JP2004091519A - 水性インクジェットインキ - Google Patents

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Abstract

【課題】保存安定性、吐出性、耐水性、定着性に優れた水性インクジェットインキを提供する。
【解決手段】顔料、水、α−オレフィンの炭素数が5〜50である無水マレイン酸/α−オレフィン共重合物のマレイン酸モノアルキルエステルグラフト重合体を塩基の存在下で水中に分散した分散体と、グリコールモノアルキルエーテルとを含有する水性インクジェットインキ。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【産業上の技術分野】本発明は、保存安定性、吐出性、耐水性、定着性に優れた水性インクジェットインキ関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インクジェットインキとしては、酸性染料、直接染料、塩基性染料等の水溶性染料をグリコール系溶剤と水に溶解したものが(特開昭53─61412、特開昭54─89811、特開昭55─65269)、よく用いられている。水溶性染料としてはインキの安定性を得るため、水に対する溶解性の高いものが一般的に用いられる。したがってインクジェットインキは、一般的に耐水性が悪く、水をこぼしたりすると容易に記録部分の染料のにじみを生じるという問題があった。
【0003】
このような耐水性の不良を改良するため、染料の構造を変えたり、塩基性の強いインキを調製することが試みられている(特開昭56─57862)。また、記録紙とインキとの反応をうまく利用して耐水性の向上を図ることも行われている(特開昭50─49004、特開昭57─36692、特開昭59─20696、特開昭59─146889)。これらの方法は特定の記録紙については著しい効果をあげているが、記録紙の制約を受けるという点で汎用性に欠け、また特定の記録紙以外を用いた場合には水溶性染料を使用するインキでは記録物の充分な耐水性が得られないことが多い。
【0004】
また、耐水性の良好なインキとしては、油溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解したもの、油溶性染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあるが、溶剤の臭気や溶剤の排出の問題があり、環境上好ましくない。また、大量の記録を行う場合や装置の設置場所によっては、溶剤回収等が必要になる等の問題がある。そこで、記録物の耐水性をよくするために、水系媒体に顔料を分散したインクジェットインキの開発が行われている。
【0005】
しかしながら、顔料は染料と異なり記録媒体中にて不溶解であり、微小粒子として分散させることおよびその分散状態を安定に保つことは非常に困難である。また、インクジェットインキにおいては、プリンターに高解像度が望まれるにつれノズルの径が細くなってきており、これに伴い着色剤の粒子径も微細化する必要が生じており、微細化に伴いますますインキの分散状態を安定に保つことは、難しくなってきている。染料に比して耐水性、耐光性に優れる顔料の特長を発揮させながら、インキの吐出条件の調整、長期の保存安定性、紙等の被記録媒体への定着性、画像の色、にじみ等の要求特性に対して染料並み、ないしそれ以上の特性を得るためには、さらなる改良が求められてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、保存安定性、吐出性、耐水性、定着性に優れた水性インクジェットインキを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、顔料、水および無水マレイン酸/α−オレフィン共重合物のマレイン酸モノアルキルエステルグラフト重合体を塩基の存在下で水中に分散した分散体と、グリコールモノアルキルエーテルとを含有する水性インクジェットインキに関する。
【0008】
更に本発明は、α−オレフィンの炭素数が5〜50である上記水性インクジェットインキに関する。
【0009】
更に本発明は、マレイン酸モノアルキルエステルのアルキル鎖の炭素数が3〜8である上記水性インクジェットインキに関する。
【0010】
更に本発明は、グラフト重合体の数平均分子量が1000〜5000である上記水性インクジェットインキに関する。
【0011】
更に本発明は、グラフト重合体の酸価が50〜300(mgKOH/g)である上記水性インクジェットインキに関する。
【0012】
更に本発明は、水性インクジェットインキ中に、グラフト重合体が0.1〜5重量%、グリコールモノアルキルエーテルが0.5〜15重量%含有する上記水性インクジェットインキに関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に使用するグラフト重合体は、無水マレイン酸/α−オレフィン共重合物のマレイン酸モノアルキルエステルグラフト重合体を、塩基の存在下で水中に分散した固形分10〜20%の水分散体であり、本発明の性状に合わせて公知の方法において重合させ、塩基と共に水中に投入し、60〜70℃に加温しながらハイスピードミキサーやホモジナイザー等で撹拌、分散させて使用するものである。
【0014】
グラフト重合体を水中に分散させる際、使用できる塩基はアンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、ジエチルアミノエタノール、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等があげられる。
【0015】
