JP2004093208A - 形状可変性包装体の漏れ検査方法、それを用いた電池の検査方法および電池の製造方法 - Google Patents

形状可変性包装体の漏れ検査方法、それを用いた電池の検査方法および電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】形状可変性包装体の微小なリーク部分の有無を迅速かつ安価に確認する有効な漏れ検査方法、電池の検査方法並びに安定した品質が保たれる電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】電池要素をラミネートフィルム製の真空用包装袋に減圧封入したリチウム二次電池は、検査用ケース60内に合計300個が収納され、加圧容器61内でヘリウムガスの加圧雰囲気中に一時間保持され、続いて、一旦大気圧に戻され、次に、減圧容器63内において、減圧雰囲気中に一定時間保持され、その後、再び大気圧に戻されて外形の変形の有無が目視または触診により確認される。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、形状可変性包装体の漏れ検査方法、それを用いた電池の検査方法および電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属箔等からなるガスバリア層と高分子フィルム等からなる樹脂層(本明細書においては、このような樹脂層を、単に高分子フィルム層又は樹脂層と呼ぶ場合がある。)とのラミネートフィルムは、柔軟性、屈曲性を備え、さらに気密性の点で優れるために、真空包装用袋や真空パック等の形状可変性包装体として好適に使用されている。このようなラミネートフィルムにおいて、金属箔等からなるガスバリア層は、外部からのガスの侵入及び内部からのガスの放出を防ぎ、内部に収納される物質の劣化を防止している。また、高分子フィルムからなる樹脂層は、機械的強度の保持と接着層としての役目を果たしている。一般に、ガスバリア層にはアルミニウム箔が用いられ、このようなラミネートフィルムはアルミラミフィルムと呼ばれる。
【0003】
近年、このようなラミネートフィルムを用いた形状可変性包装体は、例えばパスタソースやスープ等の食品用途に止まらず、リチウム二次電池の真空包装用袋として用いられるようになってきた。このようなリチウム二次電池は、正極と負極及び電解質を有する電池要素が、上記のラミネートフィルムを用いた形状可変性包装体中に減圧封入された形態を有している。元々、リチウム二次電池は起電力が高く(例えば、4V)、さらにリチウムの原子量が小さいため、高エネルギー密度の二次電池を得られる特徴がある。このようなリチウム二次電池を真空包装用袋に封入することにより、製品の軽量化及びリチウム二次電池のエネルギー密度をさらに高めることができるため、実用化が進められている。
【0004】
一般に、ラミネートフィルムを用いた形状可変性包装体は、以下のような方法で形成される。例えば、2枚のラミネートフィルムを重ね合わせ、その周囲の樹脂層を熱融着により接合させる方法(以下、本明細書において「熱シール」という場合がある。)、略長方形の1枚のラミネートフィルムを折り返し、重ね合わせた部分を熱シールする方法等である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のような形状可変性包装体は、熱シールが不完全な場合には、ラミネートフィルムの樹脂層が十分に接合していない部分(以下、本明細書において「リーク部分」という場合がある。)から水分が進入し、内容物の劣化や加水分解によるガスが発生する恐れがある。
【0006】
従って、このように接合が不完全な形状可変性包装体が市場に出回ることがないよう、製品製造時に微小なリーク部分の有無を検査することが重要となる。特に、リチウム二次電池においては、形状可変性包装体に減圧封入されている電池要素が、正極、負極及び電解質から構成され、この電解質は水と反応しやすいリチウム塩を含有しているため、外部から水分が侵入すると電池性能が大幅に低下する。そのため、ラミネ−トフィルムの微小なリーク部分を、リチウム二次電池の製造時に検査することは重要である。
【0007】
ところで、このような微小なリーク部分の有無を検査する方法としては、例えば、染料塗布法(具体的には、三菱ガス化学(株)社製 エージレスシールチェック等)が知られている。この方法は、色素を溶媒に分散させた深傷剤を接合部に塗布し、リーク部分が存在すると深傷剤が毛細管現象により染み込んで行くのを目視により確認する方法である(ANELVA CORPORATIONのホームページ、http://www.anelva.co.jp/fuku/u/zemi/5322.htm)。
【0008】
しかしながら、この染料塗布法では、深傷剤中の色素の直径(例えば、10μm以下)よりも小さいリーク部分は検出できず、水分子程度の大きさに相当する微小なリーク部分を検出することができない問題がある。また、ラミネートフィルムにはガスバリア層と樹脂層とが設けられているので通常は不透明であるから、リーク部分に染み込んだ深傷剤を確認するためには、ラミネートフィルムを分解する必要がある。つまり、染料塗布法は、破壊検査であるため、製品の全数検査には適用できない問題点もある。
【0009】
また、気密性を要求される製品の漏れ検査として、ヘリウム式ガス漏れ検査方法を利用したボンビング法が知られている。ボンビング法とは、半導体デバイスのように一応気密になっている被検査物を密閉箱に入れ、その密閉箱の中にHeガスを加圧封入し、被検査物に外側からHeを加圧浸透させた後、真空容器に前記被検査物を移し、被検査物の外側を真空排気しながら漏れ出たガスを検出器で検査する方法である(M&E 2002年5月号 平成14年5月1日 工業調査会発行)。このようなボンビング法は、非破壊試験であるのみならず、分子サイズが小さいHeガスを使用するため、水分子程度の微小なリーク部分の検出が可能となり検査感度が非常に高い。
【0010】
しかしながら、ボンビング法は、被検査物からHeガスが漏れ出す程度まで真空容器内部を高真空にする必要があり、高価な真空排気装置とガス検出器を備える必要もあるため、検査機のコストが高くなる問題点がある。さらに、被検査物を一つずつ検査するために、製品の全数検査には向かないという問題点もある。つまり、ボンビング法で全数検査を行おうとする場合、検査コストが大幅に上昇することになる。
【0011】
本発明は、このように接合が不完全な形状可変性包装体が市場に出回ることがないよう、製品製造時に微小なリーク部分の有無を検査する場合に浮上してきた技術的課題を解決するためになされたものであり、生産した形状可変性包装体全数について、微小なリーク部分があるか否かを迅速かつ安価に確認する有効な漏れ検査方法を提供することを目的とする。
また、他の目的は、正極、負極及び電解質から構成される電池要素を形状可変性包装体に封入して生産した電池全数について、それぞれの形状可変性包装体の微小なリーク部分の有無を迅速かつ安価に確認する有効な漏れ検査方法を提供することにある。
さらに、他の目的は、出荷後に電池の性能が低下することがなく、安定した品質が保たれる電池の製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者はこのような課題を解決すべく鋭意検討したところ、アルミラフィルムに電池要素を封入した複数のリチウム二次電池を、5MPaのヘリウムを満たしたチャンバー中に1時間放置し、次に大気圧に戻し、続いて20Pa程度の減圧雰囲気下に放置した後にチャンバーから取り出す操作を行うと、アルミラフィルムに微小なリーク部分やピンホールが存在するものは、その外形が膨張または熱シールによって接合された部分にゆるみ等が発生するため、これを目視或いは触診により確認すれば、接合が不完全なアルミラフィルムを選別できることを見出し、かかる知見に基づき本発明を完成した。
【0013】
かくして本発明の形状可変性包装体の漏れ検査方法は、被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持し、この被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持し、被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を大気圧に戻して、形状可変性包装体の変形の有無を確認することを特徴とする。
【0014】
具体的には、このような被包装体を減圧封入するために使用される形状可変性包装体は、ガスバリア層と高分子フィルム層とを積層したラミネートフィルムからなる真空包装用袋であることが好ましい。
