JP2004082774A - クロスメンバ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両の左右一対のサイドフレームS,S間に架設されるクロスメンバAを、上面パネル部11と前面パネル部12とで断面略L字状となる第1メンバパネル1と、ダンプシリンダの基端が接続される接続部21を中央部分A1に有し、後面を構成するように上面パネル部の後端に上端が接合された平板状の第2メンバパネル2と、下面を構成するように前面パネル部の後面下端および第2メンバパネル下端の折曲部よりも前方に位置する先端に前後両端が接合された平板状の第3メンバパネル3とで構成する。クロスメンバを、第1ないし第3メンバパネルによって閉断面状に形成するとともに、左右両側部分A2,A2の後面を、中央部分に対し断面形状を車体後方に拡大させるように、車幅方向外方に行くに従い後方に位置付ける。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両の車体左右両側方を前後方向へ延びるサイドフレーム間に架設されるクロスメンバ構造に関し、特に、ダンプシリンダの基端が接続される接続部を車幅方向中央部に有するものにおいてその接続部から作用する荷重による応力集中を緩和し得るものに係わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車等の車両の車体左右両側方を前後方向へ延びるサイドフレーム間に架設されるクロスメンバ構造においては、断面略コ字状のクロスメンバが広く採用され、左右のサイドフレームに対しガセットなど補強部材を用いて強固に連結されるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ダンプトラックなどの車両にあっては、サイドフレーム上に搭載した荷箱などをダンプさせる上で、ダンプシリンダが取り付けられることがあり、このようなダンプシリンダの基端がクロスメンバに接続されるようになっている。
【0004】
その場合、ダンプシリンダの基端が接続されるクロスメンバの接続部には、ダンプシリンダの伸縮時に非常に大きな荷重が作用することになり、その構造によっては、クロスメンバの局所に応力が集中的に作用するおそれがある。かかる点から、接続部からの荷重によるクロスメンバの局所への応力集中を緩和させたいという要求がある。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、接続部からの荷重によるクロスメンバの局所への応力集中を緩和させことができるクロスメンバ構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係わる発明が講じた解決手段は、車両の車幅方向両端下部を車両前後方向に延びる左右一対のサイドフレームの間に架設されるように車幅方向へ延びるクロスメンバ構造を前提とし、上面および車体前後方向一側面を構成するように断面略L字状に形成された第1メンバパネルと、ダンプシリンダの基端が接続される接続部を車幅方向中央部に有し、車体前後方向他側面を構成するように上記第1メンバパネルの上面他側端に上端が接合された平板状の第2メンバパネルと、下面を構成するように上記第1メンバパネルの車体前後方向一側面下端および第2メンバパネルの下端に前後両端が接合された平板状の第3メンバパネルとを備える。そして、上記第1ないし第3メンバパネルによって閉断面状に形成するとともに、車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面を、車幅方向中央部に対し断面形状を車体前後方向他側方に拡大させるように、車幅方向外方に行くに従い車体前後方向他側に位置付ける構成としたものである。
【0007】
この特定事項により、左右のサイドフレーム間に架設されたクロスメンバ構造は、第1ないし第3メンバパネルにより閉断面状に形成されているとともに、車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面を車幅方向外方に行くに従い車体前後方向他側に位置付けて断面形状を車体前後方向他側方に拡大させていることにより、クロスメンバ自身の剛性強度が閉断面形状により確保されている上、左右のサイドフレームに対する接合強度も車体前後方向他側方に拡大させた前後方向に長い車幅方向左右両外側部によって十分に確保されることになる。このため、ダンプシリンダ基端の接続部に、ダンプシリンダの伸縮時に非常に大きな荷重が作用しても、局所的な応力集中が緩和されることになる。
【0008】
特に、局所的な応力集中をより効果的に緩和させ得るものとして、以下の構成が掲げられる。
【0009】
すなわち、請求項2に係わる発明が講じた解決手段では、第3メンバパネルの車体前後方向他側端を、第2メンバパネルの下端に対し少なくとも肉厚分だけ車体前後方向一側にオフセットするように、第2メンバパネルの下端に接合させている。
【0010】
この特定事項により、第1ないし第3メンバパネルにより断面矩形状となるクロスメンバ構造において応力集中が危惧される第2メンバパネルの下端部付近から少なくとも肉厚分だけ車体前後方向一側にオフセットさせた位置で第3メンバパネルの車体前後方向他側端が第2メンバパネルに接合されることになり、第3メンバパネルの車体前後方向他側端と第2メンバパネルの下端との接合部位に応力が集中的に作用することがなくなり、第2メンバパネルの下端部付近での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることが可能となる。
【0011】
また、請求項3に係わる発明が講じた解決手段では、車幅方向中央部の車体前後方向他側面と、この車幅方向中央部に対し車体前後方向他側に位置付けられる車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面とを、所定の曲率半径の円弧を介して折曲させている。
【0012】
この特定事項により、車幅方向左右両外側部の断面形状を車幅方向中央部に対し車体前後方向他側に拡大させるクロスメンバ構造において応力集中が危惧される車幅方向中央部の後面と車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面とを所定の曲率半径の円弧を介して折曲させて連結していることにより、車幅方向中央部の車体前後方向他側面と車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面との連結部位に応力が集中的に作用することなく分散され、車幅方向中央部の車体前後方向他側面と車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面との連結部位での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることが可能となる。
【0013】
更に、請求項4に係わる発明が講じた解決手段では、車幅方向中央部に、少なくとも左右一対のリブを設け、この各リブを、車体前後方向へ延びる略円筒状の接続部に対し、その外径よりも内側位置において車幅方向中央部を車幅方向から仕切るように接合させている。
【0014】
この特定事項により、車幅方向中央部を車体前後方向へ延びる略円筒状の接続部は、接続部の外径よりも内側位置において車幅方向中央部を車幅方向から仕切るリブによって接合されていることにより、ダンプシリンダの伸縮時に接続部に作用する非常に大きな荷重がリブによって効果的に分散され、接続部付近での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることが可能となる。
【0015】
そして、重量の軽量化を図り得るものとして、以下の構成が掲げられる。
【0016】
つまり、請求項5に係わる発明が講じた解決手段では、接続部に作用する荷重によって作用する応力が所定値未満となる第3メンバパネルの車幅方向左右両外側部に切欠部を設ける構成としたものである。
【0017】
この特定事項により、所定値未満の応力しか作用しない第3メンバパネルの車幅方向左右両外側部に切欠部が設けられていることにより、クロスメンバ自身の剛性強度を低下させることなく重量が軽量化されることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1ないし図4は本発明の実施形態に係わるクロスメンバ構造を示し、このクロスメンバ構造は、トラックの車体の左右両側部を前後方向に延びるサイドフレームS,Sの前後方向略中央部間に用いられている。
【0020】
図1ないし図4において、クロスメンバAは、上面および車体前後方向一側面としての前面を構成する断面略L字状の第1メンバパネル1と、車体前後方向他側面としての後面を構成する平板状の第2メンバパネル2と、下面を構成する平板状の第3メンバパネル3とを備えている。この第1ないし第3メンバパネル1〜3は、クロスメンバAの車幅方向中央部としての中央部分A1と、車幅方向左右両外側部としての左右両側部分A2,A2とによってそれぞれ構成されている。
【0021】
上記第1メンバパネル1は、図5および図6にも示すように、クロスメンバAの上面を構成する上面パネル部11と、前面を構成する前面パネル部12とを備えている。上記上面パネル部11の左右両側部分A2,A2は、その中央部分A1に対し後端が車幅方向外方に行くに従い後方に位置付けられるように略直角二等辺三角形状に形成されている。また、上記前面パネル部12の中央部分A1の車幅方向中央位置には、後述する接続部21の前端を挿通させて支持する略真円形状の支持孔部12aを備えている。更に、上記第1メンバパネル1の前面パネル部12の中央部分A1下端は、上記支持孔部12aとの干渉を回避するように、車幅方向中央位置に向かって左右両側部分A2,A2からそれぞれ下方に傾斜している。
【0022】
上記第2メンバパネル2は、図7および図8にも示すように、中央部分A1の車幅方向中央位置の下部にダンプシリンダ(図示せず)の基端が接続される接続部21を備えている。この接続部21は、車体前後方向へ延びる略円筒状に形成され、第2メンバパネル2を貫通してその前後方向略中央部が第2メンバパネル2に対し溶接により接合されている。上記接続部21は、クロスメンバAに対し第2メンバパネル2よりも車体後方に凸設されている。また、上記第2メンバパネル2の左右両側部分A2,A2と中央部分A1とは、所定の曲率半径の円弧部22を介して略45°の角度に折曲されている。そして、上記第2メンバパネル2の上端は、上記第1メンバパネル1の上面パネル部11の下面後端に溶接により接合されている。この場合、第1メンバパネル1の上面パネル部11の左右両側部分A2,A2後端と中央部分A1後端とは、第2メンバパネル2の左右両側部分A2,A2と中央部分A1との間の円弧部22と同様の所定の曲率半径の円弧部11aを介して折曲され、これによって、第2メンバパネル2の上端が第1メンバパネル1の上面パネル部11の下面後端に沿って接合されている。
【0023】
上記第3メンバパネル3は、図9および図10にも示すように、上記第1メンバパネル1の前面パネル部12の中央部分A1下端が車幅方向中央位置に向かって左右両側部分A2,A2からそれぞれ下方に傾斜している形状に則して形成されている。また、上記第3メンバパネル3の中央部分A1は、第1メンバパネル1の中央部分A1とほぼ一致する前後寸法に形成されている。一方、第3メンバパネル3の左右両側部分A2,A2は、その前部がそれぞれ略直角二等辺三角形状の切欠部32,32によって切り欠かれ、中央部分A1に対し略一定の前後寸法のまま斜め後方に向かって折曲形成されている。そして、上記第3メンバパネル3の中央部分A1後端と左右両側部分A2,A2後端とは、円弧部31,31を介して斜め後ろ外方向きに折曲され、これによって、第3メンバパネル3(中央部分A1後端および左右両側部分A2,A2)の後端面が、第2メンバパネル2の前面下端に対し溶接により接合されている。また、上記第3メンバパネル3の前端(各切欠部32を除く部分)は、その上に上記第1メンバパネル1の前面パネル部12の下端面の一部(後端側)が載置された状態で、前面パネル部12の下端に溶接により接合されている。この場合、第3メンバパネル3の左右両側部分A2,A2の前部は、図11に示すように、ダンプシリンダの伸縮時、特に伸長時に、接続部21に対し車体後方から入力される約0.05Wkgf(Wは荷台からの負荷荷重)の大きな荷重と上方の荷箱から入力されるWkgfの大きな荷重とが作用しても、クロスメンバAに応力が集中し難い部位、つまり所定値未満の応力しか作用しない部位であることから、不要な重量増加を避ける上で、切欠部32,32が設けられるようになっている。なお、図11において、斜線部分が応力の作用する部位であり、その間隔が密になるに従って大きな応力が作用していることを示している。
【0024】
そして、上記クロスメンバAは、第1ないし第3メンバパネル1〜3によって車体左右方向に延びる閉断面状に形成されているとともに、左右両外側部分A2,A2の後面は、中央部分A1に対し断面形状を車体後方に拡大させるように、車幅方向外方に行くに従い後方に位置付けられている。
【0025】
また、クロスメンバA(第1ないし第3メンバパネル1〜3)の中央部分A1には、左右一対のリブ4,4が設けられている。この各リブ4は、第1メンバパネル1の上面パネル部11の中央部分A1下面より下方に突設され、第2メンバパネル2の中央部分A1の車幅方向中央位置下部を車体前後方向へ延びる略円筒形状の接続部21に対し、その外径よりも若干内側位置においてクロスメンバAの中央部分A1を左右方向(車幅方向)から仕切るように接合されている。
【0026】
更に、第1ないし第3メンバパネル1〜3の左右両外側部分A2,A2の外端には、サイドフレームS,Sの内端面に対し接合される前後方向に長い支持プレート5,5が溶接により接合されている。この場合、第3メンバパネル3の左右両外側部分A2,A2の外端部は、後方に延設されてサイドフレームS,Sに対する前後方向への支持点間距離を確保し、第3メンバパネル3に作用した応力がサイドフレームS,Sに対し支持プレート5,5を介して円滑に伝達されるようになっている。
【0027】
したがって、上記実施形態では、左右のサイドフレームS,S間に架設されたクロスメンバAは、第1ないし第3メンバパネル1〜3により閉断面状に形成されているとともに、左右両外側部分A2,A2の後面を車幅方向外方に行くに従い後方に位置付けて断面形状を車体後方に拡大させているので、クロスメンバA自身の剛性強度が閉断面形状により確保されている上、左右のサイドフレームS,Sに対する接合強度も後方に拡大させた前後方向に長い左右両外側部分A2,A2によって十分に確保されることになる。このため、ダンプシリンダ基端の接続部21に、ダンプシリンダの伸縮時に車体後方および上方から非常に大きな荷重が作用しても、クロスメンバAの局所に応力を集中させることなく緩和させることができる。
【0028】
その上、第3メンバパネル3(中央部分A1後端および左右両側部分A2,A2)の後端面が、第2メンバパネル2の前面下端に対し溶接により接合されているので、第1ないし第3メンバパネル1〜3により断面矩形状となるクロスメンバAにおいて応力集中が危惧される第2メンバパネル2後面下端付近から前方へ肉厚分だけオフセットさせた前面下端位置で、第3メンバパネル3の後端面に対し接合されることになる。このため、第3メンバパネル3の後端面と第2メンバパネル2の前面下端との接合部位に応力が集中的に作用することがなくなり、第2メンバパネル2下端の後面下端位置付近での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることができる。
【0029】
また、第1メンバパネル1の上面パネル部11の中央部分A1後端と左右両側部分A2,A2後端は、第2メンバパネル2の左右両側部分A2,A2と中央部分A1との間の円弧部22と同様の所定の曲率半径の円弧部11aを介して折曲されているので、左右両側部分A2,A2の断面形状を中央部分A1に対し車体後方に拡大させるクロスメンバ構造において応力集中が危惧される中央部分A1の後面と左右両側部分A2,A2の後面とを所定の曲率半径の円弧部11a,22を介して折曲させて連結していることにより、中央部分A1の後面と左右両側部分A2,A2の後面との連結部位に応力が集中的に作用することなく分散され、中央部分A1の後面と左右両側部分A2,A2の後面との連結部位での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることができる。
【0030】
更に、クロスメンバA(第1ないし第3メンバパネル1〜3)の中央部分A1において第1メンバパネル1の上面パネル部11の中央部分A1下面より下方に突設された左右一対のリブ4,4が、第2メンバパネル2の中央部分A1の略円筒形状の接続部21に対しその外径よりも若干内側位置でクロスメンバAの中央部分A1を左右方向(車幅方向)から仕切るように接合されているので、ダンプシリンダの伸縮時に接続部21に車体後方および上方から作用する非常に大きな荷重が各リブ4によって効果的に分散され、接続部21付近での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることができる。
【0031】
しかも、ダンプシリンダの伸長時に、接続部21に対し車体後方および上方から大きな荷重が作用しても、クロスメンバAに応力が集中し難い部位、つまり所定値未満の応力しか作用しない部位となる第3メンバパネル3の左右両側部A2,A2の前部に切欠部32,32が設けられているので、クロスメンバA自身の剛性強度を低下させることなく重量を軽量化させることができる。
【0032】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の変形例を包含している。例えば、上記実施形態では、第2メンバパネル2の前面下端に第3メンバパネル3の後端面を接合したが、第2メンバパネルの下端を前方に折曲し、その折曲部から肉厚分以上前方にオフセットさせた先端位置で、第3メンバパネルの後端面が溶接により接合されるようにしてもよく、要するに、第3メンバパネルの後端面が、第2メンバパネルの下端に対し肉厚分以上前方にオフセットさせた状態で、第2メンバパネルの前面下端に接合されていればよい。
【0033】
また、上記実施形態では、クロスメンバAの中央部分A1を左右方向から仕切る左右一対のリブ4,4により接続部21を接合したが、3つ以上のリブによって接続部を接合してクロスメンバの中央部分が左右方向から仕切られていてもよい。
【0034】
更に、上記実施形態では、上面および前面を構成する断面略L字状の第1メンバパネル1と、後面を構成する平板状の第2メンバパネル2と、下面を構成する平板状の第3メンバパネル3とでクロスメンバAを構成したが、上面および車体前後方向一側面としての後面を構成する断面略L字状の第1メンバパネルと、車体前後方向他側面としての前面を構成する平板状の第2メンバパネルと、下面を構成する平板状の第3メンバパネルとでクロスメンバが構成されていてもよい。
この場合、第2メンバパネルの中央部分の車幅方向中央位置の下部にダンプシリンダの基端を接続する接続部が前方に凸設されることになる。
【0035】
【発明の効果】
以上の如く、本発明の請求項1に係わるクロスメンバ構造によれば、第1ないし第3メンバパネルによって車幅方向に延びる閉断面状に形成するとともに、車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面を車幅方向外方に行くに従い車体前後方向他側に位置付けて断面形状を車体前後方向他側方に拡大させることで、クロスメンバ自身の剛性強度を閉断面形状により確保する上、左右のサイドフレームに対する接合強度も十分に確保し、ダンプシリンダの伸縮時にダンプシリンダ基端の接続部に非常に大きな荷重が作用した際の局所的な応力集中を緩和させることができる。
【0036】
そして、本発明の請求項2に係わるクロスメンバ構造によれば、応力集中が危惧される第2メンバパネルの下端部付近から少なくとも肉厚分だけ車体前後方向一側にオフセットさせた位置で第3メンバパネルの車体前後方向他側端を第2メンバパネルに接合することで、第3メンバパネルの車体前後方向他側端と第2メンバパネルの下端との接合部位への応力集中を防止し、第2メンバパネル下端部付近での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることができる。
【0037】
また、本発明の請求項3に係わるクロスメンバ構造によれば、応力集中が危惧される車幅方向中央部の車体前後方向他側面と車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面とを所定の曲率半径の円弧を介して折曲させて連結することで、車幅方向中央部と車幅方向左右両外側部との車体前後方向他側端同士の連結部位への応力集中を分散し、車幅方向中央部と車幅方向左右両外側部との車体前後方向他側端同士の連結部位での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることができる。
【0038】
更に、本発明の請求項4に係わるクロスメンバ構造によれば、車幅方向中央部を車体前後方向へ延びる略円筒状の接続部を、その外径よりも内側位置において車幅方向中央部を車幅方向から仕切るリブによって接合することで、ダンプシリンダの伸縮時に接続部に作用する非常に大きな荷重をリブによって効果的に分散し、接続部付近での局所的な応力集中をより効果的に緩和させることができる。
【0039】
しかも、本発明の請求項5に係わるクロスメンバ構造によれば、所定値未満の応力しか作用しない第3メンバパネルの車幅方向左右両外側部に切欠部を設けることで、クロスメンバ自身の剛性強度を低下させることなく重量を軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るクロスメンバ構造を斜め下方から見た斜視図である。
【図2】クロスメンバ構造を車体下方から見た底面図である。
【図3】クロスメンバ構造を車体後方から見た背面図である。
【図4】図3のX−X線において切断した断面図である。
【図5】第1メンバパネルを車体前方から見た正面図である。
【図6】第1メンバパネルを車体下方から見た底面図である。
【図7】第2メンバパネルを車体後方から見た背面図である。
【図8】第2メンバパネルを車体下方から見た底面図である。
【図9】第3メンバパネルを車体後方から見た背面図である。
【図10】第3メンバパネルを車体下方から見た底面図である。
【図11】ダンプシリンダ伸縮時における支持部への荷重によりクロスメンバに作用する応力の分布状況を示す図である。
【符号の説明】
1 第1メンバパネル
11 上面パネル部(クロスメンバの上面)
11a 円弧部(円弧)
12 前面パネル部(クロスメンバの前面)
2 第2メンバパネル
21 接続部
22 円弧部(円弧)
3 第3メンバパネルと
32 切欠部
4 リブ
A クロスメンバ
A1 中央部分(車幅方向中央部)
A2 左右両側部分(車幅方向左右両外側部)
S サイドフレーム
Claims (5)
- 車両の車幅方向両端下部を車両前後方向に延びる左右一対のサイドフレームの間に架設されるように車幅方向へ延びるクロスメンバ構造であって、
上面および車体前後方向一側面を構成するように断面略L字状に形成された第1メンバパネルと、
ダンプシリンダの基端が接続される接続部を車幅方向中央部に有し、車体前後方向他側面を構成するように上記第1メンバパネルの上面他側端に上端が接合された平板状の第2メンバパネルと、
下面を構成するように上記第1メンバパネルの車体前後方向一側面下端および第2メンバパネルの下端に前後両端が接合された平板状の第3メンバパネルと
を備え、
上記第1ないし第3メンバパネルによって閉断面状に形成されているとともに、
車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面は、車幅方向中央部に対し断面形状を車体前後方向他側方に拡大させるように、車幅方向外方に行くに従い車体前後方向他側に位置付けられていることを特徴とするクロスメンバ構造。 - 上記請求項1に記載のクロスメンバ構造において、
第3メンバパネルの車体前後方向他側端は、第2メンバパネルの下端に対し少なくとも肉厚分だけ車体前後方向一側にオフセットされるように、第2メンバパネルの下端に接合されていることを特徴とするクロスメンバ構造。 - 上記請求項1に記載のクロスメンバ構造において、
車幅方向中央部の車体前後方向他側面と、この車幅方向中央部に対し車体前後方向他側に位置付けられる車幅方向左右両外側部の車体前後方向他側面とは、所定の曲率半径の円弧を介して折曲されていることを特徴とするクロスメンバ構造。 - 上記請求項1に記載のクロスメンバ構造において、
車幅方向中央部には、少なくとも左右一対のリブが設けられ、
この各リブは、車体前後方向へ延びる略円筒状の接続部に対し、その外径よりも内側位置において車幅方向中央部を車幅方向から仕切るように接合されていることを特徴とするクロスメンバ構造。 - 上記請求項1に記載のクロスメンバ構造において、
接続部に作用する荷重によって作用する応力が所定値未満となる第3メンバパネルの車幅方向左右両外側部には、切欠部が設けられていることを特徴とするクロスメンバ構造。
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