JP2004087144A - プラズマ表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高コントラストおよび広視野角の表示を可能とするプラズマ表示装置とその製造方法を提供する。
【解決手段】前面ガラス基板1には、くぼみ11が発光領域ごとに形成されている。表示の際に発光領域で生じる光は、凹レンズとして機能するくぼみ11の球殻面において屈折し、拡散して表示面側に射出される。反対に、表示面側から発光領域に入射しようとする外光は、くぼみ11にて拡散され、実際に発光領域に入ることができる光量は減少する。
【選択図】 図1
【解決手段】前面ガラス基板1には、くぼみ11が発光領域ごとに形成されている。表示の際に発光領域で生じる光は、凹レンズとして機能するくぼみ11の球殻面において屈折し、拡散して表示面側に射出される。反対に、表示面側から発光領域に入射しようとする外光は、くぼみ11にて拡散され、実際に発光領域に入ることができる光量は減少する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交流プラズマ放電を利用して表示を行うプラズマ表示装置、および、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel) は、テレビジョン受像機やコンピュータ用ディスプレイにおいて、従来広く用いられてきた陰極線管(CRT:Cathode−Ray Tube)では実現が難しいとされる薄型・大画面化に対応し得るディスプレイとして注目されており、既に40インチ以上の大型ディスプレイが製品化されている。
【0003】
図15は、従来のAC型プラズマ表示装置の構成を表している。このプラズマ表示装置は、前面ガラス基板101と背面ガラス基板102とが対向配置された構造を有し、前面ガラス基板101と背面ガラス基板102に挟まれた放電空間は、周縁部において気密封止され、放電ガスで満たされている。
【0004】
前面ガラス基板101上には、一対の維持電極107(107X,107Y)が放電ギャップを介して複数並列するように形成されている。また、その上には、維持電極107を覆うように誘電体層108,保護層109が順に形成されている。一方、背面ガラス基板102の上には、複数のアドレス電極103が維持電極107との交差方向に配列するように形成されている。アドレス電極103の上には誘電体層104が形成され、更にその上に、各画素に対応して、アドレス電極103毎に放電空間を仕切る隔壁105が形成されている。区画された放電領域の各々には、隔壁105の側面と底面に、赤(R;Red),緑(G;Green)および青(B;Blue)の3原色の蛍光体層106が周期的に塗布形成されている。ここで、維持電極107とアドレス電極103とはマトリクス状に交差し、その交差した領域の各々が画素に対応した発光領域である。
【0005】
こうしたプラズマ表示装置では、維持電極107X,107Yに電圧を印加し、その間で放電させることで発光表示が行われる。すなわち、この放電により放電ガスを励起させ、真空紫外線を発生させると、背面ガラス基板102上の蛍光体層106が真空紫外線の照射を受けて各色に発光する。この可視光は、前面ガラス基板101を透過して表示発光色となる。なお、アドレス電極103は、発光画素を選択するためにデータ書き込みを行う際に、データ信号の入力配線として用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現在、プラズマ表示装置は実用の域に達しているが、それでも以下のような問題点があった。一つ目は、外光の反射によるコントラスト低下である。一般に、太陽光や室内の照明などの装置外部から内部に入射する外光の一部は、蛍光体層106で反射されて表示面側に戻ってくることが知られている。この戻り光は、画面の輝度を引き上げるために、画像が全体に白っぽく表示されることとなり、コントラストを低下させていた。プラズマ表示装置の場合は、用いる蛍光体の色が元々白色系であることから、こうした戻り光の影響がより強調されて、画像が白茶けてみえることがあり、画質低下の原因となっていた。
【0007】
二つ目は、視野角の広角化が必要となってきたことである。現在のプラズマ表示装置は、ほぼ全方向に対し160°〜170°と良好な視野角を有している。しかしながら、高精細化が進み、画素ピッチが小さくなってゆくと、発光領域の(水平方向の)幅に対する深さの比率が高くなるために水平方向の視野角が狭くなってゆくという問題があった。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、高コントラストおよび広視野角の表示を可能とするプラズマ表示装置とその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマ表示装置は、表示面側に配され、その上に凹レンズとしての機能を果たすくぼみが形成されている第1の基板と、第1の基板と互いに対向して配置される第2の基板と、第1および第2の基板の間に画素ごとに形成されている発光領域とを備えたものである。
【0010】
本発明のプラズマ表示装置の製造方法は、表示面側に配される基板の上に、くぼみを形成するものである。
【0011】
本発明のプラズマ表示装置および本発明のプラズマ表示装置の製造方法では、発光領域からの光が表示面側に射出される経路上に、くぼみが形成される。このくぼみは凹レンズとして作用し、外部から発光領域側への入射光を拡散させ、また発光領域内から外側への射出光を拡散させる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部を示す構成図であり、図2は、そのY方向の断面図、図3は、このプラズマ表示装置の表示面側からみた平面図である。このプラズマ表示装置では、従来の装置と同様に、表示面側に配される前面ガラス基板1に背面ガラス基板2が対向配置され、その間に各画素に対応する発光領域Pが形成されている。発光領域Pは、図3に点線で示したように、対をなす維持電極7(7X,7Y)とアドレス電極3とが交差する領域を一構成単位とし、隔壁5によって垂直方向(図のY方向)に区画されている。この発光領域で生じた光が、前面ガラス基板1を透過して外部へ射出されることで、発光表示が行われる。ただし、ここでは、前面ガラス基板1の表示面側にくぼみ11が形成されている。
【0014】
くぼみ11は、凹レンズとして作用するものであり、断面形状は円弧状とするほか、例えば楕円や放物線の弧状、台形状や階段状などのレンズ構造とされる。こうしたくぼみ11は、前面ガラス基板1に形成されることで、発光領域Pの内部と装置外部との間の光路上に形成されている。また、本実施の形態では、くぼみ11は、前面ガラス基板1の個々の発光領域Pに対応する位置に、点状に配列するようにして形成されている。
【0015】
くぼみ11の作用は、図4によって直感的に説明される。図4(A),(B)はそれぞれ、本実施の形態のプラズマ表示装置において、発光領域Pからその表示面側の外部に射出される光の進路、外部から発光領域Pへ入射する光の進路を表している。また、図4(C)は、比較のために、従来のプラズマ表示装置における発光領域から外部への射出光の進路、および、外部から発光領域への入射光の進路を表している。すなわち、くぼみ11の球殻状の面は、発光領域Pから前面ガラス基板1に射出する光束を拡散して外部へ放射すると共に、前面ガラス基板1を透過して発光領域Pに向かう外光の光束を拡散させる。これに対し、従来では、射出光も入射光も平坦な前面ガラス基板101を介して進行するため、ガラス基板101に垂直な光は直進し、それ以外の入射角をもつ光もガラスの屈折率に応じて屈折するに留まっていた。