【0015】
つぎに、本発明の形状可変性包装体の漏れ検査方法に使用する不活性気体は、分子体積が3.5×10−2nm以下の分子を主成分とするものであり、より具体的には、このような不活性気体としては、希ガスまたは窒素ガスが使用される。なかでも、アルゴン(Ar)およびヘリウム(He)が好ましい。本発明では、被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を、2MPa以上15MPa以下の不活性気体中に所定時間保持することが好ましく、このような加圧処理を施した後に、大気圧に戻し、続いて0.1MPa以下の減圧雰囲気中に短時間保持することが好ましい。
【0016】
さらに、本発明は、被包装体が正極、負極及び電解質を有する電池要素であり、この電池要素を形状可変性包装体中に減圧封入した電池の場合は、これを不活性気体の加圧雰囲気中に保持し、続いて減圧雰囲気中に保持し、最後に大気圧に戻して、当該形状可変性包装体の変形の有無を確認することを特徴とする電池の検査方法として捉えることもできる。
【0017】
さて、本発明は、正極、負極及び電解質を有する電池要素を形状可変性包装体中に減圧封入する工程と、この電池要素を減圧封入した形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持する工程と、この電池要素を減圧封入した形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持する工程と、この電池要素を減圧封入した形状可変性包装体を大気圧に戻して、形状可変性包装体の変形の有無を確認する工程とを有することを特徴とする電池の製造方法としても捉えることができる。使用する形状可変性包装体としては、ガスバリア層と高分子フィルム層とを積層したラミネートフィルムからなる真空包装用袋であることが好ましく、また、このような電池が、リチウム二次電池であることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本実施の形態が適用される形状可変性包装体の漏れ検査方法、電池の漏れ検査方法および電池の製造方法について詳述する。
まず、形状可変性包装体の漏れ検査方法においては、被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持し、この被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持し、被包装体が減圧封入された前記形状可変性包装体を大気圧に戻す操作を行い、その後、形状可変性包装体の変形の有無を確認する操作を行う。
【0019】
この形状可変性包装体とは、柔軟性、屈曲性、可撓性等を有する包装体を意味し、被包装体を減圧封入することができる材質で構成される。被包装体は特に限定されないが、通常、酸素、水等との接触を避け、長期間品質や性能の低下等を防止する必要性がある物質や製品等が挙げられ、例えば、食品、薬品、医療用品及び各種工業製品などの分野に適用される。
【0020】
このような形状可変性包装体の具体例としては、アルミニウム、ニッケルメッキを施した鉄、銅等の金属からなる包装体、高分子フィルムからなる真空包装用袋、ガスバリア層と高分子フィルム層(樹脂層)とを積層したラミネートフィルムからなる真空包装用袋、プラスチックで形成された缶、プラスチックの板で挟んで周囲を溶着、接着、はめ込み等で固定した包装体等が挙げられる。これらの中では、気密性、形状可変性の点で高分子フィルムからなる真空包装用袋、ガスバリア層と高分子フィルム層(樹脂層)とを積層したラミネートフィルムからなる真空包装用袋が特に好ましく、最も好ましいのは、ガスバリア層と高分子フィルム層(樹脂層)とを積層したラミネートフィルムからなる真空包装用袋である。このようなラミネートフィルムは、高いガスバリア性を有すると共に、薄い膜厚と高い形状可変性とを有し、その結果、包装体としての薄膜化・軽量化が可能となり、電池の外装材として使用すると、電池全体の容量を向上させることができる。
【0021】
このようなガスバリア層の材料としては、アルミニウム、鉄、ニッケルメッキを施した鉄、銅、ニッケル、チタン、モリブデン、金等の金属;ステンレス、ハステロイ等の合金;酸化ケイ素、酸化アルミニウム等の金属酸化物を使用することができる。なかでも、軽量で加工性に優れるアルミニウムが好ましい。樹脂層としては、熱可塑性プラスチック、熱可塑性エラストマー、熱硬化性樹脂、プラスチックアロイ等各種の合成樹脂が挙げられる。なお、これらの樹脂には各種フィラー等の充填材を混合することができる。
【0022】
図1(a)〜(c)は、このようなラミネートフィルムの構成の例を説明するための断面図である。図1(a)は、二層構造のラミネートフィルムが示されており、ここでは金属箔等からなるガスバリア層10と高分子フィルムからなる樹脂層11とが積層されている。図1(b)は、三層構造のラミネートフィルムが示されており、金属箔等からなるガスバリア層10と、高分子フィルムからなる第1樹脂層12および第2樹脂層13とが積層されている。第1樹脂層12はガスバリア層10の外側面に設けられて外側保護層として機能する。第2樹脂層13はガスバリア層10の内側面に設けられて電解質による腐蝕や電池要素との接触を防止する等の内側保護層として機能する。この場合、第1樹脂層12に使用する樹脂は、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、アイオノマー、非晶性ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等、耐薬品性や機械的強度に優れた樹脂が望ましい。また、第2樹脂層13としては、耐薬品性を有する合成樹脂が用いられ、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用いることができる。
【0023】
図1(c)は、多層構造のラミネートフィルムが示されており、ガスバリア層10、第1樹脂層12および第2樹脂層13、接着剤層14とが積層されている。第1樹脂層12はガスバリア層10の外側面に設けられ、第2樹脂層13はガスバリア層10の内側面に設けられ、さらに、接着剤層14は、ガスバリア層10と第1樹脂層12の間、および、ガスバリア層10と第2樹脂層13との間にそれぞれ設けられている。接着剤層14の材料としては、例えば、ポリウレタン系等の2液硬化型接着剤;ポリエチレン系、ポリプロピレン系、変性ポリオレフィン系等のポリオレフィン系接着剤が挙げられ、なかでも、ポリウレタン系接着剤が好ましい。
【0024】
この図1(a),(b),(c)に示されたようなラミネートフィルムには、外装材同士を接着するために、複合材の最内面に溶着可能なポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂からなる接着層を設けることもできる。形状可変性包装体の成形方法はとくに限定されないが、通常、ラミネートフィルムの周囲を融着する方法、シート状体を真空成形、圧空成形、プレス成形等によって絞り成形する方法による。また、合成樹脂を射出成形することによって成形することもできる。射出成形によるときは、ガスバリア層は通常スパッタリング等によって形成される。なお、形状可変性包装体に用いる外装材に凹部よりなる収容部を設けるには絞り加工等によって行うことができる。また、外装材は、加工が容易である点でフィルム状のものを使用するのが好ましい。
【0025】
このようなラミネートフィルムの厚さは、通常0.01μm以上、好ましくは0.02μm以上、さらに好ましくは0.05μm以上であり、通常1mm以下、好ましくは0.5mm以下、さらに好ましくは0.3mm以下、さらに好ましくは0.2mm以下、最も好ましくは0.15mm以下とする。薄いほど電池がより小型・軽量化できるが、あまりに薄いと、高温保存時の包装体の内部圧力の上昇により破裂する危険性が大きくなるだけでなく、十分な剛性の付与ができなくなったり密閉性が低下する可能性もある。
【0026】
図2は、被包装体を収容した形状可変性包装体を説明する図である。ここで示される形状可変性包装体は、収容部20および外装材22を有し被包装体24を封入する。収容部20は方形箱状の凹部を形成し、その4つの周縁からそれぞれフランジ状に外方に周縁部21が張り出している。外装材22は周縁部23を有する平板である。被包装体24は、収容部20内に収容された後、外装材22が被せられる。その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で収容部20の周縁部21と外装材22の周縁部23同士が熱融着(熱シール)、熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、被包装体24が封入される。
