JP2004082324A - 光学レンズの研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】NC制御による切削機によって切削加工されたレンズ5の切削面5bを研磨パッド10を取付けた研磨治具と研磨剤を用いて研磨する。研磨に当たっては、硬質のフェルトからなる研磨パッド10を用いて2回研磨する。第1の研磨工程では、砥粒の平均粒径が1.4〜3.0μmの研磨剤を用いて2〜6分間荒研磨し、変曲点近傍に発生した加工段差Mを取り除く(図13(a))。第2の研磨工程では、新しい研磨パッド10と交換し、砥粒の平均粒径が0.5〜1.2μmの研磨剤を用いて30秒〜1分間仕上げ研磨する(図13(b))。
【選択図】 図13
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学レンズの研磨方法に関し、特にプラスチックレンズの切削加工された曲面を弾性材料よりなる研磨治具を用いて研磨する場合に好適な研磨方法に関する。
【0002】
従来、仕上がり寸法よりも肉厚のレンズ(例えば、セミフィニッシュレンズ)を切削、研磨して光学レンズを製造する方法としては、切削機(以下、カーブジェネレータという)によって砂掛けしろ、研磨しろを見込んだ所定の面形状に切削する切削工程と、ラッピング加工に似た砂掛け工程(加工皿を使用)と、研磨装置による研磨工程(研磨皿を使用)の3工程によって製作していた。しかし、最近では高速で高精度のNC(数値)制御のカーブジェネレータが使用されるようになり、切削加工を行なった後研磨することで砂掛け工程を省略し、製造工程を実質的に2工程としている。上記したような高精度なNC制御のカーブジェネレータとしては、一般に市販されているものを使用できる。
【0003】
NC制御によるカーブジェネレータで所定の面形状に切削されたレンズの凹面を研磨装置によって研磨するには、研磨したい凹面の形状と略一致する凸面を有する金属製の研磨治具に研磨パッドを貼付け、これを研磨したい凹面に押し付けた状態で研磨治具とレンズを相対的に摺動させることにより行っていた。しかしながら、このような方法で研磨する場合、研磨したいレンズの凹面の形状毎に異なった研磨治具を用意する必要がある。例えば、乱視矯正用のトーリックレンズの場合、トーリック面(円弧を、その円弧と同一面内にあり円弧の曲率中心を通らない軸の回りに回転させて得られる面の一部)が3000〜4000種類にも及ぶため、その数だけの研磨治具を用意する必要があった。このため、研磨治具の製造コストが嵩むばかりか、保管場所も広い収納スペースを必要とし、その管理が煩雑であった。
【0004】
また、球面、トーリック面だけではなく、非球面(頂点から周辺にかけ曲率が連続的に変化する回転面の一部)形状、非トーリック面(曲率が異なる互いに垂直な主経線をもつ面で、少なくとも一方の主経線の断面が円ではない面)形状、累進多焦点レンズのような自由曲面形状など複雑な形状の凹面を形成する場合があり、このような場合には従来の研磨治具を用いた研磨方法では、研磨できないという問題があった。
【0005】
そこで、このような問題を解決するための方法として、例えば可撓性シートを用いた研磨装置および研磨治具が知られている(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−117604号公報
【0007】
前記特開2000−117604号公報に記載された研磨装置は、被研磨物を保持する保持具と、流体圧によってドーム状に膨らまされる可撓性シートを有する研磨治具と、前記可撓性シートの表面に貼り付けられる研磨パッドとを備え、前記保持具の左右および前後往復運動と、前記研磨治具の首振り旋回運動により研磨の軌跡が1周毎に少しずつずれる無軌道研磨軌跡で前記被研磨物の被研磨面を、前記研磨パッドと前記被研磨面との間に供給される研磨剤によって研磨するようにしたものである。
【0008】
研磨に当たっては、可撓性シートの内圧を変化させることで、ドームの曲率を変化させるようにしている。また、凹面がトーリック面で互いに直交する方向での曲率が大幅に異なる場合、球面状のドームではこのような凹面に追随できないおそれがあるため、可撓性シートの互いに直交する方向の一方の方向の両端部近傍において、押え治具を可撓性シートに押し付けて流体圧によるシートの膨らみ方を抑制することにより、ドームの曲率を互いに直交する方向で異ならせて被研磨物のトーリック面に近づけるようにしている。
【0009】
このように、流体圧と押え治具とによってドームの曲率を変化させると、1つの治具で広い範囲の凹面形状に対応できるため、凹面の形状毎に異なった研磨治具を用意する必要がなく、研磨治具の数を大幅に削減することができる利点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
NC制御によるカーブジェネレータによってレンズの凹面を切削加工する場合は、バックラッシュ現象により切削面に加工段差(うねり)が生成されるという問題があった。すなわち、レンズを切削するツール(バイト)は上下左右方向にも移動するというように変曲点を有する複雑な動きをするが、バイトをボールねじを使って移動させている場合、ボールねじの回転方向が変わるときに、ボールねじの遊びにより生じるバックラッシュ等により、変曲点近傍に図18に示すように数μm程度の加工段差Mが発生する。また、バイトをリニアモータを使って移動させている場合も移動方向が逆向きになるときの制御の遅れ等により同様の加工段差が発生する。したがって、この加工段差Mを次の研磨工程で除去し、所望の曲率の凹面に仕上げる必要がある。なお、図18において、(a)は研磨パッドPによる研磨中、(b)研磨後の状態を示すもので、Sはレンズの凹面、Tは研磨治具のバルーン部材(後述する)である。
【0011】
しかしながら、流体圧によって膨らませてドーム状表面を形成するような研磨治具を用いて研磨する場合は、研磨面が弾性力を有していることから従来金属製の研磨治具に使用しているような比較的柔らかい研磨パッドP(例えば、不織布製)を用いて凹面Sを研磨しても、図18(b)に示すように加工段差Mの形状に研磨パッドおよびドーム状表面が追随してしまうため加工段差Mを完全には取り除くことができず、依然として1〜2μm程度の加工段差Mが残ってしまうという問題があった。この場合、研磨時間を長くして通常の研磨しろに加えて加工段差分の研磨しろを加えた分だけ研磨すれば、加工段差Mを取り除くことができるが、その場合は必要以上に研磨しなければならないため研磨時間が長時間になるばかりか、レンズの外観品質、光学精度が悪化するという問題があった。
