JP2004085632A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2004085632A JP2002242647A JP2002242647A JP2004085632A JP 2004085632 A JP2004085632 A JP 2004085632A JP 2002242647 A JP2002242647 A JP 2002242647A JP 2002242647 A JP2002242647 A JP 2002242647A JP 2004085632 A JP2004085632 A JP 2004085632A
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Hitoshi Nishitani
西谷 仁志
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Abstract

【課題】両面再給紙搬送路を有して自動両面印刷機能を備えていても、両面再給紙搬送路がない場合と同等の装置サイズにする。
【解決手段】画像形成装置320は、シートを積載支持する用紙積載台2と、用紙積載台からシートを送り出す給紙ローラ1と、給紙ローラにより送り出されたシートに画像を形成する画像形成部110と、画像形成部110により一方の面に画像が形成されたシートを再度画像形成部に戻して他方の面に画像を形成するための再給紙搬送ローラ対108と、を備え、再給紙搬送ローラ対と用紙積載台2に積載されるシートとの間に、再給紙搬送ローラ対により送られてくるシートを画像形成部110に再給送するための再給紙ガイド部材12を設けてある。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートを1枚ずつ分離して供給するシート分離供給装置を内在して、そのシート分離供給装置によって供給されたシートの両面に画像を形成する画像形成装置、特に、一方の面に画像を形成したシートを他方の面にも画像を形成するとき、そのシートをシート分離供給装置のシート供給搬送路を再度通過させるようにして高さを低くした画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置は、シートに画像を形成するようになっている。画像形成装置には、複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等がある。そして、画像形成装置には、シートの両面に画像を形成することができるようになっているものがあり、シートを案内する搬送路を縦にした図10に示すような第1従来例の画像形成装置と、搬送路を横にした図12に示す第2従来例の画像形成装置とがある。これらのいずれの画像形成装置も、シートを1枚ずつ分離して供給するシート分離供給装置を装置本体内に備えている。
【0003】
(第1従来例の画像形成装置)
図10は、第1従来例の画像形成装置の縦断面概略図である。この画像形成装置120は、シート分離供給装置121を装置本体122内に備えて、シートPを縦に搬送して、電子写真方式に基づいてシートに画像を形成するようになっている。
【0004】
(第1従来例の画像形成装置全体の構成)
図10において、電子写真方式を用いた画像形成装置120は、シートに画像を形成する画像形成要部Aを上部に備え、画像形成要部AにシートPを供給するシート供給部Bを下部に備えている。
【0005】
プロセスカートリッジ101は、感光ドラム101a、及び不図示の帯電ローラ、現像スリーブ、クリーニング手段、トナー容器等の電子写真プロセス部品をユニット化されて形成されている。レーザースキャナ102は、レーザー露光装置、反射ミラーが一体化されている。転写ローラ103は感光ドラム101a上のトナー像をシートに転写するようになっている。画像形成装置120は、これらをそれぞれ4組有して、シートに多色の画像を形成することができるようになっている。定着器104は、シートを加圧加熱してシートにトナー像を定着するようになっている。以上で構成される図中2点鎖線の枠内が画像形成装置120の画像形成部110である。
【0006】
レジストローラ対105は、シートの斜行を矯正して、感光ドラム101a上のトナー像の位置に合わせてシートを感光ドラム101aと転写ローラ103との間に送り込むようになっている。排紙ローラ対106は、正転してシートを排紙トレイ107に排出するようになっている。また、排紙ローラ対106は、正転してシートを排紙トレイ107に途中まで排出した後、逆転して再給紙搬送ローラ対108へスイッチバック搬送するようになっている。シートは、スイッチバック搬送されることによって、感光ドラム101aに対して表裏反転されたことになる。
【0007】
両面再給紙搬送路111は、再給紙搬送ローラ対108からレジストローラ対105まで、自動両面印刷時のシートを再供給案内するようになっている。再給紙搬送ローラ対108は、両面再給紙搬送路111に適宜の間隔で複数配列してあり、シートをレジストローラ対105に再供給するようになっている。
【0008】
シート供給部Bには、ユーザの用途の合わせた様々なサイズの用紙を少量づつ装置の外部から挿入し使用するマルチ給紙部B1と、ユーザが多量の定型用紙を積載して使用するカセット給紙部B2とを備えている。
【0009】
(第1従来例の画像形成装置全体の動作)
感光ドラム101aは、矢印の方向に回転して、不図示の高圧電源から高電圧が給電される不図示の帯電ローラによって一様に帯電される。レーザースキャナ102から発せられたレーザー光は、感光ドラム101aへ照射されて、感光ドラム101a上に静電潜像を形成する。
【0010】
不図示のトナー容器の中にはトナーを充填してある。不図示の現像スリーブの回転にともなって、適量のトナーが適度の帯電を受けた後、トナー容器から感光ドラム101aに供給される。現像スリーブ上のトナーは、感光ドラム101aの静電潜像に付着し、潜像が現像されトナー像として可視化される。これらの現像動作はプロセスカートリッジ101内で行われる。
【0011】
マルチ給紙部B1、又は給紙カセットB2から、タイミングをとって、シートPが1枚ずつ供給される。この場合、シート分離供給装置121によって1度のシート供給毎に、最上層の1枚のみ分離・搬送されるようになっている。シートは、1枚ずつレジストローラ対105をへて画像形成部110へ搬送される。可視化された感光ドラム101a上のトナー像は、転写ローラ103によってシート上に転写される。転写されずに感光ドラム101a上に残った転写残トナーは、不図示のクリーニングブレードにより廃トナー容器に収納される。表面をクリーニングされた感光ドラム101aは、繰り返し、次の画像形成プロセスに入る。これらの動作もプロセスカートリッジ101内で行われる。トナー像を転写されたシートは、定着器104によって加熱、加圧されて、トナー像を永久定着される。そして、画像を定着されたシートは定着部104の上方で屈曲して、排紙ローラ対106によって装置本体122の上部の排紙トレイ107に排出される。
【0012】
図10中の矢印は、シートを感光ドラム101aに案内する画像形成搬送路112内を搬送されるシートの搬送方向を示している。自動両面印刷時に、シートは、図11で示すように、排紙ローラ対106にニップされたままスイッチバック搬送されて、再給紙搬送ローラ対108によって両面再給紙搬送路111を図示の矢印の方向に搬送され、再度、レジストローラ対105へ送られた後、画像形成部110で、裏面に画像を形成される。
【0013】
図10中の矢印は片面印刷の場合におけるシートの流れを示している。図11中の矢印は自動両面印刷時において、スイッチバック搬送されて、再給送されるシートの流れを示している。
【0014】
図11中の矢印C、D、Eは、ユーザのアクセス方向を示している。すなわち、矢印Cはプロセスカートリッジ101の脱着方向を示している。矢印Dはマルチ給紙部B1へシートPを積載する方向を示している。矢印Eはシートを積載するためカセット給紙部B2を着脱する方向を示している。このように、ユーザのアクセス方向がすべて図面の左方向からになっている。このため、ユーザが画像形成装置120に向かう方向は矢印F方向であることが一般的である。
【0015】
第1従来例の画像形成装置120は、画像形成部110を有する画像形成搬送路112が略鉛直上方向にシートを搬送する構成に、両面再給紙搬送路111を付加した代表的な構成であって、プロセスカートリッジ、転写ローラを4組備え、4色を順次直接シートへ転写するカラー直接転写方式の画像形成部110を備えている。しかし、カラー直接転写方式の画像形成部110の代わりに、図示しないが、プロセスカートリッジ、転写ローラを1対のみ備えて単色印刷を行う画像形成部を有する画像形成装置や、プロセスカートリッジ、転写ローラを4対備えて中間転写体へ順次転写した後にシートへ再度一括転写するカラー間接転写方式の画像形成部を有する画像形成装置や、その他の印刷方式の画像形成部を有する画像形成装置であっても、全体の構成は略同じである。
【0016】
(第2従来例の画像形成装置)
