JPH09324051A - 高分子光学材料及びそれを用いた光導波路 - Google Patents

高分子光学材料及びそれを用いた光導波路

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JPH09324051A
JPH09324051A JP16510696A JP16510696A JPH09324051A JP H09324051 A JPH09324051 A JP H09324051A JP 16510696 A JP16510696 A JP 16510696A JP 16510696 A JP16510696 A JP 16510696A JP H09324051 A JPH09324051 A JP H09324051A
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optical
optical waveguide
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optical material
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Shoichi Hayashida
尚一 林田
Toshio Watanabe
俊夫 渡辺
Saburo Imamura
三郎 今村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性・透明性・屈折率制御性・硬化性・耐
応力性・低複屈折性をすべて併せ持つ材料、及びそれを
用いた光導波路を提供する。 【解決手段】 一般式(化1):Z−Si−(O0.5
3 及び(化2):R2 Si−(O0.5 2 (式中Zはフ
ェニル基又は重水素化フェニル基、Rはメチル基又はエ
チル基)で表される繰り返し単位からなる共重合体であ
る高分子光学材料。コアが該コアよりも屈折率の低いク
ラッドで囲まれた光導波路において、少なくとも前記コ
アに前記高分子光学材料を用いた光導波路。 【効果】 クラッキングによる損傷が抑えられ、光導波
路の製造を高効率化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光集積回路などの導
波型光部品に使用可能な高分子光学材料及びそれを用い
た光導波路に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンポリマーの一種であるポリシ
ロキサンはSi−O結合を繰り返し構造単位とするポリ
マーであり、一般に成膜性や耐熱性に優れており、特
に、フェニル基を側鎖とする高分子量のラダー(梯子)
型ポリシロキサンは、従来、電子デバイスの保護膜等へ
の応用が検討されてきた(特開昭64−26639
号)。また、最近ではその優れた光透過性に着目して、
高分子光導波路の作製が検討されている(特開平4−1
57402号)。更に、ポリマーを用いた光合/分波器
等の光回路部品はガラスを素材としたものに比較して経
済的に製造できるため、光通信システム、とりわけ、加
入者系の通信システムの経済化を可能とすることが期待
されている。高分子光導波路は構造の面からスラブ型と
チャネル型の2つに大別されるが、高機能光部品の分野
では、図1に例示するようなチャネル型導波路が特に重
要である。この導波路は、基板1上に設けた下層クラッ
ド2の上に、微細加工技術を用いてコア部3を設け、更
にコア部の上に上層クラッド4を設けた構造を有する。
ここでコア部の屈折率が周囲のクラッド部よりも大きい
ため、光はコア部に閉じこめられて光導波路として機能
することができる。このような光導波路に使用するシロ
キサン系材料に求められる条件には透明性、耐熱性、屈
折率制御性など種々あるが、従来技術ではまだ十分に満
足されていない条件として、硬化性と耐応力性を併せ
持つこと、複屈折性が無視し得ること、が挙げられ
る。まずの硬化性・耐応力性に関しては、良好な成膜
性を持ち、かつ、積層が可能なためには、硬化過程にお
いて高分子鎖の三次元架橋反応が十分に進行し、なおか
つ、適当な柔軟性を有することが必要であり、この条件
が満足されない場合には、導波路の製造過程におけるわ
ずかの温度差や溶媒との接触によって容易にクラッキン
グ(ひび割れ)が発生する問題がある。また、複屈折
性に関する問題としては、光部品の特性の不安定性やシ
ステムの複雑化が挙げられる。すなわち、入力信号光の
偏波面は伝送系のファイバーの歪み等で変動し得、その
ような入力信号光が顕著な複屈折性を示す材料で構成さ
