JP2004090175A - バニシング装置、バニシング装置を搭載した自動旋盤及び自動旋盤によるバニシング方法 - Google Patents

バニシング装置、バニシング装置を搭載した自動旋盤及び自動旋盤によるバニシング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】3個以上の押圧部材を備えたバニシング装置を自動旋盤に搭載して使用する際に、加工プログラムのサイクル時間を効果的に低減できるようにする。
【解決手段】バニシング装置10は、いずれも円板状の主ローラ18及び2個の副ローラ22と、それらローラ18、22を回転自在に支持する支持部材14とを備える。支持部材14の本体24には、軸線10aを挟んで主ローラ18の反対側に、径方向へ延びる素材通路28が形成される。素材通路28は、軸線10aから見て、2個の副ローラ22の相互間隙に対応する位置に設けられる。被加工素材Wには、その外周面の所定位置に、2個の副ローラ22の相互間隙を軸線10aに交差する方向へ通過できる小径部分が設けられる。バニシング加工の完了後、被加工素材Wは、その小径部分が2個の副ローラ22の相互間隙を通り抜けることにより、素材通路28を通してバニシング装置10から脱離される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも3個の押圧部材を備えたバニシング装置に関する。さらに本発明は、そのようなバニシング装置を搭載した自動旋盤及びこの自動旋盤によるバニシング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
硬質のローラやボール等の押圧部材を用いて金属表面をバニシング加工(バニシ仕上げ)するバニシング装置は、種々の製品製造工程で使用されている。例えば、NC旋盤に代表される自動旋盤(すなわち自動加工可能な旋盤)を用いた機械加工工程において、棒状又は板状の被加工素材に旋削加工を施した後に、被旋削面の鏡面仕上げ工程として、バニシング装置を用いたバニシング加工が実施されている。一般にバニシング加工法は、研削、研磨、超仕上げ等の、材料除去を伴う他の表面仕上げ加工法に比べて、切粉が発生せず、短時間で表面粗さを著しく改善できる利点を有するとともに、仕上げ面の機械的強度を向上させる効果を奏する。
【0003】
従来のバニシング装置において、特に被加工素材の円筒状部分(以下、円筒状素材部分と称する)の表面にバニシング加工を施すものとしては、円板状のローラを用いて円筒状素材部分の外周面をバニシング加工するもの(例えば特公昭57−34069号公報参照)や、円柱状のローラを複数個使用して円筒状素材部分の外周面又は内周面をバニシング加工するもの(例えば特開平10−146756号公報、特開2002−127001号公報参照)が知られている。特に、特開2002−127001号公報に開示されるバニシング装置は、それ自体、バニシング用回転工具として、自動旋盤等の工作機械に搭載して使用できるものである。例えばこのバニシング用回転工具を、自動旋盤に装備された刃物台に装着すれば、自動旋盤における一連の加工プログラムの中で所望の仕上げ段階として、被加工素材にバニシング加工を自動的に実施することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
一般に自動旋盤では、製品の生産性を高める目的で、1つの製品の加工に要するサイクル時間(一連の加工プログラムの開始から終了までの時間)を可及的に短縮することが要求されている。したがって、上記したように自動旋盤でバニシング装置を使用する場合には、バニシング加工に費消される時間をも可及的に低減する必要がある。特に、円筒状素材部分の外周面をバニシング加工する際には、バイト等の一般的な外面旋削工具の場合と同様に、バニシング装置を円筒状素材部分に対し軸線方向及び径方向へ自由に相対送り動作できる機械構成を有することが、位置決め等に要する時間を削減する点で肝要である。
【0005】
ここで、例えば前述した特開平10−146756号公報に開示されるような従来の外面用バニシング装置は、複数の円柱状ローラを1つの軸線の周りに周方向離散配置して、軸線に沿って置かれた円筒状素材部分の外周面をそれら円柱状ローラによってバニシング加工するものである。このような装置構成で、例えば円筒状素材部分の軸線方向一端からバニシング加工を開始する場合には、バニシング加工の進行に伴い、複数の円柱状ローラによって囲まれる空間内へと素材部分を軸線方向へ徐々に進入させる一方、バニシング加工が終了した後は、素材部分を軸線に沿って反対方向へ移動して、予め定めた長さに渡る加工後の鏡面仕上げ部分を、複数の円柱状ローラによって囲まれる空間から脱離することになる。つまりこの装置構成では、円筒状素材部分に対してバニシング装置を軸線方向へしか移動させることができないので、1つの円筒状素材部分から他の円筒状素材部分へ(或いは1つの被加工素材から他の被加工素材へ)バニシング装置を移動させる際に、加工そのものには必要の無い軸線方向脱離動作を不可避的に遂行しなければならない。その結果、従来の外面用バニシング装置の構成では、自動旋盤における一連の加工プログラムの中で、バニシング加工に費消される時間を短縮することが困難になる傾向があった。
