JP2006225633A - 消去性水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 指で擦っても消えない筆記線(塗膜)を形成することができ、また消去時においても紙を傷めることなく消去することができる。
【解決手段】 着色剤と、凝集団塊性を有する樹脂の水性エマルションと、アクリル系樹脂の水性エマルションを含む消去性水性インキ組成物であって、
前記凝集団塊性を有する樹脂の水性エマルションが、スチレンブタジエンゴムの水性エマルションであって、
前記着色剤は水性インキ組成物全量に対して0.1〜20重量%、
前記スチレンブタジエンゴムの水性エマルションが固形分で5〜50重量%、
前記アクリル系樹脂の水性エマルションが固形分で5〜50重量%、
含まれている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、紙や布などのいわゆる吸収面などに筆記し又は塗布して、当該筆記線(筆跡膜、塗膜を含む)をゴムで削ると、当該筆記線を消去することができる消去性水性インキ組成物に関する。
従来、造膜樹脂としてスチレンブタジエン共重合体又はアクリロニトリルブタジエン共重合体を用いた消去性水性インキ組成物が提供されている(特許文献1)。
特開2003−055593
しかし、従来のインキ組成物は、消しゴムだけでなく、指で擦っても筆記線が剥がれやすい問題があった。
本発明の目的は、指で擦っても消えない筆記線(塗膜)を形成することができ、また消去時においても紙を傷めることなく消去することができる消去性水性インキ組成物を提供するところにある。
本発明は、着色剤と、造膜樹脂を含み、
上記造膜樹脂として、凝集団塊性を有する樹脂の水性エマルションと、アクリル系樹脂の水性エマルションを含む消去性水性インキ組成物である。
ここで、凝集団塊性を有する樹脂とは、紙面上に塗布してその塗膜が乾燥する途中でエマルション中の樹脂粒子が凝集し、もろく或はめくれる筆記線(塗膜)を作る性質を有する樹脂を示している。同樹脂を含む組成物は当該組成物自体が凝集団塊性を備えるため、これを被着体(紙面など)に塗布し、その筆記線(塗膜)をゴムなどでこすると、上記被着体(紙面など)に対する破壊より、接着する筆記線(塗膜)自身の破壊が大きいため、上記被着体(紙面など)の破壊を防止しながら、筆記線(塗膜)が破壊される。従って、本発明で言う凝集団塊性とは、被着体(紙面など)を破壊しない又は破壊し難い破壊、例えば界面破壊、凝集破壊、混合破壊などの性質を持つことであるとも考えられる。
前記組成物に凝集団塊性を与えるところの前記樹脂としては、具体的にはスチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム又はカルボキシ変性スチレンブタジエンゴムなどの水性エマルションであるゴムラテックスである。
また、例えば、乾燥温度が常温乾燥であれば、前記組成物中に、上限値が−30℃以下、好ましくは−40℃以下、より好ましくは−50℃以下、下限値が好ましくは−100℃、より好ましくは−70℃のガラス転移温度(Tg)を持つ水性樹脂エマルションが含まれていることが好ましい。具体的には、前記組成物中に、−30℃以下のガラス転移温度(Tg)を持つスチレンブタジエンゴム、カルボキシ変性スチレンブタジエンゴムなどのスチレンブタジエンゴム(SBR)系等の水性エマルションやアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)の水性樹脂エマルションが含まれていることが好ましい。
また、例えば、形成される塗膜の乾燥温度以上の最低造膜温度(MFT)又ガラス転移温度(Tg)を有する樹脂の水性エマルション(ラテックス)を用いることができる。具体的には、前記組成物中に、形成される塗膜の乾燥温度以上の最低造膜温度(MFT)又ガラス転移温度(Tg)を有するスチレンブタジエンゴム、カルボキシ変性スチレンブタジエンゴムなどのスチレンブタジエンゴム(SBR)系等の水性エマルションやアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)の水性樹脂エマルションが含まれていることが好ましい。
