JP2004089821A - 噴射洗浄方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の噴射洗浄装置は、多数の孔を有するほぼ水平方向に延びる支持面(28)に面接触し且つ支持されている物品(P)の下面を、支持面(28)の下方から孔を通して洗浄液で噴射洗浄する噴射洗浄装置(1)である。噴射洗浄装置(1)は、支持面(28)の下方に配置され、物品(P)の下面の第1の部分を持ち上げるように洗浄液を物品(P)の下面に噴射する上流側下ノズル(34)と、支持面(28)の下方に配置され、物品(P)の下面の第1の部分と異なる第2の部分を持ち上げるように洗浄液を物品(P)の下面に噴射する下流側下ノズル(36)とを有している。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、噴射洗浄方法及び装置に関し、更に詳細には、物品を下方から噴射洗浄する噴射洗浄方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、メッシュコンベヤのような多数の孔を有するほぼ水平方向の支持面に支持されている野菜、容器、缶等の物品を、支持面の下方から孔を通して洗浄液で噴射洗浄する噴射洗浄装置が知られており、そのような噴射洗浄装置が、例えば、特開平8−319239号公報、実公平4−15033号公報、実公昭58−51759号に開示されている。これらの装置は、浸漬式洗浄装置に比べて、設置スペースを小さくすることができるという利点を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、洗浄液の噴射圧が大きい場合、或いは、物品の重量が軽い場合、下方からの洗浄液の噴射によって物品が支持面上を移動してしまうことがある。このことにより、後工程で物品の再位置決めが必要になったり、物品の生産効率を低下させることがある。
【0004】
逆に、洗浄液の噴射圧が小さい場合、或いは、物品の重量が重い場合、物品の洗浄が不十分になることがある。特に、メッシュコンベヤ等の支持面に面接触し且つ支持されているレトルト製品用パウチ等を下方から噴射洗浄する場合、外観上の問題が生じることがある。詳細には、洗浄中、メッシュコンベヤの孔以外の部分、即ち、格子部分は、パウチの下面と接触したままである。このため、パウチの下面のうち、メッシュコンベヤの格子部分と接触している部分に洗浄液が行き渡らず、物品の下面に洗浄むらが生じることになる。その結果、洗浄液が行き渡らなかった部分に残ったソース等の汚れがレトルト時にパウチに沈着し、レトルト製品の外観上、不衛生な印象を与えるという問題が生じることがある。
【0005】
そこで、本発明は、多数の孔を有する支持面に面接触し且つ支持されている物品の、下方からの噴射による物品の移動及び物品の下面における洗浄むらを防止することができる噴射洗浄方法及び装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による噴射洗浄方法は、多数の孔を有するほぼ水平方向に延びる支持面に面接触し且つ支持されている物品の下面を、支持面の下方から孔を通して洗浄液で噴射洗浄する噴射洗浄方法であって、物品の下面の一部を持ち上げるように、洗浄液を支持面の下方から孔を通して物品の下面に噴射する噴射工程を有することを特徴としている。
【0007】
このように構成された本発明においては、洗浄液をほぼ水平方向に延びる支持面の下方から多数の孔を通して物品の下面に噴射して、支持面に支持されている物品の下面の一部を持ち上げる。物品の下面のうち、噴射によって持ち上げられていない部分が支持面に面接触したままであるので、下方からの噴射によって物品が支持面上を移動してしまうことを防止することができる。また、物品の下面の一部は、噴射によって支持面から持ち上げられた状態で噴射洗浄されるので、物品の下面の一部における洗浄むらを防止することができる。
【0008】
本発明において、好ましくは、上記噴射工程を、物品の下面の異なる部分を順次持ち上げるように繰り返して、物品の下面全体を噴射洗浄する。
【0009】
