JP2004092893A - 電動パワーステアリング装置用減速ギア - Google Patents
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Abstract
【課題】、ウォームホイールに求められる、特に寸法安定性と耐久性に優れ、高信頼性の電動パワーステアリング用減速ギアを提供する。
【解決手段】操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、金属製芯管の外周に、ポリエチレン樹脂を母材とする樹脂組成物を架橋してなり、かつその外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなるウォームホイールを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
【選択図】 図1
【解決手段】操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、金属製芯管の外周に、ポリエチレン樹脂を母材とする樹脂組成物を架橋してなり、かつその外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなるウォームホイールを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に組み込まれる電動パワーステアリング装置には、電動モータに比較的高回転、低トルクのものが使用されるため、電動モータとステアリングシャフトとの間に減速機構が組み込まれている。減速機構としては、一組で大きな減速比が得られる等の理由から、図1に示されるような、電動モータ(図示せず)の回転軸に連結するウォーム12と、ウォーム12に噛み合うウォームホイール11とから構成される電動パワーステアリング装置用減速ギア20(以下、単に「減速ギア」ともいう)が使用されるのが一般的である。
【0003】
このような減速ギア20では、ウォームホイール11とウォーム12の両方を金属製にすると、ハンドル操作時に歯打ち音や振動音等の不快音が発生するという不具合を生じていた。そこで、ウォームホイール11に、金属製の芯管1の外周に、樹脂製で外周面にギア歯10を形成してなる樹脂部3を、接着剤8を用いるなどして一体化させたものを使用して騒音対策を行っている。
【0004】
上記樹脂部3は、例えばポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等のポリアミドをベース樹脂とし、強度や剛性を高めるためにガラス繊維や炭素繊維等の強化材を配合した材料を射出成形し、ギア歯10を切削加工して製造されるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。また、モノマー注型により得られるポリアミド樹脂(モノマーキャストナイロン)はガラス繊維等の補強材を用いることなく高い強度が得られるため、減速ギア20の樹脂部3の材料として実用的に使用されている。
【特許文献1】
特公平6−60674号公報(第2頁、第4欄)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ポリアミド系樹脂は、耐疲労性に優れるものの、吸水性が高いため、水分を吸収してウォームホイール11のギア歯10が膨潤し、当初ウォーム12との間に存在していた隙間が無くなったり、更に膨潤しようとしてウォーム12を圧迫するようになる。その結果、ギアの抵抗が大きくなり、ハンドルが重くなる可能性がある。
【0006】
また、長期間使用すると、樹脂部3のギア歯10にグリース切れに伴う摩耗が発生し、ウォーム12とウォームホイール11との噛合い部におけるバックラッシュ(ガタ)が増大することも想定される。それによって、ウォーム12の円滑な作動が妨げられ、操舵感が悪化し、異音(歯打ち音)を発することも考えられる。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ウォームホイールに求められる、特に寸法安定性と耐久性に優れ、高信頼性の電動パワーステアリング用減速ギアを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明の、操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、金属製芯管の外周に、ポリエチレン樹脂を母材とする樹脂組成物を架橋してなり、かつその外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなるウォームホイールを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギアにより達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明の減速ギアの一例を示す斜視図であるが、金属製の芯管1の外周に、樹脂製でその外周端面にギア歯3を形成した樹脂部3を、接着剤8を用いて一体化したウォームホイール11を備える。また、ウォーム12には制限はなく、従来と同様に金属製とすることができる。
