JP6027707B1 - 密封性検査装置 - Google Patents

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Abstract

被検査物である密封容器に影響を与えることなくその密封性を低コストに検査することが可能な密封性検査装置を提供する。密封性検査装置10は、被検査物であるインフレータ20を収容するチャンバー17と、チャンバー17内部の圧力を計測する圧力計15と、チャンバー17内部を密封状態にする各バルブ12,13と、チャンバー17内部に空気を注入する加圧用シリンジ14とを備える。ここで、インフレータ20の体積に比べてチャンバー17の内容積が僅かに大きく設定されている。そして、各バルブ12,13を操作することによりチャンバー17内部を密封状態にし、その状態で加圧用シリンジ14によりチャンバー17内部に一定量の空気を注入してチャンバー17内部を加圧させ、所定時間後に圧力計15により計測されたチャンバー17内部の圧力に基づいて、インフレータ20の密封性を検査する。

Description

本発明は密封性検査装置に係り、詳しくは、被検査物である密封容器の密封性検査を行う密封性検査装置に関するものである。
特許文献1には、被測定物を収容する密封容器と、密封容器の流体圧を測定する圧力スイッチとを備え、密封容器に収容した被測定物の内部に圧力流体を供給して、被測定物からリークする圧力流体の量を圧力スイッチによって測定し、密封容器内に所定量の圧力流体を充填するための流体充填装置を接続し、圧力流体として圧縮空気を用いる微小流量測定装置が開示されている。
特許文献2には、内部が気密に設けられるチャンバー内に密閉容器を収納し、チャンバー内の圧力を密閉容器内と異なる圧力に保持し、時間の経過とともに変化するチャンバー内の圧力を測定して密閉容器の密閉度を決定する密閉容器の漏れ検査方法が開示されている。
特開平8−136304号公報 特開平11−218462号公報
自動車エアバック用インフレータには、火薬の燃焼によりガスを発生するパイロ方式、内部の充填ガスを放出するストアードガス方式、パイロ方式とストアードガス方式とを併用したハイブリッド方式などがある。
従来より、パイロ方式のインフレータのメーカー出荷時には密封性検査(気密性検査、リークチェック)が行われている。その検査方法は、インフレータの内部に予めヘリウムガスを充填しておき、検査用の密閉容器にインフレータを収容した後に、検査用の密閉容器の内部に負圧を印加し、インフレータ内のヘリウムガスの漏洩を検知器によって確認するというものである。
ヘリウムガスは不活性であるため火薬に悪影響を与えないことに加え、ヘリウムガスの分子は微細であるため僅かな隙間でも通過することから、ヘリウムガスは密封性検査用の充填ガスとして好適である。
近年、自動車エアバックの安全性を高めるため、メーカー出荷後にもインフレータの密封性検査を行うことが求められている。
ここで、メーカー出荷時にインフレータに充填されていたヘリウムガスは、出荷後の時間経過に伴ってほぼ全て排出されてしまうため、メーカー出荷時と同一の検査方法をとることができない。
そこで、メーカー出荷後におけるインフレータの密封性検査に特許文献1,2の技術を用いることが考えられる。
しかし、特許文献1の技術では、前記のように、密封容器に収容した被測定物の内部に圧力流体を供給する必要があるが、被測定物であるインフレータの内部に圧力流体を供給するのは困難という問題がある。
また、特許文献1の技術では、前記のように、圧力流体として圧縮空気を用いることから、検査装置が大がかりになるため、検査コストが増大するという問題がある。
また、特許文献2の技術では、前記のように、時間の経過とともに変化するチャンバー内の圧力を測定して密閉容器の密閉度を決定することから、検査方法が複雑であるため、検査コストが増大するという問題がある。
そして、メーカー出荷後におけるインフレータの密封性検査に限らず、密封容器であればどのような被検査物についても、その被検査物に影響を与えることなくその密封性を低コストに検査することが要求されている。
本発明は前記要求を満足させるためになされたものであって、その目的は、被検査物である密封容器に影響を与えることなくその密封性を低コストに検査することが可能な密封性検査装置を提供することにある。
本発明者らは前記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、下記のように本発明の各局面に想到した。
<第1局面>
第1局面は、
被検査物である密封容器を収容するチャンバーと、
前記チャンバー内部の圧力を計測する圧力計と、
前記チャンバー内部を密封状態にする密封手段と、
前記チャンバー内部に流体を注入する注入手段と
を備え、
前記密封容器の体積に比べて前記チャンバーの内容積が僅かに大きく設定されており、
前記密封手段により前記チャンバー内部を密封状態にし、その状態で前記注入手段により前記チャンバー内部に一定量の流体を注入して前記チャンバー内部を加圧させ、所定時間後に前記圧力計により計測された前記チャンバー内部の圧力に基づいて、前記密封容器の密封性を検査する密封性検査装置。
第1局面では、密封容器の体積に比べてチャンバーの内容積が僅かに大きく設定されており、チャンバーの内容積が最小限にしてあるため、チャンバー内部に極少量の流体を注入するだけで、密封容器に流体漏れがあり密封性が低下しているかどうかを正確に検査することができる。
<第2局面>
第2局面は、第1局面において、前記圧力計により計測された前記チャンバー内部の圧力の時間変化に基づいて、前記密封容器の密封性を検査する。
第2局面では、チャンバー内部の圧力の時間変化に基づいて密封容器の密封性を検査するため、チャンバー内部を加圧させた時点におけるチャンバー内部の圧力を一定値にすることが困難な場合でも、密封容器の密封性を正確に検査することができる。