【0012】
そこで、本発明者らは研磨時間だけでなく研磨パッドの材質、その硬さ、研磨材(砥粒)の平均粒径、研磨回数、ドーム状表面の硬さ等の研磨条件を種々変更して実験を行なったところ、硬質の研磨パッドを用いると、加工段差を確実かつ短時間に取り除くことができることを見出した。また、研磨パッドの硬さをドーム状表面の硬さより硬くすることでより良好に研磨できることを見出した。具体的には、2回研磨する場合は、1回目の研磨工程においては砥粒の平均粒径が1.4〜3.0μmの研磨剤を用いて2〜6分程度荒研磨すると、加工段差を確実に取り除くことができ、2回目の研磨工程においては砥粒の平均粒径が0.5〜1.2μmの研磨剤を用いて30秒〜1分程度仕上げ研磨を行うとレンズの外観品質、光学精度等を損なうことがなく高精度に研磨することができることを見出した。
【0013】
本発明は上記した従来の問題および実験結果に基づいてなされたもので、その目的とするところは、NC制御によるカーブジェネレータによって切削加工された光学レンズの切削面の変曲点近傍に生成されるバックラッシュ等による加工段差を確実に取り除くことができ、外観品質、光学精度等の高精度な光学レンズを製造し得るようにした光学レンズの研磨方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために第1の発明は、NC制御による切削機によって切削加工された光学レンズの切削面を研磨パッドを取付けた研磨治具と研磨剤を用いて研磨する方法において、前記研磨治具は、弾性材料よりなり内部に流体が供給されることにより表面が膨張してドーム状に変形されるバルーン部材を備え、前記研磨パッドは、硬質の材料からなり、前記バルーン部材のドーム状表面上に取付けられ、前記切削面の変曲点近傍に発生している加工段差を取り除く第1の研磨工程と、この第1の研磨工程によって研磨された研磨面を仕上げ研磨する第2の研磨工程とを備え、前記第1の研磨工程で用いられる研磨剤の砥粒の平均粒径を前記第2の研磨工程で用いられる研磨剤の砥粒の平均粒径より大きくするとともに、第1の研磨工程の研磨時間を第2の研磨工程の研磨時間より長くして研磨するものである。
【0015】
第1の発明において、硬質の研磨パッドは、軟質のものに比べて変形し難く、砥粒を切削面に強く押し付ける。また、第1の研磨工程では、砥粒の平均粒径が大きく、研磨時間が長いので、切削面を荒研磨し加工段差を取り除く。第2の研磨工程では、第1の研磨工程に比べて砥粒の平均粒径が小さく研磨時間が短く、第1の研磨工程で研磨された研磨面を仕上げ研磨する。
【0016】
第2の発明は上記第1の発明において、第1の研磨工程において砥粒の平均粒径を1.4〜3.0μm、研磨時間を2〜6分とし、第2の研磨工程において砥粒の平均粒径を0.5〜1.2μm、研磨時間を30秒〜1分としたものである。
【0017】
第2の発明においては、第1の研磨工程で砥粒の平均粒径が1.4〜3.0μm、研磨時間が2〜6分であると、加工段差を確実に取り除くことができる。第2の研磨工程で砥粒の平均粒径が0.5〜1.2μm、研磨時間が30秒〜1分であると、第1の研磨工程によって研磨された研磨面を仕上げ研磨することができる。
【0018】
第3の発明は上記第1または第2の発明において、各研磨工程毎に新しい研磨パッドを用いて研磨するものである。
【0019】
第3の発明においては、研磨パッドが各研磨工程毎に新しいものに交換されるので、第1の研磨工程で用いられた研磨パッドに付着している砥粒が第2の研磨工程で研磨面を研磨することがない。
【0020】
第4の発明は上記第1、第2、第3の発明のうちのいずれか1つにおいて、研磨パッドが硬質のフェルトまたは発泡ウレタンからなるものである。
【0021】
第4の発明において、硬質のフェルトや発泡ウレタンからなる研磨パッドを使用して研磨した場合、レンズ表面性状(粗さ、形状、だれ等)が良好に研磨される。
【0022】
第5の発明は、NC制御による切削機によって切削加工された光学レンズの切削面を研磨パッドを取付けてなる研磨治具と研磨材を用いて研磨する方法において、前記研磨治具は、弾性材料よりなり内部に流体が供給されることにより表面が膨張してドーム状に変形されるバルーン部材を備え、前記研磨パッドは、前記バルーン部材のドーム状表面上に取付けられ、前記切削面の変曲点近傍に発生している加工段差を取り除く研磨工程を備え、前記研磨パッドを前記切削面に押し当てた時のこの研磨パッドの前記加工段差に対する形状追随性は、前記ドーム状表面を前記切削面に押し当てた時のこのドーム状表面の前記加工段差に対する形状追随性よりも低いものである。
【0023】
第5の発明においては、研磨パッドの加工段差に対する形状追随性がドーム状表面の追随性より低いので、加工段差に対しては研磨パッドが比較的硬いため追随し難く、確実に研磨除去することができるとともに、レンズ切削面形状に対してはドーム状表面が比較的柔らかいため良く追随するため、複雑な凹面形状であっても研磨が可能である。また、ドーム状表面の方が柔らかいことから研磨パッドの表面にドーム状表面が密着し、研磨パッドに均一に力が加わる。
【0024】
第6の発明は、上記第5の発明において、前記研磨パッドの硬さが70〜85(JIS−A)の範囲内であるものである。
【0025】
第6の発明においては、研磨パッドの硬さを70〜85(JIS−A)の範囲内としているので、良好に研磨することができる。
【0026】
第7の発明は、上記第5または第6の発明において、前記研磨工程における前記ドーム状表面中央部の硬さは5〜60(JIS−A)の範囲内であるものである。
【0027】
第7の発明においては、ドーム状表面中央部の硬さを5〜60(JIS−A)の範囲内としているので、良好に研磨することができる。
【0028】
第8の発明は、上記第5、第6、第7の発明のうちのいずれか1つにおいて、前記研磨パッドが硬質のフェルトまたは発泡ウレタンからなるものである。
【0029】
