JP2004081749A - ボタン穴かがり縫いミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】ボタン穴かがり縫いミシンにおいて、縫製に係るボタン穴の種類を作業者等に容易に認識させることによって、縫製ミスの発生を防止する。
【解決手段】ボタン穴かがり縫い目の形成を開始させるスタートスイッチ36を有し、スタートスイッチ36がON操作されると所定の縫製パターンに基づいて上下動する針棒と被縫製物を載置する送り台14とを相対移動させ、被縫製物に鳩目ボタン穴かがり縫い目又は眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成するボタン穴かがり縫いミシンにおいて、スタートスイッチ36のON操作により形成されるボタン穴の種類が鳩目ボタン穴であるか眠り目ボタン穴であるかを判別するCPU33と、スタートスイッチ36のON操作前に、CPU33により判別されたボタン穴の種類を二者択一の態様で表示するランプ70と、を備える。ランプ70は、送り台14の上方に配置されている。
【選択図】 図1
【解決手段】ボタン穴かがり縫い目の形成を開始させるスタートスイッチ36を有し、スタートスイッチ36がON操作されると所定の縫製パターンに基づいて上下動する針棒と被縫製物を載置する送り台14とを相対移動させ、被縫製物に鳩目ボタン穴かがり縫い目又は眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成するボタン穴かがり縫いミシンにおいて、スタートスイッチ36のON操作により形成されるボタン穴の種類が鳩目ボタン穴であるか眠り目ボタン穴であるかを判別するCPU33と、スタートスイッチ36のON操作前に、CPU33により判別されたボタン穴の種類を二者択一の態様で表示するランプ70と、を備える。ランプ70は、送り台14の上方に配置されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボタン穴かがり縫いミシンに関し、特に、鳩目ボタン穴かがり縫い目と、眠り目ボタン穴かがり縫い目と、を自在に切り替えて形成することができるボタン穴かがり縫いミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、布(被縫製物)に形成したボタン穴の周囲にかがり縫いを施すボタン穴かがり縫いミシンが提案され、実用化されている。かかるボタン穴かがり縫いミシンは、布にボタン穴かがり縫い目を形成するために、セットされた加工布を針棒に対して相対移動させる送り台と、布切りメス及びこの布切りメスに対向配置されたメス受けを備える布切断装置と、を備えている。
【0003】
布切断装置によって形成されるボタン穴の種類としては、滴状の穴(鳩目部)と直線状の穴(直線部)が連結して形成される鳩目ボタン穴と、直線状の穴(直線部)のみから形成される眠り目ボタン穴と、が挙げられる。図12及び図13は、これら鳩目ボタン穴及び眠り目ボタン穴を形成する布切りメスを説明するためのものである。すなわち、図12(a)は鳩目部形成用メス100の平面図、図12(b)は直線部形成用メス200の平面図である。また、図13(a)は鳩目部形成用メス100及び直線部形成用メス200の双方が起立した状態の側面図、図13(b)は鳩目部形成用メス100を紙面左側に倒した状態の側面図である。
【0004】
布切断装置を用いて鳩目ボタン穴を形成するには、まず、図13(a)に示したように鳩目部形成用メス100及び直線部形成用メス200の双方を起立させ、これらの上方に配設された送り台に布を配置する。次いで、これら鳩目部形成用メス100及び直線部形成用メス200の双方の上方から、図示されていないメス受けを近接させることによって、布に図14(a)に示したような切り込みを入れる。次いで、図13(b)に示したように鳩目部形成用メス100を紙面左側に倒し直線部形成用メス200のみを起立させた後、送り台を移動させることによって布を移動させ、メス受けを近接させて図14(b)、(c)に示したような切り込みを入れ、鳩目ボタン穴を形成する。
【0005】
また、布切断装置を用いて眠り目ボタン穴を形成するには、まず、図13(b)に示したように鳩目部形成用メス100を紙面左側に倒し、直線部形成用メス200のみを起立させ、これらの上方に布を配置する。次いで、直線部形成用メス200の上方から、図示されていないメス受けを近接させることによって、布に図15(a)に示したような切り込みを入れる。次いで、送り台を移動させることによって布を移動させ、メス受けを近接させて、図15(b)、(c)に示したような切り込みを入れ、眠り目ボタン穴を形成する。
【0006】
また、従来のボタン穴かがり縫いミシンにおいては、鳩目ボタン穴の鳩目部の幅や長さ、鳩目ボタン穴や眠り目ボタン穴の直線部の長さ、などの各種数値データから構成されるパターンデータに基づいて、ボタン穴形成作業及びかがり縫い作業を行っている。
【0007】
例えば、作業者が、所定の操作キーによって所望のパターンデータの番号を入力して選択し、布を縫製位置にセットした後スタートスイッチをON操作することにより、選択されたパターンデータに基づいてミシン針、送り台及び布切断装置が駆動制御されて、所望の大きさ・形状のボタン穴及びボタン穴かがり縫い目の形成が実現される。この際、縫製に使用されるパターンデータの番号(以下、「パターンNo.」という)は、液晶パネル等の所定の表示部に表示される。
【0008】
また、近年では、あらかじめ設定したサイクルパターンに従ってパターンデータを自動的に切り替えたり、布の位置を検出する位置検出装置の検出結果に従ってパターンデータを自動的に切り替えたりすることが可能なボタン穴かがり縫いミシンが提案されている。かかるボタン穴かがり縫いミシンにおいても、縫製に使用されるパターンNo.は表示部に順次表示される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記したボタン穴かがり縫いミシンを使用したボタン穴形成作業やかがり縫い作業は、通常、工場のラインで行われるため、表示部に表示されているパターンNo.とボタン穴の種類との相関関係を作業者が知り得ない場合が多い。
【0010】
かかる場合、作業者は、選択されたパターンデータにおけるボタン穴の種類や次の縫製に係るボタン穴の種類がわからないままスタートスイッチをON操作して縫製作業を行うこととなる。このため、ロットの変わり目にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったり、縫製ミスの後にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったりしても、作業者が気付かずに異なる種類のボタン穴を形成してしまうことがあった。
【0011】
例えば、鳩目ボタン穴を3つ連続して形成した後に眠り目ボタン穴を1つ形成する縫製品(ロット)を製作する場合に、次のロットに移行する際に何らかの原因でパターンデータの切り替えが正常に行われない場合には、次のロットの鳩目ボタン穴を形成すべき位置に眠り目ボタン穴が形成されるという縫製ミスが発生する。