<第3局面>
第3局面は、第1局面または第2局面において、前記チャンバーと前記密封容器との隙間の内容積に対する、前記チャンバーの内容積の比の範囲は4〜7である。
第3局面では、前記内容積の比を最適化することにより、第1局面の前記作用・効果を確実に得ることができる。
<第4局面>
第4局面は、第1〜第3局面において、前記チャンバー内部への流体注入時点からの経過時間が異なる複数の計測時点について、前記圧力計により前記チャンバー内部の圧力を計測し、流体注入時点の圧力値と複数の計測時点の圧力値との差分を算出し、その差分が所定圧力値以上の計測時点が1つでもある場合には、前記密封容器に流体漏れがあり密封性が低下していると判定する。
第4局面では、複数の計測時点についてチャンバー内部の圧力を計測するため、1回の圧力計測だけで密封容器の密封性の低下を判定する場合に比べて、密封性検査の精度を高めることができる。
<第5局面>
第5局面は、第1〜第4局面において、前記密封容器と共に前記チャンバーに収容されたスペーサーを備える。
第5局面は、体積が異なる複数種類の密封容器について密封性検査を行う場合に適用する。
すなわち、体積が異なるスペーサーを複数種類作製しておき、密封容器の体積に応じたスペーサーを選択して用いることにより、密封容器の体積とスペーサーの体積とを合わせた合計体積を、密封容器の種類に関係なく同一にする。
これにより、体積が異なる複数種類の密封容器の密封性検査を行う際に、同一のチャンバーを使用することが可能になるため、密封性検査装置に汎用性をもたせて低コスト化を図ることができる。
<第6局面>
第6局面は、第1〜第5局面において、前記チャンバーに接続されたリリーフバルブを備え、前記チャンバー内部の圧力が前記圧力計を故障させるおそれのある過大な圧力値になった場合には、前記リリーフバルブを開かせて前記チャンバー内部の圧力を下げる。
第6局面では、加圧用シリンジを誤操作して過大量の流体をチャンバー内部に注入した場合でも、リリーフバルブにより圧力計の故障を確実に防止できる。
<第7局面>
第7局面は、第1〜第6局面において、前記注入手段は加圧用シリンジであり、当該加圧用シリンジは一定量以上の流体の吸入を防止するストッパを備える。
第7局面では、加圧用シリンジにストッパを設けることにより、加圧用シリンジを誤操作して過大量の流体をチャンバー内部に注入するのを防止可能になるため、圧力計の故障を確実に防止できる。
<第8局面>
第8局面は、第1〜第7局面において、前記密封容器は自動車エアバック用インフレータである。
第8局面では、メーカー出荷後のインフレータの密封性検査に適用することにより、自動車エアバックの安全性向上に寄与できる。
<第9局面>
第9局面は、第1〜第8局面において、前記流体は空気である。
第9局面では、密封性検査装置を大気中に置いて密封性検査を行うことが可能であるため、空気以外の流体を用いる場合に比べて、密封性検査装置の低コスト化を図ることができる。
本発明を具体化した第1実施形態の密封性検査装置10の概略構成を説明するための説明図。 図2(A)はインフレータ20の上面図。図2(B)はインフレータ20の正面図。図2(C)はインフレータ20の下面図。 インフレータ20の要部縦断面図(図2(A)のX−X矢示断面図)。 密封性検査装置10の使用方法を説明するための説明図。 密封性検査装置10の使用方法を説明するための説明図。 密封性検査装置10の使用方法を説明するための説明図。 図7(A)は、第1実施形態の第1変更例におけるインフレータ20の正面図。図7(B)は、第1実施形態の第1変更例における密封性検査装置10の概略構成を説明するための説明図。 第1実施形態の第2変更例において、スペーサー41を使用した密封性検査装置10の概略構成を説明するための説明図。 図9(A)はスペーサー41の上面図。図9(B)はスペーサー41の縦断面図(図9(A)のX−X矢示断面図)。 第1実施形態の第2変更例において、密封性検査装置10からスペーサー41を取り外す方法を説明するための説明図。 第1実施形態の第3変更例において、スポイト球51を使用した密封性検査装置10の概略構成を説明するための説明図。 第1実施形態の第4変更例において、リリーフバルブ61を使用した密封性検査装置10の概略構成を説明するための説明図。 第1実施形態の第5変更例において、加圧用シリンジ14にストッパ14cを設けた密封性検査装置10の概略構成を説明するための説明図。 本発明を具体化した第2実施形態の密封性検査装置70の概略構成および使用方法を説明するための説明図。 密封性検査装置10の変更例を説明するための説明図。 密封性検査装置70の変更例を説明するための説明図。 密封性検査装置10の変更例を説明するための説明図。
以下、本発明を具体化した各実施形態について図面を参照しながら説明する。尚、各実施形態において、同一の構成部材および構成要素については符号を等しくすると共に、同一内容の箇所については重複説明を省略する。
また、各図面では、説明を分かり易くするために、各実施形態の構成部材の寸法形状および配置箇所を誇張して模式的に図示してあり、各構成部材の寸法形状および配置箇所が実物とは必ずしも一致しないことがある。
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態の密封性検査装置(気密性検査装置)10は、エアフィルタ11、大気開放バルブ12、チャンバー遮断バルブ13、加圧用シリンジ14(プランジャ14a)、圧力計15、ベース部材16、チャンバー17(本体部17a、蓋部17b、操作ノブ17c、ヒンジ17d、固定具17e)などを備え、自動車エアバック用インフレータ20の密封性検査を行う。