図12は、第2従来例の画像形成装置の縦断面概略図である。この画像形成装置220の、シート分離供給装置121を装置本体222内に備えているが、第1従来例の画像形成装置120とは異なってシートPを横に搬送して、電子写真方式に基づいてシートに画像を形成するようになっている。
【0017】
(第2従来例の画像形成装置全体の構成)
図12において、この電子写真方式を用いた画像形成装置220も、シートに画像を形成する画像形成要部Aを上部に備え、画像形成要部AにシートPを供給するシート供給部Bを下部に備えている。
【0018】
プロセスカートリッジ201は、感光ドラム201a、及び不図示の帯電ローラ、現像スリーブ、クリーニング手段、トナー容器等の電子写真プロセス部品をユニット化されて形成されている。レーザースキャナ202は、レーザー露光装置、反射ミラーが一体化されている。転写ローラ203は感光ドラム201a上のトナー像をシートに転写するようになっている。定着器204は、シートを加圧加熱してシートにトナー像を定着するようになっている。以上で構成される図中2点鎖線の枠内が画像形成装置220の画像形成部210である。
【0019】
レジストローラ対205は、シートの斜行を矯正して、感光ドラム201a上のトナー像の位置に合わせてシートを感光ドラム201aと転写ローラ203との間に送り込むようになっている。排紙ローラ対206は、正転してシートを排紙トレイ207に排出するようになっている。また、排紙ローラ対206は、正転してシートを排紙トレイ207に途中まで排出した後、逆転して再給紙搬送ローラ対208へスイッチバック搬送するようになっている。シートは、スイッチバック搬送されることによって、感光ドラム201aに対して表裏反転されたことになる。
【0020】
両面再給紙搬送路211は、再給紙搬送ローラ対208からレジストローラ対205まで、自動両面印刷時のシートを再供給案内するようになっている。再給紙搬送ローラ対208は、両面再給紙搬送路211に適宜の間隔で複数配列してあり、シートをレジストローラ対205に再供給するようになっている。
【0021】
シート供給部Bには、ユーザの用途の合わせた様々なサイズの用紙を少量づつ装置の外部から挿入し使用するマルチ給紙部B1と、ユーザが多量の定型用紙を積載して使用するカセット給紙部B2とを備えている。
【0022】
(第2従来例の画像形成装置全体の動作)
第2従来例の画像形成装置220の動作も第1従来例の画像形成装置120と略同じであるので、動作の説明は省略する。
【0023】
図12中の矢印は片面印刷の場合のシートの流れを示している。図13中の矢印は自動両面印刷時において、スイッチバック搬送されて、再給送されるシートの流れを示している。
【0024】
図13中の矢印C、D、Eは、ユーザのアクセス方向を示している。すなわち、矢印Cはプロセスカートリッジ201の脱着方向を示している。矢印Dはマルチ給紙部B1へシートPを積載する方向を示している。矢印Eはシートを積載するためカセット給紙部B2を着脱する方向を示している。このように、ユーザのアクセス方向がすべて図面の右方向からになっている。このため、ユーザが画像形成装置220に向かう方向は矢印F方向であることが一般的である。
【0025】
第2従来例の画像形成装置220は、画像形成部210を有する画像形成搬送路212が略水平方向にシートを搬送する構成に、両面再給紙搬送路211を付加した代表的な構成であって、プロセスカートリッジ、転写ローラを4組備え、4色を順次直接シートへ転写するカラー直接転写方式の画像形成部プロセスカートリッジ、転写ローラを1対のみ備えて単色印刷を行う画像形成部210を備えている。しかし、単色印刷の画像形成部210の代わりに、図示しないが、プロセスカートリッジ、転写ローラを4組備え、4色を順次直接シートへ転写するカラー直接転写方式の画像形成部を有する画像形成装置や、プロセスカートリッジ、転写ローラを4対備えて中間転写体へ順次転写した後にシートへ再度一括転写するカラー間接転写方式の画像形成部を有する画像形成装置や、その他の印刷方式の画像形成部を有する画像形成装置であっても、全体の構成は略同じである。
【0026】
(従来のシート分離供給装置)
従来のシート分離供給装置において、1度のシート供給動作毎に最上位の1枚のシートのみ分離・給送する方法については、様々な方式が実用化されており、それぞれのシート分離供給装置の要求性能によって使い分けられている。従来例に示したマルチ給紙部B1やカセット給紙部B2には、構成が簡単で様々な厚さのシートを分離できる摩擦分離パッド方式、又はリタードローラ方式が多く採用されている。
【0027】
(従来の摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置)
図14は従来の摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置を説明するための図である。図14はシート分離供給装置の斜視図である。図15(a)、図15(b)は動作説明用の図であり、図14中の矢印G方向からみた断面図である。
【0028】
(摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置の構成)
給紙ローラ51は用紙積載台52上に積載したシートを搬送するようになっている。用紙積載台52は給紙ローラ51から離間する退避位置(図15(a))と給紙ローラ51に圧接する圧接位置(図15(b))との間を回動可能に回動中心軸52aに支持されてシートが積載されるようになっている。用紙積載台ばね53は用紙積載台52を押し上げる方向に付勢して、用紙積載台52に積載されたシートを給紙ローラ51に押圧するようになっている。
【0029】
分離パッド54は給紙ローラ51から離間する退避位置(図15(a))と給紙ローラ51に圧接する圧接位置(図15(b))との間を回動可能に回動中心軸54aに支持されてシートを1枚づつ分離するようになっている。分離パッドばね55は分離パッド54を押し上げる方向に付勢して、分離パッド54を給紙ローラ51に押圧するようになっている。
【0030】
阻止レバー56は分離パッド54の近傍の紙搬送路に突出する阻止位置(図15(a))と紙搬送路から退避する退避位置(図15(b))との間を回動可能に回動中心軸56aに支持されている。カム57は用紙積載台ばね53の付勢力に抗して回転して、用紙積載台52を押し下げて退避位置へ移動させるようになっている。
【0031】
シート分離供給装置121は、図15(a)に示すように、カム57が用紙積載台52を押し下げて、用紙積載台52の底面の突起52b,52cが分離パッド54と阻止レバー56を押し下げることによって、分離パッド54を退避位置へ、阻止レバー56を阻止位置へ移動させることができるようになっている。そして、シート分離供給装置121は、反対に、カム57が用紙積載台52を押し下げない状態では図15(b)に示すように、分離パッド54が圧接位置に、阻止レバー56が退避位置にいるようになっている。
【0032】
ここで、用紙積載台52と分離パッド54の圧接力はシートの給紙・分離性能に大きな影響を与える。このため、用紙積載台52と分離パッド54には、用紙積載台ばね53と分離パッドばね55を設けてある。しかし、図15(b)の状態において用紙積載台52と分離パッド54はそのばね力によって圧接位置へ移動するが、阻止レバー56は位置のみが重要である。したがって、阻止レバー56には、特にばねを設けていない。阻止レバー56は図15(b)の状態において自重で退避位置へ移動するようになっている。
【0033】
給紙軸58には給紙ローラ51とカム57,57とを同軸的に固定してある。給紙軸58はシート分離供給装置121にシート供給信号が入力されると、図示のような欠歯ギア59とソレノイド60とを組み合わせた間欠駆動機構によって、1回転して停止する間欠回転動作をするようなっている。枠体62はマルチ用紙積載台52、給紙軸58等を支持している。
【0034】
(摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置の動作)
図16(a)に示す待機状態において、用紙積載台52と分離パッド54は退避位置にいる。阻止レバー56は阻止位置にいる。シート分離供給装置に起動信号が入力されると、ソレノイド60のフック61が欠歯ギア59から外れて、給紙軸58と給紙ローラ51とカム57は回転を始める。
【0035】
図16(b)に示す給紙軸58の回転が開始した直後において、カム57は矢印方向に回転して用紙積載台52から外れる。すると、用紙積載台52が用紙積載台ばね53に押し上げられてシートPを給紙ローラ51に圧接する。同時に、分離パッド54は給紙ローラ51に圧接される圧接位置へ、阻止レバー56は退避位置へ移動する。
【0036】
図17(a)に示す給紙ローラ51がシートを供給搬送する状態になると、給紙ローラ51は摩擦搬送力によって最上位のシートを搬送する。最上位のシートに下位のシートが重なっていると、分離パッド54の摩擦力によって、その下位のシートの搬送が阻止される。この結果、シート1枚だけが搬送される。