れた光部品に入射された場合、偏波面の変動がそのまま
光部品の出力特性の不安定性となって反映される。ま
た、このような複屈折性を補償するための部品を併用す
ることも可能であるが、システム構成が複雑化し、経済
的なメリットが薄れるという問題がある。以上のような
理由から、導波路材料として従来同様の耐熱性・透明性
・屈折率制御性を保持すると共に、硬化性・耐応力性・
低複屈折性を併せ持つ材料が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は光導波
路材料として使用可能な、耐熱性・透明性・屈折率制御
性・硬化性・耐応力性・低複屈折性をすべて併せ持つ材
料、及びそれを用いた光導波路を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は高分子光学材料に関する発明であっ
て、下記一般式(化1)及び(化2):
【0005】
【化1】
【0006】
【化2】
【0007】(前記式中、Zはフェニル基あるいは重水
素化フェニル基、Rはメチル基あるいはエチル基を示
す)で表される繰り返し単位からなる共重合体であるこ
とを特徴とする。また、本発明の第2の発明は光導波路
に関する発明であって、コアが該コアよりも屈折率の低
いクラッドで囲まれた光導波路において、少なくとも前
記コアに、上記第1の発明の高分子光学材料を用いたこ
とを特徴とする。
【0008】本発明者らは前記問題を解決するために鋭
意検討を重ねた結果、従来のフェニル置換基主体の高分
子量ラダー型ポリシロキサンとは異なり、材料の構成単
位として二官能性シロキシ基を導入し、更に、分子量を
低く抑えることによって、前述の問題を解決できること
を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明では、従来用いられてきたラダー型ポリシロキサン
が、主にフェニル基を側鎖とする三官能性ユニットで構
成されるために硬化性と耐応力性を併せ持つことができ
ず、フェニル基含量が高いために高複屈折性であり、更
に、分子量が高いために顕著な複屈折性を示すのに対
し、小さいアルキル基を有する二官能性ユニットを導入
し、更に、低分子量化することで、前記の問題を解決す
るものである。本発明者らは、このような材料を使用す
ることで、導波路の製造過程におけるクラッキングを防
止でき、更に、光部品製造に最適な低複屈折性の材料が
得られることを見出した。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。まず、第1の発明である高分子光学材料について説
明する。前記一般式(化1)及び(化2)を満足する材
料であれば製造方法は特に限定されないが、例えば、非
プロトン性溶媒にフェニルトリクロロシラン、重水素化
フェニルトリクロロシランのような三官能性ハロシラン
原料とジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラ
ンのような二官能性ハロシラン原料を溶解させたのちに
水を加え、生成する低分子量の加水分解物を単離する、
あるいは、アルコール系溶媒にフェニルトリエトキシシ
ラン、重水素化フェニルトリエトキシシランのような三
官能性エトキシシラン原料とジメチルジエトキシシラ
ン、ジエチルジエトキシシランのような二官能性エトキ
シシラン原料を溶解させたのち、水と酸触媒を加えて加
熱し、生成する低分子量の加水分解物を単離する、など
の方法により製造することが可能である。実際には、二
官能性原料の含有率は、全体の3重量%以上45重量%
以下であることが好ましい。3重量%未満の場合、耐応
力性付与の効果が十分発揮されず、導波路製造過程で容
易にクラッキングが発生する。一方、45重量%超の場
合、柔軟な二官能性ユニットが過剰となるために耐熱性
が低下し、更に、C−H結合による振動吸収のために主
要な通信波長帯である近赤外領域での導波損失が増加す
る、という問題が生じる。また、単離した加水分解物の
重量平均分子量は通常500以上となるが、反応中ある
いは反応後の加熱により分子量を増加させ、より高粘度
の液体として使用する、あるいは、一旦固体として単離
したのちに溶液として使用することができる。しかしな
がら、分子量が30000超となった場合には複屈折値
が0.001台を越え、安定な出力特性をもつ光部品の
製造には不適当な材料となってしまう。したがって、重
量平均分子量は500以上30000以下であるのが好
ましい。これらの材料をコアとクラッドに用いてシング
ルモード光導波路を構成するには、屈折率が異なる二種