このように構成された本発明においては、噴射によって持ち上げられていなかった部分を、上述と同様の工程を繰り返すことにより順次持ち上げて噴射洗浄することによって、物品の下面全体を噴射洗浄することができると共に、下方からの噴射によって物品が支持面上を移動すること及び物品の下面に洗浄むらが生じることを防止することができる。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本発明による噴射洗浄装置は、多数の孔を有するほぼ水平方向に延びる支持面に面接触し且つ支持されている物品の下面を、支持面の下方から孔を通して噴射洗浄する噴射洗浄装置であって、支持面の下方に配置され、物品の下面の第1の部分を持ち上げるように洗浄液を物品の下面に噴射する第1の噴射手段と、支持面の下方に配置され、物品の下面の第1の部分と異なる第2の部分を持ち上げるように洗浄液を物品の下面に噴射する第2の噴射手段と、を有することを特徴としている。
【0011】
このように構成された本発明においては、第1の噴射手段によって、洗浄液をほぼ水平方向に延びる支持面の下方から多数の孔を通して物品の下面に噴射し、支持面に支持されている物品の下面の第1の部分を持ち上げて噴射洗浄する。次いで、第1の噴射手段と同様、第2の噴射手段によって、洗浄液を支持面の下方から多数の孔を通して物品の下面に噴射し、物品の下面の第1の部分と異なる第2の部分を持ち上げて噴射洗浄する。第1の噴射手段及び第2の噴射手段による噴射洗浄の間、物品の下面のうち、噴射により持ち上げられていない部分は、支持面に接触したままであるので、下方からの噴射により物品が支持面上を移動してしまうことを防止することができる。物品の下面の第1の部分が持ち上げられたときに持ち上げられていなかった部分を第2の部分として噴射洗浄すれば、物品の下面全体をむらなく洗浄することができる。又、物品の下面全体を洗浄するために、噴射手段を追加しても良いし、更に、噴射手段による噴射範囲を広角にし、噴射洗浄範囲を広げるようにしても良い。第1の部分と第2の部分は、重複部分を含んでいても良い。
【0012】
本発明において、好ましくは、第1の噴射手段と第2の噴射手段とは、同一の噴射手段である。
【0013】
このように構成された本発明においては、例えば、噴射方向を二方向に切替えることができる噴射手段を特定の箇所に配置する。この場合、第1の噴射手段として物品の下面の第1の部分を洗浄した後、噴射手段の噴射方向を遠隔操作等によって切り換え、第2の噴射手段として物品の下面の第2の部分を洗浄することができる。これにより、物品を移動させることなしに、物品の下面の第1の部分と第2の部分とを洗浄することができる。又、1つの噴射手段を移動可能に配置してもよい。噴射手段は、噴射手段の移動等に合せて物品の下面を間欠的に噴射洗浄しても良いし、連続的に噴射洗浄しても良い。
【0014】
また、本発明において、好ましくは、第1の噴射手段と第2の噴射手段とは、異なる箇所に配置される。
【0015】
このように構成された本発明においては、第1の噴射手段によって物品の下面の第1の部分を洗浄した後、第1の噴射手段を停止し、次いで、第2の噴射手段によって物品の下面の第2の部分を洗浄することができる。このような構成によっても、物品の下面全体をむらなく洗浄することができる。又、この場合、支持面を移動することなしに、物品の下面の第1の部分と第2の部分とを洗浄することができる。洗浄効果を高めるために、第1の噴射手段及び/又は第2の噴射手段を移動等させたりしても良い。
【0016】
本発明において、好ましくは、支持面は、移動可能である。
【0017】
このように構成された本発明においては、第1の噴射手段によって、物品の下面の第1の部分を噴射洗浄した後、支持面の移動によって物品を移動させ、第2の噴射手段によって、物品の下面の第2の部分を噴射洗浄することができる。この場合、第1の噴射手段及び第2の噴射手段を移動等させることなしに物品の下面の第1の部分及び第2の部分を洗浄することもできるし、洗浄効果を高めるために、第1の噴射手段及び/又は第2の噴射手段を移動等させて上記部分を噴射洗浄することもできる。支持面は、間欠的に移動しても良いし、連続的に移動しても良い。第1の噴射手段及び/又は第2の噴射手段は、支持面の移動に合せて物品の下面を間欠的に噴射洗浄しても良いし、連続的に噴射洗浄しても良い。