【0011】
樹脂部3は、ポリエチレン樹脂を母材とする樹脂組成物を架橋したものである。ポリエチレン樹脂は、比較的衝撃に強く、破壊することも少なく、種々の化学薬品にも良く耐え、更にはいろいろな成形法で複雑な形状に成形できることから、その用途は極めて広範囲に及んでいる。しかも、吸水性もポリアミド樹脂に比べて格段に低いため、ウォームホイール11の樹脂部3に用いた場合、寸法安定性に極めて優れたものとなる。また、減速ギア20では一般に、ウォーム12とウォームホイール11のギア間はグリース潤滑されているが、グリースの基油には鉱油やポリα−オレフィン油が一般的に使用されており、ポリエチレン樹脂はこれらの基油との親和性もポリアミド樹脂に比べて高く、グリース切れを起こす可能性も低くなる。
【0012】
しかし、ポリエチレン樹脂は高温での脆性や耐久性に劣ることから、樹脂部3として必要な機械的強度や耐熱性を付与するために、架橋処理を施す。架橋方法は電子線、X銭、α線、ベータ線、γ線等の放射線を照射する放射線架橋及び架橋剤を用いる化学架橋を採用可能である。また、放射線架橋と化学架橋とを併用してもよい。
【0013】
本発明で使用するポリエチレン樹脂のグレードは、特に限定されないが、単独で使用する場合にはある程度高分子量のものが好ましく、例えば、数平均分子量が1000〜10000の範囲の所謂「低分子量」ポリエチレンでは、十分な架橋を施したとしてもその脆性や耐熱性等の物性改善が十分でないおそれがある。即ち、数平均分子量で10000、好ましくは15000を上回るポリエチレン樹脂を用いることが好ましい。
【0014】
また、ポリエチレン樹脂として、グレードの異なる2種類家以上のポリエチレン樹脂を組み合わせてもよく、更には他のポリマーとのポリマーアロイや共重合体を用いることもできる。尚、他のポリマーとのポリマーアロイや共重合体を用いる場合は、他のポリマーとしてポリエチレン樹脂の架橋に悪影響を与えないものを選択し、更にポリエチレン樹脂が主成分、即ち50重量%以上を占めるようにする。
【0015】
また、ポリエチレン樹脂には、機械的強度や耐久性をより高めるために、従来と同様に補強材を配合することができる。補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー等が好ましく、上記に挙げたポリエチレン樹脂との接着性や親和性を向上させるためにシランカプッリング剤等で表面処理したものが更に好ましい。また、これらの補強材は複数種を組み合わせて使用することができる。衝撃強度を考慮すると、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維状物を配合することが好ましく、更にウォ−ム12の損傷を考慮するとウィスカー状物を繊維状物と組み合わせて配合することが好ましい。これら補強材の配合量は、補強材の種類や架橋方法等により適宜設定される。
【0016】
更に、可塑剤、潤剤、顔料、染料、帯電防止剤及び強化用の充填材等を配合することができる。これらは何れも、従来よりウォームホイール11の樹脂部3に使用されている公知のもので構わない。
【0017】
放射線架橋は、従来のポリエチレン樹脂の放射線架橋に準ずることができ、放射線として電子線、X銭、α線、ベータ線、γ線等を使用できる。中でも、電子線は、大気中での照射が可能であることから好適と言える。放射線の総照射量は、10〜90kGyの範囲が好ましく、10kGy未満では架橋が不十分となり、100kyを超えると主鎖の分解が進行して得られる樹脂部3の脆性低下を招き、それぞれ好ましくない。
【0018】
また、放射線照射に際して、架橋効率を高めるために架橋助剤を添加することも好ましい。使用可能な架橋助剤としては、ジプロパジルマルエート、ジプロパジルサッカネート、トリアリルシアヌレート、ジアリルマルエート、エチレンジメタクリレート等が挙げられるが、中でもジプロパジルマルエートとトリアリルシアヌレートは架橋促進作用が特に大きく好ましい。尚、架橋助剤の添加量は、制限されるものでは無いが、ポリエチレン樹脂100重量部に対して0.5〜10重量部、特に1〜5重量部とするのが好ましい。架橋助剤の添加量が0.5重量部未満では架橋促進効果が得られず、10重量部を超える場合は未反応物が残存して得られる樹脂部3の物性低下を引き起こすおそれがある。
【0019】
