応性物質を担持させる多孔質担体粒子が、多孔質ガラス、シリカゲル、イオン交換樹脂などの結合性表面を持つ材料であることを特徴とする前記(1)記載の反応検出チップ。
(3)多孔質担体粒子の細孔径が50nm〜200nm、粒子径が1μm〜100μmであることを特徴とする前記(1)又は(2)記載の反応検出チップ。
【0007】
(4)担持多孔質担体粒子プローブを固定する基材が、無機材料基板もしくは有機材料基板であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項記載の反応検出チップ。
(5)担持多孔質担体粒子プローブを構成する反応性物質が、DNA,RNAあるいはPNA(peptide nucleic acid)およびその断片、任意の塩基配列をもったオリゴヌクレオチド、抗原、抗体あるいはエピトープ、酵素、タンパク質あるいはその機能部位ポリペプチド鎖であることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項記載の反応検出チップ。
【0008】
(6)検出対象物が多孔質粒子の細孔内に入り込むことができる大きさである、細孔径が10nm〜1μmである細孔を有する多孔質担体粒子の細孔内部表面上に固相法を用いて任意の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドもしくは任意の構成を持つタンパク質などを合成し、内部表面にそれぞれに異なる検出対象と結合可能な反応性物質を担持した多孔質担体粒子をそのまま利用することを特徴とする担持多孔質担体粒子プローブの作製方法。
(7)検出対象物が多孔質粒子の細孔内に入り込むことができる大きさである、細孔径が10nm〜1μmである細孔を有する多孔質担体粒子の細孔内部表面上にDNA,RNAあるいはPNA(peptide nucleic acid)およびその断片、任意の塩基配列をもったオリゴヌクレオチド、抗原、抗体あるいはエピトープ、酵素、タンパク質あるいはその機能部位ポリペプチド鎖などを結合材を用いて結合させることを特徴とする担持多孔質担体粒子プローブの作製方法。
(8)前記(5)又は(6)によって作られた担持多孔質担体粒子プローブを個別にまたは組み合わせて、多孔質担体粒子細孔内部表面の反応性を維持したまま、基材に設けた複数の微小区分の1つ以上の区分に、配列結合固定させることを特徴とする反応検出チップの作製方法。
【0009】
本発明は、はじめに多孔質ガラス、シリカゲル、イオン交換樹脂などの結合性表面を持つ多孔質担体粒子上にいわゆる固相法を用いて、種々の、任意の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドもしくは任意の構成を持つタンパク質などを合成する、あるいは、同じく多孔質担体粒子上にDNA、RNAあるいはPNA(peptide nucleic acid)およびその断片、任意の塩基配列をもったオリゴヌクレオチド、抗原、抗体あるいはエピトープ、酵素、タンパク質あるいはその機能部位ポリペプチド鎖などを何らかの結合材を用いて結合させることにより担持多孔質担体粒子プローブを作成する。
これを個別にまたは組み合わせて、多孔質担体粒子細孔内部表面の反応性を維持したまま、スライドガラス・シリコーンウエハーなどの無機基板もしくはポリエステルフィルム・ポリエチレンフィルムなどの有機基板に設けた複数の微小区分の1つ以上の区分にディスペンサーもしくは何らかの印刷法により配列結合固定する事により作成される。
本発明では、多孔質担体粒子を基板に配列結合固定するに際しては、固定に使用されるのは担体粒子の外形表面に留まり、細孔内表面は水を含浸させるなどの保護措置をとることによって、固定化するための接着成分によるダメージを受けずに固定される。
【0010】
【発明の実施の形態】
遺伝子上の一塩基の置換:SPNs を検索したりする場合、その遺伝子に対応するオリゴヌクレオチドが何らかの反応性を示すDNAプローブとなるが、従来技術であるフォトリソグラフィーを用いて作製されるDNA Chip(Gene Chip)の場合、このDNAプローブは直接シリコンもしくはガラス基板上に結合している。DNA Microarray型 Chipの場合は、直接結合もしくは吸着している。
本発明の特徴は、DNAプローブであるオリゴヌクレオチドは、粒子状の多孔質担体粒子の細孔内部表面上に結合しており、多孔質担体粒子そのものが「担持多孔質担体粒子プローブ」として働くことにある。
【0011】
多孔質粒子に担持させる反応性物質は、オリゴヌクレオチド、酵素、抗原、抗体、エピトープまたはタンパク質など検出対象物と何らかの反応性を持つものであればよい。
