JP2001225250A - ポリッシャーとこれを用いた光学レンズ及び光学レンズ成形型の製造方法 - Google Patents
ポリッシャーとこれを用いた光学レンズ及び光学レンズ成形型の製造方法Info
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- JP2001225250A JP2001225250A JP2000033798A JP2000033798A JP2001225250A JP 2001225250 A JP2001225250 A JP 2001225250A JP 2000033798 A JP2000033798 A JP 2000033798A JP 2000033798 A JP2000033798 A JP 2000033798A JP 2001225250 A JP2001225250 A JP 2001225250A
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- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 片面または両面を加工して新たな回転対称非
球面あるいは非球面乱視面の屈折面を形状創成する光学
レンズまたは光学レンズ成型型において、低コストで効
率良く製造可能な光学レンズの製造方法を提供する。 【解決手段】 剛体の研磨皿に弾性体部材と研磨部材と
を貼り付けた構成または、剛体の研磨皿に弾性体の研磨
部材を貼り付けた構成のポリッシャーで研磨することに
より、レンズの形状に追従してポリッシャーが変形する
ため、回転対称非球面及び非球面トーリック面の研磨加
工を低コストで行うことが可能となる。
球面あるいは非球面乱視面の屈折面を形状創成する光学
レンズまたは光学レンズ成型型において、低コストで効
率良く製造可能な光学レンズの製造方法を提供する。 【解決手段】 剛体の研磨皿に弾性体部材と研磨部材と
を貼り付けた構成または、剛体の研磨皿に弾性体の研磨
部材を貼り付けた構成のポリッシャーで研磨することに
より、レンズの形状に追従してポリッシャーが変形する
ため、回転対称非球面及び非球面トーリック面の研磨加
工を低コストで行うことが可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学レンズ及び光
学レンズ成形型を平滑化または鏡面化加工するためのポ
リッシャーと、これを使用した光学レンズ及び光学レン
ズ成形型の製造方法に関するものである。
学レンズ成形型を平滑化または鏡面化加工するためのポ
リッシャーと、これを使用した光学レンズ及び光学レン
ズ成形型の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学レンズは、カメラ、望遠鏡、顕微
鏡、半導体露光用ステッパー、眼鏡等に広く用いられて
いる。これらの中でも特に眼鏡レンズは、成形後に屈折
面の形状創成を行う比率が高く、数量も多い。このた
め、眼鏡レンズを代表例として従来の技術について述べ
る。
鏡、半導体露光用ステッパー、眼鏡等に広く用いられて
いる。これらの中でも特に眼鏡レンズは、成形後に屈折
面の形状創成を行う比率が高く、数量も多い。このた
め、眼鏡レンズを代表例として従来の技術について述べ
る。
【0003】眼鏡レンズは、視力を矯正するためのレン
ズであり、単焦点レンズと多焦点レンズに大別される。
ズであり、単焦点レンズと多焦点レンズに大別される。
【0004】単焦点レンズは、近視あるいは遠視患者の
視力矯正のために用いられ、球面度数のみを有するレン
ズの場合は、凹面凸面双方の屈折面に、球面または回転
対称非球面が設けられている。また、球面度数に加え乱
視度数を有するレンズの場合は、凸面側の屈折面に球面
または回転対称非球面が、凹面側の屈折面にはトーリッ
ク面またはトーリック面と回転対称非球面を融合した曲
面(以下非球面乱視面と呼ぶ)が設けられている。
視力矯正のために用いられ、球面度数のみを有するレン
ズの場合は、凹面凸面双方の屈折面に、球面または回転
対称非球面が設けられている。また、球面度数に加え乱
視度数を有するレンズの場合は、凸面側の屈折面に球面
または回転対称非球面が、凹面側の屈折面にはトーリッ
ク面またはトーリック面と回転対称非球面を融合した曲
面(以下非球面乱視面と呼ぶ)が設けられている。
【0005】続いて多焦点レンズについて説明する。多
焦点レンズは多重焦点レンズと累進多焦点レンズとに分
けられる。これら多焦点レンズは遠用視用の単焦点レン
ズの機能と近用視用の単焦点レンズの機能を一枚のレン
ズで実現するものである。多重焦点レンズはバイフォー
カル(二重焦点)、トリフォーカル(三重焦点)といっ
たタイプが商品化されており、レンズの外面側、つまり
は凸面側に二つないしは三つの焦点距離を得るための曲
面(以下多重焦点面)を有することを特徴とする。凹面
側には、球面、回転対称非球面、トーリック面、非球面
乱視面が設けられている。累進多焦点レンズはレンズの
外面側、つまりは凸面側に焦点距離が連続して変化する
累進面を有し、凹面側に球面、回転対称非球面、トーリ
ック面、非球面乱視面のいずれかを有する外面累進多焦
点レンズと呼ばれるものと、凸面側に球面または回転対
称非球面を有し、内面側つまりは凹面側に、累進面、非
球面、トーリック面を融合させた曲面または、累進面の
みを有する内面累進多焦点レンズと呼ばれるものとがあ
る。以下、累進面、非球面、トーリック面とを融合させ
た面、及び累進面を自由曲面と呼ぶことにする。
焦点レンズは多重焦点レンズと累進多焦点レンズとに分
けられる。これら多焦点レンズは遠用視用の単焦点レン
ズの機能と近用視用の単焦点レンズの機能を一枚のレン
ズで実現するものである。多重焦点レンズはバイフォー
カル(二重焦点)、トリフォーカル(三重焦点)といっ
