JP2004091579A - シロキサンポリマおよびそれを含有するシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物およびそれを用いた光導波路 - Google Patents

シロキサンポリマおよびそれを含有するシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物およびそれを用いた光導波路 Download PDF

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Abstract

【課題】クラック発生が少なく、温度サイクル試験等の信頼性に優れた皮膜を得ることができるシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物およびそれを用いて形成した光導波路を得る。
【解決手段】一般式R Si(OR´)4−m(ただし、R、R´は同一もしくは異なっていても良く、それぞれ水素,アルキル基,アリール基,アルケニル基,またはそれらの置換体を表わす。また、mは0〜3の整数である。)で表わされるアルコキシシランを加水分解および縮合させることによって得られるシロキサンポリマにおいて、重量平均分子量が10万未満で、かつ、重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)を22以下としたシロキサンポリマを含有したシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物である。この組成物を用いることによって、クラック発生が少なく、温度サイクル試験後の信頼性に優れた光導波路を得ることができる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クラックの発生が少なく、温度サイクル試験等の信頼性に優れた皮膜を得ることができるシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物およびそれを用いて形成した光導波路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ファイバを使用した光通信システムにおいて、基板上に、光信号を伝送するための光導波路と、光信号を受信するための受光素子と、光信号を発信するための発光素子と、これら受光素子・発光素子の駆動や信号の処理を行なうための回路素子等から成る光送受信モジュールが用いられている。光送受信モジュールに使用される光導波路としては、より高い生産性や低コスト化の要求から、樹脂系材料を用いた光導波路を使用することが望まれている。光導波路に用いる樹脂系材料の一つとして、特開平7−331173号公報に示されているような光透過性や耐熱性に優れており、光導波路製作における加工性にも優れているシロキサンポリマが用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、シロキサンポリマを用いた皮膜や光導波路を製作した場合、製作過程で皮膜にクラックが生じたり、製作した光導波路を温度サイクル試験等の信頼性試験にかけた際にクラックが生じたりすることがあった。
【0004】
本発明は上記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、クラックの発生が少なく、温度サイクル等の耐環境信頼性に優れた皮膜を得ることができるシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物およびそれを用いて形成した光導波路を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のシロキサンポリマは、一般式R Si(OR´)4−m(ただし、R、R´は同一もしくは異なっていても良く、それぞれ水素,アルキル基,アリール基,アルケニル基,またはそれらの置換体を表わす。また、mは0〜3の整数である。)で表わされるアルコキシシランを加水分解および縮合させることによって得られるシロキサンポリマにおいて、重量平均分子量(Mw)が10万未満であり、かつ、重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が22以下であることを特徴とするものである。
【0006】
また、本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物は、本発明のシロキサンポリマを含有することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明のシロキサンポリマ皮膜は、本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物を基板上に塗布し加熱処理を行なって形成したことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の光導波路は、コア部およびクラッド部を本発明のシロキサンポリマ皮膜を用いて形成したことを特徴とするものである。
【0009】