反応性物質を多孔質担体粒子の細孔内部表面上に担持する方法としては、二つの方法がある。一つは、多孔質担体粒子上にいわゆる固相法を用いて任意の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドもしくは任意の構成を持つタンパク質などを合成し、反応性物質を作り込む方法がある。
また、他方の方法は、各種の動植物細胞から抽出精製されたもの、若しくは合成された反応性物質を何らかの手法、例えば多孔質ガラスの場合、多孔質ガラス表面にアミノシランを反応させアミノ基を結合させる。このアミノ基にグルタルアルデヒドを用い各種酵素を結合する方法を用いる事が出来る。
【0012】
検出対象物と反応性物資との反応は、多孔質担体粒子の細孔内で起こるが、この場合、検出対象物は多孔質担体粒子の細孔内に入り込まなければならないので、多孔質担体粒子の細孔は、検出対象物が拡散により充分入り込める大きさでなければならず、概ね、10nm〜1μm、好ましくは50nm〜200nmである。
反応を多孔質担体粒子の細孔中で行うことにより、夾雑物との副反応の防止にもなり、また反応表面積が大きくなるのでより明確な検出が出来る特徴もある。
また、本発明の場合、合成担体ごと、若しくは担体に固定した状態で反応検出に使用するため、安定性の高い反応性物質担持多孔質担体粒子として保存される。
【0013】
もう一つの、本発明の特徴は、これら各種の反応性を持った「担持多孔質担体粒子プローブ」をその目的に応じた反応性の組み合わせで、何らかの基板の上に配列結合固定させることにより目的の反応検出チップを作成することにある。
基板の上に配列結合固定する方法に特に限定はないが、多孔質担体粒子細孔内部表面保護のため若干の水分などの保護液を含ませた後、結合性を持つ無機基材、例えばシリカゾルを加えスラリー状にして、ディスペンサーを用い配列する方法がある。この場合は少量の反応検出チップを作成する場合に向くが、大量の反応検出チップを作成する場合は、印刷インクの形に形成して多色刷りの要領で配列することが可能である。
【0014】
これらの手法を用いる場合、「担持多孔質担体粒子プローブ」があまり大きな粒子であれば、スラリー若しくはインクの形になりにくいので、多孔質担体粒子の大きさは1μm〜100μmの粉体が好ましいが、特に3ミクロン〜20ミクロンが好ましい。これは、反応性物質を担持させる過程の作業性からは粒子径が大きめの方がこのましいが、反応性物質を担持した後の多孔質担体粒子を固定化する際には、粒子径が小さめの方が好ましいためであるが、配列が出来るのであれば、大きな粒を用いても良い。
【0015】
これらの手法を用いる事により、安定でかつ柔軟な生産が可能となる。基材は、検出システムに対して変化しない安定な素材であれば良いが、多孔質担体粒子を固定するのに適した表面特性を持つことが必要であり、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスなどのガラス基板、シリコンウエハーなどの無機基板が好ましい。
多孔質担体粒子との結合方法を工夫することによりポリエステルフィルム・ポリエチレンフィルムなどの有機基板を用いることもでき、場合によっては紙類を用いることもできる。また、基板表面には担体結合材との親和性等を調整する目的で適当な表面処理を施すこともできる。
【0016】
多孔質担体粒子は、反応性物質である任意の構成を持つタンパク質もしくは任意の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドなどを担持する材料であることが必要であり、多孔質ガラス、シリカゲル、イオン交換樹脂のような結合能力のある多孔質材料が好ましく、細孔経の管理範囲表面反応性からは多孔質ガラスが最も好ましい。
多孔質担体粒子表面は反応性物質との親和性等を調整する目的で適当な表面処理を施すことが好ましい。
【0017】
基材の形状には特に制限はなく、例えばフィルムまたはシートのような平板状のものであることができ、それ以外に立法体、棒状、紐状、球状のものであっても良い。
板状の場合、基板の厚みや大きさにも特に制限はなく、基板の厚みは、基板に必要とされる形状安定性考慮して適宜決定され、さらに基板の大きさは、基板表面上に設けられる微小区分の数等を考慮して適宜決定される。
尚、本発明において基板表面上の微小区分とは、仮想の区分であって、各区分が物質的に分割されて存在する訳ではなく、仮想的に設けた区画である。
【0018】