エアフィルタ11と各バルブ12,13とチャンバー(密封容器)17とは、同一の管路(流路)に対してこの順番で直列接続されており、エアフィルタ11から吸入されられた外気は各バルブ12,13を経由してチャンバー17へ送られる。
エアフィルタ11は吸入した空気の塵埃を濾過するため、塵埃を含まない清浄な空気がチャンバー17へ送られる。
各バルブ12,13は、検査員がコックを手動で操作することにより全閉と全開とが切り替えられる。各バルブ12,13には、流量調整を行う必要が無く、精密な密封保持(気密保持)が必要であるため、ボールバルブが好適である。
加圧用シリンジ14は各バルブ12,13の中間の管路に接続され、検査員がプランジャ14aを手動で操作することにより、吸入吐出口から空気を吸入または吐出する。加圧用シリンジ14には、1.0ml単位で空気量を調整可能なものが必要である。
圧力計15はチャンバー17内部の圧力を計測する。圧力計15には、±0.25%FSにて0.01kpa単位で圧力を計測可能なものが必要であり、高精度デジタル圧力計が好適である。
ベース部材16は、密封性検査装置10の他の部材(エアフィルタ11、各バルブ12,13、加圧用シリンジ14、圧力計15、チャンバー17)を載置する台座であり、ベース部材16上にはチャンバー17が直立した状態で取付固定されている。
チャンバー17は、本体部17a、蓋部17b、操作ノブ17c、ヒンジ17d、固定具17eなどを備える。
本体部17aは有底円筒形状であり、本体部17aの上端開口部を平板状の蓋部17bによって覆うと、チャンバー17内部には本体部17aと蓋部17bとで囲まれた円柱状の空間が形成され、その空間は密封状態(気密状態)になる。
蓋部17bの上部には、検査員が蓋部17bの開閉を行う際に摘む操作ノブ17cが取付固定されている。
本体部17aに対して蓋部17bは、ヒンジ17dを用いて開閉可能に取り付けられている。
固定具17eはパッチン錠であり、蓋部17bを閉じた状態で本体部17aと蓋部17bとを固定する。
尚、ベース部材16およびチャンバー17の各部17a,17bの形成材料には、十分な強度と耐久性が要求されるため、ステンレス鋼が好適である。
図2および図3に示すように、インフレータ20はシリンダタイプのパイロ方式であり、ケース21、蓋部22、Oリング23、コネクタ24、イニシエータ25、オリフィス26、シール材27a,27b、ガス発生剤28などを備える。
尚、シリンダタイプのインフレータは、ディスクタイプに比べて大容量であるため、展開時の容量が大きな助手席エアバックに用いられる。
ケース21は有底円筒形状であり、ケース21の開口部には円板状の蓋部22が嵌合されてカシメ止めされると共に、ケース21と蓋部22との接続部分にはOリングが嵌合されており、インフレータ20内部にはケース21と蓋部22とで囲まれた円柱状の空間が形成され、その空間は密封状態になっている。
尚、ケース21を無底円筒形状にし、その開口された底部分を、蓋部22と同様の蓋によって閉じた構造にしてもよい。
蓋部22の外側にはコネクタ24が取付固定されており、コネクタ24にはエアバックの作動装置(図示略)のワイヤハーネスが接続される。
蓋部22の内側にはイニシエータ25が取付固定されており、イニシエータ25は蓋部22内部でコネクタ24に対して電気的に接続されている。
ケース21の外周壁面には、複数個(図示例では6個)の円形のオリフィス26が貫通形成されている。
ケース21の内周壁面には、帯状のシール材27a,27bが貼着固定されている。シール材27aは、ケース21の長手方向における蓋部22側に配置形成された各オリフィス26をケース21の内側から閉鎖する。シール材27bは、ケース21の長手方向における蓋部22の反対側に配置形成された各オリフィス26をケース21の内側から閉鎖する。
ケース21内部には、火薬から成るガス発生剤28が収容されている。
インフレータ20では、エアバックの作動装置が生成した電気信号がワイヤーハーネスを介してコネクタ24からイニシエータ25に印加されると、イニシエータ25が着火し、ガス発生剤28が燃焼してガスが発生し、そのガスが各シール材27a,27bを破って各オリフィス26からケース21外部へ噴出される。
そのインフレータ20から噴出されたガスにより、エアバックが膨らんで展開される。
ここで、各シール材27a,27bは、インフレータ20の密封状態を保持しつつ、ガスによって容易に破られるように、テープ状のアルミニウム箔によって形成されている。
[密封性検査装置10の使用方法]
インフレータ20内部に外気が侵入すると、その外気中の湿気によりガス発生剤28が悪影響を受けるおそれがあるため、インフレータ20は密封構造(気密構造)になっている。
しかし、ケース21と蓋部22との僅かな隙間や、ケース21と各シール材27a,27bとの僅かな隙間から各オリフィス26を経由して、インフレータ20内部に外気が侵入するおそれがある。
そこで、検査員は以下の工程により、密封性検査装置10を使用してインフレータ20の密封性検査を行う。
工程1(図4(A)を参照):両バルブ12,13を開いた状態にして、チャンバー17の蓋部17bを開く。
工程2(図4(B)を参照):両バルブ12,13を開いた状態のまま、チャンバー17の本体部17aの上端開口部から、被検査物のインフレータ20を挿入する。
工程3(図5(A)を参照):両バルブ12,13を開いた状態のまま、蓋部17bを閉じて本体部17aの上端開口部を蓋部17bによって覆い、固定具17eによって本体部17aと蓋部17bとを固定し、チャンバー17内部にインフレータ20を収容する。
工程4(図5(B)を参照):両バルブ12,13を開いた状態のまま、加圧用シリンジ14のプランジャ14aを引くことにより、矢印α1に示すように、エアフィルタ11および大気開放バルブ12を経由して加圧用シリンジ14内部に空気を吸入する。