一般的に高分子材料において、重量平均分子量(Mw)が大きいほど強靱性に優れたものとなるとされている。しかしながら、一般式R Si(OR´)4−mで表わされるアルコキシシランを加水分解および縮合させることによって得られるシロキサンポリマにおいては、その反応過程における反応速度、材料の混合順序・方法等の諸条件に依って重量平均分子量を大きく変化させることが可能であったが、単純に重量平均分子量(Mw)の大きいものが小さいものよりもクラックの発生が少なく優れたものであるというわけではなかった。
【0010】
一般式R Si(OR´)4−mで表わされるアルコキシシランを加水分解および縮合させることによって得られるシロキサンポリマにおいては、上述のようにその反応過程における反応速度、材料の混合順序・方法等の諸条件に依って重量平均分子量は大きく変化するものであったが、数平均分子量の変化量は小さいものであり、重量平均分子量(Mw)が大きいものほど、分子量が大きいものから小さいものまでを含む分子量分布が広いことを示していた。そして、重量平均分子量(Mw)と、分子量分布の分散を示す指標となる重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)がある範囲にある場合、クラックの発生が少なく優れたシロキサンポリマ皮膜を得ることができ、それを用いて形成した光導波路はクラックの発生が少ない優れたものとなることを知見した。
重量平均分子量(Mw)が大きく重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が大きな場合には、分子量が小さいものを多く含んだものとなり、強靱性を劣化させる要因となっていると思われる。
【0011】
このような知見に基づき、一般式R Si(OR´)4−mで表わされるアルコキシシランを加水分解および縮合させることによって得られるシロキサンポリマにおいて、重量平均分子量が10万未満で、かつ、重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)、つまり分子量分散(Mw/Mn)が25以下である場合には、十分な強靱性を持ち、クラックの発生が少ない優れたものとなることを見い出し、本発明で完成するに至った。ここで、分子量測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィにより行ない、ウォーターズ社製Model−510を用いた。測定条件としては、カラムとして昭和電工(株)製KF−804L・KF−803・KF−802の3本直列つなぎ、カラム温度40℃、溶媒としてテトラヒドロフラン、流速0.8ml/分とし、また、分子量基準として単分散ポリスチレンを用いた。
【0012】
さらに分子量分散(Mw/Mn)が22を超えるシロキサンポリマを用いて光導波路の製作を試みたものは、上部クラッド層の形成の際にクラックが生じ、基板内の約半数の割合が不良となって、歩留まり良く光導波路を製作することができなかったのに対し、分子量分散(Mw/Mn)が22よりも小さいシロキサンポリマを用いて光導波路の製作を試みた場合には、良好に歩留まり良く光導波路を製作することができた。さらに、製作した光導波路に対して−45℃〜+85℃、保持時間30分、250サイクルの温度サイクル試験を行なったところ、分子量分散(Mw/Mn)がおおよそ15から20の範囲にあるシロキサンポリマを用いて製作した光導波路の場合には、クラックの発生度合いが小さく実用上問題のないものが得られたが、その範囲外のシロキサンポリマを用いて製作した光導波路の場合にはクラックの発生率が高く実用上問題となるものが得られた。従って、より好適な分子量分散(Mw/Mn)の範囲としては、22以下、さらにより好適な範囲としては15乃至20であることが望ましい。
【0013】
また、本発明のシロキサンポリマと有機溶媒とを混合してシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物を作製して、それを基板上に塗布し加熱処理を行なうことによって、容易に本発明のクラックの発生が少ない優れたシロキサンポリマの皮膜を基板上に形成することができる。
【0014】
そして、このシロキサンポリマ皮膜に適宜加工を行なうことによって本発明のシロキサンポリマから成るクラックの発生が少ない優れた光導波路を製作することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に使用されるシロキサンポリマは、アルコキシシランに水を反応させて加水分解し、さらに加熱または常温での放置により部分的に脱水縮合させることにより高分子量化させたものである。
【0016】
本発明に使用されるアルコキシシランは一般式R Si(OR´)4−mで表わされるものである。ただし、R、R´は同一もしくは異なっていても良く、それぞれ水素,アルキル基,アリール基,アルケニル基,またはそれらの置換体を表わす。また、mは0〜3の整数である。
【0017】
