JP2004090416A - 打刻装置 - Google Patents

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Junichi Matsuura
松浦 純一
Yasuyuki Tateno
立野 康幸
Tomoaki Tsuyoshi
津吉 智明
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

【課題】ワークに対し、文字の種類に関わらず略同等の深さで刻印を施すことが可能な打刻装置を提供する。
【解決手段】内周側刻印子108または外周側刻印子110を変位させる第1インパクトシリンダ112には、チューブ135a、136aを介して図示しない圧縮空気源が接続されている。このうち、チューブ135aには供給用制御バルブ137aが介装されており、該供給用制御バルブ137aは、制御部22に電気的に接続されている。この制御部22は、内周側刻印子108または外周側刻印子110に刻設された文字における面積の大小に応じて、供給用制御バルブ137aの開度を調整する。これに伴い第1インパクトシリンダ112に導入される圧縮空気の圧力が制御されることによって、内周側刻印子108または外周側刻印子110のシリンダブロック側への変位速度が制御される。
【選択図】図15

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワーク、特に、自動車用内燃機関を構成するシリンダブロックに所定の文字を刻印するための打刻装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
シリンダブロックには、一般的に、自動車用内燃機関として組み立てる前工程で管理番号が刻印される。この刻印は、打刻装置にて遂行される。
【0003】
この種の打刻装置としては、例えば、特公昭63−61184号公報に記載されたものが挙げられる。この打刻装置における打刻機構は、刻印ヘッドと、該刻印ヘッドを刻印方向に沿って変位させる可動台と、該刻印ヘッドを回転動作させる回動モータと、該刻印ヘッドに設置された複数個の刻印子と、該刻印子をシリンダブロック側に指向して変位させるための打刻シリンダおよび該打刻シリンダのピストンロッドに取り付けられた打刻ハンマとを有する。
【0004】
この打刻装置では、まず、ローラコンベアにて搬送されたシリンダブロックがリフタの作用下に上昇する。この状態で、打刻シリンダのピストンロッドが変位することに追従して打刻ハンマが変位し、その結果、刻印子も変位して最終的にシリンダブロックに当接する。この当接の際、刻印子の文字に対応する文字がシリンダブロックに刻印される。
【0005】
1番目の文字が上記のようにして刻印された後、ボールスクリューの作用下に前記可動台が所定の距離だけ移動する。次いで、上記の動作が再度遂行されることにより、2番目の文字がシリンダブロックに刻印される。なお、2番目の文字が1番目の文字と異なる場合、前記回動モータにて刻印ヘッドを回転させることによって、別の刻印子が打刻ハンマに追従して変位するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の打刻装置では、刻印子は、その文字種に関わらず略均等の力で変位される。このため、全ての刻印子において、シリンダブロックに当接する際の衝撃力が略同等となる。
【0007】
しかしながら、このように全ての刻印子が略同等の衝撃力で当接する場合、例えば、「8」等のように面積が大きい文字の刻印深さは、「1」等のように面積が小さい文字に比して小さくなってしまう。すなわち、刻印する文字における面積の大小に応じて、刻印深さが変化してしまう。刻印深さが小さくなると、その文字が判別し難くなるので、管理番号を確認することが困難となってしまうという不具合を招く。
【0008】
このような事態が生じることを回避するために、「8」等の刻印深さが適切となる衝撃力が得られるように調整した場合には、「1」等を刻印する際の衝撃力が大きくなってしまう。このため、刻印子の文字がシリンダブロックに埋没した後、該刻印子の文字以外の部分までシリンダブロックに埋入してしまい、その結果、刻印文字の周囲を僅かながら陥没させてしまうことがある。この場合、次に刻印された文字の刻印深さが小さくなって判別し難くなり、管理番号を確認することが困難となってしまう。
【0009】
また、いずれの場合においても、刻印深さにバラツキが生じるので、刻印された文字列の外観が良好ではなくなる。
【0010】
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、刻印子の文字種に関わらず略同等の刻印深さでワークに対して刻印を施すことが可能な打刻装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために、本発明は、ワークに対して文字を刻印するための刻印子を複数個有する打刻ヘッドと、圧力流体の作用下に前記刻印子を変位させる変位機構と、前記打刻ヘッドを回転動作させる回転付勢機構とを具備する打刻機構を備え、
前記変位機構は、前記圧力流体の圧力を調整する圧力調整機構を有し、
前記圧力調整機構にて前記圧力流体の圧力を調整することによって、該圧力流体から押圧されて変位した前記刻印子が前記ワーク側に指向して変位する際の速度を制御することを特徴とする。
【0012】
刻印子の変位速度を大きくするほど、該刻印子がワークに当接する際の衝撃力が大きくなるので、文字の刻印深さが大きくなる。このため、面積が比較的大きな文字を刻印する際には、刻印子の変位速度を小さくして衝撃力を小さくする一方で、面積が比較的小さな文字を刻印する際には、刻印子の変位速度を大きくして衝撃力を大きくすることによって、文字の種類に関わらず刻印深さを略同等にすることができる。
【0013】
すなわち、本発明によれば、文字の刻印深さにバラツキが生じることを抑制することができるので、外観が良好な文字列を得ることができるとともに、刻印された文字列を容易に確認することができる。
【0014】
この打刻装置は、さらに、前記ワークを把持する把持機構と、前記把持機構の把持部に把持された前記ワークを位置決めするための位置決め機構が設置された位置決め用部材とを具備することが好ましい。この場合、まず、前記把持部が把持した前記ワークを前記位置決め用部材に摺接させ、該ワークの被位置決め部の位置と前記位置決め機構の位置とが合致した際に前記位置決め機構にて該ワークを位置決めする。そして、前記変位機構にて前記刻印子を変位させることによって前記ワークに文字を刻印した後、前記把持部を移動させて前記ワークにおける次に刻印されるべき箇所を前記打刻機構に対向させる一方で、次に刻印すべき文字が刻設された刻印子を選定し、前記変位機構にて該刻印子を変位させることによって前記ワークに文字を刻印するようにすればよい。
【0015】
このような構成とすることにより、打刻機構を変位させることなくワークに対して刻印を施すことができる。すなわち、打刻機構を変位させるための機構が不要となり、かつ把持機構としては汎用ロボットを採用することができるので、装置構成を簡素なものとすることができるとともに、打刻装置への設備投資が高騰することを抑制することもできる。
【0016】
しかも、ワークを位置決めした後に刻印を施すので、刻印位置にバラツキが生じることを回避することもできる。
【0017】
形状が互いに異なる複数種のワークが存在する場合、打刻装置は、該ワークの種類を判別するワーク判別手段を有し、前記位置決め機構は、前記ワークの種類数に対応する個数で前記位置決め用部材に設置されていることが好ましい。この場合、ワーク判別手段によってワークの種類を容易に判別することができ、かつ該ワークの種類が異なる場合であっても確実に位置決めすることができるからである。
【0018】
