JP2004091598A - ポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品およびその製造方法 - Google Patents

ポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】剛性および耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】ポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品は、(A)ポリエステル樹脂 60〜95重量%、(B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体 1〜20重量%、および(C)エチレン系重合体 4〜35重量%(なお、(A)、(B)および(C)の合計量が100重量%である。)よりなるポリエステル樹脂組成物から形成される。ポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品の製造方法は、(A)ポリエステル樹脂 60〜95重量部、(B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体 1〜20重量部、および(C)エチレン系重合体 4〜35重量部(なお、(A)、(B)および(C)の合計量が100重量部である。)からなる組成物を溶融混練した後、圧縮成形する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品およびその製造方法に関し、より詳細には、再生ポリエステル樹脂や再生ポリオレフィン樹脂にも適用可能な、高い耐衝撃性と高剛性を有するポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品およびその製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
近年、製品の輸送、保管等にパレットが用いられており、物流システムにはなくてはならないものとなっている。このパレットの材料として木材が多く使用されてきたが、木材資源の有効利用、防腐・防虫剤等による衛生性の課題がある。そこで製品の寿命が長く、衛生性に優れた合成樹脂製パレットが多く用いられるようになってきている。
【0003】
代表的な合成樹脂製パレットは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料に、射出成形法によって成形されている。このような合成樹脂製パレットは、衛生性、成形性等に優れているが、耐衝撃性、剛性等の機械的強度が必ずしも充分ではないという問題がある。
また、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂は、高い剛性を有しているものの、耐衝撃性が充分でなく、耐衝撃性を必要とする成形品には不向きであった。
【0004】
本発明者は、このような従来技術に鑑み、剛性および耐衝撃性に優れた成形体が得られるような樹脂組成物について検討した結果、ポリエステル樹脂に、カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体と、エチレン系重合体とを配合した樹脂組成物は、剛性および耐衝撃性に優れ、パレット、コンクリートパネル等の大型成形体の素材として好適であることを見出した。また、このような樹脂組成物は、圧縮成形法に好適であることを見出した。
【0005】
【発明の目的】
すなわち本発明は、剛性および耐衝撃性に優れたポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品およびその製造方法を提供することを目的としている。
【0006】
【発明の概要】
本発明に係るポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品は、
(A)ポリエステル樹脂 60〜95重量%、
(B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体 1〜20重量%、
および
(C)エチレン系重合体 4〜35重量%(なお、(A)、(B)および(C)の合計量は100重量%である。)
よりなるポリエステル樹脂組成物から形成されることを特徴としている。
【0007】
本発明では、上記ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートであることが好ましい。また、ポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品としては、パレット、コンクリートパネル、シートなどが挙げられる。
本発明に係るポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品の製造方法は、
(A)ポリエステル樹脂 60〜95重量部、
(B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体 1〜20重量部、
および
(C)エチレン系重合体 4〜35重量部(なお、(A)、(B)および(C)の合計量は100重量部である。)
からなる組成物を溶融混練した後、圧縮成形することを特徴としている。
【0008】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品およびその製造方法について具体的に説明する。
本発明に係るポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品は、(A)ポリエステル樹脂、(B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体および(C)エチレン系重合体とから形成されている。以下、本発明に係るポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品を形成する各成分について説明する。
【0009】
((A)ポリエステル樹脂)