Rは、例えば、水素,メチル基・エチル基・プロピル基等のアルキル基・フェニル基等のアリール基,ビニル基等のアルケニル基,β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基・γ−メタクリロキシプロピル基・γ−グリシドキシプロピル基・γ−クロロプロピル基・γ−メルカプトプロピル基・γ−アミノプロピル基・N−フェニル−γ−アミノプロピル基・N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピル基・トリフロオロメチル基・3,3,3−トリフルオロプロピル基等の置換アルキル基等が挙げられる。これらの中から、1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。この選択により、得られる皮膜の特性を調整することが可能である。特に、皮膜の強靭性向上の点から、Rとしてアルコキシ基を除く、反応性基を有するものであるのが望ましい。例えば、ビニル基,γ−メタクリロキシプロピル基,γ−グリシドキシプロピル基である。これらを用いることにより、得られる皮膜は、シロキサン骨格のみでなく、これら反応基による架橋形成による骨格形成が成され、膜の強靭性が向上する。
【0018】
R´は、例えば、水素,メチル基・エチル基・n−プロピル基・i−プロピル基n−ブチル基・sec−ブチル基・t−ブチル基等のアルキル基,フェニル基等のアリール基,アセチル基・β−メトキシエトキシ基等の置換アルキル基等が挙げられる。
【0019】
これらのアルコキシシランの具体例としては、テトラヒドロキシシラン・テトラメトキシシラン・テトラエトキシシラン・メチルトリメトキシシラン・メチルトリエトキシシラン・フェニルトリメトキシシラン・フェニルトリエトキシシラン・ビニルトリメトキシシラン・ビニルトリエトキシシラン・γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン・γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン・γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン・γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン・ジメチルジメトキシシラン・ジメチルジエトキシシラン・ジフェニルジメトキシシラン・ジフェニルジエトキシシラン・γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン・γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン・トリフルオロメチルトリメトキシシラン・トリフルオロメチルトリエトキシシランを挙げることができ、これらのアルコキシシランは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
【0020】
これらのアルコキシシランの加水分解および縮合反応は無溶媒でも良いが、通常は有機溶媒中で行なわれる。例えば、メタノール・エタノール・プロパノール・ブタノール・3−メチル−3−メトキシブタノール等のアルコール類、エチレングリコール・プロピレングリコール等のグリコール類,エチレングリコールモノメチエーテル・プロピレングリコールモノメチルエーテル・プロピレングリコールモノブチルエーテル・ジエチルエーテル等のエーテル類,メチルイソブチルケトン・ジイソブチルケトン等のケトン類,ジメチルホルムアミド・ジメチルアセトアミド等のアミド類,エチルアセテート・エチルセロソルブアセテート・3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等のアセテート類,トルエン・キシレン・ヘキサン・シクロヘキサン等の芳香族あるいは脂肪族炭化水素の他、N−メチル−2−ピロリドン,γ−ブチロラクトン,ジメチルスルホキシドを挙げることができる。
【0021】
これら加水分解および縮合反応における溶媒は、反応後に必ずしも除去する必要はなく、最終的に得られる塗液の溶剤に利用することもできる。従って、得られる塗液の塗布性向上の点からは、沸点100〜300℃の液体を用いることが好ましい。
【0022】
溶媒の量は任意に選択可能であるが、アルコキシシラン1重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いるのが好ましい。
【0023】
加水分解および部分縮合反応をさせるために用いる水はイオン交換水が好ましく、その量はアルコキシシラン1モルに対して、1〜4モルの範囲で用いるのが好ましい。
【0024】
また、加水分解および縮合反応をさせるために必要に応じて、触媒を用いることができる。用いる触媒としては、塩酸・硫酸・酢酸・トリフルオロ酢酸・リン酸・硼酸・p−トルエンスルホン酸・イオン交換樹脂等の酸触媒・トリエチルアミン・ジエチルアミン・トリエタノールアミン・ジエタノールアミン・水酸化ナトリウム・水酸化カリウム等の塩基触媒が挙げられるが、得られる皮膜の強靭性向上の点からは酸触媒が好ましい。
【0025】
触媒の量は、アルコキシシラン1重量部に対して、0.001〜0.1重量部の範囲で用いるのが好ましい。0.1重量部を超えると、塗液の保存安定性、および平坦性が損なわれる。また、0.001重量部より少ない場合では、低重合度ポリマしか得られず塗布性が損なわれる。