工程5(図6(A)を参照):チャンバー遮断バルブ13を開いた状態のまま、大気開放バルブ12を閉じた状態にして、加圧用シリンジ14のプランジャ14aを押すことにより、加圧用シリンジ14から空気を吐出させ、矢印α2に示すように、チャンバー遮断バルブ13を経由してチャンバー17内部に一定量の空気を注入する。
工程6(図6(B)を参照):チャンバー遮断バルブ13を閉じた状態にして、チャンバー17内部の圧力を圧力計15によって計測し、その計測値を「空気注入時圧力値」として記録する。
次に、所定時間t1経過後に、チャンバー17内部の圧力を圧力計15によって計測し、その計測値を「初期圧力値」として記録する。
続いて、所定時間t2経過後に、チャンバー17内部の圧力を圧力計15によって計測し、その計測値を「最終圧力値」として記録する。
すなわち、チャンバー遮断バルブ13を閉じるとチャンバー17内部が密封状態になり、チャンバー17内部に空気を注入すると、チャンバー17内部の圧力は大気圧よりも高い空気注入時圧力値になる。
このとき、インフレータ20内部に空気が侵入すると、チャンバー17内部の圧力が低下する。
そこで、初期圧力値または最終圧力値と空気注入時圧力値との差分を算出し、その差分が所定圧力値以上の場合(空気注入時圧力値から初期圧力値または最終圧力値が所定圧力値以上低下している場合)には、被検査物のインフレータ20に空気漏れがあり、密封性の低下した不良品であると判定する。
工程7(図4(B)を参照):工程6の密封性検査が終了したら、両バルブ12,13を開いた状態にして、チャンバー17の蓋部17bを開き、チャンバー17の本体部17aの上端開口部から、被検査物のインフレータ20を抜去する。
[密封性検査装置10の測定条件]
チャンバー17の温度とインフレータ20の温度とが異なると、その温度差によりチャンバー17内部の圧力が変化するため、チャンバー17とインフレータ20とを同一温度にする必要がある。
そこで、密封性検査装置10とインフレータ20とを、同一温度の環境下に十分な時間(例えば、24時間)だけ放置しておいた後に密封性検査を行う。
また、チャンバー17内部の圧力が大きくなると、インフレータ20のオリフィス26から露出しているシール材27a,27bに印加される圧力も大きくなり、その圧力が過大になると、インフレータ20のケース21の内周壁面に貼着固定されているシール材27a,27bが剥離してしまう。
そこで、ケース21からシール材27a,27bが剥離しないチャンバー17内部の圧力値(以下「最大圧力値」と呼ぶ)を、インフレータ20の製造メーカーに問い合わせておき、その最大圧力値(例えば、50kpa)に対して十分なセーフティマージン(例えば、28kpa)をとった圧力値を、「目標圧力値」(例えば、22kpa)として設定する。
そして、工程5では、チャンバー17内部の圧力が目標圧力値になるように、チャンバー17内部へ注入する空気の量(以下「注入空気量」と呼ぶ)を設定する。
例えば、インフレータ20およびチャンバー17の寸法が下記条件の場合、目標圧力値:22kpaに対する注入空気量を20mlに設定する。
インフレータ20は、外径:52mm、全長:160mm、体積:約339622mlである。
チャンバー17の本体部17aは、内径:53mm、内部の全長:187mm、内容積:約412347mlである。
チャンバー17とインフレータ20との隙間の内容積に対するチャンバー17の内容積の比Rは、下記数式により算出される。
R=412347÷(412347−339622)≒5.67
ここで、前記セーフティマージンは、実験やシミュレーション等に基づいて最適値に設定すればよい。
尚、最大圧力値を50kpaとした場合におけるセーフティマージンの範囲は、15〜30kpaが適当であり、望ましくは20〜28kpa、特に望ましくは28kpaである。
セーフティマージンがこの範囲より小さくなると、ケース21からシール材27a,27bが剥離し易くなる傾向がある。
また、セーフティマージンがこの範囲より大きくなると、インフレータ20の密封性検査の精度が低下し易くなる傾向がある。
そのため、シール材27a,27bのケース21への貼着力と、シール材27a,27bをケース21へ貼着固定する際の加工のバラツキとを考慮して、マージンを適切に設定する必要がある。
チャンバー17とインフレータ20との隙間の内容積に対するチャンバー17の内容積の比は、実験やシミュレーション等に基づいて最適値に設定すればよく、その比の範囲は、4〜7が適当であり、望ましくは5〜6、特に望ましくは5.67である。
インフレータ20の体積に対するチャンバー17の内容積の比がこの範囲より小さくなると、チャンバー17へのインフレータ20の挿入・抜去が困難になることに加えて、チャンバー17内部の圧力変動が敏感になるため、検査員の手の温度や、密封性検査装置10の周囲の雰囲気の温度変化により、チャンバー17内部の圧力が変動する可能性があり、密封性検査の精度が低下する傾向がある。
インフレータ20の体積に対するチャンバー17の内容積の比がこの範囲より大きくなると、インフレータ20の密封性検査の精度が低下することに加えて、チャンバー17内部の圧力変動が鈍感になるため、密封性検査の精度が低下する傾向がある。
工程6における所定時間t1,t2は、実験やシミュレーション等に基づいて最適値に設定すればよい。
尚、所定時間t1の範囲は、5〜15secが適当であり、望ましくは8〜12sec、特に望ましくは10secである。
所定時間t1がこの範囲より短くなると、インフレータ20に空気漏れがある場合でもチャンバー17内部の圧力がほとんど低下しないため、インフレータ20の密封性検査の精度が低下する傾向がある。
また、所定時間t2の範囲は、130〜250secが適当であり、望ましくは180〜200sec、特に望ましくは190secである。