例えば、乾燥温度が常温乾燥であれば、前記組成物中に、下限値が30℃以上、好ましくは35℃以上、より好ましくは40℃以上、上限値が80℃以下、好ましくは70℃以下、より好ましくは60℃以下のガラス転移温度(Tg)を持つ樹脂の水性エマルションが含まれていることが好ましい。具他的には、前記組成物中に、30℃以上のガラス転移温度(Tg)を持つスチレンブタジエンゴム、カルボキシ変性スチレンブタジエンゴムなどのスチレンブタジエンゴム(SBR)系等の水性エマルションやアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)の水性樹脂エマルションが含まれていることが好ましい。
本発明は、上記により、指で擦っても消えない筆記線(塗膜)を形成することができる。
特に、本発明の組成物は、SBRなどの凝集団塊性を有する樹脂のエマルションにアクリルエマルションを添加して塗膜強度をコントロールすることにより、指で擦っても消えず、また消しゴムでも消えない筆記線(塗膜)を形成することができる。その一方、天然ゴムや合成ゴムなどのゴムを消去手段として用いることにより、筆記線を構成するゴム同士の高い摩擦力を利用して筆記線のみに消去力を作用させて消去することができる。
また本発明のインキ組成物は、SBRなどの凝集団塊性を有する樹脂のエマルションにアクリルエマルションを添加し塗膜強度をコントロールして、紙を破かない範囲で消去出来る最大の接着力を筆記線に与えるようにしているため、紙同士の摩擦を防止することができるため、消去時においても紙を傷めることなく消去することができる。
(着色剤)
本発明では着色剤を用いることができる。本発明で用いられる着色剤としては、たとえば酸性染料、直接染料、塩基性染料などの水溶性染料のほか、カーボンブラック、酸化チタン、アルミナのシリカ、タルクなどの無機顔料、アゾ系顔料、ナフトール系顔料、フタロシアニン系顔料、スレン系顔料、キナクリドン系顔料、アンスラキノン系顔料、ジオキサン系顔料、ジオキサジン系顔料、インジゴ系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、インドレノン系顔料、アゾメチン系顔料などの有機顔料のほか、アルミニウム粉、ブロンズ粉等などの金属粉顔料、蛍光顔料、パール顔料、光輝性顔料などが挙げられる。また、これらを顔料分散体として用いることもできる。また本発明ではこれらの着色剤は1種又は2種以上を混合して使用することもできる。また、球状、偏平状、中空、微粒子集合体状等の各種形状のプラスチックピグメント(合成樹脂粒子/樹脂球)などを用いることができる。例えば本発明では100μm以下の樹脂粉末にして用いるか又は100μm以下の樹脂粉末を水中に分散させたものを用いることが好ましい。上記樹脂粉末は顔料・染料で着色して着色樹脂エマルジョンとして使用することができる。
本発明に使用する着色剤は、水性インキ組成物全量に対して0.1〜20重量%、特に0.1〜10重量%含まれていることが好ましい。着色剤が20重量%を超えると、インキとしての経時安定性が低下する。着色剤が0.1重量%未満の場合は、色が薄くなり、発色性が低下する。
前記光輝性顔料としては、例えば、金属被覆ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料、金属酸化物被覆無機顔料、パール顔料、アルミニウム顔料、金属箔、金属が蒸着されたフィルム、金属蒸着膜(例えば、フィルムに蒸着された金属蒸着層を剥離して得られる金属蒸着膜)などが挙げられる。ここで、金属ガラスフレーク顔料とは、フレーク状ガラスが金属(合金)で被覆された構造からなる顔料として定義される。また、金属被覆無機顔料とは、金属(合金)が被覆された無機顔料を総称するものとして定義される。金属酸化物が被覆された無機顔料(例えば金属酸化物が被覆されたアルミニウム等の金属顔料)も用いることができる。