なお、ワーク判別手段の好適な例としては、前記ワークに装着される判別用部材に設けられた凹部または凸部と、前記凹部または凸部を検知する近接スイッチとを有するものを挙げることができる。
【0019】
また、打刻装置の変位機構は、文字を水平方向に刻印するための第1変位機構と、縦方向に刻印するための第2変位機構とを有することが好ましい。これにより、シリンダブロックの種類に応じて水平方向または縦方向のいずれにも文字を刻印することができる。
【0020】
そして、打刻装置の刻印子列は、互いに同心円状に配列された第1刻印子列と第2刻印子列とを有することが好ましい。これにより、打刻機構ないし把持機構のいずれも動作させることなく、2段または2列の文字列を刻印することができる。
【0021】
さらに、打刻装置は、ワークを前記把持機構が把持する位置まで搬入する搬入手段と、刻印が施されたワークを搬出する搬出手段とをさらに有するものであることが好ましい。この場合、ワークを容易に搬入および搬出することができるからである。
【0022】
ここで、打刻機構には、刻印を終了した打刻ハンマが打刻ヘッドと干渉しない位置にまで後退動作したことを検出する検出手段を設けることが好ましい。この場合、打刻ハンマを死点まで後退させなくとも打刻ヘッドを回転動作させ、次に刻印すべき文字が刻設された刻印子を打刻ハンマに対向させることができる。これにより刻印に要する時間が短くなるので、打刻作業を効率よく遂行することができる。
【0023】
さらにまた、打刻装置は、前記ワークまたは前記ワーク判別手段に貼付された情報シートに記載された前記ワークに刻印すべき文字の情報を、該ワークに文字が刻印された後に読み取る情報読取手段をさらに有することが好ましい。これにより、刻印されるべき文字と、ワークに実際に刻印された文字とが一致しているか否かを容易に判定することができる。
【0024】
そして、前記ワークの打刻面を監視するための監視手段を打刻装置にさらに設けることにより、正確な文字の刻印が遂行されているか否かを判別することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る打刻装置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
本実施の形態に係る打刻装置の平面図を図1に、正面図を図2に、側面図を図3にそれぞれ示す。この打刻装置10は、搬入コンベア12と、該搬入コンベア12によって搬送されるシリンダブロック(ワーク)を把持するための把持ロボット14と、把持されたシリンダブロックを位置決めするための第1位置決め用板16および第2位置決め用板18と、該第1位置決め用板16または第2位置決め用板18の間に位置決めされた後に移送されたシリンダブロックに文字を刻印する打刻機構20と、把持ロボット14および打刻機構20の動作を制御する制御部22と、刻印が施されたシリンダブロックを搬出するローラコンベア24とを備える。
【0027】
搬入コンベア12のベルト上には、底板26(図2参照)と、該底板26から鉛直上方に指向して延在する4本の支柱28a〜28dとを有するワーク支持部材29が設置されている。一方、図4に示すように、直列型シリンダブロックW1の両側面には治具30、32がそれぞれ装着されており、各治具30、32における支柱28a〜28dに対応する位置には、穴部34a〜34dが設けられている。これら穴部34a〜34dには、前記支柱28a〜28dの先端部が挿入される。なお、治具30の外側面には爪用穴部36a、36bが設けられており、一方、治具32の外側面には爪用穴部36c、36dが設けられている。
【0028】
ここで、図4においては、シリンダボアが一直線上に配設されたいわゆる直列型シリンダブロックW1を図示しており、この場合、図4および該図4のV方向矢視図である図5に示すように、治具32における進行方向前端面の隅角部左上方には、切り欠きによって凹部38が設けられている。後述するように、打刻装置10は2個の近接スイッチ40、42(図3参照)を備えており、搬入コンベア12による直列型シリンダブロックW1の搬送が終了した際、治具32の進行方向前端面が近接スイッチ40に検知される一方で、凹部38の底面が近接スイッチ42に検知される。
【0029】
なお、例えば、シリンダボアが対称的に配置されるとともに所定の角度で傾斜したいわゆるV型シリンダブロックW2に対して刻印を施す場合、図6に示すように、治具32に代替して治具44を装着すればよい。この治具44の進行方向前端面の隅角部左下方には凹部46が設けられており、したがって、このV型シリンダブロックW2の搬送が終了した際には、治具44の進行方向前端面が近接スイッチ42に検知される一方で、凹部46の底面が近接スイッチ40に検知される。
【0030】
上記とは別種の直列型シリンダブロックW3に刻印を施す場合、例えば、図7に示すように、進行方向前端面の隅角部左方が上下とも切り欠かれて凹部48が設けられた治具50を装着するようにすればよい。この場合、近接スイッチ40、42によって凹部48の底面が検知される。また、上記2種とは別種の直列型シリンダブロックW4に刻印を施す場合、図8に示すように、進行方向前端面に凹部が存在しない治具52を装着するようにしてもよい。
【0031】
以上から諒解されるように、本実施の形態に係る打刻装置10においては、進行方向前端面の形状が互いに異なる治具30、32、44、50、52を装着して近接スイッチ40、42に検知されるパターンを相違させることにより、シリンダブロックの種類が異なることを認識させることができる。
【0032】
なお、治具30の外側面には、図9に示すように、シリンダブロックに刻印すべき文字の情報がバーコードBとして記載された情報シート54が貼付されている。
【0033】
第1位置決め用板16および第2位置決め用板18は、基台56に立設された第1ゲート型フレーム58および第2ゲート型フレーム60にそれぞれ支持されている(図1および図2参照)。すなわち、図3から諒解されるように、第1ゲート型フレーム58は、2本の支柱部62a、64aと、これら支柱部62a、64aに橋架された支持板66aとを有し、第1位置決め用板16は支持板66aの図2における上方右側面に固定されている。
【0034】
ここで、第1位置決め用板16の正面図を図10に示すとともに、該図10のXI−XI線矢視断面図を図11に示す。図10から諒解されるように、第1位置決め用板16には、第1〜第4ピン68a〜68dが埋設されており、第1位置決め用板16にシリンダブロックが当接していない場合、これら第1〜第4ピン68a〜68dの各頭部は、第1位置決め用板16の当接面から突出している。各頭部は、第1位置決め用板16の当接面にシリンダブロックが当接した際、図示しないコイルスプリングが圧縮されることによって下降し、当接面からシリンダブロックが離間した際、前記コイルスプリングが伸張することによって元の位置に復帰する。
【0035】
後述するように、第1ピン68aおよび第3ピン68cは、第1位置決め用板16に直列型シリンダブロックW1が当接し、かつ該直列型シリンダブロックW1に設けられた穴部H1、H2の位置と合致した際に元の位置に復帰して、該穴部H1、H2に嵌合する(図10参照)。一方、第2ピン68bおよび第4ピン68dは、V型シリンダブロックW2が当接し、かつV型シリンダブロックW2の穴部H3、H4の位置と合致した際にのみ突出して、該穴部H3、H4に嵌合する。換言すれば、第1〜第4ピン68a〜68dは、第1位置決め用板16の当接面に当接するシリンダブロックの種類に対応して突出する。
【0036】
また、図11に示すように、第1位置決め用板16の当接面には、可動板70aが設置されている。この可動板70aにおける背面(当接面と反対面)には、第1ガイドピン72aおよび第2ガイドピン74aが設置されており、これら第1ガイドピン72aおよび第2ガイドピン74aを構成する各ロッド76a、78aにおける頭部先端面は、可動板の当接面と面一に設定されている。
