JP2004087094A - ディジタルオーディオデータ再生システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持部材10aを回転させると滑り防止部材9dがアナログレコード4の厚肉部4aと密着して、滑り防止部材9dとアナログレコード4との間の摩擦力によって回転体9aがアナログレコード4に対して回転可能な状態になる。アナログレコード4を再生しながらアナログレコード4を演奏者がスクラッチ操作すると、アナログレコード4の回転に応じて回転体9aがシャフト9eを中心に回転する。この回転体9aの回転速度及び回転方向をロータリエンコーダ9bが検出してパルス信号を出力し、このパルス信号に基づいてデータ再生装置3のオーディオデータがスクラッチ制御される。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディジタルオーディオデータを操作者の操作によって再生速度及び再生方向を変化させながら再生する、いわゆる「スクラッチプレイ」を行う、ディジタルオーディオデータ再生システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
アナログレコードプレーヤのターンテーブル上でアナログレコードを強制的に手動で回転させてこのアナログレコードの回転速度や回転方向を変化させ、特殊な効果音を発生させるスクラッチ操作が知られている。近年では、ジョグダイヤルやアナログレコードプレーヤのターンテーブルなどをスクラッチ操作して、ディジタルオーディオ再生装置におけるディジタルオーディオデータの再生処理を制御するスクラッチ再生方法などが知られている。特に、タイムコードを表現する音声信号が記録されている特殊なアナログレコードをアナログレコードプレーヤのターンテーブル上に搭載して、通常のカートリッジによってこの特殊なアナログレコードを再生し、例えばコンピュータ内のディジタルオーディオデータの再生動作をこのタイムコードによって制御するスクラッチ再生方法が知られている。なお、この特殊なアナログレコードは、タイムコードデータが周知のFSK変調等の変調方法にて音声信号周波数帯の信号に変調/変換され、記録されている。すなわち、アナログレコードプレーヤをジョグダイヤルと等価な機能を持つデバイスとして機能させて、再生されるタイムコードによってディジタルオーディオ機器の再生動作を制御する手法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記の、レコードプレーヤでディジタルオーディオ機器の再生動作を制御する従来のスクラッチ再生方法は、通常のアナログレコードの代わりに、タイムコード信号が記録されている、前述の特殊なアナログレコードをレコードプレーヤで再生するので、通常のアナログレコードのスクラッチ再生と瞬時に切替えることが出来ない。
もし、通常のアナログレコードを再生しようとするならば、ディジタルオーディオ機器の制御信号として用いていたピックアップの出力をアナログオーディオアンプへ供給すべく切替える作業と、ターンテーブル上に特殊なアナログレコードから通常のアナログレコードへ載せ変える作業が必要になり、これら作業は煩わしい。
【0004】
それ故、この発明の課題は、特殊なアナログレコードと通常のアナログレコードを切り替えて再生を行わなければならない従来技術のスクラッチ再生方法での操作の煩雑さをなくし、構造が単純で、低製造経費で実現できる新規なディジタルオーディオ再生システムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によるディジタルオーディオ再生システムの第1の特徴によれば、
ディジタルオーディオデータが蓄積されている記憶媒体と、この記憶媒体のディジタルオーディオデータを検出する検出手段と、この検出手段の出力信号と外部から供給される再生速度信号及び再生方向信号とに応じて、前記ディジタルオーディオデータを再生する演算処理部からなる、例えばCDプレーヤや、半導体メモリやハードディスク等に蓄積されているディジタルオーディオファイルを再生する機能を備えるパソコン等の、ディジタルオーディオデータ再生装置と、アナログレコード或は類似する円盤に対するターンテーブルと、このターンテーブルに対する回転駆動手段とからなる、アナログレコードプレーヤと、前記アナログレコードプレーヤに取り付けられ、このターンテーブル或はこのターンテーブルによって回転駆動されるアナログレコード或は類似する円盤の回転速度及び回転方向を検出し、これらの検出信号から前記回転速度信号及び前記回転方向信号を求めて前記ディジタルオーディオデータ再生装置へ供給する回転検出装置と
を備えている。
【0006】
本発明によるディジタルオーディオ再生システムの第2の特徴によれば、