本発明に使用可能なポリエステル樹脂(A)は、芳香族または脂肪族のジカルボン酸とジオールとの重縮合体であって、製造に際して、ジカルボン酸およびジオールは、各々1種類を選んで通常の重縮合条件下で製造してもよく、あるいは2種類以上を適宜組み合わせて製造してもよい。
【0010】
ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、ジフニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸等を例示することができる。
ジオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等を例示することができる。重縮合に際して、p−ヒドロキシ安息香酸等のヒドロキシカルボン酸を共存させてもよい。
【0011】
このようなポリエステル樹脂(A)としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を代表例に挙げることができ、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
またポリエステル樹脂(A)は、それらの成形品を一旦使用した後の再生品(例えば、回収したPETボトルを粉砕したもの)であってもよく、さらに未使用品と再生品との混合物であってもよい。
【0012】
ポリエステル樹脂(A)は、フェノール/テトラクロロエチレン=50/50(重量比)混合溶媒中、25℃で測定した極限粘度(IV)が、0.55〜1.0、好ましくは0.60〜0.85(dl/g)の範囲にあるものが使用に適している。
((B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体)
本発明で使用できるカルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合(B)は、カルボン酸基を含むエチレン・α−オレフィン共重合体であって、具体的には未変性のエチレン・α−オレフィン共重合体(以下「原料エチレン・α−オレフィン共重合体」ともいう。)へα,β−不飽和カルボン酸化合物をグラフト共重合して得た重合体、あるいはエチレン・α−オレフィン共重合体を酸化処理してその共重合体分子中にカルボン酸基を生成させた重合体等を例示することができる。
【0013】
このカルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体は、ポリエステル樹脂とエチレン系重合体との均一混合を促し、ポリエステル樹脂組成物の形成に寄与する。本発明においては、特に前者のグラフト変性体がポリエステル樹脂組成物の形成に好適である。
ここで原料エチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンから導かれる構成単位を60〜95、好ましくは70〜90(モル%)、α−オレフィンから導かれる構成単位を5〜40、好ましくは10〜30(モル%)の割合で含有するランダム共重合体である。α−オレフィンとしては、直鎖または分岐鎖状の炭素原子数3〜20のオレフィンが好ましく、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンを挙げることができ、またそれらを2種類以上組み合わせて使用してもよい。これら共重合体の中でも、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体が好ましい。この原料エチレン・α−オレフィン共重合体中には、少量のジエン成分含まれていてもよい。
【0014】
また、原料エチレン・α−オレフィン共重合体は、その密度が0.85〜0.90(g/cm)、ASTM D−1238に準拠し、230℃、2.16kg荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.2〜20(g/10分)であって、またX線回折法で測定した結晶化度が25%以下の低結晶性ないし非晶性の重合体であることが望ましい。このようなエチレン・α−オレフィン共重合体は、例えば、チーグラー系触媒またはメタロセン系触媒の存在下に、エチレンとα−オレフィンとの共重合を溶液状態で行うことによって製造することができる。
【0015】
グラフトモノマーとなるα,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、シトラコン酸、ソルビン酸、メサコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ハイミック酸等を例として挙げることができ、特にアクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましい。
【0016】
カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、上記のようなカルボン酸基を含むエチレン・α−オレフィン共重合体のみから構成されていてもよく、またカルボン酸基を含むエチレン・α−オレフィン共重合体と未変成のエチレン・α−オレフィン共重合体との混合体であってもよい。カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)中のα,β−不飽和カルボン酸の含量は、0.01〜5、好ましくは0.05〜3(重量%)である。カルボン酸の含量が前記の範囲内にあると、ポリエステル樹脂(A)とエチレン系重合体(C)との相溶性を高める効果が高い。
【0017】
カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、原料エチレン・α−オレフィン共重合体を溶液状態または溶融状態とし、これに前記したα,β−不飽和カルボン酸をグラフト重合反応させることによって製造することができる。この際、過酸化物のようなラジカル発生剤を共存させると、効率よくグラフト化反応を進めることができる。
【0018】
原料エチレン・α−オレフィン共重合体を酸化処理してその共重合体分子中にカルボン酸基を生成させるには、原料エチレン・α−オレフィン共重合体を溶融状態で攪拌下に酸素または酸素含有ガスと接触させる。