【0018】
本発明において、好ましくは、第1の噴射手段と第2の噴射手段とは、支持面の移動方向に間隔をおいて配置される。
【0019】
このように構成された本発明においては、複数の物品を連続的に効率よく洗浄することができ、連続的に移動する物品を位置ずれさせることなく、その下面全体をむらなく洗浄することができる。更に、移動方向の上流側及び下流側にそれぞれ位置する第1の噴射手段及び第2の噴射手段によって、異なる2つの物品を同時に噴射洗浄することもできる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明による噴射洗浄装置の実施形態を、レトルト食品用パウチを噴射洗浄する場合を例に説明する。図1は、本発明の実施形態による噴射洗浄装置の概略正面図であり、図2は、その概略側面図である。
【0021】
図1に示すように、噴射洗浄装置1は、内容物を充填密封したパウチPを供給するパウチ供給装置2と洗浄後のパウチPを搬出するパウチ搬出装置4との間に配置され、パウチ供給装置2から供給されたパウチPを図1の左方即ち上流側から図1の右方即ち下流側に移動させながら洗浄するように構成されている。パウチPは、上方から見て、移動方向及びそれに対して直交する方向にそれぞれ長さと幅とを有する平たい矩形形状を有している。
【0022】
噴射洗浄装置1は、パウチ搬出装置4に連結されたフレーム6を有し、フレーム6内には、パウチ供給装置2によってフレーム6の上流端部8に供給されたパウチPをフレーム6の下流端部10に移動させるコンベヤ12が設けられている。フレーム6の下流端部10には、コンベヤ12によって移動したパウチPをパウチ搬出装置4に供給するためのシューター14が取付けられている。
【0023】
コンベヤ12は、多数の孔を有するエンドレスベルト16と、フレーム6の上流端部8に配置された上流側プーリ18と、フレーム6の下流端部10に配置された下流側プーリ20と、を有する。エンドレスベルト16は、上流側プーリ18及び下流側プーリ20に巻回され、下流側プーリ20には、変速機構、モーター等からなる、エンドレスベルト16を駆動する駆動装置22が連結されている。エンドレスベルト16は、上流側プーリ18から下流側プーリ20までほぼ水平方向に延びる水平部24と、下流側プーリ20から上流側プーリ18に向って水平部24の下方を通って戻る戻り部26とを有している。かくして、エンドレスベルト16の水平部24の上面は、多数の孔を有し且つほぼ水平方向に延びる、上流側から下流側に移動可能な支持面28を構成し、この支持面28には、パウチPが面接触し且つ支持される。本実施形態のエンドレスベルト16は、ポリエステル製の線材を平織りにしたメッシュベルトであることが好ましい。その他のプラスチック製又は金属製のベルトを用いることもできる。メッシュベルトは、好ましくは、線径0.6〜1.2mm、1インチ(25.4mm)当たりの開口数6〜13メッシュ、開口率46〜70%であることが好ましい。
【0024】
エンドレスベルト16の水平部24の上方には、支持面28に支持されたパウチPの上面に上方から洗浄液を噴射するための上ノズル30が設けられ、洗浄液の飛散を防止するためのカバー32が、上ノズル30及びエンドレスベルト16の水平部24を覆うようにフレーム6から延びている。また、支持面28の下方、即ち、エンドレスベルト16の水平部24と戻り部26との間の空間には、エンドレスベルト16の孔を通してパウチPの下面に下方から洗浄液を噴射するための2つの下ノズル34、36が設けられている。また、エンドレスベルト16の戻り部26の下方には、噴射された洗浄液又はエンドレスベルト等から垂れる洗浄液を受けるためのドレンパン38が設けられ、ドレンパン38には、その中の洗浄液を排出するためのドレン装置40が設けられている。
【0025】