【0027】
図3は、外装部と収容部とが一連体である形状可変性包装体を説明するための図である。ここで示される形状可変性包装体は収容部30、外装部32および周縁部31を有し被包装体34が封入される。外装部32は平板である。また収容部30は方形箱状の凹部を形成し、その3つの周縁からそれぞれフランジ状に外方に周縁部31が張り出している。被包装体34は収容部30内に収容された後、外装部32が被せられ、その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で収容部30の周縁部31と外装部32の周縁部33同士が熱融着(熱シール)、熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、被包装体34が封入される。
【0028】
図4は、外装部と収容部とが一連体である形状可変性包装体の他の実施形態を説明するための図である。ここで示される形状可変性包装体は収容部40、外装部42および周縁部41を有し被包装体44が封入される。収容部40は方形箱状の凹部を形成しその周縁から周縁部41が張り出している。外装部42は方形箱状の凸部を形成しその周縁から周縁部43が張り出している。被包装体44は収容部40内に収容された後、外装部42が被せられ、その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で収容部40の周縁部41と外装部42の周縁部43同士が熱融着(熱シール)、熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、被包装体44が封入される。なお、外装部42と収容部40とは別体となっていてもよい。
【0029】
図5は、2枚のラミネートフィルムを貼り合わせて成型した形状可変性包装体を説明する図である。ここで示される形状可変性包装体は、2枚のラミネートフィルム50,51とからなり被包装体54が封入される。これらのラミネートフィルム50,51は、予めそれぞれの3つの周縁部52同士が、熱融着(熱シール)、熱圧着、超音波溶着などの手法によって接合され、内部に収容部53が形成された袋状の構造を有する。被包装体54は、収容部53に収容された後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で、接合されていない周縁部同士が熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、被包装体54が封入される。
【0030】
つぎに、このような被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持する操作について説明する。本実施の形態において使用する不活性気体は、化学的に不活性である気体を意味し、形状可変性包装体中に減圧封入される被包装体の物質と反応しない気体であって、通常、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガス、窒素ガスが挙げられる。また、乾燥状態であれば二酸化炭素を使用することも可能である。
【0031】
このような不活性気体としては、例えば、分子体積が、3.5×10−2nm以下の分子を主成分とする不活性気体を使用することができる。このような分子体積を有する分子の気体を用いることにより、水分子程度の大きさの微小なリーク部分を検出することが可能となる。
【0032】
上記の分子体積は、以下の方法により算出したものを使用した。すなわち、分子を構成する原子それぞれの原子体積を求め、その体積の合計値を分子体積とする。各原子の原子体積は、それぞれの原子のファンデルワールス半径を用いて求めた。分子体積が、3.5×10−2nm以下の分子からなる気体としては、例えば、窒素、アルゴン、及びヘリウムからなる群から選ばれる少なくとも1つであることが好ましい。窒素のファンデルワールス半径は0.155nmなので、窒素の分子体積は、3.12×10−2nm(=4/3×π×(0.155)×2)となる。アルゴンのファンデルワールス半径は0.188nmなので、アルゴンの分子体積は、2.78×10−2nm(=4/3×π×(0.188))となる。ヘリウムのファンデルワールス半径は0.14nmなので、ヘリウムの分子体積は、1.15×1010−2nm(=4/3×π×(0.14))となる。
【0033】
本実施の形態において、不活性気体として好ましくはヘリウムが用いられる。ヘリウムは、水分子よりも小さい分子体積を有しかつ不活性気体のなかでも、最も分子体積が小さいため、微小なリーク部分を高感度に検知することが可能となる。ここで、水分子の体積は、(水素原子の体積)×2+(酸素原子の体積)から算出することができ、水素原子のファンデルワールス半径は0.12nmなので、水原子の体積は、0.723×10−2nm(=4/3×π×(0.12))となり、酸素原子のファンデルワールス半径は0.152nmなので、酸素原子の体積は、1.471×10−2nm(=4/3×π×(0.152))となる。そして、水分子の分子体積は、2.92×10−2nm(=2×0.723×10−2+1.471×10−2)となる。なお、ファンデルワールス半径は、化学便覧 基礎編 改訂4版(平成5年9月30日発行 日本化学会編 丸善株式会社発行)等の文献に示されている値を用いればよい。
【0034】
なお、使用する不活性気体の分子の体積は、水分子の体積(2.92×10−2nm)よりも若干大きい体積である、3.5×10−2nm以下であることが好ましい。これは、水分子が常温常湿においてブラウン振動をしているため、この振動を考慮すると、水分子そのものの体積よりも若干大きい体積を有する分子を用いて測定する必要があるからである。もちろん、水分子の体積(2.92×10−2nm)以下の分子を用いれば、より感度の高い測定が可能となるので好ましい。ここで、常温常湿とは、25±5℃/50±10%RHの環境をいう。
【0035】
また、本実施の形態において、ヘリウム、アルゴン等の希ガス、窒素ガス等の不活性気体は、加圧雰囲気を構成する全気体中、通常50体積%以上、好ましくは70体積%以上、より好ましくは80体積%以上、さらに好ましくは90体積%以上、特に好ましくは99体積%以上、最も好ましくは99.99体積%以上含まれる。上記の範囲内であれば市販されている不活性気体を用いることができる。例えば、ヘリウムガスを用いるのであれば、市販のヘリウムボンベは、工業用のヘリウムの純度が99.99%、高純度の場合は99.999%、超高純度のものは99.9999%である。また、ヘリウムガスを再利用するために、回収ヘリウムを検査に用いる場合は、ヘリウム純度が98%程度のガスボンベを使用することになる。なお、不活性気体を検査容器に流し込んで検査容器内の雰囲気を加圧雰囲気とする際に、この検査容器中に残留する空気を真空排気装置等により、予め取り除いた後に、不活性気体を検査容器に流し込む場合は、加圧雰囲気を構成する全気体中の不活性気体の含有量を高くすることができる。一方、装置を簡便にするために、検査容器に真空排気装置を設けない場合は、検査容器中に残留する空気が存在する状態で、この検査容器中にさらに不活性気体を流し込むことになるが、この場合においても、加圧雰囲気を構成する全気体中の不活性気体の含有量が上記の範囲となれば、不活性雰囲気を形状可変性包装体に十分加圧浸透させることができるようになる。
【0036】
次に、本実施の形態において、このような被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持する場合の不活性気体の圧力は、通常、0.2MPa以上とし、一方、通常15MPa以下、好ましくは5MPa以下、より好ましくは1MPa以下とする。不活性気体の圧力が高ければ高い程、形状可変性包装体に微小なリーク部分が存在する場合は、不活性気体の分子が加圧浸透しやすくなるため、検査時間を短縮することができ検査コストを抑制できる利点がある。一方、不活性気体の圧力を高くする場合、加圧雰囲気を封入する検査容器の耐圧を上げる必要が出てくるために、検査に用いる耐圧容器のコストが高くなる。従って、上記の圧力範囲とすれば、検査コストと耐圧容器のコストとのバランスを良好に取れるようになる。
【0037】
本実施の形態において、被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持する時間は特に限定されないが、通常、1分以上、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以上、一方、通常5時間以下、好ましくは2時間以下、より好ましくは1時間以下とする。検査時間を短くするためには、保持時間を短くする必要があるが、そのためには不活性気体の圧力を大きくする必要があるため、耐圧容器を高価にする必要がある。一方、保持時間を長くすれば不活性気体の圧力を小さくすることができるため、耐圧容器に安価なものを使用できるようになるが、保持時間を長くしすぎると検査時間が長くなるので検査コストが上昇する。従って、上記保持時間の範囲にすれば、耐圧容器のコストと検査コストとのバランスを良好にとることができる。
【0038】
続いて、このような被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持する操作について説明する。この操作を行うことにより、形状可変性包装体に微小なリーク部分がある場合には、このような微小なリーク部分から侵入した不活性気体が形状可変性包装体を膨張させたり、微小リークが存在する接合部分が緩んだりするので、リーク部分の存在の有無を容易に確認することができる。
【0039】
なお、本実施の形態において、減圧雰囲気の圧力は特に限定されないが、通常、1Pa以上大気圧以下であり、具体的には、0.1MPa以下、好ましくは50Pa以下、より好ましくは30Pa以下とする。本実施の形態においては、形状可変性包装体の膨張や接合部分の緩みの有無を容易に確認することができるため、減圧雰囲気の圧力をそれほど小さく(高真空)する必要がなく、ロータリーポンプ等の安価な装置を使用して上記の圧力範囲の雰囲気とすれば十分である。
【0040】
また、減圧雰囲気中に保持する時間は、形状可変性包装体が膨張したり、接合部分の緩みが発生するのに十分な時間であれば十分であり、雰囲気の圧力を減圧できる程度の時間で十分である。保持する時間としては特に限定されないが、具体的には、通常1分以上である。一方、通常1時間以下、好ましくは30分以下、より好ましくは20分以下とする。
【0041】
なお、従来から知られているヘリウム式ガス漏れ検査方法を利用したボンビング法を用いて、被包装体が減圧封入された前記形状可変性包装体の微小なリーク部分を検査しようとする場合は、形状可変性包装体に一度侵入させた不活性気体を形状可変性包装体から抜き出す必要がある。このため、ボンビング法では、不活性気体を抜き出すために真空度を高くする必要がある(例えば、10−7Pa程度)。さらに、減圧雰囲気下での保持時間も十分長くして、形状可変性包装体から不活性気体を確実に抜き出す必要がある。ボンビング法において上記のように高真空かつ保持時間を長く取る必要があるのは、ボンビング法が半導体デバイス等の固い外装を有するデバイスの検査に用いられている検査方法だからである。半導体デバイスは、外装の硬度が高いため不活性気体がデバイスに侵入してもデバイスの形状が変化しないので、侵入した気体を再度抜き出して検出する必要がある。
【0042】
一方、これに対して、本実施の形態において説明する検査方法は、形状可変性包装体に存在する微小なリーク部分を、包装体の内部に侵入した不活性気体が形状可変性包装体を膨らませたり、接合部分を緩めたりすることによって検出できる。このため、減圧雰囲気の真空度は低くて済むのみならず、減圧雰囲気中での保持時間も短くて済む。また、微小なリーク部分の有無は、形状可変性包装体の膨らみやケース接合部の緩みを検査すれば一目瞭然なので、ボンビング法のようにガス検出器を検査装置に備える必要がない。
【0043】
さらに、ボンビング法の場合は、複数の形状可変性包装体について一度に気体の検出を行うと、どの検体から抜き出した不活性気体であるかを特定できないので、1個の検体ごとにしか検査できない問題がある。これに対し、本実施の形態においては、形状可変性包装体から抜き出した不活性気体の検出が不要なので、大量の形状可変性包装体について微小なリーク部分の有無を一度に検査できる利点がある。
【0044】
次に、このように不活性気体の加圧雰囲気中に保持した後、減圧雰囲気中に保持する操作を行った後に、被包装体が減圧封入された形状可変性包装体の変形の有無を確認する方法について説明する。
【0045】
具体的には、例えば、被包装体が減圧封入された形状可変性包装体を減圧雰囲気から取り出して大気圧に戻し、形状可変性包装体の膨れや結合部の剥がれの有無を目視により確認する方法、または当該形状可変性包装体の接合部分の緩みの有無を手で触る(触診)ことにより確認する方法によって、形状可変性包装体の変形の有無を確認する。形状可変性包装体の接合部分の緩みは、その部分がリークしていることを意味する。
【0046】
前述したボンビング法では、ガス検出器を使って高真空の減圧雰囲気下で微小なリーク部分の有無の確認を行う必要があるが、本実施の形態で説明した方法においては、このような複雑な操作を行う必要がなく、大気圧下に形状可変性包装体を取り出した後に、目視又は触診により微小リークの有無の確認を行うことができる利点がある。
【0047】
次に、電池の検査方法について説明する。上述のように本実施の形態として説明した形状可変性包装体の漏れ検査方法においては、被包装体が正極、負極及び電解質を有する電池要素を形状可変性包装体中に減圧封入した電池の場合は、これを不活性気体の加圧雰囲気中に保持し、続いて減圧雰囲気中に保持し、最後に大気圧に戻して、形状可変性包装体の変形の有無を確認することを特徴とする電池の検査方法として捉えることができる。すなわち、電池の外装材として、ガスバリア層と樹脂層とを設けてなるラミネートフィルムを接合して形成した形状可変性包装体を用いるような電池の検査方法として、上述した微小なリーク部分を検査する方法を用いる事が好ましい。これは、形状可変性包装体を用いた電池は、形状可変性包装体の接合部分にリーク部分があると、水分が包装体内に侵入し、包装体内部に収納される電池要素の性能劣化や電解質の加水分解によるガス発生が生じるおそれが特に大きい。従って、上述した形状可変性包装体の漏れ検査方法は、電池の、その形状可変性包装体の微小なリーク部分の有無を迅速に確認する検査方法としてきわめて有効である。
【0048】
このような電池の検査方法により、1回の検査で処理可能な電池の数量は、不活性気体の加圧雰囲気下に保持するために使用する容器の容量、減圧雰囲気を保持するために必要な容器の容量及び設備数等に従い適宜選択され、とくに限定されないが、例えば、内容量30リットルの容器1台を使用する場合は、通常600個の電池を一度に検査することが可能である。
【0049】
次に、図6及び図7に示す実施の形態に基づき、この電池の検査方法の具体例を説明する。図6(a),(b)は、電池の検査方法の操作を説明するための図である。図6(a)に示すように、電池要素を形状可変性包装体中に減圧封入した電池は、検査用ケース60内に収納され、加圧容器61内において、ボンベ62から加圧容器61内に送り込まれた不活性気体の加圧雰囲気中に一定時間保持される。検査用ケース60は、例えば、縦4〜6個×横4〜6個の升目に区分けされ、各升目に、通常5〜15個程度の電池が縦置きに収納される。続いて、図6(b)に示すように、電池を収納した検査用ケース60は一旦加圧容器61から取り出されて大気圧に戻され、次に、減圧容器63内において、ロータリーポンプ64を用いて減圧雰囲気中に一定時間保持される。その後、再び電池は大気圧に戻されて当該形状可変性包装体の変形の有無が確認される。
【0050】
図7は、検査用ケース60を説明するための図である。ここで示される検査用ケース60は、縦6個×横5個、合計30個の升目を有し、各升目に電池が10個収納され、検査用ケース60全体で300個の電池が収納されている。また本実施の形態では、同一の大きさの2個の検査用ケース60にそれぞれ収納された合計600個の電池が加圧容器61内で、不活性気体の加圧雰囲気中に一定時間保持される。
【0051】
本実施の形態において使用する形状可変性包装体、不活性気体は、前述したものと同様なものが使用できる。また、不活性気体の加圧雰囲気の条件、減圧雰囲気の条件についても前述した条件と同様である。
【0052】
次に、電池の製造方法について説明する。電池の製造方法においては、正極、負極及び電解質を有する電池要素を形状可変性包装体中に減圧封入する工程と、この電池要素を減圧封入した形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持する工程と、この電池要素を減圧封入した形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持する工程と、この電池要素を減圧封入した形状可変性包装体を大気圧に戻して、このような操作を行った形状可変性包装体の変形の有無を確認する工程とを有する。
【0053】
使用する形状可変性包装体としては、ガスバリア層と高分子フィルム層とを積層したラミネートフィルムからなる真空包装用袋であることが好ましい。電池としては特に限定されないが、例えば、マンガン電池、リチウム二次電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル亜鉛電池、ナトリウム硫黄電池、亜鉛ハロゲン電池、レドックスフロー電池等が挙げられ、なかでもリチウム二次電池の製造方法として本発明を適用すると本発明の効果が顕著に発揮される。
【0054】
なぜなら、リチウム二次電池は、電池の軽量化を図るために、金属箔と高分子フィルムとを積層したラミネートフィルムを接合して形成した形状可変性包装体を用いる場合が多いからである。また、リチウム二次電池は、形状可変性包装体に微小なリーク部分があると、充放電を繰り返し行う際に、そこから水分が電池要素に侵入し、そのために電解質に含有されるLiPF等のリチウム塩が水と反応して分解したり、ガス発生を起こしやすい。このため、リチウム二次電池においては、微小なリーク部分を有しない形状可変性包装体を用いる必要性が特に高い。
【0055】
以下に、リチウム二次電池を例にした実施の形態に基づき、この電池の製造方法の発明について説明する。リチウム二次電池は、通常、正極と、負極と、非水系溶媒及び溶質を含有する電解質とを有する電池要素、及び前記電池要素を収納する形状可変性包装体とを有する。
【0056】
リチウム二次電池の正極は、通常、厚みが1〜50μmの板状やメッシュ状のアルミニウムの集電体上に正極材料層が形成されてなる構造であり、前記正極材料層中に、通常、Liを吸蔵・放出し得る正極活物質を含有する。正極活物質としては、リチウム−コバルト複合酸化物、リチウム−マンガン複合酸化物、リチウム−ニッケル複合酸化物等のリチウム遷移金属複合酸化物を含有させることが好ましい。また、負極は、通常、厚さが1〜50μmの板状またはメッシュ状の銅の集電体の上に、負極活物質を含有する負極材料層が形成されている。負極活物質としては、例えば、黒鉛等の炭素系活物質が使用される。このような正極材料層及び負極材料層には、ポリフッ化ビニル等のフッ素系樹脂をバインダーとして含有することが好ましい。さらに、必要に応じて導電材料、補強材等の添加剤、粉体、充填材などを含有しても良い。
【0057】
正極又は負極の製造方法には、特に制限はなく、例えば、活物質、バインダー、導電材等をN−メチルピロリドン等に含有させた正極又は負極製造用塗料を集電体に塗布し、乾燥することにより製造することができる。また、溶媒を用いずに、活物質、バインダー、導電材等を混練後、集電体に圧着することにより製造することもできる。
【0058】
リチウム二次電池に使用する電解質は、非水系溶媒及び溶質を有する非水電解液を含有する。非水系溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート等の環状カーボネート類;ジメチルカーボネート等の非環状カーボネート類;γ−ブチルラクトン等のラクトン類から選ばれた高沸点溶媒を1種又は2種以上の混合溶液が好ましい。溶質としては、LiClO、LiPF等の従来公知のリチウム塩を使用することができ、これらは、非水電解液に対して、通常0.5〜2.5mol/l含有される。
【0059】
電解質は、電解質の保液性を確保し液漏れを防止する観点から、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系高分子、アルキレンオキシドユニットを有するアルキレンオキシド系高分子、ポリフッ化ビニリデンやフッ化ビニリデン−へキサフルオロプロピレン共重合体等のフッ素系高分子等のポリマーを含有することが好ましい。なかでもアクリロイル基を有するモノマーを重合することにより得られるアクリル系高分子が好ましい。
【0060】
アクリロイル基を有するモノマーとしては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート等のアルキルモノアクリレート;ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、テトラプロピレングリコールジアクリレート等のポリアルキレングリコールジアクリレート;ポリエチレンオキシドトリアクリレート等のポリアルキレンオキシドトリアクリレートが特に好ましい。
【0061】
なお、アクリロイル基を有するモノマーとメタクリルアミド、ブタジエン、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル等の他のモノマーと共重合し、電解質の強度及び保液性を向上させることもできる。アクリロイル基を有するモノマーの全モノマーに対する存在率は特に限定されないが、通常50重量%以上、好ましくは70重量%以上、特に好ましくは80重量%以上である。
【0062】
アクリル系高分子は、アクリロイル基を複数有する多官能モノマーを、必要に応じて、アクリロイル基を1つ有する単官能モノマーと共重合し、架橋性ポリマーを形成することが好ましい。多官能モノマーと単官能モノマーを併用する場合、多官能モノマーの官能基の当量比は、通常10%以上であり、好ましくは15%以上、更に好ましくは20%以上である。
【0063】
これらのモノマーを重合する方法としては、通常、例えば、熱、紫外線、電子線などにより重合する手法を挙げることができる。製造上の容易性から加熱又は紫外線照射によってモノマーを重合させることが好ましい。熱による重合の場合、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビスイン酪酸ジメチル等のアゾ系化合物、過酸化ベンゾイル、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物等が挙げられる。
【0064】
なお、ポリエステル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレア等の重縮合または重付加により生成するポリマーの重合性モノマーを使用することもできる。
【0065】
電解質に含有させるポリマーの含量は、電解質の全重量に対して通常80重量%以下、通常、0.1重量%以上である。非水系溶媒に対するポリマーの割合は、通常0.1重量%以上、通常50重量%以下である。
【0066】
なお、本実施の形態では、電解質にポリマーの原料となるモノマーを含有させた状態で、スペーサ(後述する)の空隙に充填させ、その後モノマーを重合させることによって、ポリマーを形成させる方法を用いるのが好ましい。
【0067】
リチウム二次電池は、通常、正極・負極間の短絡を防止するために孔性膜からなるスペーサが用いられる。スペーサの材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素化ポリマーが好ましい。これらのポリマーの数平均分子量は、通常1万以上、通常1000万以下である。
【0068】
多孔性膜としては、例えば、多孔性延伸膜、不織布などが挙げられ、二軸延伸によって製造される延伸膜であることがより好ましい。スペーサの空孔率は通常30%以上、通常80%以下である。また、スペーサに存在する空孔の平均孔径は、通常0.2μm以下、通常0.01μm以上である。スペーサの膜厚は通常5μm以上、通常50μm以下である。
【0069】
スペーサは、通常0.3kV以上、通常1000kV以下の耐電圧を有する。短絡をより有効に防止するため、スペーサを局部的に加圧した場合のピン刺し貫通強度は、通常200gf以上、通常2000gf以下である。スペーサを一定方向に0.1kg/cmの力で引っ張ったときに生じる歪みが1%以下、通常0.01%以上となるスペーサを使用することが好ましい。
【0070】
スペーサの100℃における熱収縮率は、1方向に対して、通常10%以下である。スペーサの表面張力は、通常40dyne/cm以上、通常60dyne/cm以下である。
【0071】
リチウム二次電池の電池要素の形態としては、例えば、平板状の正極、平板状の負極、及び電解質を有する単位電池要素を複数枚積層した平板積層型、長尺に形成した上記単位電池要素を平板状となるように捲回した平板状捲回型、さらには、長尺に形成した単位電池要素を円筒状に捲回した円筒捲回型を挙げることができ、なかでも、平板状捲回型又は平板積層型であることが好ましい。電池要素が平板状捲回型の形態を採る場合、単位電池要素の捲回数は、通常2以上、通常20以下である。また、電池要素が平板積層型の形態を採る場合、単位電池要素の積層数は、通常5層以上、通常50層以下である。
【0072】