第8の発明においては、硬質のフェルトや発泡ウレタンからなる研磨パッドを使用して研磨した場合、レンズ表面性状(粗さ、形状、だれ等)が良好に研磨される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明に係る研磨治具を用いた研磨装置の概略構成図、図2はレンズにレンズ保持体を取付けた状態を示す断面図、図3はレイアウトブロッカーでレンズにレンズ保持体を取付けるときの状態を示す断面図、図4は研磨治具の平面図、図5は研磨パッドが取付けられた同研磨治具の平面図、図6は同研磨治具の底面図である。図7は図5のVII −VII 線断面図、図8は研磨治具の高さとバルーン部材のドーム部の曲率半径との関係を示す図、図9はバルブの断面図、図10は研磨パッドの平面図、図11は研磨パッドの締付部材の斜視図、図12(a)、(b)はそれぞれ研磨装置の無軌道研磨軌跡を示す概念図、図13(a)は本発明による研磨中の研磨面を示す図、(b)は研磨後の研磨面を示す図、図14は研磨剤の砥粒の粒径と粒度分布を示す図表、図15は研磨剤の比重、平均粒径およびPH値を示す図表、図16はカーブジェネレータの概略図である。
【0031】
第1の実施の形態においては、被研磨物として乱視矯正用のプラスチックレンズのトーリック面からなる凹面を研磨する研磨装置に適用した例を示す。また、研磨するレンズとしては、ウレタン系またはエピチオ系の樹脂からなる凸面だけが仕上げられたセミフィニッシュレンズを使用した。
【0032】
レンズ5の製造は、最初にレンズ5の凸面5aにレンズ保持体7を取付け、このレンズ保持体7を介してレンズ5をカーブジェネレータに取付け、レンズ5の凹面5bを所定の形状に切削した後、同様にレンズ保持体7を介してレンズ5を研磨装置に取付け、切削された面を研磨することにより行う。
【0033】
レンズ5をレンズ保持体7に取付けるには、図2に示すように予めレンズ5の凸面5aに傷防止用の保護フィルム12を密着させておき、その上に例えばLOH社製のレイアウトブロッカーと呼ばれる装置によって前記レンズ保持体7を取付ける。
【0034】
前記レンズ保持体7は、図2に示すように工具鋼等からなるヤトイ13と、このヤトイ13と前記レンズ5の凸面5aとの間に介在される接着剤16とで構成されている。接着剤16としては、通常低融点の合金(以下アロイという:alloy、例えば、Bi、Pb、Sn、Cd、Inの合金、融点約47℃)が用いられる。レンズ5とヤトイ13をアロイ16を介して固着するには、先ず図3に示すようにレイアウトブロッカーの取付台15の凹陥部15aにヤトイ13を嵌着する。また、取付台15の上面にブロッキングリング14をヤトイ13の外周を取り囲むように載置して位置決めピン17で位置決めするとともに固定具18により固定する。次に、保護フィルム12が密着されたレンズ5をブロッキングリング14の上に凸面5aを下にして載置し、レンズ5、ヤトイ13、ブロッキングリング14および取付台15の上面によって囲まれた空間に溶融したアロイ16を充填して冷却固化させる。なお、ヤトイ13とブロッキングリング14は、レンズ5の度数、外径、凸面5aの曲率に応じて大きさの異なるものが用いられる。
【0035】
このようにしてレンズ保持体7が取付けられたレンズ5は、3次元NC制御を行うカーブジェネレータに前記レンズ保持体7を介して取付けられ、凹面5bを所定の面形状に切削加工される。第1の実施の形態では、NC制御のカーブジェネレータとしてはシュナイダー社製のHSC100−Aを使用した。
【0036】
図16は上記したシュナイダー社製カーブジェネレータHSC100−Aを示す概略構成図で、レンズ素材Aを切削加工する場合、切削ツール(バイト)として焼結した多結晶ダイヤモンドや単結晶の天然ダイヤモンドを切削刃Bとして使用している。切削加工では、下軸C側にレンズAを取付け、下軸Cは移動せず軸回転を行い、上軸Dのバイトはレンズ外周から半径方向と上下方向の2軸制御を行い、合計3軸で制御を行って加工する。カーブジェネレータの下軸Cは1つで、上軸Dは荒切削用の第1のバイトFが取付けられた第1の上軸部Gと、仕上げ切削用の第2のバイトHが取付けられた第2の上軸部Iとの2つを備え、固定された下軸Cに対して上軸Dがスライドして第1と第2の上軸部G,Iを切り替える構造となっている。このようなカーブジェネレータの加工精度は3μm以内(レンズ径50mm)、最大表面粗さRyは0.3〜0.5μm程度である。
【0037】
このような装置を使用して切削したレンズ5には、凹面5bの変曲点近傍に、バックラッシュ等のため、図13(a)に示すように1〜2μm程度の加工段差Mが存在している。
【0038】
切削加工されたレンズ5は、その切削加工された面を研磨装置によって研磨される。以下、本発明に係る研磨方法を採用した研磨装置の概略構成について説明する。
図1において、全体を符号1で示す眼鏡レンズの研磨装置は、床面に設置された装置本体2と、この装置本体2に紙面において左右方向に移動自在でかつ水平な軸3を中心として紙面と直交する方向に回動自在に配設されたアーム4と、このアーム4を左右方向に往復移動させるとともに紙面と直交する方向に回動させる図示しない駆動装置と、前記アーム4に設けられレンズ5の凸面5aをレンズ保持体7(図2)を介して保持するレンズ取付部6と、このレンズ取付部6の下方に位置するように前記装置本体2に配設され、図示しない駆動装置により垂直な軸線Kを中心として首振り旋回運動(自転はしない)を行う揺動装置8等を備えている。また、前記揺動装置8上に着脱自在に設けられた研磨治具9、この研磨治具9に着脱自在に取付けられた研磨パッド10、前記レンズ取付部6を昇降させる昇降装置11等を備えている。このような研磨装置1は研磨治具9の構造が新しい点を除いて従来から広く使用されているもので、例えば一般に市販されているLOH社製の汎用の研磨装置(TORO−X2SL)がレンズ5を研磨するために用いられている。
【0039】
前記揺動装置8は、垂直な回転軸21に揺動角度α(例えば、5°)で首振り旋回運動するように傾斜して取付けられ、上面に前記研磨治具9が取付けられている。
【0040】
切削を終えたレンズ保持体7付きのレンズ5は、前記アーム4のレンズ取付部6にレンズ5の凹面5bを下にして装着される。
【0041】
図4〜図7において、前記研磨治具9は、弾性材料である天然ゴム、合成ゴムまたはゴム状樹脂によってカップ状に形成された背面側が開放するバルーン部材25と、このバルーン部材25の背面側開口部を閉塞し内部を気密に保持する固定具26と、前記バルーン部材25の内部に圧縮空気を供給するバルブ27とで構成されている。
【0042】