【0037】
図17(b)に示す給紙軸58のさらなる回転状態において、カム57は用紙積載台52を押し下げる。用紙積載台52は分離パッド54と阻止レバー56を押し下げる。すなわち、用紙積載台52は退避位置へ、同時に分離パッド54は退避位置へ、阻止レバー56は搬送路に突出する阻止位置へ移動する。この結果、最上位のシートに給紙ローラ51による搬送力が作用しなくなる。しかし、この時点でシートの先端は次の搬送ローラに到達しており、最上位の1枚のシートだけは継続して搬送される。同時に、最上位のシートと2枚目以下のシートとの間に摩擦力が発生して2枚目以下のシートにも搬送力が働く。しかし、阻止レバー56に2枚目以下のシートの先端が当たることによって阻止レバー56はシートの重送を防止する。その後、給紙軸58が1回転して図16(a)に示す位置に戻ったところで給紙軸58の間欠動作が終了して停止して、シート分離供給装置は、次のシートの供給に備える。
【0038】
このようにして、シート分離供給装置は、シートを1枚ずつ用紙積載台52から確実に送り出す。
【0039】
(従来のリタードローラ方式のシート分離供給装置)
図18は従来のリタードローラ方式のシート分離供給装置505の動作説明用の図である。図18において、給紙ローラ501,502とリバースローラ503はそれぞれ矢印の方向へ回転するようになっている。用紙積載台504は不図示のばねに押し上げられて適切な押圧力でシートPを給紙ローラ501に圧接している。
【0040】
シート分離供給装置505にシート供給信号が入力されると、給紙ローラ501,502の矢印方向への回転によって最上位のシートが搬送される。最上位につられて重送された2枚目以下のシートはリバースローラ503の作用によってそれ以上の前進を阻止される。したがって、シート分離供給装置505は、シートの重送を防止して、シートを1枚ずつ確実に供給するようになっている。
【0041】
【発明が解決しようとする課題】
従来、自動両面印刷機能を備えた画像形成装置の1例であるプリンタは大型のプリンタに限られていたが、近年のプリンタの普及にともなって、小型のプリンタであっても自動両面印刷機能を要望するユーザが多くなり、自動両面印刷機能をもったプリンタの小型化が大きな技術課題となっていた。
【0042】
図19、図20は両面再給紙搬送路を有していない片面印刷機能を備えた画像形成装置と、両面再給紙搬送路を有して自動両面印刷機能を備えた画像形成装置との高さを比較した図である。
【0043】
図19は第1従来例の画像形成装置のように、画像形成部110を有する画像形成搬送路112が略鉛直上方向にシートを搬送する画像形成装置に、画像形成搬送路112に対して画像形成装置の装置本体122の外部に近い側に接近して略鉛直下方向にシートを搬送する両面再給紙搬送路111を付加した場合の高さの比較図である。
【0044】
図20は第2従来例の画像形成装置ように、画像形成部210を有する画像形成搬送路212が略水平方向にシートを搬送する画像形成装置に、画像形成搬送路212に対して画像形成装置の装置本体222の底面部に近い側に接近して、画像形成搬送路212とは反対の略水平方向にシートを搬送する両面再給紙搬送路211を付加した場合の高さの比較図である。
【0045】
図19、図20に示すように、両面再給紙搬送路111,211が有る場合と無い場合とを比較すると、有る場合は図中のH、J寸法の分だけ高さが高くなっており、これは小型化を望むユーザにとって大きな問題点である。
【0046】
図19に示すように、両面再給紙搬送路111を備えていない図19(a)の画像形成装置における、レジストローラ対105の高さ位置は(カセットの高さ(A)+マルチ給紙部の高さ(B))で決まる。一方、両面再給紙搬送路111を備えた図19(b)の画像形成装置における、レジストローラ対の高さ位置は(カセットの高さ(A)+マルチ給紙部の高さ(B)+両面印刷時の屈曲部の高さ(C))で決まる。
【0047】
このため、図19(b)の画像形成装置は、両面印刷時の屈曲部の高さ(C)の高さ分が、H寸法となって、図19(a)の画像形成装置より大型になっている。
【0048】
同様に、図20に示すように、両面再給紙搬送路211を備えていない図20(a)の画像形成装置における、レジストローラ対205の高さ位置は、カセットの高さ(K)で決まる。一方、両面再給紙搬送路211を備えた図20(b)の画像形成装置における、レジストローラ対205の高さは(カセットの高さ(K)+両面再給紙搬送路の高さ(L)+両面印刷時の屈曲部の高さ(M))で決まる。
【0049】
このため、図20(b)の画像形成装置は(両面再給紙パスの高さ(L)+両面印刷時の屈曲部の高さ(M))の高さ分が、J寸法となって、図20(a)の画像形成装置より大型になっている。
【0050】
そこで、図19(b)に示す画像形成装置は、図21に示すようにマルチ給紙部B1を低い位置に設けるようにすれば、装置本体の高さを低くして小型にすることができる。
【0051】
しかし、カセット給紙部B2を装置本体から矢印E方向に引き出すとき、カセット給紙部B2がマルチ給紙部B1に干渉するため、カセット給紙部B2を図中E方向へ引き出すことができなくなる。そこで、ユーザは、カセット給紙部B2をユーザから見て脇に(図面に垂直な方向に)引き出さなければならなくなる。このとき、カートリッジ110の脱着、マルチ給紙部B1へのシートのセット、ジャム処理などのユーザクセス方向が矢印F方向であるのに対して、カセット給紙部B2のみアクセス方向が異なることになり、画像形成装置の設置面積を広くする必要がある。また、ユーザビリティーが悪くなる。
【0052】
また、図21に示すように、図示E方向からカセット給紙部B2を引き出すことが考えられる。しかし、この場合には、図22のようにマルチ給紙部B1も一体にして引き出すようにしなければならない。このため、駆動伝達機構が複雑になるという別な問題が生じる。しかも、引き出した給紙部が大型になるため、ユーザビリティーが悪いという大きな問題も生じる。
【0053】
本発明は、両面再給紙搬送路を有して自動両面印刷機能を備えていても、両面再給紙搬送路がない場合と同等の装置サイズにし、かつユーザビリティーの優れた画像形成装置を提供することを目的としている。
【0054】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートを積載支持するシート積載手段と、前記シート積載手段からシートを送り出すためのシート供給回転体と、前記シート供給回転体により送り出されたシートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により一方の面に画像が形成されたシートを再度前記画像形成手段に戻して他方の面に画像を形成するための両面シート再供給手段と、を備え、さらに、前記シート供給回転体と前記シート積載手段に積載されるシートとの間に、前記両面シート再供給手段により送られてくるシートを前記画像形成手段に再給送するためのシート再給送案内手段を設けてある。
【0055】
本発明の画像形成装置における、前記シート再給送案内手段は、前記シート供給回転体と前記シート積載手段に積載されるシートとの間に位置してシートを再給送するガイド位置と、前記シート積載手段から前記シート供給回転体によりシートを送り出すときに前記ガイド位置から離間した退避位置とに移動可能なシート再供給ガイド部材を有している。
【0056】
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、シートに画像を形成する画像形成手段と、前記画像形成手段が設けられて前記シートを案内する画像形成搬送路と、前記画像形成搬送路の上流側に設けられて前記シートが積載されるシート積載手段と、前記シート積載手段に対向して設けられたシート供給回転体と、前記シート供給回転体と前記画像形成搬送路との間に設けられて前記シート積載手段から前記画像形成搬送路へ給送されるシートが通過するシート供給搬送路と、前記画像形成搬送路の下流側に設けられて前記画像形成搬送路から排出される画像形成済みのシートを搬送する正逆転可能なシート搬送回転体と、一方の面に画像形成を形成された後、他方の面に画像形成をするシートを、前記シート搬送回転体の近傍から前記シート供給回転体の上流部に至るまで案内する両面シート再供給搬送路と、前記両面シート再供給搬送路を経由して前記画像形成搬送路へ再度給送されるシートを前記シート供給搬送路を経由して画像形成搬送路へ案内するシート再給送案内手段と、を備えている。
【0057】
本発明の画像形成装置における、前記画像形成搬送路はシートを略鉛直上方向に搬送する搬送路であり、前記両面シート再供給搬送路は前記画像形成搬送路に対して装置本体の外部に近い側でシートを略鉛直下方向に搬送する搬送路であり、前記シート供給搬送路は前記シート供給回転体によって供給されるシート及び前記シート再給送案内手段によって案内されるシートを前記装置本体の外側から内側へ案内するようになっている。
【0058】