一方、化学架橋としては、有機過酸化物架橋及びシラン架橋を採用することができる。有機過酸化物架橋は、ポリエチレンの溶解温度付近で分解する有機過酸化物を配合し、成形後に更に短時間の熱処理により架橋させる架橋方法である。使用可能な有機過酸化物としては、ジクミルペルオキシド、第三ブチルクミルペルオキシド、1,3−ビス(第三ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサンジクミルペルオキシド等が挙げられ、これらを単独で、もしくは適宜組み合わせて使用する。また、有機過酸化物の添加量は、ポリエチレン樹脂100重量部に対して0.01〜5、特に0.05〜2重量部とするのが好ましい。有機過酸化物の添加量が0.01重量部未満では架橋がほとんど進行せず、5重量部を超える場合は未反応物が残存して得られる樹脂部3の物性低下を引き起こすおそれがある。また、架橋に要する温度及び時間には制限はないが、架橋を十分に進行させるために、180℃で10分間ないし200℃で1分間程度とするのが適当である。
【0020】
また、シラン架橋は、ポリエチレン主鎖に活性シラン基をグラフト化した後、水処理によって架橋する方法である。使用可能なシラン系配合剤は、制限されるものはないが、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
【0021】
上記の放射線架橋及び化学架橋により、ウォームホイール11の樹脂部3としてポリアミド樹脂の場合と同等の機械的強度及び耐熱性が付与される。
【0022】
ウォームホイール11を製造する方法は制限されるものではなく、例えば図2〜図5に示す工程に従うことができる。即ち、先ず図2に示すように、金属製の芯金1の外周面1aにクロスローレット加工を施し、溶剤で脱脂した後、この芯管1の外周面1aに接着剤8を塗工する。接着剤8としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤またはトリアジンチオール系化合物が適当である。次いで、図3に示すように、スプルー4及びディスクゲート5を装着した金型に配置し、そこへ、射出成形機により上記のポリエチレン樹脂を充填して樹脂部3を成形する。その後、架橋処理を施して架橋させる。
【0023】
上記により、図4に示すように、芯管1の外周に樹脂部3が接合されたウォームホイールブランク材7を得る。そして、図5に示すように、ウォームホイールブランク材7の樹脂部3の外周面3aに切削加工により所定形状のギア歯10を形成してウォームホイール11が得られる。
【0024】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
【0025】
〔試験片の作製〕
(実施例1)
ポリエチレン樹脂(宇部興産(株)製「UMERT4040F」)100重量部に対して架橋助剤であるトリアリルシアブレート(化薬アクゾ(株)製「パーカリンク300」)を2重量部配合した樹脂成形品に電子線を30kGy照射して試験片を作製した。
【0026】
(実施例2)
ポリエチレン樹脂(宇部興産(株)製「UMERT4040F」)100重量部に対してジクミルペルオキシド(日本油脂(株)製「パークミルD」)を1重量部配合した成形材料を成形後、180℃で10分間加熱して試験片を作製した。
【0027】
(実施例3)
ポリエチレン樹脂(宇部興産(株)製「UMERT4040F」)100重量部に対してビニルトリメトキシシラン(信越化学(株)製「KBM−1003」)を導入し、ジブチルススラウレート(旭電化(株)製「アデカ・スブタBT−18」の触媒作用によりシラン結合を形成して試験片を作製した。
【0028】
(比較例1)
ポリエチレン樹脂(宇部興産(株)製「UMERT4040F」)を成形し、試験片とした。
【0029】
(比較例2)
ポリアミド樹脂(宇部興産(株)製「UBEナイロン2020GU6」、ガラス繊維30重量%含有)を成形し、試験片とした。
【0030】
上記の各試験片について、(1)耐熱性、(2)寸法安定性、(3)耐久性について評価した。各評価方法は以下のとおりである。
(1)耐熱性の評価
電動パワーステアリング装置用の減速ギアに求められる耐熱性は約120℃であり、この温度に長時間晒されても強度を保つ必要がある。そこで、各試験片を120℃大気中に放置し、500時間、1000時間、1500時間、2000時間後に引張試験を行い、2000時間放置後の強度保持率が90%以上であれば合格「○」とし、90%未満を不合格「×」として表1に付した。
【0031】
(2)寸法安定性の評価
図2〜図5に示すように、深さ0.5mmのローレット加工を施し、脱脂した外径45mm、幅13mmのS45C製の芯管の外周面にシランカップリング剤系接着剤を塗工し、上記と同様の樹脂材料を射出成形して外径60mm、幅13mmのウォームホイールブランク材を成形し、次いで樹脂部の外周を切削加工してギア歯を形成してウォームホイール試験体を作製した。尚、各実施例については、上記と同様の架橋処理を施してある。そして、各ウォームホイール試験体を、下記条件Iまたは条件IIの下に放置し、所定時間経過後にギア外径寸法の変化量を測定した。何れの条件においても、変化量が40μm以下を合格「○」、40μmを超えるものを不合格「×」として表1に併記した。