塩基の添加量については、最終的に得られる水性インクジェットインキの目的とするpHによって、塩基の添加量を調整する必要がある。すなわち、グラフト重合体の酸価をもとに十分に中和される量の塩基を添加しても良いが、グラフト重合体を部分的に中和して使用することもできる。
【0016】
本発明に使用するグリコールモノアルキルエーテルは水と任意の割合で混合できるものであれば特に限定されるものではないが、具体例としてジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等があげられる。
【0017】
グラフト重合体を形成するα−オレフィンの炭素数は5〜50のものが好ましいが、さらに好ましくは炭素数10〜30のものが良い。炭素数が5以下だと、記録物の耐水性、定着性が得られず、50以上だとグラフト重合体の水への溶解度が低下し、インキ中に沈殿を発生させることがある。また、本発明においてα−オレフィンは、炭素数の異なる2種類以上のα−オレフィンを混合して使用することもできる。
【0018】
グラフト重合体を形成するマレイン酸モノアルキルエステルのアルキル鎖の炭素数は3〜8が好ましいが、アルキル鎖の具体例としては、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、2−エチルヘキシル等があげられる。
【0019】
グラフト重合体の数平均分子量は1000〜5000のものが好ましいが、さらに好ましくは数平均分子量2000〜3000のものが良い。数平均分子量が1000以下だと、記録物の定着性が低下し、5000以上だとインクジェットインキの粘度が高くなり、ノズルの目詰まり等のインキ吐出性に悪影響を与える。
【0020】
グラフト重合体の酸価は50〜300(mgKOH/g)が好ましいが、さらに好ましくは100〜200(mgKOH/g)が良い。酸価が50以下だとグラフト重合体の水への溶解度が低下してインキ中に沈殿が発生し、300以上だと、記録物の耐水性が低下する。
【0021】
インキ中に含有するグラフト重合体の量は0.1〜5重量%、グリコールモノアルキルエーテルの量は0.5〜15重量%であることが好ましいが、さらに好ましくは、グラフト重合体が0.3〜2重量%、グリコールモノアルキルエーテルが1〜10重量%であることが良い。グラフト重合体の含有量が0.1重量%以下だと記録物の耐水性、定着性が十分ではなく、5重量%以上だと、吐出性に悪影響を与え、ノズル面での固化の原因となる。また、グリコールモノアルキルエーテルはグラフト重合体の水への溶解度をコントロールし、インキの表面張力を低下させ、プリンターの接液材料や被記録媒体への濡れ性を向上させるものであり、含有量が0.5重量%以下だとグラフト重合体の水への溶解度や、プリンターの接液材料との濡れ性が低下し、吐出性に悪影響を与え、15重量%以上だと記録物の耐水性、定着性が不良となる。
本発明に使用されるグラフト重合体とグリコールモノアルキルエーテルは、予め水性媒体中に分散された顔料分散体をイオン交換水、水性溶剤、活性剤等と混合してインクジェットインキを製造する際に添加しても良いが、顔料分散時に添加して使用しても同等の効果が得られる。
【0022】
本発明に使用される顔料は、印刷インキ、塗料等に使用される種々の顔料が使用できる。このような顔料をカラーインデックスで示すと、ピグメントブラック7、ピグメントブルー15,15:1,15:3,15:4,15:6、ピグメントグリーン7,36、ピグメントレッド9,48,49,52,53,57,97,122,149,168,206,207,209、ピグメントバイオレット19,23,29,30,37,40,50、ピグメントイエロー12,13,14,17,20,24,74,83,86,93,94,95,109,110,117,125,128,137,138,147,148,150、151,154,166,168,180、ピグメントオレンジ36,43,51,55,59,61,74等があげられる。また、カーボンブラックについては中性、酸性、塩基性等のあらゆるカーボンブラックを使用することができる。これらの顔料はインキ中2〜10重量%の範囲で用いられる。
【0023】
本発明の水性インクジェットインキにはノズル部分での乾燥やインキの固化を防止し、安定にインキの吐出を行わせるために、保湿剤として働く水性溶剤を添加することができる。
【0024】
保湿剤として働く水性溶剤としては、1,3−プロパンジオール、1,2−ヘキサンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2,4,6−ヘキサントリオール、グリセリン、テトラフルフリルアルコール、ケトンアルコール、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、4−メトキシ−4−メチルペンタノン等が例示できる。これらの水性溶剤は、単独ないし混合してインキの1〜50重量%、好ましくはインキの10〜40重量%の範囲で用いられる。
【0025】
また、本発明の水性インクジェットインキには表面張力の調製や、プリンターの接液材料との濡れ性、吐出安定性を付与するためにノニオン性、アニオン性、カチオン性、両イオン性の界面活性剤を添加することができる。
【0026】
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、フッ素系、シリコン系等のノニオン性活性剤が例示できる。
【0027】
アニオン性界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルジアリールエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、ナフタレンスルホン酸フォルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル塩、グリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エステル等が例示できる。