【0006】
本発明の目的は、少なくとも3個の押圧部材を備えたバニシング装置において、円筒状素材部分の外周面を短時間で鏡面仕上げでき、しかも自動旋盤に搭載して使用する際には、一連の加工プログラムの中でバニシング加工に費消される時間を効果的に低減できるバニシング装置を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、そのようなバニシング装置を搭載した高速かつ多機能の自動旋盤を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、この自動旋盤で実施される加工プログラムのサイクル時間の短縮に寄与するバニシング方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも3個の押圧部材と、それら押圧部材を1つの軸線の周りに周方向離散配置で支持する1個の支持部材とを具備し、軸線に沿って置かれた被加工素材の表面を少なくとも3個の押圧部材によってバニシング加工するバニシング装置において、支持部材は、軸線から見て、周方向へ隣り合う予め定めた2個の押圧部材の相互間隙に対応する位置に設けられる素材通路を有し、それにより被加工素材が、軸線に沿った作業位置とバニシング装置から離脱した非作業位置との間で、押圧部材相互間隙及び素材通路を軸線に交差する方向へ通り抜けて支持部材に対し移動できることを特徴とするバニシング装置を提供する。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバニシング装置において、予め定めた2個の押圧部材は、軸線に向かって膨出する押圧作用面をそれぞれの外周縁に連続的に有して支持部材上に回転自在に設置される2個の円板状のローラからなるバニシング装置を提供する。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のバニシング装置において、少なくとも3個の押圧部材が、軸線に向かって膨出する押圧作用面を外周縁に連続的に有して支持部材上に回転自在に設置される1個の円板状の主ローラを含み、主ローラと2個のローラとは、それら主ローラ及びローラの回転中心が軸線を内包する三角形の頂点にそれぞれ位置するように、互いに離間して配置されるバニシング装置を提供する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のバニシング装置において、支持部材が、素材通路を有する本体と、主ローラ及び2個のローラのうち、少なくとも1個のローラを回転自在に支持して本体に位置調節可能に取り付けられる少なくとも1個のローラ取付具とを備えるバニシング装置を提供する。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載のバニシング装置において、少なくとも3個の押圧部材が、軸線に向かって膨出する押圧作用面を先端に有して支持部材上に設置される1個の押圧要素を含み、押圧要素と2個のローラとは、押圧要素の押圧作用面の頂点部位及び2個のローラの回転中心が軸線を内包する三角形の頂点にそれぞれ位置するように、互いに離間して配置されるバニシング装置を提供する。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のバニシング装置において、支持部材が、素材通路を有する本体と、押圧要素を支持して本体に位置調節可能に取り付けられる1個の押圧要素取付具、及び2個のローラの少なくとも一方を回転自在に支持して本体に位置調節可能に取り付けられる少なくとも1個のローラ取付具のうち、少なくとも1個の取付具とを備えるバニシング装置を提供する。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバニシング装置において、予め定めた2個の押圧部材の相互間隙が、それら押圧部材の各々と他の押圧部材との間の間隙よりも大きいバニシング装置を提供する。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載のバニシング装置を刃物台に搭載したことを特徴とする自動旋盤を提供する。
【0016】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の自動旋盤において、バニシング装置の支持部材は、刃物台に着脱可能に装着されるシャンク部を有する自動旋盤を提供する。
【0017】