【0016】
このプラズマ表示装置は、前面ガラス基板1にくぼみ11を形成すること以外は、従来と同様にして製造することができる。
【0017】
まず、前面ガラス基板1となるガラス基板を用意し、その一面にくぼみ11を形成する。ここでは、くぼみ11をサンドブラスト法を用いて形成する。用意するガラス基板1Aは、例えば、高歪点ガラスやソーダライムガラス等の基板である。図5(A)に示したように、このガラス基板1Aの一面に、フォトリソグラフィ等によりくぼみ11となる領域以外の領域を覆うマスク21を形成する。なお、くぼみ11の形成領域は、発光領域P各々からの光が透過してくる位置に、予め設定される。
【0018】
次に、図5(B)に示したように、ガラス基板1Aをサンドブラスト機に投入し、マスク21の上から砂を衝突させる。これにより、ガラス基板1Aの表面のうち、マスク21で覆われていない領域が研削され、くぼみ11が形成される。このとき、サンドブラストの砂の量や圧力等を調整することにより、くぼみ11を所定形状(断面形状を円弧状あるいは楕円や放物線の弧状などとする)に形成する。最後に、図5(C)に示したように、マスク21を剥がす、溶かす、焼くなどの方法により除去する。これにより、くぼみ11のある前面ガラス基板1が製造される。
【0019】
次に、前面ガラス基板1に表面処理を施す。前面ガラス基板1のうち、くぼみ11の表面は、サンドブラストにより表面が粗くなっている。よって、透明性を維持するため、基板1に、フッ化水素酸(HF:フッ酸)系の溶液を用いたウエットエッチングを必要に応じて施すようにする。これにより、くぼみ11の表面が平滑化される。
【0020】
なお、くぼみ11の形成方法は、以上のようにガラス基板1Aを直接研削するほか、種々の方法が考えられる。例えば、図6に示したように、(1)ガラス基板1Aの上により加工性の高いガラス層1Bを重ねるようにして設け、このガラス層1Bを研削して、くぼみ11のある前面ガラス基板1を形成するようにしてもよい。ガラス層1Bは、例えば、ガラス基板1Aの一面にガラスペーストを塗布し、乾燥・焼成等の処理を施すことにより形成される。あるいは、(2)ガラス層1Bを低融点ガラスで形成し、ガラス層1Bがやわらかい状態にある軟化点以上の所定温度で、くぼみ11に対応した型で型押しするようにしても、くぼみ11のある前面ガラス基板1を形成することができる。また、(3)図7(A),(B)に示したように、ガラス基板1Aに、くぼみ11となる領域以外の領域を覆うマスク(あるいはスクリ−ン)22を用いて蒸着またはスクリーン印刷を施してガラス層1Bを形成するようにしても、くぼみ11のある前面ガラス基板1が形成される。なお、ここでは、ガラス基板1A,ガラス層1Bが、本発明の「基板主部」,「表層部」に対応している。
【0021】
以下の製造工程は、従来どおりである。すなわち、前面ガラス基板1のくぼみ11のある面とは反対側の面に、維持電極7(7X,7Y)を形成する。具体的には、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極材料をスパッタなどにより薄膜として形成し、さらに維持電極7X,7Yの配置形状にパターンエッチングを施す。なお、透明電極材料は一般的に高抵抗であるので、例えば、維持電極7X,7Yの側縁に沿って良導性の電極材料がバス電極として被着形成される。これらの電極形成後、前面ガラス基板1の全面に、例えば、SiO2をCVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより成膜したり、低融点ガラスを主成分とするガラスペーストを印刷したりすることによって、誘電体層8を形成する。次に、誘電体層8の上に、MgOを電子ビーム蒸着法により成膜して、保護層9を形成する。
【0022】
次に、背面ガラス基板2を用意する。これは、前面ガラス基板1と同様の材質のガラスであってよい。この背面ガラス基板2の上に、例えば直接的にあるいは絶縁層、絶縁基板を介して間接的に、相互に所定の間隔を保持して並置配列されるようにアドレス電極3を形成する。その材料としては、導電性に優れた電極材料、例えばAl,Ag,Cu,Ni,Cr等の金属が用いられ、スパッタリング法もしくはスクリーン印刷法などにより形成される。次に、背面ガラス基板2の全面に、SiO2等をCVD法や印刷法を用いて成膜することにより、誘電体層4を形成する。次に、誘電体層4の上の所定の領域にガラスペーストをパターニングし、これを焼成することにより隔壁5を形成する。より具体的には、ペースト状の低融点ガラスをスクリーン印刷法により塗布形成した後、サンドブラスト法によりストライプ状に整形し、焼成する。この隔壁5により、対向する2つの基板1,2が所定間隔をとって配置され、同時に、基板1,2の間の放電空間が発光領域Pの列ごとに仕切られる。次に、この仕切られた発光領域P内の底面から側面(露出する誘電体層4、および隣り合う隔壁5の側壁面)にかけて、例えば蛍光体スラリーを印刷することにより、蛍光体層6を形成する。
【0023】
次に、前面ガラス基板1および背面ガラス基板2を合わせて、組み立てる。例えば、スクリーン印刷法により前面ガラス基板1の周縁部に低融点ガラスからなるシール層を形成する。そののち、維持電極7X,7Yとアドレス電極3の延長方向が直交するようにして前面ガラス基板1と背面ガラス基板2とを貼り合わせ、焼成してシール層を硬化させる。さらに、放電空間に対し、排気、ガスの注入を行う。ガスには、例えばHe、Ne、Ar、Xe、Kr等の希ガスのうち1種以上が用いられ、より具体的にはNeとXeの混合比率が最適化された混合ガス、いわゆるペニングガスが用いられる。このガスは、維持電極7X,7Y,アドレス電極3の相互間の間隔等に関連して高輝度、高効率の放電を安定維持できる圧力値でもって封入される。
【0024】
また、実際には、基板1,2は互いに一方の辺縁が他方の辺縁から突出するように配置され、これら突出部より維持電極7X,7Y、アドレス電極3の端部が外部に導出される。導出された電極端部はそれぞれ給電端子となり、ここでは詳述しないが、これらの電極に信号電圧を印加する駆動回路に接続される。こうして、本実施の形態のプラズマ表示装置が完成する。
【0025】
このように、このプラズマ表示装置は、前面ガラス基板1にくぼみ11が形成されていることを除けば従来どおりに構成されているので、例えば従来どおりの駆動方法によって駆動することができる。
【0026】
その際、発光表示は、維持電極7X,7Yの間で放電させることによって行われる。維持電極7X,7Yのそれぞれに電圧を印加し、両者の電位差が放電開始電圧を越えると、放電が発生する。この放電により生じた紫外線が照射されて蛍光体層6が発光し、生じた光のうち、前面ガラス基板1を透過して発光領域Pから射出された成分によって対応画素が表示される。本実施の形態では、発光領域Pから前面ガラス基板1に入射した光束は、くぼみ11により拡散される方向に屈折し、前面ガラス基板1の外へ射出される(図4(A))。これにより、表示面側における視野角が広がる。ちなみに、従来では、射出光の視野角は、発光領域のピッチによって自ずと決まっていたが(図4(C))、このようにして外部へ放射する光を拡散させることで、視野角を従来よりも広げることができる。
【0027】