【0037】
第2ガイドピン74aのロッド78aの後端部には、つば形状のスイッチ部材80aが装着されている。このスイッチ部材80aは、ロッド78aが後退して後端側の死点に到達する際、センサ82aのスイッチ84aを押圧する。なお、センサ82aは、第1位置決め用板16の背面に取り付けられた支持板86aに固定されている。
【0038】
そして、第1ガイドピン72aと第2ガイドピン74aとの間には、スプリングプランジャ88aが配設されており、該スプリングプランジャ88aを構成する可動ピン90aの先端部は、可動板70aの背面を押圧している。シリンダブロックが当接しない場合、可動板70aの当接面は、この押圧によって第1位置決め用板16の当接面よりも若干突出する。
【0039】
可動板70aの当接面にシリンダブロックが当接した際、スプリングプランジャ88aの可動ピン90aと、第1ガイドピン72aおよび第2ガイドピン74aの各ロッド76a、78aが後退することに伴って、可動板70aは、第1位置決め用板16に設けられた段部92aに埋入される。
【0040】
第2ゲート型フレーム60も第1ゲート型フレーム58と同様に構成されており、したがって、第2ゲート型フレーム60における第1ゲート型フレーム58と同一の構成要素には同一の参照符号を付し、かつ添字aに代替してbを添え、詳細な説明を省略する。なお、第2位置決め用板18は、支持板66bの図2における上方左側面において、第1位置決め用板16と互いに対向する位置に設置されている。
【0041】
一方、第2位置決め用板18には、正面図である図12および該図12のXIII−XIII線矢視断面図である図13に示すように、第5〜第8ピン68e〜68hが埋設されている。これら第5〜第8ピン68e〜68hの各頭部は、第1〜第4ピン68a〜68dと同様、第2位置決め用板18にシリンダブロックが当接していない場合、第2位置決め用板18の当接面から突出しており、シリンダブロックが当接した際、図示しないコイルスプリングが圧縮されることによって下降する。勿論、当接面からシリンダブロックが離間したときは、前記コイルスプリングが伸張することによって元の位置に復帰する。
【0042】
第5ピン68eおよび第8ピン68hは、第2位置決め用板18に前記直列型シリンダブロックW1とは別種類(別形状)の直列型シリンダブロックW3が当接し、かつ該直列型シリンダブロックW3の穴部H5、H6の位置と合致した際にのみ突出して、これら穴部H5、H6に嵌合する(図12参照)。一方、第6ピン68fおよび第7ピン68gは、前記2種の直列型シリンダブロックW1、W3とはまた別種類(別形状)の直列型シリンダブロックW4が当接した際にのみ突出して、この直列型シリンダブロックの穴部H7、H8に嵌合する。すなわち、第5〜第8ピン68e〜68hも、第2位置決め用板18の当接面に当接するシリンダブロックの種類に対応して突出する。
【0043】
このように、第1位置決め用板16では、第1〜第4ピン68a〜68dにて2種類のシリンダブロックW1、W2を位置決めすることができ、一方、第2位置決め用板18では、第5〜第8ピン68e〜68hにて2種類のシリンダブロックW3、W4を位置決めすることができる。すなわち、本実施の形態に係る打刻装置10においては、第1〜第8ピン68a〜68hによって4種類のシリンダブロックW1〜W4を位置決めすることができる。勿論、上記したように、シリンダブロックの種類に対応して、治具32、44、50、52のいずれかが装着される。
【0044】
第2位置決め用板18においても、第1位置決め用板16と同様に、可動板70b(図13参照)、第1ガイドピン72b、第2ガイドピン74b、スプリングプランジャ88bが設置されている。これらの構成および作用は、第1位置決め用板16における可動板70a、第1ガイドピン72a、第2ガイドピン74a、スプリングプランジャ88aと同一であり、詳細な説明は省略する。スイッチ部材80b、センサ82bについても同様である。
【0045】
打刻機構20は、搬入コンベア12を挟んで把持ロボット14と略対向する位置に立設された固定台94に位置決め固定されている(図1および図2参照)。この固定台94は、基台56から鉛直上方に延在する脚部96a、96bと、該脚部96a、96b同士に橋架された固定板98とを有し、打刻機構20は固定板98に取り付けられている。なお、脚部96a、96bと、第1ゲート型フレーム58の支柱部64aおよび第2ゲート型フレーム60の支柱部64bとは、強化用フレーム100a、100bにてそれぞれ連結されている。
【0046】
ここで、打刻機構20の概略正面図を図14に示すとともに、概略断面を図15に示す。この打刻機構20は、互いに同心円状に配列された第1刻印子列102および第2刻印子列104を有する打刻ヘッド106と、内周側刻印子108または外周側刻印子110をシリンダブロック側に指向して変位させるための変位機構を構成する第1インパクトシリンダ112および第2インパクトシリンダ114と、打刻ヘッド106を回転動作させるためのサーボモータ116と、これら打刻ヘッド106、第1インパクトシリンダ112、第2インパクトシリンダ114およびサーボモータ116を支持するための支持用本体部118とを備える。
【0047】
このうち、打刻ヘッド106における凹部119の底面には、近接スイッチ120がナット121によって固定されている。この近接スイッチ120が、支持用本体部118に設置された近接スイッチ122と対向した際、前記制御部22(図1参照)は、「打刻ヘッド106は原点位置である」と認識する。
【0048】
また、打刻ヘッド106には、第1刻印子列102を構成する内周側刻印子108を挿入するための内周側貫通孔124(図14参照)と、第2刻印子列104を構成する外周側刻印子110を挿入するための外周側貫通孔126とが設けられている。なお、内周側貫通孔124は、外周側貫通孔126同士の間に位置するように配設されており、このため、内周側刻印子108は、外周側刻印子110同士の間に位置する。
【0049】
外周側刻印子110は、第1インパクトシリンダ112または第2インパクトシリンダ114に臨む端面が湾曲した大径部128と、打刻ヘッド106から突出した端面に所定の文字が刻設された小径部130とを有し、このうち、大径部128の先端面には、外周側刻印子110の小径部130を囲繞するコイルスプリング132の一端部が着座している。なお、該コイルスプリング132の他端部は、外周側貫通孔126内に設けられた段部134に当接している。
【0050】
以上の構成は、内周側貫通孔124および内周側刻印子108に関しても同様であり、したがって、上記の構成要素とは同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0051】
前記変位機構を構成する第1インパクトシリンダ112には、チューブ135a、136aを介して図示しない圧縮空気源が接続されている。このうち、チューブ135aには供給用制御バルブ137aが介装されており、一方、チューブ136aには排出用バルブ138aが介装されている。これら供給用制御バルブ137a、排出用バルブ138aは、後述するように、制御部22の制御作用下に開閉される。なお、供給用制御バルブ137aの開度も制御部22によって制御される。
【0052】
第1インパクトシリンダ112は、前記圧縮空気源からチューブ135aを介して圧縮空気が供給された際に変位するロッド139aと、連結ロッド140aと、図16に示す打刻ハンマ141aを介して、外周側刻印子110または内周側刻印子108を押圧する。
【0053】
