JP2004083687A - 塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ - Google Patents
塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004083687A JP2004083687A JP2002244670A JP2002244670A JP2004083687A JP 2004083687 A JP2004083687 A JP 2004083687A JP 2002244670 A JP2002244670 A JP 2002244670A JP 2002244670 A JP2002244670 A JP 2002244670A JP 2004083687 A JP2004083687 A JP 2004083687A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- color ink
- ink
- applicator
- aluminum powder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Pens And Brushes (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
Abstract
【解決手段】塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキとして、有色顔料を吸着させてなる粒子径分布が10〜50μmの表面着色アルミニウム粉末、水及びエチルアルコールを主成分とするインキ組成物で構成する。またさらには、それらに粘着性樹脂を添加したのインキ組成物とする。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙面やガラス面等に塗布しても水圧や指で擦ることに容易に消去できる、塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、筆跡に紙上耐水性を与える目的で種々の研究・開発が行われており、種々の水性カラーインキが提案されている。前記水性カラーインキは、筆跡が水により滲んだり紙面に付着したインキが流出して、筆跡が消去しないように紙上耐水性向上を狙ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
最近、世間では環境問題が取り沙汰されており、紙の再利用や無駄を省くということから、筆跡したものが簡単に消去できるインキが提案され始めている。中でも、消しゴム消去性インキを収容したボールペンが最近提供され、話題となっている。
【0004】
本発明者は、こうした世間動向に着目し、容易に消去可能な塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキを得ることを思いつき、本発明に到った。本発明は、紙面のみならずガラス面等に塗布(含む筆記)しても、水圧や指等で擦ることにより塗布面に影響を及ぼすことなく容易に消去できる塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキを得ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、
「1. 有色顔料を吸着させてなる粒子径分布が10〜50μmの表面着色アルミニウム粉末、水及びエチルアルコールからなる、塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ。
2. 粘着性樹脂を添加してなる、1項に記載の塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ。」
である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴は、有色顔料を吸着させてなる粒子径分布が10〜50μmの表面着色アルミニウム粉末、水及びエチルアルコールからなる塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキとするものである。ところで、金属光沢を有する水性カラーインキは、アルミニウム粉末と補色剤として有色の顔料を用いることにより得られることは知られているが、こうしたものでは、インキの美麗性や光沢性に欠ける。したがって本発明では、色材として有色顔料を吸着させてなる表面着色アルミニウム粉末を用いる。
【0007】
表面着色アルミニウム粉末とは、アルミニウム粉末の表面に二重結合を有する一種以上のカルボン酸を熱重合した、少なくとも1個の二重結合と2個のカルボシル基を有するカルボン酸を介して着色顔料を化学吸着させてなる一次着色アルミニウム粉末、または前記一次着色アルミニウム粉末をさらにラジカル重合性不飽和カルボン酸およびラジカル重合性二重結合を3個以上有するモノマーよりなるポリマーによって被覆してなる二次着色アルミニウム粉末である。こうした表面着色アルミニウム粉末は、昭和アルミニウムパウダー株式会社から商品名:フレンドカラーとして販売されており、この表面着色アルミニウム粉末を用いた水性インキが、光輝性、色合い、美麗性において非常に優れていることは、本願出願人の先の出願であるWO98/40441号公報「金属光沢を有する直詰め水性ボールペン用インキ」で開示してある。
【0008】
表面着色アルミニウムの粒子径分布を10〜50μmとする理由は、粒子径が10μm未満では、塗布する面の素材の微細な凹凸な目に顔料粒子が入り込み消去を困難にする。粒子径が50μmを越えると、アルミニウムが鱗片状であるが故に表面同士が密接し堆積するため塗布具用水性インキとして機能しなくなる。また、粒子径が30μmを越えると、ボールペン用チップのような吐出口を有する塗布具においては吐出口が目詰まりを起こしやすくなるので、好ましくは、10〜30μmが良い。
【0009】
本発明における主体溶剤としてエチルアルコールを用いるが、その理由は、紙面やガラス面等に何度も塗布と消去を可能とするために、塗布面に対して化学的影響を生じるような有機溶剤は好ましくなく、その点でエチルアルコールが好適であるためである。また、塗布面の乾燥性についても慎重に検討すべき事象であるが、水とエチルアルコールを併用することでこうした課題を解消できた。エチルアルコール単独の塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキとすると、塗布面での乾燥は速いが、塗布具におけるインキ吐出口での乾燥性も高まり目詰まりを生じやすくなる。エチルアルコールの含有量は水性カラーインキの吐出量、吐出口の設計などにより好適範囲が決定されるので特に限定されないが、インキ組成物の全量に対して60重量%〜80重量%とすることが好適範囲である。