また、このとき表示面において視認されるのは、発光領域Pの内部で生じた表示光成分のほか、外光が蛍光体層6で反射された戻り光成分がある。図8は、前面ガラス基板を透過して発光領域へ入射する外光の進路を表しており、(A)が本実施の形態の装置、(B)が従来の装置の場合を示している。本実施の形態では、前面ガラス基板1を透過して発光領域Pに入射しようとする外光は、くぼみ11の湾曲面において屈折し、進路がくぼみ11を中心として拡がる。これにより、外光のうち、発光領域Pの内部、蛍光体層6への入射光量が減少する。よって、蛍光体層6で反射され、表示面側へ放出される成分が低減されて、いわゆる戻り光の現象が抑制される。一方、従来の場合には、光束は、前面ガラス基板101による屈折以外では進路を曲げられることがない。こうして入射する外光は、外部において射出光が放射される範囲から射出光とおなじ光路を逆にたどって発光領域内に達することが可能であり、蛍光体層106における反射によって無視できない量の戻り光が発生することとなる。
【0028】
このように本実施の形態によれば、前面ガラス基板1のうち各発光領域Pからの光の進路に、凹レンズとして作用するくぼみ11を形成するようにしたので、各発光領域Pにて生じ、前面ガラス基板1へと入射する光は、くぼみ11により拡散される。よって、各発光領域Pにおける表示光は、表示面側では常に拡散して放出されることとなり、視野角が従来よりも広がる。また、画素ピッチを狭くするとき、従来の装置構造では、隔壁5の側壁面から放射される成分の放射角度が隔壁5の間隔が狭まるにしたがって小さくなっていき、視野角は狭くなる。これに対し、本実施の形態では、表示光を拡散する分だけ視野角をかせぐことができ、画素ピッチを縮めても広い視野角を保つことが可能となる。
【0029】
また、本実施の形態では、発光領域Pに入射しようとする外光は、くぼみ11により拡散される。よって、外光のうち、実際に発光領域P内に入り込んで蛍光体層6で反射される成分、つまり戻り光の光量が低減され、コントラストの低下が緩和される。
【0030】
次に、上記第1の実施の形態の変形例について説明する。なお、以下の変形例では、第1の実施の形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0031】
[第1の変形例,第2の変形例]
図9,図10はそれぞれ、第1の実施の形態の第1,第2の変形例に係るプラズマ表示装置の要部を示している。第1の実施の形態では、前面ガラス基板1に形成したくぼみ11は、発光領域Pの個々の上に点々と形成されるようになっている。これに対し、第1の変形例では、並列する発光領域Pの行または列に対応する直線状の溝として、前面ガラス基板1にくぼみ12を形成するようにしている。第2の変形例は、同じく直線状の溝であるくぼみ12を、発光領域Pの行および列に対応する格子状に形成するようにしている。こうした直線状のくぼみ12は、研削等で形成する際に加工しやすいという利点がある。なお、くぼみ12は、断面が円弧状となる方向に対してのみ、凹レンズとして作用する。
【0032】
[第3の変形例]
図11は、第1の実施の形態の第3の変形例に係るプラズマ表示装置の要部を示している。本変形例は、第1の実施の形態の装置におけるくぼみ11の周縁部に沿った所定範囲に、反射防止層13を設けるようにしたものである。
【0033】
反射防止層13は、Cr等の黒色系材料に代表される無反射材料あるいは低反射材料からなり、斜め蒸着などにより湾曲したくぼみ11の内面に形成される。この反射防止層13は、例えば、くぼみ11で拡散されると、本来入射するはずの発光領域Pからそれて隣接する発光領域Pに入射するようになる外光成分の光路を遮断する領域に形成される。これにより、拡散後の光が隣接する発光領域Pにて反射し、戻り光となることが防止される。あるいはまた、外光を、発光領域P内に入射する前に反射防止層13で吸収することにより、その反射・表示を未然に防ぐことができる。
【0034】
ところで、反射防止層13と同様の効果は、いわゆるブラックマトリクスによってもある程度達成される。ブラックマトリクスは、個々の発光領域Pの間を区切って表示するため、前面ガラス基板1に黒色体で形成される。通常、隔壁5に添って形成するが、このブラックマトリクスを、隔壁5から発光領域Pの上にはみ出すように形成すると、反射防止層13と同様に、外光を吸収し、その反射を防止することができる。
【0035】
〔第2の実施の形態〕
図12は、第2の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部を示す構成図である。第1の実施の形態では、前面ガラス基板1のくぼみ11は、ガラス基板1Aもしくはガラス層1Bに形成されるが、本実施の形態では、前面基板31は、高分子フィルム31Cが貼り付けられたガラス基板31Aからなり、高分子フィルム31Cにくぼみ32が形成されている。なお、以下の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の構成要素についてはやはり同一の符号を付すものとし、説明を適宜省略する。
【0036】
高分子フィルム31Cとしては、通常のプラスチック基板と同様の高分子材料、例えば、PC(ポリカーボネート),フッ素PI(ポリイミド),PMMA(アクリル樹脂),PET(ポリエチレンテレフタレート),PAN(ポリエーテルニトリル),PES(ポリエーテルスルフォン),PAR(ポリアリレート),シクロ・オレフィン系樹脂などが用いられる。こうした樹脂等に型押しして、くぼみを成型加工することで、容易にくぼみ32のある高分子フィルム31Cを得ることができる。
【0037】
ここでは、まず、ガラス基板31Aを前面基板とみなして表示装置を作製しておき、次いで、組み立て後の表示装置のガラス基板31Aに、ローラ等を用いて高分子フィルム31Cを貼り付ける。これにより、本実施の形態のプラズマ表示装置が出来上がる。
【0038】
このように、高分子フィルム31Cにくぼみ32を形成するようにしたので、ガラス等に比べてくぼみの成型加工を容易なものとできる。また、装置を製造する前に予め基板に加工するのではなく、出来上がった装置の前面基板(ガラス基板31A)に予め成型しておいた高分子フィルム31Cを貼り付けるだけでよいので、極めて簡便にくぼみ32のある前面基板31を得ることができる。なお、その他の作用効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0039】
〔第3の実施の形態〕
図13は、第3の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部を示す断面構成図である。本実施の形態では、前面ガラス基板41の発光領域P側にくぼみ42が形成されている。この前面ガラス基板41は、第1の実施の形態における前面ガラス基板1と同様にして製造することができる。ただし、この場合、前面ガラス基板41には、維持電極47がくぼみ42の形状に沿って形成される。
【0040】
また、その上に形成される誘電体層48は、ガラスやSiO2を用いて形成されるため屈折率が前面ガラス基板41に近く、ここでは、これ自身も凹レンズの一部となっている。よって、光の拡散効果を引き出すために、誘電体層48は、厚みを均一にして、その表面が前面ガラス基板41の表面形状をできるだけ忠実に写したものとすることが好ましい。
【0041】
こうした前面ガラス基板41においても、第1の実施の形態と同様に、くぼみ42により、入射光・射出光とも拡散される。よって、その他の作用効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0042】
〔第4の実施の形態〕
図14は、第4の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部を示す断面構成図である。上記の各実施の形態では、前面ガラス基板自体にくぼみを形成する場合について説明したが、本実施の形態では、前面ガラス基板51に設けられた誘電体層58の放電空間側にくぼみ52が形成されている。よって、ここでの前面ガラス基板51は、通常と同様のものである。