所定時間t2がこの範囲より長くなると、密封性検査に要する時間が不要に長くなる傾向がある。
工程6では、初期圧力値または最終圧力値と空気注入時圧力値(=目標圧力値=例えば、22kpa)との差分を算出し、その差分が所定圧力値(例えば、0.5kpa)以上の場合に、被検査物のインフレータ20に空気漏れがあり、密封性の低下した不良品であると判定する。
ここで、所定圧力値に対する空気注入時圧力値の比は、実験やシミュレーション等に基づいて最適値に設定すればよい。
以上のように、密封性検査装置10の測定条件(目標圧力値、注入空気量、所定時間t1,t2、所定圧力値)を標準化することにより、密封性検査の信頼性を向上させることができる。
そして、密封性検査装置10の測定条件を標準化すれば、密封性検査を行った多数個のインフレータ20について、その測定結果(初期圧力値および最終圧力値と空気注入時圧力値との差分)の相関関係や傾向を解析することにより、自動車エアバックの安全性向上に寄与できる。
[第1実施形態の作用・効果]
第1実施形態の密封性検査装置10によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
[1]密封性検査装置10は、被検査物であるインフレータ20(密封容器)を収容するチャンバー17と、チャンバー17内部の圧力を計測する圧力計15と、チャンバー17内部を密封状態にする各バルブ12,13(密封手段)と、チャンバー17内部に空気(流体)を注入する加圧用シリンジ14(注入手段)とを備える。そして、各バルブ12,13を操作することによりチャンバー17内部を密封状態にし、その状態で加圧用シリンジ14によりチャンバー17内部に一定量の空気を注入してチャンバー17内部を加圧させ、圧力計15により計測されたチャンバー17内部の圧力の時間変化に基づいて、インフレータ20の密封性を検査する。
ここで、インフレータ20の体積に比べてチャンバー17の内容積が僅かに大きく設定されており、チャンバー17の内容積が最小限にしてあるため、チャンバー17内部に極少量の空気を注入するだけで、インフレータ20に流体漏れがあり密封性が低下しているかどうかを正確に検査することができる。
尚、空気注入時点の圧力値(空気注入時圧力値)を一定値にすることが可能であれば、空気注入時圧力値を計測する必要はなく、チャンバー17内部を加圧させてから所定時間t1,t2後に圧力計15により計測されたチャンバー17内部の圧力に基づいて、インフレータ20の密封性を検査することができる。
換言すれば、チャンバー17内部の圧力の時間変化に基づいてインフレータ20の密封性を検査すれば、空気注入時圧力値(チャンバー17内部を加圧させた時点におけるチャンバー内部の圧力)を一定値にすることが困難な場合でも、インフレータ20の密封性を正確に検査することができる。
[2]チャンバー17内部への流体注入時点からの経過時間が異なる2つ計測時点(所定時間t1,t2)について、圧力計15によりチャンバー17内部の圧力を計測し、所定時間t1経過時点の圧力値(初期圧力値)または所定時間t2経過時点の圧力値(最終圧力値)と空気注入時点の圧力値(空気注入時圧力値)との差分を算出し、その差分が所定圧力値以上の場合には、インフレータ20に流体漏れがあり密封性が低下していると判定する。
そのため、1回の圧力計測だけでインフレータ20の密封性の低下を判定する場合に比べて、密封性検査の精度を高めることができる。
尚、2つ計測時点(所定時間t1,t2)に限らず、3つ以上の複数の計測時点について、圧力計15によりチャンバー17内部の圧力を計測し、空気注入時点の圧力値と複数の計測時点の圧力値との差分を算出し、その差分が所定圧力値以上の計測時点が1つでもある場合には、インフレータ20に流体漏れがあり密封性が低下していると判定してもよく、計測時点を多数設定するほど密封性検査の精度を高めることができる。
[3]密封性検査装置10では、チャンバー17内部に注入する流体として空気を用いるため、大気中で密封性検査を行うことが可能であるため、空気以外の流体を用いる場合に比べて低コスト化を図ることができる。
[4]同一の密封性検査装置10を複数セット(例えば、5セット)並べて設置しておき、所定時間t2(例えば、190sec)の手持時間を利用して、複数セットの密封性検査装置10を一人の検査員が受け持って密封性検査を行うようにしてもよい。
このようにすれば、密封性検査の効率化を図ることが可能になり、多数個のインフレータ20の密封性検査を短時間に行うことができる。
[第1実施形態の第1変更例]
図7(A)に示すように、第1実施形態の第1変更例では、インフレータ20にワイヤハーネス31が接続されており、ワイヤハーネス31の先端にはコネクタ32が接続されている。コネクタ32はエアバックの作動装置に接続される。
図7(B)に示すように、チャンバー17内部にインフレータ20を収容した状態では、折り曲げられたワイヤハーネス31とコネクタ32とをチャンバー17の上部に収容する必要がある。
そのため、ワイヤハーネス31およびコネクタ32の収容に必要な容量分だけ、第1実施形態に比べて、チャンバー17の本体部17aの内部の全長を長くしておく。
[第1実施形態の第2変更例]
図8に示すように、第1実施形態の第2変更例では、チャンバー17の下部にスペーサー41を予め収容しておき、チャンバー17内部にてスペーサー41上にインフレータ20を重ねて収容する。
図9に示すように、スペーサー41は、本体部42および六角ボルト43を備える。
本体部42はインフレータ20の外径と同一外径の円柱形状であり、本体部42の上面の略中央には円柱状の凹部42aが穿設されている。