本発明の画像形成装置における、前記画像形成搬送路はシートを略水平方向に搬送する搬送路であり、前記両面シート再供給搬送路は前記画像形成搬送路に対して装置本体の底面部に近い側でシートを略水平方向に搬送する搬送路であり、前記シート供給搬送路は前記シート供給回転体によって供給される前記シート及び前記シート再給送案内手段に案内される前記シートを、装置本体の下部側から上部側へ案内するようになっている。
【0059】
本発明の画像形成装置における、前記シート積載手段は前記シート供給回転体に圧接する圧接位置と前記シート供給回転体から離間する退避位置との間を動作可能なシート積載台を有し、前記シート再給送案内手段は前記シート供給回転体に接触することなく接近するガイド位置と前記シート供給回転体から離間する退避位置との間を動作可能なシート再供給ガイド部材を有している。
【0060】
本発明の画像形成装置は、前記シート供給回転体に圧接する圧接位置と前記シート供給回転体から離間する退避位置との間を動作可能で、かつ前記圧接位置で前記シート供給回転体と協働して前記シートを1枚ずつ分離する分離部材と、前記分離部材の近傍の前記シート供給搬送路に突出して前記シートの先端に当接することによって前記シートの搬送を阻止する阻止位置と前記シート供給搬送路から退避する退避位置との間を動作可能で、かつ、前記阻止位置で前記シートの重送を阻止する阻止部材と、前記シート積載台が圧接位置にあるとき、前記分離部材は前記圧接位置にあり、前記阻止部材と前記シート再供給ガイド部材は前記退避位置にあり、前記シート再供給ガイド部材が前記ガイド位置にあるとき、前記分離部材と前記シート積載台と阻止部材とが前記退避位置にあるように前記シート積載台と前記シート再供給ガイド部材と前記分離部材と前記阻止部材を動作させる駆動手段と、を備えている。
【0061】
本発明の画像形成装置における、前記駆動手段は前記シート供給回転体と同軸的に軸支されて前記シート積載台を前記圧接位置から前記退避位置に作動させるカム部材を有している。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の画像形成装置を図に基づいて説明する。
【0063】
画像形成装置は、シートに画像を形成するようになっている。画像形成装置には、複写機、レーザープリンタ、ファクシミリ、及びこれらの複合機等がある。
【0064】
そして、画像形成装置には、シートの両面に画像を形成することができるようになっており、シートを案内する搬送路を縦にした図1に示すような第1実施形態の画像形成装置320と、搬送路を横にした図8に示す第2実施形態の画像形成装置420とがある。これらのいずれの画像形成装置も、シートを1枚ずつ分離して供給するシート分離供給装置を装置本体内に備えている。
【0065】
なお、シートには、普通紙、普通紙の代用品である厚みの薄い樹脂製のもの、厚紙、オーバーヘッドプロジェクタ用の用紙、はがき等がある。
【0066】
第1、第2実施形態の画像形成装置320,420の大きな特徴は、両面再給紙搬送路311,411を経由して画像形成搬送路312,412へ再度給送されるシートPが給紙搬送路313,413を経由して画像形成搬送路312,412へ至るようになっていることである。
【0067】
(第1実施形態の画像形成装置)
図1は、第1実施形態の画像形成装置の縦断面概略図である。この画像形成装置320は、シート分離供給装置321を装置本体322内に備えて、シートPを縦に搬送して、電子写真方式に基づいてシートに画像を形成するようになっている。
【0068】
(第1実施形態の画像形成装置全体の構成)
図1に示す画像形成装置320は、シートに画像を形成する画像形成要部Aを上部に備え、画像形成要部AにシートPを供給するシート供給部Bを下部に備えている。
【0069】
プロセスカートリッジ101は、感光ドラム101a、及び不図示の帯電ローラ、現像スリーブ、クリーニング手段、トナー容器等の電子写真プロセス部品をユニット化されて形成されている。レーザースキャナ102は、レーザー露光装置、反射ミラーが一体化されている。転写ローラ103は感光ドラム101a上のトナー像をシートに転写するようになっている。画像形成装置320は、これらをそれぞれ4組有して、シートに多色の画像を形成することができるようになっている。定着器104は、シートを加圧加熱してシートにトナー像を定着するようになっている。以上で構成される図示2点鎖線の枠内が画像形成装置320の画像形成部110である。
【0070】
レジストローラ対105は、シートの斜行を矯正して、感光ドラム101a上のトナー像の位置に合わせてシートを感光ドラム101aと転写ローラ103との間に送り込むようになっている。シート搬送回転体である例えば排紙ローラ対106は、正転してシートを排紙トレイ107に排出するようになっている。また、排紙ローラ対106は、正転してシートを排紙トレイ107に途中まで排出した後、逆転して再給紙搬送ローラ対108へスイッチバック搬送するようになっている。シートは、スイッチバック搬送されることによって、感光ドラム101aに対して表裏反転されたことになる。
【0071】
両面再給紙搬送路311は、両面シート再供給手段である例えば再給紙搬送ローラ対108から給紙ローラ1の上流側まで、自動両面印刷時のシートを案内するようになっている。再給紙搬送ローラ対108は、両面再給紙搬送路311に適宜の間隔で複数配列してあり、シートを給紙ローラ1に供給するようになっている。
【0072】
シート供給部Bには、ユーザの用途の合わせた様々なサイズの用紙を少量づつ装置の外部から挿入し使用するマルチ給紙部B1と、ユーザが多量の定型用紙を積載して使用するカセット給紙部B2とを備えている。
【0073】
(第1実施形態の画像形成装置全体の動作)
感光ドラム101aは、矢印の方向に回転して、不図示の高圧電源から高電圧が給電される不図示の帯電ローラによって一様に帯電される。レーザースキャナ102から発せられたレーザー光は、感光ドラム101aへ照射されて、感光ドラム101a上に静電潜像を形成する。
【0074】
不図示のトナー容器の中にはトナーを充填してある。不図示の現像スリーブの回転にともなって、適量のトナーが適度の帯電を受けた後、トナー容器から感光ドラム101aに供給される。現像スリーブ上のトナーは、感光ドラム101aの静電潜像に付着し、潜像が現像されトナー像として可視化される。これらの現像動作はプロセスカートリッジ101内で行われる。
【0075】
マルチ給紙部B1、又は給紙カセットB2から、タイミングをとって、シートPが1枚ずつ供給される。この場合、マルチ給紙部B1のシートは、シート分離供給装置321によって1度のシート供給毎に、最上層の1枚のみ分離・搬送されるようになっている。給紙カセットB2のシートは、従来と同様なシート分離供給装置によって1枚のみ分離・搬送されるようになっている。
【0076】
シートは、1枚ずつレジストローラ対105をへて画像形成部110へ搬送される。可視化された感光ドラム101a上のトナー像は、転写ローラ103によってシート上に転写される。転写されずに感光ドラム101a上に残った転写残トナーは、不図示のクリーニングブレードにより廃トナー容器に収納される。表面をクリーニングされた感光ドラム101aは、繰り返し、次の画像形成プロセスに入る。これらの動作もプロセスカートリッジ101内で行われる。トナー像を転写されたシートは、定着器104によって加熱、加圧されて、トナー像を永久定着される。そして、画像を定着されたシートは定着部104の上方で屈曲して、排紙ローラ対106によって装置本体322の上部の排紙トレイ107に排出される。
【0077】
図7(a)中の矢印は、シートを感光ドラム101aに案内する画像形成搬送路312内を搬送されるシートの搬送方向を示している。自動両面印刷時に、シートは、排紙ローラ対106にニップされたままスイッチバック搬送されて、再給紙搬送ローラ対108によって両面再給紙搬送路311を図7(b)中の矢印の方向に搬送され、再度、給紙ローラ1へ送り込まれた後、レジストローラ対105に送り込まれて、画像形成部110で、裏面に画像を形成される。
【0078】
(第1実施形態の摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置)
図2は、本実施形態の摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置の斜視図である。
【0079】
(摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置の構成)
給紙ローラ1は用紙積載台2上に積載したシートを搬送するようになっている。用紙積載台2は給紙ローラ1から離間する退避位置(図3(a)、図4(a))と給紙ローラ1に圧接する圧接位置(図3(b)、図4(b))との間を回動可能に回動中心軸2aに支持されてシートが積載されるようになっている。用紙積載台ばね3は用紙積載台2を押し上げる方向に付勢して、用紙積載台2に積載されたシートを給紙ローラ1に押圧するようになっている。
【0080】
分離パッド4は給紙ローラ1から離間する退避位置(図3(a)、図4(a))と給紙ローラ1に圧接する圧接位置(図3(b)、図4(b))との間を回動可能に回動中心軸4aに支持されてシートを1枚づつ分離するようになっている。分離パッドばね5は分離パッド4を押し上げる方向に付勢して、分離パッド4を給紙ローラ1に押圧するようになっている。
【0081】
阻止レバー6は分離パッド4の近傍の給紙搬送路313に突出する阻止位置(図3(a)、図4(a))と給紙搬送路313から退避する退避位置(図3(b)、図4(b))との間を回動可能に回動中心軸6aに支持されている。
【0082】
カム7は用紙積載台ばね3の付勢力に抗して回転して、用紙積載台2を押し下げて退避位置へ移動させるようになっている。
【0083】
シート分離供給装置321は、図4(a)に示すように、カム7が用紙積載台2の被当接部2dに接触して用紙積載台2を押し下げて、用紙積載台2の底面の突起2b,2cが分離パッド4と阻止レバー6を押し下げることによって、分離パッド4を退避位置へ、阻止レバー6を阻止位置へ移動させることができるようになっている。そして、シート分離供給装置321は、反対に、カム7が用紙積載台2を押し下げない状態では図4(b)に示すように、分離パッド4が圧接位置に、阻止レバー6が退避位置にいるようになっている。
【0084】
ここで、用紙積載台2と分離パッド4の圧接力はシートの給紙・分離性能に大きな影響を与える。このため、用紙積載台2と分離パッド4には、用紙積載台ばね3と分離パッドばね5を設けてある。しかし、図5(a)の状態において用紙積載台2と分離パッド4はそのばね力によって圧接位置へ移動するが、阻止レバー6は位置のみが重要である。したがって、阻止レバー6には、特にばねを設けていない。阻止レバー6は図5(a)の状態において自重で退避位置へ移動するようになっている。
【0085】
図2に示すように、給紙軸8には給紙ローラ1とカム7,7とを同軸的に固定してある。給紙軸8はシート分離供給装置321にシート供給信号が入力されると、図示のような欠歯部9a(図4(b)参照)を有する欠歯ギア9とソレノイド10とを組み合わせた間欠駆動機構によって、1回転して停止する間欠回転動作をするようになっている。
【0086】
給紙軸8、カム部材である例えばカム7,7、欠歯ギア9、ソレノイド10、欠歯ギア9に噛合するピニオン14、ピニオンを回転させるモータM1及び後述する再給紙ガイド部材12を回転させるモータM2等は、駆動手段である例えば駆動部15を構成している。駆動部15は、後述する制御部130によって制御されるようになっている。
【0087】
枠体11はマルチ用紙積載台2、給紙軸8等を支持している。そして、シート分離供給装置321は、図4、図5に示すように、カム7が用紙積載台2を押し下げたとき、用紙積載台2の底面の突起2b,2cが分離パッド4と阻止レバー6を押し下げることによって、分離パッド4を退避位置へ、阻止レバー6を阻止位置へ移動させることができるようになっている。反対にカム7が用紙積載台2を押し下げない状態では分離パッド4は圧接位置に、阻止レバー6は退避位置に移動するようになっている。
【0088】
図1、図2、図6に示す、再給紙ガイド部材12は、モータM2、或いはプランジャによって、図6の実線で示す退避位置と点線で示すガイド位置との間を回動中心軸12aに支持されて回転するようになっている。
【0089】
(摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置の動作)
まず、シートを分離して供給する動作を図4、図5に基づいて説明し、その後、再給送シートを両面再給紙搬送路311から給紙ローラ1から画像形成搬送路312へ案内する動作を説明する。
【0090】
図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)は、シートを分離して供給する動作を説明するための概略図である。各図の左側にシート分離供給装置321の内部の給紙ローラ1、用紙積載台2、分離パッド4、阻止レバー6、カム7を示してある。また、各図の右側に装置側部の欠歯ギア9、ソレノイド10を描き、欠歯ギア9とカム7が給紙軸8によって同軸的に支持されていることを一点鎖線で示している。
【0091】
図4(a)はシート供給動作待機状態の図である。待機状態における用紙積載台2はカム7に押し下げられて退避位置にある。分離パッド4と阻止レバー6は用紙積載台2に押し下げられてそれぞれ退避位置と阻止位置にある。シート分離供給装置に起動信号が入力されると、ソレノイド10のフック13が矢印N方向に引かれて、欠歯ギア9から外れる。すると、欠歯ギア9が矢印Q方向へ回転して、給紙軸8と給紙ローラ1とカム7は回転を始める。
【0092】
図4(b)は給紙軸8の回転が開始した直後の図である。給紙軸8が回転すると、カム7は用紙積載台2を押し下げる位相から用紙積載台2から離間する位相へと遷移する。カム7が用紙積載台2から離間すると、用紙積載台ばね3の付勢力によって、シートPを積載した用紙積載台2は給紙ローラ1に圧接される圧接位置へ、同時に分離パッド4は給紙ローラ1に圧接される圧接位置へ、阻止レバー6は退避位置へ各々移動する。
【0093】
図5(a)は給紙軸8の回転が進行して給紙ローラ1がシートを供給する状態になった図である。給紙軸8が回転を継続すると、給紙ローラ1による摩擦搬送力が最上位のシートに加わり、分離パッド4の摩擦力がそれ以下のシートの裏面に加わることによって最上層のシート、1枚だけ分離されて搬送される。
【0094】
図5(b)は給紙軸8の回転がさらに進行した状態の図である。給紙軸8がさらに回転すると、カム7は用紙積載台2から離間した位相から用紙積載台2を押し下げる位相へと遷移する。カム7に押し下げられた用紙積載台2は、図5(b)に示すように用紙積載台2が分離パッド4と阻止レバー6を押し下げて退避位置へ、同時に分離パッド4は退避位置へ、阻止レバー6は給紙搬送路313(図1参照)に突出する阻止位置へ各々移動する。
【0095】
このため最上位のシートには、給紙ローラ1による搬送力は作用しなくなる。この時点でシートの先端は次の搬送ローラに到達しており、最上位の1枚のシートだけ、継続して搬送される。同時に、最上位のシートと2枚目以下のシートとの間に摩擦力が発生して2枚目以下のシートにも搬送力が働く。しかし、阻止レバー6に2枚目以下のシートの先端が当たることによって阻止レバー6はシートの重送を防止する。この後、給紙軸8が回転して図4(a)の状態に戻ったところで給紙軸8の間欠動作が終了して、給紙軸8は停止する。
【0096】
以上の説明のとおり、シート分離供給装置321は、シートを分離搬送するとき、用紙積載台2と分離パッド4が圧接位置にあるが、分離搬送動作が終了するとカム7の作用によって用紙積載台2と分離パッド4を退避位置へ移動させている。これは給紙ローラ1とシート、用紙積載台2、及び分離パッド4が接触する時間をできるだけ短くして給紙ローラ1や分離パッド4が摩耗することを防止するためである。また、シート分離供給装置321が停止している状態で用紙積載台2と給紙ローラ1とを離間させるのは、シートを用紙積載台2に積載しやすくするためでもある。このように、分離パッド4が退避位置へ移動した後の重送を防止するのに阻止レバー6を設けてある。
【0097】
次に、再給送シートを両面再給紙搬送路311から給紙ローラ1から画像形成搬送路312へ案内する動作を説明する。すなわち、図3に基づいて用紙積載台2、分離パッド4、阻止レバー6、再給紙ガイド部材12の動作を説明する。
【0098】
図3(a)はシート分離供給装置321の待機状態の図である。図3(a)において、用紙積載台2と分離パッド4は退避位置に、阻止レバー6は阻止位置に、再給紙ガイド部材12はモータM2によって退避位置にある。この待機状態において、給紙ローラ1と用紙積載台2とが大きく離間して、用紙積載台2はユーザによってシートを積載しやすくなっている。
【0099】
図3(b)は画像形成装置のシート供給動作開始直後の分離動作にともなってシート分離供給装置321がシート供給状態になった図である。図3(b)において、用紙積載台2と分離パッド4は圧接位置に、阻止レバー6は退避位置に、再給紙ガイド部材12はモータM2により退避位置にある。
【0100】
このように、待機状態(図3(a))とシート供給状態(図3(b))において、再給紙ガイド部材12は、常に退避状態にある。これらの状態において、図4、図5で示した動作説明と同様に、シート分離供給装置321は、最上位のシートを1枚だけ、分離・給送する。また、最上位の1枚のシートだけを分離した後、図3(a)に示す状態となり、阻止レバー6が阻止位置に移動することによって重送を防止することができることも図4(a)に示す状態と同様である。
【0101】
図3(c)は画像形成装置の両面印刷時における、シート再供給動作状態の図である。用紙積載台2と分離パッド4と阻止レバー6は退避位置にあり、再給紙ガイド部材12はモータM2によってガイド位置にある。本実施形態では、再給紙ガイド部材12の先端突起部12bが阻止レバー6の先端部6bに当接して阻止レバー6を弾性変形させることによって阻止レバー6を退避位置へ移動させる例を示している。
【0102】
このように両面印刷時のシート再供給動作においては、用紙積載台2と分離パッド4と阻止レバー6が給紙搬送路313から退避すると同時に、再給紙ガイド部材12がシートを案内可能なガイド位置に移動する。再給紙ガイド部材12は、給紙ローラ1の外形よりやや大き目の円弧状に形成されているため、再供給すべきシートを矢印Tに沿って案内して、マルチ給紙部B1の給紙搬送路313を再び通過させる。これによって、再供給すべきシートは、レジストローラ対105をへて画像形成搬送路312を通過して画像形成部110によって他方の面に画像が形成される。
【0103】
以上のような構成によって、シート分離供給装置321は、マルチ給紙部B1からのシート供給動作時には図3(a)、図3(b)に示すように、再給紙ガイド部材12が退避位置に移動して、従来例のシート分離供給装置と同様なシート供給動作を行うようになっている。そして、両面シート再供給動作時には図3(c)に示すように、用紙積載台2と分離パッド4と阻止レバー6を退避位置へ移動させ、かつ再給紙ガイド部材12をガイド位置へ移動させることによって、スイッチバックしたシートを再給紙搬送ローラ対108によって給紙ローラ1の上流側から再給紙ガイド部材12に案内して、マルチ給紙部B1の給紙搬送路313を再び通過させ、画像形成部110へと搬送させるようになっている。
【0104】
以上の動作において、再給紙ガイド部材12を回転させるモータM2、給紙軸8を回転させるモータM1、ソレノイド10、画像形成装置320内の各駆動部等の作動制御は、図1に示す制御部130によって行われる。
【0105】
第1実施形態の画像形成装置の特徴は、両面再給紙搬送路311とマルチ給紙の図1と図6に示す給紙搬送路313が給紙ローラ1の上流側のR部で合流していることである。このため、レジストローラ対105の高さ位置が、(カセットの高さ(A)+マルチ給紙部の高さ(B))に決まるので、第1実施形態の画像形成装置は、図19のC寸法によって画像形成装置の高さが高くなるのを防止して、高さを両面再給紙搬送路を備えていない図19(a)に示す画像形成装置と同等の高さにすることができる。
【0106】
以上説明したように、第1実施形態の画像形成装置320は、回転可能なシート再給送案内手段でありシート再供給ガイド部材である例えば再給紙ガイド部材12を設けて、シート供給動作時には、その再給紙ガイド部材12を退避させ、従来例と同様に分離・シート供給動作を行うようになっている。そして、両面印刷のシート再供給動作時には、シート搬送の障害となるシート積載手段でありシート積載台である例えば用紙積載台2や分離部材である例えば分離パッド4や阻止部材である例えば阻止レバー6などの部材をすべてシート供給搬送路である例えば給紙搬送路313から退避させて、再給紙ガイド部材12をガイド位置に回動させることによって、マルチ給紙部B1の給紙搬送路313に両面シート再供給搬送路である例えば両面再給紙搬送路311を合流させ、両面再給紙搬送路311を通過した再供給シートをシート供給回転体である例えば給紙ローラ1と画像形成搬送路312の間にある給紙搬送路313を経由して画像形成搬送路312へ案内するというシート再供給動作を行うようになっている。
【0107】
したがって、第1実施形態の画像形成装置320は、画像形成部110が設けられた画像形成搬送路312が略鉛直上方向にシートPを搬送して、両面再給紙搬送路311が画像形成搬送路312に対して装置本体322の外部に近い側に接近して略鉛直下方向にシートPを搬送する構成になっていても、両面再給紙搬送路311を通過した再供給シートを、給紙ローラ1と画像形成搬送路312との間にある給紙搬送路313を経由して画像形成搬送路312へ再供給搬送するようになっているので、図1に示すようにカセット給紙部B1単体で引き出すことができ、ユーザビリティーを損ねることを防止することができる。また、装置自体を高くする必要がなくなり、両面再給紙搬送路311を備えていない画像形成装置と高さを略同等の高さにすることができて、装置を小型にすることができる。
【0108】
なお、第1実施形態の画像形成装置は、画像形成部にプロセスカートリッジを4つ設けたカラー印刷可能な装置であるが、画像形成部にプロセスカートリッジを1つ設けた単色印刷の画像形成装置であっても、画像形成部が設けられた画像形成搬送路が略鉛直上方向にシートを搬送して、両面再給紙搬送路が画像形成搬送路に対して画像形成装置の外部に近い側に接近して略鉛直下方向に再供給シートを搬送する構成の画像形成装置であれば、給紙ローラの上流側において給紙搬送路と再給紙搬送路を合流させることによって、同様の効果が得られる。したがって、第1実施形態の画像形成装置のプロセスカートリッジの数は4つに限定されるものではない。
【0109】
また、第1実施形態の画像形成装置は、画像形成部にプロセスカートリッジを設けた電子写真方式の画像形成装置であるが、画像形成部に他の印刷方式を採用した画像形成装置でも、画像形成部が設けられた画像形成搬送路が略鉛直上方向にシートを搬送して、両面再給紙搬送路が画像形成搬送路に対して装置本体の外部に近い側に接近して略鉛直下方向に再供給シートを搬送する構成の画像形成装置であれば、給紙ローラの上流側において給紙搬送路と再給紙搬送路を合流させることによって、同様の効果が得られる。したがって、第1実施形態の画像形成装置の画像形成方式は、電子写真方式に限定されるものでない。
【0110】
また、第1実施形態の画像形成装置ではシートを1枚ずつに分離してシートの重送を防止する方式として、摩擦分離パッド方式を採用しているが、例えば、従来例の図18に示したような、リタードローラ方式を採用した場合でも、給紙ローラからリタードローラと用紙積載台を退避させる機構と、給紙ローラとリタードローラを離間した後に重送を防止する阻止手段と、本実施形態と同様な再給紙ガイド部材を設けることによって、同様の効果が得られる。したがって、第1実施形態の画像形成装置のシートを分離搬送する方式は、摩擦分離パット方式に限定されるものではない。
【0111】
(第2実施形態の画像形成装置)
図8、図9は、第2実施形態の画像形成装置の縦断面概略図である。この画像形成装置420も、シート分離供給装置421を装置本体422内に備えて、シートPを縦に搬送して、電子写真方式に基づいてシートに画像を形成するようになっている。
【0112】
(第2実施形態の画像形成装置全体の構成)
図8はカセットからシートを供給している状態の図である。図9は両面印刷時のシート再供給動作状態の図である。プロセスカートリッジ201は、感光ドラム201a、及び不図示の帯電ローラ、現像スリーブ、クリーニング手段、トナー容器等の電子写真プロセス部品をユニット化されて形成されている。レーザースキャナ202は、レーザー露光装置、反射ミラーが一体化されている。転写ローラ203は感光ドラム201a上のトナー像をシートに転写するようになっている。定着器204はシートを加熱加圧してシートにトナー像を定着するようになっている。以上で構成される図示点線の枠内が画像形成装置420の画像形成部210である。
【0113】
レジストローラ対205は、シートの斜行を矯正して、感光ドラム201a上のトナー像の位置に合わせてシートを感光ドラム201aと転写ローラ203との間に送り込むようになっている。シート搬送回転体である例えば排紙ローラ対206は、正転してシートを排紙トレイ207に排出するようになっている。また、排紙ローラ対206は、正転してシートを排紙トレイ207に途中まで排出した後、逆転して再給紙搬送ローラ対208へスイッチバック搬送するようになっている。シートは、スイッチバック搬送されることによって、感光ドラム201aに対して表裏反転されたことになる。
【0114】
両面再給紙搬送路411は、両面シート再供給手段である例えば再給紙搬送ローラ対208から給紙ローラ21の上流側まで、自動両面印刷時のシートを再供給案内するようになっている。再給紙搬送ローラ対208は、両面再給紙搬送路411に適宜の間隔で複数配列してあり、シートを給紙ローラ21に再供給するようになっている。
【0115】
シート供給部Bには、ユーザの用途に合わせた様々なサイズの用紙を少量づつ装置の外部から挿入し使用するマルチ給紙部B1と、ユーザが多量の定型用紙を積載して使用するカセット給紙部B2とを備えている。
【0116】
(第2実施形態の画像形成装置全体の動作)
第2実施形態の画像形成装置420の動作も第1実施形態の画像形成装置320と略同じであるので、動作の説明は省略する。
【0117】
(第2実施形態の摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置)
シート分離供給装置421の給紙ローラ21は用紙積載台209上に積載したシートを搬送するようになっている。再給紙ガイド部材22は、不図示のモータ、或いはプランジャによって、図8で示す退避位置と図9で示すガイド位置との間を移動するようになっている。待機状態・シート供給状態・シート再供給状態における、用紙積載台209と分離パッドと阻止レバーと再給紙ガイド部材の動作説明は、第1実施形態のシート分離供給装置321の動作と同様であるので省略する。
【0118】
このような構成によって、シート分離供給装置421は、カセット給紙部B2からのシート供給動作時には図8に示すように、再給紙ガイド部材22が退避位置に移動して、従来例のシート分離供給装置と同様なシート供給動作を行うようになっている。そして、両面再給紙動作時には図9に示すように、用紙積載台209と分離パッドと阻止レバーが退避位置へ移動させ、かつ再給紙ガイド部材22をガイド位置へ移動させることによって、スイッチバックしたシートを再給紙搬送ローラ対208によって給紙ローラ21の上流部から、再給紙ガイド部材22に案内して、カセット給紙部B2の給紙搬送路413を再び通過させ、画像形成部210へと搬送させるようになっている。
【0119】
以上の動作において、再給紙ガイド部材22を移動させる不図示のモータ、給紙軸を回転させる不図示のモータ、ソレノイド、画像形成装置420内の各駆動部等の作動制御は、図8、図9に示す制御部230によって行われる。
【0120】
第2実施形態の画像形成装置の特徴は、両面再給紙搬送路411とカセット給紙の給紙搬送路413が給紙ローラ21の上流側のC部で合流していることである。このため、レジストローラ対205の高さ位置が、カセットの高さ(U)によって決まるので、第2実施形態の画像形成装置は、図20(b)のJ寸法によって画像形成装置の高さが高くなるのを防止して、高さを両面再給紙搬送路を備えていない図20(a)に示す画像形成装置と同等の高さにすることができる。
【0121】
以上説明したように、第2実施形態の画像形成装置420は、移動可能なシート再給送案内手段でありシート再供給ガイド部材である例えば再給紙ガイド部材22を設けて、シート供給動作時には、その再給紙ガイド部材22を退避させ、従来例と同様に分離・シート供給動作を行うようになっている。そして、両面印刷のシート再供給動作時には、シート搬送の障害となるシート積載手段であり用紙積載台である例えば用紙積載台209や分離部材である例えば分離パッドや阻止部材である例えば阻止レバーなどの部材をすべてシート供給搬送路である例えば給紙搬送路413から退避させて、シート再給送案内手段である例えば再給紙ガイド部材22をガイド位置に回動させることによって、カセット給紙部B2の給紙搬送路413に両面シート再供給搬送路である例えば両面再給紙搬送路411を合流させ、両面再給紙搬送路411を通過した再供給シートをシート供給回転体である例えば給紙ローラ21と画像形成搬送路412の間にある給紙搬送路413を経由して画像形成搬送路412へ案内するというシート再供給動作を行うようになっている。
【0122】
したがって、第2実施形態の画像形成装置420は、画像形成部210が設けられた画像形成搬送路412が略水平方向にシートPを搬送して、両面再給紙搬送路411が画像形成搬送路412に対して装置本体422の底部に近い側に接近して画像形成搬送路412とは反対の略水平方向にシートPを搬送する構成になっていても、両面再給紙搬送路411を通過した再供給シートを、給紙ローラ21と画像形成搬送路412との間にある給紙搬送路413を経由して画像形成搬送路412へ再供給搬送するようになっているので、図8に示すようにカセット給紙部B2単体で引き出すことができ、ユーザビリティーを損ねることを防止することができる。また、装置自体を高くする必要がなくなり、両面再給紙搬送路411を備えていない画像形成装置と高さを略同等の高さにすることができて、装置を小型にすることができる。
【0123】
なお、第2実施形態の画像形成装置は、画像形成部にプロセスカートリッジを1つ設けた単色印刷可能な装置であるが、画像形成部にプロセスカートリッジを4つ設けたカラー印刷の画像形成装置であっても、画像形成部が設けられた画像形成搬送路が略水平方向にシートを搬送して、両面再給紙搬送路が画像形成搬送路に対して画像形成装置の底面部に近い側に接近して画像形成搬送路とは反対の略水平方向にシートを搬送する構成の画像形成装置であれば、給紙ローラの上流側において給紙搬送路と再給紙搬送路を合流させることによって、同様の効果が得られる。したがって、第2実施形態の画像形成装置のプロセスカートリッジの数は1つに限定されるものではない。
【0124】
また、第2実施形態の画像形成装置は、画像形成部にプロセスカートリッジを設けた電子写真方式の画像形成装置であるが、画像形成部に他の印刷方式を採用した画像形成装置でも、画像形成部が設けられた画像形成搬送路が略水平方向にシートを搬送して、両面再給紙搬送路が画像形成搬送路に対して装置本体の底面部に近い側に接近して画像形成搬送路とは反対の略水平方向に再供給シートを搬送する構成の画像形成装置であれば、給紙ローラの上流側において給紙搬送路と再給紙搬送路を合流させることによって、同様の効果が得られる。したがって、第2実施形態の画像形成装置の画像形成方式も、電子写真方式に限定されるものでない。
【0125】
また、第1実施形態の画像形成装置ではシートを1枚ずつに分離してシートの重送を防止する方式として、摩擦分離パッド方式を採用しているが、例えば、従来例の図18に示したような、リタードローラ方式を採用した場合でも、給紙ローラからリタードローラと用紙積載台を退避させる機構と、給紙ローラとリタードローラを離間した後に重送を防止する阻止手段と、本実施形態と同様な再給紙ガイド部材を設けることによって、同様の効果が得られる。したがって、第2実施形態の画像形成装置のシートを分離搬送する方式は、摩擦分離パット方式に限定されるものではない。
【0126】
【発明の効果】
本発明の画像形成装置は、シート供給回転体とシート積載手段に積載されるシートとの間に、両面シート再供給手段により送られてくるシートを画像形成手段に再給送するためのシート再給送案内手段を設けたので、シート供給回転体とシート積載手段に積載されるシートとの間をシートの一方の面に画像を形成するときに使用するだけでなく、他方の面にも画像を形成するとき使用できるようになって、シート積載手段をユーザ側に引き出すことができて、ユーザビリティーを損ねることを防止することができる。また、装置自体を高くする必要がなくなり、両面シート再供給搬送路を備えていない画像形成装置と高さを略同等の高さにして、装置を小型にすることができる。
【0127】
本発明の画像形成装置は、両面シート再供給搬送路を経由して画像形成搬送路へ再度給送されるシートをシート供給搬送路を経由して画像形成搬送路へ案内するシート再給送案内手段を備えたので、シート供給搬送路をシートの一方の面に画像を形成するときに使用するだけでなく、他方の面にも画像を形成するとき使用できるようになって、シート積載手段をユーザ側に引き出すことができて、ユーザビリティーを損ねることを防止することができる。また、装置自体を高くする必要がなくなり、両面シート再供給搬送路を備えていない画像形成装置と高さを略同等の高さにして、装置を小型にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の画像形成装置の縦断面概略図である。
【図2】本発明の第1実施形態の画像形成装置に組み込まれた摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置の斜視図である。
【図3】図2のシート分離供給装置における、用紙積載台、分離パッド、阻止レバー、再給紙ガイド部材の動作説明用の図である。
(a)シート分離供給装置の待機状態の図である。
(b)シート分離供給装置がシート供給状態になった図である。
(c)両面印刷時のシート再供給動作状態の図である。
【図4】図2のシート分離供給装置において、シートを分離して供給する動作を説明するための概略図である。
(a)シート分離供給装置がシート供給動作待機状態の図である。
(b)給紙軸の回転が開始した直後の図である。
【図5】図2のシート分離供給装置において、シートを分離して供給する動作を説明するための概略図である。
(a)給紙軸の回転が進行して給紙ローラがシートを供給する状態になった図である。
(b)給紙軸の回転がさらに進行した状態の図である。
【図6】図2のシート分離供給装置の再給紙ガイド部材周辺の拡大図である。
【図7】図1の画像形成装置において、シートの搬送方向を示す図である。
(a)シートの一方の面に画像を形成するときのシートの流れを示す図である。
(b)シートの他方の面に画像を形成するときのシートの流れを示す図である。
【図8】本発明の第2実施形態の画像形成装置の縦断面概略図である。
(a)カセットからシートを供給している状態の図である。
(b)シート分離供給装置の拡大図である。
【図9】図8の画像形成装置において、両面印刷時のシート再供給動作状態の図である。
(a)両面再給紙搬送路をシートが通過している状態の図である。
(b)シート分離供給装置の拡大図である。
【図10】第1従来例の画像形成装置の縦断面概略図であり、片面印刷の場合のシートの流れを示した図である。
【図11】図10の画像形成装置において、自動両面印刷時に、スイッチバック搬送されて、再給送されるシートの流れを示した図である。
【図12】第2従来例の画像形成装置の縦断面概略図であり、片面印刷の場合のシートの流れを示した図である。