前記バルーン部材25は、正面視形状が略楕円形で表面が扁平または緩やかな凸曲面からなるドーム部25Aと、このドーム部25Aの外周より下方に向かって一体に延設された略楕円形の筒部25Bと、筒部25Bの後端に一体に延設された環状の内フランジ25Cとで構成されている。また、内フランジ25Cの内端には、上方に突出した環状の係止部28が一体に設けられている。この係止部28は、後述する内側固定具29と係合することでバルーン部材25と内側固定具29を仮固定し、研磨治具9の組み立てを容易にするとともに、外側固定具30を取付けたときにバルーン部材25が固定具26から外れるのを防止し、かつ内部の密閉を確実にする。バルーン部材25の材質としては、例えば硬度が20〜50度(JIS K 6253 タイプA、以下JIS−A)の天然ゴムに近い合成ゴム(例えば、IIR)または天然ゴムが用いられる。バルーン部材25の厚さTは均一で、約0.5〜2mm(通常1mm程度の等厚)である。バルーン部材25の大きさは、研磨するレンズ5の大きさや研磨したい面の形状に応じて複数種類用意することが好ましい。
【0043】
前記固定具26は、前記内側固定具29と外側固定具30との2部材からなり、これらによってバルーン部材25の内フランジ25Cと係止部28を内側と外側から挟持することにより、バルーン部材25の背面側開口部を気密に封止している。内側固定具29は、バルーン部材25の筒部25Bの内側の形状と略同一の大きさの楕円板からなり、表面側外周縁が面取りされ、裏面外周部に前記内フランジ25Cが嵌合する環状溝31が形成されている。また、環状溝31の内周には、前記係止部28が嵌合する環状の溝31aが形成されている。環状溝31の深さWは、内フランジ25Cの厚さ(T)より若干小さく設定されている。また、内側固定具29は、高さが筒部25Bの高さより低く設定されることにより、バルーン部材25の内部に前記バルーン部材25とともに密閉空間32を形成している。
【0044】
図7において、前記外側固定具30は、上方に開放するカップ状に形成されることにより、円板状の底板30Aと、この底板30Aの上面外周に一体に突設された円筒部30Bとからなり、円筒部30Bの内側が前記内側固定具29が前記バルーン部材25の筒部25Bとともに嵌挿される凹陥部36を形成している。内側固定具29は、前記バルーン部材25の筒部25Bとともに凹陥部36に嵌挿され、外側固定具30の下面側から複数個の止めねじ37によって凹陥部36内に固定され、バルーン部材25の内フランジ25Cを凹陥部36の底面に押し付けることによりバルーン部材25の背面側開口部を外側固定具30とともに気密に封止する。
【0045】
このような外側固定具30は、底面に設けた係合凹部38および係合溝38’と揺動装置8の上面に設けた図示しない係合部との係合によって位置決め固定される。外側固定具30の凹陥部36は、前記バルーン部材25の筒部25Bの外形と略同一の大きさで、深さが10mm程度で筒部25Bの高さより低い楕円形の凹部を呈する。したがって、バルーン部材25を固定具26に取付けた状態において、筒部25Bは外側固定具30より上方に突出している。このように外側固定具30の高さを低くしておくと、レンズ5の研磨時に研磨治具9を首振り旋回運動させてもレンズ5と外側固定具30との干渉を防止することができる。なお、外側固定具30の外形は円形にしているが、これは後述する締付部材70が締付け時に略円形のリング状の場合、均等に力が加わるようにするためである。
【0046】
図9において、前記バルブ27は、上端部が前記内側固定具29に螺合によって取付けられ、下端部が前記外側固定具30に形成した貫通孔42内に位置するバルブ本体43を備え、このバルブ本体43内にボール50、円錐コイルばね51,53、排気用ピン52、受座55およびEリング56が組み込まれている。
【0047】
前記バルブ本体43の内部は、仕切壁46によって上下2つの室47a,47bに仕切られており、これら両室を仕切壁46に設けた中心孔48によって連通させている。前記ボール50は、上側の室47aに収納され、円錐コイルばね51よって下方に付勢されることにより、通常前記中心孔48を閉塞している。
【0048】
前記排気用ピン52は、前記下側の室47bに上下動自在に配設され、前記円錐コイルばね53によって下方に付勢されることにより通常前記受座55に押し付けられている。排気用ピン52の上端は、前記中心孔48内に挿入されて前記ボール50と近接して対向し、下端部が前記バルブ本体43の下方に突出している。
【0049】
前記外側固定部材30の前記貫通孔42は、バルーン部材25の密閉空間32への圧縮空気の供給時に流体供給口形成部材61にOリング60を介して接続される。供給口形成部材61は、図示しない空気供給装置に接続されている。貫通孔42を流体供給口形成部材61に接続し、空気供給装置からの圧縮空気Aを前記貫通孔42に供給すると、貫通孔42およびバルブ27の下側の室47b内の圧力が徐々に高くなり、その圧力でボール50を円錐コイルばね54に抗して押し上げる。これによりバルブ27が開き、圧縮空気Aがバルブ27を通ってバルーン部材25の密閉空間32に供給され、ドーム部25Aを膨張させる。ドーム部25Aの中央の高さが所望の高さになると圧縮空気の供給を停止させる。これにより下側の室47b内の圧力が低下し大気圧となるため、ボール50が円錐コイルばね51の力により下降して中心孔48を閉塞する。しかる後、流体供給口形成部材61を貫通孔42から抜き取ることにより、バルーン部材25への圧縮空気の供給を終了する。なお、バルーン部材25内の圧縮空気を抜いてドーム部25Aを元の自然な形状に戻すときは、排気用ピン52を手で円錐コイルばね53に抗して押し上げてボール50を仕切壁46の着座面から浮き上がらせればよい。ボール50を突き上げると、小孔48が開き、密閉空間32が大気圧になるため、ドーム部25Aは自己のもつ復元力により元の形状に復帰する。
【0050】
前記密閉空間32に圧縮空気を前記バルブ27を介して供給し、前記ドーム部25Aを膨張させると、ドーム部25Aの中心軸を含む断面の曲率半径が楕円の短軸方向で最小となり、長軸方向で最大となるトーリック面に近い形状が形成される。この場合、ドーム部25Aの曲率半径は、図8に示すようにドーム部25Aの中央高さ(頂点高さ)に応じて変化するため、適宜な装置によってドーム中央の高さを測定し調整することにより、ドーム部25Aの曲率半径を所望の曲率半径とすることができる。なお、図8はドーム部25Aの長軸が90mmφ、長軸に対する短軸の比率が0.9のバルーン部材を備えた研磨治具における治具高さ(研磨治具底面からドーム部中央までの高さ)とドーム部の曲率半径の関係を示す図である。
【0051】
ドーム部25Aの形状をレンズ5の凹面5bにより近づけるには長軸、短軸の寸法またはその比率を変えたものを複数種用意しておき、レンズ5の凹面形状に近いものを選択して使用することが好ましい。ドーム部25Aの曲率半径を、レンズ5の凹面5bの曲率半径よりも小さく設定すると、レンズ凹面をドーム部25Aに押し付ける際に凹面の中央部とドーム部の中央部との間に隙間が生じ難くなるのでより良い。なお、ここで使用した研磨治具9の空気注入前の高さ(密閉空間32の気圧が大気圧に等しいときの治具高さ)は30mmである。