【0043】
誘電体層58は、低融点ガラスを主成分とするガラスペーストやSiO2を用いて、くぼみ52をもつように形成される。その方法としては、例えば、(1)誘電材料を前面ガラス基板51の上に層状に塗布形成し、さらに型押ししてくぼみ52を成型して焼成する方法、(2)前面ガラス基板51の上に、くぼみ52を形成する領域を覆うマスク(あるいはスクリーン)を設置し、その上から誘電体を蒸着法またはスクリーン印刷法を用いて塗布する方法、(3)くぼみ52が形成された誘電体層58を、転写法により前面ガラス基板51の上に形成する方法などがある。すなわち、誘電体層58は、これ自体が凹レンズとなっており、第1の実施の形態におけるガラス層1Bと実質的に同等の構成であり、同様の方法によりくぼみを形成することができる。
【0044】
この誘電体層58においても、第3の実施の形態と同様に、くぼみ52により、入射光・射出光とも拡散される。よって、その他の作用効果は、上記の実施の形態と同様である。
【0045】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、第2〜第4の実施の形態は、それぞれのくぼみの形成位置に特徴があるので、くぼみの形状は第1の実施の形態およびその変形例に倣ってよい。また、第1の実施の形態の変形例1〜3は、第1の実施の形態だけでなく、そのほかの実施の形態に単独で、または複数同時に適用することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラズマ表示装置およびその製造方法によれば、表示面側に配される基板の上に、凹レンズとしての機能を果たすくぼみを形成するようにしたので、発光領域内から外部へ射出される光、および逆に外部から発光領域内に入射する光に対し、くぼみが凹レンズとして作用し、これらの光束を拡散させる。よって、各発光領域で生じる光は表示面側へ拡散されて導かれるために、視野角を広げることが可能となる。また、発光領域の表示面積を縮小して高精細化されるプラズマ装置においては、表示面積の縮小に伴って視野角が狭くなることを防止し、高品位の画像表示を行うことができる。さらに、外部より表示領域内に入射する外光もまた拡散されるために、反射して表示面側に戻る成分が低減され、高いコントラストで表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示したプラズマ表示装置のY方向断面図である。
【図3】図1に示したプラズマ表示装置の表示面側から見た平面図である。
【図4】図1に示したプラズマ表示装置におけるくぼみの作用の説明図である。
【図5】図1に示したプラズマ表示装置の前面ガラス基板の製造方法を説明する工程図である。
【図6】図1に示したプラズマ表示装置の前面ガラス基板の他の製造方法を説明するための図である。
【図7】図1に示したプラズマ表示装置の前面ガラス基板の他の製造方法を説明する工程図である。
【図8】プラズマ表示装置に表示面側から外光が入射する様子を表した図であり、(A)は第1の実施の形態の装置の場合、(B)は従来の装置の場合を示す。
【図9】図1に示したプラズマ表示装置の第1の変形例に係る要部構成図である。
【図10】図1に示したプラズマ表示装置の第2の変形例に係る要部構成図である。
【図11】図1に示したプラズマ表示装置の第3の変形例に係る要部構成図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部構成を示す斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部構成を示す断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部構成を示す断面図である。
【図15】従来の面放電型プラズマ表示装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,41,51…前面ガラス基板、31…前面基板、1A,31A…ガラス基板、1B…ガラス層、31C…高分子フィルム、11,12,32,42,52…くぼみ、2…背面ガラス基板、3…アドレス電極、5…隔壁、6…蛍光体層、7,7X,7Y,47…維持電極、4,8,48,58…誘電体層、9…保護層、P…発光領域、21,22…マスク。
【発明の属する技術分野】
本発明は、交流プラズマ放電を利用して表示を行うプラズマ表示装置、および、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイ(PDP:Plasma Display Panel) は、テレビジョン受像機やコンピュータ用ディスプレイにおいて、従来広く用いられてきた陰極線管(CRT:Cathode−Ray Tube)では実現が難しいとされる薄型・大画面化に対応し得るディスプレイとして注目されており、既に40インチ以上の大型ディスプレイが製品化されている。
【0003】
図15は、従来のAC型プラズマ表示装置の構成を表している。このプラズマ表示装置は、前面ガラス基板101と背面ガラス基板102とが対向配置された構造を有し、前面ガラス基板101と背面ガラス基板102に挟まれた放電空間は、周縁部において気密封止され、放電ガスで満たされている。
【0004】
前面ガラス基板101上には、一対の維持電極107(107X,107Y)が放電ギャップを介して複数並列するように形成されている。また、その上には、維持電極107を覆うように誘電体層108,保護層109が順に形成されている。一方、背面ガラス基板102の上には、複数のアドレス電極103が維持電極107との交差方向に配列するように形成されている。アドレス電極103の上には誘電体層104が形成され、更にその上に、各画素に対応して、アドレス電極103毎に放電空間を仕切る隔壁105が形成されている。区画された放電領域の各々には、隔壁105の側面と底面に、赤(R;Red),緑(G;Green)および青(B;Blue)の3原色の蛍光体層106が周期的に塗布形成されている。ここで、維持電極107とアドレス電極103とはマトリクス状に交差し、その交差した領域の各々が画素に対応した発光領域である。
【0005】
こうしたプラズマ表示装置では、維持電極107X,107Yに電圧を印加し、その間で放電させることで発光表示が行われる。すなわち、この放電により放電ガスを励起させ、真空紫外線を発生させると、背面ガラス基板102上の蛍光体層106が真空紫外線の照射を受けて各色に発光する。この可視光は、前面ガラス基板101を透過して表示発光色となる。なお、アドレス電極103は、発光画素を選択するためにデータ書き込みを行う際に、データ信号の入力配線として用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
現在、プラズマ表示装置は実用の域に達しているが、それでも以下のような問題点があった。一つ目は、外光の反射によるコントラスト低下である。一般に、太陽光や室内の照明などの装置外部から内部に入射する外光の一部は、蛍光体層106で反射されて表示面側に戻ってくることが知られている。この戻り光は、画面の輝度を引き上げるために、画像が全体に白っぽく表示されることとなり、コントラストを低下させていた。プラズマ表示装置の場合は、用いる蛍光体の色が元々白色系であることから、こうした戻り光の影響がより強調されて、画像が白茶けてみえることがあり、画質低下の原因となっていた。
【0007】