【図13】図12の画像形成装置において、自動両面印刷時に、スイッチバック搬送されて、再給送されるシートの流れを示した図である。
【図14】従来の摩擦分離パッド方式のシート分離供給装置の斜視図である。
【図15】図14のシート分離供給装置の動作説明用の図である。
(a)用紙積載台が給紙ローラから離間して退避位置にいる状態の図である。
(b)用紙積載台が給紙ローラに接触した接触位置にいる状態の図である。
【図16】図14のシート分離供給装置において、シートを分離して供給する動作を説明するための概略図である。
(a)シート分離供給装置がシート供給動作待機状態の図である。
(b)給紙軸の回転が開始した直後の図である。
【図17】図14のシート分離供給装置において、シートを分離して供給する動作を説明するための概略図である。
(a)給紙軸の回転が進行して給紙ローラがシートを供給する状態の図である。
(b)給紙軸の回転がさらに進行した状態の図である。
【図18】従来のリタードローラ方式のシート分離供給装置の概略正面図である。
【図19】両面再給紙搬送路を有していない片面印刷機能を備えた画像形成装置と、両面再給紙搬送路を有して自動両面印刷機能を備えた第1従来例の画像形成装置との高さを比較した図である。
【図20】両面再給紙搬送路を有していない片面印刷機能を備えた画像形成装置と、両面再給紙搬送路を有して自動両面印刷機能を備えた第2従来例の画像形成装置との高さを比較した図である。
【図21】図19(b)に示す画像形成装置において、マルチ給紙部を低い位置に設けて高さを低くした場合の図である。
【図22】図21に示す画像形成装置において、マルチ給紙部とカセット給紙部とを一体に装置本体から引き出した状態の図である。
【符号の説明】
A   画像形成要部
B   シート供給部
M1  モータ
M2  モータ
1   給紙ローラ(シート供給回転体)
2   用紙積載台(シート積載手段、シート積載台)
2a  用紙積載台の回動中心軸
2d  用紙積載台の被当接部
3   用紙積載台ばね
4   分離パッド(分離部材)
5   分離パッドばね
6   阻止レバー(阻止部材)
7   カム(カム部材)
8   給紙軸
9   欠歯ギア
10   ソレノイド
12   再給紙ガイド部材(シート再給送案内手段、シート再供給ガイド部材)
15   駆動部(駆動手段)
101   プロセスカートリッジ
101a  感光ドラム
105   レジストローラ対
106   排紙ローラ対(シート搬送回転体)
108   再給紙搬送ローラ対(両面シート再供給手段)
110   画像形成部(画像形成手段)
130   制御部
311   両面再給紙搬送路(両面シート再供給搬送路)
312   画像形成搬送路
313   給紙搬送路(シート供給搬送路)
320   第1実施形態の画像形成装置
321   シート分離供給装置
322   画像形成装置の装置本体
21   給紙ローラ(シート供給回転体)
22   再給紙ガイド部材(シート再給送案内手段)
201   プロセスカートリッジ
201a  感光ドラム
205   レジストローラ対
206   排紙ローラ対(シート搬送回転体)
208   再給紙搬送ローラ対(両面シート再供給手段)
209   用紙積載台(シート積載手段,シート積載台)
230   制御部
411   両面再給紙搬送路(両面シート再供給搬送路)
412   画像形成搬送路
413   給紙搬送路(シート供給搬送路)
420   第2実施形態の画像形成装置
421   シート分離供給装置
422   画像形成装置の装置本体

Claims (8)

  1. シートを積載支持するシート積載手段と、
    前記シート積載手段からシートを送り出すためのシート供給回転体と、
    前記シート供給回転体により送り出されたシートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段により一方の面に画像が形成されたシートを再度前記画像形成手段に戻して他方の面に画像を形成するための両面シート再供給手段と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記シート供給回転体と前記シート積載手段に積載されるシートとの間に、前記両面シート再供給手段により送られてくるシートを前記画像形成手段に再給送するためのシート再給送案内手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記シート再給送案内手段は、前記シート供給回転体と前記シート積載手段に積載されるシートとの間に位置してシートを再給送するガイド位置と、前記シート積載手段から前記シート供給回転体によりシートを送り出すときに前記ガイド位置から離間した退避位置とに移動可能なシート再供給ガイド部材を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. シートに画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段が設けられて前記シートを案内する画像形成搬送路と、
    前記画像形成搬送路の上流側に設けられて前記シートが積載されるシート積載手段と、
    前記シート積載手段に対向して設けられたシート供給回転体と、
    前記シート供給回転体と前記画像形成搬送路との間に設けられて前記シート積載手段から前記画像形成搬送路へ給送されるシートが通過するシート供給搬送路と、
    前記画像形成搬送路の下流側に設けられて前記画像形成搬送路から排出される画像形成済みのシートを搬送する正逆転可能なシート搬送回転体と、
    一方の面に画像形成を形成された後、他方の面に画像形成をするシートを、前記シート搬送回転体の近傍から前記シート供給回転体の上流部に至るまで案内する両面シート再供給搬送路と、
    前記両面シート再供給搬送路を経由して前記画像形成搬送路へ再度給送されるシートを前記シート供給搬送路を経由して画像形成搬送路へ案内するシート再給送案内手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記画像形成搬送路はシートを略鉛直上方向に搬送する搬送路であり、
    前記両面シート再供給搬送路は前記画像形成搬送路に対して装置本体の外部に近い側でシートを略鉛直下方向に搬送する搬送路であり、
    前記シート供給搬送路は前記シート供給回転体によって供給されるシート及び前記シート再給送案内手段によって案内されるシートを前記装置本体の外側から内側へ案内することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成搬送路はシートを略水平方向に搬送する搬送路であり、
    前記両面シート再供給搬送路は前記画像形成搬送路に対して装置本体の底面部に近い側でシートを略水平方向に搬送する搬送路であり、
    前記シート供給搬送路は前記シート供給回転体によって供給される前記シート及び前記シート再給送案内手段に案内される前記シートを、装置本体の下部側から上部側へ案内することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記シート積載手段は前記シート供給回転体に圧接する圧接位置と前記シート供給回転体から離間する退避位置との間を動作可能なシート積載台を有し、
    前記シート再給送案内手段は前記シート供給回転体に接触することなく接近するガイド位置と前記シート供給回転体から離間する退避位置との間を動作可能なシート再供給ガイド部材を有することを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記シート供給回転体に圧接する圧接位置と前記シート供給回転体から離間する退避位置との間を動作可能で、かつ前記圧接位置で前記シート供給回転体と協働して前記シートを1枚ずつ分離する分離部材と、
    前記分離部材の近傍の前記シート供給搬送路に突出して前記シートの先端に当接することによって前記シートの搬送を阻止する阻止位置と前記シート供給搬送路から退避する退避位置との間を動作可能で、かつ、前記阻止位置で前記シートの重送を阻止する阻止部材と、
    前記シート積載台が圧接位置にあるとき、前記分離部材は前記圧接位置にあり、前記阻止部材と前記シート再供給ガイド部材は前記退避位置にあり、前記シート再供給ガイド部材が前記ガイド位置にあるとき、前記分離部材と前記シート積載台と阻止部材とが前記退避位置にあるように前記シート積載台と前記シート再供給ガイド部材と前記分離部材と前記阻止部材を動作させる駆動手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記駆動手段は前記シート供給回転体と同軸的に軸支されて前記シート積載台を前記圧接位置から前記退避位置に作動させるカム部材を有していることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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