前記プラスチックピグメント(合成樹脂粒子/樹脂球)としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニルなどのビニル系樹脂、ポリスチレンなどのスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸エステル(例えば、ポリメタクリル酸メチルなど)、ポリアクリル酸エステルなどのアクリル系樹脂、ナイロン系樹脂、フッソ系樹脂、アミン系樹脂などの合成樹脂で構成された樹脂粒子が挙げられる。スチレン系樹脂で構成されたものが好適に使用できる。樹脂粒子は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
樹脂粒子の平均粒子径は、インキ流出性などのため、10μm以下であることが好ましい。より具体的には、偏平状樹脂粒子の平均粒子径は、例えば、0.05〜10μm、好ましくは0.1〜5μm、さらに好ましくは0.2〜1μm程度である。また、樹脂粒子の厚みは、前記平均粒子径の1/3〜2/3程度が好ましい。なお、偏平状樹脂粒子の平均粒子径は、粒子径のうち厚みを除く径の平均値で示される。
なお、本発明において、「球状粒子」とは、形状が球形又はほぼ球形である粒子をいい、「偏平状粒子」とは、形状が偏平状である粒子をいう。従って、「偏平状粒子」には、球状粒子を押しつぶして偏平にした形状の粒子などが含まれる。すなわち、偏平状樹脂粒子は、前記合成樹脂で構成され、かつ円板類似形状(例えば、楕円形、円形などの円板など)の中実の偏平体が例示できる。また、この偏平体において、面の中央部には、貫通孔が開設されていてもよく(すなわち、いわゆるドーナツ状であってもよく)、少なくとも一方の面の中央部が陥没していてもよい。ここで、前記貫通孔や凹部(陥没部)の大きさは、特に限定されない。
前記樹脂粒子としては、粉粒体の形態で使用してもよく、水及び/又は水溶性有機溶剤による分散体や、エマルジョンにして使用してもよい。エマルジョンの調製に際しては、慣用の界面活性剤を用いることができる。また、エマルジョン中の樹脂粒子の濃度は、特に制限はなく、通常、エマルジョン全量中30〜50重量%程度である場合が多い。もちろん、水及び/又は水溶性有機溶剤による分散体において、偏平状樹脂粒子の濃度も限定されない。
球状(密実状)粒子としては、例えば、日本ゼオン社製の商品名LX407BP(平均粒子径:0.40μm)、LX407BP6(平均粒子径:0.20μm)、綜研化学社製の商品名MR2G(平均粒子径:1.00μm)、
中空形状の粒子としては、例えば、Rhom and Hass社製の商品名、ローペイクHP−1055(平均粒子径:1.00μm)、ローペイクHP−91(平均粒子径:1.00μm)、ローペイクOP−84J(平均粒子径:0.55μm)、ローペイクHP433J(平均粒子径:0.40μm)、日本ゼオン社製の商品名MH5055(平均粒子径:0.50μm)、JSR社製の商品名、SX866(A)(平均粒子径:0.30μm)、SX866(B)(平均粒子径:0.30μm)、SX866(C)(平均粒子径:0.30μm)、SX866(D)(平均粒子径:0.30μm)、SX8782(D)(平均粒子径:1.00μm)、SX8782(A)(平均粒子径:1.10μm)、SX8782(P)(平均粒子径:1.00μm)を用いることができる。
微粒子集合体状の粒子としては、三井東圧化学社製のミューティクル110C(平均粒子径:1.00μm)を用いることができる。
偏平状樹脂粒子としては、例えば、三井東圧化学社から、商品名:ミューティクル240D(平均粒子径:0.5μm)などを用いることができる。
樹脂粒子の使用量は、水性インキ組成物全量中0.1〜30重量%、好ましくは1〜25重量%程度である。樹脂粒子の使用量が過少であると、着色力が小さく、一方、過多であると、固形分が多くなり、筆記性が低下する。