((C)エチレン系重合体)
本発明に使用できるエチレン系重合体(C)は、ポリエチレン、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチレンとビニルモノマーとの共重合体等、エチレン繰り返し単位を主体に有する重合体であればいずれをも使用することができる。
【0019】
エチレン系重合体(C)は、一般のエチレン系重合体の中でも低密度の重合体に属する。具体的には、その密度が0.930未満、好ましくは0.850〜0.920、より好ましくは0.870〜0.910(g/cm)の範囲内にある。その密度が0.930(g/cm)未満の重合体をポリエステル樹脂組成物の一成分として使用すると、十分な耐衝撃性の改良効果が得られる。また、このエチレン系重合体(C)は、未使用の重合体であっても、再生重合体であってもよい。
【0020】
またエチレン系重合体(C)のASTM D−1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重下に測定したメルトフローレート(MFR)は、0.1〜20、好ましくは0.5〜10(g/10分)である。この範囲内にあると、ポリエステル樹脂組成物の成形性を高め、機械的強度を高めることができる。
エチレン系重合体(C)として使用できるポリエチレンとしては、高圧法低密度ポリエチレン、中低圧法低密度ポリエチレンが挙げられる。中低圧法低密度ポリエチレンは、その構成単位中に通常10モル%以下のα−オレフィンを含んでおり、従って次に説明するエチレン・α−オレフィン共重合体と部分的に重複している。
【0021】
エチレン系重合体(C)として使用できるエチレン・α−オレフィン共重合体としては、前述したカルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体を製造する際に原料として使用した低結晶性ないし非晶性の原料エチレン・α−オレフィン共重合体が使用できる他に、結晶性を有しかつポリエチレンに近い物性を有するエチレン・α−オレフィン共重合体も包含する。従って、このエチレン・α−オレフィン共重合体を構成するモノマー組成は、エチレンから導かれる構成単位が70モル%以上、α−オレフィンから導かれる構成単位が30モル%以下と広範囲に亘っている。ここで、α−オレフィンは、前述した炭素原子数3〜20のオレフィンの中から適宜選択使用することができ、特にプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンが好ましい。
【0022】
エチレン系重合体(C)として使用できるエチレンとビニルモノマーとの共重合体としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。
エチレン系重合体(C)としては、前述したポリエチレンまたはエチレン・α−オレフィン共重合体が好ましく、特に結晶性のエチレン・1−ヘキセン共重合体、非晶性のエチレン・プロピレン共重合体、非晶性のエチレン・1−ブテン共重合体、非晶性のエチレン・1−オクテン共重合体が好適である。なお、エチレン系重合体(C)をポリエステル組成物の一成分として添加すると、樹脂は白色不透明化することもあるが、外観良好な成形体を製造することができる。
【0023】
このエチレン系重合体(C)として使用できる結晶性ないし非晶性の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体は、バナジウム化合物やチタン化合物と有機アルミニウム化合物との組み合わせを一例としたチーグラー系触媒、シクロペンタジエニル環を有するジルコニウム化合物とオキシアルミニウム化合物との組み合わせを一例としたメタロセン系触媒のようなオレフィン立体規則性重合触媒を用いることによって製造することができる。
【0024】
(ポリエステル樹脂組成物)
ポリエステル樹脂組成物を構成する各成分の混合割合は、ポリエステル樹脂(A)60〜95重量%、好ましくは65〜85重量%、酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体(B)1〜20重量%、好ましくは5〜15量%、エチレン系重合体(C)4〜35重量%、好ましくは5〜25重量%が望ましい。ここで、(A)、(B)および(C)の合計量は100重量%である。各成分が、この組成範囲内にあると、耐衝撃性に優れかつ剛性の高い成形体を得ることができる。
【0025】
ポリエステル樹脂組成物には、本発明の目的から逸脱しない範囲内で、各種の添加剤を適宜加えることができる。添加剤の例としては、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、顔料、核剤、難燃剤、充填剤等を挙げることができる。
(圧縮成形体の製造)
圧縮成形体を製造する際には、上記各成分を上記割合でドライブレンドした後、成形機に供給してもよく、また予め上記各成分を上記割合でメルトブレンドした後成形機に供給してもよい。
【0026】
ドライブレンドでは、ヘンシェルミキサー、V−ブレンダー、リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等を用いて、上記各成分を上記の割合で含む組成物を調製する。
メルトブレンドでは、ドライブレンドした後、例えば一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー、ミキシングロール等を用いて溶融混練りを加えることによって、ペレット状の組成物を調製する。
【0027】
ここでポリエステル樹脂(A)は、溶融時に加水分解が起こり、分子量が低下して機械的強度が低下するため、溶融混練りに先立ち、予め充分に乾燥することが好ましい。また、溶融混練り時にスクリュー内を真空に保ち、そこから水分を除去することで加水分解を押さえることができる。
本発明で用いられるポリエステル樹脂組成物は、常温および低温において優れた衝撃強度を有しており、パレット等の圧縮成形品に好適に使用できる。