【0028】
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルイミダゾリウム塩等が例示できる。
【0029】
両イオン性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、ホスファジルコリン等が例示できる。
【0030】
界面活性剤のうち、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤は、浸透性のある被印刷体へのインキの浸透性を早め、見かけの乾燥性を早くする浸透剤としての働きもする。これらの浸透剤としても働くアニオン性界面活性剤のインキ中の含有量は、0.1〜5重量%の範囲であることが好ましい。浸透剤としても働くアニオン性界面活性剤は、上記使用量で十分な効果があり、これよりも多いと記録物の滲み、紙抜け(プリントスルー)を起こし好ましくない。
【0031】
また、本発明の水性インクジェットインキには、防黴剤、防腐剤、キレート剤をはじめとする種々の添加剤を添加することができる。
【0032】
防黴剤、防腐剤は、インキへの黴の発生や腐敗を防止するものであり、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソジウムビリジンチオン−1−オキサイド、ジンクピリジンチオン−1−オキサイド、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、1−ベンズイソチアゾリン−3−オンのアミン塩等が使用できる。これらは、インキの0.01〜2.0重量%の範囲で用いるのが良い。
【0033】
キレート剤は、インキ中の金属イオンを封鎖し、ノズル部での金属の析出やインキ中で不溶解性物の析出等を防止するものであり、エチレンジアミンテトラアセティックアシド、エチレンジアミンテトラアセティックアシドのナトリウム塩、エチレンジアミンテトラアセティックアシドのジアンモニウム塩、エチレンジアミンテトラアセティックアシドのテトラアンモニウム塩等が使用できる。これらは、インキの0.005〜0.5重量%の範囲で用いるのが良い。
【0034】
また、インキのpHを調整し、インキの安定ないし、プリンターの接液材料との安定性を得るため、アミン、無機塩、アンモニア等のpH調整剤、リン酸等の緩衝液を用いることができる。
【0035】
また、インキの循環、移動、あるいはインキ製造時の泡の発生を防止するため、消泡剤を添加することもできる。
【0036】
本発明の水性インクジェットインキは、孔径0.65μm以下のフィルター、さらには孔径0.45μm以下のフィルターで十分濾過することが好ましい。
【0037】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、実施例に特に限定されるものではない。なお、実施例中、「部」は、「重量部」を表す。
【0038】
本発明におけるグラフト重合体として、下記表1に示すものを表中に示す塩基と共にイオン交換水に投入し、70℃に加温しながらハイスピードミキサーで1時間撹拌混合し、グラフト重合体の水分散体を得た。なお表中、グラフト重合体の構成比はモル比を示す。
【0039】
【表1】
Figure 2004091519
【0040】
[実施例1]LIOJET YELLOW BASE(東洋インキ製造社製水性顔料分散体):32.3部、グラフト重合体Aの水分散体:6.7部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:5部、グリセリン:10部、1,3−プロパンジオール:20部、ニューコール291GL(日本乳化剤社製界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:23.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0041】
[実施例2]LIONOGEN YELLOW 1010(東洋インキ製造社製キノフタロン顔料):80部、グラフト重合体Aの水分散体:133部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:12部、イオン交換水:175部を均一になるまでハイスピードミキサーで混合した後、横型サンドミルで3時間分散し、水性顔料分散体Aを得た。次に、この水性顔料分散体A:25部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:3部、グリセリン:10部、1,3−プロパンジオール:20部、ニューコール291GL(日本乳化剤社製界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:39.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0042】
[実施例3]LIOJET MAGENTA BASE(東洋インキ製造社製水性顔料分散体):25部、グラフト重合体Bの水分散体:5部、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:5部、グリセリン:10部、エチレングリコール:20部、サーフィノール485W(エアプロダクツ社製界面活性剤):1部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:33.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0043】