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9に記載の自動旋盤を用いて被加工素材をバニシング加工するバニシング方法であって、刃物台に装着した旋削工具により被加工素材を旋削加工して、小径部分を含む円筒状外周面を形成し、バニシング加工に際し、刃物台を動作させて、円筒状外周面を形成した被加工素材を、小径部分が予め定めた2個の押圧部材の相互間隙を通り抜けるとともに、円筒状外周面を有する部分がバニシング装置の素材通路を軸線に交差する方向へ通り抜けるように、作業位置と非作業位置との間で支持部材に対し移動させることを特徴とするバニシング方法を提供する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に渡り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図面を参照すると、図1は、本発明の一実施形態によるバニシング装置10の正面図、図2はバニシング装置10の断面図である。バニシング装置10は、特に自動旋盤に搭載して一連の加工プログラムの中でバニシング加工を自動的に実施するために好適に使用できるものである。しかし、本発明に係るバニシング装置の用途はこれに限定されない。
【0019】
バニシング装置10は、3個の押圧部材12と、それら押圧部材12を1つの軸線10aの周りに周方向離散配置で支持する1個の支持部材14とを備える。3個の押圧部材12は、軸線10aに向かって膨出する押圧作用面16を外周縁に沿って連続的に有する1個の円板状の主ローラ18と、同様に軸線10aに向かって膨出する押圧作用面20をそれぞれの外周縁に沿って連続的に有する2個の円板状の副ローラ22とから構成される。それら主ローラ18及び副ローラ22は、各々の環状の押圧作用面16、20の中心を枢支点として、個々に支持部材14上に回転自在に設置される。
【0020】
主ローラ18と2個の副ローラ22とは、それら主ローラ18及び副ローラ22の回転中心18a、22aが、軸線10aを内包する三角形の頂点にそれぞれ位置するように、互いに離間して配置される。この配置で主ローラ18及び副ローラ22は、それぞれの押圧作用面16、20を、軸線10aに沿って置かれた被加工素材(又は円筒状素材部分)Wの円筒状外周面Sに圧力下で当接させて、被加工素材Wと共に回転しながら外周面Sをバニシング加工する。なお、図示実施形態では、主ローラ18及び副ローラ22はいずれも同一の寸法及び形状を有する。
【0021】
支持部材14は、軸線10aを中心として略環状に延設される本体24と、主ローラ18及び2個の副ローラ22のそれぞれを回転自在に支持して本体24に位置調節可能に取り付けられる3個のローラ取付具26とを備える。本体24は、その周方向所定1箇所で分断されたC環状の形状を有し、この分断箇所に、径方向へ延びる素材通路28が画定される。素材通路28は、加工対象の被加工素材Wが本体24に非接触に通過できる寸法及び形状を有する。素材通路28のさらなる詳細は後述する。
【0022】
また本体24には、その軸線方向前端面24の所定3箇所に、軸線10aを中心として放射状に延びる矩形断面の取付溝30が形成され、各取付溝30に、略直方体形状のローラ取付具26が個別にそれぞれがたつき無く嵌入されて取り付けられる。それら取付溝30は、軸線10aを中心として、素材通路28の正反対位置と、この位置から周方向両側へ(90°+α)の角度だけ離れた2位置にそれぞれ形成される。ここでαは、0<α<90°の範囲の角度であって、素材通路28及び各取付溝30の形成を妨げないことを前提に、加工対象の被加工素材Wの形状及び寸法に対応して最適なバニシング方法(後述する)を実施できるようにする適当な角度に選定される。
【0023】
本体24にはさらに、各取付溝30の底面(軸線方向端面)の所定位置に開口する雌ねじ32が、軸線10aに平行に貫通形成される。これに対し、取付溝30に取り付けられるローラ取付具26には、図3に示すように、略直方体構造の長手方向両端近傍領域に、長穴状断面の調節穴34と円形断面のローラ軸支穴36とが、互いに平行にそれぞれ貫通形成される。調節穴34には、雌ねじ32に螺合可能な雄ねじを有する取付ボルト38(図2)が、適当な隙間を介して挿通される。
【0024】
ローラ取付具26を取付溝30に適正に嵌入すると、調節穴34は雌ねじ32に軸線方向へ重畳する。この状態で、調節穴34に挿通した取付ボルト38を雌ねじ32に螺着して締め付けることにより、ローラ取付具26が取付溝30内で本体24に固定される。このとき、調節穴34と取付ボルト38との隙間の範囲内で、取付溝30内でのローラ取付具26の軸線10aを中心とした径方向位置を、適宜調節して固定できる。ローラ取付具26は通常、ローラ軸支穴36を配設したその長手方向一端部分26a(図3)を、本体24の円筒状内周面24aから径方向内方へ適当な寸法だけ突出させて、取付溝30に固定される。
【0025】
ローラ取付具26に貫設したローラ軸支穴36には、雌ねじが形成され、この雌ねじに螺合可能な雄ねじを有する軸支ボルト40(図2)が、ローラ軸支穴36に螺着されるようになっている。他方、主ローラ18及び副ローラ22の各々には、図4に示すように、その円筒状内周面18b、22bに軸受部材42が固定的に嵌着される。軸受部材42は例えば、外輪がローラ18、22に固定されるとともに内輪が軸支ボルト40に固定されるころ軸受から構成できる。