前記ロッド139aの先端部にはねじ部142aが設けられており、該ねじ部142aは、連結ロッド140aの後端部に設けられたねじ穴144aに螺合されている。また、連結ロッド140aにはねじ穴145aが設けられており、該ねじ穴145aに螺合されたねじ146aに押圧されることによって、ロッド139aの連結ロッド140aからの抜け止めがなされている。
【0054】
連結ロッド140aの先端部における側周壁部には、環状溝147aが設けられている。一方、打刻ハンマ141aを構成する本体部材148aは、平板状の幅広部150aと、テーパ状に傾斜した傾斜部151aと、略直方体形状の押圧用先端部152aとを有し、このうち、幅広部150aには、2個の爪部154a、154aを有する凹部155aが設けられている。連結ロッド140aは、該連結ロッド140aの先端部が凹部155aに嵌合されるとともに、爪部154a、154aが環状溝147aに嵌合することによって、打刻ハンマ141aに連結されている。
【0055】
本体部材148aの押圧用先端部152aは、第1インパクトシリンダ112のロッド139aが前進した際、図17および図18に示すように、外周側刻印子110または内周側刻印子108のいずれかに当接してこれらを押圧する。なお、押圧用先端部152aの厚みtは、外周側刻印子110および内周側刻印子108の直径に比してやや小さく、このため、押圧用先端部152aが外周側刻印子110および内周側刻印子108の双方に同時に当接することはない。
【0056】
打刻ハンマ141aは、前記本体部材148aの他、図16における上方に近接ドグ部156aが突出形成されたドグ部材158aを有する。このドグ部材158aは、ねじ159、159によって本体部材148aに連結されている。
【0057】
ここで、支持用本体部118(図15参照)において、打刻ハンマ141aが摺動する摺動孔内には、近接スイッチ160a、164aが設置されたカバー部材166aが装着されている。打刻ハンマ141aが前進した際、前記近接ドグ部156aは、これら近接スイッチ164a、160aの順でその設置箇所を通過する。
【0058】
第2インパクトシリンダ114の構成は、第1インパクトシリンダ112と同一である。したがって、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、かつ添字aに代替してbを添え、詳細な説明を省略する。
【0059】
中空体である支持用本体部118の略中心部には、回転軸168が挿入されている。該回転軸168の先端部にはキャップ部材170が連結されており、該キャップ部材170の大径部172は、前記打刻ヘッド106における凹部174の底面の一部に積層されている。さらに、キャップ部材170から突出したねじ部176には、スペーサ178およびナット179が螺合されることにより、回転軸168の打刻ヘッド106からの抜け止めがなされている。なお、スペーサ178の端面はキャップ部材170に設けられた凹部の底面に着座しており、かつナット179の端面は、スペーサ178およびキャップ部材170の大径部172の表面に着座している。
【0060】
回転軸168の後端部外周には、歯車180が嵌合されている。この歯車180は、前記サーボモータ116の駆動軸182に嵌合された歯車184と互いに噛合している。すなわち、打刻ヘッド106は、サーボモータ116の駆動軸182が前記制御部22の制御作用下に回転付勢されることに追従して回転動作する。
【0061】
そして、打刻機構20の近傍上方には、図示しないフレームに支持された第1モニタカメラ185が配置されている(図3参照)。
【0062】
把持ロボット14(図3参照)は、基台186に設置された回動自在なロボット本体部187と、該ロボット本体部187との連結部を支点として回動する第1アーム部188と、該第1アーム部188との連結部を支点として回動する第2アーム部190と、該第2アーム部190との連結部を支点として旋回動作可能であるクランプ部192とを有し、該クランプ部192は、把持ロボット14の制御作用下に図2および図3におけるX軸(水平左右方向)、Y軸(前後方向)およびZ軸方向(鉛直上下方向)に変位される。このような把持ロボット14は、汎用品として入手可能である。
【0063】
クランプ部192は、同期して互いに接近または離間する2枚のクランプ板194、196を有し、各クランプ板194、196の内壁には、2本の把持用爪部198a、198bが設けられている。なお、一方のクランプ板194の把持用爪部198a、198bは、他方のクランプ板196の把持用爪部198a、198bに対向して延在している。
【0064】
治具30、32、44、50、52(図4〜図8参照)の進行方向前端面に凹部38、46、48のいずれかが設けられているか否かを検知する前記近接スイッチ40、42は、搬入コンベア12の脚部200に設置されて屈曲部を有する屈曲固定具202の先端部に位置決めされている(図3参照)。なお、この先端部において、近接スイッチ40は下側、近接スイッチ42は上側に互いに縦方向に並列されている。
【0065】
ローラコンベア24(図2および図3参照)は、図示しないモータの制御下に互いに同期して回転動作する複数個のローラ204を有し、該ローラ204上には、パレット206が載置されている。このパレット206は、支持用基台208と、底板210と、該底板210に立設された載置用架台212とを有する(図3参照)。
【0066】
図3におけるローラコンベア24の右方には、図示しない架台に支持された第2モニタカメラ214が配置されている。この第2モニタカメラ214は、治具32に貼付される前記情報シート54に記載されたバーコードBを読み取るためのものである。
【0067】
以上の構成において、搬入コンベア12、近接スイッチ40、42、160a、160b、164a、164b、把持ロボット14、サーボモータ116、第1インパクトシリンダ112、第2インパクトシリンダ114、供給用制御バルブ137a、137b、排出用バルブ138a、138b、ローラコンベア24は、図示しないリード線にて前記制御部22に電気的に接続されている。
【0068】
本実施の形態に係る打刻装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用効果につき説明する。
【0069】
上記したような構成の打刻装置10にて直列型シリンダブロックW1に刻印を施す場合、まず、該直列シリンダブロックW1に治具30、32(図4参照)を装着し、該治具30、32の穴部34a〜34dにワーク支持部材29の支柱28a〜28dを挿入する。
【0070】
次に、搬入コンベア12を付勢することにより、第1ゲート型フレーム58と第2ゲート型フレーム60との間に直列型シリンダブロックW1をワーク支持部材29ごと移送する。搬入コンベア12のベルトが所定の距離移動した際、制御部22は、リード線を介して搬入コンベア12へ制御信号を送り、ベルトを停止させる。これにより、直列型シリンダブロックW1の移送が終了する。
【0071】
直列型シリンダブロックW1の搬入が終了した際、治具32が近接スイッチ40、42に接近することに伴い、該治具32の進行方向前端面が近接スイッチ40によって検知されるとともに、凹部38が近接スイッチ42によって検知される。近接スイッチ40、42による前記の検知結果を受け、制御部22は、「移送されたシリンダブロックは、治具32が装着された直列型シリンダブロックW1である」と認識する。
【0072】
次に、制御部22は、把持ロボット14に対し、「シリンダブロックを把持する」との命令信号を発する。この命令信号を受けた把持ロボット14は、クランプ部192の2枚のクランプ板194、196の間に直列型シリンダブロックW1の進行方向側面部が所定の距離だけ離間して介在されるように、ロボット本体部187、第1アーム部188、第2アーム部190およびクランプ部192を回動ないし旋回させる。
【0073】