本発明における「反応性物質」における「反応性」とは、化学反応によりイオン結合や共有結合による化学構造等が変化する場合のみではなく、ファンデアワールス力、水素結合、配位結合、化学吸着、物理吸着等のその他の様式により、他の物質と結合した状況を作り得る性質を意味する。
そのような反応性物質としては、任意の構成を持つタンパク質もしくは任意の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドなどであるが、当然のことながらこれらに限定されるものではない。
本発明の反応検出チップにおいて、微小区分、即ち反応性物質の区分の集積度には特に制限はない。反応検出チップの用途に応じて必要とされ、かつ便利な集積度は異なるので、用途に応じて適宜、集積度は変化させることができる。
例示的には、反応検出チップ表面1cm2 当たりの微小区分は100個以上とすることができ、基板の材質や反応性物質を調整することにより、表面1cm2 当たりの10000個程度の微小区分を設けることはできる。
【0019】
本発明の反応検出チップは、反応性物質が多孔質担体粒子に担持されているため、基板上で滲みや、遊離することが少なく、かつ、多孔質担体粒子が微小であるために、溶液として基板上に高密度に一定の区画内に固定化することができる。
多孔質担体粒子に担持する反応性物質は、反応検出チップの用途に応じて、同種または異種の物質であることができる。また、作業効率の観点からは、複数の反応性物質を一度に担持させることが好ましく、より好ましくは、全ての反応性物質を一度に担持させる。
反応性物質担持多孔質担体粒子は、それぞれ別途調製し保存することができ、必要に応じて、必要な組み合わせで、基板上に固定化することができる。特に、オリゴヌクレオチドを合成した多孔質担体粒子の場合、通常の合成プロセスが利用できるので、きわめて実用性が高い。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに説明する。ただし、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0021】
実施例1
表面アミノ化した平均粒径10ミクロン、細孔径10nmのイオン交換樹脂粉末の粒子1上に数種の構成を持つタンパク質を合成した。
このタンパク質担持多孔質イオン交換樹脂粉末を純水に分散し、これにシリカゾルを加えたスラリーをホウケイ酸ガラス製のスライドガラス(約15cm×2cm)からなるガラス基板4の表面に、図1に示す担体粒子固定用装置(ディスペンサー)3の極細キャピラリーを用いて、1mm画のそれぞれの区画に担持させた。750種類のタンパク反応による反応検出チップが作成された。
【0022】
実施例2
直径3nm、細孔径10nmの液体クロマトグラフィー充填剤用のアミノシリル化シリカゲル粒子5に定法により各種のオリゴヌクレオチドを合成した。
このオリゴヌクレオチド固定シリカゲルにポリビニルアルコール水溶液を添加したスラリーを図2に示す担体粒子固定用ピン7の先に保持し、約0.5cm×20cmの大きさのリボン状シリカゲルコーティングポリエステルフィルム8の表面に、0.5mmピッチで配列、固定し、本発明の反応検出チップをえた。
【0023】
実施例3
表面をγ−アミノプロピルシリル化した、細孔径50nm、直径5ミクロンの多孔質ガラス粉末を用い、定法により各種のオリゴヌクレオチドを合成した。
このオリゴヌクレオチド担持多孔質ガラス粉体にアクリル系ポリマーを添加したスラリーを図3に示す担体粒子固定用ピン7の先に保持し、約1cm×1cmの大きさの酸化膜被覆シリコン製チップ11の表面に、0.5mmピッチで配列、固定し、本発明の反応検出チップをえた。
【0024】
実施例4
表面をγ−アミノプロピルシリル化した、細孔径100nm、直径5ミクロンの多孔質ガラス粉末を用い、定法により各種のオリゴヌクレオチドを合成した。
この各種オリゴヌクレオチド担持多孔質ガラス粉体にアクリル系ポリマーを添加し、異なった各種オリゴヌクレオチド担持多孔質ガラス粉体含有ペーストとした。これらのペースト13を多色刷りスクリーン印刷の技法を用い、表面ブラスト処理により表面つや消し処理を行ったスライドガラス14上(約1cm×1cm)の表面に、0.5mmピッチで配列、固定し、この印刷を1〜n回行って本発明の反応検出チップ15をえた。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、フォトリソグラフィー設備等の特別な設備を要することなく、任意の構成を持つタンパク質もしくは任意の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドなどの反応性物質をその表面に集積した反応検出チップを容易に提供することができる。