たタイプが商品化されており、レンズの外面側、つまり
は凸面側に二つないしは三つの焦点距離を得るための曲
面(以下多重焦点面)を有することを特徴とする。凹面
側には、球面、回転対称非球面、トーリック面、非球面
乱視面が設けられている。累進多焦点レンズはレンズの
外面側、つまりは凸面側に焦点距離が連続して変化する
累進面を有し、凹面側に球面、回転対称非球面、トーリ
ック面、非球面乱視面のいずれかを有する外面累進多焦
点レンズと呼ばれるものと、凸面側に球面または回転対
称非球面を有し、内面側つまりは凹面側に、累進面、非
球面、トーリック面を融合させた曲面または、累進面の
みを有する内面累進多焦点レンズと呼ばれるものとがあ
る。以下、累進面、非球面、トーリック面とを融合させ
た面、及び累進面を自由曲面と呼ぶことにする。
【0006】次に、眼鏡レンズの製造方法について説明
する。眼鏡レンズは顧客の処方にあわせて製造される
が、特に受注の多い処方の範囲は、成形型による注型成
形で製造されるのが一般的である。成形型には、凹面側
に球面、回転対称非球面、多重焦点面、自由曲面のいず
れかを有した凸面成形型と、凸面側に球面、回転対称非
球面、トーリック面、非球面乱視面、多重焦点面、自由
曲面のいずれかを有した凹面成形型とがある。これらの
成形型を、前述した単焦点レンズ、多焦点レンズの中の
所望の処方に成形されるように組み合わせて注型成形を
行う。成形後離型されたレンズは十分満足できる精度の
光学面を有しているため、染色工程、ハードコート工
程、蒸着工程等を経て完成レンズとなる。
する。眼鏡レンズは顧客の処方にあわせて製造される
が、特に受注の多い処方の範囲は、成形型による注型成
形で製造されるのが一般的である。成形型には、凹面側
に球面、回転対称非球面、多重焦点面、自由曲面のいず
れかを有した凸面成形型と、凸面側に球面、回転対称非
球面、トーリック面、非球面乱視面、多重焦点面、自由
曲面のいずれかを有した凹面成形型とがある。これらの
成形型を、前述した単焦点レンズ、多焦点レンズの中の
所望の処方に成形されるように組み合わせて注型成形を
行う。成形後離型されたレンズは十分満足できる精度の
光学面を有しているため、染色工程、ハードコート工
程、蒸着工程等を経て完成レンズとなる。
【0007】また、受注頻度が低い範囲については、完
成品よりも肉厚が厚い成形レンズを在庫し、このレンズ
の屈折面を、処方に合わせて、球面、回転対称非球面、
トーリック面、非球面乱視面、自由曲面のいずれかに形
状創成加工して製造する。この場合、凸面側は成形型で
光学的に仕上げ、凹面側を形状創成加工するのが一般的
であるが、凸面あるいは、凹面凸面の両面を形状創成す
る場合もある。この中から、成形後に凹面側の屈折面を
形状創成する場合の製造方法について説明する。まず、
注型成形で、凸面側が球面、回転対称非球面、多重焦点
面、自由曲面のいずれかに光学的に仕上げられ、完成品
よりも肉厚が厚いレンズを成形する。このレンズを中間
体、最終的な完成レンズを完成体と呼ぶこととする。そ
の後、ブロッキング工程に入り、加工機にチャッキング
するためのブロック治具に、中間体の凸面を低融点合金
などを用いて固着する。次に荒加工工程に入り、中間体
の凸面に固着されたブロック治具を加工機にチャッキン
グし、中間体の凹面を、球面、回転対称非球面、トーリ
ック面、非球面乱視面、自由曲面のいずれか所望の形状
に切削あるいは研削する。次に研磨加工に入るが、凹面
を球面またはトーリック面に加工する場合は、図7に示
すように、レンズ20と、レンズ20の凹面21と同じ
曲率の凸面をもった剛体の研磨皿22に研磨部材23を
貼り付けた構成のポリッシャー24を、研磨装置25に
セットし、研磨剤を介在させながら摺り合わせることに
より、凹面21が鏡面に仕上げられる。研磨装置25
は、レンズ20と研磨皿22とを押しつけながら摺り合
わせて研磨を行う装置で、レンズ保持部26と、ポリッ
シャー保持部27とがそれぞれ独立して、回転、振り
子、8の字等の揺動運動できる機構になっており、球面
及びトーリック面形状を有する光学レンズの研磨装置と
して眼鏡の製造業界では一般的に広く普及している装置
である。研磨皿については、眼鏡レンズの場合、顧客の
注文する度数によって凹面側の曲率半径が異なるため、
これに対応できるように度数に応じた曲率半径の凸面を
持った剛体の研磨皿が用意されており、これらの数は通
常数千個に及ぶ。またレンズの屈折率により、度数と曲
率半径の関係が変化するため、レンズの素材毎にも異な
る曲率半径の研磨皿が用意されている。これらの研磨皿
から、受注した度数に相当する凹面の曲率半径に応じた
研磨皿を選択して使用する。この方法で加工する場合、
全面が密着した状態で高速で摺り合わせることができ、
また加工面と同形状の剛体の研磨皿を使用するため、加
工面に均一な圧力がかかり、平滑化や鏡面化に要する時
間が短い。
成品よりも肉厚が厚い成形レンズを在庫し、このレンズ
の屈折面を、処方に合わせて、球面、回転対称非球面、
トーリック面、非球面乱視面、自由曲面のいずれかに形
状創成加工して製造する。この場合、凸面側は成形型で
光学的に仕上げ、凹面側を形状創成加工するのが一般的
であるが、凸面あるいは、凹面凸面の両面を形状創成す
る場合もある。この中から、成形後に凹面側の屈折面を
形状創成する場合の製造方法について説明する。まず、
注型成形で、凸面側が球面、回転対称非球面、多重焦点
面、自由曲面のいずれかに光学的に仕上げられ、完成品
よりも肉厚が厚いレンズを成形する。このレンズを中間
体、最終的な完成レンズを完成体と呼ぶこととする。そ
の後、ブロッキング工程に入り、加工機にチャッキング
するためのブロック治具に、中間体の凸面を低融点合金
などを用いて固着する。次に荒加工工程に入り、中間体
の凸面に固着されたブロック治具を加工機にチャッキン
グし、中間体の凹面を、球面、回転対称非球面、トーリ