クランプ板194、196が直列型シリンダブロックW1の進行方向側面部に配置された後、制御部22は、「クランプ板194、196を互いに同期させてシリンダブロック側へ変位させる」との命令信号を発する。クランプ板194、196の間隔が狭くなると、治具30、32の爪用穴部36a〜36dにクランプ板194、196の把持用爪部198a、198bが嵌合され、これにより直列型シリンダブロックW1がクランプ板194、196に把持されるに至る。
【0074】
次に、制御部22は、「シリンダブロックを上昇させて、第1位置決め用板16と第2位置決め用板18との間に移送する」との命令信号を発する。この命令信号を受けた把持ロボット14は、第1アーム部188、第2アーム部190およびクランプ部192を回動ないし旋回させることによって直列型シリンダブロックW1を上昇させ、該直列型シリンダブロックW1を第1位置決め用板16と第2位置決め用板18との間に配置させる。
【0075】
この状態で、クランプ部192は、直列型シリンダブロックW1の進行方向後端面が第1位置決め用板16の当接面に当接するまで図2および図3に示すX軸に沿って水平方向に移動する。直列型シリンダブロックW1が当接することにより、第1位置決め用板16の第1〜第4ピン68a〜68dの各頭部が下降する。
【0076】
次いで、制御部22の制御作用下にY軸方向ないしZ軸方向に沿ってクランプ部192を移動させ、これにより直列型シリンダブロックW1の進行方向後端面を第1位置決め用板16の当接面に摺接させる。この摺接の際に、第1ピン68aおよび第3ピン68cの位置と、直列型シリンダブロックW1の進行方向後端面に予め設けられた穴部H1、H2との位置が合致すると、第1ピン68aおよび第3ピン68cの各頭部は、図示しない前記コイルスプリングが伸張することによって元の位置に復帰する。すなわち、第1ピン68aおよび第3ピン68cの各頭部が直列型シリンダブロックW1の前記穴部H1、H2に嵌合し(図10参照)、これにより直列型シリンダブロックW1が第1位置決め用板16に位置決めされるとともに、刻印されるべき箇所が打刻機構20の打刻ヘッド106側に臨む。以上の動作は、直列型シリンダブロックW1が第2位置決め用板18から離間した状態で遂行される。
【0077】
この位置決めと同時に、第1位置決め用板16の可動板70aが直列型シリンダブロックW1から押圧される。この押圧に伴って第1ガイドピン72aおよび第2ガイドピン74aの各ロッド76a、78aが後退することにより、スイッチ部材80aがセンサ82aのスイッチ84aを押圧する。センサ82aは、スイッチ84aが押圧されたことを感知した後、「シリンダブロックの位置決め完了」との信号を制御部22に発する。
【0078】
この信号を受けた制御部22は、「シリンダブロックを打刻ヘッド106の位置まで水平に移動する」との命令信号を把持ロボット14に発する。この命令信号に従って把持ロボット14のクランプ部192が水平方向に変位することにより、直列型シリンダブロックW1における打刻すべき箇所が打刻ヘッド106と対向する。
【0079】
次に、制御部22は、サーボモータ116に「駆動軸182の回転付勢開始」との制御信号を送り、駆動軸182を回転付勢させることで回転軸168および打刻ヘッド106を回転動作させる。なお、この場合、打刻ヘッド106は、まず原点位置、具体的には、近接スイッチ120が近接スイッチ122と対向する位置となるように回転動作される。
【0080】
制御部22は、次に、最初に刻印する文字が刻設された外周側刻印子110が第1インパクトシリンダ112に連結された打刻ハンマ141aの押圧用先端部152aと対向する位置となるように打刻ヘッド106を回転動作させる。換言すれば、外周側刻印子110をインデックスする。
【0081】
そして、制御部22は、最初に刻印する文字が「8」や「B」等の比較的大面積のものである場合、供給用制御バルブ137aを大きく開放する制御信号を発する。このため、チューブ135aを介して第1インパクトシリンダ112内に導入された圧縮空気の圧力が高くなる。
【0082】
第1インパクトシリンダ112内に圧縮空気が導入されることに伴い、該第1インパクトシリンダ112のロッド139aが前進する。これに追従して、連結ロッド140aを介して打刻ハンマ141aが外周側刻印子110に指向して変位し、最終的に押圧用先端部152aが該外周側刻印子110の大径部128の後端面に当接した後、該後端面を押圧する(図17参照)。その結果、外周側刻印子110が直列型シリンダブロックW1に指向して前進動作し、該外周側刻印子110に刻設された文字が該直列型シリンダブロックW1に刻印される。なお、外周側刻印子110が直列型シリンダブロックW1に当接する際の衝撃は、クランプ部192がY軸方向に沿って後退動作することによって緩和される。すなわち、把持ロボット14は、緩衝機構を兼ねる。
【0083】
上記したように圧縮空気の圧力が高いので、ロッド139a、ひいては外周側刻印子110の前進速度は比較的速い。したがって、直列型シリンダブロックW1に外周側刻印子110が当接する際の衝撃力が大きくなる。このため、比較的面積が大きい文字であっても所定の深さで刻印を施すことができる。
【0084】
外周側刻印子110が前進すると、大径部128と段部134とに押圧されることによってコイルスプリング132が圧縮される。また、制御部22は、カバー部材166aに設置された近接スイッチ160aから、該近接スイッチ160aが連結ロッド140aの近接ドグ部156aを検知した信号を受けることで、打刻ハンマ141aが前進していることを感知する。
【0085】
直列型シリンダブロックW1に刻印が施された後、制御部22は、供給用制御バルブ137aを閉止する命令信号を発するとともに、排出用バルブ138aを開放する命令信号を発する。これにより第1インパクトシリンダ112内の圧縮空気が排出されることに伴い、第1インパクトシリンダ112のロッド139aが後退する一方で、コイルスプリング132が伸張して大径部128を弾発付勢する。これにより、外周側刻印子110が後退して元の位置に復帰する。
【0086】
ここで、ロッド139aが後退することに伴って近接スイッチ160aが近接ドグ部156aを再び検知すると、制御部22は、「打刻ハンマ141aは、打刻ヘッド106に干渉しない位置にまで後退したので、打刻ヘッド106を回転させることが可能である」と認識する。そして、制御部22は、サーボモータ116に再び「駆動軸182の回転付勢開始」との制御信号を送り、駆動軸182を回転付勢させることで回転軸168および打刻ヘッド106を回転動作させ、次に打刻される内周側刻印子108をインデックスする。このように、打刻ハンマ141aが後退動作する途中でインデックスを行うことによって作業時間を短縮することができ、結局、刻印作業を効率よく遂行することができる。
【0087】
ロッド139aが後退する際、近接スイッチ164aは、連結ロッド140aの近接ドグ部156aが通過したことを検知する。制御部22は、この検知信号を受けることで、ロッド139aが後退したことを認識する。
【0088】
そして、次に刻印する文字が「1」などの比較的小面積なものである場合、制御部22は、供給用制御バルブ137aを小さく開放する制御信号を発する。このような状況下では、チューブ135aを介して第1インパクトシリンダ112内に導入された圧縮空気の圧力が上記の場合よりも低くなる。
【0089】
第1インパクトシリンダ112内に低圧の圧縮空気が導入されることに伴い、ロッド139aが上記に比して遅い速度で前進する。これに追従して、打刻ハンマ141aが内周側刻印子108を押圧し(図18参照)、最終的に、該内周側刻印子108に刻設された文字が直列型シリンダブロックW1に刻印される。なお、この文字は、上記の動作で外周側刻印子110によって刻印された文字の下方に位置する。