【0012】
また、表示部に表示されているパターンNo.とボタン穴の種類との相関関係を作業者が記憶している場合でも、あらかじめ設定したサイクルパターンに従ってパターンデータを自動的に切り替えて縫製作業を行う場合には、作業者が注意深く表示部を見てパターンNo.の切り替わりを確認する必要がある。このため、切り替わったパターンNo.を作業者が不注意等で見逃すことにより、前記と同様の縫製ミスが発生する場合があった。
【0013】
特に、図13に示したように布切りメスが布の下側に配置されるような構造のボタン穴かがり縫いミシンを採用した場合には、鳩目部形成用メス100が起立状態か倒れている状態かを作業者が目視確認することができないため、鳩目ボタン穴を形成している動作か眠り目ボタン穴を形成している動作かを作業者が認識することができなかった。
【0014】
また、パターンNo.を表示する表示部は、布をセットする送り台から離れた位置に配置された操作パネルに設けられているため、送り台に布をセットした作業者が縫製を開始させるスタートスイッチをON操作する前にパターンNo.を確認するためには、目線を送り台から離れた操作パネルに移動させる必要があり、作業性が悪く、また、確認を忘れることが多かった。
【0015】
本発明の課題は、ボタン穴かがり縫いミシンにおいて、縫製に係るボタン穴の種類を作業者等に容易に認識させることによって、縫製ミスの発生を防止することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1から図5及び図8に示すように、
ボタン穴かがり縫い目の形成を開始させる操作手段(スタートスイッチ36)を有し、前記操作手段が操作されると所定の縫製パターンに基づいて上下動する針棒と被縫製物を載置する送り台(14)とを相対移動させ、前記被縫製物に鳩目ボタン穴かがり縫い目又は眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成するボタン穴かがり縫いミシンにおいて、
前記操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴かがり縫い目であるか眠り目ボタン穴かがり縫い目であるかを判別する判別手段(CPU33)と、
前記操作手段の操作前に、前記判別手段により判別されたボタン穴かがり縫い目の種類を二者択一の態様で表示する表示手段(ランプ70)と、
を備え、
前記表示手段は、
前記送り台上方に配置されていることを特徴とする。
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴かがり縫い目であるか眠り目ボタン穴かがり縫い目であるかを判別手段により判別し、操作手段の操作前に、判別されたボタン穴かがり縫い目の種類を送り台上方に配置された表示手段により二者択一の態様で表示するので、作業者は、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類を、送り台に布をセットする際に送り台から目線を移動させることなく、容易に認識することができる。
【0018】
従って、ロットの変わり目にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったり、縫製ミスの後にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったりした場合でも、操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類を、表示手段によって作業者が操作手段の操作前に容易に認識することができるので、縫製ミスの発生を防止することができる。また、送り台に注がれた目線を操作パネルに移動させる必要もないので、ボタン穴かがり縫い目の種類を確認するために発生する作業性の低下を招くこともない。
【0019】
なお、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類を音によって報知することも考えられるが、騒音の大きい縫製工場内で確実に報知するために大きな音を発生させなければならず、一方、音が大きすぎると作業者に苦痛となり、音量の調整が難しいという問題が発生する。本発明によればこのような問題が発生することもない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態に係るボタン穴かがり縫いミシン(以下、単に「ミシン」という)の概略構成を説明するための説明図である。ミシンは、自動制御により所定形状のボタン穴を形成するとともにボタン穴の周囲にかがり縫いを施すミシン本体10と、ミシン本体10を支持するテーブル50と、パターンNo.を表示する操作パネル60と、ミシン本体10によって眠り目ボタン穴を形成する旨を表示する表示手段であるランプ70と、を備えている。
【0022】
まず、ミシン本体10の構成について図2から図5を用いて説明する。図2は、ミシン本体10の構成を説明するためのものであり、図1に示したミシン本体10を矢印IIの方向から見た場合の一部切り欠き側面図である。ミシン本体10は、被縫製物が上面側に載置されるベッド部11、ベッド部11から上方に立設された脚柱部12、脚柱部12からベッド部11上にその長手方向に沿って延出したアーム部13、被縫製物を水平面内で移動させる送り台14、送り台14の上面に布を押える布押え15、ボタン穴を形成するための布切断装置20、ミシン本体10の動作を制御する制御装置30(図5参照)等から概略構成される。
【0023】
布切断装置20は、ボタン穴かがり縫いの際に、図8(a)に示す鳩目ボタン穴92や、図8(c)に示す眠り目ボタン穴94を形成するものである。布切断手段20は、図2に示すように、メス受け21及びメスユニット22を備え、メス受け21が上、メスユニット22が下に対向するように配置されている。
【0024】
図3は、布切断装置20の構成を説明するための説明図である。メス受け21は、図3に示すように、メス受け取付台21aに固定され、平坦に形成されたその下面に、鳩目メス22dと対向する鳩目メス受け部21bと直線メス22eと対向する直線メス受け部21cが形成されている。メス受け21と鳩目メス22dと直線メス22eとの間で布地を押し切りながら被縫製物を切断してボタン穴を形成する。メス受け取付台21aは、図示されていないメス受け駆動手段によって上下運動可能な直動軸25の下端に固定されている。これにより、メス受け21は所定のタイミングで上下に駆動されるようになっている。
【0025】
メスユニット22は、メス土台部材22a上に、鳩目用メス部材22bと直線用メス部材22cとを設けて構成されるものである。図4(a)はメスユニット22の拡大側面図であり、図4(b)はメスユニット22の拡大平面図である。鳩目用メス部材22bの上部には、鳩目部90を形成するための滴状の鳩目メス22dが形成されている。直線用メス部材22cの上部には、鳩目ボタン穴92の直線部91や眠り目ボタン穴94を形成するための直線メス22eが形成されている。鳩目メス22dと直線メス22eとにより布切りメスが構成される。
【0026】