前記回転検出装置は、前記ターンテーブル或はこのターンテーブルによって回転駆動されるアナログレコード或は類似する円盤と接触して回転する回転体と、前記回転体の回転軸に連結しているエンコーダディスクと、このエンコーダディスクを読み取る光電検出器とから成るロータリエンコーダと
を備えている。
【0007】
本発明によるディジタルオーディオ再生システムの第3の特徴によれば、
前記回転検出装置は更に、前記回転体及び前記ロータリエンコーダを、操作者の操作によって、前記アナログレコード或は類似する円盤と接触する第一の位置と、前記アナログレコード或は類似する円盤から離間する第二の位置とに切替えられる支持手段
を備えている。
【0008】
本発明によるディジタルオーディオ再生システムの第4の特徴によれば、
前記回転検出装置は、前記アナログレコード或は類似する円盤の表面を画像データとして読み取るイメージセンサと、前記イメージセンサから出力される画像データに基づき前記再生速度信号及び前記再生方向信号を求めて出力する演算部とを備えている。
【0009】
本発明によるディジタルオーディオ再生システムの第5の特徴によれば、
前記回転検出装置の前記演算部の出力端に、操作者の操作によって、少なくとも前記ディジタルオーディオデータ再生装置への前記再生速度信号の伝送を導通・遮断するスイッチ手段
を備えている。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1は、この発明の第1実施形態に係る回転検出装置を備えるスクラッチ再生システムの構成図である。
スクラッチ再生システム1は、アナログレコードプレーヤ5のスクラッチ操作に応じてデータ再生装置3が再生するオーディデータを制御するシステムである。スクラッチ再生システム1は、図1に示すように、光ディスク2と、データ再生装置3と、アナログレコード4と、アナログレコードプレーヤ5と、回転検出装置6などから構成されている。
【0011】
光ディスク2は、オーディオデータが記録されたコンパクトディスクや直径64mmのミニディスクなどである。データ再生装置3は、光ディスク2に記録されたオーディオデータを再生する装置である。データ再生装置3は、光ディスク2を回転駆動するスピンドルモータ3aと、光ディスク2に記録されたオーディオデータを読み取る光学ヘッド3bと、この光学ヘッド3bの出力信号を処理する信号処理回路3cと、この信号処理回路3cが出力するオーディオデータを記憶するメモリ(RAM)3dと、回転検出装置6の出力信号に基づいてメモリ3dが記憶するオーディオデータを読み出すためのアドレスを生成するアドレス制御部3eと、このアドレスに基づいてメモリ3dからオーディオデータを読み出して出力するメモリ制御部3fと、このメモリ制御部3fが出力するディジタル信号をアナログ信号に変換する信号処理回路3gと、このアナログ信号を出力する出力端子3hなどを備えている。
【0012】
アナログレコード4は、オーディオデータを溝によって記録したアナログ盤(レコード盤)である。アナログレコードプレーヤ5は、アナログレコード4に記録されたオーディオデータを再生する装置である。アナログレコードプレーヤ5は、アナログレコード4を搭載して回転するターンテーブル5aと、このターンテーブル5aとアナログレコード4との間に挟み込まれるマット5bと、レコード針を装着するヘッドシェル5cと、このヘッドシェル5cを着脱自在に支持して水平方向に回転するトーンアーム5dなどを備えている。アナログレコードプレーヤ5は、ディスクジョッキ(DJ)などの演奏者がアナログレコード4をスクラッチ操作するときに支障がないように、この演奏者からトーンアーム5dが最も離れるように設置されている。なお、演奏者によってはトーンアームが右側になる通常の設置状態にする場合もある。
【0013】
図2は、この発明の第1実施形態に係る回転検出装置をアナログレコードプレーヤに装着した状態を示す図であり、図2(A)は平面図であり、図2(B)は正面図である。図3は、この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の斜視図である。図4は、この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の平面図である。図5は、この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の側面図である。図6は、この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の検出動作時(ON)の正面図である。図7は、この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の非検出動作時(OFF)の正面図であり、図7(A)はターンテーブルのシェルスタンド穴の形状を示す平面図であり、図7(B)はシェルスタンド穴に回転検出装置を装着した状態を示す正面図であり、図7(C)は回転検出装置の底面図である。