2つの下ノズル34、36は、図1に示すように、エンドレスベルト16の支持面28の移動方向、即ち、パウチPの長さ方向に間隔をおいて配置されている。以下、上流側の下ノズル34を上流側下ノズル34と称し、下流側の下ノズル36を下流側下ノズル36と称する。また、図2に示すように、上流側下ノズル34と下流側下ノズル36とは、支持面28の移動方向と直交する方向、即ち、パウチPの幅方向に間隔をおいて配置されている。詳細には、パウチPの下面の幅方向手前側(図2の左方の側)に洗浄液を噴射するために、上流側下ノズル34がエンドレスベルト16の幅方向中心に対して図2の左方に配置され、パウチの下面の幅方向奥側(図2の右方の側)に洗浄液を噴射するために、下流側下ノズル36がエンドレスベルト16の幅方向中心に対して図2の右方に配置されている。また、上ノズル30は、支持面28の移動方向において、上流側下ノズル34と下流側下ノズル36の間に配置され、エンドレスベルト16の幅方向において、その中心に配置されている。
【0026】
上ノズル30及び2つの下ノズル34、36は、同じ種類のスプレーノズルであることが好ましい。好ましくは、スプレーノズルの噴霧パターンは、フラットタイプであり、スプレーノズルのオリフィス径は、2〜4mm、スプレー角度は、70〜95度である。上ノズル30及び下ノズル34、36は、噴霧パターンがエンドレスベルト16の幅方向に広がるように配置されている。本実施形態において、上ノズル30は、その噴霧パターンがパウチPの幅全体を覆うように配置されているのに対し、下ノズル34、36は、その噴霧パターンがパウチPの下面の幅方向の一部分だけを覆うように配置されている。即ち、上流側下ノズル34は、その噴霧パターンがパウチPの下面の幅方向手前側だけを覆い、パウチPの下面の幅方向奥側に及ばないように配置されており、下流側下ノズル36は、その噴霧パターンがパウチPの下面の幅方向奥側だけを覆い、パウチPの下面の幅方向手前側に及ばないように配置されている。また、上流側下ノズル34の噴霧パターンと下流側下ノズル36の噴霧パターンとは、幅方向に重複部分を有しており、これら2つの噴霧パターンを組合せたとき、パウチPの幅方向全体を覆うように構成されている。
【0027】
上ノズル30及び下ノズル34、36は、それぞれ、フレーム6又はカバー32の側面を貫いて延びる供給管42を介して、洗浄液供給源44に連結されている。各供給管42には、洗浄液の供給圧力を制御するための圧力制御装置46及び洗浄液の供給と停止とを切替えるバルブ48が設けられている。圧力制御装置46は、各ノズル30、34、36の噴霧圧力及び噴霧流量等を制御するのに使用される。特に、下ノズル34、36用の圧力制御装置は、下ノズル34、36から噴霧された洗浄液の圧力によって、パウチPの下面の一部分だけを持ち上げ、しかも、パウチP全体が支持面28上を移動しないように制御される。
【0028】
次に、本発明の実施形態による噴射洗浄装置の動作を説明する。
【0029】
準備段階として、エンドレスベルト16を駆動装置22によって一定速度で駆動しておく。更に、バルブ48を開いて、洗浄液供給源44から洗浄液を上ノズル30及び下ノズル34、36に供給し、これらのノズル30、34、36から洗浄液を噴霧させておく。洗浄液は、好ましくは、30〜70℃の温水である。
【0030】
次いで、パウチPをパウチ供給装置2によって噴射洗浄装置1に供給する。供給されたパウチPはエンドレスベルト16の上流側プーリ18の近傍の支持面28に面接触し且つ支持される。
【0031】
パウチPが上流側下ノズル34の上方を通るとき、洗浄液が上流側下ノズル34からエンドレスベルト16の孔を通してパウチPの下面に噴霧される。上流側下ノズル34から噴霧された洗浄液は、パウチPの下面の幅方向手前側に当たり、それにより、図2のP1で示すように、パウチPの下面の幅方向奥側(図2の右方の側)を支持面28に接触させたまま、パウチPの幅方向手前側(図2の左方の側)を持ち上げ、パウチPの姿勢が斜めになる。持ち上げられたパウチPの下面の幅方向手前側の部分は、上流側下ノズル34からの洗浄液によって噴霧洗浄される。
【0032】
また、パウチPが上流側下ノズル34の上方を通過することにより、パウチPの下面の幅方向手前側部分を、その移動方向両側に延びる範囲にわたって噴霧洗浄する。パウチPが上流側下ノズル34を通り過ぎると、パウチPの幅方向手前側は、再び、支持面28に面接触し且つ支持される。
【0033】