メス土台部材22aの上部にはメス支持体22fが立設されており、鳩目用メス部材22bはメス支持体22fに対して支点軸22gを中心に回動可能となっている。支点軸22gにはバネ22hが嵌められ、このバネ22hの両端はそれぞれ、鳩目用メス部材22bに固定された土台ピン22iと、メス土台部材22aとに対して押し付けるように当接している。これにより、鳩目用メス部材22bは、バネ22hにより図4(a)において反時計周りに付勢されている。
【0027】
一方、メス土台部材22aの後方には、複動型のエアシリンダ23が設けられている。エアシリンダ23のロッド23aの先端には、シリンダピン23bがねじ込まれており、このシリンダピン23bの先端が鳩目用メス部材22bに当接している。シリンダピン23bには水平方向に貫通するリンク孔23cが形成され、このリンク孔23cにリンク24が通されている。リンク24の両端は、鳩目用メス部材22aに固定されているリンクピン22jに掛けられている。
【0028】
エアシリンダ23がオフのときロッド23aが突出し、このときシリンダピン23bによって鳩目用メス部材22bを時計方向に押し、この力はバネ22hの付勢力よりも大きく、鳩目用メス部材22bは図3(a)及び図4に示したように起立した状態を保つ。エアシリンダ23がオンになると、ロッド23aが引っ込み、リンク24によってリンクピン22jを介して鳩目用メス部材22aが引っ張られるとともに、バネ22hの付勢力によって、支点軸22gを軸に反時計周りに回動し、倒れるようになっている(図3(b)参照)。
【0029】
起立した状態の鳩目用メス部材22bの鳩目メス22dと、直線メス22eとの間には図3(a)及び図4(a)で明らかなように、隙間w2が存在する。この隙間w2の長さは、メス受け21と直線メス22eが対向する部分の長さw1より短くなるよう設定されている。特に、w1−w2=2mm以下であることが好ましい。このように設定することで、鳩目メス22d・直線メス22eとメス受け21との間で鳩目ボタン穴を形成する際に、1回目に切断し、次いで、隙間w2に対応する切残し部分を切断する際に、直線メス22eとメス受け21とによって1回の動作で切断でき、しかも、切断端が1回目の切断端と少し重なることから確実に切断することができる。
【0030】
次に、鳩目ボタン穴92と眠り目ボタン穴94とを自在に切り替えて形成するように布切断装置20を制御する制御装置30について説明する。図5に示すように、制御装置30は、ROM31、RAM32、CPU33、インターフェイス34、主軸モータ駆動回路35a等の駆動回路等から概略構成されている。制御装置30には、主軸モータ40等の各種モータ、スタートスイッチ36、押えスイッチ37、操作パネル60(図9参照)等が接続される。
【0031】
ROM31には、ボタン穴及び穴かがり縫い目を形成する際に必要となる制御プログラムや制御データが書き込まれている。
【0032】
RAM32は、複数のパターンデータを記憶するとともに、これらデータの中から、操作パネル60を介して選択された1つのデータを記憶するように機能する。また、RAM32は、サイクル縫いの場合に、複数の縫いパターンから選択された所望のかがり縫い目の実行順を記憶する記憶手段としても機能する。さらに、RAM32は、パターンデータの値が変更された場合には変更後の値等も記憶するほか、パターンデータから生成される縫い目データや、複数回メスのメス落し位置等も記憶する。さらにまた、RAM32は、縫製中の各種処理の際に一時的に使用されるメモリエリアとしても機能する。
【0033】
パターンデータとしては、図6に示すように、100個以上のものを採用することができる。パターンデータ1からパターンデータ99は、単一のパターンデータであり、図6に示すように1〜10のデータ項目に対応した具体的な値が設定されている。
【0034】
データ項目1は、ボタン穴を形成するメスの種類を設定するものである。図7(a)に示すように鳩目メス部61aの形状を幅ewと長さelとによって規定し、布切りメス全体の長さをmaによって規定し、直線メス22eの長さをmbによって規定し、鳩目メス22dと直線メス22eとの隙間w2の長さをmcによって規定し、これらの組み合わせを図7(b)に示すように予めテーブルとしてRAM32に記憶している。
【0035】
データ項目1では、メスNo.1〜5にはいわゆる標準メス、すなわち直線メスと鳩目メスとが一体の図示しないメスが設定されており、メスNo.6〜10にはいわゆる複数回メス、すなわち、図2から図4に示したように直線メス22dと鳩目メス22eとの間に間隙が設けられており、切り残し部分の切断等のために布に対してメス受け21を複数回下降させるメスが設定されている。なお、メスNo.0は、眠り目穴94を形成するための直線状の刃のみを備えたメスに対応する。
【0036】
データ項目2〜6は、図8(a)に示す鳩目ボタン穴かがり縫い目を構成する各部の針数や長さに関するデータである。すなわち、図8(b)に示すように、データ項目2は穴かがり長さ(ml)、データ項目3は直線部針数(ln)、データ項目4は鳩目部針数(en)、データ項目5は直線部メススペース(ls)、データ項目6は鳩目部メススペース(es)である。
【0037】
データ項目7は、かがり縫いの前に布切りを行う先メス、かがり縫いの後に布切りを行う後メスを選択するものである。
【0038】
データ項目8は、直線部91の長さを変更(補正)するためのカット長さ補正(lc)、データ項目9は、図8(c)に示す眠り穴かがり縫い目を形成する際に、直線状の穴93の形成位置を、眠り穴かがり縫い目の上方部分からオフセットさせるための眠り目オフセット量(cc)である。また、データ項目10は、データ項目1に複数回メスを示すNo.6〜10のメスNo.が設定されている場合に参照される眠り目/鳩目選択(ss)である。鳩目ボタン穴を選択する場合には「ss=0」と設定し、「眠り目ボタン穴」を選択する場合には「ss=1」と設定する。
【0039】
また、パターンデータ100以上のものは、パターンデータ1からパターンデータ99を複数組み合わせて構成したサイクルパターンである。例えば、パターンデータ100は、図6に示すように、パターンデータ1、パターンデータ1、パターンデータ3及びパターンデータ5をこの順で実行するためのサイクルパターンである。
【0040】
CPU33は、ROM31の制御プログラムや制御データにしたがって、ボタン穴かがり縫い動作に係る一連の処理を制御する。
【0041】
CPU33は、インターフェイス34を介して、操作パネル60に接続され、操作パネル60上の表示を制御するとともに、操作パネル60を介して入力される入力信号を受けて各種設定の選択・変更などを行うようになっている。作業者は、操作パネル60を介して、図6に示したパターンデータを選択したり、選択したパターンデータを変更したりすることができる。
【0042】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、主軸モータ駆動回路35aに接続され、主軸モータ40の回転を駆動制御する。主軸モータ40は、ミシン針を上下に駆動する上軸や、ミシン針と協働して縫い目を形成するルーパ機構を駆動するモータである。