ック面、非球面乱視面、自由曲面のいずれか所望の形状
に切削あるいは研削する。次に研磨加工に入るが、凹面
を球面またはトーリック面に加工する場合は、図7に示
すように、レンズ20と、レンズ20の凹面21と同じ
曲率の凸面をもった剛体の研磨皿22に研磨部材23を
貼り付けた構成のポリッシャー24を、研磨装置25に
セットし、研磨剤を介在させながら摺り合わせることに
より、凹面21が鏡面に仕上げられる。研磨装置25
は、レンズ20と研磨皿22とを押しつけながら摺り合
わせて研磨を行う装置で、レンズ保持部26と、ポリッ
シャー保持部27とがそれぞれ独立して、回転、振り
子、8の字等の揺動運動できる機構になっており、球面
及びトーリック面形状を有する光学レンズの研磨装置と
して眼鏡の製造業界では一般的に広く普及している装置
である。研磨皿については、眼鏡レンズの場合、顧客の
注文する度数によって凹面側の曲率半径が異なるため、
これに対応できるように度数に応じた曲率半径の凸面を
持った剛体の研磨皿が用意されており、これらの数は通
常数千個に及ぶ。またレンズの屈折率により、度数と曲
率半径の関係が変化するため、レンズの素材毎にも異な
る曲率半径の研磨皿が用意されている。これらの研磨皿
から、受注した度数に相当する凹面の曲率半径に応じた
研磨皿を選択して使用する。この方法で加工する場合、
全面が密着した状態で高速で摺り合わせることができ、
また加工面と同形状の剛体の研磨皿を使用するため、加
工面に均一な圧力がかかり、平滑化や鏡面化に要する時
間が短い。
【0008】凹面側を回転対称非球面、非球面乱視面、
自由曲面のいずれかに加工する場合は、レンズの凹面側
と同形状の凸面をもった剛体の研磨皿では全面を連続的
に摺り合わせることができない。このため、図8に示す
ように、レンズ28の凹面29と、弾性体でできた研磨
皿30に研磨部材31を貼り付けた構成のポリッシャー
32とを、研磨剤を介在させながら摺り合わせることに
より、鏡面仕上げを行っている。研磨皿30は弾性体で
あるため、凹面29の形状に追従して変形しながら摺り
合わせることができる。また、図9に示すように、レン
ズ33の凹面34に、多軸NC制御のポリッシャー35
を面形状に追従させながら移動させて局所的に研磨して
いく方法も行われている。
自由曲面のいずれかに加工する場合は、レンズの凹面側
と同形状の凸面をもった剛体の研磨皿では全面を連続的
に摺り合わせることができない。このため、図8に示す
ように、レンズ28の凹面29と、弾性体でできた研磨
皿30に研磨部材31を貼り付けた構成のポリッシャー
32とを、研磨剤を介在させながら摺り合わせることに
より、鏡面仕上げを行っている。研磨皿30は弾性体で
あるため、凹面29の形状に追従して変形しながら摺り
合わせることができる。また、図9に示すように、レン
ズ33の凹面34に、多軸NC制御のポリッシャー35
を面形状に追従させながら移動させて局所的に研磨して
いく方法も行われている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の方
法では、一般的に普及している剛体の研磨皿と球面及び
トーリック面研磨用の研磨装置を用いて回転対称非球面
及び非球面乱視面の平滑化または鏡面化加工を行うこと
は不可能である。また、弾性体の研磨皿を使用する場合
では、研磨皿自体の変形により加工面全面に均一な力が
かからないため、剛体の研磨皿と比較して全面を平滑化
または鏡面化するまでに時間がかかる。
法では、一般的に普及している剛体の研磨皿と球面及び
トーリック面研磨用の研磨装置を用いて回転対称非球面
及び非球面乱視面の平滑化または鏡面化加工を行うこと
は不可能である。また、弾性体の研磨皿を使用する場合
では、研磨皿自体の変形により加工面全面に均一な力が
かからないため、剛体の研磨皿と比較して全面を平滑化
または鏡面化するまでに時間がかかる。
【0010】また、NC制御のポリッシングで研磨を行
う場合は、最低でも3軸のNC制御機構が必要であるた
め複雑な装置構成の研磨装置が必要となる。また、部分
的な研磨を積み重ねて全面を研磨していく方式のため加
工時間が非常に長くなる。さらに光学レンズを成形する
ための成形型を加工する場合にも全く同様の問題が生じ
る。以上のことから、回転対称非球面や非球面乱視面形
状の屈折面を有する光学レンズ及び光学レンズ成形型の
製造には装置投資や形状管理の難しさによる工数増から
多大なコストがかかり、球面やトーリック面の場合と比
較して一般的に価格が高くなる。本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、製造コストを低く抑えることが可
能なポリッシャーと、これを用いた光学レンズ及び光学
レンズ成形型の製造方法を提供することを目的とする。
う場合は、最低でも3軸のNC制御機構が必要であるた
め複雑な装置構成の研磨装置が必要となる。また、部分
的な研磨を積み重ねて全面を研磨していく方式のため加
工時間が非常に長くなる。さらに光学レンズを成形する
ための成形型を加工する場合にも全く同様の問題が生じ
る。以上のことから、回転対称非球面や非球面乱視面形
状の屈折面を有する光学レンズ及び光学レンズ成形型の
製造には装置投資や形状管理の難しさによる工数増から
多大なコストがかかり、球面やトーリック面の場合と比
較して一般的に価格が高くなる。本発明は、上記事情に
鑑みなされたもので、製造コストを低く抑えることが可
能なポリッシャーと、これを用いた光学レンズ及び光学
レンズ成形型の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光学レンズの屈折面または光学レンズ成形型の屈折面成
形面を平滑化または鏡面化するための、剛体の研磨皿と
弾性体部材と研磨部材との3つの構成要素からなること