特に、隠蔽剤としては、上記合成樹脂粒子顔料を用いることが好ましい。中でも、中空状粒子及び又は偏平状粒子の合成樹脂粒子顔料(樹脂球)を用いることが好ましい。隠蔽剤としては、上記合成樹脂粒子顔料を用いる場合、有彩色の顔料及び又は染料と、隠蔽剤として合成樹脂粒子顔料を含むようにすれば、インキに隠ぺい性を与えるとともに有彩色に応じた多彩な色彩を与えることができる。またアルミニウムを隠蔽剤として用いる場合と異なり、インキ中での沈降が防止されるため、インキの保存安定性が良好である。
(凝集団塊性を有する樹脂)
本発明で用いられる凝集団塊性を有する樹脂は、水性エマルション(O/Wエマルション)として用いることができる。樹脂として例えば、スチレンブタジエンゴム、カルボキシ変性スチレンブタジエンゴムを用いることができ、インキ中にそれぞれの水性エマルションとして含有することができる。また、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)を用いることができる。
具体的には、JSR社製、商品名「0561」(固形分69重量%、ガラス転移点−63℃)、同社製商品名「2853」(固形分50重量%、ガラス転移点−51℃)、同社製商品名「0602」(固形分52重量%、ガラス転移点40℃)、同社製商品名「0640」(固形分48重量%、ガラス転移点55℃)を用いることができる。
この樹脂の含有量は、水性インキ組成物全量に対して、固形分(樹脂分)で5〜50重量%、好ましくは固形分(樹脂分)で10〜30重量%である。この樹脂の含有量が、水性インキ組成物全量に対して、固形分(樹脂分)で50重量%を超えると、塗膜接着性が弱くなり、筆記線(塗膜)が指で擦って取れやすくなる。一方、固形分(樹脂分)で5重量%未満であると、消去に十分な塗膜がえられ難い。
(アクリル系樹脂)
本発明で用いられるアクリル系樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、スチレンアクリル樹脂、アクリル酸エステル共重合体などを挙げることができる。アクリル樹脂が好ましい。アクリル系樹脂は、このインキ組成物全量に対して固形分で5〜50重量%、特に固形分で10〜30重量%含有することが好ましい。アクリル系樹脂が固形分で50重量%を超えると、筆記線(塗膜)の接着性が高くなり、消去困難となる。一方、アクリル系樹脂が固形分で5重量%未満であれば、接着性が低下し、指で擦って消える場合がある。
なお、前記スチレンブタジエンゴム、カルボキシ変性スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなどの凝集団塊性を有する樹脂の水性エマルションと、上記アクリル系樹脂の水性エマルションとのそれぞれの固形分の含有比率の範囲は、消去性の確保と塗膜接着性とのバランスを考慮して適宜決定することができるが、同量程度とすることが好ましい。特に、前記凝集団塊性を有する樹脂とアクリル系樹脂のそれぞれの好ましい含有量の範囲において、同量程度とすることが最も好ましい。
スチレンブタジエンゴム等が多くなれば接着性が弱まり、逆にアクリル系樹脂が多くなりスチレンブタジエンゴム等が少なくなれば、接着性が増大し剥がれ難くなる。
本発明の組成物には、増粘剤を特に用いる必要はないが、アルミニウム顔料粒子などの沈降を防止するために増粘剤を用いることもできる。増粘剤としては水溶性増粘剤が好ましく、特にチキソトロピー性付与剤が更に好ましい。微生物産系多糖類とその誘導体が好ましく、プルラン、キサンタンガム、ウエランガム、ラムザンガム、サクシノグリカン、デキストランを例示することができる。また水溶性植物系多糖類とその誘導体も好ましく、トラガンシガム、グアーガム、タラガム、ローカストビ−ンガム、アラビアガム、ペクチン、デンプン、カラギーナン、寒天、アルギン酸を例示することができる。また水溶性動物系多糖類とその誘導体が好ましく、ゼラチン、カゼインを例示することができる。チキソトロピー性付与剤として用いられるラムザンガム、ウエランガム、キサンタンガム、サクシノグリカンを、より好ましく用いることかできる。
(水)