【0043】
また、CPU33は、インターフェイス34を介してX軸モータ駆動回路35bに接続されるとともに、インターフェイス34を介してY軸モータ駆動回路35cに接続され、X軸モータ41とY軸モータ42を駆動制御しながら、送り台14を所定の方向に駆動する。
【0044】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、旋回モータ駆動回路35dに接続され、旋回モータ43を駆動制御する。この旋回モータ43によってミシン針及びルーパが回転運動し、鳩目ボタン穴92等の周りに、放射状の縫い目が形成される。
【0045】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、布切りメスモータ駆動回路35eに接続され、布切りメスモータ44を駆動制御する。
【0046】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、ボタン穴かがり縫い目の形成を開始させる操作手段であるスタートスイッチ36に接続される。スタートスイッチ36からCPU33へと起動信号が入力されると、CPU33は主軸モータ40等を所定のタイミングで駆動し、ボタン穴かがり縫い動作及び布切り動作を行う。
【0047】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、押えスイッチ37に接続され、押えスイッチ37から起動信号が入力すると、布押えシリンダ45に連結した布押えシリンダ駆動電磁弁45aを所定のタイミングで駆動し、布押え15を上下動させる。
【0048】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、X軸モータ41、Y軸モータ42、旋回モータ43及び布切りメスモータ44の原点位置を検知するためのX軸原点センサ41a、Y軸原点センサ42a、旋回原点センサ43a、布切りメス原点センサ44aに接続され、これら各モータが原点位置に戻っているか否かを示す信号に対応し、この信号に基づく各種制御を行う。
【0049】
また、CPU33には、インターフェイス34を介して、エアシリンダ23を駆動するエアシリンダ駆動電磁弁46aが接続されている。CPU33は、インターフェイス34を介して、エアシリンダ駆動電磁弁46aを所定のタイミングで駆動し、これにより、鳩目メス用土台22bを倒したり起立させたりすることができる。
【0050】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、ランプ制御回路70aに接続されている。パターンデータ内のデータ項目「10」において「ss=1」と設定されている場合、すなわち「眠り目ボタン穴」が選択されている場合には、CPU33はその旨を検出し、ランプ制御回路70aを制御して、ランプ70を点灯させたり、所定のタイミングで点滅させたりする。
【0051】
次いで、操作パネル60について説明する。操作パネル60は、図9に示すように、パターンNo.表示部60a、パターンNo.+/−キー60b、データ項目表示部60c、データ項目+/−キー60d、データ表示部60e、データ+/−キー60f、データ設定キー60g、準備キー60hから構成される。
【0052】
パターンNo.表示部60aは、現在選択しているパターンデータの番号(パターンNo.)を表示するものであり(図9では「1」)、パターンNo.+/−キー60bの操作により数字を変更することによって、異なるパターンデータを選択して表示することができる。
【0053】
データ項目表示部60cは、パターンNo.表示部60aで選択したパターンデータの中のデータ項目を表示するものであり(図9では「2」)、データ項目+/−キー60dにより数字を1〜10の範囲の中で1つずつ変更することによって、異なるデータ項目を選択して表示することができる。
【0054】
データ項目表示部60cにおいてデータ項目を選択すると、データ表示部60eにそのデータ項目について予め設定されている数字が表示される。そして、データ+/−キー60fによってデータ表示部60eの数字を所定の範囲の中で所定間隔ずつ増減することによって、値を変更できる。
【0055】
データ設定キー60gは、データ設定作業を行う際に操作するスイッチである。つまり、データ設定キー60gを押すことによりデータ値の変更などが可能となる。また、各項目や数字の選択や変更は、再度データ設定キー60gを押すことで確定する。
【0056】
準備キー60hは、穴かがり作業の準備を可能にするとともに、設定作業の終了後、選択あるいは設定し直したデータ値に対応する縫い目データ等を作成するためのキーである。
【0057】
次いで、ランプ70について説明する。本実施の形態におけるランプ70は、縫製に係るボタン穴の種類が眠り目ボタン穴である旨を表示する表示手段(発光手段)であって、本発明の主要部である。
【0058】
ランプ70は、図1及び図2に示すように、アーム部13の端面をカバーする面板16に埋設されており、作業者が布をセットする際に視認し易いように送り台14の上方に配置されている。CPU33によって、「眠り目ボタン穴」が選択されている旨が判別された場合には、CPU33の制御によって、スタートスイッチ36が作業者によってON操作される前にランプ70が点灯又は点滅する。
【0059】
次に、本実施の形態に係るミシンの制御動作について、図10のフローチャートを用いて説明する。
【0060】
まず、図示していないミシンの主電源をオン操作し、ステップ100において、前回用いたパターンNo.を操作パネル60のパターンNo.表示部60aに表示する。次いで、ステップ101において、パターンNo.+/−キー60bが操作されるか否かを監視する。
【0061】
ステップ101においてパターンNo.+/−キー60bがオン操作された場合、すなわちYesの場合は、ステップ102に移ってパターンNo.の更新を行い、操作パネル60のパターンNo.表示部60aに更新後のパターンNo.を表示する。この後、ステップ103に移行する。一方、ステップ101においてパターンNo.+/−キー60bが操作されない場合、すなわちNoの場合は、そのままステップS103に移行する。
【0062】
ステップ103では、操作パネル60の準備キー60hの操作を監視する。準備キー60hが操作されない場合、すなわちNoの場合は、ステップ101に戻る。一方、準備キー60hが操作された場合、すなわちYesの場合は、ステップ104において、所定のデータを生成する。かかるデータは、設定されたパターンデータ、メモリスイッチデータの内容に基づいて主軸モータ40等の駆動源を駆動するために生成されるデータであり、1針毎の縫い目データ、データ項目1でメスNo.6〜10が設定されている場合の複数回メスのメス落し回数、送り台14の位置に関するデータ等を含むものである。
【0063】
そして、ステップ105において布押え15を下降させて布を送り台14の上面に押え付け、ステップ106において、X/Yモータ41、42、旋回モータ43、布切りメスモータ44を原点位置に移動させる原点検索を行い、ステップ107に移行する。