二つ目は、視野角の広角化が必要となってきたことである。現在のプラズマ表示装置は、ほぼ全方向に対し160°〜170°と良好な視野角を有している。しかしながら、高精細化が進み、画素ピッチが小さくなってゆくと、発光領域の(水平方向の)幅に対する深さの比率が高くなるために水平方向の視野角が狭くなってゆくという問題があった。
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、高コントラストおよび広視野角の表示を可能とするプラズマ表示装置とその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマ表示装置は、表示面側に配され、その上に凹レンズとしての機能を果たすくぼみが形成されている第1の基板と、第1の基板と互いに対向して配置される第2の基板と、第1および第2の基板の間に画素ごとに形成されている発光領域とを備えたものである。
【0010】
本発明のプラズマ表示装置の製造方法は、表示面側に配される基板の上に、くぼみを形成するものである。
【0011】
本発明のプラズマ表示装置および本発明のプラズマ表示装置の製造方法では、発光領域からの光が表示面側に射出される経路上に、くぼみが形成される。このくぼみは凹レンズとして作用し、外部から発光領域側への入射光を拡散させ、また発光領域内から外側への射出光を拡散させる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部を示す構成図であり、図2は、そのY方向の断面図、図3は、このプラズマ表示装置の表示面側からみた平面図である。このプラズマ表示装置では、従来の装置と同様に、表示面側に配される前面ガラス基板1に背面ガラス基板2が対向配置され、その間に各画素に対応する発光領域Pが形成されている。発光領域Pは、図3に点線で示したように、対をなす維持電極7(7X,7Y)とアドレス電極3とが交差する領域を一構成単位とし、隔壁5によって垂直方向(図のY方向)に区画されている。この発光領域で生じた光が、前面ガラス基板1を透過して外部へ射出されることで、発光表示が行われる。ただし、ここでは、前面ガラス基板1の表示面側にくぼみ11が形成されている。
【0014】
くぼみ11は、凹レンズとして作用するものであり、断面形状は円弧状とするほか、例えば楕円や放物線の弧状、台形状や階段状などのレンズ構造とされる。こうしたくぼみ11は、前面ガラス基板1に形成されることで、発光領域Pの内部と装置外部との間の光路上に形成されている。また、本実施の形態では、くぼみ11は、前面ガラス基板1の個々の発光領域Pに対応する位置に、点状に配列するようにして形成されている。
【0015】
くぼみ11の作用は、図4によって直感的に説明される。図4(A),(B)はそれぞれ、本実施の形態のプラズマ表示装置において、発光領域Pからその表示面側の外部に射出される光の進路、外部から発光領域Pへ入射する光の進路を表している。また、図4(C)は、比較のために、従来のプラズマ表示装置における発光領域から外部への射出光の進路、および、外部から発光領域への入射光の進路を表している。すなわち、くぼみ11の球殻状の面は、発光領域Pから前面ガラス基板1に射出する光束を拡散して外部へ放射すると共に、前面ガラス基板1を透過して発光領域Pに向かう外光の光束を拡散させる。これに対し、従来では、射出光も入射光も平坦な前面ガラス基板101を介して進行するため、ガラス基板101に垂直な光は直進し、それ以外の入射角をもつ光もガラスの屈折率に応じて屈折するに留まっていた。
【0016】
このプラズマ表示装置は、前面ガラス基板1にくぼみ11を形成すること以外は、従来と同様にして製造することができる。
【0017】
まず、前面ガラス基板1となるガラス基板を用意し、その一面にくぼみ11を形成する。ここでは、くぼみ11をサンドブラスト法を用いて形成する。用意するガラス基板1Aは、例えば、高歪点ガラスやソーダライムガラス等の基板である。図5(A)に示したように、このガラス基板1Aの一面に、フォトリソグラフィ等によりくぼみ11となる領域以外の領域を覆うマスク21を形成する。なお、くぼみ11の形成領域は、発光領域P各々からの光が透過してくる位置に、予め設定される。
【0018】
次に、図5(B)に示したように、ガラス基板1Aをサンドブラスト機に投入し、マスク21の上から砂を衝突させる。これにより、ガラス基板1Aの表面のうち、マスク21で覆われていない領域が研削され、くぼみ11が形成される。このとき、サンドブラストの砂の量や圧力等を調整することにより、くぼみ11を所定形状(断面形状を円弧状あるいは楕円や放物線の弧状などとする)に形成する。最後に、図5(C)に示したように、マスク21を剥がす、溶かす、焼くなどの方法により除去する。これにより、くぼみ11のある前面ガラス基板1が製造される。
【0019】
次に、前面ガラス基板1に表面処理を施す。前面ガラス基板1のうち、くぼみ11の表面は、サンドブラストにより表面が粗くなっている。よって、透明性を維持するため、基板1に、フッ化水素酸(HF:フッ酸)系の溶液を用いたウエットエッチングを必要に応じて施すようにする。これにより、くぼみ11の表面が平滑化される。
【0020】
なお、くぼみ11の形成方法は、以上のようにガラス基板1Aを直接研削するほか、種々の方法が考えられる。例えば、図6に示したように、(1)ガラス基板1Aの上により加工性の高いガラス層1Bを重ねるようにして設け、このガラス層1Bを研削して、くぼみ11のある前面ガラス基板1を形成するようにしてもよい。ガラス層1Bは、例えば、ガラス基板1Aの一面にガラスペーストを塗布し、乾燥・焼成等の処理を施すことにより形成される。あるいは、(2)ガラス層1Bを低融点ガラスで形成し、ガラス層1Bがやわらかい状態にある軟化点以上の所定温度で、くぼみ11に対応した型で型押しするようにしても、くぼみ11のある前面ガラス基板1を形成することができる。また、(3)図7(A),(B)に示したように、ガラス基板1Aに、くぼみ11となる領域以外の領域を覆うマスク(あるいはスクリ−ン)22を用いて蒸着またはスクリーン印刷を施してガラス層1Bを形成するようにしても、くぼみ11のある前面ガラス基板1が形成される。なお、ここでは、ガラス基板1A,ガラス層1Bが、本発明の「基板主部」,「表層部」に対応している。
【0021】
以下の製造工程は、従来どおりである。すなわち、前面ガラス基板1のくぼみ11のある面とは反対側の面に、維持電極7(7X,7Y)を形成する。具体的には、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明電極材料をスパッタなどにより薄膜として形成し、さらに維持電極7X,7Yの配置形状にパターンエッチングを施す。なお、透明電極材料は一般的に高抵抗であるので、例えば、維持電極7X,7Yの側縁に沿って良導性の電極材料がバス電極として被着形成される。これらの電極形成後、前面ガラス基板1の全面に、例えば、SiO2をCVD(Chemical Vapor Deposition)法などにより成膜したり、低融点ガラスを主成分とするガラスペーストを印刷したりすることによって、誘電体層8を形成する。次に、誘電体層8の上に、MgOを電子ビーム蒸着法により成膜して、保護層9を形成する。
【0022】