・条件I :60℃、90%RH、70時間
・条件II :80℃、90%RH、300時間
【0032】
(3)耐久性の評価
寸法安定性の評価に用いたものと同様にしてウォ−ムホイ−ル試験体を作製し、実際の自動車減速ギアに組み込み、下記条件にて操舵操作を繰り返し行った。何れの条件においても、表記の回数の操舵に耐えることができた減速ギアを合格「○」、耐えることができなかった減速ギアを不合格「×」として表1に併記した。
・条件I :30℃、50%RH、10万回操舵
・条件II :30℃、50%RH、30万回操舵
・条件III :50℃、90%RH、10万回操舵
・条件IV :50℃、90%RH、20万回操舵
・条件V :50℃、90%RH、30万回操舵
【0033】
【表1】
【0034】
表1に示すように、本発明に従いポリエチレンを架橋することにより、従来のポリアミド樹脂を用いた場合(比較例2)と比べても優れた耐熱性、寸法安定性、耐久性が得られることがわかる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ポリエチレンを架橋して樹脂部を形成したことにより、寸法安定性に優れ、更には耐久性もより向上した高信頼性の電動パワーステアリング用減速ギアが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の減速ギアの一例を示す斜視図である。
【図2】ウォームホイールの製造方法を説明するための図であり、芯管の断面図である。
【図3】ウォームホイールの製造方法を説明するための図であり、成形金型の断面図である。
【図4】ウォームホイールの製造方法を説明するための図であり、得られたウォームホイールブランク材の斜視図である。
【図5】ウォームホイールの製造方法を説明するための図であり、得られたウォームホイールの斜視図である。
【符号の説明】
1 芯管
3 樹脂部
4 スプルー
5 ディスクゲート
8 接着剤
10 ギア歯
11 ウォームホイール
12 ウォーム
20 減速ギア
30 側面部
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアに関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に組み込まれる電動パワーステアリング装置には、電動モータに比較的高回転、低トルクのものが使用されるため、電動モータとステアリングシャフトとの間に減速機構が組み込まれている。減速機構としては、一組で大きな減速比が得られる等の理由から、図1に示されるような、電動モータ(図示せず)の回転軸に連結するウォーム12と、ウォーム12に噛み合うウォームホイール11とから構成される電動パワーステアリング装置用減速ギア20(以下、単に「減速ギア」ともいう)が使用されるのが一般的である。
【0003】
このような減速ギア20では、ウォームホイール11とウォーム12の両方を金属製にすると、ハンドル操作時に歯打ち音や振動音等の不快音が発生するという不具合を生じていた。そこで、ウォームホイール11に、金属製の芯管1の外周に、樹脂製で外周面にギア歯10を形成してなる樹脂部3を、接着剤8を用いるなどして一体化させたものを使用して騒音対策を行っている。
【0004】
上記樹脂部3は、例えばポリアセタール、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46等のポリアミドをベース樹脂とし、強度や剛性を高めるためにガラス繊維や炭素繊維等の強化材を配合した材料を射出成形し、ギア歯10を切削加工して製造されるのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。また、モノマー注型により得られるポリアミド樹脂(モノマーキャストナイロン)はガラス繊維等の補強材を用いることなく高い強度が得られるため、減速ギア20の樹脂部3の材料として実用的に使用されている。
【特許文献1】
特公平6−60674号公報(第2頁、第4欄)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ポリアミド系樹脂は、耐疲労性に優れるものの、吸水性が高いため、水分を吸収してウォームホイール11のギア歯10が膨潤し、当初ウォーム12との間に存在していた隙間が無くなったり、更に膨潤しようとしてウォーム12を圧迫するようになる。その結果、ギアの抵抗が大きくなり、ハンドルが重くなる可能性がある。
【0006】