【0026】
そこで、軸受部材42を介してローラ18、22を組み付けた軸支ボルト40を、ローラ軸支穴36に螺着して締め付けることにより、ローラ18、22が対応のローラ取付具26に回転自在に装着される。この状態で、上記したように全てのローラ取付具26を対応の取付溝30に適正に取り付けると、主ローラ18及び2個の副ローラ22は、それらの押圧作用面16、20を軸線10aの近傍で互いに対向させて、被加工素材Wの外径寸法に応じた適当な相互間隙を介して配置される。
【0027】
図1に示すように、支持部材14の本体24に設けた素材通路28は、軸線10aから見て、周方向へ隣り合う予め定めた2個の押圧部材12(すなわち2個の副ローラ22)の相互間隙に対応する位置(角度)に設けられる。したがって、2個の副ローラ22の相互間隙は、軸線10aを中心として主ローラ18の正反対位置に形成される。このような構成により、後述するように被加工素材Wは、2個の副ローラ22の相互間隙を通るとともに素材通路28を通って、軸線10aに交差する(好ましくは直交する)方向(矢印βで示す)へ、支持部材14に対し相対移動できるようになる。
【0028】
被加工素材Wの上記した径方向相対移動を可能にするためには、例えば、予め自動旋盤等で加工された被加工素材Wが、図2に示すように、円筒状外周面Sの軸線方向所定位置に、外径寸法を縮小した小径部分Tを有していればよい。この小径部分Tは、2個の副ローラ22の相互間隙を軸線10aに交差する(好ましくは直交する)方向へ通過できる外径寸法を有する。このとき、小径部分Tは両副ローラ22に接触しない寸法であることが好ましいが、接触する場合であっても両副ローラ22が自由に回転できるので、被加工素材Wの径方向移動を妨げることはない。
【0029】
また、図示実施形態では、支持部材14の本体24には、バニシング装置10を自動旋盤の刃物台(後述する)に着脱可能に装着するための中空筒状のシャンク部44が一体的に形成されており、それにより本体24に、円筒状内周面24aに直交する略環状の軸線方向内端面24bが形成されている。そして被加工素材Wは、その先端から小径部分Tまでの距離が、支持部材14の本体24の円筒状内周面24aの軸線方向長さよりも短い形状を有する。このような寸法構成のときに、被加工素材Wは、本体24に干渉することなく上記した径方向相対移動を遂行できる。このようにバニシング装置10では、被加工素材Wが支持部材14に対し、軸線10aに沿った作業位置と押圧部材12及び支持部材14から脱離した非作業位置との間で、軸線10aに交差する(好ましくは直交する)方向へ相対移動できる。
【0030】
バニシング装置10は、例えば図5に本発明の一実施形態として示す自動旋盤50の刃物台52に搭載して使用できる。自動旋盤50は、旋盤外部から供給された棒状の被加工素材Wを把持して回転する主軸54と、複数の工具56を装備して割出及び加工動作する刃物台52とを備える。主軸54は、それ自体の回転軸線に平行な送り制御軸(Z1軸)に沿って直線移動するように構成される。主軸54の軸線方向前方の所定位置には、主軸54に把持された被加工素材Wをその先端の被加工部位の近傍で支持する補助支持装置としてのガイドブッシュ58が、主軸54に対し同軸状に設置される。
【0031】
刃物台52は、ガイドブッシュ58を挟んで主軸54の反対側に配置され、主軸54のZ1軸に直交する送り制御軸(X軸)及びZ1軸に平行な送り制御軸(Z2軸)に沿って直線移動するように構成される。刃物台52は、複数の工具56を周方向等間隔配置で保持する複数の工具装着部60を備えたいわゆるタレット刃物台であり、Z2軸に平行な回転割出制御軸(TI軸)を有するとともに、バイト、ドリル等の旋削工具やフライス等の回転工具を、主軸54の回転軸線に対し直交して又は平行に位置決め可能な配置で装備できる。刃物台52は、それ自体のTI軸回転で割出選択した所望の工具56の刃先を、刃物台52自体のX軸移動とZ2軸移動との協働により、例えばNCプログラムに従い補間動作させることができ、それによって、主軸54に把持された被加工素材Wに所望の切削加工が施される。
【0032】
刃物台52の各工具装着部60には、適当な工具ホルダ62を用いて、様々な種類の工具56を着脱可能に装着できる。バニシング装置10は、その支持部材14のシャンク部44を工具ホルダ62によって固定的に保持することにより、種々の工具56の1つとして、刃物台52の所望の工具装着部60に装着される。このようにすれば、自動旋盤50における一連の加工プログラムの中で、所望の仕上げ段階として、旋削加工された被加工素材Wの外周面に、バニシング装置10による高精度のバニシング加工を自動的に実施することができる。
【0033】
次に、自動旋盤50で実施される本発明の一実施形態によるバニシング方法を説明する。