【0014】
回転検出装置6は、演奏者のスクラッチプレイによって動かされる、オーディオデータが記録されたアナログレコード4あるいはターンテーブル5の回転速度及び回転方向を検出する装置である。回転検出装置6は、図2〜図7に示すように、ベース7と、シャーシ8と、検出部9と、切替部10などを備えている。ベース7は、アナログレコードプレーヤ5に着脱自在に装着される部材である。ベース7は、質量の大きい円柱状の金属製の部材であり、図6及び図7に示すようにベース7の下部にはシェルスタンド5eと嵌合する嵌合ピン6aが形成されている。嵌合ピン6aは、図7(B)(C)に示すようにベース7の底面中心に形成された突起部7aに圧入されており、先端部が突起部7aの側面から突出している。ターンテーブル5には、図7(A)に示すようにヘッドシェル5cを着脱自在に装着するシェルスタンド5eが形成されている。このシェルスタンド5eには、突起部7aが嵌合する嵌合穴5fが形成されており、この嵌合穴5fの内周面には嵌合ピン6aが嵌合する嵌合溝5gが形成されている。シャーシ8は、支持部材10aとベース7とを連結する部材であり、図4に示すようにねじ8aによってベース7に固定されている。シャーシ8には、支持軸10b,10cが貫通する貫通孔8c,8dとが形成されている。
【0015】
検出部9は、アナログレコード4の回転速度及び回転方向を検出する装置である。検出部9は、図1に示すデータ再生装置3が出力するオーディオデータを制御するための回転速度データ及び回転方向データを出力する。検出部9は、アナログレコードプレーヤ5に着脱自在に設置されており、演奏者がアナログレコード4をスクラッチ操作するときに支障がないような位置に設置されている。検出部9は、図4〜図7に示すように回転体9aとロータリエンコーダ9bとを備えている。
【0016】
回転体9aは、アナログレコード4と回転接触する部材である。回転体9aは、ローラ部9cと、滑り防止部材9dと、軸部9fとを備えている。ローラ部9cは、プラスチックなどの合成樹脂で成形された円筒状部材である。滑り防止部材9dは、アナログレコード4の周縁部の厚肉部(グルーブガード)4aと接触したときにこの厚肉部4aとの間の摩擦力を増大させる円環状のゴムなどである。滑り防止部材9dは、ローラ部9cの外周面に装着されている。シャフト9eは、ローラ部9cと一体に形成された軸部9fの中心を貫通する回転軸である。
【0017】
ロータリエンコーダ9bは、回転体9aの回転速度及び回転方向を検出する装置である。ロータリエンコーダ9bは、エンコーダディスク9gとフォトインタラプタ9hとを備えている。エンコーダディスク9gには、図5に示すように、円板状のポリエステルフィルムの円周方向に印刷された黒縞9iと、軸部9fと嵌合する嵌合孔9jとが形成されている。エンコーダディスク9gは、ローラ部9cと一体となって回転するように接着剤などによって軸部9fに固定されている。フォトインタラプタ9hは、光信号を電気信号に変換する光電気変換部である。フォトインタラプタ9hは、発光素子と受光素子との間にエンコーダディスク9gの黒縞9iが通過するように、ねじ9k,9mによって支持部材10aに固定されている。フォトインタラプタ9hは、エンコーダディスク9gが回転したときに二相のパルス信号を生成して、このパルス信号の位相差から回転方向を検出するとともに、このパルス信号のパルス幅から回転速度を検出する。フォトインタラプタ9hは、検出した回転速度データ及び回転方向データを図1に示すアドレス制御部3eに出力する。
【0018】
切替部10は、検出部9を検出動作と非検出動作とに切り替える装置である。切替部10は、図4に示すように、支持部材10aと支持軸10b,10cとを備えている。支持部材10aは、検出部9を支持する板状の部材である。支持部材10aには、支持軸10b,10cが貫通する貫通孔10d,10eが形成されており、シャフト10fの端部がかしめられ固定されている。支持部材10aは、図6及び図7に示すように、アナログレコード4に回転体9aが接触する回転位置P1 とアナログレコード4から回転体9aが離間する回転位置P2 とに切り替わる。支持軸10b,10cは、支持部材10aとシャーシ8とを回転自在に連結する部材であり、支持部材10aが回転するときの支点となる。
【0019】
次に、この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の動作を説明する。