本発明のインキは水性インキとするために水を用いる。水は例えばイオン交換水を用いることができる。水は具体的には0.1〜90重量%用いることができるが、配合する各種成分に応じて残部の含有量として調整することができる。
(その他の成分)
本インキには、その他、水溶性有機溶剤、界面活性剤、防腐防黴剤、防錆剤、消泡剤、香料、酸化防止剤、光安定剤等を含ませることができる。
(消去手段)
本発明のインキ組成物を用いて紙などの面に形成された筆記線(塗膜)に対しては、天然ゴム又は合成ゴムを用いて消去することができる。
しかしながら、消去手段はこれに限定されない。要するに、研磨粒子を含まず、筆記紙面に沿う柔軟性を備えるとともに、筆記線の塗膜の接着力より形状保持力の方が大きい材質よりなる消去手段であれば、筆記面を傷つけず、筆記線(塗膜)のみを容易に剥がすことができる。
たとえば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性エラストマー、加硫ゴム、無機物の焼結体を採用することは、上記の特性を持たせるのに有利であり、更に、上記材質が塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、天然及び合成の加硫ゴムのいずれかであることがより好適である。
外形に1又は2以上の角を有する前記消去手段であれば、前記インキによって形成された筆記線に対して極めて消去能力が向上する。
C型硬度計の示す硬度が70〜98である前記消去手段は、紙面との密着性がよく、少ない擦過回数で筆記線を消去することができる。
インキ製造における公知の方法を用いて所望のインキ組成物を得た。具体的には、表1に記載の原料を全て投入し、ディゾルバーで30分間撹拌して実施例及び比較例のインキ組成物を得た。
Figure 2006225633
[表注]
水性樹脂エマルション; SBRエマルション、商品名「0561」、ガラス転移点−63℃、JSR社製、固形分69%
水性樹脂エマルション; SBRエマルション、商品名「2853」、ガラス転移点−51℃、JSR社製、固形分50%
水性樹脂エマルション; アクリルエマルション、商品名「ポリゾールAP−3700」、昭和高分子社製、固形分50%
水性顔料分散体;
<製法>
次の配合量にて水性顔料分散体を調製した。まず、スチレンアクリル樹脂(分散樹脂)を水酸化ナトリウム、イオン交換水とともに加熱溶解し、エチレングリコール、下記の顔料を加え、ビーズミルで30分間分散させ、顔料10重量%の水性顔料分散体を得た。
顔料 10重量%
分散樹脂 1重量%
水酸化ナトリウム 0.2重量%
エチレングリコール 10重量%
イオン交換水 残部
なお、上記スチレンアクリル樹脂(分散樹脂)は、ジョンソンポリマー社製の商品名「ジョンクリル683」(酸価:160 分子量:8,000)を用いた。
また上記顔料は、表中、
黒色顔料分散体は、デグサ社製、商品名「プリンテックスG」(カーボンブラック)、
赤色顔料分散体は、大日本インキ社製、商品名「シムラファーストレッド4127」(アゾ顔料)、
青色顔料分散体は、大日本インキ社製、商品名「ファストゲンブルー TGR」(フタロシアニンブルー顔料)
を用いた。
中空樹脂粒子:アクリル系樹脂エマルション(固形分:30%、平均粒子径:0.3μm、ロームアンドハース社製、商品名「ローペイクウルトラ」)
偏平状樹脂粒子:アクリル系樹脂エマルション(固形分:50%、平均粒子径:0.5μm、三井東圧化学社製、商品名「ミューティクルPP240D」)
得られたインキをサクラクレパス製水性ボールペン、商品名「ボールサインアクアリップ」のインキ収容管に充填し、筆記線を評価した。なお、上記ボールペンは、パイプ(管)材質はポリプロピレン、ペン先材質はステンレス、ボール径は1mmである。
[評価]
1)消しゴムで擦った時の接着性
ラビット社製、商品名「フォームイレイザーW」を用いて、筆記線を擦った時の接着性を下記の基準で評価した。
○:筆記線が剥がれない
×:筆記線が剥がれる
2)指で擦った時の接着性
指の腹で筆記線を擦った場合の状態を目視で下記基準により評価した。
○:筆記線が剥がれない
×:筆記線が剥がれる
3)ゴムで擦った時の接着性