【0026】
加水分解および部分縮合の反応温度は凝固点から沸点の範囲で通常選択されるが、沸点以上の温度で、副生する低沸点アルコールおよび水を蒸留させ取り去りながら、反応を進行させることが塗布性および保存安定性の点から好ましい。
【0027】
また、反応温度は凝固点から沸点の範囲で通常選択される。
【0028】
なお、反応雰囲気は窒素雰囲気下で行なうのが好ましい。
【0029】
本発明のシロキサンポリマの合成方法には、アルコキシシランを全て一度に混合した後に全体的に加水分解反応させたり、それぞれのアルコキシシランを部分的に加水分解させた後にそれらを混合して加水分解を進めたりするなど種々の異なった反応の方法や、反応時間、反応温度等を変えることによって、種々の分子量を有するシロキサンポリマを得る方法がある。そして本発明のシロキサンポリマの分子量分散(Mw/Mn)は、25以下であることが望ましく、より望ましくは22以下、さらにより望ましくは15乃至20となるように合成すれば良い。
【0030】
本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物においては、本発明のシロキサンポリマを、有機溶媒、好ましくは沸点100℃以上の有機溶剤を溶剤として用いた溶液状態で用いる。溶剤は、シロキサンポリマを合成した際の反応溶媒をそのまま溶剤として用いることもできる。また、必要に応じて、シロキサンポリマの合成反応後に、塗布性向上等のために溶剤置換を行なうこと、濃度調整のために溶剤の添加・除去を行なうことも可能である。このときの溶剤としては、シロキサンポリマの合成に用いることができる溶媒として前述した溶剤を単独で、あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0031】
さらに、本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物には、必要に応じて、膜硬化剤・粘度調整剤・界面活性剤・安定化剤・着色剤・ガラス質形成剤等を添加することができる。
【0032】
本発明のシロキサンポリマ皮膜を基板上に形成する方法としては、本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物をスピンコート・ディッピングコート・スプレーコート・スクリーン印刷等の公知の方法によって基板上に塗布し、得られた塗液膜を乾燥する。乾燥は、オーブンやホットプレートを用いて50〜150℃の範囲で30秒〜30分間行なえば良い。乾燥後の膜厚は、1〜20μmとするのが好ましい。その後、塗液膜を加熱硬化する。加熱硬化は、オーブンやホットプレートを用いて200〜500℃の範囲で10分〜3時間行なうのが好ましい。これにより所望の膜厚のシロキサンポリマ皮膜を形成することができる。一度の皮膜形成で20μmを超えるような場合には、しわやクラックが生じたり急激な溶媒の蒸発により表面が荒れたりすることがあるので、20μmを超えるような場合には数回に分けて積層形成するのが良い。
【0033】
本発明のシロキサンポリマから成る皮膜は、皮膜形成時の体積収縮が小さいため、表面平坦性に優れたものであった。例えば、幅10μm、高さ10μmの凸構造を有する基板表面に厚さ15μmのシロキサンポリマ皮膜を形成した場合、表面の段差は0.3μm以下であり、優れた表面平坦性を示した。
【0034】
次に、本発明の光導波路の作製方法を説明する。まず本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物を基板上に塗布した後、加熱処理を行なってシロキサンポリマ皮膜から成る下部クラッド層を形成する。次にコア部となるコア層を積層形成する。コア層としては、本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物に金属アルコキシド、例えばテトラ−n−ブトキシチタンを適量混合した溶液を下部クラッド層の上に塗布した後に加熱処理を行なって得られる、金属を含有したシロキサンポリマ皮膜を用いればよい。これによれば、シロキサンポリマ中の金属含有量の制御によってクラッド部とコア部との間で所望の屈折率差を有する光導波路を容易に作製することができる。
【0035】
本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物に混合する金属アルコキシドの量としては、所望の屈折率となるような混合量を予め実験等により把握しておき、製作すべき光導波路の屈折率構造に応じて所望の屈折率となるように混合量を決定すればよい。例えば、テトラ−n−ブトキシチタンを本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物に混合して用いる場合には、シロキサンポリマ固形分に対するテトラ−n−ブトキシチタンの重量比を0.065〜0.65の範囲にとれば屈折率が0.2%〜2%程度増加するので、コア部とクラッド部の屈折率差が0.2%〜2%である通常の光導波路を作製するのに使用できる。
【0036】