まず、主軸54に把持した被加工素材Wに対し、刃物台52に装着した所要の工具56により、外径削り等の旋削加工を実施して小径部分Tを含む円筒状外周面S(図2)を形成し、必要に応じて旋削面に粗仕上げを施す。他方、刃物台52には、被加工素材Wの円筒状外周面Sの外径寸法に適合するように各ローラ18、22を予め位置調節したバニシング装置10を、所定の工具装着部60に装着しておく。この調節作業は、バニシング装置10の支持部材14のシャンク部44に軸線方向へ貫通形成した挿通孔46(図2)に、被加工素材Wの円筒状外周面Sの目標外径寸法を有する位置合せ治具(図示せず)を後方(図2で右方)から挿入して、位置合せ治具の外周面に各ローラ18、22の押圧作用面16、20を押し当てることにより実施できる。また、バニシング装置10は、軸線10aと素材通路28の中心線とを結ぶ直線が、自動旋盤50のX軸に平行に延びるような姿勢で、刃物台52に装着される。
【0034】
次いで、刃物台52を割出動作及びX軸送り動作させ、バニシング装置10を、その軸線10aが主軸54の回転軸線に合致するように、被加工素材Wに軸線方向へ対向する原点位置に配置する。そこで、主軸54を高速回転させるとともに、刃物台52をZ2軸送り動作させて、バニシング装置10の主ローラ18及び副ローラ22によって囲まれる空間内へ、被加工素材Wをその軸線方向先端から軸線方向へ徐々に進入させる。そして、主ローラ18及び副ローラ22の押圧作用面16、20が、高速回転する被加工素材Wの円筒状外周面Sに接触すると、各ローラ18、22は、支持部材14上で受動式に高速回転して、押圧作用面16、20により被加工素材Wの外周面Sを自動的にバニシング加工する。
【0035】
被加工素材Wの軸線方向先端から小径部分Tに至る外周面領域へのバニシング加工が終了すると、必要に応じて刃物台52を僅かにX軸送り動作させ、バニシング装置10の主ローラ18の押圧作用面16を、小径部分T及びそこに至る遷移テーパ部分の外周面に押し当ててバニシング加工する。そして、バニシング加工が完了したときには、主軸54の回転を止め、バニシング装置10の主ローラ18及び副ローラ22が被加工素材Wの小径部分Tに整合配置されている状態のまま、刃物台52をX軸送り動作させて、被加工素材Wをバニシング装置10に対し軸線10aに直交する方向へ相対移動させる。この相対移動は、被加工素材Wの小径部分Tが、バニシング装置10における2個の副ローラ22の相互間隙を通り抜ける方向に遂行される。その結果、被加工素材Wは、その小径部分Tが2個の副ローラ22の相互間隙を障害なく通り抜けるとともに、小径部分Tよりも先端側の鏡面仕上げ済み外周面Sを有する部分が支持部材14の素材通路28を障害なく通り抜け、それにより作業位置から非作業位置へ移動してバニシング装置10から離脱する。
【0036】
また、被加工素材Wの小径部分Tよりも奥側の外周面領域をバニシング加工する場合は、上記した小径部分Tまでのバニシング加工にさらに継続して刃物台52をZ2軸送り動作させればよい。このとき、被加工素材Wの軸線方向先端部分は、バニシング装置10のシャンク部44の挿通穴46に非接触に挿通される。そして、所要の外周面領域のバニシング加工が完了したときには、バニシング装置10の主ローラ18及び副ローラ22が被加工素材Wの小径部分Tに位置するまで、刃物台52を逆方向へZ2軸送り動作させ、その位置で前述したように刃物台52をX軸送り動作させて、被加工素材Wをバニシング装置10から離脱させることができる。
【0037】
さらに、被加工素材Wに対するバニシング加工の開始時に、バニシング装置10をその2個の副ローラ22の相互間隙が小径部分Tに対し径方向へ整合する位置に配置して、刃物台52をX軸送り動作させることにより、被加工素材Wを、支持部材14の素材通路28及び2個の副ローラ22の相互間隙を通して、主ローラ18及び副ローラ22の間の作業位置に導入することもできる。その後、刃物台52を適宜Z2軸送り動作させることにより、小径部分Tの軸線方向先端側又はその反対側の被加工素材Wの外周面Sを、上記したようにバニシング加工できる。
【0038】
このように、自動旋盤50においては、被加工素材Wに対してバニシング装置10を軸線方向及び径方向の双方へ、例えばNC制御下で適宜に移動させることができるから、1つの製品に対する一連の加工プログラムの中で、旋削加工とバニシング加工との間の移行時における刃物台54の移動方向及び移動距離を最適化できる。したがって、上記した自動旋盤50及びそこで実施されるバニシング方法によれば、バニシング加工を含む一連の加工プログラムのサイクル時間を極めて効果的に短縮することができる。
【0039】
上記した本発明の構成において、被加工素材Wを2個の副ローラ22の相互間隙に通して径方向へ移動させることができるか否かは、各副ローラ22の直径及び配置角度α(図1)並びに被加工素材Wの外周面Sの直径及び小径部分Tの直径によって決まる。すなわち、副ローラ22の直径をDとし、被加工素材Wの外周面Sの直径をdとしたときに、外周面Sと小径部分Tとの直径の差Δが、
Δ≧(d/2+D/2)×(1−cosα)
のときに、被加工素材Wの小径部分Tを2個の副ローラ22の相互間隙に径方向へ通すことができる。