を特徴とするポリッシャーを提供する。
光学レンズの屈折面または光学レンズ成形型の屈折面成
形面を平滑化または鏡面化するための、剛体の研磨皿と
弾性体部材と研磨部材との3つの構成要素からなること
を特徴とするポリッシャーを提供する。
【0012】請求項2記載の発明は、光学レンズの屈折
面または光学レンズ成形型の屈折面成形面を平滑化また
は鏡面化するための、剛体の研磨皿と弾性体の研磨部材
との2つの構成要素からなることを特徴とするポリッシ
ャーを提供する。
面または光学レンズ成形型の屈折面成形面を平滑化また
は鏡面化するための、剛体の研磨皿と弾性体の研磨部材
との2つの構成要素からなることを特徴とするポリッシ
ャーを提供する。
【0013】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載のポリッシャーにおいて、剛体の研磨皿の形状が、
球面、トーリック面、回転対称非球面、非球面乱視面形
状またはこれらの近似形状のいずれかであることを特徴
とするポリッシャーを提供する。
記載のポリッシャーにおいて、剛体の研磨皿の形状が、
球面、トーリック面、回転対称非球面、非球面乱視面形
状またはこれらの近似形状のいずれかであることを特徴
とするポリッシャーを提供する。
【0014】請求項4記載の発明は、回転対称非球面ま
たは非球面乱視面形状の屈折面を有する光学レンズを、
請求項1〜3いずれか1項に記載のポリッシャーを用い
て平滑化または鏡面化することを特徴とする光学レンズ
の製造方法を提供する。
たは非球面乱視面形状の屈折面を有する光学レンズを、
請求項1〜3いずれか1項に記載のポリッシャーを用い
て平滑化または鏡面化することを特徴とする光学レンズ
の製造方法を提供する。
【0015】請求項5記載の発明は、回転対称非球面ま
たは非球面乱視面形状の屈折面成形面を有する光学レン
ズ成形型を、請求項1〜3いずれか1項に記載のポリッ
シャーを用いて平滑化または鏡面化することを特徴とす
る光学レンズ成形型の製造方法を提供する。
たは非球面乱視面形状の屈折面成形面を有する光学レン
ズ成形型を、請求項1〜3いずれか1項に記載のポリッ
シャーを用いて平滑化または鏡面化することを特徴とす
る光学レンズ成形型の製造方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明者は、上記目的を達成する
ため鋭意検討を重ねた結果、回転対称非球面または非球
面乱視面の屈折面を有する光学レンズを、新たな製造設
備を導入することなく、かつ短時間で加工し、低コスト
で安価に市場に提供するためには、従来、弾性体ででき
た研磨皿で研磨するか、NC制御のポリッシング装置で
研磨していたのをやめ、剛体の研磨皿に弾性体部材と研
磨部材とを貼り付けた構成または、剛体の研磨皿に弾性
体の研磨部材を貼り付けた構成のポリッシャーで研磨す
ることが有効であることを知見した。
ため鋭意検討を重ねた結果、回転対称非球面または非球
面乱視面の屈折面を有する光学レンズを、新たな製造設
備を導入することなく、かつ短時間で加工し、低コスト
で安価に市場に提供するためには、従来、弾性体ででき
た研磨皿で研磨するか、NC制御のポリッシング装置で
研磨していたのをやめ、剛体の研磨皿に弾性体部材と研
磨部材とを貼り付けた構成または、剛体の研磨皿に弾性
体の研磨部材を貼り付けた構成のポリッシャーで研磨す
ることが有効であることを知見した。
【0017】すなわち、図3(a)に示すように、回転
対称非球面36に対して高さ方向の偏差37が最も少な
くなるような曲率半径の球面38を計算し、図3(b)
に示すように、この球面38の曲率半径から弾性体部材
40と研磨部材41の厚み分を引いた曲率半径を有する
剛体の研磨皿39を使用して、これに弾性体部材40と
研磨部材41とを貼り付けてポリッシャー42を作成す
る。このときポリッシャー42の研磨部材41の表面4
3は球面38と同じ曲率半径になっている。
対称非球面36に対して高さ方向の偏差37が最も少な
くなるような曲率半径の球面38を計算し、図3(b)
に示すように、この球面38の曲率半径から弾性体部材
40と研磨部材41の厚み分を引いた曲率半径を有する
剛体の研磨皿39を使用して、これに弾性体部材40と
研磨部材41とを貼り付けてポリッシャー42を作成す
る。このときポリッシャー42の研磨部材41の表面4
3は球面38と同じ曲率半径になっている。
【0018】このポリッシャー42を回転対称非球面3
6に押しつけて研磨を行うのであるが、この時研磨部材
41の表面43は、回転対称非球面36に対して高さ方
向の偏差が最も少なくなるような曲率半径を有している
ため、薄い弾性体部材でも、研磨部材41の表面43と
回転対称非球面36との高さの差37を十分変形して吸
収することができる。これにより、弾性体部材が研磨面
の非球面形状に合わせて変形しながら追従して摺り合わ
せを行うことができるため、回転対称非球面の鏡面化が
可能となるのである。また、加工する面が非球面乱視面
の場合も同様に、非球面乱視面のそれぞれの軸に対して
高さ方向の偏差が最も少なくなるような曲率半径のトー
リック面を計算して、これから弾性体部材と研磨部材の
厚み分を引いた曲率半径のトーリック面の研磨皿を使用
することにより加工が可能となる。また、従来技術に示
した弾性体のみでできた研磨皿を使用した場合、光学レ
ンズの加工面形状に追従して変形する部分が研磨皿全体
であるため、研磨面にかかる圧力が変形によって不均一
になるのに対し、剛体の研磨皿に弾性体部材を貼り付け
る構成の場合、弾性体部分のみの微少な変形であるた
め、研磨面にかかる圧力が比較的均一になり、短時間で
鏡面化が可能である。なお、剛体の研磨皿は既存の球面
またはトーリック面研磨用として、度数毎に数千種類の
曲率半径で作られたものから曲率の近いもの選定して使
用することができ、さらに剛体の研磨皿は、球面及びト