次いで、パウチPが上ノズル30の下方を通るとき、洗浄液が上ノズル30からパウチPの上面に噴霧される。上ノズル30から噴霧された洗浄液は、パウチPの上面の幅方向全体に当たり、パウチPの上面を噴霧洗浄する。また、パウチPが上ノズル30の下方を通過することにより、パウチPの上面を、その移動方向両側に延びる範囲にわたって噴霧洗浄し、その結果、パウチPの上面全体が洗浄むらなしに噴霧洗浄される。
【0034】
次いで、パウチPが下流側下ノズル36の上方を通るとき、洗浄液が下流側下ノズル36からエンドレスベルト16の孔を通してパウチPの下面に噴霧される。下流側下ノズル36から噴霧された洗浄液は、パウチPの下面の幅方向奥側(図2の右方の側)に当たり、それにより、図2のP2で示すように、パウチPの下面の幅方向手前側(図2の左方の側)を支持面28に接触させたまま、パウチPの幅方向奥側を持ち上げ、パウチPの姿勢が斜めになる。持ち上げられたパウチPの下面の幅方向奥側の部分は、下流側下ノズル36からの洗浄液によって噴霧洗浄される。
【0035】
また、パウチPが下流側下ノズル36の上方を通過することにより、パウチPの下面の幅方向奥側部分を、その移動方向両側に延びる範囲にわたって噴霧洗浄する。パウチPが下流側下ノズル36を通り過ぎると、パウチPの幅方向奥側は、再び、支持面28に面接触し且つ支持される。上流側下ノズル34の洗浄と下流側下ノズル36の洗浄との組合わせにより、パウチPの下面全体が洗浄される。
【0036】
このように構成された噴射洗浄装置1によれば、下ノズル34及び36それぞれからの噴霧の際、パウチPの下面のうち下方からの噴霧によって持ち上げられていない部分がエンドレスベルト16の支持面28上に常に面接触しているので、下方からの噴霧によってパウチPが支持面28上で移動することを防止しつつ、パウチPの下面を洗浄することができる。また、パウチの下面のうち噴霧によって持ち上げられた部分を噴霧洗浄するので、パウチの下面がエンドレスベルト即ちメッシュベルト16に面接触したまま洗浄されるときに生じるようなパウチPの下面の洗浄むらを防止することができる。また、ポリエステル製のメッシュベルトを採用しているので、金属製のメッシュベルトと異なり、パウチPの損傷を防止することができる。
【0037】
以上、本発明による噴射洗浄装置の実施形態を説明したけれども、本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されることはいうまでもない。
【0038】
上述の実施形態では、レトルト食品用パウチPを洗浄する場合を例に説明したが、それに限らず、成形容器のような、エンドレスベルト16に面接触するような製品を洗浄する場合に上述の実施形態を使用しても良い。
【0039】
また、上述の実施形態では、洗浄液をスプレーノズルによって噴霧したが、洗浄液を他の形態のノズルによって噴射しても良い。
【0040】
また、上述の実施形態では、スプレーノズルは、フラットスプレータイプのものを採用し、1つの上ノズル30と2つの下ノズル34、36とから構成されていた。更に、洗浄液を温水とし、コンベヤ速度を一定とした。しかしながら、上ノズル30及び下ノズル34、36の数、種類、配置等、洗浄液の種類及びコンベヤの速度は、洗浄すべき製品の大きさ、形状又は汚れの種類、程度等に応じて任意に選択することが可能である。
【0041】
また、上述の実施形態では、上ノズル及び下ノズルは、洗浄液を連続的に噴霧させたが、例えば、パウチが上ノズルの下方又は下ノズルの上方にきたときだけ洗浄液を噴霧するように、間欠的に噴霧させても良い。
【0042】
また、上述の実施形態では、エンドレスベルト即ち支持面を連続的に移動させたが、例えば、上ノズルまたは下ノズルで噴霧する際に停止させるように、間欠的に移動させても良い。
【0043】