また、長期間使用すると、樹脂部3のギア歯10にグリース切れに伴う摩耗が発生し、ウォーム12とウォームホイール11との噛合い部におけるバックラッシュ(ガタ)が増大することも想定される。それによって、ウォーム12の円滑な作動が妨げられ、操舵感が悪化し、異音(歯打ち音)を発することも考えられる。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ウォームホイールに求められる、特に寸法安定性と耐久性に優れ、高信頼性の電動パワーステアリング用減速ギアを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明の、操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、金属製芯管の外周に、ポリエチレン樹脂を母材とする樹脂組成物を架橋してなり、かつその外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなるウォームホイールを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギアにより達成される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明の減速ギアの一例を示す斜視図であるが、金属製の芯管1の外周に、樹脂製でその外周端面にギア歯3を形成した樹脂部3を、接着剤8を用いて一体化したウォームホイール11を備える。また、ウォーム12には制限はなく、従来と同様に金属製とすることができる。
【0011】
樹脂部3は、ポリエチレン樹脂を母材とする樹脂組成物を架橋したものである。ポリエチレン樹脂は、比較的衝撃に強く、破壊することも少なく、種々の化学薬品にも良く耐え、更にはいろいろな成形法で複雑な形状に成形できることから、その用途は極めて広範囲に及んでいる。しかも、吸水性もポリアミド樹脂に比べて格段に低いため、ウォームホイール11の樹脂部3に用いた場合、寸法安定性に極めて優れたものとなる。また、減速ギア20では一般に、ウォーム12とウォームホイール11のギア間はグリース潤滑されているが、グリースの基油には鉱油やポリα−オレフィン油が一般的に使用されており、ポリエチレン樹脂はこれらの基油との親和性もポリアミド樹脂に比べて高く、グリース切れを起こす可能性も低くなる。
【0012】
しかし、ポリエチレン樹脂は高温での脆性や耐久性に劣ることから、樹脂部3として必要な機械的強度や耐熱性を付与するために、架橋処理を施す。架橋方法は電子線、X銭、α線、ベータ線、γ線等の放射線を照射する放射線架橋及び架橋剤を用いる化学架橋を採用可能である。また、放射線架橋と化学架橋とを併用してもよい。
【0013】
本発明で使用するポリエチレン樹脂のグレードは、特に限定されないが、単独で使用する場合にはある程度高分子量のものが好ましく、例えば、数平均分子量が1000〜10000の範囲の所謂「低分子量」ポリエチレンでは、十分な架橋を施したとしてもその脆性や耐熱性等の物性改善が十分でないおそれがある。即ち、数平均分子量で10000、好ましくは15000を上回るポリエチレン樹脂を用いることが好ましい。
【0014】
また、ポリエチレン樹脂として、グレードの異なる2種類家以上のポリエチレン樹脂を組み合わせてもよく、更には他のポリマーとのポリマーアロイや共重合体を用いることもできる。尚、他のポリマーとのポリマーアロイや共重合体を用いる場合は、他のポリマーとしてポリエチレン樹脂の架橋に悪影響を与えないものを選択し、更にポリエチレン樹脂が主成分、即ち50重量%以上を占めるようにする。
【0015】
また、ポリエチレン樹脂には、機械的強度や耐久性をより高めるために、従来と同様に補強材を配合することができる。補強材としては、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリウムウィスカー、ホウ酸アルミニウムウィスカー等が好ましく、上記に挙げたポリエチレン樹脂との接着性や親和性を向上させるためにシランカプッリング剤等で表面処理したものが更に好ましい。また、これらの補強材は複数種を組み合わせて使用することができる。衝撃強度を考慮すると、ガラス繊維や炭素繊維等の繊維状物を配合することが好ましく、更にウォ−ム12の損傷を考慮するとウィスカー状物を繊維状物と組み合わせて配合することが好ましい。これら補強材の配合量は、補強材の種類や架橋方法等により適宜設定される。
【0016】
更に、可塑剤、潤剤、顔料、染料、帯電防止剤及び強化用の充填材等を配合することができる。これらは何れも、従来よりウォームホイール11の樹脂部3に使用されている公知のもので構わない。
【0017】
放射線架橋は、従来のポリエチレン樹脂の放射線架橋に準ずることができ、放射線として電子線、X銭、α線、ベータ線、γ線等を使用できる。中でも、電子線は、大気中での照射が可能であることから好適と言える。放射線の総照射量は、10〜90kGyの範囲が好ましく、10kGy未満では架橋が不十分となり、100kyを超えると主鎖の分解が進行して得られる樹脂部3の脆性低下を招き、それぞれ好ましくない。
【0018】
