JP2004087997A - コンデンサ - Google Patents

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Yasushi Suzuki
鈴木 靖
Naganari Shibata
柴田 修成
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Shizuki Electric Co Inc
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Shizuki Electric Co Inc
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Abstract

【課題】半田付けの際の熱影響を受け難く、そのためその性能を安定化することが可能なコンデンサを提供する。
【解決手段】外部接続用端子10の分岐接続部14を複数に分割構成する。分岐接続部14には、その先端部を基板30等の接続孔部31へ挿入する際に挿入深さを規定するストッパ部15を設け、このストッパ部15が基板30等に当接した取付状態において、各分岐接続部14の分岐部13と基板30等との間にスペースが形成されるように分岐部13に凹入部16を形成する。これにより、半田付けの際の熱が外部接続用端子10を伝わってコンデンサ素子21に伝わる過程で、凹入部16によって形成されるスペースにおいて、熱の一部が放散されるようにする。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンデンサに関するものであって、コンデンサ素子の端部のメタリコン電極に外部接続端子を接続したコンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図4に示すように、基板に装着されるコンデンサ40は、コンデンサ素子41の両端面にメタリコン電極42、42を形成し、メタリコン電極42、42に外部接続用端子43、43を、半田付け、又はスポット溶接で接続した後、樹脂を被覆して構成される。そして外部接続用端子43を、基板に予め設けられたコンデンサ接続用の接続孔部に挿入し、基板を半田槽に浸けることで外部接続用端子43、43が、基板上の回路パターンに接続される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記した従来のコンデンサ40では、基板の回路パターンに外部接続用端子43を半田付けによって接続する際、半田の熱が直に外部接続用端子43を伝わってメタリコン電極42、コンデンサ素子41に伝わる。そしてこのときコンデンサ40がフィルムコンデンサである場合、上記熱の影響を受け、フィルムの熱収縮等によってメタリコンの接続状態が悪くなり、コンデンサの損失が大きくなってコンデンサが劣化し易くなるという問題がある。
【0004】
この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、半田付けの際の熱影響を受け難く、そのためその性能を安定化することが可能なコンデンサを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで請求項1のコンデンサは、コンデンサ素子21のメタリコン電極22に外部接続用端子10を接続したコンデンサにおいて、上記外部接続用端子10は、上記メタリコン電極22に接続される本体部11と、上記本体部11に連設されると共に、基板30等の外部に接続される外部接続部12とを有し、上記外部接続部12が間隔をおいて複数に分岐する分岐接続部14として構成し、上記各分岐接続部14の先端部を基板30等の接続孔部31へ挿入した取付状態において、各分岐接続部14の分岐部13と基板30等との間にスペースが形成されるように分岐部13に凹入部16を形成したことを特徴としている。
【0006】
上記請求項1のコンデンサによれば、外部接続用端子10の分岐接続部14を複数に分割構成したので、半田付けの際において、外部接続用端子10を伝わってコンデンサ素子21に伝わる熱量は小さくなり、コンデンサ素子21に与える熱影響が少なくなる。しかも、分岐部13に凹入部16を形成したので、分岐接続部14を接続孔部31に挿入した状態でも、基板30と分岐部13との間には少なくとも凹入部16に相当するだけのスペースが形成される。このため、半田付けの際の熱が外部接続用端子10を伝わってコンデンサ素子21に伝わる過程で、凹入部16によって形成されるスペースにおいて、熱の一部が放散される。これによって、コンデンサ素子21に伝わる熱量は小さくなり、コンデンサ素子21に与える熱影響は格段に少なくなる。
【0007】
また、請求項2のコンデンサは、上記分岐接続部14には、その先端部を基板30等の接続孔部31へ挿入する際に挿入深さを規定するストッパ部15を設けたことを特徴としている。
【0008】
上記請求項2のコンデンサによれば、コンデンサの取付時において、各分岐接続部分岐部13の挿入深さが規定されるので、取付精度が向上する。また、この結果、凹入部16によって形成されるスペースを略一定にすることができ、熱放散量を確保でき、コンデンサの品質を安定化することができる。
【0009】
さらに、請求項3のコンデンサは、上記本体部11には、上記外部接続部12の連設方向とは交差する方向に延びる補強部17が設けられていることを特徴としている。
【0010】
上記請求項3のコンデンサによれば、外部接続用端子10において、メタリコン電極22に接続される本体部11に補強部17を設けたので、コンデンサ20の取付構造は、基板30等に垂直な軸周りに加わる応力に対しても強固なものとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
この発明のコンデンサの具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。図1にはコンデンサ20の全体構成を示しているが、この場合のコンデンサ素子21は金属化フィルムを巻回して構成されたものであって、その両端にメタリコン電極22、22が溶射等によって形成されている。そしてこのメタリコン電極22、22に外部接続用端子10、10を、半田付け、又はスポット溶接で接続した後、樹脂23を被覆して構成されている。そして各外部接続用端子10、10を、基板30に予め設けられたコンデンサ接続用の接続孔部31、31に挿入し、基板30を半田槽に浸けることで外部接続用端子10、10が、基板30上の回路パターンに接続されるようになっている。
【0012】