【0064】
ステップ107では、ステップ104で生成されたパターンデータが、眠り目ボタン穴に係るデータであるか否かを判別し、判別結果によりランプ70の点灯(点滅)又は消灯を行うランプ制御処理が行われる。
【0065】
かかるランプ制御処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ201において、CPU33は、縫製に係るパターンデータのデータ項目1に設定されているメスNo.(ここでは、ステップ103で準備キー60hが操作された際に選択されていたパターンNo.のデータ項目1に設定されているメスNo.)が、眠り目ボタン穴のメスNo.である「0」であるか否かを判定する。メスNo.に「0」が設定されている場合には、眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成する旨が選択されていると判別し、ステップ204に移行して、CPU33がインターフェイス34を介してランプ制御回路70aを駆動制御して、ランプ70を点灯又は点滅させる。
【0066】
一方、ステップ201で、メスNo.が「0」でないと判定された場合には、ステップ202に移行し、データ項目1にメスNo.として複数回メス用のメスである6〜10のメスが選択されているか否かを判定する。ここで、メスNo.が6〜10であると判定された場合には、ステップ203に移行してパターンデータ項目10に設定されているデータssのデータ内容が「0」であるか「1」であるかを判定する。ss=1であると判定された場合には、複数回メス用のメスを用いて形成される眠り目ボタン穴に対して眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成する旨が設定されているとして、ステップ204に移行して、CPU33がランプ制御回路70aを駆動制御して、ランプ70を点灯又は点滅させる。
【0067】
また、ステップ202で、メスNo.が6〜10でないと判定された場合、又は、ステップ203でデータ項目1のデータがss=1でないと判定された場合には、標準メス又は複数回メス用のメスを用いて形成される鳩目ボタン穴に対して鳩目ボタン穴かがり縫い目を形成する旨が設定されていると判別し、ステップ205に移行してCPU33によるランプ制御回路70aの駆動を禁止し、ランプ70を消灯させる。
【0068】
以上のように、ステップ201〜203の判別処理により、CPU33は、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類が「鳩目ボタン穴かがり縫い目」であるか、「眠り目ボタン穴かがり縫い目」であるか、を判別する。すなわち、CPU33は、本発明における判別手段である。
【0069】
次いで、ステップ108において、スタートスイッチ36の操作を監視する。スタートスイッチ36がON操作された場合、すなわちYesの場合には、ステップ109に移行して縫製動作(布切りメス動作及び穴かがり動作)を行い、ステップ110に移行する。一方、スタートスイッチ36が操作されない場合、すなわちNoの場合には、ステップ114へ移行して、操作パネル60の準備キー60hの操作を監視する。
【0070】
ステップ110では、設定されたパターンNo.の縫製動作が終了したか否かを監視する。設定されたパターンNo.の縫製動作が終了した場合には、ステップ111に移行して、設定されたパターンNo.が「サイクルパターン」に係るものであるか、具体的には、設定されたパターンNo.が「100以上」であるか否かを判定する。一方、ステップ110で、設定されたパターンNo.の縫製動作が終了していない場合には、ステップ109に戻って縫製動作を続行する。
【0071】
ステップ111で、設定されたパターンNo.が「サイクルパターン」に係るものであると判定された場合、すなわちYesの場合には、ステップ112に移行して、当該サイクルパターンにおける全てのパターンデータの実行を終了したか否かを判定する。一方、ステップ111で、設定されたパターンNo.が「サイクルパターン」に係るものでないと判定された場合、すなわちNoの場合には、ステップ114へ移行して、操作パネル60の準備キー60hの操作を監視する。
【0072】
ステップ112で、当該サイクルパターンにおける全てのパターンデータの実行が終了したと判定された場合、すなわちYesの場合には、ステップ113で、当該サイクルパターンの先頭のパターンデータへ移行した後、ステップ114へ移行して、操作パネル60の準備キー60hの操作を監視する。
【0073】
一方、ステップ113で、当該サイクルパターンにおける全てのパターンデータの実行が終了していないと判定された場合、すなわちNoの場合には、ステップ115で当該サイクルパターン内の次のパターンデータに移行した後、ステップ116でそのパターンデータを操作パネル60のパターンNo.表示部60aに表示する。この後、ステップ107へ戻り、表示されたパターンデータが眠り目ボタン穴に係るデータであるか否かを判別する。その後、前記したステップ108以降の動作を繰り返す。
【0074】
ステップ114で、操作パネル60の準備キー60hが操作された場合、すなわちYesの場合には、ステップ101に戻り、操作パネル60のパターンNo.+/−キー60bが操作されるか否かを監視する。その後、前記したステップ102以降の動作を繰り返す。一方、ステップ114で、操作パネル60の準備キー60hが操作されない場合、すなわちNoの場合は、ステップ107へ戻り、表示されているパターンデータが眠り目ボタン穴に係るデータであるか否かを判別する。その後、前記したステップ108以降の動作を繰り返す。
【0075】
以上説明したように、本実施の形態に係るミシンにおいては、スタートスイッチ36の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴92であるか眠り目ボタン穴94であるかを判別する判別手段であるCPU33と、CPU33によって判別されたボタン穴の種類が眠り目ボタン穴94である場合に、その旨をスタートスイッチ36の操作前に点灯または点滅で外部に表示する表示手段であるランプ70と、を備えるので、作業者は、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類が眠り目ボタン穴であることを、ランプ70によって視覚的に認識することができる。
【0076】
また、ランプ70は、送り台14の上方に配置されているので、作業者が布をセットする際に目線を送り台14の周辺から大きく移動させることなく、効率的に縫製に係るボタン穴の種類を確認することができる。
【0077】
従って、ロットの変わり目にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったり、縫製ミスの後にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったりした場合でも、縫製に係るボタン穴の種類をランプ70によって作業者が容易に認識することができるので、縫製ミスの発生を防止することができる。