以下、平板積層型の電池要素を形状可変性包装体に減圧封入したリチウム二次電池に基づいて説明する。
図8は、リチウム二次電池の第1の実施形態を説明するための図である。ここで示されるリチウム二次電池は、形状可変性包装体に電池要素84が封入されるものである。形状可変性包装体は、収容部80、外装材82および周縁部81を有し、収容部80は方形箱状の凹部を形成し、その4つの周縁からそれぞれフランジ状に周縁部81が外方に張り出している。外装材82は周縁部83を有する平板である。電池要素84は一対のリード85a,85bを有し、これらの一対のリード85a,85bは電池要素84の端部から延出している。また、その電池要素84の端部付近に絶縁材料86が注入されている。電池要素84は収容部80内に収容された後、外装材82が被せられ、その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で収容部80の周縁部81と外装材82の周縁部83同士が熱融着(熱シール)、熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、電池要素84が封入される。
【0073】
図9は、図8に示したリチウム二次電池の断面図である。ここで示される電池要素84は、複数の単位電池要素が厚さ方向に積層され、この単位電池要素から引き出されたタブ90a,90bと、絶縁材料86と、薄片状の金属からなる一対のリード85a,85bとを有する。タブ90a,90bとリード85a,85bとがそれぞれ結合されることにより、このリード85a,85bと電池要素84の正極及び負極とが電気的に結合されることになる。絶縁材料86はタブ90a,90b近傍に注入される。電池要素84から延出した1対のリード85a,85bは、それぞれ外装材82の周縁部83と収容部80の周縁部81同士の合わせ面を通って外部に引き出される。タブ90a同士、タブ90b同士の結合及びタブ90a,90bとリード85a,85bそれぞれとの結合はスポット溶接等の抵抗溶接、超音波溶着あるいはレーザ溶接によって行うことできる。
【0074】
図8において説明したように、形状可変性包装体の収容部80内に電池要素84が収容され、絶縁材料86がタブ90a,90b近傍に注入され、正極端子部及び負極端子部近傍の電池要素側面が絶縁材料86で被覆された後、外装材82が被せられる。その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で収容部80の周縁部81、外装材82の周縁部83同士が熱融着(熱シール)、熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、電池要素84が形状可変性包装体内に封入される。その後、絶縁材料86は加熱等によって硬化処理に供され、絶縁材料86が端子部近傍で完全に固着する。
【0075】
なお、図8および図9において示されたリチウム二次電池で使用する電池要素84の端子部付近に注入される絶縁材料86としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などが例示されるが、中でもエポキシ樹脂又はアクリル樹脂が硬化時間が短いので好適である。特に、アクリル樹脂は、電解質の材料と共有化できる場合があり、かつ、電池性能に悪影響を及ぼす可能性が低いので最も好ましい。絶縁材料86は、未硬化の流動性のある状態で端子部近傍に供給され、硬化によって完全に端子部近傍で固着する。なお、絶縁材料86は、収容部80の周縁部81と外装材82の周縁部83との接合を強め、かつ、高温保存時の安全性を高めるため、正極端子部から負極端子部に亘る電池要素84の側面全体を被覆することができる。また、絶縁材料86は、電池要素84を収容部に収容した後、端子部近傍に絶縁材料86を注入する方法、または電池要素84の端子部近傍に絶縁材料86を供給した後に電池要素84を収容部に収容する方法のいずれの方法も適宜採用することができる。
【0076】
また、上記正極と負極の一対のリード85a,85bの少なくとも一方のリード,好ましくは両方のリードとして、焼鈍金属を使用するのが好ましい。その結果、強度のみならず折れ曲げ耐久性に優れた電池とすることができる。リード85a,85bに使用する金属の種類としては、一般的にアルミや銅、ニッケルやSUSなどを用いることができる。正極のリードとして好ましい材料はアルミニウムである。また、負極のリードとして好ましい材質は銅である。リード85a,85bの厚さは、通常1μm以上、好ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm以上、最も好ましくは40μm以上である。薄すぎると引張強度等リードの機械的強度が不十分になる傾向にある。また、リード85a,85bの厚さは、通常1000μm以下、好ましくは500μm以下、さらに好ましくは100μm以下である。厚すぎると折り曲げ耐久性が悪化する傾向にあり、また、ケースによる電池要素84の封止が困難になる傾向にある。リード85a,85bに焼鈍金属を使用することによる利点は、リード85a,85bの厚さが厚いほど顕著である。リード85a,85bの幅は通常1mm以上20mm以下、特に1mm以上10mm以下程度であり、リード85a,85bの外部への露出長さは通常1mm以上50mm以下程度である。
【0077】
図10は、図8に示されるリチウム二次電池において使用する電池要素84を説明するための図である。ここで示される電池要素84は、複数の単位電池要素が厚さ方向に積層されており、これらの単位電池要素からは、タブ90a,90bが引き出されている。正極からの各タブ90a,90b同士は相互に重ね合わされる。タブ90aは、正極リード85b(図示せず)が接合されて正極端子部が形成される。負極からのタブ90b同士も束ねられ、負極リード85b(図示せず)が接合されて負極端子部が形成される。
【0078】
図11は、図8に示されるリチウム二次電池において電池要素を形状可変性包装体に減圧封入した状態を説明するため図である。ここで示されるリチウム二次電池は、収容部80と周縁部81(83)と一対のリード85a,85bとを有し、電池要素84が封入されている。この周縁部81(83)は、予め収容部80から外方に張り出しており、収容部80に沿うように折曲され、さらに、接着材や接着テープ(図示略)等によって収容部80の側面に留め付ける(固定される)。
【0079】
図12は、リチウム二次電池の第2の実施形態を説明するための図である。ここで示されるリチウム二次電池は、電池要素124が形状可変性包装体に封入される。この形状可変性包装体は収容部120、外装部122および周縁部121を有し電池要素124が封入される。外装部122は平板であり周縁部123を有する。また収容部120は方形箱状の凹部を形成し、その3つの周縁からそれぞれフランジ状に外方に周縁部121が張り出している。電池要素124は収容部120内に収容された後、外装部122が被せられ、その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で収容部120の周縁部121と外装部122の周縁部123とが熱融着(熱シール)、熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、電池要素124が封入される。
【0080】
図13は、リチウム二次電池の第3の実施形態を説明するための図である。ここで示されるリチウム二次電池は、電池要素134が形状可変性包装体に封入され、この形状可変性包装体は収容部130、外装部132および周縁部131を有し電池要素134が封入される。収容部130は方形箱状の凹部を形成しその周縁から周縁部131が張り出している。外装部132は方形箱状の凸部を形成しその周縁から周縁部133が張り出している。電池要素134は収容部130内に収容された後、外装部132が被せられ、その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で収容部130の周縁部131と外装部132の周縁部133同士が、熱融着(熱シール)、熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、電池要素134が封入される。なお、外装部132と収容部130とは別体となっていてもよい。
【0081】
図14は、リチウム二次電池の第3の実施形態を説明するための図である。ここで示されるリチウム二次電池は、電池要素144が形状可変性包装体に封入される。この電池要素144は、一対のリード145a,145bを備えている。また形状可変性包装体は、第1片140と第2片142との2片を有し、これらは1枚の平たいシートを中央辺146に沿って2ツ折り状に折り返して形成されている。また、第1片140は周縁部141を有し、第2片142は周縁部143を有する。