次に、背面ガラス基板2を用意する。これは、前面ガラス基板1と同様の材質のガラスであってよい。この背面ガラス基板2の上に、例えば直接的にあるいは絶縁層、絶縁基板を介して間接的に、相互に所定の間隔を保持して並置配列されるようにアドレス電極3を形成する。その材料としては、導電性に優れた電極材料、例えばAl,Ag,Cu,Ni,Cr等の金属が用いられ、スパッタリング法もしくはスクリーン印刷法などにより形成される。次に、背面ガラス基板2の全面に、SiO2等をCVD法や印刷法を用いて成膜することにより、誘電体層4を形成する。次に、誘電体層4の上の所定の領域にガラスペーストをパターニングし、これを焼成することにより隔壁5を形成する。より具体的には、ペースト状の低融点ガラスをスクリーン印刷法により塗布形成した後、サンドブラスト法によりストライプ状に整形し、焼成する。この隔壁5により、対向する2つの基板1,2が所定間隔をとって配置され、同時に、基板1,2の間の放電空間が発光領域Pの列ごとに仕切られる。次に、この仕切られた発光領域P内の底面から側面(露出する誘電体層4、および隣り合う隔壁5の側壁面)にかけて、例えば蛍光体スラリーを印刷することにより、蛍光体層6を形成する。
【0023】
次に、前面ガラス基板1および背面ガラス基板2を合わせて、組み立てる。例えば、スクリーン印刷法により前面ガラス基板1の周縁部に低融点ガラスからなるシール層を形成する。そののち、維持電極7X,7Yとアドレス電極3の延長方向が直交するようにして前面ガラス基板1と背面ガラス基板2とを貼り合わせ、焼成してシール層を硬化させる。さらに、放電空間に対し、排気、ガスの注入を行う。ガスには、例えばHe、Ne、Ar、Xe、Kr等の希ガスのうち1種以上が用いられ、より具体的にはNeとXeの混合比率が最適化された混合ガス、いわゆるペニングガスが用いられる。このガスは、維持電極7X,7Y,アドレス電極3の相互間の間隔等に関連して高輝度、高効率の放電を安定維持できる圧力値でもって封入される。
【0024】
また、実際には、基板1,2は互いに一方の辺縁が他方の辺縁から突出するように配置され、これら突出部より維持電極7X,7Y、アドレス電極3の端部が外部に導出される。導出された電極端部はそれぞれ給電端子となり、ここでは詳述しないが、これらの電極に信号電圧を印加する駆動回路に接続される。こうして、本実施の形態のプラズマ表示装置が完成する。
【0025】
このように、このプラズマ表示装置は、前面ガラス基板1にくぼみ11が形成されていることを除けば従来どおりに構成されているので、例えば従来どおりの駆動方法によって駆動することができる。
【0026】
その際、発光表示は、維持電極7X,7Yの間で放電させることによって行われる。維持電極7X,7Yのそれぞれに電圧を印加し、両者の電位差が放電開始電圧を越えると、放電が発生する。この放電により生じた紫外線が照射されて蛍光体層6が発光し、生じた光のうち、前面ガラス基板1を透過して発光領域Pから射出された成分によって対応画素が表示される。本実施の形態では、発光領域Pから前面ガラス基板1に入射した光束は、くぼみ11により拡散される方向に屈折し、前面ガラス基板1の外へ射出される(図4(A))。これにより、表示面側における視野角が広がる。ちなみに、従来では、射出光の視野角は、発光領域のピッチによって自ずと決まっていたが(図4(C))、このようにして外部へ放射する光を拡散させることで、視野角を従来よりも広げることができる。
【0027】
また、このとき表示面において視認されるのは、発光領域Pの内部で生じた表示光成分のほか、外光が蛍光体層6で反射された戻り光成分がある。図8は、前面ガラス基板を透過して発光領域へ入射する外光の進路を表しており、(A)が本実施の形態の装置、(B)が従来の装置の場合を示している。本実施の形態では、前面ガラス基板1を透過して発光領域Pに入射しようとする外光は、くぼみ11の湾曲面において屈折し、進路がくぼみ11を中心として拡がる。これにより、外光のうち、発光領域Pの内部、蛍光体層6への入射光量が減少する。よって、蛍光体層6で反射され、表示面側へ放出される成分が低減されて、いわゆる戻り光の現象が抑制される。一方、従来の場合には、光束は、前面ガラス基板101による屈折以外では進路を曲げられることがない。こうして入射する外光は、外部において射出光が放射される範囲から射出光とおなじ光路を逆にたどって発光領域内に達することが可能であり、蛍光体層106における反射によって無視できない量の戻り光が発生することとなる。
【0028】
このように本実施の形態によれば、前面ガラス基板1のうち各発光領域Pからの光の進路に、凹レンズとして作用するくぼみ11を形成するようにしたので、各発光領域Pにて生じ、前面ガラス基板1へと入射する光は、くぼみ11により拡散される。よって、各発光領域Pにおける表示光は、表示面側では常に拡散して放出されることとなり、視野角が従来よりも広がる。また、画素ピッチを狭くするとき、従来の装置構造では、隔壁5の側壁面から放射される成分の放射角度が隔壁5の間隔が狭まるにしたがって小さくなっていき、視野角は狭くなる。これに対し、本実施の形態では、表示光を拡散する分だけ視野角をかせぐことができ、画素ピッチを縮めても広い視野角を保つことが可能となる。
【0029】
また、本実施の形態では、発光領域Pに入射しようとする外光は、くぼみ11により拡散される。よって、外光のうち、実際に発光領域P内に入り込んで蛍光体層6で反射される成分、つまり戻り光の光量が低減され、コントラストの低下が緩和される。
【0030】
次に、上記第1の実施の形態の変形例について説明する。なお、以下の変形例では、第1の実施の形態と同様の構成要素については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
【0031】
[第1の変形例,第2の変形例]
図9,図10はそれぞれ、第1の実施の形態の第1,第2の変形例に係るプラズマ表示装置の要部を示している。第1の実施の形態では、前面ガラス基板1に形成したくぼみ11は、発光領域Pの個々の上に点々と形成されるようになっている。これに対し、第1の変形例では、並列する発光領域Pの行または列に対応する直線状の溝として、前面ガラス基板1にくぼみ12を形成するようにしている。第2の変形例は、同じく直線状の溝であるくぼみ12を、発光領域Pの行および列に対応する格子状に形成するようにしている。こうした直線状のくぼみ12は、研削等で形成する際に加工しやすいという利点がある。なお、くぼみ12は、断面が円弧状となる方向に対してのみ、凹レンズとして作用する。
【0032】
[第3の変形例]
図11は、第1の実施の形態の第3の変形例に係るプラズマ表示装置の要部を示している。本変形例は、第1の実施の形態の装置におけるくぼみ11の周縁部に沿った所定範囲に、反射防止層13を設けるようにしたものである。
【0033】
反射防止層13は、Cr等の黒色系材料に代表される無反射材料あるいは低反射材料からなり、斜め蒸着などにより湾曲したくぼみ11の内面に形成される。この反射防止層13は、例えば、くぼみ11で拡散されると、本来入射するはずの発光領域Pからそれて隣接する発光領域Pに入射するようになる外光成分の光路を遮断する領域に形成される。これにより、拡散後の光が隣接する発光領域Pにて反射し、戻り光となることが防止される。あるいはまた、外光を、発光領域P内に入射する前に反射防止層13で吸収することにより、その反射・表示を未然に防ぐことができる。
【0034】
ところで、反射防止層13と同様の効果は、いわゆるブラックマトリクスによってもある程度達成される。ブラックマトリクスは、個々の発光領域Pの間を区切って表示するため、前面ガラス基板1に黒色体で形成される。通常、隔壁5に添って形成するが、このブラックマトリクスを、隔壁5から発光領域Pの上にはみ出すように形成すると、反射防止層13と同様に、外光を吸収し、その反射を防止することができる。
【0035】
〔第2の実施の形態〕