【0010】
また、所望の色材を塗布しただけでは、手で僅かに擦るなどの簡単な擦過で折角の塗布した塗布面が乱れてしまう可能性があるが、粘着性樹脂を用いることにより塗布面と好適な接着関係が成立し、耐擦過性が向上する。この場合、更に好適なのは粘着作用を有する水溶性の高分子を選定しておくと、水性カラーインキが乾燥した後、良好なバリア性を呈し塗布面の耐擦過性を向上させるとともに、水溶性であるので水を使って擦ると完全に消去することができる。粘着作用を有する粘着性樹脂の添加量は、塗布面の耐擦過強度、消去性、塗料の粘度設計等の狙いによって設定されるべきものであって特に限定されない。本発明における粘着性樹脂としては、具体的にはアクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、酢酸ビニル樹脂等が挙げられる。
【0011】
【実施例】
本発明の実施例を説明する。
【0012】
実施例1
水 20重量%
エチルアルコール 70重量%
粒子径10〜30μmの表面着色アルミニウム粉末(フンドカラーF500RG) 10重量%
水とエチルアルコールを均一に攪拌溶解し、攪拌を継続しながら粒子径10〜30μmに調整した昭和アルミニウムパウダー株式会社製フレンドカラーF500RGを徐々に添加して上記配合の速乾性ゴールドメタリックインキを得た。
【0013】
実施例2
水 17重量%
エチルアルコール 70重量%
粒子径10〜30μmの表面着色アルミニウム粉末(フンドカラーF500RG) 10重量%
酢酸ビニル 3重量%
水とエチルアルコール混和物に粘着性樹脂として酢酸ビニルを添加した以外は実施例1と同様にして速乾性ゴールドメタリックインキを得た。
【0014】
比較例1
水 20重量%
エチルアルコール 70重量%
粒子径55〜75μmの表面着色アルミニウム粉末(フンドカラーF103RG) 10重量%
表面着色アルミニウム粉末として、予め55〜75μmの粒子径に調整したフレンドカラーF103RGを用いた以外は実施例1と同様にして速乾性ゴールドメタリックインキを得た。
【0015】
比較例2
水 20重量%
エチルアルコール 70重量%
粒子径10μm未満の表面着色アルミニウム粉末(フンドカラーF703RG) 10重量%
表面着色アルミニウム粉末として、予め10μm未満の粒子径に調整したフレンドカラーF703RGを用いた以外は実施例1と同様にして速乾性ゴールドメタリックインキを得た。
【0016】
評価方法
実施例1、2及び比較例1、2の各金属光沢を有する水性カラーインキを、ボールペン用チップのような吐出口を有した容器内に収容して塗布具を作製し、紙面に前記インキを塗布し、その塗布面を、水圧や指等で擦ってみた。
【0017】
評価結果
実施例1、2の各金属光沢を有する水性カラーインキは、水圧や指等で擦ることにより、紙面から容易に消去できた。
【0018】
比較例1の金属光沢を有する水性カラーインキは、色材である表面着色アルミニウム粉末の粒子径が小さいため紙面に形成された素材(紙の繊維)による微細な凹凸な目に入り込み込み、紙面から完全に消去できなかった。
【0019】
比較例2の塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキは、色材である表面着色アルミニウム粉末の粒径が大きすぎて、表面同士で密着してしまったため巨大粒子を形成し、塗布具用の水性カラーインキとして機能しなかった。
【0020】
【発明の効果】
本発明の塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキは前述したような構成なので、紙面やガラス面等に塗布(含み筆記)した後に塗布面を水圧や指等で擦ることにより、塗布面に影響を及ぼすことなく容易に消去できる。
Claims (2)
- 有色顔料を吸着させてなる粒子径分布が10〜50μmの表面着色アルミニウム粉末、水及びエチルアルコールからなる、塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ。
- 粘着性樹脂を添加してなる、請求項1に記載の塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002244670A JP4204277B2 (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002244670A JP4204277B2 (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004083687A true JP2004083687A (ja) | 2004-03-18 |
JP2004083687A5 JP2004083687A5 (ja) | 2005-10-27 |
JP4204277B2 JP4204277B2 (ja) | 2009-01-07 |
Family
ID=32053077
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002244670A Expired - Fee Related JP4204277B2 (ja) | 2002-08-26 | 2002-08-26 | 塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4204277B2 (ja) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55137175A (en) * | 1979-04-12 | 1980-10-25 | Daiwa Maakanto Kogyo Kk | Ink composition for skin marking |
JPH02142865A (ja) * | 1988-11-25 | 1990-05-31 | Showa Arumipaudaa Kk | 光輝性インキ |
JPH04202387A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-07-23 | Sekisui Chem Co Ltd | マーキングペン用インキ組成物 |
JPH1135869A (ja) * | 1997-07-25 | 1999-02-09 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | Ohp用ハイライターインキ |