【0040】
また、各副ローラ22の押圧作用面20の軸線方向長さは、被加工素材Wの小径部分Tの軸線方向長さよりも短いことが、被加工素材Wを2個の副ローラ22の相互間隙に径方向へ通すための条件である。したがって、一般に鏡面仕上げ効果を高めるためには、副ローラ22の押圧作用面20の軸線方向長さが長いことが望ましいが、本発明においては、副ローラ22は押圧作用面20の軸線方向長さが短い円板状のローラであることが有利である。ここで各ローラ18、22は、それ自体極めて剛性の高い材料から作製されるが、円板形状の補強のために、中心部の厚みを増加させた形状(図4)を有することが望ましい。なお、主ローラ18は、被加工素材Wの径方向移動には関与しないので、押圧作用面16の軸線方向長さが長い円柱状のローラから構成することもできる。しかし、主ローラ18を副ローラ22と同様の円板状ローラから構成することにより、前述したように主ローラ18を用いて、被加工素材Wの小径部分Tや遷移テーパ部分をバニシング加工できる利点が生じる。
【0041】
上記したバニシング装置10の構成では、前述したように、被加工素材Wに形成される小径部分Tの位置によっては、被加工素材Wを作業位置から径方向移動させようとする際に、被加工素材Wが支持部材14の本体24に衝突してしまう懸念がある。そのような不都合を排除するためには、図6に示すように、支持部材14に、本体24から軸線方向へ延びるシャンク部44に代えて、本体24の側方へ張り出すシャンク部48を形成することが有利である。この場合、素材通路28は、本体24の軸線方向全長に渡って延設される。このような構成によれば、図示のように、軸線方向先端から小径部分Tまでの距離が、本体24の円筒状内周面24aの軸線方向長さよりも長い外形を有する被加工素材Wに対しても、外周面Sをバニシング加工した後に、小径部分Tを2個の副ローラ22′の相互間隙に通して、被加工素材Wを作業位置から非作業位置へと径方向(矢印β)へ移動させることができる。
【0042】
図6に示す構成では、被加工素材Wは、段付軸の形状を有しており、旋削面である小径の外周面Sと、それよりも大径の基軸部分Pの肩面(軸線方向端面)との間に、それら面の直交性を確保するための環状溝すなわち小径部分Tが形成されている。したがって、バニシング装置10の主ローラ18′及び2個の副ローラ22′は、この小径部分Tを、主ローラ18′によってバニシング加工できるとともに、副ローラ22′の相互間隙に通すことができるように、いずれも軸線方向長さが極めて小さいエッジ状の押圧作用面16、20を有するように構成される(図7参照)。
【0043】
このような軸線方向長さの短い小径部分Tを有する被加工素材Wに対応するためには、例えば図8及び図9に示すように、調節穴34からの距離が漸進的に変化するように傾斜したローラ軸支穴36を有するローラ取付具26′を使用することもできる。このローラ取付具26′を使用すれば、図4に示す円板状のローラ18、22において、押圧作用面16、20のエッジ部分によってバニシング作用を発揮することができる(図8)。また、図10及び図11に示すように、段付軸状の被加工素材Wに対し、大径の基軸部分Pの肩面に干渉しないような形状を有するローラ18″、22″を、このローラ取付具26′に取り付けて有利に使用できる。
【0044】
また、図12及び図13に示すように、調節穴34からの距離を一様に維持しつつ側方へ傾斜したローラ軸支穴36を有するローラ取付具26″を使用することもできる。このローラ取付具26″を使用したときには、例えば図11に示すローラ18″、22″において、押圧作用面16、20が被加工素材Wの外周面S上に互いに独立した螺旋を描くように当接される。
【0045】
上記したバニシング装置10では、被加工素材Wの外径寸法が小さくなるに従い、主ローラ18及び2個の副ローラ22の相互干渉が生じる懸念が高まる。図14は、そのような懸念を排除しつつ小径の被加工素材Wをバニシング加工するための、本発明の他の実施形態によるバニシング装置70を示す。バニシング装置70は、3個の押圧部材12のうち1個を円板状のローラではない構造とした点を除き、前述したバニシング装置10と実質的同一の構成を有する。したがって、対応する構成要素には共通の参照符号を付してその説明を省略する。
【0046】
バニシング装置70の3個の押圧部材12は、軸線70aに向かって膨出する押圧作用面72を先端に有する1個の押圧要素74と、軸線70aに向かって膨出する押圧作用面20をそれぞれの外周縁に連続的に有する2個の円板状の副ローラ22とから構成される。押圧要素74と2個の副ローラ22とは、押圧要素74の押圧作用面72の頂点部位及び2個の副ローラ22の回転中心22aが、軸線70aを内包する三角形の頂点にそれぞれ位置するように、互いに離間して配置される。この配置で押圧要素74及び副ローラ22は、それぞれの押圧作用面72、20を、軸線70aに沿って置かれた小径の被加工素材(又は円筒状素材部分)Wの外周面に圧力下で当接させて当該外周面をバニシング加工する。