【0078】
なお、以上の実施の形態においては、判別手段としてのCPU33が縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類を判別する際には、パターンデータのデータ項目1にメスNo.が「0」と設定されている場合、又は、データ項目1に複数回メスを示すメスNo.が設定され眠り目/鳩目選択を示すデータ項目10に眠り目が設定されている場合に、眠り目ボタン穴かがり縫い目であると判別するようにしているが、ボタン穴かがり縫い目の種類を判別できるものであれば、これに限定されるものではない。
【0079】
例えば、メスNo.に関わりなく、全てのパターンデータに対して眠り目/鳩目選択データを設定し、これにより判別するようにしてもよく、逆に、個々のメスNo.に対して眠り目と鳩目とを全て割り振っておき、メスNo.により判別するようにしてもよい。
【0080】
また、前記した実施の形態においては、表示手段としてのランプ70を面板16に配置しているが、ランプ70は送り台14の上方に配置されていればよく、例えば、アーム部13の左右側面に配置することもできる。
【0081】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴かがり縫い目であるか眠り目ボタン穴かがり縫い目であるかを判別手段により判別し、操作手段の操作前に、判別されたボタン穴かがり縫い目の種類を送り台上方に配置された表示手段により二者択一の態様で表示するので、作業者は、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類を、送り台に布をセットする際に送り台から目線を移動させることなく、容易に認識することができる。
【0082】
従って、ロットの変わり目にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったり、縫製ミスの後にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったりした場合でも、操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類を、表示手段によって作業者が操作手段の操作前に容易に認識することができるので、縫製ミスの発生を防止することができる。また、送り台に注がれた目線を操作パネルに移動させる必要もないので、ボタン穴かがり縫い目の種類を確認するために発生する作業性の低下を招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るボタン穴かがり縫いミシンの概略図である。
【図2】図1に示したボタン穴かがり縫いミシンのミシン本体の主要構造を一部破断した状態で示す側面図である。
【図3】図2に示したミシン本体に備えられる布切断装置の構成を説明するためのものであり、(a)は鳩目用メス部材が起立した状態を示す側面図、(b)は鳩目用メス部材が倒れた状態を示す側面図である。
【図4】図3に示した布切断装置に備えられるメスユニットの構成を説明するためのものであり、(a)はメスユニットの側面図、(b)はメスユニットの平面図である。
【図5】図2に示したミシン本体の制御装置を示すブロック図である。
【図6】パターンデータを示す図である。
【図7】メスNo.に対応するデータを示す図である。
【図8】(a)は、鳩目ボタン穴に形成される穴かがり縫い目の形状を示す図、(b)は、データテーブルを示す図、(c)は眠り目ボタン穴に形成される穴かがり縫い目の形状を示す図である。
【図9】操作パネルを示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るボタン穴かがり縫いミシンの制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】図10に示したフローチャートにおけるランプ制御処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】(a)は、ボタン穴かがり縫いミシンに採用される鳩目メスの拡大平面図であり、(b)は、ボタン穴かがり縫いミシンに採用される直線メスの拡大平面図である。
【図13】(a)は、ボタン穴かがり縫いミシンに採用される鳩目用メス部材が起立した状態を示す側面図、(b)は、ボタン穴かがり縫いミシンに採用される鳩目用メス部材が倒れた状態を示す側面図である。
【図14】鳩目メス及び直線メスを用いて形成される鳩目ボタン穴を示す図である。
【図15】直線メスを用いて形成される眠り目ボタン穴を示す図である。
【符号の説明】
10 ミシン本体
11 ベッド部
12 脚柱部
13 アーム部
14 送り台
15 布押え
16 面板
20 布切断装置
21 メス受け
21a メス受け取付台
21b 鳩目メス受け部
21c 直線メス受け部
22 メスユニット
22a メス土台部材
22b 鳩目用メス部材
22c 直線用メス部材
22d 鳩目メス
22e 直線メス
22f メス支持体
22g 支点軸
22h バネ
22i 土台ピン
22j リンクピン
23 エアシリンダ
23a ロッド
23b シリンダピン
23c リンク孔
24 リンク
25 直動軸
30 制御装置
31 ROM
32 RAM
33 CPU
34 インターフェイス
35a 主軸モータ駆動回路
35b X軸モータ駆動回路
35c Y軸モータ駆動回路
35d 旋回モータ駆動回路
35e 布切りメスモータ駆動回路
40 主軸モータ
41 X軸モータ
41a X軸原点センサ
42 Y軸モータ
42a Y軸原点センサ
43 旋回モータ
43a 旋回原点センサ
44 布切りメスモータ
44a 布切りメス原点センサ
45 布押えシリンダ
45a 布押えシリンダ駆動電磁弁
46 エアシリンダ
46a エアシリンダ駆動電磁弁
50 テーブル
60 操作パネル
60a パターンNo.表示部
60b パターンNo.+/−キー
60c データ項目表示部
60d データ項目+/−キー
60e データ表示部
60f データ+/−キー
60g データ設定キー
60h 準備キー
70 ランプ
80 操作パネル
81 パターンNo.表示部
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボタン穴かがり縫いミシンに関し、特に、鳩目ボタン穴かがり縫い目と、眠り目ボタン穴かがり縫い目と、を自在に切り替えて形成することができるボタン穴かがり縫いミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、布(被縫製物)に形成したボタン穴の周囲にかがり縫いを施すボタン穴かがり縫いミシンが提案され、実用化されている。かかるボタン穴かがり縫いミシンは、布にボタン穴かがり縫い目を形成するために、セットされた加工布を針棒に対して相対移動させる送り台と、布切りメス及びこの布切りメスに対向配置されたメス受けを備える布切断装置と、を備えている。
【0003】