凹部42aの底面には、六角ボルト43が螺着されている。六角ボルト43の頭部は、凹部42a内部に収容されており、本体部42の上面から突出していない。そのため、図8に示すように、チャンバー17内部では、六角ボルト43がインフレータ20に接触せず、インフレータ20の平坦な底面が、スペーサー41の本体部42の平坦な上面に安定して当接する。
尚、本体部42は、インフレータ20の重量により変形不能な十分な強度と耐久性を有すると共に、凹部42aの加工性に優れた軽量な材料によって形成されており、その形成材料にはMC(Mono Cast)ナイロン樹脂が好適である。
六角ボルト43は、磁性材料(例えば、鉄、ステンレス鋼など)によって形成されている。
図10(A)に示すように、チャンバー17内部に収容したスペーサー41を取り外す際には、円柱状の磁石44が先端に取付固定されている棒状の治具45を用意し、チャンバー17の本体部17aの上端開口部から治具45を挿入する。
そして、図10(B)に示すように、磁石44を六角ボルト43に磁着させることにより、スペーサー41に治具45を固定一体化させた状態で、チャンバー17の本体部17aの上端開口部から治具45およびスペーサー41を抜去する。
第2変更例は、外径が同一で全長が異なる複数種類のインフレータ20について密封性検査を行う場合に適用する。
すなわち、図9(B)に示す高さHが異なるスペーサー41を複数種類作製しておき、インフレータ20の全長に応じたスペーサー41を選択して用いることにより、インフレータ20の全長とスペーサー41の高さHとを合わせた合計長を、インフレータ20の種類に関係なく同一にする。
これにより、第2変更例では、外径が同一で全長が異なる複数種類のインフレータ20の密封性検査を行う際に、同一のチャンバー17を使用することが可能になるため、密封性検査装置10に汎用性をもたせて低コスト化を図ることができる。
そして、第2変更例では、外径が同一で全長が異なる複数種類のインフレータ20の密封性検査を行う際に、チャンバー17の内容積を同一にすることが可能になるため、前記測定条件の標準化による前記作用・効果を得ることができる。
また、第1変更例と第2変更例とを組み合わせて実施し、図7(B)に示すワイヤハーネス31およびコネクタ32の収容に必要な容量分に対応するスペーサー41を作製しておけば、本体部17aの内部の全長が長いチャンバー17を用意する必要がある第1変更例に比べて、低コスト化を図ることができる。
尚、第2変更例では、外径が同一で全長が異なる複数種類のインフレータ20の密封性検査に適用し、スペーサー41の本体部42をインフレータ20の外径と同一外径の円柱形状にして、高さHが異なるスペーサー41を複数種類用意している。
しかし、体積が異なる複数種類のインフレータ20の密封性検査に適用してもよい。
その場合には、体積が異なるスペーサーを複数種類作製しておき、インフレータ20の体積に応じたスペーサーを選択して用いることにより、インフレータ20の体積とスペーサーの体積とを合わせた合計体積を、インフレータ20の種類に関係なく同一にすればよい。
これにより、体積が異なる複数種類のインフレータ20の密封性検査を行う際に、同一のチャンバー17を使用することが可能になるため、密封性検査装置に汎用性をもたせて低コスト化を図ることができる。
[第1実施形態の第3変更例]
図11に示すように、第1実施形態の第3変更例では、加圧用シリンジ14をスポイト球(ピペット球、手動式エアブロワー)51に置き換えている。
加圧用シリンジ14は、注入空気量(例えば、20ml)分の空気を吸入・吐出可能であれば、スポイト球51に限らずどのような器具に置き換えてもよい。
[第1実施形態の第4変更例]
図12(A)に示すように、第1実施形態の第4変更例では、チャンバー17の本体部17aにリリーフバルブ(安全弁)61が接続されている。
そして、チャンバー17内部の圧力が圧力計15を故障させるおそれのある過大な圧力値になった場合には、リリーフバルブ61を開かせてチャンバー17内部の圧力を下げる。
従って、第4変更例では、加圧用シリンジ14を誤操作して過大量の空気をチャンバー17内部に注入した場合でも、リリーフバルブ61により圧力計15の故障を確実に防止できる。
尚、図12(B)に示すように、チャンバー17の蓋部17bにリリーフバルブ61を接続してもよい。
[第1実施形態の第5変更例]
図13に示すように、第1実施形態の第5変更例では、一定量以上の空気の吸入を防止するストッパ(規制部材)14cが加圧用シリンジ14に設けられている。
ストッパ14cは、加圧用シリンジ14のプランジャ14aのストロークを一定量に制限するようにシリンジ筒14bに形成されている。
従って、第5変更例では、加圧用シリンジ14にストッパ14cを設けることにより、加圧用シリンジ14を誤操作して過大量の空気をチャンバー17内部に注入するのを防止可能になるため、圧力計15の故障を確実に防止できる。
<第2実施形態>
図14に示すように、第2実施形態の密封性検査装置70は、エアフィルタ11、チャンバー遮断バルブ13、圧力計15、ベース部材16、チャンバー71(蓋部17b、操作ノブ17c、ヒンジ17d、固定具17e、本体部71a、底部71b)、駆動装置72などを備え、自動車エアバック用インフレータ20の密封性検査を行う。
第2実施形態の密封性検査装置70において、第1実施形態の密封性検査装置10と異なるのは、以下の事項である。
[ア]チャンバー17がチャンバー71に置き換えられている。
[イ]加圧用シリンジ14および大気開放バルブ12が省かれている。
[ウ]駆動装置72を備える。
第2実施形態のチャンバー71は、蓋部17b、操作ノブ17c、ヒンジ17d、固定具17e、本体部71a、底部71bなどを備える。
本体部71aは無底円筒形状であり、本体部71aの上端開口部を蓋部17bによって覆うと、チャンバー71内部には本体部71aと蓋部17bとで囲まれた円柱状の空間が形成され、その空間は密封状態になる。