また、基板を反応性物質の担持方法を工夫することで、既存のGene Chipより、高い集積度を有するチップを提供することやチップを再利用することも可能である。また、各種反応性物質を担持した多孔質担体粒子プローブを準備しておけば、様々な種類の反応性検出チップを、必要なときに必要な組み合わせでより簡便に供給できる。
本発明はさらに低コストかつ安定性の高い反応性検出チップを提供することができる。従って、各個人の必要に対応したDNAなどの反応性検出チップの作製が可能となり、オーダーメイドの医療に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における担体粒子固定用装置を用いる反応検出チップの作製過程を表わす説明図を示す。
【図2】実施例2における担体粒子固定用ピンを用いる反応検出チップの作製過程を表わす説明図を示す。
【図3】実施例3における担体粒子固定用ピンを用いる反応検出チップの作製過程を表わす説明図を示す。
【図4】実施例4におけるスクリーン印刷による反応検出チップの作製過程を表わす説明図を示す。
【符号の説明】
1 アミノ化イオン交換樹脂粒子
2 タンパク質担持イオン交換樹脂粒子
3 担体粒子固定用装置
4 ガラス基板
5 アミノシリル化シリカゲル粒子
6 オリゴヌクレオチド担持シリカゲル粒子
7 担体粒子固定用ピン
8 シリカゲルコーティングポリエステルフィルム
9 アミノ化多孔質ガラス粒子
10 オリゴヌクレオチド担持多孔質ガラス粒子
11 酸化膜被覆シリコン製チップ
12 印版
13 オリゴヌクレオチド担持多孔質ガラス粒子含有ペースト
14 スライドガラス
15 反応検出チップ
Claims (8)
- 検出対象物が多孔質粒子の細孔内に入り込むことができる大きさである、多孔質粒子の細孔径が10nm〜1μmである細孔内部表面にそれぞれに異なる検出対象と結合可能な反応性物質を担持した多孔質担体粒子を、一体として担持多孔質担体粒子プローブとして、多孔質担体粒子細孔内部表面の反応性を維持したまま、基材に設けた複数の微小区分の1つ以上の区分に配列結合固定させることを特徴とする反応検出チップ。
- 反応性物質を担持させる多孔質担体粒子が、多孔質ガラス、シリカゲル、イオン交換樹脂などの結合性表面を持つ材料であることを特徴とする請求項1記載の反応検出チップ。
- 多孔質担体粒子の細孔径が50nm〜200nm、粒子径が1μm〜100μmであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の反応検出チップ。
- 担持多孔質担体粒子プローブを固定する基材が、無機材料基板もしくは有機材料基板であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の反応検出チップ。
- 担持多孔質担体粒子プローブを構成する反応性物質が、DNA,RNAあるいはPNA(peptide nucleic acid)およびその断片、任意の塩基配列をもったオリゴヌクレオチド、抗原、抗体あるいはエピトープ、酵素、タンパク質あるいはその機能部位ポリペプチド鎖であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の反応検出チップ。
- 検出対象物が多孔質粒子の細孔内に入り込むことができる大きさである、細孔径が10nm〜1μmである細孔を有する多孔質担体粒子の細孔内部表面上に固相法を用いて任意の塩基配列を持ったオリゴヌクレオチドもしくは任意の構成を持つタンパク質などを合成し、内部表面にそれぞれに異なる検出対象と結合可能な反応性物質を担持した多孔質担体粒子をそのまま利用することを特徴とする担持多孔質担体粒子プローブの作製方法。
- 検出対象物が多孔質粒子の細孔内に入り込むことができる大きさである、細孔径が10nm〜1μmである細孔を有する多孔質担体粒子の細孔内部表面上にDNA,RNAあるいはPNA(peptide nucleic acid)およびその断片、任意の塩基配列をもったオリゴヌクレオチド、抗原、抗体あるいはエピトープ、酵素、タンパク質あるいはその機能部位ポリペプチド鎖などを結合材を用いて結合させることを特徴とする担持多孔質担体粒子プローブの作製方法。
- 請求項5又は請求項6によって作られた担持多孔質担体粒子プローブを個別にまたは組み合わせて、多孔質担体粒子細孔内部表面の反応性を維持したまま、基材に設けた複数の微小区分の1つ以上の区分に、配列結合固定させることを特徴とする反応検出チップの作製方法。
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