布切断装置によって形成されるボタン穴の種類としては、滴状の穴(鳩目部)と直線状の穴(直線部)が連結して形成される鳩目ボタン穴と、直線状の穴(直線部)のみから形成される眠り目ボタン穴と、が挙げられる。図12及び図13は、これら鳩目ボタン穴及び眠り目ボタン穴を形成する布切りメスを説明するためのものである。すなわち、図12(a)は鳩目部形成用メス100の平面図、図12(b)は直線部形成用メス200の平面図である。また、図13(a)は鳩目部形成用メス100及び直線部形成用メス200の双方が起立した状態の側面図、図13(b)は鳩目部形成用メス100を紙面左側に倒した状態の側面図である。
【0004】
布切断装置を用いて鳩目ボタン穴を形成するには、まず、図13(a)に示したように鳩目部形成用メス100及び直線部形成用メス200の双方を起立させ、これらの上方に配設された送り台に布を配置する。次いで、これら鳩目部形成用メス100及び直線部形成用メス200の双方の上方から、図示されていないメス受けを近接させることによって、布に図14(a)に示したような切り込みを入れる。次いで、図13(b)に示したように鳩目部形成用メス100を紙面左側に倒し直線部形成用メス200のみを起立させた後、送り台を移動させることによって布を移動させ、メス受けを近接させて図14(b)、(c)に示したような切り込みを入れ、鳩目ボタン穴を形成する。
【0005】
また、布切断装置を用いて眠り目ボタン穴を形成するには、まず、図13(b)に示したように鳩目部形成用メス100を紙面左側に倒し、直線部形成用メス200のみを起立させ、これらの上方に布を配置する。次いで、直線部形成用メス200の上方から、図示されていないメス受けを近接させることによって、布に図15(a)に示したような切り込みを入れる。次いで、送り台を移動させることによって布を移動させ、メス受けを近接させて、図15(b)、(c)に示したような切り込みを入れ、眠り目ボタン穴を形成する。
【0006】
また、従来のボタン穴かがり縫いミシンにおいては、鳩目ボタン穴の鳩目部の幅や長さ、鳩目ボタン穴や眠り目ボタン穴の直線部の長さ、などの各種数値データから構成されるパターンデータに基づいて、ボタン穴形成作業及びかがり縫い作業を行っている。
【0007】
例えば、作業者が、所定の操作キーによって所望のパターンデータの番号を入力して選択し、布を縫製位置にセットした後スタートスイッチをON操作することにより、選択されたパターンデータに基づいてミシン針、送り台及び布切断装置が駆動制御されて、所望の大きさ・形状のボタン穴及びボタン穴かがり縫い目の形成が実現される。この際、縫製に使用されるパターンデータの番号(以下、「パターンNo.」という)は、液晶パネル等の所定の表示部に表示される。
【0008】
また、近年では、あらかじめ設定したサイクルパターンに従ってパターンデータを自動的に切り替えたり、布の位置を検出する位置検出装置の検出結果に従ってパターンデータを自動的に切り替えたりすることが可能なボタン穴かがり縫いミシンが提案されている。かかるボタン穴かがり縫いミシンにおいても、縫製に使用されるパターンNo.は表示部に順次表示される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記したボタン穴かがり縫いミシンを使用したボタン穴形成作業やかがり縫い作業は、通常、工場のラインで行われるため、表示部に表示されているパターンNo.とボタン穴の種類との相関関係を作業者が知り得ない場合が多い。
【0010】
かかる場合、作業者は、選択されたパターンデータにおけるボタン穴の種類や次の縫製に係るボタン穴の種類がわからないままスタートスイッチをON操作して縫製作業を行うこととなる。このため、ロットの変わり目にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったり、縫製ミスの後にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったりしても、作業者が気付かずに異なる種類のボタン穴を形成してしまうことがあった。
【0011】
例えば、鳩目ボタン穴を3つ連続して形成した後に眠り目ボタン穴を1つ形成する縫製品(ロット)を製作する場合に、次のロットに移行する際に何らかの原因でパターンデータの切り替えが正常に行われない場合には、次のロットの鳩目ボタン穴を形成すべき位置に眠り目ボタン穴が形成されるという縫製ミスが発生する。
【0012】
また、表示部に表示されているパターンNo.とボタン穴の種類との相関関係を作業者が記憶している場合でも、あらかじめ設定したサイクルパターンに従ってパターンデータを自動的に切り替えて縫製作業を行う場合には、作業者が注意深く表示部を見てパターンNo.の切り替わりを確認する必要がある。このため、切り替わったパターンNo.を作業者が不注意等で見逃すことにより、前記と同様の縫製ミスが発生する場合があった。
【0013】
特に、図13に示したように布切りメスが布の下側に配置されるような構造のボタン穴かがり縫いミシンを採用した場合には、鳩目部形成用メス100が起立状態か倒れている状態かを作業者が目視確認することができないため、鳩目ボタン穴を形成している動作か眠り目ボタン穴を形成している動作かを作業者が認識することができなかった。
【0014】
また、パターンNo.を表示する表示部は、布をセットする送り台から離れた位置に配置された操作パネルに設けられているため、送り台に布をセットした作業者が縫製を開始させるスタートスイッチをON操作する前にパターンNo.を確認するためには、目線を送り台から離れた操作パネルに移動させる必要があり、作業性が悪く、また、確認を忘れることが多かった。
【0015】
本発明の課題は、ボタン穴かがり縫いミシンにおいて、縫製に係るボタン穴の種類を作業者等に容易に認識させることによって、縫製ミスの発生を防止することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1から図5及び図8に示すように、
ボタン穴かがり縫い目の形成を開始させる操作手段(スタートスイッチ36)を有し、前記操作手段が操作されると所定の縫製パターンに基づいて上下動する針棒と被縫製物を載置する送り台(14)とを相対移動させ、前記被縫製物に鳩目ボタン穴かがり縫い目又は眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成するボタン穴かがり縫いミシンにおいて、
前記操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴かがり縫い目であるか眠り目ボタン穴かがり縫い目であるかを判別する判別手段(CPU33)と、
前記操作手段の操作前に、前記判別手段により判別されたボタン穴かがり縫い目の種類を二者択一の態様で表示する表示手段(ランプ70)と、
を備え、
前記表示手段は、
前記送り台上方に配置されていることを特徴とする。
【0017】