本体部71aに対して蓋部17bは、ヒンジ17dを用いて開閉可能に取り付けられている。
固定具17eは、蓋部17bを閉じた状態で本体部71aと蓋部17bとを固定する。
本体部71aの下端開口部には、円板状の底部71bが嵌合されており、本体部71aと底部71bとの接続部分は密封状態になっている。
底部71bには駆動装置72が接続されており、駆動装置72によって底部71bが上下動される。
駆動装置72は、底部71bを上下動することが可能であれば、どのような構成(例えば、ラック・ピニオンとピニオンを駆動する電動モーターとを備えた構成、電磁ソレノイドを備えた構成など)によって具体化してもよい。
エアフィルタ11はチャンバー遮断バルブ13に直接接続されている。
[密封性検査装置70の使用方法]
検査員は以下の工程により、密封性検査装置70を使用してインフレータ20の密封性検査を行う。
工程1:チャンバー遮断バルブ13を開いた状態にして、チャンバー71の蓋部17bを開く。
工程2:チャンバー遮断バルブ13を開いた状態のまま、チャンバー71の本体部71aの上端開口部から、被検査物のインフレータ20を挿入する。
工程3:チャンバー遮断バルブ13を開いた状態のまま、蓋部17bを閉じて本体部71aの上端開口部を蓋部17bによって覆い、固定具17eによって本体部71aと蓋部17bとを固定し、チャンバー71内部にインフレータ20を収容する。
工程4(図14(A)を参照):チャンバー遮断バルブ13を開いた状態のまま、駆動装置72によって底部71bを下動させることにより、矢印α2に示すように、エアフィルタ11およびチャンバー遮断バルブ13を経由してチャンバー71内部に一定量の空気を注入する。
工程5(図14(B)を参照):チャンバー遮断バルブ13を閉じた状態にして、駆動装置72によって底部71bを上動させて工程3と同じ位置に戻すことにより、チャンバー71内部の空気を圧縮して加圧し、チャンバー71内部の圧力を圧力計15によって計測する。
そして、第1実施形態と同様に、空気注入時圧力値、初期圧力値、最終圧力値を順番に計測して記録する。
工程6:工程5の密封性検査が終了したら、チャンバー遮断バルブ13を開いた状態にして、チャンバー71の蓋部17bを開き、チャンバー71の本体部71aの上端開口部から、被検査物のインフレータ20を抜去する。
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。
そして、第2実施形態では、第1実施形態の加圧用シリンジ14の機能をチャンバー71および駆動装置72に付与することにより、加圧用シリンジ14および大気開放バルブ12を省くことができる。
すなわち、第2実施形態において、チャンバー71内部に空気を注入する注入手段は、チャンバー71(本体部71a、底部71b)および駆動装置72から構成されている。
<別の実施形態>
本発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、以下のように具体化してもよく、その場合でも、前記各実施形態と同等もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。
[A]図15に示す第1実施形態の変更例のように、各バルブ12,13を電磁バルブに置き換えると共に、加圧用シリンジ14のプランジャ14aを押し引きするための駆動装置81と、各バルブ12,13および駆動装置81を制御する制御装置82とを備えるようにしてもよい。
このようにすれば、検査員の行う操作を、制御装置82が各バルブ12,13および駆動装置81を制御することによって自動化できる。
[B]図16に示す第2実施形態の変更例のように、チャンバー遮断バルブ13を電磁バルブに置き換えると共に、チャンバー遮断バルブ13および駆動装置72を制御する制御装置82とを備えるようにしてもよい。
このようにすれば、検査員の行う操作を、制御装置82がチャンバー遮断バルブ13および駆動装置72を制御することによって自動化できる。
[C]図17に示す第1実施形態の変更例のように、インフレータ20を運転席用エアバックに用いられるディスクタイプに置き換えてもよい。この場合には、ディスクタイプのインフレータ20の扁平形状に合わせて、チャンバー17の形状も扁平になる。
[D]前記各実施形態では、密封性検査装置10,70を大気中に置いてチャンバー17,71内部に空気が充填されている状態で、チャンバー17,71内部に更に空気を注入して加圧している。
しかし、密封性検査装置10,70を適宜な気体雰囲気中に曝露させておき、チャンバー17,71内部に当該気体が充填されている状態で、チャンバー17,71内部に更に当該気体を注入して加圧するようにしてもよい。
この場合、前記気体としてヘリウムガスを使用すれば、ヘリウムガスは不活性であるためインフレータ20内部のガス発生剤28に悪影響を与えないことに加え、ヘリウムガスの分子は微細であるため僅かな隙間でも通過することから、空気を用いる場合に比べて、密封性検査の精度を向上させることができる。
また、密封性検査装置10,70を適宜な液体中に浸漬させておき、チャンバー17,71内部に当該液体が充填されている状態で、チャンバー17,71内部に更に当該液体を注入して加圧するようにしてもよい。
この場合、液体は気体のような圧縮性が無いため、気体を用いる場合に比べて、密封性検査の精度を向上させることができる。
[E]前記各実施形態のインフレータ20はパイロ方式であるが、本発明は、ストアードガス方式またはハイブリッド方式のインフレータの密封性検査装置に適用することもできる。
また、本発明は、メーカー出荷後におけるインフレータの密封性検査に限らず、密封容器であればどのような被検査物の密封性を検査するための密封性検査装置に適用することもできる。