【0052】
ここで、第1の実施の形態においては、凹面5bがトーリック面でレンズ径65φ、70φ、75φ、80φ(mm)、屈折率1.7、凹面5bのベースカーブ0.00〜11.25〔D〕、乱視度数範囲0.00〜4.00〔D〕のレンズの研磨を行なうのに、バルーン部材25の短軸の長軸に対する比率が0.9で、長軸の寸法が65φ、70φ、75φ、80φ、85φ、90φ、95φ、100φ(mm)の8種類と、バルーン部材25が略円形で外径が100mmの1種類の計9種類の研磨治具9を用意し、これらを適宜選定し使い分ける。
【0053】
研磨治具9の選定は、レンズ径と研磨面の曲率によって適宜選定されるが、同一径のレンズの場合、曲率が大きくなるほど長軸が小さい研磨治具を使用するとよい。例えば、直径が70mmのトーリックレンズを研磨する場合、ベースカーブ0.00〜1.50〔D〕で乱視度数0.00〜2.00〔D〕の場合は長軸100φ(mm)の研磨治具、同ベースカーブで乱視度数2.25〜4.00〔D〕以上の場合は90φの研磨治具、ベースカーブ1.75〜6.00〔D〕で乱視度数0.00〜4.00〔D〕の場合は長軸90φの研磨治具(ただし、ベースカーブ2.75〜6.00〔D〕でかつ乱視度数が2.25〜4.00〔D〕の場合は80φ)、ベースカーブ6.25〜11.25〔D〕で乱視度数0.00〜4.00〔D〕の場合は長軸80φの研磨治具(ただし、ベースカーブ10.00〜11.25〔D〕でかつ乱視度数が2.25〜4.00〔D〕の場合は除く)を使用し、ドーム部25Aの高さ、圧力、回転速度、研磨時間を適宜設定することで全度数範囲を研磨できることを確認した。
【0054】
前記レンズ5の凹面5bの研磨に用いられる前記研磨パッド10は、例えば発泡ポリウレタン、フェルト、または不織布等の繊維性の布や合成樹脂等を材料とする厚さ1mm程度のシート材によって形成されたもので、図5、図7および図10に示すように前記バルーン部材25のドーム部25Aの正面視形状と略同一の大きさの楕円形に形成された研磨部63と、この研磨部63の周縁から外側に伸びる複数本の固定片64とで構成されている。
【0055】
前記研磨部63は、外周より中心に向かって形成された複数の溝65により放射状に形成された8個の花弁片66で構成されている。各花弁片66は、中心側の幅が狭く、外周側の幅が広くなるように平面視台形状に形成されている。前記固定片64は、前記8個の花弁片66のうち、長軸方向と短軸方向に位置する合計4つの花弁片66の外縁に径方向にそれぞれ延設されている。固定片64の幅は、花弁片66の外縁の幅より狭く設定されている。これは、研磨中にバルーン部材25の変形や固定片64が後述する締付部材70から引き出された際、固定片64が撓み易くするためである。
【0056】
前記固定片64は、幅が広すぎると柔軟性に欠けて撓み難くなり、狭すぎると強度的に弱くなるため研磨時に破断し易くなる。したがって、固定片64の幅は強度と柔軟性を考慮して決められる。例えば、厚さ1mmのフェルトを使用した場合、幅は5〜15mm程度とすることが望ましい。5mm以下では耐久性が低下し、15mm以上であると柔軟性が低下し、バルーン部材25の変形に追随しずらくなる。固定片64の数としては、2つ以上で一定の間隔をおいて配置されることが望ましい。なお、固定片64の数が多すぎると、固定片64と後述する締付部材70との接触面積が大きくなり、固定片64にかかる締付部材70の圧力が分散されて小さくなるため外れ易くなる。反対に少なすぎると研磨パッド10の研磨治具9に対する安定した固定が得られなくなる。したがって、固定片64の数としては3〜5つ程度であると、より望ましい。
【0057】
前記研磨パッド10は硬質のものを使用することが好ましく、硬質のフェルトや発泡ウレタンを使用することがより好ましい。硬質の研磨パッドを使用することにより、研磨の際、研磨パッドをレンズ切削面に押し当てたときの研磨パッドの加工段差に対する形状の追随がある程度抑制されるため加工段差を取り除くことができる。
【0058】
また、研磨パッドをレンズ切削面に押し当てた時の研磨パッドの加工段差に対する形状追随性は、前記ドーム状表面をレンズ切削面に押し当てた時のドーム状表面の加工段差に対する形状追随性よりも低くなるように設定して研磨することが好ましい。このように設定すると、研磨パッドよりドーム状表面の方が柔らかいことから、研磨の際、研磨パッドをレンズ切削面に押し当てたときに、ドーム状表面が変形して研磨パッドを切削面の形状に追随させることができるため、カーブジェネレータにより高精度に切削された切削面の面形状を維持しつつ良好に研磨できるとともに、加工段差に対しては研磨パッドの方が硬いため形状の追随がある程度抑制され加工段差を取り除くことができる。また、ドーム状表面の方が研磨パッドより柔らかいことから、研磨パッドをレンズ切削面に押し当てた時にドーム状表面が研磨パッド裏面に密着するため、レンズ研磨面に対して均等に力が加わり良好に研磨することができる。
【0059】
研磨パッド10の硬さはバルーン部材のドーム状表面の中央部の硬さより硬く、好ましくは70〜85(JIS−A)である。この範囲にすることにより、研磨パッドの加工段差に対する形状の追随が適度に抑制され加工段差を取り除くことができるとともに、レンズ切削面に対して適度に追随するため研磨が十分にされない部分が生じるということがない。
【0060】
研磨パッドの硬さの測定には、JIS K6253タイプAのデュロメータ(テクロック社製GS−719N)を使用した。測定は、測定する研磨パッドを6mmを超えるまで積み重ね、それを水平な台の上に載せた状態で前記デュロメータを垂直に一定速度で押し付けて密着させ、最大値を読み取って測定した。また、バルーン部材のドーム状表面中央部の硬さも上記デュロメータを使用して測定した。測定は、研磨治具に空気を供給した状態で研磨治具を水平な台の上に載置し、前記デュロメータをドーム状表面の中央部(頂点部)に一定速度で押し付け、最大値を読み取って測定した。このような測定によるバルーン部材25のドーム状表面中央部の硬さは5〜60(JIS−A)が好ましい。この範囲内にすることにより、研磨パッドの裏面にドーム状表面を密着させながら研磨パッドをレンズ切削面の形状に追随させることができ、研磨をより良好に行うことができる。
【0061】
このような研磨パッド10は、前記締付部材70によって前記研磨治具9に着脱自在に取付けられる。前記締付部材70は、図11に示すように適宜な太さの線ばね71を円形に折り曲げて両端部71a,71bを互いに交差させたもので、自然状態で前記外側固定具30の外径より小さい直径を有し、また両端部71a,71bが外側にそれぞれ折り曲げられている。締付部材70のリング形状は、締付け時に前記各固定片64に均等に力が加わるように外側固定具30の外形に合わせて適宜設定する。なお、外側固定具30の外形が円形で、締付部材70の締付け時のリング形状が円形の場合は、向きを合わせる必要がないため望ましい。
【0062】
前記研磨パッド10を研磨治具9に取付けるには、先ず圧縮空気の供給によってバルーン部材25を所定のドーム形状とした後、その上に研磨部63を載置する。次に、締付部材70の両端部71a,71bを指先で挟んでその間隔を狭めることにより締付部材70を拡径化し、この状態で締付部材70を研磨パッド10の固定片64に上方から押しつけてこれらの固定片64を下方に折り曲げ外側固定具30の外周に接触させる。そして、両端部71a,71bから指先を離すと、締付部材70は元の形状に復帰して固定片64を外側固定具30の外周に締付け固定し、もって研磨パッド10の取付けが終了する。したがって、接着剤を必要とせず、取付け取外し作業が簡単である。
【0063】
このような構造からなる研磨装置1は、アーム4のレンズ取付部6にレンズ5をレンズ保持体7を介して装着し、揺動装置8の上面に研磨パッド10が取付けられた研磨治具9を取付け、昇降装置11によってレンズ5を下降させて凹面5bを研磨パッド10の表面に押し付ける。この状態で研磨剤を研磨パッド10の表面に供給するとともに、アーム4を左右および前後方向に往復運動させながら揺動装置8を首振り旋回運動させる。これらの運動により、研磨の軌跡が図12(a)または(b)に示すように1周毎に少しずつずれる無軌道研磨軌跡でレンズ5の凹面5bを前記研磨パッド10と研磨剤によって研磨し、所望のトーリック面に仕上げる。研磨しろは5〜9μm程度である。研磨剤としては、例えば酸化アルミナ、ダイヤモンドパウダー等の研磨材(砥粒)を研磨液に分散させた溶液状のものが用いられる。
【0064】
さらに本発明に係る研磨方法について詳述する。
研磨に当たっては、上記した通りNC制御のカーブジェネレータにより切削されたレンズ5の凹面5bには、図13(a)に示したようにバックラッシュ等に起因して発生する加工段差Mが変曲点近傍の切削痕に含まれているので、この加工段差Mを研磨によって除去する必要がある。加工段差Mを研磨によって取り除く場合、硬質のパッドとある程度の大きさの粒径の砥粒を使用することで好適な研磨力が得られるが、これのみでは研磨時の粒径が影響して研磨の表面粗さに限界がある。このため、本発明においては、研磨条件、特に砥粒の粒径と研磨時間を変えて2回研磨することにより、精緻に鏡面仕上げして加工段差Mを取り除くようにしている。
【0065】
具体的には、カーブジェネレータによって高精度に切削加工された切削面をその面形状を維持しながら荒研磨するとともに加工段差Mを取り除く第1の研磨工程と、この第1の研磨工程によって研磨された研磨面を仕上げ研磨する第2の研磨工程を行う。第1の研磨工程では平均粒径が1.4〜3.0μmの砥粒(酸化アルミナ)を研磨液(例えば、硝酸水溶液)に分散させた研磨剤を用いる。第1の実施の形態では、平均粒径1.5μmの酸化アルミナからなる研磨剤(以下、研磨剤Aという)を使用した。温度を8〜14℃に制御して荒研磨し、研磨時間は2〜6分、研磨圧は10〜400ミリバール、回転速度は400〜600rpmである。この第1の研磨工程により研磨加工前に存在していた切削痕はなくなり、加工段差Mも図13(b)に示すように略完全に取り除かれる。
【0066】
引き続き第2の研磨工程を行う。この第2の研磨工程では第1の研磨工程で使用した研磨パッド10を新しいものと交換する。また、平均粒径が0.5〜1.2μm程度の砥粒(酸化アルミナ)を研磨液(例えば、硝酸水溶液)に分散させた研磨剤を用いて仕上げ研磨する。第1の実施の形態では、平均粒径0.8μmの酸化アルミナからなる研磨剤(以下、研磨研磨剤Bという)を使用した。用いて研磨時間は30秒〜1分程度、研磨圧は10〜400ミリバール、回転速度は400〜600rpmである。
【0067】
図14は研磨剤Aと研磨剤Bの砥粒の粒径と粒度分布を示す図である。同図において、曲線S1 は研磨剤Bの粒度分布、曲線S2 は研磨剤Aの粒度分布を示す。
この図から明らかなように、研磨剤Bは粒度分布のばらつきが少なく、仕上げ研磨に適している。
【0068】
図15は研磨剤Aと研磨剤Bの比重、平均粒径およびPH値を示す図である。
【0069】
研磨装置1によるレンズ5の研磨が終了すると、レンズ5を研磨装置1から取り外して目視による外観検査とレンズメータによる度数検査とジルコンランプの透過光によるレンズ内面の投影検査と非点収差の光学性能検査を行う。検査結果からも、上記した本発明に係る研磨方法によって研磨されたレンズ5は外観品質、光学精度、寸法精度ともに十分に満足いくものであった。
また、硬質のフェルトからなる研磨パッド10を用いているので、軟質の研磨パッドを用いた従来の研磨方法に比べて必要以上に研磨しろを大きくする必要がなく研磨時間を短縮することができる。
【0070】
次に、本発明に係る研磨方法の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態は、本願の請求項5〜請求項8に記載の発明において、1回研磨で研磨する場合の例である。
【0071】
第2の実施の形態においては、レンズ5の凸面5aと凹面5bがともに自由曲面からなり、この両面5a,5bを組み合わせることにより累進効果が得られる累進多焦点プラスチックレンズの凹面5bを研磨する場合に適用した例を示す。研磨するレンズ5としては上記した第1の実施の形態と同様にウレタン系またはエピチオ系の合成樹脂からなる凸面5aだけが仕上げられたセミフィニッシュレンズを使用した。
【0072】
レンズ5の切削方法は、切削する凹面形状が自由曲面形状である以外は上記した第1の実施の形態と同じなのでその説明を省略する。
以下、第2の実施の形態に係る研磨方法について、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。研磨に使用する装置、研磨治具および研磨パッドについても第1の実施の形態と同じなのでその説明を省略する。
【0073】
研磨に当たっては、第1の実施の形態でも説明した通り、NC制御のカーブジェネレータにより切削されたレンズ5の凹面5bには、図13(a)に示したようにバックラッシュ等に起因して発生する加工段差Mが変曲点近傍の切削痕に含まれているので、この加工段差Mを研磨によって除去する必要がある。第2の実施の形態では、研磨パッドの加工段差Mに対しての形状追随性をバルーン部材25のドーム状表面の形状追随性より低くすることにより加工段差Mを取り除くことを可能にしている。
【0074】
第2の実施の形態ではバルーン部材25はゴム硬度35度と50度(JIS−A)の2種類を使用し、厚さはいずれも2mmで等厚のものを使用した。
【0075】
研磨パッド10は第1の実施の形態と同様に硬質のものを使用し、その硬さをバルーン部材25のドーム部表面の硬さより硬くなるように設定して研磨した。つまり、研磨パッド10をレンズ切削面に押し当てた時の研磨パッド10の加工段差Mに対する形状追随性は、ドーム状表面を切削面に押し当てた時の加工段差Mに対する形状追随性よりも低くなるように設定した。このようにすることにより、第1の実施の形態と同様、微小な加工段差Mに対しては研磨パッド10の追随がある程度抑制され、加工段差Mを取り除くことができるとともに、切削面全体の面形状についてはドーム状表面が変形して研磨パッド10を追随させることができるため、切削面の面形状を維持しつつ良好に研磨できる。しかも、ドーム状表面が研磨パッド10の裏面に密着するため研磨面に対して均等に力が加わるという点でも好ましい。
【0076】
研磨パッド10の硬さは70〜85(JIS−A)にするとより好ましい。また、ドーム状表面の中央部の硬さは5〜60(JIS−A)にするとより好ましい。なお、本実施の形態では、ドーム状表面中央部の硬さは、ゴム硬度35(JIS−A)のバルーン部材25については5〜45(JIS−A)の範囲、ゴム硬度50のバルーン部材については15〜60(JIS−A)の範囲に設定して研磨を行った。なお、研磨パッド10とドーム状表面中央部の硬さの測定方法は、第1の実施の形態と同じである。
【0077】
また、研磨剤としては、平均粒径が0.86μmの砥粒(酸化アルミナ)を研磨液(例えば、硝酸水溶液)に分散させた研磨剤(以下、研磨剤C)を使用した。
【0078】
図17は研磨剤Cの砥粒の粒径と粒度分布を示す図である。同図において、曲線S3 は研磨剤Cの粒度分布を示す。この図から明らかなように、研磨剤Cは、粒径の小さいものを多数含んでいるが、前記研磨剤Bに比べ粒径の大きいものの割合が多く(特に1〜2μm程度の粒径の比率が多い)なっているため、加工段差Mの除去と仕上げの両方を兼ね備えた研磨に適した研磨剤になっている。研磨剤Cの比重は1.161、平均粒径は0.86μm、PH値は3.4である。研磨は温度を8〜14℃に制御して研磨し、研磨時間は2〜6分間、研磨圧は5〜400ミリバール、回転速度は400〜600rpmで行なった。この研磨工程により研磨加工前に存在していた加工段差Mは、第1の実施の形態と同様に略完全に取り除かれた。
【0079】
研磨装置1によるレンズ5の研磨が終了した後、第1の実施の形態と同様にレンズ5の外観検査、度数検査、投影検査、光学性能検査を行なったが、外観品質、光学精度、寸法精度ともに十分に満足いくものであった。なお、第1の実施の形態では、加工段差Mを取り除く第1の研磨工程の後に研磨面を仕上げ研磨する第2の研磨工程を行なっているが、第2の実施の形態では1回の研磨工程で加工段差Mの除去と仕上げ研磨を行なっているため、第1の実施の形態と比べると仕上げの程度は若干劣るものの、製品としては全く問題ないレベルで研磨することができた。また、研磨工程を1回にしているため第1の実施の形態に比べて研磨時間を大幅に短縮することができた。
【0080】
上記した第1、第2の実施の形態においては、乱視矯正用眼鏡レンズ5のトーリック面からなる凹面と自由曲面からなる凹面を研磨する例について説明したが、本発明はこれに何ら特定されるものではなく、例えば球面、非球面、非トーリック面からなる凹面の研磨にも用いることができる。
【0081】
次に、本発明に係る研磨方法の第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態は、眼鏡レンズの凸面を研磨する場合の例である。
研磨するレンズとしては凸面と凹面の両方が自由曲面形状に切削加工されている以外は第2の実施の形態と同じである。レンズへのレンズ保持体7の取付けは、レンズの凹面にレンズ保持体7を取付ける以外は第1の実施の形態と同じである。使用する研磨装置1、研磨治具9および研磨パッド10については第1の実施の形態と同じであるが、レンズ保持体7を取付けたレンズを、研磨装置1の揺動装置8に取付具を介して取付け、研磨治具9を研磨装置1のレンズ取付部6に取付ける点で異なる。
【0082】
レンズの研磨は、1回研磨の場合と2回研磨の場合について行った。第3の実施の形態では、研磨治具9のドーム状表面はレンズ凸面を研磨面に押し付けたときにレンズ凸面形状に追随して凹む必要があることから、ドーム状表面の中央部の硬さは凹面を研磨する場合より柔らかに設定することが好ましく、具体的には5〜20(JIS−A)の範囲に設定するとより好ましい。この例外の研磨条件については、2回研磨の場合は第1の実施の形態と同じであり、1回研磨の場合は第2の実施の形態と同じである。
【0083】
第3の実施の形態の場合も、第1、第2の実施の形態と同様に加工段差を取り除くことができ良好に研磨することができた。なお、第3の実施の形態では凸面の曲面形状が自由曲面の場合で説明したが、これに限定されるものではなく、例えば球面、非球面、トーリック面、非トーリック面形状であっても良い。
【0084】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る光学レンズの研磨方法は、NC制御による切削機によって切削加工された光学レンズの切削面を研磨する方法において、第1の研磨工程で前記切削面の変曲点近傍に発生している加工段差を確実に取り除くことができ、第2の研磨工程で前記第1の研磨工程によって研磨された研磨面を仕上げ研磨することができる。この結果、外観品質、光学精度、寸法精度ともに良好な光学レンズを短時間に製造することができ、特に凹面が非球面、非トーリック面、自由曲面等の複雑な形状の面からなるプラスチック製眼鏡レンズの製作に用いて好適である。
また、本発明は、第1の研磨工程において砥粒の平均粒径を1.4〜3.0μm、研磨時間を2〜6分とし、第2の研磨工程において砥粒の平均粒径を0.5〜1.2μm、研磨時間を30秒〜1分としたので、切削面の加工段差を良好に取り除くことができるとともに、より高精度の工学精度、寸法精度を有する研磨面を得ることができる。
さらに、本発明は研磨工程毎に研磨パッドを新しいものに交換しているので、第2の研磨工程において第1の研磨工程で用いた砥粒で研磨することがなく、仕上げ研磨を良好に行うことができる。
【0085】
また、本発明は、研磨パッドを押し当てた時のこの研磨パッドの加工段差に対する形状追随性を、ドーム状表面を切削面に押し当てたときのこのドーム状表面の加工段差に対する形状追随性よりも低くなるように、研磨パッドとドーム状表面の硬さを設定しているので、高精度に切削された切削面の面形状を維持しつつ良好に研磨できるとともに、加工段差を確実に取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨治具を用いた研磨装置の概略構成図である。
【図2】レンズにレンズ保持体を取付けた状態を示す断面図である。
【図3】レイアウトブロッカーでレンズにレンズ保持体を取付けるときの状態を示す断面図である。
【図4】研磨治具の平面図である。
【図5】研磨パッドが取付けられた同研磨治具の平面図である。
【図6】同研磨治具の底面図である。
【図7】図5のVII −VII 線断面図である。
【図8】研磨治具の高さとバルーン部材のドーム部の曲率半径との関係を示す図である。
【図9】バルブの断面図である。
【図10】研磨パッドの平面図である。
【図11】研磨パッドの締付部材の斜視図である。
【図12】(a)、(b)はそれぞれ研磨装置の無軌道研磨軌跡を示す概念図である。
【図13】(a)は本発明による研磨中の研磨面を示す図、(b)は研磨後の研磨面を示す図である。
【図14】研磨剤の砥粒の粒径と粒度分布を示す図表である。
【図15】研磨剤の比重、平均粒径およびPH値を示す図表である。
【図16】カーブジェネレータの概略図である。
【図17】第2の実施の形態において用いられる研磨剤の砥粒の粒径と粒度分布を示す図表である。
【図18】(a)は従来の研磨方法による研磨中の研磨面を示す図、(b)は研磨後の研磨面を示す図である。
【符号の説明】
1…研磨装置、2…装置本体、4…アーム、5…レンズ、5a…凸面、5b…凹面、7…レンズ保持体、8…揺動装置、9…研磨治具、10…研磨パッド、25…バルーン部材、25A…ドーム部、26…固定具、27…バルブ、32…密閉空間。
Claims (8)
- NC制御による切削機によって切削加工された光学レンズの切削面を研磨パッドを取付けた研磨治具と研磨剤を用いて研磨する方法において、
前記研磨治具は、弾性材料よりなり内部に流体が供給されることにより表面が膨張してドーム状に変形されるバルーン部材を備え、
前記研磨パッドは、硬質の材料からなり、前記バルーン部材のドーム状表面上に取付けられ、
前記切削面の変曲点近傍に発生している加工段差を取り除く第1の研磨工程と、この第1の研磨工程によって研磨された研磨面を仕上げ研磨する第2の研磨工程とを備え、
前記第1の研磨工程で用いられる研磨剤の砥粒の平均粒径を前記第2の研磨工程で用いられる研磨剤の砥粒の平均粒径より大きくするとともに、第1の研磨工程の研磨時間を第2の研磨工程の研磨時間より長くして研磨する光学レンズの研磨方法。 - 請求項1記載の光学レンズの研磨方法において、
第1の研磨工程において砥粒の平均粒径が1.4〜3.0μm、研磨時間が2〜6分で、
第2の研磨工程において砥粒の平均粒径が0.5〜1.2μm、研磨時間が30秒〜1分である光学レンズの研磨方法。 - 請求項1または2記載の光学レンズの研磨方法において、
各研磨工程毎に新しい研磨パッドを用いて研磨する光学レンズの研磨方法。 - 請求項1,2,3のうちのいずれか1つに記載の光学レンズの研磨方法において、
研磨パッドは硬質のフェルトまたは発泡ウレタンからなる光学レンズの研磨方法。 - NC制御による切削機によって切削加工された光学レンズの切削面を研磨パッドを取付けてなる研磨治具と研磨材を用いて研磨する方法において、
前記研磨治具は、弾性材料よりなり内部に流体が供給されることにより表面が膨張してドーム状に変形されるバルーン部材を備え、
前記研磨パッドは、前記バルーン部材のドーム状表面上に取付けられ、
前記切削面の変曲点近傍に発生している加工段差を取り除く研磨工程を備え、
前記研磨パッドを前記切削面に押し当てた時のこの研磨パッドの前記加工段差に対する形状追随性は、前記ドーム状表面を前記切削面に押し当てた時のこのドーム状表面の前記加工段差に対する形状追随性よりも低い光学レンズの研磨方法。 - 請求項5記載の光学レンズの研磨方法において、
前記研磨パッドの硬さは70〜85(JIS−A)の範囲内である光学レンズの研磨方法。 - 請求項5または6記載の光学レンズの研磨方法において、
前記研磨工程における前記ドーム状表面中央部の硬さは5〜60(JIS−A)の範囲内である光学レンズの研磨方法。 - 請求項5,6,7のうちのいずれか1つに記載の光学レンズの研磨方法において、
前記研磨パッドは硬質のフェルトまたは発泡ウレタンからなる光学レンズの研磨方法。
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JP2008537704A (ja) * | 2005-04-08 | 2008-09-25 | フエロ コーポレーション | 有機高分子眼科基材のスラリー組成物及び研磨方法 |
WO2010114004A1 (ja) | 2009-03-31 | 2010-10-07 | Hoya株式会社 | フォトクロミックレンズ製造システム、フォトクロミックレンズ製造装置、フォトクロミックレンズの製造プログラム、フォトクロミックレンズの製造プログラムが記録された記録媒体及びフォトクロミックレンズ製造方法 |
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CN113302018A (zh) * | 2019-01-17 | 2021-08-24 | 施耐德两合公司 | 用于对工件进行抛光的抛光工具和设备 |
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2003
- 2003-07-04 JP JP2003191979A patent/JP4387708B2/ja not_active Expired - Fee Related
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