図4及び図6に示すように、支持軸10b,10cを支点として支持部材10aを回転位置P1に回転させると、支持部材10aなどの自重によって滑り防止部材9dがアナログレコード4の厚肉部4aと接触する。その結果、滑り防止部材9dとアナログレコード4との間の摩擦力によって、回転体9aがアナログレコード4に従って回転可能な状態になり、検出部9が非検出動作から検出動作に切り替わる。ターンテーブル5aを回転させてアナログレコード4を再生しながらアナログレコード4を演奏者がスクラッチ操作すると、アナログレコード4の回転に応じて回転体9aがシャフト9eを中心に回転する。
【0020】
回転体9aが回転するとロータリエンコーダ9bがこの回転体9aの回転速度及び回転方向を検出して、回転速度データ及び回転方向データをパルス信号として図1に示すアドレス制御部3eに出力する。このパルス信号に基づいてアドレス制御部3eがメモリ制御部3fをアドレス制御すると、メモリ3dが記憶するオーディオデータの読み出し速度及び読み出し方向をメモリ制御部3fが制御して、データ再生装置3のオーディオデータがスクラッチ制御される。一方、図4及び図7に示すように、支持軸10b,10cを支点として支持部材10aを回転位置P2 に回転させると、アナログレコード4の厚肉部4aから回転体9aが離れて検出部9が検出動作から非検出動作に切り替わる。
【0021】
図6に示すように、回転体9aとアナログレコード4とを接触させた状態で、このアナログレコード4を再生しながら演奏者がスクラッチ操作すると、アナログレコード4がスクラッチ再生されるとともに演奏者のスクラッチ操作に同期してデータ再生装置3がオーディオデータをスクラッチ再生する。次に、トーンアーム5dを上げて、ヘッドシェル5cをアナログレコード4から離すと、アナログレコード4に記録されているオーディオ信号の再生が中断される。このように、アナログレコード4を再生しないで演奏者がスクラッチ操作したときには、演奏者のスクラッチ操作に同期してデータ再生装置3がオーディオデータをスクラッチ再生する。一方、図7に示すように、回転体9aとアナログレコード4とを離間させた状態で、トーンアーム5dを下げて、ヘッドシェル5cをアナログレコード4に接触させて、このアナログレコード4を再生しながら演奏者がスクラッチ操作すると、アナログレコード4のみがスクラッチ再生されてデータ再生装置3はオーディオデータをそのまま再生する。
すなわち、本発明における回転検出装置は、ターンテーブル5a上のアナログレコード4に対してくっつけたり離したり出来るので、データ再生装置3に対して、アナログレコードプレーヤ5のトーンアーム5d及びヘッドシェル5cと等しい操作感覚を演奏者にもたらす。
【0022】
この発明の第1実施形態に係る回転検出装置には、以下に記載するような効果がある。
(1) この第1実施形態では、オーディオデータが記録されたアナログレコード4の回転速度及び回転方向を検出部9が検出し、データ再生装置3が出力するオーディオデータを制御するための回転速度データ及び回転方向データをこの検出部9が出力する。その結果、従来のスクラッチ再生方法のように、タイムレコードが記録された専用アナログレコードを使用せずに、オーディオデータが記録されたアナログレコード4をスクラッチ操作するだけでデータ再生装置3のオーディオデータを制御することができる。また、ターンテーブル5aに専用アナログレコードを装着する必要がないため、オーディオデータが記録されたアナログレコード4を再生しながら、光ディスク2に記録されたオーディオデータをデータ再生装置3によって再生することができる。
【0023】
(2) この第1実施形態では、アナログレコード4に回転体9aを回転接触させて、この回転体9aの回転速度及び回転方向をロータリエンコーダ9bが検出する。その結果、回転検出装置6を簡単に構成して安価に製造することができるとともに、既存のアナログレコードプレーヤ5に簡単に装着することができる。また、従来のスクラッチ再生方法のように、タイムデータを記録した専用アナログレコードをレコード針によって再生する必要がないため、ディジタルオーディオデータのスクラッチ再生の際にレコード針の消耗を防止することができる。
【0024】
(3) この第1実施形態では、アナログレコードプレーヤ5がそのままデータ再生装置3のスクラッチ操作手段を兼用できる。このことは、アナログレコードプレーヤのスクラッチ操作に習熟している演奏者にとっては極めて操作し易いユーザインターフェースを提供することとなる。更に、アナログレコードプレーヤ5にてアナログレコードを再生しながらデータ再生装置3から音楽データを再生することもできる。これにより、演奏者がアナログレコードプレーヤ5のオーディオ出力とデータ再生装置3のオーディオ出力を選択的に切り替えるスイッチ或はマニピュレータを操作しながらアナログレコードをスクラッチ操作することにより、2つのオーディオ音源のスクラッチ音或は再生音をスイッチの操作だけで瞬時に切り替えることが実現できる。また、本発明における回転検出装置は、ターンテーブル5a上のアナログレコード4に対してくっつけたり離したり出来るので、データ再生装置3に対して、アナログレコードプレーヤ5のトーンアーム5d及びヘッドシェル5cと等しい操作感覚を演奏者にもたらす。このことにより、出力切替えスイッチを設けなくとも、トーンアーム5dを上下させる操作と同様に回転体9aを上下させることでも、アナログレコードの再生音とデータ再生装置3の再生音を選択的に、または同時に出力することができる。