【0090】
この場合、圧縮空気の圧力が低いので、内周側刻印子108の前進速度は上記の場合に比して遅い。したがって、直列型シリンダブロックW1に内周側刻印子108が当接する際の衝撃力が小さくなる。このため、比較的小面積の文字を刻印する際の刻印深さが大きくなることを回避することができる。すなわち、この打刻装置10によれば、大面積の文字の刻印深さと小面積の文字の刻印深さとを略同一とすることができる。
【0091】
その後、制御部22が発した命令信号を受けて供給用制御バルブ137aが閉止され、かつ排出用バルブ138aが開放されると、ロッド139aが後退することに追従して内周側刻印子108が元の位置に復帰する。
【0092】
次に、制御部22は、「シリンダブロックを水平方向に変位させる」との命令信号を把持ロボット14に発する。把持ロボット14は、この命令信号に従って、クランプ部192をX軸方向に沿って僅かに水平移動させる。その結果、直列型シリンダブロックW1の次に打刻されるべき箇所が打刻ヘッド106に対向する。この動作と並行して、打刻機構20側では、次に刻印される文字が刻設された外周側刻印子110がインデックスされる。
【0093】
次に刻印する文字が「0」や「C」等、面積が中規模のものであれば、供給用制御バルブ137aの開度を上記2例の中程度とすればよい。また、これらに比して面積がやや大きい「5」や「H」等であれば、供給用制御バルブ137aの開度を中程度よりもやや大きく開放すればよい。
【0094】
このように、本実施の形態においては、供給用制御バルブ137aの開度を調整することで圧縮空気の圧力を制御することによって、内周側刻印子108または外周側刻印子110の前進速度を制御するようにしている。このため、刻印する文字の種類に関わらず、刻印深さが略一定で外観が良好な文字列を得ることができる。
【0095】
以上の動作が繰り返し遂行されることにより、直列型シリンダブロックW1の水平方向に2段の文字列が刻印される。なお、文字が正確に刻印されているか否かは、第1モニタカメラ185を介して作業者によって監視される。この際、文字が所定の深さでバラツキなく刻印されているので、確認が困難となることはない。
【0096】
なお、上記から諒解されるように、本実施の形態に係る打刻装置10では、第1位置決め用板16にて一旦位置決めされた直列型シリンダブロックW1に対して刻印が施される。このため、同一種の直列型シリンダブロックW1であれば、同一箇所に刻印を施すことができる。しかも、打刻機構20を変位させることなく2段の刻印を施すことが可能である。
【0097】
また、打刻機構20を変位させるための変位機構が不要であり、かつ把持ロボット14としては市販の汎用ロボットを採用すればよいので、打刻装置10の構成を簡素なものとすることができる。しかも、比較的安価な汎用ロボットを採用することにより、打刻装置10への設備投資が高騰することを抑制することもできる。
【0098】
刻印が施された直列型シリンダヘッドW1は、把持ロボット14のロボット本体部187が旋回することに伴い、ローラコンベア24に載置されたパレット206の載置用架台212に載置されて搬出される。この際、作業者は、バーコードBの値と刻印された文字とが同一であるか否かを、第2モニタカメラ214にて監視する。勿論、この際においても、刻印された文字列を容易に確認することができる。
【0099】
V型シリンダブロックW2(図10参照)に対して刻印を施す場合、上記と略同様の動作が営まれる。この場合、V型シリンダブロックW2の側面部には治具30、44(図6参照)が装着される。そして、V型シリンダブロックW2の搬入が終了した際、治具44が近接スイッチ40、42(図3参照)に接近することに伴い、該治具44の進行方向前端面が近接スイッチ42に検知される一方で、凹部46の底面が近接スイッチ40に検知される。この検知結果を受け、制御部22は、「搬入されたシリンダブロックは、治具30、44が装着されたV型シリンダブロックW2である」と認識する。
【0100】
そして、第1位置決め用板16の当接面には、把持ロボット14のクランプ部192に把持されたV型シリンダブロックW2の側面部が摺接される。この場合、V型シリンダブロックW2の側面部の穴部H3、H4に第2ピン68bおよび第4ピン68dがそれぞれ嵌合することにより、該V型シリンダブロックW2の位置決めがなされる。
【0101】
以下、上記と同様に、V型シリンダブロックW2が打刻ヘッド106と対向するように水平方向に移動された後、該V型シリンダブロックW2に対して刻印が施される。
【0102】
次に、前記直列型シリンダブロックW1とは別種類の直列型シリンダブロックW3(図12参照)に対して刻印を施す場合を例として説明する。
【0103】
この場合、直列型シリンダブロックW3は、治具30、50(図7参照)が装着された状態で搬入コンベア12上のワーク支持部材29によって搬送される。搬送が終了した際、近接スイッチ40、42によって治具50の凹部48の底面が検知されると、制御部22は、この検知結果を受け、「搬入されたシリンダブロックは、治具30、50が装着された直列型シリンダブロックW3である」と認識する。
【0104】
この直列型シリンダブロックW3は、把持ロボット14の作用下に、第1位置決め用板16と第2位置決め用板18との間に治具30、50ごと上昇され、次いで、クランプ部192がX軸方向(水平方向)に移動することによって、第2位置決め用板18の当接面に当接する。その後、該クランプ部192がY軸方向(前後方向)およびZ軸方向(鉛直上下方向)に移動することに伴い、直列型シリンダブロックW3が当接面上を摺接する。
【0105】
直列型シリンダブロックW3が当接することにより下降した第5〜第8ピン68e〜68hの各頭部のうち、第5ピン68eおよび第8ピン68hの頭部は、直列型シリンダブロックW3の側面に設けられた穴部H5、H6の位置と合致した際、図示しない前記コイルスプリングが伸張することによって元の位置に復帰して穴部H5、H6に嵌合する。これにより、直列型シリンダブロックW3が第2位置決め用板18に位置決めされるとともに、刻印されるべき箇所が打刻機構20の打刻ヘッド106側に臨む。
【0106】
また、この位置決めと同時に、第2位置決め用板18の可動板70bが直列型シリンダブロックW3から押圧される。この押圧に伴って第1ガイドピン72bおよび第2ガイドピン74bの各ロッド76b、78bが後退することにより、スイッチ部材80bがセンサ82bのスイッチ84bを押圧する。センサ82bは、スイッチ84bが押圧されたことを感知した後、「シリンダブロックの位置決め完了」との信号を制御部22に発する。
【0107】
この信号を受けた制御部22は、「シリンダブロックを打刻ヘッド106の位置まで水平に移動する」との命令信号を把持ロボット14に発する。この命令信号に従って把持ロボット14のクランプ部192がY軸方向に沿って前進動作することにより、直列型シリンダブロックW3における打刻すべき箇所が打刻ヘッド106と対向する。
【0108】
次に、制御部22は、直列型シリンダブロックW1に刻印を施したときと同様に、サーボモータ116の駆動軸182を回転付勢させることで回転軸168および打刻ヘッド106を回転動作させ、打刻ヘッド106を原点位置とする。
【0109】
そして、制御部22の制御作用下に、最初に刻印する文字が刻設された外周側刻印子が第2インパクトシリンダ114に連結された打刻ハンマ141bの押圧用先端部152aと対向する位置となるように、該外周側刻印子110をインデックスする。
【0110】
この状態で、制御部22は、最初に刻印する文字が「8」や「B」等の比較的大面積のものである場合、供給用制御バルブ137bを大きく開放する制御信号を発し、圧縮空気がチューブ135bを介して第1インパクトシリンダ112内に高圧力で導入されるようにする。