【0082】
図15は、図14に示したリチウム二次電池において、電池要素144を封入した状態を説明するための平面図である。形状可変性包装体の第1片140の周縁部141と第2片142の周縁部143とが接合されて電池要素144が封入されている。なお、この場合、形状可変性包装体の両端を貼り合わせて筒状とし、内部に電池要素144を収納した後、筒の上下をさらに貼り合わせて封入してもよい。いずれの場合も、電池要素144のタブ(図示せず)付近に絶縁材料(図示せず)を付着させる前又は後に、形状可変性包装体の第1片140と第2片142とを重ね合わせて電池要素144を封入する。また、第1片140と第2片142との接合片部は電池要素144に沿って折曲され留め付けられるのが好ましい。
【0083】
図16は、リチウム二次電池の単位電池要素の第1の実施形態を説明するための図である。ここで示される単位電池要素は、正極集電体162及び正極材料層163からなる正極、電解質を含浸したスペーサ164、並びに、負極材料層165及び負極集電体166からなる負極が積層されている。この単位電池要素の正極集電体162からは正極タブ160aが延設され、負極集電体166からは負極タブ160bが延設されている。リチウムデンドライトの析出を抑制するため、負極は正極よりも大きくされる。また、短絡を防止するため、スペーサ164は正極及び負極よりも大きくされる。スペーサ164を正負極よりも大きくすることによって、単位電池要素のスペーサのはみ出し部相互を固着することができる。この単位電池要素が複数個積層されて電池要素とされ、本実施の形態における電池要素においては、正極を上側とし負極を下側とした順姿勢の単位電池要素として積層されている。なお、これとは逆に正極を下側とし負極を上側とした逆姿勢(図示略)の単位電池要素とを交互に積層する場合は、積層方向に隣り合う単位電池要素は同極同士を(即ち、正極同士及び負極同士)が対面するように積層される。
【0084】
図17は、正極または負極の形態を説明するための図である。ここで示される正極170は、タブ170a、正極集電体171a及び正極材料層172aを有する。そして、正極集電体171aを芯材としてその両面に正極材料層172aを積層して構成される。また、同様に負極173は、タブ173b、正極集電体174b及び正極材料層175bを有する。そして、正極集電体174bを芯材としてその両面に正極材料層175bを積層して構成される。
【0085】
図18は、単位電池要素の第2の実施形態を説明するための図である。ここで示される単位電池要素は、図17に示される正極170及び負極173と、スペーサ181とを有する。正極170はタブ170aを有し、負極173はタブ173bを有し、スペーサ181は電解質を含浸している。正極170と負極173とはスペーサ181を介して交互に積層された構造を有する。この場合は、1対の正極170と負極173との組み合わせ(厳密には正極170の集電体(図示せず)の厚み方向の中心から負極173の集電体(図示せず)の厚み方向の中心まで)が単位電池要素に相当する。なお、電極の平面形状は任意であり、四角形、円形、多角形等にすることができる。
【0086】
ここで、図16において示される電池要素及び図17において示される正極又は負極において説明したように、図16において示される電池要素における集電体162、166及び図17において示される正極170における集電体171a又は負極173における集電体174bには、通常、リード結合用のタブが連設される。また、電極が四角形であるときは、通常、図10に示される電池要素のように、電極の一辺のサイド近傍に正極集電体より突出するタブを形成し、また、負極集電体のタブは他サイド近傍に形成する。複数の単位電池要素を積層するのは、電池の高容量化を図る上で有効であるが、この際、単位電池要素それぞれからのタブの夫々は、通常、厚さ方向に結合されて正極と負極の端子部が形成される。その結果、大容量の電池要素を得ることが可能となる。
【0087】
図19は、リチウム二次電子において絶縁材料を注入する箇所を説明するための図である。ここで示されるリチウム二次電子は、電池要素194が形状可変性包装体に封入されるものである。電池要素194は一対のリード195a,195bを有し、これらの一対のリード195a,195bは電池要素194の端部から延出している。形状可変性包装体は、収容部190、外装部192および周縁部191を有し、収容部190は方形箱状の凹部を形成し、その4つの周縁からそれぞれフランジ状に周縁部191が外方に張り出している。外装部192は周縁部193を有する平板である。電池要素194は収容部190内に収容された後、外装部192が被せられ、その後、減圧(好ましくは真空)雰囲気下で収容部190の周縁部191と外装部192の周縁部193同士が熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合され、電池要素194が封入される。また、その電池要素194は、その端子部近傍の側面が、複数の箇所(R1〜R6)から注入される絶縁材料(図示せず)により被覆される。
【0088】
図20は、図19の拡大図である。ここで示されるように、絶縁材料(図示せず)は、電池要素194の側端面の両隅角部R1、R6と、一対のリード195a,195bの両側R2、R3、R4、R5の複数箇所に注入されるのが好ましい。注入された絶縁材料は、電池要素194の側面を毛細管現象等の作用によって正極端子部と負極端子部とを含む一辺全体に浸透する。
【0089】
また、図21は、図20の拡大図である。ここでは、電池要素のタブ210a(又は210b)に結合するリード195a(又は195b)が示されている。この図に示されるように、絶縁材料をタブ210a(又は210b)に結合するリード195a(又は195b)の両サイドの付け根部分に注入する場合、注入点(注入ノズルの中心)はタブ210a(又は210b)から2mm以内とされるのが好ましい。このようにタブ210a(又は210b)に結合するリード195a(又は195b)の両サイドの付け根部分に絶縁材料を注入した場合、この絶縁材料は単位電池要素で使用するスペーサのはみ出し部同士を固着するだけでなく、正極端子部及び負極端子部の少なくとも一部が絶縁材料で覆われた構成も併せて得られる。
【0090】
図22は、絶縁材料の注入方法を説明するための図である。この図に示されるように、絶縁材料を注入するには、収容部190内に絶縁材料注入装置220のノズル221を挿入し、電池要素194の側端面に絶縁材料を注入するのが好ましい。この絶縁材料注入装置220は、複数(6本)のノズルを備え、絶縁材料を一度に複数注入することができる。
【0091】
なお、図23は、電池要素におけるスペーサの構成を説明するための図である。ここで示される電池要素234は、正極231、負極232、スペーサ233、タブ231a、リード235aを有し、正極231及び負極232はスペーサ233を介して積層されている。正極231はタブ231aを有し、複数のタブ231aはリード235aに結合している。そして、スペーサ233は、正極231及び負極232から若干はみ出したはみ出し部233aを形成し、正極231と負極232との短絡を防止している。このはみ出し部233a同士を絶縁材料で固着することにより、電池要素234が積層方向に拘束されるため、高温保存時における外装材(ケース)の内部圧力の上昇による電池要素234の剥がれを有効に防止することができる。無論、絶縁材料を、電池要素234の側面全体に亘って供給すれば、形状可変性包装体の接合も強くなるので好ましい。
【0092】
これらの電池要素が形状可変性包装体に収納されてなるリチウム二次電池全体の厚さは、通常5mm以下、好ましくは4.5mm以下、さらに好ましくは4mm以下であり、一方、通常0.5mm以上、好ましくは1mm以上、さらに好ましくは2mm以上である。なお、電池の機器への装着等の利便を図るため、形状可変性包装体に電池要素を封入し好ましい形状に成形後、必要に応じてこれら複数のリチウム二次電池をさらに剛性を持つ外装ケースに収納することも可能である。
【0093】
このような本実施の形態において使用する形状可変性包装体の具体例としては、ガスバリア層と高分子フィルム層とのラミネートフィルムからなる真空包装用袋が特に好ましい。このようなラミネートフィルムは、高いガスバリア性を有すると共に、薄い膜厚と高い形状可変性とを有し、その結果、包装体としての薄膜化・軽量化が可能となり、電池の外装材として使用すると、電池全体の容量を向上させることができる。ラミネートフィルムにおけるガスバリア層としては軽量で加工性に優れるアルミニウムが好ましい。高分子フィルム層としては、熱可塑性プラスチック、熱可塑性エラストマー、熱硬化性樹脂、プラスチックアロイ等各種の合成樹脂が挙げられる。