【0025】
(第2実施形態)
図8は、この発明の第2実施形態に係る回転検出装置を備えるスクラッチ再生システムの構成図である。なお、図1〜図7に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
回転検出装置11は、図8に示すように、検出部12と切替部13とを備えており、検出部12はイメージセンサ12aと、遅延回路12bと、コンパレータ12cとを備えている。
【0026】
イメージセンサ12aは、アナログレコード4を画像データとして読み取るセンサである。イメージセンサ12aは、アナログレコード4のレーベル面4bなどに光を照射して反射光を受光し反射面の画像を常時画像データとして読み込むとともに、この画像データを遅延回路12b及びコンパレータ12cに出力する。遅延回路12bは、予め設定された時間だけ画像データを遅延させる回路であり、コンパレータ12cは画像データの変化に基づいてアナログレコード4の回転速度及び回転方向を検出する回路である。コンパレータ12cは、イメージセンサ12aが出力する画像データと遅延回路12bが出力する画像データとを比較して回転速度及び回転方向を演算する。
【0027】
切替部13は、コンパレータ12cが出力するパルス信号をON又はOFFして、検出部12を検出動作と非検出動作とに切り替える電気スイッチである。この第2実施形態には、第1実施形態の効果に加えて、アナログレコード4のスクラッチ操作を非接触で検出することができる。
【0028】
(他の実施形態)
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、データ再生装置3を例に挙げて説明したが、アナログレコード4のスクラッチ操作に同期してミキサやエフェクタなどの他の電子機器のパラメータをリアルタイムで制御して、エコー時間や中心周波数を変化させることができる。また、この第1実施形態では、支持部材10aを回転させて検出部9を検出動作と非検出動作とに切り替えているが、電気スイッチなどによって切り替えてもよい。
【0029】
(2) この第1実施形態では、アナログレコード4の回転速度及び回転方向を回転体9aによって検出しているが、この回転体9aの回転むらなどによるノイズ成分の影響をデータ再生装置3側のオーディオデータが受けないように、検出部9の出力信号から特定周波数成分をフィルタ回路などによって除去してもよい。また、この第2実施形態では、アナログレコード4のレーベル面4bの画像を読み取っているが、イメージセンサ12aの解像度を上げてアナログレコード4の記録溝の画像を読み取ることもできる。
【0030】
【発明の効果】
この発明のディジタルオーディオデータ再生システムによれば、タイムコードを含む特殊なアナログレコードを使用していない。従って、用途に応じて通常のアナログレコードと特殊なアナログレコードを取り換える必要性はもはやなく、オーディオ信号処理、特にスクラッチ再生の操作を大幅に簡略化できる。
この発明のディジタルオーディオ再生システムによれば、ディジタルオーディオデータ再生装置に特別な改良を加える必要がなく、市販のものをそのまま使用できる。加えて、既存のアナログレコードプレーヤの基本構造に殆ど改造を加えることなく、回転検出装置をこのプレーヤに容易に装着でき、しかも回転速度検出装置は構造が単純で部品点数も比較的少ない。従って、この発明によるディジタルオーディオデータ再生システムを簡単に低経費で作製できる。
また、単一のレコードプレーヤを操作するだけで、アナログレコードのスクラッチ再生音とディジタルオーディオ機器のスクラッチ再生音とを瞬時に切替えることが可能になる。
以上より、演奏者(操作者)にとっては複数のレコードプレーヤを用意する必要が無くなり、演奏の為のスペースが節約される。
また、単一のレコードプレーヤの操作によって、アナログレコードのスクラッチ再生動作とディジタルオーディオ機器のスクラッチ再生動作を同時に行えるので、演奏者(操作者)の演奏の幅が広がり、極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る回転検出装置を備えるスクラッチ再生システムの構成図である。
【図2】この発明の第1実施形態に係る回転検出装置をアナログレコードプレーヤに装着した状態を示す図であり、(A)は平面図であり、(B)は正面図である。