図12は、第2の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部を示す構成図である。第1の実施の形態では、前面ガラス基板1のくぼみ11は、ガラス基板1Aもしくはガラス層1Bに形成されるが、本実施の形態では、前面基板31は、高分子フィルム31Cが貼り付けられたガラス基板31Aからなり、高分子フィルム31Cにくぼみ32が形成されている。なお、以下の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の構成要素についてはやはり同一の符号を付すものとし、説明を適宜省略する。
【0036】
高分子フィルム31Cとしては、通常のプラスチック基板と同様の高分子材料、例えば、PC(ポリカーボネート),フッ素PI(ポリイミド),PMMA(アクリル樹脂),PET(ポリエチレンテレフタレート),PAN(ポリエーテルニトリル),PES(ポリエーテルスルフォン),PAR(ポリアリレート),シクロ・オレフィン系樹脂などが用いられる。こうした樹脂等に型押しして、くぼみを成型加工することで、容易にくぼみ32のある高分子フィルム31Cを得ることができる。
【0037】
ここでは、まず、ガラス基板31Aを前面基板とみなして表示装置を作製しておき、次いで、組み立て後の表示装置のガラス基板31Aに、ローラ等を用いて高分子フィルム31Cを貼り付ける。これにより、本実施の形態のプラズマ表示装置が出来上がる。
【0038】
このように、高分子フィルム31Cにくぼみ32を形成するようにしたので、ガラス等に比べてくぼみの成型加工を容易なものとできる。また、装置を製造する前に予め基板に加工するのではなく、出来上がった装置の前面基板(ガラス基板31A)に予め成型しておいた高分子フィルム31Cを貼り付けるだけでよいので、極めて簡便にくぼみ32のある前面基板31を得ることができる。なお、その他の作用効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0039】
〔第3の実施の形態〕
図13は、第3の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部を示す断面構成図である。本実施の形態では、前面ガラス基板41の発光領域P側にくぼみ42が形成されている。この前面ガラス基板41は、第1の実施の形態における前面ガラス基板1と同様にして製造することができる。ただし、この場合、前面ガラス基板41には、維持電極47がくぼみ42の形状に沿って形成される。
【0040】
また、その上に形成される誘電体層48は、ガラスやSiO2を用いて形成されるため屈折率が前面ガラス基板41に近く、ここでは、これ自身も凹レンズの一部となっている。よって、光の拡散効果を引き出すために、誘電体層48は、厚みを均一にして、その表面が前面ガラス基板41の表面形状をできるだけ忠実に写したものとすることが好ましい。
【0041】
こうした前面ガラス基板41においても、第1の実施の形態と同様に、くぼみ42により、入射光・射出光とも拡散される。よって、その他の作用効果は、第1の実施の形態と同様である。
【0042】
〔第4の実施の形態〕
図14は、第4の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部を示す断面構成図である。上記の各実施の形態では、前面ガラス基板自体にくぼみを形成する場合について説明したが、本実施の形態では、前面ガラス基板51に設けられた誘電体層58の放電空間側にくぼみ52が形成されている。よって、ここでの前面ガラス基板51は、通常と同様のものである。
【0043】
誘電体層58は、低融点ガラスを主成分とするガラスペーストやSiO2を用いて、くぼみ52をもつように形成される。その方法としては、例えば、(1)誘電材料を前面ガラス基板51の上に層状に塗布形成し、さらに型押ししてくぼみ52を成型して焼成する方法、(2)前面ガラス基板51の上に、くぼみ52を形成する領域を覆うマスク(あるいはスクリーン)を設置し、その上から誘電体を蒸着法またはスクリーン印刷法を用いて塗布する方法、(3)くぼみ52が形成された誘電体層58を、転写法により前面ガラス基板51の上に形成する方法などがある。すなわち、誘電体層58は、これ自体が凹レンズとなっており、第1の実施の形態におけるガラス層1Bと実質的に同等の構成であり、同様の方法によりくぼみを形成することができる。
【0044】
この誘電体層58においても、第3の実施の形態と同様に、くぼみ52により、入射光・射出光とも拡散される。よって、その他の作用効果は、上記の実施の形態と同様である。
【0045】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、第2〜第4の実施の形態は、それぞれのくぼみの形成位置に特徴があるので、くぼみの形状は第1の実施の形態およびその変形例に倣ってよい。また、第1の実施の形態の変形例1〜3は、第1の実施の形態だけでなく、そのほかの実施の形態に単独で、または複数同時に適用することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のプラズマ表示装置およびその製造方法によれば、表示面側に配される基板の上に、凹レンズとしての機能を果たすくぼみを形成するようにしたので、発光領域内から外部へ射出される光、および逆に外部から発光領域内に入射する光に対し、くぼみが凹レンズとして作用し、これらの光束を拡散させる。よって、各発光領域で生じる光は表示面側へ拡散されて導かれるために、視野角を広げることが可能となる。また、発光領域の表示面積を縮小して高精細化されるプラズマ装置においては、表示面積の縮小に伴って視野角が狭くなることを防止し、高品位の画像表示を行うことができる。さらに、外部より表示領域内に入射する外光もまた拡散されるために、反射して表示面側に戻る成分が低減され、高いコントラストで表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示したプラズマ表示装置のY方向断面図である。
【図3】図1に示したプラズマ表示装置の表示面側から見た平面図である。
【図4】図1に示したプラズマ表示装置におけるくぼみの作用の説明図である。
【図5】図1に示したプラズマ表示装置の前面ガラス基板の製造方法を説明する工程図である。
【図6】図1に示したプラズマ表示装置の前面ガラス基板の他の製造方法を説明するための図である。
【図7】図1に示したプラズマ表示装置の前面ガラス基板の他の製造方法を説明する工程図である。
【図8】プラズマ表示装置に表示面側から外光が入射する様子を表した図であり、(A)は第1の実施の形態の装置の場合、(B)は従来の装置の場合を示す。
【図9】図1に示したプラズマ表示装置の第1の変形例に係る要部構成図である。
【図10】図1に示したプラズマ表示装置の第2の変形例に係る要部構成図である。
【図11】図1に示したプラズマ表示装置の第3の変形例に係る要部構成図である。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部構成を示す斜視図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部構成を示す断面図である。
【図14】本発明の第4の実施の形態に係るプラズマ表示装置の要部構成を示す断面図である。
【図15】従来の面放電型プラズマ表示装置の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1,41,51…前面ガラス基板、31…前面基板、1A,31A…ガラス基板、1B…ガラス層、31C…高分子フィルム、11,12,32,42,52…くぼみ、2…背面ガラス基板、3…アドレス電極、5…隔壁、6…蛍光体層、7,7X,7Y,47…維持電極、4,8,48,58…誘電体層、9…保護層、P…発光領域、21,22…マスク。