次に、フォトリソグラフィやRIE(Reactive Ion Etching)等の周知の薄膜微細加工技術を用いて、コア層に対して加工を施し所定の形状でコア部を形成する。その後、下部クラッド層の形成と同様にして上部クラッド層をコア部が形成された表面上に被覆形成する。
【0037】
コア部の高さ・幅・屈折率、下部クラッド層および上部クラッド層の厚さ・屈折率は、所望の光導波路特性が得られるように周知の光導波路理論やシミュレーションや実験等から決定すればよい。
【0038】
本発明の光導波路を形成する基板は、光導波路が形成される支持基板として使用されるものであり、光集積回路基板や光電子混在基板等の光信号を扱う基板として使用される種々の基板、例えばシリコン基板やアルミナ基板・ポリイミド基板・ガラスセラミック基板・多層セラミック基板・薄膜多層セラミック基板・プラスチック電気配線基板等が使用できる。
【0039】
なお、下部クラッド層および上部クラッド層に用いるシロキサンポリマにも上記と同様の金属を含有させてもよい。
【0040】
また、屈折率を制御するには、金属を添加する他に、例えばシロキサンポリマの組成を変化させて屈折率を制御してもよい。
【0041】
【実施例】
次に、本発明の具体例を説明する。
【0042】
〔例1〕
アルコキシシランとして、メチルトリメトキシシランを7モル/ジメチルジメトキシシランを3モル/フェニルトリメトキシシランを2モルと、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル1.5kg、触媒としての塩酸0.1モルおよび水33モルを原料として混合し、加水分解させてシロキサンポリマを合成した。
途中、130℃のオイルバスで加熱し、低沸点物を蒸留しながら放出させて反応させた。得られた溶液に対しプロピレングリコールモノメチルエーテルを用いてシロキサンポリマ固形分濃度を35質量%に調整したシロキサンポリマ皮膜形成用塗液を得た。
【0043】
合成の際、アルコキシシランを一度に全て混合した後に全体的に加水分解反応させたり、それぞれのアルコキシシランを部分的に加水分解させた後にそれらを混合してさらに加水分解を進めたりするなど種々の異なった反応の方法や、反応時間・反応温度等を変えることによって、重量平均分子量(Mw)が約44000〜約165000、分子量分散(Mw/Mn)が13.7〜55.8の種々の分子量を有する表1に示す8種(試料1から試料8)のシロキサンポリマが得られた。ここで、分子量測定はゲルパーミエーションにより前述の条件で行なった。
【0044】
得られたそれぞれの塗液には、ゲル化、沈殿生成や濾過性不良といった問題は全く見られなかった。
【0045】
次に、試料1から試料8のそれぞれの塗液をシリコン基板上にスピンコータを用いて塗布し、100℃/30分、続いて窒素雰囲気中で270℃/90分の加熱処理を行ない、厚さ約12μmのシロキサンポリマ皮膜を形成した。得られたシロキサンポリマ皮膜の外観を調べたところ、分子量分散(Mw/Mn)が25を超えたものにはクラックが生じていたが、25以下のものについては、クラックや剥離・しわ等の異常は見られなかった。また、表面粗さ(算術平均粗さ:Ra)は0.01μm以下と小さいものであった。
【0046】
〔例2〕
〔例1〕で作製した種々の分子量を有する試料1から試料5のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液を用いてそれぞれ光導波路の作製を試みて、欠陥の有無を調べた。
【0047】
光導波路の製作方法としては、まず、アルミナセラミックスから成る基板の上面に〔例1〕で作製したシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物をスピンコータで塗布し100℃/30分、続いて窒素雰囲気中で260℃/90分の加熱処理を行ない、厚さ12μmのシロキサンポリマ皮膜から成る下部クラッド層を形成した。次に、シロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物にシロキサンポリマ固形分に対する重量比として0.16のテトラ−n−ブトキシチタンを混合した溶液を同基板にスピンコータで塗布し、120℃/30分、続いて窒素雰囲気中で260℃/90分の加熱処理を行ない、厚さ7μmのシロキサンポリマ皮膜から成るコア層を形成した。次に、スパッタリング法によって厚さ0.5μmのAl膜を形成し、フォトリソグラフィやエッチング処理を行なってコア部のマスクパターンとなる幅約8μmのストライプ状のAlパターンを形成した。次にこのAlパターンをマスクとしてコア層に対してCFガスによるRIE加工を施し、断面形状が約7μm角のコア部を形成した。次いで、Alパターンをアルカリ水溶液で除去した後、下部クラッド層を形成したのと同じシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物をスピンコータで塗布し100℃/30分、続いて窒素雰囲気中で260℃/90分の加熱処理を行ない、コア部上方の厚さが10μmとなるようなシロキサンポリマ皮膜から成る上部クラッド層を被覆形成した。
【0048】
このようにしてクラッド部の屈折率が1.442程度、コア部とクラッド部との屈折率差が約0.5%、コア部の断面のサイズ約7μm角の埋込型光導波路の製作を試みた。