【0047】
バニシング装置70の支持部材14は、素材通路28を有する本体24と、押圧要素74を支持して本体24に位置調節可能に取り付けられる1個の押圧要素取付具76と、2個の副ローラ22のそれぞれを回転自在に支持して本体24に位置調節可能に取り付けられる2個のローラ取付具26とを備える。押圧要素取付具76は、軸線70aを中心として素材通路28の正反対位置にある本体24上の取付溝30に、がたつきなく嵌入して取り付けられる。
【0048】
押圧要素取付具76には、図15に示すように、略直方体基部の長手方向端部近傍領域に、長穴状断面の調節穴34が貫通形成される。調節穴34には取付ボルト38が、適当な隙間を介して挿通され、本体24に形成した雌ねじ32(図2)に取付ボルト38を螺着して締め付けることにより、押圧要素取付具76が取付溝30内で本体24に固定される。このとき、調節穴34と取付ボルト38との隙間の範囲内で、取付溝30内での押圧要素取付具76の軸線70aを中心とした径方向位置を、適宜調節して固定できる。
【0049】
図示実施形態では、押圧要素74は、押圧要素取付具76の長手方向他端に一体的に形成された半球状尖端部分から構成される。或いは押圧要素74を、押圧要素取付具76の長手方向他端に回動自在に支持されるボールから構成することもできる。さらにまた、押圧要素74を、押圧要素取付具76の長手方向他端にロウ付け等で貼り付けた超硬チップから構成することもできる。押圧要素取付具76は、押圧要素74を、本体24の円筒状内周面24aから径方向内方へ適当な寸法だけ突出させて、取付溝30に固定される。押圧要素取付具76及び2個のローラ取付具26を対応の取付溝30に適正に取り付けると、押圧要素74及び2個の副ローラ22は、それらの押圧作用面72、20を軸線70aの近傍で互いに対向させて、被加工素材Wの外径寸法に応じた適当な相互間隙を介して配置される。
【0050】
支持部材14の本体24に設けた素材通路28は、軸線70aから見て、周方向へ隣り合う予め定めた2個の押圧部材12(すなわち2個の副ローラ22)の相互間隙に対応する位置(角度)に設けられる。したがって、2個の副ローラ22の相互間隙は、軸線70aを中心として押圧要素74の正反対位置に形成される。このような構成を有するバニシング装置70においても、被加工素材Wに、2個の副ローラ22の相互間隙を軸線70aに交差する(好ましくは直交する)方向へ通過できる小径部分を含む円筒状外周面が形成されていれば、バニシング加工に際して被加工素材Wを、2個の副ローラ22の相互間隙に通すとともに素材通路28に通して、軸線70aに交差する(好ましくは直交する)方向βへ、支持部材14に対し相対移動させることができる。しかもバニシング装置70では、2個の副ローラ22との干渉を未然に回避できる小寸の押圧要素74を採用したので、小径の被加工素材Wに対しても、高精度のバニシング加工を迅速に実施することができる。
【0051】
本発明に係るバニシング装置の構成は、上記実施形態に限定されず、様々な修正及び変形を施すことができる。例えば図1のバニシング装置10において、支持部材14は、主ローラ18及び2個の副ローラ22のうち、少なくとも1個のローラを回転自在に支持して本体14に位置調節可能に取り付けられる少なくとも1個のローラ取付具26を備えていれば、被加工素材Wの外径寸法の変更に対応できる。同様に、図14のバニシング装置70においても、押圧要素取付具76と2個のローラ取付具26とのうち少なくとも1個を備えていればよい。また、4個以上の押圧部材を備えるバニシング装置にも、本発明を適用できることは理解されよう。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、少なくとも3個の押圧部材を備えたバニシング装置において、円筒状素材部分の外周面を短時間で鏡面仕上げでき、しかも自動旋盤に搭載して使用する際には、一連の加工プログラムの中でバニシング加工に費消される時間を効果的に低減することが可能になる。また、そのようなバニシング装置を搭載した高速かつ多機能の自動旋盤によれば、加工プログラムのサイクル時間を効果的に短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるバニシング装置の正面図で、被加工素材Wと共に示す。
【図2】図1のバニシング装置の線II−IIに沿った断面図である。
【図3】図1のバニシング装置に装備されたローラ取付具の図で、(a)正面図、及び(b)線III−IIIに沿った断面図である。
【図4】図1のバニシング装置に装備されたローラの図で、(a)正面図、及び(b)一部切欠側面図である。
【図5】図1のバニシング装置を搭載可能な本発明の一実施形態による自動旋盤の概略斜視図である。
【図6】変形例によるバニシング装置の主要部を示す断面図である。
【図7】変形例によるローラの側面図である。
【図8】他の変形例によるバニシング装置の主要部を示す断面図である。
【図9】変形例によるローラ取付具の図で、(a)正面図、及び(b)線IX−IXに沿った断面図である。