【0111】
これに伴い、第2インパクトシリンダ114のロッド139bが前進すると、上記と同様に、連結ロッド140bを介して打刻ハンマ141bが外周側刻印子110に指向して変位し、最終的に平板状先端部158bが該外周側刻印子110の大径部128の後端面に当接した後、該後端面を押圧する。その結果、外周側刻印子110が直列型シリンダブロックW3に指向して前進動作し、該外周側刻印子110に刻設された文字が所定の深さで直列型シリンダブロックW3に刻印される。
【0112】
この際、大径部128と段部134とに押圧されることによって、コイルスプリング132が圧縮される。また、制御部22は、カバー部材166bに設置された近接スイッチ160bから、該近接スイッチ160bが連結ロッド140bの近接ドグ部156bを検知した信号を受けることで、打刻ハンマ141bが前進していることを感知する。
【0113】
直列型シリンダブロックW3に刻印が施された後、制御部22が発した命令信号を受けて供給用制御バルブ137bが閉止され、かつ排出用バルブ138bが開放されると、ロッド139bが後退することに追従して外周側刻印子110が元の位置に復帰する。
【0114】
ロッド139bが後退することに伴って近接スイッチ160bが近接ドグ部156bを再検知すると、制御部22は、「打刻ハンマ141bは、打刻ヘッド106に干渉しない位置にまで後退したので、打刻ヘッド106を回転させることが可能である」と認識する。そして、制御部22は、サーボモータ116に再び「駆動軸182の回転付勢開始」との制御信号を送り、駆動軸182を回転付勢させることで回転軸168および打刻ヘッド106を回転動作させ、次に打刻される内周側刻印子108をインデックスする。このように、打刻ハンマ141bが後退動作する途中でインデックスを行うことによっても作業時間を短縮することができ、結局、刻印作業を効率よく遂行することができる。
【0115】
制御部22は、近接ドグ部156bが通過したことを検知した近接スイッチ164bから「ロッド139bの後退完了」との信号を受けた後、サーボモータ116に再び「駆動軸182の回転付勢開始」との制御信号を送り、駆動軸182を回転付勢させることで回転軸168および打刻ヘッド106を回転動作させ、次に刻印される内周側刻印子108をインデックスする。
【0116】
次に刻印する文字が「1」などの面積が比較的小さいものである場合、刻印深さを均一とするためには、第1インパクトシリンダ112によって刻印を施した場合と同様、供給用制御バルブ137bを小さく開放させればよい。これにより第2インパクトシリンダ114内に低圧の圧縮空気が導入されると、ロッド139bが上記に比して遅い速度で前進し、その結果、最初に刻印された大面積の文字と略同等の深さの刻印が直列型シリンダブロックW3に施される。なお、この文字は、外周側刻印子110によって上記のようにして刻印された文字の横に段違いで位置する。
【0117】
その後、制御部22が発した命令信号を受けて供給用制御バルブ137bが閉止され、かつ排出用バルブ138bが開放されると、ロッド139bが後退することに追従して内周側刻印子108が元の位置に復帰する。
【0118】
次に、把持ロボット14は、制御部22が発した「シリンダブロックを鉛直下方に変位させる」との命令信号に従って、クランプ部192を僅かに下降させる。その結果、直列型シリンダブロックW3の次に打刻されるべき箇所が打刻ヘッド106に対向する。この動作と並行して、打刻機構20側では、次に刻印される文字が刻設された外周側刻印子110がインデックスされる。
【0119】
以上の動作が繰り返し遂行されることにより、直列型シリンダブロックW3の縦方向に2列の文字列が刻印される。勿論、上記と同様に、次に刻印する文字が「0」や「C」等、面積が中規模のものであれば、供給用制御バルブ137bの開度を中程度とすればよい。
【0120】
このように、この打刻装置10においては、シリンダブロックの種類に応じて打刻機構20を変位させる必要がない。このため、打刻機構20を変位させるための変位機構等が不要であるので、装置構成を簡素なものとすることができる。しかも、この打刻装置10では、必要に応じて、刻印方向を水平方向または縦方向のいずれかに変更することもできる。
【0121】
すなわち、本実施の形態に係る打刻装置10は、簡素な構成でありながらも複数種のシリンダブロックに刻印を施すことができ、しかも、刻印方向を変更することもできる。
【0122】
最後に、前記2種の直列型シリンダブロックW1、W3とは別種の直列型シリンダブロックW4(図12参照)に対して刻印を施す場合、該直列型シリンダブロックW4の側面部には、治具30、52(図8参照)が装着される。直列型シリンダブロックW4の搬入が終了した際、治具52が近接スイッチ40、42に接近することに伴い、該治具52の進行方向前端面が近接スイッチ40、42に検知される。この検知結果を受け、制御部22は、「搬入されたシリンダブロックは、治具30、52が装着された直列型シリンダブロックW4である」と認識する。
【0123】
以下、直列型シリンダブロックW1に対して刻印を施す場合と略同様の動作が営まれる。すなわち、この直列型シリンダブロックW4は、把持ロボット14の作用下に、第1位置決め用板16と第2位置決め用板18との間に治具30、52ごと上昇され、次いで、第2位置決め用板18の当接面に当接された後、該当接面上を摺接される。
【0124】
直列型シリンダブロックW4が当接することにより下降した第5〜第8ピン68e〜68hの各頭部のうち、第6ピン68fおよび第7ピン68gの頭部は、直列型シリンダブロックW4の側面に設けられた穴部H7、H8の位置と合致した際、図示しない前記コイルスプリングが伸張することによって元の位置に復帰して穴部H7、H8に嵌合する。これにより、直列型シリンダブロックW4が第2位置決め用板18に位置決めされるとともに、刻印されるべき箇所が打刻機構20の打刻ヘッド106側に臨む。
【0125】
同時に、第2位置決め用板18の可動板70bが直列型シリンダブロックから押圧されることに伴って第1ガイドピン72bおよび第2ガイドピン74bの各ロッド76b、78bが後退する。この際、センサ82bは、スイッチ部材80bがスイッチ84bを押圧したことを感知して、「シリンダブロックの位置決め完了」との信号を制御部22に発する。
【0126】
そして、制御部22は、「シリンダブロックを打刻ヘッド106の位置まで水平に移動する」との命令信号を把持ロボット14に発する。この命令信号に従って把持ロボット14のクランプ部192が水平方向に変位することにより、直列型シリンダブロックW4における刻印を施すべき箇所が打刻ヘッド106と対向する。
【0127】
次に、制御部22の制御作用下に打刻ヘッド106が原点位置まで回転動作された後、最初に刻印する文字が刻設された外周側刻印子110が第1インパクトシリンダ112に連結された打刻ハンマ141aの押圧用先端部152aと対向する位置となるように、該外周側刻印子110がインデックスされる。
【0128】
打刻機構20は、以下、前記直列型シリンダブロックW1および前記V型シリンダブロックW2に対して刻印を施した場合と同様に動作し、直列型シリンダブロックW4に対して水平方向に2段の刻印を施す。
【0129】
このように、本実施の形態に係る打刻装置10は、4種類のシリンダブロックW1〜W4に対して、打刻機構20やその他の機構の位置を変位させることなく略同一深さの刻印を施すことができる。しかも、打刻機構20の位置が不変であるので、同一種のシリンダブロックに対しては、同位置に刻印を施すことができる。
【0130】
なお、本実施の形態に係る打刻装置10は、4種類のシリンダブロックW1〜W4に対応可能であるが、第1位置決め用板16または第2位置決め用板18に設置するピンの本数を増加することによってさらに多種のシリンダブロックに対応可能となることはいうまでもない。