合成ゴムで筆記線を擦った場合の状態を目視で下記基準により評価した。
○:筆記線が剥がれる
×:筆記線が剥がれない
4)紙面の状態
筆記線を消去した後の紙面状態を目視で下記基準により評価した。
○:紙面を傷つけない
×:紙面を傷つける
5)保存安定性の評価
前記ボールペンを50℃、1週間、ペン先を下に向け倒立状態で放置して、ペン先が詰まらないことを確認した。
表1より、実施例のインキ組成物は、指で擦っても消えない筆記線(塗膜)を形成することができ、また消去は合成ゴムで行なうことができ、しかも紙を傷めることなく消去することができる。また、実施例4、5は、低粘度にもかかわらず、保存安定性に優れている。
本発明は、ペン先がボール又はフェルト等であり、インキ収容部が収容管又は中芯である筆記具、例えばボールペン、マーキングペンなどの筆記具用インキに対しても好適に利用することができる。

Claims (13)

  1. 着色剤と、造膜樹脂を含み、
    上記造膜樹脂として、凝集団塊性を有する樹脂の水性エマルションと、アクリル系樹脂の水性エマルションを含む消去性水性インキ組成物。
  2. 前記凝集団塊性を有する樹脂が、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム又はカルボキシ変性スチレンブタジエンゴムである請求項1記載の消去性水性インキ組成物。
  3. 前記アクリル系樹脂が、スチレンアクリル樹脂である請求項1又は2記載の消去性水性インキ組成物。
  4. 着色剤と、−30℃以下のガラス転移温度(Tg)を有する樹脂の水性エマルションを含む消去性水性インキ組成物。
  5. 着色剤と、塗膜の乾燥温度以上のガラス転移温度(Tg)を有する樹脂の水性エマルションと、アクリル系樹脂の水性エマルションを含む消去性水性インキ組成物。
  6. 着色剤と、30℃以上のガラス転移温度(Tg)を有する樹脂の水性エマルションと、アクリル系樹脂の水性エマルションを含む消去性水性インキ組成物。
  7. 着色剤と、凝集団塊性を有する樹脂の水性エマルションと、アクリル系樹脂の水性エマルションを含む消去性水性インキ組成物であって、
    前記凝集団塊性を有する樹脂の水性エマルションが、スチレンブタジエンゴムの水性エマルションであって、
    前記スチレンブタジエンゴムの水性エマルションが固形分で5〜50重量%、
    前記アクリル系樹脂の水性エマルションが固形分で5〜50重量%、
    含まれている消去性水性インキ組成物。
  8. 前記着色剤が、隠蔽剤として合成樹脂粒子顔料を含む請求項1〜7のいずれかの項に記載の消去性水性インキ組成物。
  9. 前記合成樹脂粒子顔料が、中空状粒子及び又は偏平状粒子である請求項8記載の消去性水性インキ組成物。
  10. 前記着色剤が、有彩色の顔料及び又は染料と、隠蔽剤として合成樹脂粒子顔料を含む請求項8又は9記載の消去性水性インキ組成物。
  11. 前記着色剤が、当該消去性水性インキ組成物全量に対して0.1〜20重量%含有する請求項1〜10のいずれかの項に記載の消去性水性インキ組成物。
  12. 前記請求項1乃至11のいずれかの項に記載の水性インキ組成物を筆記して筆記線を形成した後、当該筆記線を、消しゴムではなく、合成ゴムにより擦過して消去する消去性水性インキ組成物の使用方法。
  13. インキ収容官に前記請求項1乃至11のいずれかの項に記載の水性インキ組成物が収容されたゴム消去性筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008090834A1 (ja) * 2007-01-22 2008-07-31 Sakura Color Products Corporation 消去性インキ組成物
WO2015080132A1 (ja) * 2013-11-28 2015-06-04 日本ゼオン株式会社 顔料分散液、塗被紙用組成物および塗被紙

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