【0094】
次に、本実施の形態で、電池要素が減圧封入された形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持する操作において使用する不活性気体としては、ヘリウム、ネオン、アルゴン等の希ガス、窒素ガスが挙げられる。このような不活性気体としては、分子体積が、3.5×10−2nm以下の分子を主成分とする不活性気体を使用することができる。このような分子体積を有する分子の気体を用いることにより、水分子程度の大きさの微小なリーク部分を検出することが可能となる。なかでも、ヘリウムを用いることが特に好ましい。
【0095】
このような不活性気体の加圧雰囲気の圧力は、通常、0.2MPa以上とし、一方、通常15MPa以下、好ましくは5MPa以下、より好ましくは1MPa以下とする。電池要素が減圧封入された形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持する時間は、通常、1分以上、好ましくは10分以上、より好ましくは30分以上、一方、通常5時間以下、好ましくは2時間以下、より好ましくは1時間以下とする。
【0096】
次に、本実施の形態において、電池要素が減圧封入された形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持する操作における減圧雰囲気の圧力は特に限定されないが、通常、1Pa以上大気圧以下であり、具体的には、0.1MPa以下、好ましくは50Pa以下、より好ましくは30Pa以下とする。減圧雰囲気中に保持する時間は、形状可変性包装体が膨張・変形するのに十分な時間であれば十分であり、雰囲気の圧力を減圧できる程度の時間で十分である。保持する時間としてはとくに限定されないが、具体的には、通常1分以上である。一方、通常1時間以下、好ましくは30分以下、より好ましくは20分以下とする。
【0097】
続いて、本実施の形態において、電池要素が減圧封入された形状可変性包装体を減圧雰囲気から取り出して大気圧に戻し、その形状可変性包装体の変形の有無を確認する方法について説明する。具体的には、包装体の膨れや結合部の剥がれの有無を目視により確認する方法、または形状可変性包装体の接合部分のゆるみの有無を手で触る(触診)ことにより確認する方法によって、形状可変性包装体の変形の有無を確認する。形状可変性包装体の接合部分の緩みは、その部分がリークしていることを意味する。形状可変性包装体を用いた電池は、形状可変性包装体の接合部分にリーク部分があると、水分が包装体内に侵入し、包装体内部に収納される電池要素の性能劣化や電解質の加水分解によるガス発生が生じるおそれが特に大きい。従って、本実施の形態において説明した電池の製造方法によれば、電池要素を形状可変性包装体中に封入した後、上述した工程を経ることにより、電池の、その形状可変性包装体の微小なリーク部分が存在する製品を迅速にかつ安価に抽出することが可能となり、出荷後に電池の性能が低下することがなく、安定した品質が保たれる電池の製造方法を提供することができる。
【0098】
本実施の形態におけるリチウム二次電池が、電源として使用される電気機器としては、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ、ペン入力型パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(Personal Digital Assistants、PDA)、電子ブックプレーヤー、携帯電話、コードレスフォン子機、ページャー、ハンディーターミナル、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、電気シェーバー、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、ロードコンディショナー、時計、ストロボ、カメラ、医療機器(ペースメーカー、補聴器、肩もみ機など)等を挙げることができる。
【0099】
【発明の効果】
かくして本発明によれば、被包装体を封入した形状可変性包装体の微小なリーク部分の有無を迅速かつ安価に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)、(b)、(c)はラミネートフィルムの断面図である。
【図2】被包装体を収容した形状可変性包装体の図である。
【図3】外装材と収容部とが一連体である形状可変性包装体の図である。
【図4】外装材と収容部とが一連体である形状可変性包装体の他の実施形態の図である。
【図5】2枚のラミネートフィルムを貼り合わせて成型した形状可変性包装体の図である。
【図6】(a),(b)は電池の検査方法の操作を説明する図である。
【図7】検査用ケースの図である。
【図8】リチウム二次電池の第1の実施形態の図である。
【図9】図8に示したリチウム二次電池の断面図である。
【図10】図8に示したリチウム二次電池おいて使用する電池要素の図である。
【図11】図8の電池において、電池要素を形状可変性包装体に減圧封入した状態を説明するための図である。
【図12】リチウム二次電池の第2の実施形態の図である。
【図13】リチウム二次電池の第3の実施形態の図である。
【図14】リチウム二次電池の第4の実施形態の図である。
【図15】図14におけるリチウム二次電池の平面図である。
【図16】単位電池要素の第1の実施形態の図である。
【図17】正極または負極の他の形態の図である。
【図18】単位電池要素の第2の実施形態の図である。
【図19】絶縁材料を注入する箇所の図である。
【図20】図19の拡大図である。
【図21】図20の拡大図である。
【図22】絶縁材料の注入方法の図である。
【図23】電池要素のスペーサの構成の図である。
【符号の説明】
10…ガスバリア層、20…収容部、24…被包装体、60…検査用ケース、61…加圧容器、62…ボンベ、63…減圧容器、64…ロータリーポンプ、80…収容部、84…電池要素、85a,85b…リード

Claims (7)

  1. 被包装体が減圧封止された形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持し、
    前記被包装体が減圧封止された前記形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持し、
    前記被包装体が減圧封止された前記形状可変性包装体を大気圧に戻して、当該形状可変性包装体の変形の有無を確認することを特徴とする形状可変性包装体の漏れ検査方法。
  2. 前記不活性気体は、分子体積が3.5×10−2nm以下の分子を主成分とするものである請求項1記載の形状可変性包装体の漏れ検査方法。
  3. 正極、負極及び電解質を有する電池要素を形状可変性包装体中に減圧封入し、
    前記電池要素を減圧封入した前記形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持し、
    前記電池要素を減圧封入した前記形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持し、
    前記電池要素を減圧封入した前記形状可変性包装体を大気圧に戻して、当該形状可変性包装体の変形の有無を確認することを特徴とする電池の検査方法。
  4. 前記形状可変性包装体は、ガスバリア層と高分子フィルム層とを積層したラミネートフィルムからなる真空包装用袋である請求項3項記載の電池の検査方法。
  5. 正極、負極及び電解質を有する電池要素を形状可変性包装体中に減圧封入する工程と、
    前記電池要素を減圧封入した前記形状可変性包装体を不活性気体の加圧雰囲気中に保持する工程と、
    前記電池要素を減圧封入した前記形状可変性包装体を減圧雰囲気中に保持する工程と
    前記電池要素を減圧封入した前記形状可変性包装体を大気圧に戻して、当該形状可変性包装体の変形の有無を確認する工程と
    を有することを特徴とする電池の製造方法。
  6. 前記形状可変性包装体は、ガスバリア層と高分子フィルム層とを積層したラミネートフィルムからなる真空包装用袋である請求項5記載の電池の製造方法。
  7. 前記電池が、リチウム二次電池である請求項5又は6記載の電池の製造方法。
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