また、上述の実施形態では、エンドレスベルト16を駆動してパウチPを移動させたが、パウチPを移動させなくても良い。その場合、パウチPの下方に下ノズルを1つ配置しても良いし、それを2つ以上配置しても良い。下ノズルを1つ配置する場合には、下ノズルを移動させることによって、例えば、パウチPの下面の前側を洗浄した後、パウチPの下面の後側を洗浄すれば良い。下ノズルを移動させる代わりに、下ノズルの噴射角度又は噴射方向を変えて、パウチの下面の前側及び後側を順番に洗浄しても良い。下ノズルを移動等させる際、噴霧によってパウチPが支持面28上を移動しなければ、洗浄液を下ノズルから連続的に噴霧しても良いし、間欠的に噴霧しても良い。また、下ノズルを2つ以上配置する場合には、噴霧によってパウチPが支持面28上を移動しないように、下ノズルの噴霧を一つずつ順番に行えば良い。この場合、下ノズルの移動等を組合わせても良い。
【0044】
上述の実施形態では、2つの下ノズル34、36を採用したが、下ノズルを1つだけ使用し、パウチPをエンドレスベルト16により移動させても良い。特に、パウチPの移動方向長さが長い場合、下ノズルからの噴霧パターンをパウチPの幅全体を覆うように構成すれば、下ノズルからの洗浄液が当たって持ち上げられるパウチPの下面の部分が、エンドレスベルト16の移動と共に少しずつずれ、最終的に、パウチPの下面を移動方向長さ全体にわたって洗浄することができる。
【0045】
上述の実施形態では、パウチを上流側から下流側に直線的に移動させたが、カーブコンベヤ等を用いて曲線的に移動させても良い。
【0046】
【実施例】
長さ176mm、幅126mm、重量210gのほぼ矩形で平たい形状のパウチを、本実施形態による噴射洗浄装置で洗浄した。エンドレスベルト16は、ポリエステル線材の平織りメッシュベルトであり、線径0.8mm、1インチ当たりのメッシュ数9メッシュ、開口率51%であった。上ノズル30及び下ノズル34、36は、フラットタイプのスプレーノズルであり、オリフィス径2.4mm、スプレー角度90度であった。水圧を0.23MPaにして、33〜35℃の温水を噴霧した。コンベヤ12によるパウチPの移動速度は、35m/minであった。パウチPは、支持面28上でずれることなしに洗浄され、パウチPの下面全体を、洗浄むらを生じさせることなしに洗浄することができた。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の噴射洗浄方法及び装置により、多数の孔を有する支持面に面接触し且つ支持されている物品の、下方からの噴射による物品の移動及び物品の下面における洗浄むらを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態による噴射洗浄装置の概略正面図である。
【図2】図1の噴射洗浄装置の概略右側面図である。
【符号の説明】
1 噴射洗浄装置
12 コンベヤ
16 エンドレスベルト
28 支持面
34 上流側下ノズル
36 下流側下ノズル
P パウチ
Claims (7)
- 多数の孔を有するほぼ水平方向に延びる支持面に面接触し且つ支持されている物品の下面を、前記支持面の下方から前記孔を通して洗浄液で噴射洗浄する噴射洗浄方法であって、
物品の下面の一部を持ち上げるように、洗浄液を前記支持面の下方から前記孔を通して物品の下面に噴射する噴射工程を有することを特徴とする噴射洗浄方法。 - 前記噴射工程を、物品の下面の異なる部分を順次持ち上げるように繰り返して、物品の下面全体を噴射洗浄する、請求項1記載の噴射洗浄方法。
- 多数の孔を有するほぼ水平方向に延びる支持面に面接触し且つ支持されている物品の下面を、前記支持面の下方から前記孔を通して洗浄液で噴射洗浄する噴射洗浄装置であって、
前記支持面の下方に配置され、物品の下面の第1の部分を持ち上げるように洗浄液を物品の下面に噴射する第1の噴射手段と、
前記支持面の下方に配置され、物品の下面の前記第1の部分と異なる第2の部分を持ち上げるように洗浄液を物品の下面に噴射する第2の噴射手段と、を有することを特徴とする噴射洗浄装置。 - 前記第1の噴射手段と前記第2の噴射手段とは、同一の噴射手段である、請求項3記載の噴射洗浄装置。
- 前記第1の噴射手段と前記第2の噴射手段とは、異なる箇所に配置される、請求項3記載の噴射洗浄装置。
- 前記支持面は、移動可能である、請求項5記載の噴射洗浄装置。
- 前記第1の噴射手段と前記第2の噴射手段とは、前記支持面の移動方向に間隔をおいて配置される、請求項6記載の噴射洗浄装置。
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