【0028】
このようなポリエステル樹脂組成物を用いて圧縮成形体を製造するには、従来公知の装置を用い、従来公知の方法で圧縮成形する。例えばドライブレンドまたはメルトブレンドして得た組成物を、成形機の溶融混練り部に供給し、組成物を均一な組成とする。次いで、金型をセットした圧縮成形機の開いた2個の金型の間に溶融した樹脂を供給した後、圧縮成形機のプレスを作動させて金型を閉じることにより金型内の隅々まで溶融樹脂を充填し、そこで固化させることにより所望の形状の成形体を製造することができる。
【0029】
このようにして製造される圧縮成形体としては、パレット、コンクリートパネル、シートなどがある。
【0030】
【発明の効果】
本発明に係るポリエステル樹脂組成物製圧縮成形体は、剛性および耐衝撃性に優れている。
【0031】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例では、以下の樹脂を使用した。
(A)ポリエステル樹脂
ポリエチレンテレフタレート(PET):PETボトル再生フレーク、極限粘度(IV)=0.73dl/g
(B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体
マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体:エチレン・プロピレン共重合体(エチレン含量:80モル%、X線回折による結晶化度:5%、MFR(230℃)=0.2g/10分)にマレイン酸をグラフト共重合した変性重合体(マレイン酸含量:1.0重量%)
(C)エチレン系重合体
エチレン・1−ヘキセン共重合体:エチレン含量=94モル%、密度=0.905g/cc、MFR=4g/10分
【0032】
【実施例1】
PETを除湿乾燥器で予め乾燥し、水分を除去した。このPET 70重量部に、マレイン酸変性エチレン・プロピレン共重合体 5重量部およびエチレン・1−ヘキセン共重合体 25重量部を添加し、タンブラーでブレンドし成形原料とした。この樹脂組成物は、予め押出機等でペレット化することなくドライブレンドした状態で直接成形機に供給した。
【0033】
ドライブレンドした樹脂を、280℃のシリンダー設定温度にて、直径120mmのフルフライトスクリューを有する押出機で可塑化、溶融、混練りし、全体を均一に微分散した。
次に、溶融混練りした樹脂を、金型表面が30℃程度に冷却された金型内に供給した。金型には、縦・横とも1100mm、高さ75mmの積載荷重1トン用のパレットのものを使用した。500トンのプレス機の金型を閉じ、溶融状態の樹脂を金型の隅々まで充填し、金型内で冷却固化させた。この金型内では、PETが非晶質状態となるように急速に冷却した。このようにして外観良好なパレットの片面を得た。
【0034】
同様に成形したパレットの片面2枚をパレット溶着機にセットし、熱板温度を270℃に設定し、ここで約30秒間溶着面を加熱溶融後、2枚を溶着してパレットを得た。溶着時にはみ出た樹脂はビード除去機で除去し、溶着面を平滑に仕上げた。出来上がったパレットの重量は30kgであった。
(製品の評価)
得られたパレットについてJIS Z0602に準拠して物性を測定した。
【0035】
落下強度:パレットを0.5mの高さから落下させ、破損等を確認した結果、破損等の異常はなく、耐衝撃性に優れていた。
曲げ強度:パレットを200kNの構造物曲げ試験機にセットし、最大積載荷重の1.25倍の1250kgの荷重をかけ、フォーク差し込み方向のたわみを測定した結果、最大積載時に1.7%のたわみ率で、高剛性の優れた性能を示した。
【0036】
下面デッキボード強度:パレットを前記の曲げ試験機にセットし、最大積載荷重の1.15倍の1150kgの荷重をかけ、たわみを測定した結果、1.5%を示し、高剛性の性能を示した。
脚部圧縮強度:パレットのコーナー部に最大積載荷重の1.1倍の1100kgの荷重をかけ、ひずみの量を測定した結果、ひずみ量は0.5mmを示した。

Claims (4)

  1. (A)ポリエステル樹脂 60〜95重量%、
    (B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体 1〜20重量%、
    および
    (C)エチレン系重合体 4〜35重量%(なお、(A)、(B)および(C)の合計量は100重量%である。)
    よりなるポリエステル樹脂組成物から形成されることを特徴とするポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品。
  2. 上記ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品。
  3. パレット、コンクリートパネルまたはシートであることを特徴とする請求項1または2に記載のポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品。
  4. (A)ポリエステル樹脂 60〜95重量部、
    (B)カルボン酸変性エチレン・α−オレフィン共重合体 1〜20重量部、
    および
    (C)エチレン系重合体 4〜35重量部(なお、(A)、(B)および(C)の合計量は100重量部である。)
    からなる組成物を溶融混練した後、圧縮成形することを特徴とするポリエステル樹脂組成物製圧縮成形品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012111818A (ja) * 2010-11-22 2012-06-14 Furukawa Electric Co Ltd:The 樹脂組成物およびその成形品
WO2021010919A1 (en) * 2019-07-17 2021-01-21 Oezkan Remzi Advertisement structure integrated to a conveyor system and a production method thereof

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