ーリック面用の既存の研磨装置用として作成されたもの
であるため、これらの装置を使用することが可能であ
り、既存の製造設備を有効に利用して製造コストを低く
抑えることができる。また、NC制御のポリッシングの
場合と比較しても、NC制御装置が必要なく、既存の研
磨装置を使用することができるため装置コストを低く抑
えることが可能であり、さらに全面を一度に研磨するこ
とが出来るため、短い研磨時間で鏡面化が可能である。
6に押しつけて研磨を行うのであるが、この時研磨部材
41の表面43は、回転対称非球面36に対して高さ方
向の偏差が最も少なくなるような曲率半径を有している
ため、薄い弾性体部材でも、研磨部材41の表面43と
回転対称非球面36との高さの差37を十分変形して吸
収することができる。これにより、弾性体部材が研磨面
の非球面形状に合わせて変形しながら追従して摺り合わ
せを行うことができるため、回転対称非球面の鏡面化が
可能となるのである。また、加工する面が非球面乱視面
の場合も同様に、非球面乱視面のそれぞれの軸に対して
高さ方向の偏差が最も少なくなるような曲率半径のトー
リック面を計算して、これから弾性体部材と研磨部材の
厚み分を引いた曲率半径のトーリック面の研磨皿を使用
することにより加工が可能となる。また、従来技術に示
した弾性体のみでできた研磨皿を使用した場合、光学レ
ンズの加工面形状に追従して変形する部分が研磨皿全体
であるため、研磨面にかかる圧力が変形によって不均一
になるのに対し、剛体の研磨皿に弾性体部材を貼り付け
る構成の場合、弾性体部分のみの微少な変形であるた
め、研磨面にかかる圧力が比較的均一になり、短時間で
鏡面化が可能である。なお、剛体の研磨皿は既存の球面
またはトーリック面研磨用として、度数毎に数千種類の
曲率半径で作られたものから曲率の近いもの選定して使
用することができ、さらに剛体の研磨皿は、球面及びト
ーリック面用の既存の研磨装置用として作成されたもの
であるため、これらの装置を使用することが可能であ
り、既存の製造設備を有効に利用して製造コストを低く
抑えることができる。また、NC制御のポリッシングの
場合と比較しても、NC制御装置が必要なく、既存の研
磨装置を使用することができるため装置コストを低く抑
えることが可能であり、さらに全面を一度に研磨するこ
とが出来るため、短い研磨時間で鏡面化が可能である。
【0019】以下、本発明の実施の形態を、プラスチッ
ク製眼鏡用レンズで、凸面側が成形型で光学的に仕上げ
られ、凹面側を回転対称非球面に切削加工して、剛体の
研磨皿に弾性体部材と研磨部材を貼り付けた構成のポリ
ッシャーで研磨加工して鏡面化する場合について説明す
るが、本発明は、下記の実施の形態に制限されるもので
はない。
ク製眼鏡用レンズで、凸面側が成形型で光学的に仕上げ
られ、凹面側を回転対称非球面に切削加工して、剛体の
研磨皿に弾性体部材と研磨部材を貼り付けた構成のポリ
ッシャーで研磨加工して鏡面化する場合について説明す
るが、本発明は、下記の実施の形態に制限されるもので
はない。
【0020】図1,2及び図4から6は、本発明のレン
ズの一実施形態を示すもので、図1,図2は研磨工程、
図4は成形工程、図5はブロッキング工程、図6は形状
切削工程の概略図である。
ズの一実施形態を示すもので、図1,図2は研磨工程、
図4は成形工程、図5はブロッキング工程、図6は形状
切削工程の概略図である。
【0021】まず、中間体の成形工程を説明する。図4
に示すように、中間体成形用の凸面成形型2と凹面成形
型3を、所望間隔に位置決めして保持する。型2は中間
体凸面側を光学的に仕上げることができる精度をもって
いる。
に示すように、中間体成形用の凸面成形型2と凹面成形
型3を、所望間隔に位置決めして保持する。型2は中間
体凸面側を光学的に仕上げることができる精度をもって
いる。
【0022】その後該2枚のガラス型の側面に粘着テー
プ4を巻き付け固定し、該2個の成形型と粘着テープで
形成された空間内ににモノマー等のプラスチック原料を
充填する。これを加熱あるいは紫外線照射等により硬化
させて中間体5を成形する。次に成形型を取り外して中
間体5を取り出す。この中間体5は、凸面側が成形型に
より光学的に仕上げられて成形されている。
プ4を巻き付け固定し、該2個の成形型と粘着テープで
形成された空間内ににモノマー等のプラスチック原料を
充填する。これを加熱あるいは紫外線照射等により硬化
させて中間体5を成形する。次に成形型を取り外して中
間体5を取り出す。この中間体5は、凸面側が成形型に
より光学的に仕上げられて成形されている。
【0023】この中間体は成形後、形状創成工程に入
り、はじめのブロッキング工程では、図5に示すよう
に、ブロック治具6の上に、中間体5を位置決めして保
持し、これらの位置を保ったまま、例えば溶融した低融
点金属7をこれらの間に流し込んで固め、ブロック治具
6に中間体5を貼り付ける。
り、はじめのブロッキング工程では、図5に示すよう
に、ブロック治具6の上に、中間体5を位置決めして保
持し、これらの位置を保ったまま、例えば溶融した低融
点金属7をこれらの間に流し込んで固め、ブロック治具
6に中間体5を貼り付ける。
【0024】次の形状切削工程では、図6に示すよう
に、中間体5を貼り付けたブロック治具6を切削装置の
チャックに取り付け、中間体の凹面7を削りだして、所
望の回転対称非球面形状の屈折面に創成したレンズ基材
1を製造する。
に、中間体5を貼り付けたブロック治具6を切削装置の
チャックに取り付け、中間体の凹面7を削りだして、所
望の回転対称非球面形状の屈折面に創成したレンズ基材
1を製造する。
【0025】次の研磨工程では、切削により創成された
屈折面は粗いため、図1に示すように、レンズ基材1と
ポリッシャー8とを、研磨装置9に取り付け、研磨剤を
介在させて摺り合わせることにより、凹面の鏡面仕上げ
を行う。
屈折面は粗いため、図1に示すように、レンズ基材1と
ポリッシャー8とを、研磨装置9に取り付け、研磨剤を
介在させて摺り合わせることにより、凹面の鏡面仕上げ
を行う。
【0026】ポリッシャー8の構成は、剛体の研磨皿1
0に弾性体部材11と研磨部材12を、接着剤または両
面テ−プで貼り付けたものである。
0に弾性体部材11と研磨部材12を、接着剤または両
面テ−プで貼り付けたものである。
【0027】剛体の研磨皿は、素材がステンレス,アル
ミ合金,強化プラスティック等で、所望する回転対称非
球面形状との形状の偏差が最も少なくなるような曲率半
径から、弾性体部材と研磨部材の厚みを引いた曲率半径
の球面形状を有するものを使用することが望ましい。こ
のとき、剛体の研磨皿は、球面の光学レンズの研磨用と
して、度数毎の曲率半径で製作されている既存の剛体の
研磨皿から選定することができるし、回転対称非球面形
状に製作された専用の剛体の研磨皿を使用しても良い。
ミ合金,強化プラスティック等で、所望する回転対称非
球面形状との形状の偏差が最も少なくなるような曲率半
径から、弾性体部材と研磨部材の厚みを引いた曲率半径
の球面形状を有するものを使用することが望ましい。こ
のとき、剛体の研磨皿は、球面の光学レンズの研磨用と
して、度数毎の曲率半径で製作されている既存の剛体の
研磨皿から選定することができるし、回転対称非球面形
状に製作された専用の剛体の研磨皿を使用しても良い。
【0028】非球面乱視面の場合も同様に、所望する非
球面乱視面との形状の偏差が最も少なくなるようなトー
リック面形状から、弾性体部材と研磨部材の厚みを引い
た曲率半径のトーリック面形状を有するものを選定する
ことが望ましい。このとき、トーリック面の光学レンズ
の研磨用として度数毎の曲率半径で製作されている既存
の剛体の研磨皿から選択することができるし、非球面乱
視面形状に製作された専用の剛体の研磨皿を使用しても
良い。
球面乱視面との形状の偏差が最も少なくなるようなトー
リック面形状から、弾性体部材と研磨部材の厚みを引い
た曲率半径のトーリック面形状を有するものを選定する
ことが望ましい。このとき、トーリック面の光学レンズ
の研磨用として度数毎の曲率半径で製作されている既存
の剛体の研磨皿から選択することができるし、非球面乱
視面形状に製作された専用の剛体の研磨皿を使用しても
良い。
【0029】弾性体部材の素材としては、厚さ1〜5m
m、JisA硬さ(タイプAデュロメ−タ)10〜10
0,ヤング率102〜103 N・cm-2,耐熱温度10
0℃までの範囲の物性を有するニトリルゴムが望ましい
が、これら以外にも上記物性を示すものであれば、天然
ゴム,スチレンゴム,ブタジエンゴム,シリコンゴム,
フッ素ゴムや他の素材を用いても良い。
m、JisA硬さ(タイプAデュロメ−タ)10〜10
0,ヤング率102〜103 N・cm-2,耐熱温度10
0℃までの範囲の物性を有するニトリルゴムが望ましい
が、これら以外にも上記物性を示すものであれば、天然
ゴム,スチレンゴム,ブタジエンゴム,シリコンゴム,
フッ素ゴムや他の素材を用いても良い。
【0030】研磨部材の素材としては、酸化セリウム、
アルミナ等の研磨剤を混入した発砲ポリウレタンパッ
ト,市販のファイニングパット,スム−ジングパット,
不織布等を使用することができる。剛体の研磨皿と弾性
体部材、弾性体部材と研磨部材の接着には、市販の両面
テ−プまたは、耐水性の接着剤を用いることができる。
アルミナ等の研磨剤を混入した発砲ポリウレタンパッ
ト,市販のファイニングパット,スム−ジングパット,
不織布等を使用することができる。剛体の研磨皿と弾性
体部材、弾性体部材と研磨部材の接着には、市販の両面
テ−プまたは、耐水性の接着剤を用いることができる。
【0031】また、弾性体部材と研磨部材の代わりに、
図2に示すように、剛体の研磨皿13に、それ自体が弾
性体としての特性を持った研磨部材14を使用しても良
い。弾性体としての特性を持った研磨部材の素材として
は、ポリビニルアルコ−ルや発砲ポリウレタンパット、
前記の弾性体部材の素材として挙げたゴム類に酸化セリ
ウムやアルミナ等の研磨剤を含浸させて成形したものが
望ましいが、これら以外にも弾性体としての特性と研磨
部材としての特性を持ち合わせることが可能であれば、
他の素材を用いても良い。
図2に示すように、剛体の研磨皿13に、それ自体が弾
性体としての特性を持った研磨部材14を使用しても良
い。弾性体としての特性を持った研磨部材の素材として
は、ポリビニルアルコ−ルや発砲ポリウレタンパット、
前記の弾性体部材の素材として挙げたゴム類に酸化セリ
ウムやアルミナ等の研磨剤を含浸させて成形したものが
望ましいが、これら以外にも弾性体としての特性と研磨
部材としての特性を持ち合わせることが可能であれば、
他の素材を用いても良い。
【0032】従来の弾性体でできた研磨皿を使用する方
法では、鏡面化するまでに20〜30分程度、またNC
制御のポリッシャーを使用する方法では30〜60分程
度の研磨時間が必要であったが、本発明のポリッシャー
を使用することにより、1分から5分程度の研磨時間で
屈折面が鏡面化し、光学的に仕上げられたレンズが得ら
れる。以上に述べた、凸面が成形型により光学的に仕上
げられ、凹面が形状創成される眼鏡レンズとしては、凸
面に成形される屈折面が、球面、回転対称非球面、多重
焦点面、自由曲面のいずれか、凹面に形状創成される屈
折面が、回転対称非球面または非球面乱視面のいずれか
である眼鏡レンズを例示することができる。また、これ
以外にも、研磨皿形状を凹形状とすることで、光学レン
ズの凸面を回転対称非球面または非球面乱視面形状に鏡
面加工する場合を例示することができる。また凸面凹面
両方の研磨皿を使用して、光学レンズの凸面凹面両面を
回転対称非球面または非球面乱視面形状に鏡面加工する