また、放射線照射に際して、架橋効率を高めるために架橋助剤を添加することも好ましい。使用可能な架橋助剤としては、ジプロパジルマルエート、ジプロパジルサッカネート、トリアリルシアヌレート、ジアリルマルエート、エチレンジメタクリレート等が挙げられるが、中でもジプロパジルマルエートとトリアリルシアヌレートは架橋促進作用が特に大きく好ましい。尚、架橋助剤の添加量は、制限されるものでは無いが、ポリエチレン樹脂100重量部に対して0.5〜10重量部、特に1〜5重量部とするのが好ましい。架橋助剤の添加量が0.5重量部未満では架橋促進効果が得られず、10重量部を超える場合は未反応物が残存して得られる樹脂部3の物性低下を引き起こすおそれがある。
【0019】
一方、化学架橋としては、有機過酸化物架橋及びシラン架橋を採用することができる。有機過酸化物架橋は、ポリエチレンの溶解温度付近で分解する有機過酸化物を配合し、成形後に更に短時間の熱処理により架橋させる架橋方法である。使用可能な有機過酸化物としては、ジクミルペルオキシド、第三ブチルクミルペルオキシド、1,3−ビス(第三ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5ジ(第三ブチルペルオキシ)ヘキサンジクミルペルオキシド等が挙げられ、これらを単独で、もしくは適宜組み合わせて使用する。また、有機過酸化物の添加量は、ポリエチレン樹脂100重量部に対して0.01〜5、特に0.05〜2重量部とするのが好ましい。有機過酸化物の添加量が0.01重量部未満では架橋がほとんど進行せず、5重量部を超える場合は未反応物が残存して得られる樹脂部3の物性低下を引き起こすおそれがある。また、架橋に要する温度及び時間には制限はないが、架橋を十分に進行させるために、180℃で10分間ないし200℃で1分間程度とするのが適当である。
【0020】
また、シラン架橋は、ポリエチレン主鎖に活性シラン基をグラフト化した後、水処理によって架橋する方法である。使用可能なシラン系配合剤は、制限されるものはないが、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等を挙げることができる。
【0021】
上記の放射線架橋及び化学架橋により、ウォームホイール11の樹脂部3としてポリアミド樹脂の場合と同等の機械的強度及び耐熱性が付与される。
【0022】
ウォームホイール11を製造する方法は制限されるものではなく、例えば図2〜図5に示す工程に従うことができる。即ち、先ず図2に示すように、金属製の芯金1の外周面1aにクロスローレット加工を施し、溶剤で脱脂した後、この芯管1の外周面1aに接着剤8を塗工する。接着剤8としては、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリング剤またはトリアジンチオール系化合物が適当である。次いで、図3に示すように、スプルー4及びディスクゲート5を装着した金型に配置し、そこへ、射出成形機により上記のポリエチレン樹脂を充填して樹脂部3を成形する。その後、架橋処理を施して架橋させる。
【0023】
上記により、図4に示すように、芯管1の外周に樹脂部3が接合されたウォームホイールブランク材7を得る。そして、図5に示すように、ウォームホイールブランク材7の樹脂部3の外周面3aに切削加工により所定形状のギア歯10を形成してウォームホイール11が得られる。
【0024】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
【0025】
〔試験片の作製〕
(実施例1)
ポリエチレン樹脂(宇部興産(株)製「UMERT4040F」)100重量部に対して架橋助剤であるトリアリルシアブレート(化薬アクゾ(株)製「パーカリンク300」)を2重量部配合した樹脂成形品に電子線を30kGy照射して試験片を作製した。
【0026】
(実施例2)
ポリエチレン樹脂(宇部興産(株)製「UMERT4040F」)100重量部に対してジクミルペルオキシド(日本油脂(株)製「パークミルD」)を1重量部配合した成形材料を成形後、180℃で10分間加熱して試験片を作製した。
【0027】
(実施例3)
ポリエチレン樹脂(宇部興産(株)製「UMERT4040F」)100重量部に対してビニルトリメトキシシラン(信越化学(株)製「KBM−1003」)を導入し、ジブチルススラウレート(旭電化(株)製「アデカ・スブタBT−18」の触媒作用によりシラン結合を形成して試験片を作製した。
【0028】
(比較例1)
ポリエチレン樹脂(宇部興産(株)製「UMERT4040F」)を成形し、試験片とした。
【0029】
(比較例2)
ポリアミド樹脂(宇部興産(株)製「UBEナイロン2020GU6」、ガラス繊維30重量%含有)を成形し、試験片とした。
【0030】
上記の各試験片について、(1)耐熱性、(2)寸法安定性、(3)耐久性について評価した。各評価方法は以下のとおりである。
(1)耐熱性の評価
電動パワーステアリング装置用の減速ギアに求められる耐熱性は約120℃であり、この温度に長時間晒されても強度を保つ必要がある。そこで、各試験片を120℃大気中に放置し、500時間、1000時間、1500時間、2000時間後に引張試験を行い、2000時間放置後の強度保持率が90%以上であれば合格「○」とし、90%未満を不合格「×」として表1に付した。