図2は、外部接続用端子10を説明する図である。上記外部接続用端子10は、板状のもので、上記メタリコン電極22に接続される本体部11と、この本体部11に連設されると共に、基板等の外部に接続される外部接続部12とを有している。そして上記外部接続部12が、本体部11に連設された分岐部13と、この分岐部13から所定の間隔をおいて複数(図の場合には2本)に分岐する分岐接続部14、14として構成されている。なお上記分岐部13とは、上記からも明らかなように、各分岐接続部14が分岐する部分(又は逆にいえば合流する部分)のことを意味している。上記分岐接続部14は、上記分岐部13から水平方向外方へと延びる水平分岐部14aと、この水平分岐部14aから略直角に垂下して延びる垂下分岐部14bとより成っている。そして、この水平分岐部14aと垂下分岐部14bとの交差部には、水平方向に側方へと突出するストッパ部15が形成されている。このストッパ部15は、上記分岐接続部14の先端部を基板30等の接続孔部31へ挿入する際に、挿入深さを規定するためのものである。また、このストッパ部15が基板30等に当接した取付状態において、各外部接続部12の分岐部13と、基板30等の表面との間にスペースが形成されるように、分岐部13の下部に凹入部16を形成している。また、上記本体部11には、上記外部接続部12の連設方向とは交差する方向(水平方向)に延びる補強部17が設けられている。
【0013】
図3は、このような外部接続用端子10を接続したコンデンサ20の基板30への装着状態を説明する図である。図3に示すように、外部接続用端子10の分岐接続部14を基板30の接続孔部31に挿入し、ストッパ部15を基板30の表面に当接させた状態において、基板30が半田槽に浸けられ、各分岐接続部14と回路パターン(図示せず)が接続される。この場合、外部接続用端子10の分岐接続部14を複数設け、しかも分岐部13に凹入部16を形成したので、分岐接続部14のほとんどを接続孔部31に挿入した状態でも、基板30の表面と分岐部13との間には少なくとも凹入部16に相当するだけのスペースが形成される。このため、半田付けの際の熱が外部接続用端子10を伝わってコンデンサ素子21に伝わる過程で、凹入部16で形成されるスペース(空間)により、熱の一部が放散される。これによって、コンデンサ素子21に伝わる熱量は小さくなり、コンデンサ素子21に与える熱影響は格段に少なくなる。
【0014】
また、基板30に装着される分岐接続部14を複数(2本以上)にしたので、コンデンサ20を基板30に機械的に安定して強固に取り付けることができる。
【0015】
さらに、上記分岐接続部14には、ストッパ部15を設けたので、その先端部を基板30等の接続孔部31へ挿入する際に挿入深さが規定されることになり、コンデンサの取付時において、取付精度が向上する。また、この結果、基板30の表面と分岐部13との間において、凹入部16によって形成されるスペースを略一定にすることができ、熱放散量を確保でき、コンデンサの品質を安定化することができる。また、外部接続用端子10において、メタリコン電極22に接続される本体部11に補強部17を設け、この補強部17もメタリコン電極22に接続したので、コンデンサ20の取付構造は、基板30に垂直な軸周りに加わる応力に対しても強固なものとなる。
【0016】
以上にこの発明のコンデンサの具体的な実施の形態について説明をしたが、この発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、外部接続用端子10において基板30に装着される部分、すなわち分岐接続部14の分岐本数は2本以上であってもよい。また、凹入部16の形状も、図示形状に限らず、種々変更して実施可能である。さらに上記にいては、補強部17をメタリコン電極22に接続しているが、補強部17をメタリコン電極22に当接させるだけの構造でも補強効果を得ることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、請求項1のコンデンサによれば、半田付けの際の熱が外部接続用端子を伝わってコンデンサ素子に伝わる過程で、各分岐接続部に分散されると共に、凹入部によって形成されるスペースにおいて、その一部が放散される。これによって、コンデンサ素子に伝わる熱量は小さくなり、コンデンサ素子に与える熱影響は格段に少なくなる。そのためこのコンデンサによれば、その性能を安定化することが可能となる。
【0018】
また、上記請求項2のコンデンサによれば、コンデンサの取付時において、各分岐接続部分岐部の挿入深さが規定されるので、取付精度が向上する。また、この結果、凹入部によって形成されるスペースを略一定にすることができ、熱放散量を確保でき、コンデンサの品質を安定化することができる。
【0019】
上記請求項3のコンデンサによれば、コンデンサの取付構造は、基板等に垂直な軸周りに加わる応力に対しても強固なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のコンデンサの実施形態を示す一部切欠斜視図である。
【図2】上記実施形態のコンデンサにおいて用いる外部接続用端子の平面図である。
【図3】上記実施形態のコンデンサの基板への取付状態を示す一部切欠斜視図である。
【図4】従来のコンデンサを示す斜視図である。
【符号の説明】
10 外部接続用端子
11 本体部
12 外部接続部
13 分岐部
14 分岐接続部
15 ストッパ部
16 凹入部
17 補強部
20 コンデンサ
21 コンデンサ素子
22 メタリコン電極
23 樹脂
30 基板
31 接続孔部

Claims (3)

  1. コンデンサ素子(21)のメタリコン電極(22)に外部接続用端子(10)を接続したコンデンサにおいて、上記外部接続用端子(10)は、上記メタリコン電極(22)に接続される本体部(11)と、上記本体部(11)に連設されると共に、基板(30)等の外部に接続される外部接続部(12)とを有し、上記外部接続部(12)が間隔をおいて複数に分岐する分岐接続部(14)として構成し、上記各分岐接続部(14)の先端部を基板(30)等の接続孔部(31)へ挿入した取付状態において、各分岐接続部(14)の分岐部(13)と基板(30)等との間にスペースが形成されるように分岐部(13)に凹入部(16)を形成したことを特徴とするコンデンサ。
  2. 上記分岐接続部(14)には、その先端部を基板(30)等の接続孔部(31)へ挿入する際に挿入深さを規定するストッパ部(15)を設けたことを特徴とする請求項1のコンデンサ。
  3. 上記本体部(11)には、上記外部接続部(12)の連設方向とは交差する方向に延びる補強部(17)が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2のコンデンサ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024142292A1 (ja) * 2022-12-27 2024-07-04 株式会社オートネットワーク技術研究所 電源ユニット

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