【0049】
このような種々の分子量を有するシロキサンポリマとそれを用いて作製した皮膜および光導波路についての評価結果を表1にまとめた。
【0050】
【表1】
Figure 2004091579
【0051】
その結果、分子量分散(Mw/Mn)が22を超えるシロキサンポリマを用いて光導波路の製作を試みたものは、上部クラッド層の形成の際にクラックが生じ、基板内の約半数の割合が不良となり歩留まり良く光導波路を製作することができなかった。一方、分子量分散(Mw/Mn)が22よりも小さいシロキサンポリマを用いて光導波路の製作を試みた場合には、良好に歩留まり良く光導波路を製作することができた。
【0052】
さらに、作製した光導波路について−45℃〜+85℃、保持時間30分、250サイクルの温度サイクル試験を行なったところ、分子量分散(Mw/Mn)がおおよそ15乃至20の範囲にあるシロキサンポリマを用いて作製した光導波路の場合には、クラックの発生度合いが小さく実用上問題のないものが得られたが、その範囲外のシロキサンポリマを用いて作製した光導波路の場合にはクラックの発生率が高く実用上問題となるものであった。
【0053】
なお、本発明は以上の実施の形態の例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることは何ら差し支えない。
【0054】
例えば、本発明において光導波路を作製しようとする場合には分子量分散が22以下であることが望ましいが、シロキサンポリマ皮膜を単層で利用する場合には、クラックの生じない範囲、つまり分子量分散が25までのものを利用することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明のシロキサンポリマは、一般式RSi(OR´)4−m(ただし、R,R´は同一もしくは異なっていても良く、それぞれ水素,アルキル基,アリール基,アルケニル基,またはそれらの置換体を表わす。また、mは0〜3の整数である。)で表わされるアルコキシシランを加水分解および縮合させることによって得られるシロキサンポリマにおいて、重量平均分子量(Mw)が10万未満であり、かつ重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が22以下であることから、十分な強靭性を持ち、クラックの発生が少ない優れたものとなるので、皮膜形成時にクラックによる不良の発生が少なく、温度サイクル試験後にもクラックの発生度合いが小さいシロキサンポリマ皮膜を得ることができる。
【0056】
また、本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用途液組成物は、本発明のシロキサンポリマを含有していることから、十分な強靭性を持ち、クラックの発生が少ない優れたシロキサンポリマ皮膜を形成することができるとともに、膜形成時の体積収縮が小さく、表面平坦性に優れた皮膜を得ることができ、さらに適量の金属アルコキシド等を混合することにより金属を含有させ、その金属含有量を制御することによって所望の屈折率のシロキサンポリマ皮膜を得ることができる。
【0057】
また、本発明のシロキサンポリマ皮膜は、本発明のシロキサンポリマ皮膜形成用途液組成物を基板上に塗布し加熱処理を行なって形成したことから、皮膜形成時にクラックの発生が少なく、温度サイクル試験後にもクラックの発生が少ないシロキサンポリマ皮膜となるとともに、金属含有量を調整することにより所望の屈折率のシロキサンポリマ皮膜を得ることができるので、光導波路形成に好適なものとなる。
【0058】
また本発明の光導波路は、コア部およびクラッド部を本発明のシロキサンポリマ皮膜を用いて形成したことから、クラッド部となるクラッド層形成時のクラックの発生が少なく、温度サイクル試験後のクラックの発生が少ない優れたものとなり、表面平坦性に優れ屈折率の制御も容易に行なうことができて好適な光学特性の光導波路を得ることができる。

Claims (4)

  1. 一般式RSi(OR´)4−m(ただし、R,R´は同一もしくは異なっていても良く、それぞれ水素,アルキル基,アリール基,アルケニル基,またはそれらの置換体を表わす。また、mは0〜3の整数である。)で表わされるアルコキシシランを加水分解および縮合させることによって得られるシロキサンポリマにおいて、重量平均分子量(Mw)が10万未満であり、かつ重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が22以下であることを特徴とするシロキサンポリマ。
  2. 請求項1記載のシロキサンポリマを含有することを特徴とするシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物。
  3. 請求項2記載のシロキサンポリマ皮膜形成用塗液組成物を基板上に塗布し加熱処理を行なって形成したことを特徴とするシロキサンポリマ皮膜。
  4. コア部およびクラッド部を請求項3記載のシロキサンポリマ皮膜を用いて形成したことを特徴とする光導波路。
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