JP2001019889A (ja) * | 1999-05-06 | 2001-01-23 | Pilot Ink Co Ltd | 筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 |
JP2001294795A (ja) * | 2000-04-14 | 2001-10-23 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 水性ボールペン用金属光沢インキ |
-
2002
- 2002-08-26 JP JP2002244670A patent/JP4204277B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55137175A (en) * | 1979-04-12 | 1980-10-25 | Daiwa Maakanto Kogyo Kk | Ink composition for skin marking |
JPH02142865A (ja) * | 1988-11-25 | 1990-05-31 | Showa Arumipaudaa Kk | 光輝性インキ |
JPH04202387A (ja) * | 1990-11-29 | 1992-07-23 | Sekisui Chem Co Ltd | マーキングペン用インキ組成物 |
JPH1135869A (ja) * | 1997-07-25 | 1999-02-09 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | Ohp用ハイライターインキ |
JP2001019889A (ja) * | 1999-05-06 | 2001-01-23 | Pilot Ink Co Ltd | 筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 |
JP2001294795A (ja) * | 2000-04-14 | 2001-10-23 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 水性ボールペン用金属光沢インキ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4204277B2 (ja) | 2009-01-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2352085C (en) | Metallic ink composition for wick type writing instruments | |
CN1288216C (zh) | 金属墨水与毛细标识器 | |
JP5160733B2 (ja) | 水性スクラッチ組成物 | |
TW200523327A (en) | Capillary-action, glitter markers and ink compositions for same | |
CN109535952A (zh) | 一种可逆光致变色涂料及其制备方法 | |
WO2018083782A1 (ja) | インキ組成物及び筆記具並びにインキ組成物の製造方法 | |
JP2017202983A (ja) | 水性美爪料組成物 | |
JP4204277B2 (ja) | 塗布具用の金属光沢を有する水性カラーインキ | |
JP2003128974A (ja) | 筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 | |
JP2001019888A (ja) | 筆記用消しゴム消去性水性インキ組成物及びそれを内蔵した筆記具 | |
JP7402818B2 (ja) | 筆記具用油性インク組成物、およびこれを用いた筆記具、並びにこれを用いたエアブラシユニット | |
JP4067362B2 (ja) | カラースプレー | |
JP2003253187A (ja) | 視角依存多色性組成物、筆記具用インキ組成物及び筆記具 | |
JP2003138194A (ja) | 消しゴム消去性水性インキ組成物及びこれを用いた筆記具並びに該消しゴム消去性水性インキ組成物の製造方法 | |
JPH0113504B2 (ja) | ||
CN103819966A (zh) | 一种液压式水性笔环保墨水及其制备方法 | |
JP2006225633A (ja) | 消去性水性インキ組成物 | |
JP2006014794A (ja) | 転写玩具セット | |
JPS60179478A (ja) | 筆記具用インキ | |
JPH01139661A (ja) | 筆記具用インキ | |
JP3788358B2 (ja) | 消去性インキ | |
JPH0421709B2 (ja) | ||
JP2006152187A (ja) | マーキングペン用光輝性インキ組成物 | |
JP2001040261A (ja) | 水性インキ | |
JP2003251980A (ja) | 繊維製ペン先 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050721 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050721 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080616 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080623 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080715 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080818 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080903 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081014 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081014 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141024 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |