JP2004082617A - 樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構 - Google Patents
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Abstract
【目的】シャッター板の動作不良を発生せず、樹脂材料の飛散ない新規な樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構を開発することにある。
【構成】すり鉢状の底部(2)を有し、当該底部(2)に樹脂流出孔(3)を有する樹脂供給ホッパ(1)と、樹脂流出孔(3)の直上に配置され、樹脂流出孔(3)に対向する面に凹所(4)が形成され且つ前記底部(2)との間に樹脂通流間隙(5)が形成されている傘状部材(6)と、前記樹脂流出孔(3)にスライド自在に配設され、上昇時にはその上端(7)が傘状部材(6)の凹所(4)の下面(8)に一致あるいは凹所(4)内に入り込み、下降時には凹所(4)から離脱して、上端開口(9)から樹脂供給ホッパ(1)内の樹脂材料(10)を下部の樹脂材料被供給部(11)に供給する樹脂供給パイプ(1)とで構成されていること特徴とする。
【選択図】 図1
【構成】すり鉢状の底部(2)を有し、当該底部(2)に樹脂流出孔(3)を有する樹脂供給ホッパ(1)と、樹脂流出孔(3)の直上に配置され、樹脂流出孔(3)に対向する面に凹所(4)が形成され且つ前記底部(2)との間に樹脂通流間隙(5)が形成されている傘状部材(6)と、前記樹脂流出孔(3)にスライド自在に配設され、上昇時にはその上端(7)が傘状部材(6)の凹所(4)の下面(8)に一致あるいは凹所(4)内に入り込み、下降時には凹所(4)から離脱して、上端開口(9)から樹脂供給ホッパ(1)内の樹脂材料(10)を下部の樹脂材料被供給部(11)に供給する樹脂供給パイプ(1)とで構成されていること特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、どのような形状の樹脂材料であっても噛み込みがなくスムーズに下部の樹脂材料被供給部に樹脂材料を供給することができる樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、下部の樹脂材料被供給部に樹脂材料を供給・停止する樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構には、樹脂供給ホッパの底部から下方に突出した樹脂供給筒体にシャッター板を挿脱自在に配設したスライドタイプや、前記樹脂供給筒体内において回動して樹脂供給筒体を開閉するバタフライ弁を使用したものが一般的である。
【0003】
このような樹脂シャッター機構にあっては、内部に樹脂材料が残留したり、特に前記スライドタイプの樹脂シャッター機構の場合には、シャッター板に樹脂材料が付着してシャッター板がスライドするたびに樹脂供給筒体から引きだされたシャッター板と樹脂供給筒体に設けたスライド孔との間から樹脂材料が外部に飛び出したり、両者の間隙に樹脂材料が挟まってシャッター板の動作不良を引き起こしたり(特に、樹脂材料が破砕され、粒状でなく細かい板状の破砕再生材料である場合、わずかな隙間に入り込んでシャッター板の動作不良引き起こす。)、あるいは樹脂供給筒体に押し込まれたシャッター板の衝撃により樹脂供給筒体内の樹脂材料が周囲に飛散する現象が発生していた。また、バタフライ弁は高価であるため、特殊用途にのみ適用されているだけであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、シャッター板の動作不良を発生せず、樹脂材料の飛散のない安価な樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構を開発することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の樹脂供給ホッパ(1)の樹脂シャッター機構(A)は、「すり鉢状の底部(2)を有し、当該底部(2)に樹脂流出孔(3)を有する樹脂供給ホッパ(1)と、樹脂流出孔(3)の直上に配置され、樹脂流出孔(3)に対向する面に凹所(4)が形成され且つ前記底部(2)との間に樹脂通流間隙(5)が形成されている傘状部材(6)と、前記樹脂流出孔(3)にスライド自在に配設され、上昇時にはその上端(7)が傘状部材(6)の凹所(4)の下面(8)に一致あるいは凹所(4)内に入り込み、下降時には凹所(4)から離脱して、その上端開口(9)から樹脂供給ホッパ(1)内の樹脂材料(10)を流入させて下部の樹脂材料被供給部(11)に供給する樹脂供給パイプ(1)とで構成されている」ことを特徴とする。
【0006】
これによれば、樹脂供給パイプ(1)が上昇して、その上端(7)が傘状部材(6)の凹所(4)の下面(8)に一致あるいは凹所(4)内に入り込むと、樹脂材料(10)の樹脂供給パイプ(1)の上端開口(9)への流入が停止し、下部の樹脂材料被供給部(11)への樹脂材料(10)の供給が停止する。そして、樹脂供給パイプ(1)が下降して、凹所(4)から離脱すると樹脂供給ホッパ(1)内の樹脂材料(10)が上端開口(9)に流れ込み、下部の樹脂材料被供給部(11)に供給されるようになっている。
【0007】
ここで、樹脂供給パイプ(1)の上端(7)は傘状部材(6)の直下にて樹脂材料(10)の中を昇降するだけであり、傘状部材(6)と接触しないので樹脂材料(10)を噛み込むこともなければ樹脂材料(10)を周囲に飛散させることもなく、極めてスムーズ樹脂材料(10)を供給することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施例に従って説明する。樹脂供給ホッパ(1)は上部が円筒状であり底部(2)がすり鉢状で、その上端が開口した形状を有しており、底部(2)の中央部分(最下部)に樹脂流出孔(3)が穿設されている。樹脂流出孔(3)に向かって下り傾斜に形成されているすり鉢状底部(2)の形状は、特段特定されるものではないが、本実施例では底部(2)の上部(2a)が急斜面に、下部(2b)が上部(2a)より緩斜面に形成されている。図示していないが底部(2)の形状が樹脂流出孔(3)に近づくに連れて次第に緩斜面となる凹面状あるいはその逆の急斜面となる朝顔状に形成されていってもよい。そして、押出成形機(20)に立設された門型のフレーム(19)にて押出成形機(20)の上方に設置されている。
【0009】
傘状部材(6)は、前記樹脂流出孔(3)の直上に配置され、樹脂流出孔(3)に対向する面に凹所(4)[=下面]が形成されている。本実施例では、下面が開口した円錐状のものであるが、勿論、これに限られることはなく上面形状は半球状のような、樹脂材料(10)が滑り落ちて溜まらないような形状のものであればよい。更に、前記底部(2)との間に樹脂材料(10)が流れ落ちる樹脂通流間隙(5)が形成され、底部(2)に立設された丸棒で構成された支持部材(13)によってその周縁部が複数箇所(この場合は四カ所)支持されている。
【0010】
樹脂供給パイプ(12)は筒状(円筒状のものに限られず角筒状のものでもよい)のもので、前記樹脂流出孔(3)にスライド自在に配設されている。この樹脂供給パイプ(12)は、アーム(14)を介して昇降駆動シリンダ(15)のロッド(16)に取り付けられている。また、前記樹脂流出孔(3)の下面開口にはリング状のパイプガイド(17)が取り付けられ、その中に樹脂供給パイプ(12)が挿通されガイドされている。本実施例ではパイプガイド(17)は樹脂、例えば硬くて滑り性に優れたジュラコン(登録商標)、安定性と滑り性に優れたテフロン(登録商標)或いはゴム系樹脂などが使用される。
【0011】
昇降駆動シリンダ(15)は垂直に配設されて前記フレーム(19)に固定されており、その下面からロッド(16)がスライドするように取り付けられており、前記ロッド(16)の突出端に前記アーム(14)が取り付けられている。
【0012】
樹脂供給パイプ(12)の直下には樹脂材料被供給部(11)が配置されている。樹脂材料被供給部(11)はフレーム(19)に取り付けられたホッパ受け金具(21)、ホッパ受け金具(21)に取り付けられた計量ホッパ(22)および樹脂計量用のロードセル(23)によって構成されており、計量ホッパ(22)はホッパ受け金具(21)の上に取り付けられ、ホッパ受け金具(21)はロードセル(23)を介してフレーム(19)に取り付けられている。前記ホッパ受け金具(21)は下面が開口しており、当該下面開口部(24)が押出成形機(20)の原料供給口(25)内に挿入されている。
【0013】
使用される樹脂材料(10)はヴァージン・ペレットのみならず破砕された異形材を多量に含む再生材が使用されることがある。
【0014】
しかして、押出成形機(20)内の樹脂材料(10)は加熱・混練されて押し出され、消費されていくが、これに合わせて樹脂材料被供給部(11)から樹脂材料(10)が供給される。これによって樹脂材料被供給部(11)の計量ホッパ(22)内の樹脂材料(10)が次第に減少し、これを前記ロードセル(23)が検出している。計量ホッパ(22)内の樹脂材料(10)の重量が下限値に達すると、ロードセル(23)からの信号により昇降駆動シリンダ(15)が作動してそのロッド(16)が上限位置から下限位置まで移動する。この動作に合わせてアーム(14)を介してロッド(16)に取り付けられている樹脂供給パイプ(12)も上限位置から下限位置まで移動する。
【0015】
樹脂供給パイプ(12)の上限位置は、図4に示すように本実施例ではその上端(7)が傘状部材(6)の下面(8)に一致する位置あるいは傘状部材(6)の凹所(4)内に入り込むような位置である。(勿論、傘状部材(6)の下面(8)から上端(7)が若干離間したとしても、その上端開口(9)に樹脂材料(10)が流入しない程度であれば事実上傘状部材(6)の下面(8)に一致する位置に含まれることはいうまでもない。)
また、樹脂供給パイプ(12)の下限位置は、図3に示すように本実施例ではその上端(7)が樹脂流出孔(3)に一致するところであるが、勿論、これに限られるものでなく、樹脂流出孔(3)より上に突出していても樹脂材料(10)の上端開口(9)への樹脂材料(10)の流入が行われる限り問題はない。この意味から、樹脂供給パイプ(12)の下限位置は、傘状部材(6)の下面(8)からその上端(7)が離間し、樹脂材料(10)の前記上端開口(9)への流入が行われる位置ということになる。
【0016】
樹脂供給パイプ(12)が上限位置に位置するとき、その上端(7)は前述のように傘状部材(6)の下面(8)に一致する位置あるいは傘状部材(6)の凹所(4)内に入り込んでいるので、その上端(7)は傘状部材(6)の下方において樹脂材料(10)の上面から若干突出しており、樹脂材料(10)は上端開口(9)から樹脂供給パイプ(12)内に入り込まない。換言すれば、樹脂供給ホッパ(1)内の樹脂材料(10)は傘状部材(6)に妨げられて傘状部材(6)の凹所(4)内まで入り込まず、傘状部材(6)の凹所(4)内に樹脂材料(10)のない空間部分(4a)が生ずる。この空間部分(4a)内に樹脂供給パイプ(1)の上端(7)が突出しておれば上端開口(9)への樹脂材料(10)の流入を阻止することができる。
【0017】
さて、前述のように昇降駆動シリンダ(15)が作動して樹脂供給パイプ(12)が下降し、樹脂材料(10)内に潜り込始めると樹脂供給パイプ(12)の上端開口(9)から樹脂材料(10)が流入し、下方の計量ホッパ(22)内に落下・供給される。樹脂供給パイプ(12)は下限位置まで降下し、その位置で停止して樹脂材料(10)の供給が続く。
【0018】
樹脂材料被供給部(11)では連続的に押出成形機(20)の原料供給口(25)に樹脂材料(10)が供給されており、当該供給量よりも多い樹脂材料(10)の供給が樹脂供給ホッパ(1)から行われ、その差が計量ホッパ(22)に溜まりこれがロードセル(23)によって計量される。
【0019】
計量ホッパ(22)に溜まった樹脂材料(10)が上限値を越えた時、ロードセル(23)からの指令により昇降駆動シリンダ(15)が逆方向作動して樹脂供給パイプ(12)が上昇する。そして、すでに述べたように樹脂供給パイプ(12)の上端(7)が傘状部材(6)の下方に形成された樹脂材料(10)の存在しない空間部分(4a)に顔を出した時点で樹脂材料(10)の樹脂供給パイプ(12)への供給が停止する。これと共に計量ホッパ(22)への樹脂材料(10)の供給が停止する。
【0020】
ここで、樹脂供給パイプ(12)の昇降にあたって、樹脂供給パイプ(12)はガタなくパイプガイド(17)にガイドされることになる。換言すれば、樹脂供給パイプ(12)とパイプガイド(17)の間にはわずかな隙間しか形成されておらず、樹脂材料(10)が再生材のような異形形状を多量に含むようなものであったとしても前記隙間への噛み込みを防止することができる。
【0021】
また、樹脂供給パイプ(12)の昇降によって底部(2)に溜まった樹脂材料(10)が撹拌されるので、ブリッジが解消され樹脂材料(10)の流出が円滑に行われるようになる。また、前述のようにバイブレータを装着すればその振動により更にブリッジの解消が促進されることになる。
【0022】
【発明の効果】
本発明にあっては、樹脂供給ホッパの底部に傘状部材が設けられ、樹脂供給ホッパの底部に設けられた樹脂流出孔に樹脂供給パイプがスライド自在に挿通されており、上昇時には樹脂供給パイプの上端が傘状部材の凹所内に入り込み或いは凹所の下面に一致し、下降時には凹所から離脱して上端開口から樹脂供給ホッパ内の樹脂材料が流入するようになっているので、安価な機構にて樹脂材料を噛み込むこともなければ周囲に飛散させることもなく、極めてスムーズ樹脂材料を供給することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図。
【図2】図1の底部の半断面斜視図。
【図3】図1に示す底部において、樹脂供給パイプが下限位置に位置した場合の断面図。
【図4】図1に示す底部において、樹脂供給パイプが上限位置に位置した場合の断面図。
【符号の説明】
(1) 樹脂供給ホッパ
(2) 底部
(3) 樹脂流出孔
(4) 凹所
(5) 樹脂通流間隙
(6) 傘状部材
(7) 上端
(8) 下面
(9) 上端開口
(10) 樹脂材料
(11) 樹脂材料被供給部
【産業上の利用分野】
本発明は、どのような形状の樹脂材料であっても噛み込みがなくスムーズに下部の樹脂材料被供給部に樹脂材料を供給することができる樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、下部の樹脂材料被供給部に樹脂材料を供給・停止する樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構には、樹脂供給ホッパの底部から下方に突出した樹脂供給筒体にシャッター板を挿脱自在に配設したスライドタイプや、前記樹脂供給筒体内において回動して樹脂供給筒体を開閉するバタフライ弁を使用したものが一般的である。
【0003】
このような樹脂シャッター機構にあっては、内部に樹脂材料が残留したり、特に前記スライドタイプの樹脂シャッター機構の場合には、シャッター板に樹脂材料が付着してシャッター板がスライドするたびに樹脂供給筒体から引きだされたシャッター板と樹脂供給筒体に設けたスライド孔との間から樹脂材料が外部に飛び出したり、両者の間隙に樹脂材料が挟まってシャッター板の動作不良を引き起こしたり(特に、樹脂材料が破砕され、粒状でなく細かい板状の破砕再生材料である場合、わずかな隙間に入り込んでシャッター板の動作不良引き起こす。)、あるいは樹脂供給筒体に押し込まれたシャッター板の衝撃により樹脂供給筒体内の樹脂材料が周囲に飛散する現象が発生していた。また、バタフライ弁は高価であるため、特殊用途にのみ適用されているだけであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の解決課題は、シャッター板の動作不良を発生せず、樹脂材料の飛散のない安価な樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構を開発することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の樹脂供給ホッパ(1)の樹脂シャッター機構(A)は、「すり鉢状の底部(2)を有し、当該底部(2)に樹脂流出孔(3)を有する樹脂供給ホッパ(1)と、樹脂流出孔(3)の直上に配置され、樹脂流出孔(3)に対向する面に凹所(4)が形成され且つ前記底部(2)との間に樹脂通流間隙(5)が形成されている傘状部材(6)と、前記樹脂流出孔(3)にスライド自在に配設され、上昇時にはその上端(7)が傘状部材(6)の凹所(4)の下面(8)に一致あるいは凹所(4)内に入り込み、下降時には凹所(4)から離脱して、その上端開口(9)から樹脂供給ホッパ(1)内の樹脂材料(10)を流入させて下部の樹脂材料被供給部(11)に供給する樹脂供給パイプ(1)とで構成されている」ことを特徴とする。
【0006】
これによれば、樹脂供給パイプ(1)が上昇して、その上端(7)が傘状部材(6)の凹所(4)の下面(8)に一致あるいは凹所(4)内に入り込むと、樹脂材料(10)の樹脂供給パイプ(1)の上端開口(9)への流入が停止し、下部の樹脂材料被供給部(11)への樹脂材料(10)の供給が停止する。そして、樹脂供給パイプ(1)が下降して、凹所(4)から離脱すると樹脂供給ホッパ(1)内の樹脂材料(10)が上端開口(9)に流れ込み、下部の樹脂材料被供給部(11)に供給されるようになっている。
【0007】
ここで、樹脂供給パイプ(1)の上端(7)は傘状部材(6)の直下にて樹脂材料(10)の中を昇降するだけであり、傘状部材(6)と接触しないので樹脂材料(10)を噛み込むこともなければ樹脂材料(10)を周囲に飛散させることもなく、極めてスムーズ樹脂材料(10)を供給することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示実施例に従って説明する。樹脂供給ホッパ(1)は上部が円筒状であり底部(2)がすり鉢状で、その上端が開口した形状を有しており、底部(2)の中央部分(最下部)に樹脂流出孔(3)が穿設されている。樹脂流出孔(3)に向かって下り傾斜に形成されているすり鉢状底部(2)の形状は、特段特定されるものではないが、本実施例では底部(2)の上部(2a)が急斜面に、下部(2b)が上部(2a)より緩斜面に形成されている。図示していないが底部(2)の形状が樹脂流出孔(3)に近づくに連れて次第に緩斜面となる凹面状あるいはその逆の急斜面となる朝顔状に形成されていってもよい。そして、押出成形機(20)に立設された門型のフレーム(19)にて押出成形機(20)の上方に設置されている。
【0009】
傘状部材(6)は、前記樹脂流出孔(3)の直上に配置され、樹脂流出孔(3)に対向する面に凹所(4)[=下面]が形成されている。本実施例では、下面が開口した円錐状のものであるが、勿論、これに限られることはなく上面形状は半球状のような、樹脂材料(10)が滑り落ちて溜まらないような形状のものであればよい。更に、前記底部(2)との間に樹脂材料(10)が流れ落ちる樹脂通流間隙(5)が形成され、底部(2)に立設された丸棒で構成された支持部材(13)によってその周縁部が複数箇所(この場合は四カ所)支持されている。
【0010】
樹脂供給パイプ(12)は筒状(円筒状のものに限られず角筒状のものでもよい)のもので、前記樹脂流出孔(3)にスライド自在に配設されている。この樹脂供給パイプ(12)は、アーム(14)を介して昇降駆動シリンダ(15)のロッド(16)に取り付けられている。また、前記樹脂流出孔(3)の下面開口にはリング状のパイプガイド(17)が取り付けられ、その中に樹脂供給パイプ(12)が挿通されガイドされている。本実施例ではパイプガイド(17)は樹脂、例えば硬くて滑り性に優れたジュラコン(登録商標)、安定性と滑り性に優れたテフロン(登録商標)或いはゴム系樹脂などが使用される。
【0011】
昇降駆動シリンダ(15)は垂直に配設されて前記フレーム(19)に固定されており、その下面からロッド(16)がスライドするように取り付けられており、前記ロッド(16)の突出端に前記アーム(14)が取り付けられている。
【0012】
樹脂供給パイプ(12)の直下には樹脂材料被供給部(11)が配置されている。樹脂材料被供給部(11)はフレーム(19)に取り付けられたホッパ受け金具(21)、ホッパ受け金具(21)に取り付けられた計量ホッパ(22)および樹脂計量用のロードセル(23)によって構成されており、計量ホッパ(22)はホッパ受け金具(21)の上に取り付けられ、ホッパ受け金具(21)はロードセル(23)を介してフレーム(19)に取り付けられている。前記ホッパ受け金具(21)は下面が開口しており、当該下面開口部(24)が押出成形機(20)の原料供給口(25)内に挿入されている。
【0013】
使用される樹脂材料(10)はヴァージン・ペレットのみならず破砕された異形材を多量に含む再生材が使用されることがある。
【0014】
しかして、押出成形機(20)内の樹脂材料(10)は加熱・混練されて押し出され、消費されていくが、これに合わせて樹脂材料被供給部(11)から樹脂材料(10)が供給される。これによって樹脂材料被供給部(11)の計量ホッパ(22)内の樹脂材料(10)が次第に減少し、これを前記ロードセル(23)が検出している。計量ホッパ(22)内の樹脂材料(10)の重量が下限値に達すると、ロードセル(23)からの信号により昇降駆動シリンダ(15)が作動してそのロッド(16)が上限位置から下限位置まで移動する。この動作に合わせてアーム(14)を介してロッド(16)に取り付けられている樹脂供給パイプ(12)も上限位置から下限位置まで移動する。
【0015】
樹脂供給パイプ(12)の上限位置は、図4に示すように本実施例ではその上端(7)が傘状部材(6)の下面(8)に一致する位置あるいは傘状部材(6)の凹所(4)内に入り込むような位置である。(勿論、傘状部材(6)の下面(8)から上端(7)が若干離間したとしても、その上端開口(9)に樹脂材料(10)が流入しない程度であれば事実上傘状部材(6)の下面(8)に一致する位置に含まれることはいうまでもない。)
また、樹脂供給パイプ(12)の下限位置は、図3に示すように本実施例ではその上端(7)が樹脂流出孔(3)に一致するところであるが、勿論、これに限られるものでなく、樹脂流出孔(3)より上に突出していても樹脂材料(10)の上端開口(9)への樹脂材料(10)の流入が行われる限り問題はない。この意味から、樹脂供給パイプ(12)の下限位置は、傘状部材(6)の下面(8)からその上端(7)が離間し、樹脂材料(10)の前記上端開口(9)への流入が行われる位置ということになる。
【0016】
樹脂供給パイプ(12)が上限位置に位置するとき、その上端(7)は前述のように傘状部材(6)の下面(8)に一致する位置あるいは傘状部材(6)の凹所(4)内に入り込んでいるので、その上端(7)は傘状部材(6)の下方において樹脂材料(10)の上面から若干突出しており、樹脂材料(10)は上端開口(9)から樹脂供給パイプ(12)内に入り込まない。換言すれば、樹脂供給ホッパ(1)内の樹脂材料(10)は傘状部材(6)に妨げられて傘状部材(6)の凹所(4)内まで入り込まず、傘状部材(6)の凹所(4)内に樹脂材料(10)のない空間部分(4a)が生ずる。この空間部分(4a)内に樹脂供給パイプ(1)の上端(7)が突出しておれば上端開口(9)への樹脂材料(10)の流入を阻止することができる。
【0017】
さて、前述のように昇降駆動シリンダ(15)が作動して樹脂供給パイプ(12)が下降し、樹脂材料(10)内に潜り込始めると樹脂供給パイプ(12)の上端開口(9)から樹脂材料(10)が流入し、下方の計量ホッパ(22)内に落下・供給される。樹脂供給パイプ(12)は下限位置まで降下し、その位置で停止して樹脂材料(10)の供給が続く。
【0018】
樹脂材料被供給部(11)では連続的に押出成形機(20)の原料供給口(25)に樹脂材料(10)が供給されており、当該供給量よりも多い樹脂材料(10)の供給が樹脂供給ホッパ(1)から行われ、その差が計量ホッパ(22)に溜まりこれがロードセル(23)によって計量される。
【0019】
計量ホッパ(22)に溜まった樹脂材料(10)が上限値を越えた時、ロードセル(23)からの指令により昇降駆動シリンダ(15)が逆方向作動して樹脂供給パイプ(12)が上昇する。そして、すでに述べたように樹脂供給パイプ(12)の上端(7)が傘状部材(6)の下方に形成された樹脂材料(10)の存在しない空間部分(4a)に顔を出した時点で樹脂材料(10)の樹脂供給パイプ(12)への供給が停止する。これと共に計量ホッパ(22)への樹脂材料(10)の供給が停止する。
【0020】
ここで、樹脂供給パイプ(12)の昇降にあたって、樹脂供給パイプ(12)はガタなくパイプガイド(17)にガイドされることになる。換言すれば、樹脂供給パイプ(12)とパイプガイド(17)の間にはわずかな隙間しか形成されておらず、樹脂材料(10)が再生材のような異形形状を多量に含むようなものであったとしても前記隙間への噛み込みを防止することができる。
【0021】
また、樹脂供給パイプ(12)の昇降によって底部(2)に溜まった樹脂材料(10)が撹拌されるので、ブリッジが解消され樹脂材料(10)の流出が円滑に行われるようになる。また、前述のようにバイブレータを装着すればその振動により更にブリッジの解消が促進されることになる。
【0022】
【発明の効果】
本発明にあっては、樹脂供給ホッパの底部に傘状部材が設けられ、樹脂供給ホッパの底部に設けられた樹脂流出孔に樹脂供給パイプがスライド自在に挿通されており、上昇時には樹脂供給パイプの上端が傘状部材の凹所内に入り込み或いは凹所の下面に一致し、下降時には凹所から離脱して上端開口から樹脂供給ホッパ内の樹脂材料が流入するようになっているので、安価な機構にて樹脂材料を噛み込むこともなければ周囲に飛散させることもなく、極めてスムーズ樹脂材料を供給することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す正面図。
【図2】図1の底部の半断面斜視図。
【図3】図1に示す底部において、樹脂供給パイプが下限位置に位置した場合の断面図。
【図4】図1に示す底部において、樹脂供給パイプが上限位置に位置した場合の断面図。
【符号の説明】
(1) 樹脂供給ホッパ
(2) 底部
(3) 樹脂流出孔
(4) 凹所
(5) 樹脂通流間隙
(6) 傘状部材
(7) 上端
(8) 下面
(9) 上端開口
(10) 樹脂材料
(11) 樹脂材料被供給部
Claims (1)
- すり鉢状の底部を有し、当該底部に樹脂流出孔を有する樹脂供給ホッパと、樹脂流出孔の直上に配置され、樹脂流出孔に対向する面に凹所が形成され且つ前記底部との間に樹脂通流間隙が形成されている傘状部材と、前記樹脂流出孔にスライド自在に配設され、上昇時にはその上端が傘状部材の凹所の下面に一致あるいは凹所内に入り込み、下降時には凹所から離脱して、その上端開口から樹脂供給ホッパ内の樹脂材料を流入させて下部の樹脂材料被供給部に供給する樹脂供給パイプとで構成されていること特徴とする樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002249354A JP2004082617A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002249354A JP2004082617A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004082617A true JP2004082617A (ja) | 2004-03-18 |
Family
ID=32056498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002249354A Pending JP2004082617A (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | 樹脂供給ホッパの樹脂シャッター機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004082617A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104908178A (zh) * | 2015-06-08 | 2015-09-16 | 河北益生环保科技有限公司 | 一种碎石球体填料的生产设备及制作方法 |
JP2016152791A (ja) * | 2015-02-20 | 2016-08-25 | アグリテクノ矢崎株式会社 | 粒状物補給装置 |
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2002
- 2002-08-28 JP JP2002249354A patent/JP2004082617A/ja active Pending
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CN104908178A (zh) * | 2015-06-08 | 2015-09-16 | 河北益生环保科技有限公司 | 一种碎石球体填料的生产设备及制作方法 |
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