場合を例示することができる。さらに光学レンズ成形型
の屈折面成型面の凸面,凹面,凸面凹面両面のいずれか
を回転対称非球面または非球面乱視面形状に鏡面加工す
る場合を例示することができる。
法では、鏡面化するまでに20〜30分程度、またNC
制御のポリッシャーを使用する方法では30〜60分程
度の研磨時間が必要であったが、本発明のポリッシャー
を使用することにより、1分から5分程度の研磨時間で
屈折面が鏡面化し、光学的に仕上げられたレンズが得ら
れる。以上に述べた、凸面が成形型により光学的に仕上
げられ、凹面が形状創成される眼鏡レンズとしては、凸
面に成形される屈折面が、球面、回転対称非球面、多重
焦点面、自由曲面のいずれか、凹面に形状創成される屈
折面が、回転対称非球面または非球面乱視面のいずれか
である眼鏡レンズを例示することができる。また、これ
以外にも、研磨皿形状を凹形状とすることで、光学レン
ズの凸面を回転対称非球面または非球面乱視面形状に鏡
面加工する場合を例示することができる。また凸面凹面
両方の研磨皿を使用して、光学レンズの凸面凹面両面を
回転対称非球面または非球面乱視面形状に鏡面加工する
場合を例示することができる。さらに光学レンズ成形型
の屈折面成型面の凸面,凹面,凸面凹面両面のいずれか
を回転対称非球面または非球面乱視面形状に鏡面加工す
る場合を例示することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、剛体の研磨皿と弾性体
部材と研磨部材との3つで構成されたポリッシャーまた
は、剛体の研磨皿と弾性体の研磨部材との2つで構成さ
れたポリッシャーを用いることにより、回転対称非球面
及び非球面乱視面の研磨加工が可能となる。また短時間
で鏡面化を行うことができ、さらに既存の研磨装置を使
用できるため、低コストで光学レンズ及び光学レンズ成
形型の回転対称非球面及び非球面乱視面形状の屈折面の
鏡面加工が実現できる。
部材と研磨部材との3つで構成されたポリッシャーまた
は、剛体の研磨皿と弾性体の研磨部材との2つで構成さ
れたポリッシャーを用いることにより、回転対称非球面
及び非球面乱視面の研磨加工が可能となる。また短時間
で鏡面化を行うことができ、さらに既存の研磨装置を使
用できるため、低コストで光学レンズ及び光学レンズ成
形型の回転対称非球面及び非球面乱視面形状の屈折面の
鏡面加工が実現できる。
【0034】
【図1】本発明を眼鏡レンズ製造方法に適用した例を示
すもので、剛体の研磨皿と弾性体部材と研磨部材の3つ
の構成要素から成るポリッシャーで研磨を行う場合の研
磨工程の概略図である。
すもので、剛体の研磨皿と弾性体部材と研磨部材の3つ
の構成要素から成るポリッシャーで研磨を行う場合の研
磨工程の概略図である。
【図2】本発明を眼鏡レンズ製造方法に適用した例を示
すもので、剛体の研磨皿とそれ自体が弾性体としての特
性を持った研磨部材の2つの構成要素から成るポリッシ
ャーで研磨を行う場合の研磨工程の概略図である。
すもので、剛体の研磨皿とそれ自体が弾性体としての特
性を持った研磨部材の2つの構成要素から成るポリッシ
ャーで研磨を行う場合の研磨工程の概略図である。
【図3】本発明のポリッシャーの概要を示すもので、
(a)は回転対称非球面に対して高さ方向の偏差が最も
少なくなるような曲率半径の球面の概略図、(b)は剛
体の研磨皿の選択方法とポリッシャーの構成の概略図で
ある。
(a)は回転対称非球面に対して高さ方向の偏差が最も
少なくなるような曲率半径の球面の概略図、(b)は剛
体の研磨皿の選択方法とポリッシャーの構成の概略図で
ある。
【図4】眼鏡レンズ製造方法の中間体成形工程の概略図
である。
である。
【図5】眼鏡レンズ製造方法のブロッキング工程の概略
図である。
図である。
【図6】眼鏡レンズ製造方法の形状切削工程の概略図で
ある。
ある。
【図7】従来の眼鏡レンズ製造方法の研磨工程の概要を
示すもので、凹面が球面またはトーリック面のレンズの
研磨工程の概略図である。
示すもので、凹面が球面またはトーリック面のレンズの
研磨工程の概略図である。
【図8】従来の眼鏡レンズ製造方法の研磨工程の概要を
示すもので、凹面が回転対称非球面、非球面乱視面のい
ずれかであるレンズで、弾性体の研磨皿を使用する研磨
工程の概略図である。
示すもので、凹面が回転対称非球面、非球面乱視面のい
ずれかであるレンズで、弾性体の研磨皿を使用する研磨
工程の概略図である。
【図9】従来の眼鏡レンズ製造方法の研磨工程の概要を
示すもので、凹面が回転対称非球面、非球面乱視面のい
ずれかであるレンズで、NC制御のポリッシャーを使用
する場合の研磨工程の概略図である。
示すもので、凹面が回転対称非球面、非球面乱視面のい
ずれかであるレンズで、NC制御のポリッシャーを使用
する場合の研磨工程の概略図である。
1 … 形状創成済みレンズ基材 2 … 凸面成型型 3 … 凹面成型型 4 … 粘着テープ 5 … 中間体 6 … ブロック治具 7 … 低融点合金 8 … ポリッシャー 9 … 研磨装置 10… 剛体の研磨皿 11… 弾性体部材 12… 研磨部材 13… 剛体の研磨皿 14… 弾性体の特性を有する研磨部材 20… 凹面が球面あるいはトーリック面であるレンズ 21… 凹面が球面あるいはトーリック面であるレンズ
の凹面 22… 剛体の研磨皿 23… 研磨部材 24… ポリッシャー 25… 研磨装置 26… レンズ保持部 27… ポリッシャー保持部 28… 凹面が非球面あるいは、非球面乱視面であるレ
ンズ 29… 凹面が非球面あるいは、非球面乱視面であるレ
ンズの凹面 30… 弾性体の研磨皿 31… 研磨部材 32… ポリッシャー 33… 凹面が非球面あるいは、非球面乱視面であるレ
ンズ 34… 凹面が非球面あるいは、非球面乱視面であるレ
ンズの凹面 35… NC多軸制御のポリッシャー 36… 回転対称非球面 37… 回転対称非球面と球面との高さ方向の偏差 38… 回転対称非球面に対して高さ方向の偏差が最も
少なくなるような曲率半径の球面 39… 回転対称非球面に対して高さ方向の偏差が最も
少なくなるような曲率半径から弾性体部材と研磨部材の
厚みを引いた曲率半径の球面形状を有する剛体の研磨皿 40… 弾性体部材 41… 研磨部材 42… ポリッシャー 43… 研磨部材の表面
の凹面 22… 剛体の研磨皿 23… 研磨部材 24… ポリッシャー 25… 研磨装置 26… レンズ保持部 27… ポリッシャー保持部 28… 凹面が非球面あるいは、非球面乱視面であるレ
ンズ 29… 凹面が非球面あるいは、非球面乱視面であるレ
ンズの凹面 30… 弾性体の研磨皿 31… 研磨部材 32… ポリッシャー 33… 凹面が非球面あるいは、非球面乱視面であるレ
ンズ 34… 凹面が非球面あるいは、非球面乱視面であるレ
ンズの凹面 35… NC多軸制御のポリッシャー 36… 回転対称非球面 37… 回転対称非球面と球面との高さ方向の偏差 38… 回転対称非球面に対して高さ方向の偏差が最も
少なくなるような曲率半径の球面 39… 回転対称非球面に対して高さ方向の偏差が最も
少なくなるような曲率半径から弾性体部材と研磨部材の
厚みを引いた曲率半径の球面形状を有する剛体の研磨皿 40… 弾性体部材 41… 研磨部材 42… ポリッシャー 43… 研磨部材の表面
Claims (5)
- 【請求項1】 光学レンズの屈折面または光学レンズ成
形型の屈折面成形面を平滑化または鏡面化するための、
剛体の研磨皿と弾性体部材と研磨部材との3つの構成要
素からなることを特徴とするポリッシャー。 - 【請求項2】 光学レンズの屈折面または光学レンズ成
形型の屈折面成形面を平滑化または鏡面化するための、
剛体の研磨皿と弾性体の研磨部材との2つの構成要素か
らなることを特徴とするポリッシャー。 - 【請求項3】 請求項1または2記載のポリッシャーに
おいて、剛体の研磨皿の形状が、球面、トーリック面、
回転対称非球面、非球面乱視面形状のいずれかまたはこ
れらの近似形状であることを特徴とするポリッシャー。 - 【請求項4】 回転対称非球面または非球面乱視面形状
の屈折面を有する光学レンズを、請求項1〜3いずれか
1項に記載のポリッシャーを用いて平滑化または鏡面化
することを特徴とする光学レンズの製造方法。 - 【請求項5】 回転対称非球面または非球面乱視面形状
の屈折面成形面を有する光学レンズ成形型を、請求項1
〜3いずれか1項に記載のポリッシャーを用いて平滑化
または鏡面化することを特徴とする光学レンズ成形型の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000033798A JP2001225250A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | ポリッシャーとこれを用いた光学レンズ及び光学レンズ成形型の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000033798A JP2001225250A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | ポリッシャーとこれを用いた光学レンズ及び光学レンズ成形型の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001225250A true JP2001225250A (ja) | 2001-08-21 |
Family
ID=18558230
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000033798A Withdrawn JP2001225250A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | ポリッシャーとこれを用いた光学レンズ及び光学レンズ成形型の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001225250A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104029095A (zh) * | 2014-06-18 | 2014-09-10 | 福建华科光电有限公司 | 一种保证非球面透镜中心偏的加工方法 |
JP2016030322A (ja) * | 2014-07-30 | 2016-03-07 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 金属物品の凹面を研磨するための研磨キット、研磨治具、並びに金属物品の製造方法及び研磨方法 |
-
2000
- 2000-02-10 JP JP2000033798A patent/JP2001225250A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104029095A (zh) * | 2014-06-18 | 2014-09-10 | 福建华科光电有限公司 | 一种保证非球面透镜中心偏的加工方法 |
CN104029095B (zh) * | 2014-06-18 | 2016-08-24 | 福建华科光电有限公司 | 一种保证非球面透镜中心偏的加工方法 |
JP2016030322A (ja) * | 2014-07-30 | 2016-03-07 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | 金属物品の凹面を研磨するための研磨キット、研磨治具、並びに金属物品の製造方法及び研磨方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20070501 |