Claims (35)
- 表示面側に配され、その上に凹レンズとしての機能を果たすくぼみが形成されている第1の基板と、
前記第1の基板と互いに対向して配置される第2の基板と、
前記第1および第2の基板の間に画素ごとに形成されている発光領域と
を備えたプラズマ表示装置。 - 前記くぼみは、前記第1の基板自体に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - 前記第1の基板は、本体部分である基板主部と前記くぼみを構成する表層部とからなる
ことを特徴とする請求項2に記載のプラズマ表示装置。 - 前記第1の基板は、前記基板主部の対向面とは反対の側に、高分子材料からなる表層部が付設されてなる
ことを特徴とする請求項3に記載のプラズマ表示装置。 - 前記第1の基板の対向面に、前記くぼみを有する誘電体層が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - さらに、前記第1の基板には反射防止層が設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - 前記反射防止層は、前記くぼみの周縁部に設けられている
ことを特徴とする請求項6に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみは、前記発光領域の内部と装置外部との間の光路上に形成されている
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみは、前記発光領域の個々に対応して点状に形成されている
ことを特徴とする請求項8に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみは、前記発光領域の行または列に対応して直線状の溝として形成されている
ことを特徴とする請求項8に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみは、前記発光領域の行および列に対応して格子状の溝として形成されている
ことを特徴とする請求項8に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみの断面形状は円弧状である
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみの断面形状は放物線の弧状である
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみの断面形状は楕円弧状である
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみの断面形状は台形状である
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - 前記くぼみの断面形状は階段状である
ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ表示装置。 - 表示面側に配される基板の上に、くぼみを形成する
ことを特徴とするプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板自体に、くぼみを形成する
ことを特徴とする請求項17に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板に、前記くぼみの形状に対応する型で型押しする
ことを特徴とする請求項18に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板のうち、前記くぼみを形成する領域以外の領域をマスクで覆い、前記基板を研削する
ことを特徴とする請求項18に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 研削の後に、前記基板にエッチングによる表面処理を施す
ことを特徴とする請求項20に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記エッチングは、フッ化水素酸(HF)を含む溶液を用いる化学的エッチングである
ことを特徴とする請求項21に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板の本体部分である基板主部の一面に、前記くぼみを構成する表層部を形成する
ことを特徴とする請求項18に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板主部のうち、前記くぼみを形成する領域をマスクで覆い、前記基板主部に表層部を塗布形成する
ことを特徴とする請求項23に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記表層部をスクリーン印刷法により形成する
ことを特徴とする請求項24に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記表層部を蒸着法により形成する
ことを特徴とする請求項24に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板主部に表層部を形成し、前記表層部に前記くぼみの形状に対応する型で型押しする
ことを特徴とする請求項23に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記くぼみを有する表層部を高分子材料を用いて形成し、形成した表層部を前記基板主部に付設する
ことを特徴とする請求項23に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板主部の一面に、前記表層部を転写法により形成する
ことを特徴とする請求項23に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板に、くぼみのある誘電体層を形成する
ことを特徴とする請求項17に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板に誘電材料を塗布して誘電体層を形成する工程と、前記誘電体層に、前記くぼみの形状に対応する型で型押しする工程とを含む
ことを特徴とする請求項30に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板のうち、前記くぼみを形成する領域をマスクで覆い、前記基板に誘電体層を塗布形成する
ことを特徴とする請求項30に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記誘電体層をスクリーン印刷法により形成する
ことを特徴とする請求項32に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記誘電体層を蒸着法により形成する
ことを特徴とする請求項32に記載のプラズマ表示装置の製造方法。 - 前記基板に、前記くぼみを有する誘電体層を転写法により形成する
ことを特徴とする請求項30に記載のプラズマ表示装置の製造方法。
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- 2002-08-22 JP JP2002242616A patent/JP2004087144A/ja active Pending
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