[実施例4]LIONOGEN MAGENTA 5750(東洋インキ製造社製キナクリドン顔料):80部、グラフト重合体Bの水分散体:115部、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:20部、イオン交換水:185部を均一になるまでハイスピードミキサーで混合した後、横型サンドミルで4時間分散し、水性顔料分散体Bを得た。次に、この水性顔料分散体B:20部、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:2部、グリセリン:10部、エチレングリコール:20部、サーフィノール485W(エアプロダクツ社製界面活性剤):1部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:46.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0044】
[実施例5]LIOJET CYAN BASE(東洋インキ製造社製水性顔料分散体):21部、グラフト重合体Cの水分散体:7部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル:5部、グリセリン:10部、ジエチレングリコール:15部、ニューコール291GL(日本乳化剤社製界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:39.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0045】
[実施例6]HOSTAFAINE BLUE B2G(クラリアント社製水性顔料分散体):7.5部、グラフト重合体Dの水分散体:6.7部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル:5部、グリセリン:10部、ジエチレングリコール:15部、ニューコール291GL(日本乳化剤社製、界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:53.6部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0046】
[実施例7]LIOJET BLACK BASE(東洋インキ製造社製水性顔料分散体):26部、グラフト重合体Eの水分散体:10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:7部、グリセリン:10部、1,3−プロパンジオール:20部、ニューコールB13(日本乳化剤社製界面活性剤):1部、プロキセルGXL(アビシア製社防腐剤):0.2部、イオン交換水:25.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0047】
[実施例8]HOSTAFAINE BLACK TS(クラリアント社製水性顔料分散体):13部、グラフト重合体Eの水分散体:10部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:7部、グリセリン:10部、1,3−プロパンジオール:20部、ニューコールB13(日本乳化剤社製界面活性剤):1部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:38.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0048】
[比較例1]LIOJET YELLOW BASE(東洋インキ製造社製水性顔料分散体):32.3部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:5部、グリセリン:10部、1,3−プロパンジオール:20部、ニューコール291GL(日本乳化剤社製界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:30.5部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0049】
[比較例2]LIOJET YELLOW BASE(東洋インキ製造社製水性顔料分散体):32.3部、ポリビニルピロリドンK−15(東京化成社製):5部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:5部、グリセリン:10部、1,3−プロパンジオール:20部、ニューコール291GL(日本乳化剤社製界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:25.5部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0050】
[比較例3]LIOJET MAGENTA BASE(東洋インキ製造社製水性顔料分散体):25部、グリセリン:10部、エチレングリコール:20部、サーフィノール485W(エアプロダクツ社製界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:42.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0051】
[比較例4]HOSTAFAINE BLUE B2G(クラリアント社製水性顔料分散体):7.5部、グリセリン:10部、ジエチレングリコール:15部、ニューコール291GL(日本乳化剤社製界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:65.3部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0052】
