JPH0280233A - コンタクトレンズの製造方法 - Google Patents

コンタクトレンズの製造方法

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JPH0280233A
JPH0280233A JP23197088A JP23197088A JPH0280233A JP H0280233 A JPH0280233 A JP H0280233A JP 23197088 A JP23197088 A JP 23197088A JP 23197088 A JP23197088 A JP 23197088A JP H0280233 A JPH0280233 A JP H0280233A
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polishing
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、患者の視力を矯正するために眼の角膜に接触
させて用いられるコンタクトレンズの製造方法に関する
[従来の技術] 一般にコンタクトレンズは、第3図(a)あるいは(b
)に示すような形状を有している。第3図(a)は主に
近視視力を矯正するためのマイナスレンズ、第3図(b
)は主に遠視視力を矯正するだめのプラスレンズの部分
断面図である。
第2図(a)及び(b)に示すように、コンタクトレン
ズの内面側には、ベースカーブと呼ばれる曲面201が
形成され、その反対側にはフロントカーブと呼ばれる曲
面202が形成されている。ベースカーブ201の曲率
半径R1は、患者の眼の角膜の形状に適合するように設
定され、フロントカーブ202の曲率半径R2は、ベー
スカーブ201の曲率半径R1と患者が必要とする矯正
度数に基づいて設定される。第2図(a)に示すマイナ
スレンズではR1<R2,第2図(b)に示すプラスレ
ンズではRl> Rxの関係にあり、R9=R2の場合
には矯正度数はOD(ディオプトリー)となる。
ベースカーブ201の外周には、ベベルと呼ばれる曲面
203が形成されており、さらに通常ベベル203は、
セカンダリ−カーブと呼ばれる曲面204およびペリフ
ェラルカーブと呼ばれる曲面205の2つの曲面から構
成される。このベベル203は1次のような目的のため
に形成される。
すなわち第3図に示すように、コンタクトレンズ301
は、通常角flu 302との間に涙液303が介在し
た状態で使用される。この涙液303は、角膜302の
表面の洗浄・殺菌及び角膜402への酸素供給という重
要な機能を有するため、コンタクトレンズ301と角膜
302との間に介在する涙液303は常に新鮮な涙液と
交換される必要がある。ベベル203は、この涙液をス
ムーズに流入及び流出させるために設けられたもので、
その形状は、患者の涙液の量、角膜の周辺部の形状など
の処方データに基づいて決定される。
ベースカーブ203の曲率半径R1と、セカンダノーカ
ーブ204の曲率半径R1及びペリフェラルカーブ20
5の曲率半径R4とは、通常R,<R3<R,の関係に
あるが、R+ <Rz =R,となる場合もある。
フロントカーブ202の外周には、レンチツクカーブと
呼ばれる曲面206が形成されている。
このレンチツクカーブ206は、エツジ厚207の厚み
を所定の値にするためのものであり、その形状は、フロ
ントカーブ206の曲率半径R2及び中心厚208の厚
みに基づいて決定され1通常フロントカーブの曲率半径
R2とレンチツクカーブRsとは、マイナスレンズの場
合はR2>Rsの関係にあり、プラスレンズの場合はR
2< Raの関係にあるが、R,=R,となる場合もあ
る6エツジ厚207及び中心厚20日の値は、患者の装
用感に重大な影響を与^るものであるが、多くの臨床試
験の結果から、その値は一融の患者の場合は0.08〜
0.11mm程度が適当であると言われており、まぶた
304の張りが弱まっている高齢者の患者の場合には0
.14〜0.15mmが適当であると言われている。ま
た、このエツジは、角膜を傷つけないように滑らかな曲
面に形成されている。同じように、ベースカーブとベベ
ル及びフロントカーブとレンチツクカーブの接続部も、
清めらかな曲面に形成されている。
このようなコンタクトレンズを製造する、従来の代表的
な製造工程の一例を第4図に示す。
従来は、第4図の製造工程の前に、患者の眼の。
処方データもしくはあらかじめ定められた標準規格に基
づいて所望の形状を得るための設計データを求めておき
、この設計データに基づいて製造が行なわれていた。
原料カット工程401は、通常コンタクトレンズの原料
である高分子上ツマ−の重合体あるいは共重合体は、第
5図(a)に示すように、円筒の棒状に成形された原料
ロッド501の形で供給されるため、これを最終的に必
要な厚みよりも大きめの厚みを有するボタン状原料50
2にカットする工程である。原料がボタン状原料502
の形で成形されれば、この工程は省略される。
ベースカーブ切削工程402は、このボタン状原料50
2を切削してベースカーブを形成する工程であり、第5
図(b)に示すように、コレットチャック504に固定
し、高精度のNC旋盤等に取りつけられた切削工具50
5によって切削し、所望の形状のベースカーブ506を
形成する工程である。
ベースカーブ研摩工程403は、ベースカーブの表面を
研摩して、光学的鏡面に仕上げる工程であり、第5図(
C)に示すように、所望のベースカーブの形状に合致す
る表面形状を有する専用の研摩工具507を用いて研摩
する。ベースカーブが非球面の場合には、微小な研摩パ
ッドを用いる場合もある。
フロントカーブ切削工程404は、ベースカーブと反対
側の面を切削してフロントカーブ及びレンチツクカーブ
を形成する工程であり、第5図(d)に示すように、ベ
ースカーブ506側を接着剤508によって固定治具5
09に固定し、ベースカーブ加工時と同じように高精度
のNC旋盤等に取りつけられた切削工具510によって
切削し、所望の形状のフロントカーブ511及びレンチ
ツクカーブ512を形成する。その後フロントカーブ研
摩工程405において、ベースカーブの時と同じように
、専用の研摩工具を用いて研摩し、光学的鏡面に仕上げ
る。
ベースカーブ及びまたはフロントカーブ加工時の加工誤
差によって、所望の形状あるいは矯正度数が得られなか
った場合には、研摩工程時に研削も併せて行ない、形状
を変化させることによって誤差を修正する場合もある。
このようにして得られた、所望の矯正度数を有するレン
ズは、一般にアンカットレンズと呼ばれている。
ベベル研削工程406は、第5図(e)に示すように、
アンカットレンズ513を接着剤514等によって固定
治具515に固定し、患者の処方データに適合する表面
形状を有する専用の研削工具516を用いて、アンカッ
トレンズ513の外周部を研削することにより、所望の
形状のベベルを形成すると共に、所望の外径になるよう
に外周をカットする工程であり、退京セカンダリーカー
ブの形成とペリフェラルカーブの形成および外周カット
の3工程からなる。
最後に、エツジ加工工程407において、エツジ及び各
曲面の接続部を滑らかな曲面に研摩・研削して完成する
ところで、人間の眼の形状は、各太番様で異なるもので
あり、したがってコンタクトレンズの製造にあたっても
、患者の処方データに基づいて、各患者ごとにその患者
に最適な形状のコンタクトレンズを製造するのが理想で
あるが、実際には量産効率を高めて製造コストを低減し
たいという、製造者側の要求と、必要な時にすぐ入手し
て使用したいという使用者側の要求とから、多くの臨床
試験の結果に基づいて、大多数の患者に適合する標準の
形状が求められており、それらの標準品をあらかじめ製
造し、眼科医や小売店に常備させておくという販売形態
がとられている。
[発明が解決しようとする課題] コンタクトレンズの製造にあたっては、要求される加工
精度がきわめて高いという課題がある。
特にベースカーブ及びベベルの形状は、患者の眼の角膜
に接する部分であるため、コンタクトレンズの装用感を
向上させ、かつコンタクトレンズの使用による眼の充血
や炎症を防止するという、医学的な安全性の向上のため
に重要な意味をもつものであり、要求される精度が著し
くきびしいものである。
ところが、従来の製造方法では、第4図に示すように、
ベースカーブ及びフロントカーブの加工を行なった後、
ベベルの加工を行なっていたために、以下のような問題
を有していた。
すなわち、ベースカーブ及びフロントカーブの加工を終
了した時点におけるコンタクトレンズ原料の厚みは、前
述の如<O,OS〜0.15mm程度と、きわめて薄い
ため、第5図(e)に示すように研削工具を押しつける
ことにより、その応力によってコンタクトレンズ原料が
変形してしまい、この変形のためにベベルの形状が正確
に形成できなかった。従来は、熟練した作業者の長年の
経験と勘によって、変形の度合を考慮しながら加工する
という手法がとられていたが、このような製造方法はき
わめて生産性が悪く、かつ歩留りもきわめて低いという
問題があった。
また、従来の製造方法では、第5図(b)に示すように
、まずフロントカーブ側を固定してベースカーブの加工
を行ない、次に第5図(d)に示すように、ベースカー
ブ側を固定してフロントカーブ及びレンチツクカーブの
加工を行なった後、第5図(e)に示すように、再度フ
ロントカーブ側を固定してベベルの加工を行なっていた
ため、コンタクトレンズ原料を固定するための工程が3
工程もあった。当然のことながら、このような固定作業
においても固定位置の誤差が生ずるから、3回の工程を
くり返すことによって誤差が累積され、固定位置の誤差
によって生ずるプリズム不良、偏心不良などの形状不良
が許容範囲を越^てしまう確率が大きくなり、歩留りが
低下するという問題があった。
特に、第5図(d)に示すような、ベースカーブ側の固
定においては、ベースカーブの形状がレンズの種類によ
って異なるため、固定位置の位置ずれが発生しやすく、
その結果フロントカーブの加工位置がずれて、フロント
カーブとベースカブの光軸がずれることによるプリズム
不良が発生したり、中心厚の誤差が許容範囲を越えてし
まうなどの問題があった。
同じように、第5図(e)に示すような、フロントカー
ブ側の固定においても、位置ずれが発生しやすく、ベベ
ルの位置が偏心する偏心不良が発生したり、ベベルの形
状精度が低下してしまうという問題があった。
本発明は、以上述べたような従来の問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、ど
のような形状のコンタクトレンズであっても、きわめて
高い精度で製造することが可能な製造方法を提供するこ
とにある。
[課題を解決するための手段1 本発明に係わるコンタクトレンズの製造方法は、所定の
設計データに基づいて所定の形状を有するベースカーブ
及びベベルを切削により形成する工程と、 前記ベースカーブ及びベベルの表面を研摩する工程と、 前記研摩されたベースカーブ面と所定の固定治具との間
に接着剤を吐出させて前記コンタクトレンズ原料を前記
固定治具に接着固定する際に、前記ベースカーブの形状
、前記固定治具の形状及び接着高さに基づいて必要な接
着剤の量を算出し。
前記必要な量の接着剤により前記コンタクトレンズ原料
を前記固定治具に固定する工程と、所定の設計データに
基づいて所定の形状を有するフロントカーブ及び必要に
応じてレンチツクカーブを切削により形成する工程と、 前記フロントカーブ及び必要に応じて形成されたレンチ
ツクカーブの表面を研摩する工程と。
前記コンタクトレンズ原料のエツジを清めらかな曲面に
加工する工程とからなることを特徴とする。
[作 用] 本発明の製造方法においては、まずあらかじめ定められ
ている標準品の規格もしくは患者の眼の処方データに基
づいて、所望の矯正度数、ベースカーブの曲率半径、フ
ロントカーブの曲率半径、外径、中心厚、エツジ厚、レ
ンチツクカーブの曲率半径、ベベルの形状などからなる
コンタクトレンズの形状に関する設計データを算出する
次に第1図に示すように、原料カット工程101におい
て、第5図(a)に示す従来の製造方法と同じように、
円筒の棒状に成形された原料ロッドな、ボタン状原料(
以下ワークと言う)にカットする0次いでベースカーブ
切削工程102において、前記設計データに基づいてワ
ークを切削し、ベースカーブ及びベベルを同時に形成し
、さらにベースカーブ研摩工程103において、このよ
うにして形成されたベースカーブ及びベベルの表面を研
摩する。
ワーク固定工程104においては、研摩されたベースカ
ーブ面と固定治具との間に接着剤を塗布し、固定治具に
接着固定する。
次いでフロントカーブ切削工程105において、前記設
計データに基づいてワークを切削し、フロントカーブ及
び必要な場合にはレンチツクカーブも併せて形成し、さ
らにフロントカーブ研摩工程106において、このよう
にして形成されたフロントカーブ及びレンチツクカーブ
の表面を研摩する。
最後に、エツジ加工工程107において、エツジの形状
を清めらかな曲面に加工し、完成体とする。
ワーク固定工程104においては、まずワークのベース
カーブの形状と、固定治具の形状と、フロントカーブを
正しい位置に加工形成するために必要な接着高さとから
、必要な接着剤の量を算出し、求めた量だけ接着剤を保
存容器から吐出させ、ワークを固定治具に接着固定する
こうすることにより、ベースカーブの形状にかかわらず
、ワークを正しい固定位置に精度よ(固定することがで
きる。
〔実 施 例1 第6図に、本発明によるコンタクトレンズ原料の切削加
工に用いられる精密NC旋盤の一例を示す、被加工物で
あるワーク601は、固定治具602に、第5図(b)
に示す従来の方法と同じように固定され、固定治具60
1は主軸スピンドル603に固定されている。主軸スピ
ンドル603は、主軸駆動モーター604により、矢印
605で示すように、一定の速度で一定の方向に回転さ
せられ、これに併ってワーク601も一定速度で一定の
方向に回転させられる。主軸駆動モータ604は、制御
テーブル606に固定されており、制御テーブル606
を矢印607で示すようなX軸方向608及び矢印60
9で示すようなY軸方向610に移動させることにより
、ワーク601のX軸及びY軸上の座標位置を制御する
。ダイヤモンドカッターなどからなる切削用のバイト6
11は、バイトテーブル612に固定されており、バイ
トテーブル712を矢印613で示すような極座標系の
r軸方向614に移動させることにより、バイト612
のY軸上の座標位置を制御する。バイトテーブル612
は、回転テーブル615上に移動可能に支持されており
、この回転テーブル615を矢印616で示すように回
転させることにより、バイト612の極座標系のO軸上
の座標位置すなわち回転角を制御する。移動テーブル6
06及び回転テーブル615は、固定台617上にそれ
ぞれ移動あるいは回転可能に支持されている。これら移
動テーブル606、バイトテーブル612及び回転テー
ブル615を、所定の設計データに基づき、図示してい
ないサーボモーターなどの制御手段窓によって、それぞ
れの移動量(回転角)、移動(回転)方向及びそのタイ
ミングを制御することにより、所定の形状を有するベー
スカーブ、ベベル、フロントカーブ、レンチツクカーブ
を形成することができる。
第7図に、第6図に示すような切削手段を用いて、ベー
スカーブ及びベベルを同時に切削加工したワークの形状
の一例を示す、この時のコンタクトレンズの仕様データ
は、外径が9.0mm、ベースカーブの曲率半径が7.
80mm、矯正度数が−4,OODの標準規格品であっ
た。標準規格品の場合、その他の仕様すなわちベベル及
びレンチツクカーブの形状、中心厚及びエツジ厚は、上
記の仕様データに基づく所定の設計値によって決定され
る。この切削加工では、第7図に示すように、所定形状
のベースカーブ701、ベベルを構成するセカンダリ−
カーブ702及びペリフェラルカーブ703と同時に、
レンズの外径を規定する溝704を形成した。なおベー
スカーブ701、セカンダリカーブ702及びペリフェ
ラルカーブ703のそれぞれの接続部は、清めらかな曲
面(これをブレンドと言う)で形成されている。
この溝704は、この後の工程で点線705に相当する
フロントカーブ及びレンチツクカーブを形成した時点で
の外径が9.05mmになる位置に形成されており、こ
うすることによりエツジ加工によってエツジの形状を清
めらかな曲面に形成した最終の外径を9.0mmとする
ことができた。
また、ベースカーブ701の最底部すなわち光学中心7
06から、ワーク707のフロント側端面708までの
距離t、が一定になるようにベースカーブ701を形成
することにより、フロントカーブを形成した時のレンズ
の中心厚t2を設計値どおりの値に作り込むことができ
た。
なお、この距ml t +は、ベースカーブ加工時のワ
ークの変形を防止するために、2〜3 m m程度の値
にするのが望ましい。
第6図に示すような切削手段を用いることにより、ベー
スカーブ701の形状精度すなわち子午線上の表面うね
りを0.15μm以下とすることが可能となり、かつ主
軸スピンドル603の回転数をloooorpm以上と
することにより、表面あらさな0.1μm以下とするこ
とが可能となり、曲率半径の加工誤差±0.01mmが
達成できた。
またこのように、ベースカーブ701とベベルすなわち
セカンダリ−カーブ702及びペリフェラルカーブ70
3とを、同時に切削加工することにより、従来ベースカ
ーブ加工時とベベル加工時の固定治具への固定位置の誤
差によって生じていたベベルの偏心を防止することがで
きる。
また、フロントカーブを加工する前にベベルの加工を行
ない、かつ第7図に示すように距ml tを2〜3mm
という、充分な厚みとなるように加工するため、加工時
にワークが変形することがないため、きわめて高い形状
精度でベースカーブ及びベベルを形成することが可能と
なった。
なお、第6図に示す切削手段を用いることにより、同等
の加工精度でフロントカーブ及びレンチツクカーブを切
削加工することができることは言うまでもなく、同一の
装置でどのような形状の曲面であっても、同等の加工精
度で切削加工することができる。
第8図(a)に、第6図に示すような切削手段によって
形成された、ベースカーブ及びベベルの表面を鏡面研摩
するための研摩手段の一例を示す。
801は、回転中心802を中心にして回転可能に支持
された回転リング803に固定された研摩布である。研
摩布801は、任意の形状に変形可能な軟質材料からな
り、矢印804で示すように、ノズル805から裏面に
圧縮空気などの流体を吹きつけることにより、その圧力
によって固定治具806に固定されたワーク807の表
面にほぼ均一に圧接させられている0本実施例における
研摩手段は、この状態で研摩布801の表面に研摩剤を
供給しながら、回転リング803を矢印808の方向に
回転させ、同時にワーク807を。
矢印809で示すように、回転リング803とは逆の方
向に回転させることにより、ベースカーブ及びベベルの
表面を研摩する。
研摩布801の材質は、任意の形状に変形可能で、適度
の弾性を有し、かつ研摩面を傷つけない程度の軟らかさ
有するものであれば、特に制限はない。
研摩効率すなわち研摩に要する時間及び研摩の均一性は
、回転リング及びワークの回転数で決まる研摩布801
と研摩面との相対速度、流体の圧力などによって左右さ
れるが、回転リング803の回転数は、回転リングの外
径によって異なるが、30cmの外径の場合でおおむね
0.5〜5rpmの範囲が望ましく、またワーク807
の望ましい回転数は、おおむね1.5〜25rpmであ
る。また、流体の圧力は、おおむね1〜5kg/ c 
m ”の範囲が望ましい、これにより、15〜30秒の
研摩時間で、所望の光学面を得ることができる。
回転リング803の外径が30cm、その回転数がlr
pm、ワーク807の回転数が3rpmである研摩手段
により、研摩布801として市販の研摩布にポリエチレ
ンシートで裏打ちしたものを用い、研摩剤として水に分
散させたA 1220 sの粉末を供給しながら、曲率
半径が7.80mmのベースカーブを形成した、外径が
12.5mmのワーク807に、研摩布801を、圧力
2.0k g / c m ”の圧縮空気で圧接して研
摩したところ、約25秒で所望の光学面が得られた。
このように、第8図(a)に示すような研摩手段を用い
ることにより、どのような形状のベースカーブ及びベベ
ルであっても、流体圧力によって研摩布801をほぼ均
一に圧接することができ、高い精度で研摩することがで
き、従来のように研摩面の形状に応じた専用の研摩工具
を用意する必要がなく、かつそれらの工具を取り替える
手間もないため、研摩工程に要する製造コストを大巾に
低減することが可能となった。また、特注品のように予
測できない特殊な形状であっても、容易力)つ迅速に対
応することが可能となった。
これまでの説明は、ペースカーブ及びベベルの研摩を例
にとって行なってきたが、もちろんフロントカーブ及び
レンチツクカーブの研摩も同じように行なうことができ
ることは言うまでもなし)。
第8図(b)に、その−例を示す、基本的には第8図(
a)と同じであるが、フロントカーブは、ベースカーブ
とは逆に、中央部が凸になっているため、周辺部の流体
圧力が低くなって均一な圧接力が得られなくなる恐れが
あるため、ノズル805の内径を、ワーク807の外径
よりも大きくして、矢En810で示すように、流体力
S研摩面全体に均一に吹き付けられるように変えた点カ
S異なる。こうすることにより、ペースカーブ研摩と同
等の時間で、同程度の研摩精度が得られた。
第9図に、ベースカーブ及びベベルを加工形成したワー
クを、フロントカーブ及びレンチ・ンクカーブを加工形
成するために、所定の固定治具に固定する固定方法の一
例を示す。
固定治具901は、ワーク902のベースカーブ903
及びベベル904の形状にかかわらず、一定の外径及び
接着面905の曲率半径R6を有する共通の治具を用い
る6本実施例の場合、外径が7、Omm、接着面905
の曲率半径R6が7.30mmである固定治具を用いた
。このような固定治具901に、接着剤906を用いて
ワーク902を接着固定する。ここで用いられる接着剤
は、加工終了後に固定治具901からワーク902を剥
離しやすいように、熱可塑性である必要があり、さらに
固定の位置決め精度を向上させるために、粘度が高く、
かつ冷却固化時の体積変動の少ないものが望ましい0本
実施例では、パラフィン、松ヤニ及びEVA等の混合物
を用いた。
本実施例における固定方法は、ベースカーブ9030曲
率半径及びその有効径t6、ワーク902の光学中心9
07からフロント側端面908までの距*# 1 +の
値に基づき、固定治具901の接着面905からワーク
902のフロント側端面908までの距離t6が一定の
値となるように、接着部の厚みt、を算出し、固定治具
901の外径及び接着面905の曲率半径R6、ベース
カーブの曲率半径及びその外径t、及び接着部の厚みt
7とによって決定される空間の体積から、必要な接着剤
の量を求める点に特徴がある1次に、このようにして求
められた量の接着剤を、保存容器などから精密定量吐出
させて固定治具901の接着面905の中心に滴下し、
ワーク902を一定の高さにまで押圧して接着剤906
を固化させる。
このように、固定治具及びワークの形状に基づいて必要
な接着剤の量を算出することにより、ワーク902のベ
ースカーブ903の形状にかかわらず、接着部さすなわ
ち接着面905からフロント側端面908までの距離t
6を一定の値とすることができるため、フロントカーブ
及び中心厚を所望の形状及び値に、きわめて高い精度で
加工することが可能となった。
さらに、接着剤906の外端部を、ベースカーブ903
とベベル904との接続部に一致させることが可能とな
ったので、フロントカーブ及びレンチツクカーブの加工
終了後、エツジ加工のため改めて固定し直す必要がなく
、この固定状態のままでエツジ加工を行なうことができ
、エツジ部の偏心不良の発生を防止することが可能とな
った。
なお、本実施例では、ベースカーブの曲率半径及び外径
の加工誤差あるいは、接着剤の吐出量の誤差を考慮し、
接着剤の量が少なくすぎた場合でも、接着剤906の外
端部が、ベースカーブ903とベベル904との接続部
よりも内周側にならないよう、接着剤906の外端部が
この接続部よりも0.1〜0.2mm外周側にはみ出す
ように、接着剤の吐出量をコントロールしている。
接着剤の外端部が、この接続部より内周側になると、フ
ロントカーブ及びレンチツクカーブの切削あるいは研摩
加工の時に、ワークに応力が加わるため、ベースカーブ
の光学面が変形し、微少な光学的歪を生じてしまう、ベ
ベルは、光学的には何の機能を有しない部分であるため
、このような光学的な歪が生じても何の問題もないが、
ベースカーブの部分にこのような歪が生じると、コンタ
クトレンズとしての光学的機能を損うため、問題となる
本実施例では、前述のように、接着剤の外端部を、ベー
スカーブとベベルの接続部より外周側にはみ出るように
、接着剤の量をコントロールしているので、上述のよう
な問題は発生せず、かつコンタクトレンズの外周端より
も内周側に設けているので、後述するエツジ加工の際に
改めて固定し直す必要がなく、工程の簡略化、加工精度
及び歩留りの大巾な向上が実現できた。
第1O図に、コンタクトレンズの外周端すなわちエツジ
の形状を清めらかな曲面に加工するためのエツジ加工手
段の一例を示す。
ワーク1001は、第9図に示すような固定方法により
、接着剤1002により固定治具1003に固定され、
フロントカーブ及びレンチツクカーブを加工成形したも
のである。このワーク1001を、主軸スピンドル10
04に固定し、主軸モーター1005によって矢印10
06の方向に600Orpm程度の速度で高速回転させ
る。
1007は、モルトブレン、ウレタンフオームなどから
なる弾性を有する軟質の研摩ラップであり、保持具10
08によって保持され、駆動モーター1009によって
矢印1010の方向に回転させられる回転円盤1011
に固定された、クランクシャフト1012により、矢印
1o13に示すように往復駆動させられる。また研摩ラ
ップ1007は、図示しない押圧手段によって、所定の
押圧力でワーク1001に押圧させられており、この状
態で、毎秒4往復程度の速度及び10mm程の移動量で
研摩ラップl 007を往復動させることにより、エツ
ジを所定の清めらかな曲面に加工することができる。
ワーク1001のエツジは1図に示すように、研摩ラッ
プ1007にもぐり込むような形で、研摩ラップ100
7を変形させているが、図示しない抑圧手段による押圧
力を制御することにより、この変形量を変えてやること
により、エツジの形状を変えることができ、研摩ラップ
1007の往路と復路とで押圧力を変化させることによ
り、フロントカーブ側とベースカーブ側とで曲面の清め
らかさを異ならせることもできる。このように、本実施
例によれば、研摩ラップの押圧力を制御することによっ
て、所定の形状を有するエツジを。
容易かつ自動的に形成することが可能となった。
〔発明の効果1 以上述べたように、本発明によれば、ベベルの加工を、
フロントカーブを加工する前に、ベースカーブの加工と
同時に行なうようにしたので、ベベル加工中のワークの
変形を防止することができ、かつベースカーブに対する
ベベルの偏心も防止することができるため、特にきびし
い形状精度が要求されるベースカーブ及びベベルを、熟
練した作業者の経験と勘に頼ることなく、きわめて高い
加工精度で形成することが可能となると共に、どのよう
な形状のベースカーブ及びベベルであっても、容易にか
つ同等の精度及び工数で加工することが可能となった。
また、ベースカーブ及びベベルの加工後に、ベースカー
ブ側を固定治具に固定するにあたって、ベースカーブの
形状に応じて接着剤の量を調節するようにしたので、ベ
ースカーブの形状にかかわらず、高い精度でワークを固
定することが可能となり、フロントカーブをきわめて高
い精度で加工形成することが可能となった。さらに、そ
のままの固定状態でエツジ加工することができるように
なったので、エツジの加工もきわめて高い精度で行なう
ことが可能となった。
このように、本発明によれば、コンタクトレンズの形状
にかかわらず、従来よりも少ない工数、かつきわめて高
い精度で、所望の形状を有するコンタクトレンズを製造
することができ、特注品のような特殊な仕様のコンタク
トレンズであっても、容易かつ迅速に製造することが可
能になるなど、多大の効果が得られるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係わるコンタクトレンズの製造方法
の工程を示す図である。 第2図(a)及び(b)は、−膜面なコンタクトレンズ
の形状を示す部分断面図であり、(a)はマイナスレン
ズ、(b)はプラスレンズの部分断面図である。 第3図は、コンタクトレンズの使用状態を示す図である
。 第4図は、従来のコンタクトレンズの製造工程の一例を
示す図である。 第5図(a)〜(e)は、従来のコンタクトレンズの主
な製造工程の具体例を示す図である。 第6図は、本発明による切削加工に用いられる精密NC
旋盤の一例を示す図である。 第7図は、本発明においてベースカーブ及びベベルを形
成した状態の一例を示す図である。 第8図(a)および(b)は1本発明における研摩方法
の一例を示す図であり、(a)はペースカーブ及びベベ
ル、(b)はフロントカーブ及びレンチツクカーブの研
摩方法の一例を示す図である。 第9図は、本発明におけるワークの固定方法の一例を示
す図である。 第10図は、本発明におけるエツジ加工方法の一例を示
す図である。 原料カット工程 ペースカーブ切削工程 ベースカーブ研摩工程 ワーク固定工程 フロントカーブ切削工程 フロントカーブ研摩工程 エツジ加工工程 以上

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)コンタクトレンズ原料を所望の形状に加工するコ
    ンタクトレンズの製造方法において、所定の設計データ
    に基づいて所定の形状を有するベースカーブ及びベベル
    を切削により形成する工程と、 前記ベースカーブ及びベベルの表面を研摩する工程と、 前記研摩されたベースカーブ面と所定の固定治具との間
    に接着剤を吐出させて前記コンタクトレンズ原料を前記
    固定治具に接着固定する際に、前記ベースカーブの形状
    、前記固定治具の形状及び接着高さに基づいて必要な接
    着剤の量を算出し、前記必要な量の接着剤により前記コ
    ンタクトレンズ原料を前記固定治具に固定する工程と、 所定の設計データに基づいて所定の形状を有するフロン
    トカーブ及び必要に応じてレンチックカーブを切削によ
    り形成する工程と、 前記フロントカーブ及び必要に応じて形成されたレンチ
    ックカーブの表面を研摩する工程と、前記コンタクトレ
    ンズ原料のエッジを滑めらかな曲面に加工する工程 とからなることを特徴とするコンタクトレンズの製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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