[F]前記各実施形態および前記[A]〜[E]を適宜組み合わせて実施してもよく、その場合には組み合わせた実施形態の作用・効果を合わせもたせたり、相乗効果を得ることができる。
本発明は、前記各局面および前記各実施形態の説明に何ら限定されるものではない。特許請求の範囲の記載を逸脱せず、当業者が容易に想到できる範囲で種々の変形態様も本発明に含まれる。本明細書の中で明示した公報などの内容は、その全ての内容を援用によって引用することとする。
10,70…密封性検査装置
12…大気開放バルブ(密封手段)
13…チャンバー遮断バルブ(密封手段)
14…加圧用シリンジ(注入手段)
14a…プランジャ
14b…シリンジ筒
14c…ストッパ
15…圧力計
17…チャンバー
20…インフレータ(密封容器)
61…リリーフバルブ
71…チャンバー(注入手段)
71a…本体部(注入手段)
71b…底部(注入手段)
72…駆動装置(注入手段)

Claims (11)

  1. インフレータを収容するチャンバーであって、有底筒状の本体部と該本体部を密封す
    る蓋部とを備えるチャンバーと、
    前記チャンバー内部の圧力を計測する圧力計と、
    前記チャンバーに連通する管路と、
    前記管路に前記チャンバー側から順に取り付けられる、チャンバー遮断バルブ、加圧用シリンジ、大気開放バルブ、及びエアフィルタと、
    前記チャンバー、前記チャンバー遮断バルブ、前記加圧用シリンジ、前記大気開放バルブ及び前記エアフィルタを載置するベース部材と、を備える密封性検査装置を用いた密封性検査方法であって、
    前記インフレータの体積に比べて前記チャンバーの内容積が僅かに大きい状態で、前記インフレータを前記チャンバーへ挿入して前記蓋部を閉じ、
    前記チャンバー遮断バルブ及び前記大気開放バルブをともに開放状態として前記加圧用シリンジのプランジャーを引くことにより、前記エアフィルタを介して、該加圧用シリンジ内に空気を吸入し、
    前記大気開放バルブを閉じた後、前記プランジャーを押して前記加圧用シリンジ内の空気を前記チャンバー内へ注入してこれを加圧し、
    その後、前記チャンバー遮断バルブを閉じて所定時間後に前記圧力計により計測された前記チャンバー内部の圧力に基づいて、前記インフレータの密封性を検査する、密封性検査方法。
  2. 前記圧力計により計測された前記チャンバー内部の圧力の時間変化に基づいて、前記インフレータの密封性を検査する、
    請求項1に記載の密封性検査方法。
  3. 前記チャンバーと前記インフレータとの隙間の内容積に対する、前記チャンバーの内容積の比の範囲は4〜7である。
    請求項1または請求項2に記載の密封性検査方法。
  4. 前記チャンバー内部への空気注入時点からの経過時間が異なる複数の計測時点について、前記圧力計により前記チャンバー内部の圧力を計測し、空気注入時点の圧力値と複数の計測時点の圧力値との差分を算出し、その差分が所定圧力値以上の計測時点が1つでもある場合には、前記インフレータに空気漏れがあり密封性が低下していると判定する、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の密封性検査方法。
  5. 前記インフレータと共に前記チャンバーに収容されたスペーサーを備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の密封性検査方法。
  6. 前記チャンバーに接続されたリリーフバルブを備え、
    前記チャンバー内部の圧力が前記圧力計を故障させるおそれのある過大な圧力値になった場合には、前記リリーフバルブを開かせて前記チャンバー内部の圧力を下げる、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の密封性検査方法。
  7. 前記注入手段は加圧用シリンジであり、当該加圧用シリンジは一定量以上の空気の吸入を防止するストッパを備える、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の密封性検査方法。
  8. 前記インフレータは自動車エアバック用インフレータである、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の密封性検査方法。
  9. 被検査物であるインフレータを収容するチャンバーであって、有底筒状の本体部と該本体部を密封する蓋部とを備えるチャンバーと、
    前記チャンバー内部の圧力を計測する圧力計と、前記チャンバーに連通する管路と、
    前記管路に前記チャンバー側から順に取り付けられる、チャンバー遮断バルブ、加圧用シリンジ、大気開放バルブ、及びエアフィルタと、
    前記チャンバー、前記チャンバー遮断バルブ、前記加圧用シリンジ、前記大気開放バルブ及び前記エアフィルタを載置するベース部材と、を備え、
    前記チャンバーはステンレス鋼であり、該チャンバー内へ挿入される樹脂製のスペーサーが更に備えられ、該スペーサーは前記インフレータの外径と同一外径であり、その上面に凹部を備え、該凹部の底面には磁性材料からなるボルトが螺着されて該ボルトの頭部は前記凹部内部に収納されて前記本体部の上面から突出していない密封性検査装置。
  10. 前記チャンバーに接続されたリリーフバルブを備え、
    前記チャンバー内部の圧力が前記圧力計を故障させるおそれのある過大な圧力値になった場合には、前記リリーフバルブを開かせて前記チャンバー内部の圧力を下げる、
    請求項9に記載の密封性検査装置。
  11. 前記加圧用シリンジは一定量以上の空気の吸入を防止するストッパを備える、請求項9又は10に記載の密封性検査装置。
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