[比較例5]HOSTAFAINE BLUE B2G(クラリアント社製水性顔料分散体):7.5部、ポバールPVA103(クラレ社製ポリビニルアルコール):3部、ジエチレングリコールモノエチルエーテル:5部、グリセリン:10部、ジエチレングリコール:15部、ニューコール291GL(日本乳化剤社製界面活性剤):2部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:57.3部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0053】
[比較例6]HOSTAFAINE BLACK TS(クラリアント社製水性顔料分散体):13部、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル:7部、グリセリン:10部、1,3−プロパンジオール:20部、ニューコールB13(日本乳化剤社製界面活性剤):1部、プロキセルGXL(アビシア社製防腐剤):0.2部、イオン交換水:48.8部をハイスピードミキサーで撹拌混合し、その後、1μm、および0.45μmのメンブランフィルターにて濾過して、水性インクジェットインキを得た。
【0054】
実施例1〜8、比較例1〜6で得られた水性インクジェットインキについて、次の様な項目を評価した。(1)分散粒径、(2)粘度、(3)保存安定性、(4)吐出性、(5)耐水性、(6)定着性。それぞれの測定方法を以下に示す。
【0055】
(1)分散粒径:水性インクジェットインキをイオン交換水で200倍に希釈し、マイクロトラックUPA150(日機装社製湿式粒度分布計)にて、体積基準のD50値、D99値を測定した。
【0056】
(2)粘度:水性インクジェットインキを25℃に調製し、ビスコメイトVM−100A(山一電機社製超音波振動式粘度計)にて測定した。
【0057】
(3)保存安定性:水性インクジェットインキをポリプロピレン製のボトル型容器に入れ、70℃の恒温機に1ケ月間保存、経時促進させた後、経時前後での水性顔料分散体、の粘度変化について測定した。この時の粘度測定は(5)の粘度測定と同様の方法で実施した。
【0058】
(4)吐出性:水性インクジェットインキをHI−FI JET Pro FJ−400(Roland DG社製、大判インクジェットプリンタ)にてデジタルプルーフ用紙(Roland DG社純正 DPP−G−914)に5m連続記録し、ドット抜けを観察。ドット抜けしたノズルの数が全ノズルに対して何%あるかについて、0%の場合は○、0%〜5%の場合は△、5%より多い場合は×とした。
【0059】
(5)耐水性:インクジェットインキをHI−FI JET Pro FJ−400(Roland DG社製、大判インクジェットプリンタ)にてコピー用紙(Xerox社4024)に記録し、記録物を気温25℃湿度50%条件下、一定時間放置後に記録物を水道水に浸漬させて、記録物のにじみを観察。記録した直後に浸漬させても記録物がにじまない場合は○、記録した直後に浸漬させて記録物がにじんでも記録後1時間では記録物がにじまないものは△、記録1時間後でも記録物がにじむものは×とした。
【0060】
(6)定着性:水性インクジェットインキをHI−FI JET Pro FJ−400(Roland DG社製大判インクジェットプリンタ)にて光沢PETフイルム(Roland DG社純正 PET−G−1050)に記録し、記録物を気温25℃湿度50%条件下、一定時間放置後にラビングテスター(テスター産業社製型式AB301)での光沢PETフイルムに対するインキの定着性を評価。試験用布片(金巾3号)にて加重200g、100往復のラビング試験を記録面にて実施した。1時間放置後に試験を実施しても記録部分が剥がれないものは○、1時間放置後に記録部分が剥がれても、24時間放置後に記録部分が剥がれないものは△、24時間放置しても記録部分が剥がれてしまうものは×とした。
【0061】
この評価結果を下記の表2にまとめた。
【0062】
【表2】
Figure 2004091519
【0063】
表2において、実施例1〜8の水性インクジェットインキは、分散粒径が微細で、粘度も低く、70℃1ケ月後の粘度もほとんど変化が無く、保存安定性に優れていた。また、吐出性、耐水性、定着性も評価基準を全て満足していた。これと比較して比較例1〜6の水性インクジェットインキは、保存安定性が比較的良好なものもあったが、全般的に記録適性は悪く、特に耐水性、定着性を満足できるものは無かった。
【0064】
【発明の効果】本発明により、保存安定性、吐出性、耐水性、定着性に優れた水性インクジェットインキを提供することができた。

Claims (6)

  1. 顔料、水および無水マレイン酸/α−オレフィン共重合物のマレイン酸モノアルキルエステルグラフト重合体を塩基の存在下で水中に分散した分散体と、グリコールモノアルキルエーテルとを含有することを特徴とする水性インクジェットインキ。
  2. α−オレフィンの炭素数が5〜50である請求項1記載の水性インクジェットインキ。
  3. マレイン酸モノアルキルエステルのアルキル鎖の炭素数が3〜8である請求項1または請求項2記載の水性インクジェットインキ。
  4. グラフト重合体の数平均分子量が1000〜5000である請求項1ないし請求項3いずれか記載の水性インクジェットインキ。
  5. グラフト重合体の酸価が50〜300(mgKOH/g)である請求項1ないし請求項4いずれか記載の水性インクジェットインキ。
  6. 水性インクジェットインキ中に、グラフト重合体が0.1〜5重量%、グリコールモノアルキルエーテルが0.5〜15重量%含有する請求項1ないし請求項5いずれか記載の水性インクジェットインキ。
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