【0031】
(2)寸法安定性の評価
図2〜図5に示すように、深さ0.5mmのローレット加工を施し、脱脂した外径45mm、幅13mmのS45C製の芯管の外周面にシランカップリング剤系接着剤を塗工し、上記と同様の樹脂材料を射出成形して外径60mm、幅13mmのウォームホイールブランク材を成形し、次いで樹脂部の外周を切削加工してギア歯を形成してウォームホイール試験体を作製した。尚、各実施例については、上記と同様の架橋処理を施してある。そして、各ウォームホイール試験体を、下記条件Iまたは条件IIの下に放置し、所定時間経過後にギア外径寸法の変化量を測定した。何れの条件においても、変化量が40μm以下を合格「○」、40μmを超えるものを不合格「×」として表1に併記した。
・条件I :60℃、90%RH、70時間
・条件II :80℃、90%RH、300時間
【0032】
(3)耐久性の評価
寸法安定性の評価に用いたものと同様にしてウォ−ムホイ−ル試験体を作製し、実際の自動車減速ギアに組み込み、下記条件にて操舵操作を繰り返し行った。何れの条件においても、表記の回数の操舵に耐えることができた減速ギアを合格「○」、耐えることができなかった減速ギアを不合格「×」として表1に併記した。
・条件I :30℃、50%RH、10万回操舵
・条件II :30℃、50%RH、30万回操舵
・条件III :50℃、90%RH、10万回操舵
・条件IV :50℃、90%RH、20万回操舵
・条件V :50℃、90%RH、30万回操舵
【0033】
【表1】
【0034】
表1に示すように、本発明に従いポリエチレンを架橋することにより、従来のポリアミド樹脂を用いた場合(比較例2)と比べても優れた耐熱性、寸法安定性、耐久性が得られることがわかる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ポリエチレンを架橋して樹脂部を形成したことにより、寸法安定性に優れ、更には耐久性もより向上した高信頼性の電動パワーステアリング用減速ギアが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の減速ギアの一例を示す斜視図である。
【図2】ウォームホイールの製造方法を説明するための図であり、芯管の断面図である。
【図3】ウォームホイールの製造方法を説明するための図であり、成形金型の断面図である。
【図4】ウォームホイールの製造方法を説明するための図であり、得られたウォームホイールブランク材の斜視図である。
【図5】ウォームホイールの製造方法を説明するための図であり、得られたウォームホイールの斜視図である。
【符号の説明】
1 芯管
3 樹脂部
4 スプルー
5 ディスクゲート
8 接着剤
10 ギア歯
11 ウォームホイール
12 ウォーム
20 減速ギア
30 側面部
Claims (2)
- 操舵補助出力発生用電動モータの出力をステアリングシャフトに伝達するための電動パワーステアリング装置用減速ギアにおいて、金属製芯管の外周に、ポリエチレン樹脂を母材とする樹脂組成物を架橋してなり、かつその外周面にギヤ歯が形成された樹脂部を一体化してなるウォームホイールを備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置用減速ギア。
- 放射線架橋及び化学架橋の少なくとも一方による架橋がなされていることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置用減速ギア。
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JP2002258945A JP2004092893A (ja) | 2002-09-04 | 2002-09-04 | 電動パワーステアリング装置用減速ギア |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100857623B1 (ko) * | 2007-04-30 | 2008-09-09 | 남양공업주식회사 | 전동식 파워 스티어링 장치의 웜휠 구조 |
WO2018011958A1 (ja) * | 2016-07-14 | 2018-01-18 | 住友電工ファインポリマー株式会社 | ギア、及びギアの製造方法 |
CN109649478A (zh) * | 2017-10-10 | 2019-04-19 | 株式会社万都 | 电动转向的蜗轮 |
-
2002
- 2002-09-04 JP JP2002258945A patent/JP2004092893A/ja active Pending
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