類の材料が必要であるが、そのような屈折率制御は、二
種類の原料の混合比を正確に調節することにより行うこ
とができる。
【0010】次に、第2の発明である光導波路について
説明する。本発明の光導波路は、前記第1の発明の高分
子光学材料の熱硬化物を、少なくともコア部分に用いた
ものである。当該高分子光学材料としては、一般式(化
2)が全体の3重量%以上45重量%以下を占め、重量
平均分子量が500以上30000以下である高分子光
学材料が好適である。前記の要件が満足される光導波路
であればその製造方法は特に限定されないが、例えば以
下の方法により製造することが可能である。光導波路を
形成するための基板としては、平滑な表面を有するもの
であれば特に限定されないが、例えば、シリコンウェハ
ー、石英ガラス、多成分ガラス、プラスチック板、プラ
スチックフィルム、セラミックス、金属板、鉱物、ある
いは、これらの材質を組合せたものを用いることができ
る。
【0011】これらの上に形成するクラッド用材料とし
ては、例えば、第1の発明による高分子光学材料を用い
ることができる。基板上のクラッド層は、例えば、上記
の高分子光学材料を含む溶液を基板上にスピンコートし
たのち乾燥する、あるいは、該溶液中に基板を浸漬した
のち乾燥することにより形成することができる。すなわ
ち、本発明において下層クラッドの形成方法は限定され
るものではない。上述の方法により形成された下層クラ
ッド上にコア層が形成される。このコア層作製に用いら
れる光導波路材料としては、第1の発明による高分子光
学材料のうち、屈折率がクラッド層材料よりもわずかに
大きく制御したものが用いられる。コア層の形成は、下
層クラッドの場合と同様にスピンコートや溶液中への浸
漬により行うことができる。このコア層は、更に、通常
のフォトリソグラフィーと反応性イオンエッチングによ
り所望のコアリッジの形状に加工される。これらの上に
形成する上層クラッド用の光導波路材料としては、例え
ば、第1の発明による高分子光学材料のうち、屈折率が
コア層材料よりもわずかに小さく制御したものを用いる
ことができるが、下層と同じものを使うことが望まし
い。上層クラッドは、例えば、上記の光導波路材料を含
む溶液をスピンコートしたのち乾燥する、あるいは、該
溶液中に基板全体を浸漬したのち乾燥する、など、下層
クラッドやコア層を形成したときと同様の方法で形成す
ることができる。すなわち、本発明において上層クラッ
ド層の形成方法は限定されない。こうして製造された光
導波路は必要に応じて基板からはく離した状態で使用す
ることもできる。以上の光導波路製造に関する記述は、
下層クラッド、コア、上層クラッドすべてに本発明の高
分子光学材料を使用した例を説明したものであるが、少
なくともコア部分に第1の発明の高分子光学材料を用い
る限り、第2の発明の光導波路の材料構成は特に限定さ
れない。
【0012】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0013】実施例1 以下の手順によりモノフェニルシロキサン単位〔前記一
般式(化1)〕:ジメチルシロキサン単位〔前記一般式
(化2)〕=72:28(重量比)の高分子光学材料を
製造した。1リットルの反応容器にテトラヒドロフラン
(THF)200ccを入れ、フェニルトリクロロシラ
ン20gとジメチルジクロロシラン8.1gを溶解し
た。これに酸トラップ剤として炭酸ナトリウム30gを
添加した。水8mlを50ccのTHFに溶解して上記
の溶液にかくはん下で加えたのち不溶物と溶媒を除去
し、得られた反応混合物にトルエン200ccを加えて
よくかくはんしたのち水洗した。溶媒の留去により目的
の生成物17gが得られた。NMR測定により、前記一
般式(化1)及び(化2)の組成比が仕込比に等しいこ
とを確認した。ポリスチレン換算の重量平均分子量は2
100であった。この高分子光学材料の溶液をシリコン
ウエハー上に塗布して300℃で1時間熱硬化させたも
のは、膜厚30μmでもクラッキングの発生が認められ
ず、更に、THF中に浸漬しても膜の溶解は認められな
かった。波長1.3μmにおける硬化膜の屈折率は、T
Eモードで1.5159、TMモードで1.5162で
あり、複屈折が無視し得ることが確認できた。
【0014】実施例2 モノフェニルシロキサン単位〔前記一般式(化1)〕:
ジメチルシロキサン単位〔前記一般式(化2)〕=7
6:24(重量比)とする以外は実施例1と同様にし
て、以下の手順により高分子光学材料を製造した。1リ
ットルの反応容器にTHF200ccを入れ、フェニル
トリクロロシラン20gとジメチルジクロロシラン7.