【図3】この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の斜視図である。
【図4】この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の平面図である。
【図5】この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の側面図である。
【図6】この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の検出動作時(ON)の正面図である。
【図7】この発明の第1実施形態に係る回転検出装置の非検出動作時(OFF)の正面図であり、図7(A)はターンテーブルのシェルスタンド穴の形状を示す平面図であり、図7(B)はシェルスタンドスタンド穴に回転検出装置を装着した状態を示す正面図であり、図7(C)は回転検出装置の底面図である。
【図8】この発明の第2実施形態に係る回転検出装置を備えるスクラッチ再生システムの構成図である。
【符号の説明】
1 スクラッチ再生システム
2 光ディスク
3 データ再生装置
4 アナログレコード
5 アナログレコードプレーヤ
5a ターンテーブル
6 回転検出装置
9 検出部(検出手段)
9a 回転体
9b ロータリエンコーダ
10 切替部(切替手段)
10a 支持部材
11 回転検出装置
12 検出部(検出手段)
13 切替部(切替手段)
12a イメージセンサ
12b 遅延回路
12c コンパレータ
P1 ,P2 回転位置
Claims (5)
- (a) ディジタルオーディオデータが蓄積されている記憶媒体と、
この記憶媒体のディジタルオーディオデータを検出する検出手段と、
この検出手段の出力信号と外部から供給される再生速度信号及び再生方向信号とに応じて、前記ディジタルオーディオデータを再生する演算処理部
からなる、ディジタルオーディオデータ再生装置と、
(b) アナログレコード或は類似する円盤に対するターンテーブルと、
このターンテーブルに対する回転駆動手段と
からなる、アナログレコードプレーヤと、
(c) 前記アナログレコードプレーヤに取り付けられ、このターンテーブル或はこのターンテーブルによって回転駆動されるアナログレコード或は類似する円盤の回転速度及び回転方向を検出し、これらの検出信号から前記回転速度信号及び前記回転方向信号を求めて前記ディジタルオーディオデータ再生装置へ供給する回転検出装置と
を備えたことを特徴とする、ディジタルオーディオデータ再生システム。 - 前記回転検出装置は、
(a) 前記ターンテーブル或はこのターンテーブルによって回転駆動されるアナログレコード或は類似する円盤と接触して回転する回転体と、
(b) 前記回転体の回転軸に連結しているエンコーダディスクと、このエンコーダディスクを読み取る光電検出器と
から成るロータリエンコーダと
で構成されていることを特徴とする、請求項1記載のディジタルオーディオデータ再生システム。 - 前記回転検出装置は更に、
前記回転体及び前記ロータリエンコーダを、操作者の操作によって、前記アナログレコード或は類似する円盤と接触する第一の位置と、前記アナログレコード或は類似する円盤から離間する第二の位置とに切替えられる支持手段を具備することを特徴とする、請求項2記載のディジタルオーディオデータ再生システム。 - 前記回転検出装置は、
(a) 前記アナログレコード或は類似する円盤の表面を画像データとして読み取るイメージセンサと、
(b) 前記イメージセンサから出力される画像データに基づき前記再生速度信号及び前記再生方向信号を求めて出力する演算部と
で構成されている、請求項1記載のディジタルオーディオデータ再生システム。 - 前記回転検出装置の前記演算部の出力端に、操作者の操作によって、少なくとも前記ディジタルオーディオデータ再生装置への前記再生速度信号の伝送を導通・遮断するスイッチ手段を備えることを特徴とする、請求項4記載のディジタルオーディオデータ再生システム。
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Cited By (1)
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WO2019176517A1 (ja) * | 2018-03-12 | 2019-09-19 | ヤマハ株式会社 | Dj機器 |
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2003
- 2003-06-24 JP JP2003179733A patent/JP2004087094A/ja active Pending
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