【0131】
また、上記した実施の形態においては、4種類のシリンダブロックW1〜W4に刻印を施す場合を例示して説明したが、シリンダブロック以外のものをワークとしてもよいことは勿論である。
【0132】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る打刻装置によれば、刻印子を変位させる圧力流体の圧力を調整することで該刻印子がワークに当接する際の衝撃力を制御するようにしているので、文字の種類に関わらず、刻印深さを略同等とすることができる。このため、刻印された文字を容易に判別することができるので、例えば、管理番号を付した製品の管理が容易となるという効果が達成される。しかも、刻印された文字の外観を良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る打刻装置の平面図である。
【図2】図1の打刻装置の正面図である。
【図3】図1の打刻装置の側面図である。
【図4】直列型シリンダブロックの両側面に、シリンダブロックの種類を判別するための治具が装着された状態を示す平面図である。
【図5】図4のV方向矢視図である。
【図6】シリンダブロックの種類を判別するための治具であって、かつ図4および図5に示されるものとは別形状の治具の要部拡大斜視図である。
【図7】シリンダブロックの種類を判別するための治具であって、かつ図4〜図6に示されるものとは別形状の治具の要部拡大斜視図である。
【図8】シリンダブロックの種類を判別するための治具であって、かつ図4〜図7に示されるものとは別形状の治具の要部拡大斜視図である。
【図9】シリンダブロックに刻印すべき文字の情報がバーコードとして記載された情報シートが治具に貼付された状態を示す平面図である。
【図10】第1位置決め用板(第1位置決め部材)の正面図である。
【図11】図10のXI−XI線矢視断面図である。
【図12】第2位置決め用板(第2位置決め部材)の正面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線矢視断面図である。
【図14】打刻機構の概略正面図である。
【図15】図14の打刻機構の概略断面図である。
【図16】図15の打刻機構を構成する打刻ハンマの一部断面概略正面図である。
【図17】打刻ハンマの押圧用先端部が外周側刻印子を押圧している状態を示す概略正面図である。
【図18】打刻ハンマの押圧用先端部が内周側刻印子を押圧している状態を示す概略正面図である。
【符号の説明】
10…打刻装置           12…搬入コンベア
14…把持ロボット         16、18…位置決め用板
20…打刻機構           22…制御部
24…ローラコンベア        29…ワーク支持部材
30、32、44、50、52…治具 34a〜34d…穴部
36a〜36d…爪用穴部      38、46、48…凹部
40、42、120、122、160a、160b、164a、164b…近接スイッチ
54…情報シート          58、60…ゲート型フレーム
68a〜68h…第1〜第8ピン   70a、70b…可動板
82a、82b…センサ       84a、84b…スイッチ
102、104…刻印子列      106…打刻ヘッド
108、110…刻印子       112、114…インパクトシリンダ
116…サーボモータ        132…コイルスプリング
137a、137b…供給用制御バルブ
138a、138b…排出用バルブ  139a、139b…ロッド
140a、140b…連結ロッド   141a、141b…打刻ハンマ
152a、152b…押圧用先端部  156a、156b…近接ドグ部
166a、166b…カバー部材   168…回転軸
180、184…歯車        182…駆動軸
185、214…モニタカメラ    192…クランプ部
194、196…クランプ板     198a、198b…把持用爪部
204…ローラ           206…パレット
B…バーコード           H1〜H8…穴部
W1〜W4…シリンダブロック

Claims (10)

  1. ワークに対して文字を刻印するための刻印子を複数個有する打刻ヘッドと、圧力流体の作用下に前記刻印子を変位させる変位機構と、前記打刻ヘッドを回転動作させる回転付勢機構とを具備する打刻機構を備え、
    前記変位機構は、前記圧力流体の圧力を調整する圧力調整機構を有し、
    前記圧力調整機構にて前記圧力流体の圧力を調整することによって、該圧力流体から押圧されて変位した前記刻印子が前記ワーク側に指向して変位する際の速度を制御することを特徴とする打刻装置。
  2. 請求項1記載の装置において、さらに、前記ワークを把持する把持機構と、前記把持機構の把持部に把持された前記ワークを位置決めするための位置決め機構が設置された位置決め用部材とを具備し、
    前記把持部が把持した前記ワークを前記位置決め用部材に摺接させ、該ワークの被位置決め部の位置と前記位置決め機構の位置とが合致した際に前記位置決め機構にて該ワークを位置決めし、
    前記変位機構にて前記刻印子を変位させることによって前記ワークに文字を刻印した後、前記把持部を移動させて前記ワークにおける次に刻印されるべき箇所を前記打刻機構に対向させる一方で、次に刻印すべき文字が刻設された刻印子を選定し、前記変位機構にて該刻印子を変位させることによって前記ワークに文字を刻印することを特徴とする打刻装置。
  3. 請求項1または2記載の装置において、前記ワークとして形状が互いに異なる複数種が存在するときに該ワークの種類を判別するワーク判別手段を有し、
    前記位置決め機構は、前記ワークの種類数に対応する個数で前記位置決め用部材に設置されていることを特徴とする打刻装置。
  4. 請求項3記載の装置において、前記ワーク判別手段は、前記ワークに装着される判別用部材に設けられた凹部または凸部と、前記凹部または凸部を検知する近接スイッチとを有することを特徴とする打刻装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置において、前記変位機構は、文字を水平方向に刻印するための第1変位機構と、縦方向に刻印するための第2変位機構とを有することを特徴とする打刻装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置において、前記刻印子列は、互いに同心円状に配列された第1刻印子列と第2刻印子列とを有することを特徴とする打刻装置。
  7. 請求項2〜6のいずれか1項に記載の装置において、前記把持機構が把持する位置まで前記ワークを搬入する搬入手段と、刻印が施された前記ワークを搬出する搬出手段とをさらに有することを特徴とする打刻装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置において、前記打刻機構は、刻印を終了した前記打刻ハンマが前記打刻ヘッドと干渉しない位置にまで後退動作したことを検出する検出手段を有することを特徴とする打刻装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の装置において、前記ワークまたは前記ワーク判別手段に貼付された情報シートに記載された前記ワークに刻印すべき文字の情報を、該ワークに文字が刻印された後に読み取る情報読取手段をさらに有することを特徴とする打刻装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の装置において、前記ワークの打刻面を監視するための監視手段をさらに有することを特徴とする打刻装置。
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