7gを溶解した。これに酸トラップ剤として炭酸ナトリ
ウム30gを添加した。水8mlを50ccのTHFに
溶解して上記の溶液にかくはん下で加えたのち不溶物と
溶媒を除去し、得られた反応混合物にトルエン200c
cを加えてよくかくはんしたのち水洗した。溶媒の留去
により目的の生成物15gが得られた。NMR測定によ
り、前記一般式(化1)及び(化2)の組成比が仕込比
に等しいことを確認した。ポリスチレン換算の重量平均
分子量は900であった。この高分子光学材料の溶液を
シリコンウエハー上に塗布して300℃で1時間熱硬化
させたものは、膜厚30μmでもクラッキングの発生が
認められず、更に、THF中に浸漬しても膜の溶解は認
められなかった。波長1.3μmにおける硬化膜の屈折
率は、TEモードで1.5221、TMモードで1.5
223であり、複屈折が無視し得ることが確認できた。
【0015】実施例3 フェニルトリクロロシランの代りに重水素化フェニルト
リクロロシランを用い、実施例1と同様の手順で、モノ
フェニルシロキサン単位〔前記一般式(化1)〕:ジメ
チルシロキサン単位〔前記一般式(化2)〕=73:2
7(重量比)の高分子光学材料を製造した。1リットル
の反応容器にTHF200ccを入れ、重水素化フェニ
ルトリクロロシラン20gとジメチルジクロロシラン
7.9gを溶解した。これに酸トラップ剤として炭酸ナ
トリウム30gを添加した。水8mlを50ccのTH
Fに溶解して上記の溶液にかくはん下で加えたのち不溶
物と溶媒を除去し、得られた反応混合物にトルエン20
0ccを加えてよくかくはんしたのち水洗した。溶媒の
留去により目的の生成物15gが得られた。NMR測定
により、前記一般式(化1)及び(化2)の組成比が仕
込比に等しいことを確認した。ポリスチレン換算の重量
平均分子量は2500であった。この高分子光学材料の
溶液をシリコンウエハー上に塗布して300℃で1時間
熱硬化させたものは、膜厚30μmでもクラッキングの
発生が認められず、更に、THF中に浸漬しても膜の溶
解は認められなかった。波長1.3μmにおける硬化膜
の屈折率は、TEモードで1.5166、TMモードで
1.5171であり、複屈折が無視し得ることが確認で
きた。
【0016】実施例4 モノフェニルシロキサン単位〔前記一般式(化1)〕:
ジメチルシロキサン単位〔前記一般式(化2)〕=7
7:23(重量比)とする以外は実施例3と同様にし
て、以下の手順により高分子光学材料を製造した。1リ
ットルの反応容器にTHF200ccを入れ、重水素化
フェニルトリクロロシラン20gとジメチルジクロロシ
ラン6.4gを溶解した。これに酸トラップ剤として炭
酸ナトリウム30gを添加した。水7mlを50ccの
THFに溶解して上記の溶液にかくはん下で加えたのち
不溶物と溶媒を除去し、得られた反応混合物にトルエン
200ccを加えてよくかくはんしたのち水洗した。溶
媒の留去により目的の生成物14gが得られた。NMR
測定により、前記一般式(化1)及び(化2)の組成比
が仕込比に等しいことを確認した。ポリスチレン換算の
重量平均分子量は1100であった。この高分子光学材
料の溶液をシリコンウエハー上に塗布して300℃で1
時間熱硬化させたものは、膜厚30μmでもクラッキン
グの発生が認められず、更に、THF中に浸漬しても膜
の溶解は認められなかった。波長1.3μmにおける硬
化膜の屈折率は、TEモードで1.5226、TMモー
ドで1.5230であり、複屈折が無視し得ることが確
認できた。
【0017】実施例5 実施例1で製造した高分子光学材料をクラッド、実施例
2で製造した高分子光学材料をコアとする光導波路を、
以下の手順により製造した。二種類の高分子光学材料を
それぞれクロロベンゼンに溶解し、孔径0.2ミクロン
のフィルターを用いてろ過した。まずクラッド成分溶液
をシリコン基板上に硬化後の膜厚が20μmとなるよう
に塗布、300℃で1時間熱硬化させた。次に、この下
層クラッド上にコア成分溶液を硬化後の膜厚が8μmと
なるように塗布し、下層クラッドと同様に熱硬化させ
た。このコア層を通常のフォトリソグラフィーにより長
さ50mm、幅8μm、高さ8μmとなるように微細加
工してコアリッジとした。最後に、クラッド成分溶液を
硬化後の膜厚が20μmとなるように塗布し熱硬化させ
た。この導波路作製過程において、クラッキングの発生
は全く認められなかった。また、1.3μmにおける導
波損失を測定したところ、TEモードとTMモードでの
損失値には有意の差が認められなかった。
【0018】実施例6 実施例3で製造した高分子光学材料をクラッド、実施例
4で製造した高分子光学材料をコアとする以外は実施例
5と同様にして光導波路を作製した。クラッキング耐性
や得られた光導波路の特性は実施例5と同じく良好であ
った。
【0019】実施例7〜10 ジメチルシロキサン単位〔前記一般式(化2)〕をジエ
チルシロキサン単位とした以外は実施例1〜4と同様に
して、高分子光学材料を製造した。得られた材料の特性
をまとめて表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】実施例11 実施例7で製造した高分子光学材料をクラッド、実施例
8で製造した高分子光学材料をコアとする以外は実施例
5と同様にして光導波路を作製した。クラッキング耐性
や得られた光導波路の特性は実施例5と同じく良好であ
った。
【0022】実施例12 実施例9で製造した高分子光学材料をクラッド、実施例
10で製造した高分子光学材料をコアとする以外は実施
例5と同様にして光導波路を作製した。クラッキング耐
性や得られた光導波路の特性は実施例5と同じく良好で
あった。
【0023】比較例1 三官能性のフェニルシロキシ単位のみからなり、重量平
均分子量14万の市販ポリシロキサンをクロロベンゼン
に溶解し、硬化後の膜厚が5μmとなるように塗布、3
00℃で1時間加熱した。この硬化膜の波長1.3μm
における屈折率を測定したところ、TEモードで1.5
345、TMモードで1.5416、その差0.071
であり、低複屈折光導波路の製造には適当でないことが
判明した。また、この材料をクラッドとし、三官能性の
フェニルシロキシ単位と二官能性のジフェニルシロキシ
単位を95:5の重量比で含有する分子量12万のシロ
キサンコポリマーをコアとする光導波路の作製を試みた
ところ、積層過程においてクラッキングが頻発するため
に、歩留まりは半分以下であった。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明の高分子光学
材料を用いれば、従来に比べて硬化性・耐応力性が格段
に向上すると共に、複屈折性を低く抑えることができ
る。このため、光導波路製造の障害となっていたクラッ
キングによる損傷が抑えられ、光導波路の製造を高効率
化することができると共に、入力信号光の偏波面の影響
を受け難い高性能の光導波路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チャネル型光導波路の構造模式図である。
【符号の説明】
1・・・基板、2・・・下層クラッド、3・・・コア
部、4・・・上層クラッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(化1)及び(化2): 【化1】 【化2】 (前記式中、Zはフェニル基あるいは重水素化フェニル
    基、Rはメチル基あるいはエチル基を示す)で表される
    繰り返し単位からなる共重合体であることを特徴とする
    高分子光学材料。
  2. 【請求項2】 重量平均分子量が3×104 以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の高分子光学材料。
  3. 【請求項3】 コアが該コアよりも屈折率の低いクラッ
    ドで囲まれた光導波路において、少なくとも前記コアに
    請求項1又は請求項2に記載の高分子光学材料を用いた
    ことを特徴とする光導波路。
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