【図10】さらに他の変形例によるバニシング装置の主要部を示す断面図である。
【図11】他の変形例によるローラの側面図である。
【図12】さらに他の変形例によるバニシング装置の主要部を示す断面図である。
【図13】他の変形例によるローラ取付具の図で、(a)正面図、(b)側面図、及び(c)線XIII−XIIIに沿った断面図である。
【図14】他の実施形態によるバニシング装置の正面図で、被加工素材Wと共に示す。
【図15】図14のバニシング装置に装備された押圧要素取付具の図で、(a)正面図、及び(b)側面図である。
【符号の説明】
10、70…バニシング装置
12…押圧部材
14…支持部材
16、20、72…押圧作用面
18…主ローラ
22…副ローラ
24…本体
26…ローラ取付具
28…素材通路
30…取付溝
34…調節穴
44、48…シャンク部
50…自動旋盤
52…刃物台
74…押圧要素
76…押圧要素取付具
S…外周面
T…小径部分
W…被加工素材

Claims (10)

  1. 少なくとも3個の押圧部材と、それら押圧部材を1つの軸線の周りに周方向離散配置で支持する1個の支持部材とを具備し、該軸線に沿って置かれた被加工素材の表面を該少なくとも3個の押圧部材によってバニシング加工するバニシング装置において、
    前記支持部材は、前記軸線から見て、周方向へ隣り合う予め定めた2個の前記押圧部材の相互間隙に対応する位置に設けられる素材通路を有し、それにより被加工素材が、該軸線に沿った作業位置と該バニシング装置から離脱した非作業位置との間で、該相互間隙及び該素材通路を該軸線に交差する方向へ通り抜けて該支持部材に対し移動できることを特徴とするバニシング装置。
  2. 前記予め定めた2個の押圧部材は、前記軸線に向かって膨出する押圧作用面をそれぞれの外周縁に連続的に有して前記支持部材上に回転自在に設置される2個の円板状のローラからなる請求項1に記載のバニシング装置。
  3. 前記少なくとも3個の押圧部材が、前記軸線に向かって膨出する押圧作用面を外周縁に連続的に有して前記支持部材上に回転自在に設置される1個の円板状の主ローラを含み、該主ローラと前記2個のローラとは、それら主ローラ及びローラの回転中心が前記軸線を内包する三角形の頂点にそれぞれ位置するように、互いに離間して配置される請求項2に記載のバニシング装置。
  4. 前記支持部材が、前記素材通路を有する本体と、前記主ローラ及び前記2個のローラのうち、少なくとも1個のローラを回転自在に支持して該本体に位置調節可能に取り付けられる少なくとも1個のローラ取付具とを備える請求項3に記載のバニシング装置。
  5. 前記少なくとも3個の押圧部材が、前記軸線に向かって膨出する押圧作用面を先端に有して前記支持部材上に設置される1個の押圧要素を含み、該押圧要素と前記2個のローラとは、該押圧要素の該押圧作用面の頂点部位及び該2個のローラの回転中心が前記軸線を内包する三角形の頂点にそれぞれ位置するように、互いに離間して配置される請求項2に記載のバニシング装置。
  6. 前記支持部材が、前記素材通路を有する本体と、前記押圧要素を支持して該本体に位置調節可能に取り付けられる1個の押圧要素取付具、及び前記2個のローラの少なくとも一方を回転自在に支持して該本体に位置調節可能に取り付けられる少なくとも1個のローラ取付具のうち、少なくとも1個の取付具とを備える請求項5に記載のバニシング装置。
  7. 前記予め定めた2個の押圧部材の前記相互間隙が、それら押圧部材の各々と他の前記押圧部材との間の間隙よりも大きい請求項1〜6のいずれか1項に記載のバニシング装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のバニシング装置を刃物台に搭載したことを特徴とする自動旋盤。
  9. 前記バニシング装置の前記支持部材は、前記刃物台に着脱可能に装着されるシャンク部を有する請求項8に記載の自動旋盤。
  10. 請求項8又は9に記載の自動旋盤を用いて被加工素材をバニシング加工するバニシング方法であって、
    前記刃物台に装着した旋削工具により被加工素材を旋削加工して、小径部分を含む円筒状外周面を形成し、
    バニシング加工に際し、前記刃物台を動作させて、前記円筒状外周面を形成した前記被加工素材を、前記小径部分が前記予め定めた2個の押圧部材の前記相互間隙を通り抜けるとともに、該円筒状外周面を有する部分が前記バニシング装置の前記素材通路を前記軸線に交差する方向へ通り抜けるように、前記作業位置と前記非作業位置との間で前記支持部材に対し移動させること、
    を特徴とするバニシング方法。
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CN115319544A (zh) * 2022-08-22 2022-11-11 邯郸新兴特种管材有限公司 一种利用普通车床提高挤压短坯料表面光洁度的简易装置

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