請求項1に記載の発明によれば、操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴かがり縫い目であるか眠り目ボタン穴かがり縫い目であるかを判別手段により判別し、操作手段の操作前に、判別されたボタン穴かがり縫い目の種類を送り台上方に配置された表示手段により二者択一の態様で表示するので、作業者は、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類を、送り台に布をセットする際に送り台から目線を移動させることなく、容易に認識することができる。
【0018】
従って、ロットの変わり目にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったり、縫製ミスの後にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったりした場合でも、操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類を、表示手段によって作業者が操作手段の操作前に容易に認識することができるので、縫製ミスの発生を防止することができる。また、送り台に注がれた目線を操作パネルに移動させる必要もないので、ボタン穴かがり縫い目の種類を確認するために発生する作業性の低下を招くこともない。
【0019】
なお、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類を音によって報知することも考えられるが、騒音の大きい縫製工場内で確実に報知するために大きな音を発生させなければならず、一方、音が大きすぎると作業者に苦痛となり、音量の調整が難しいという問題が発生する。本発明によればこのような問題が発生することもない。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
[第1の実施の形態]
図1は、本実施の形態に係るボタン穴かがり縫いミシン(以下、単に「ミシン」という)の概略構成を説明するための説明図である。ミシンは、自動制御により所定形状のボタン穴を形成するとともにボタン穴の周囲にかがり縫いを施すミシン本体10と、ミシン本体10を支持するテーブル50と、パターンNo.を表示する操作パネル60と、ミシン本体10によって眠り目ボタン穴を形成する旨を表示する表示手段であるランプ70と、を備えている。
【0022】
まず、ミシン本体10の構成について図2から図5を用いて説明する。図2は、ミシン本体10の構成を説明するためのものであり、図1に示したミシン本体10を矢印IIの方向から見た場合の一部切り欠き側面図である。ミシン本体10は、被縫製物が上面側に載置されるベッド部11、ベッド部11から上方に立設された脚柱部12、脚柱部12からベッド部11上にその長手方向に沿って延出したアーム部13、被縫製物を水平面内で移動させる送り台14、送り台14の上面に布を押える布押え15、ボタン穴を形成するための布切断装置20、ミシン本体10の動作を制御する制御装置30(図5参照)等から概略構成される。
【0023】
布切断装置20は、ボタン穴かがり縫いの際に、図8(a)に示す鳩目ボタン穴92や、図8(c)に示す眠り目ボタン穴94を形成するものである。布切断手段20は、図2に示すように、メス受け21及びメスユニット22を備え、メス受け21が上、メスユニット22が下に対向するように配置されている。
【0024】
図3は、布切断装置20の構成を説明するための説明図である。メス受け21は、図3に示すように、メス受け取付台21aに固定され、平坦に形成されたその下面に、鳩目メス22dと対向する鳩目メス受け部21bと直線メス22eと対向する直線メス受け部21cが形成されている。メス受け21と鳩目メス22dと直線メス22eとの間で布地を押し切りながら被縫製物を切断してボタン穴を形成する。メス受け取付台21aは、図示されていないメス受け駆動手段によって上下運動可能な直動軸25の下端に固定されている。これにより、メス受け21は所定のタイミングで上下に駆動されるようになっている。
【0025】
メスユニット22は、メス土台部材22a上に、鳩目用メス部材22bと直線用メス部材22cとを設けて構成されるものである。図4(a)はメスユニット22の拡大側面図であり、図4(b)はメスユニット22の拡大平面図である。鳩目用メス部材22bの上部には、鳩目部90を形成するための滴状の鳩目メス22dが形成されている。直線用メス部材22cの上部には、鳩目ボタン穴92の直線部91や眠り目ボタン穴94を形成するための直線メス22eが形成されている。鳩目メス22dと直線メス22eとにより布切りメスが構成される。
【0026】
メス土台部材22aの上部にはメス支持体22fが立設されており、鳩目用メス部材22bはメス支持体22fに対して支点軸22gを中心に回動可能となっている。支点軸22gにはバネ22hが嵌められ、このバネ22hの両端はそれぞれ、鳩目用メス部材22bに固定された土台ピン22iと、メス土台部材22aとに対して押し付けるように当接している。これにより、鳩目用メス部材22bは、バネ22hにより図4(a)において反時計周りに付勢されている。
【0027】
一方、メス土台部材22aの後方には、複動型のエアシリンダ23が設けられている。エアシリンダ23のロッド23aの先端には、シリンダピン23bがねじ込まれており、このシリンダピン23bの先端が鳩目用メス部材22bに当接している。シリンダピン23bには水平方向に貫通するリンク孔23cが形成され、このリンク孔23cにリンク24が通されている。リンク24の両端は、鳩目用メス部材22aに固定されているリンクピン22jに掛けられている。
【0028】
エアシリンダ23がオフのときロッド23aが突出し、このときシリンダピン23bによって鳩目用メス部材22bを時計方向に押し、この力はバネ22hの付勢力よりも大きく、鳩目用メス部材22bは図3(a)及び図4に示したように起立した状態を保つ。エアシリンダ23がオンになると、ロッド23aが引っ込み、リンク24によってリンクピン22jを介して鳩目用メス部材22aが引っ張られるとともに、バネ22hの付勢力によって、支点軸22gを軸に反時計周りに回動し、倒れるようになっている(図3(b)参照)。
【0029】
起立した状態の鳩目用メス部材22bの鳩目メス22dと、直線メス22eとの間には図3(a)及び図4(a)で明らかなように、隙間w2が存在する。この隙間w2の長さは、メス受け21と直線メス22eが対向する部分の長さw1より短くなるよう設定されている。特に、w1−w2=2mm以下であることが好ましい。このように設定することで、鳩目メス22d・直線メス22eとメス受け21との間で鳩目ボタン穴を形成する際に、1回目に切断し、次いで、隙間w2に対応する切残し部分を切断する際に、直線メス22eとメス受け21とによって1回の動作で切断でき、しかも、切断端が1回目の切断端と少し重なることから確実に切断することができる。
【0030】
次に、鳩目ボタン穴92と眠り目ボタン穴94とを自在に切り替えて形成するように布切断装置20を制御する制御装置30について説明する。図5に示すように、制御装置30は、ROM31、RAM32、CPU33、インターフェイス34、主軸モータ駆動回路35a等の駆動回路等から概略構成されている。制御装置30には、主軸モータ40等の各種モータ、スタートスイッチ36、押えスイッチ37、操作パネル60(図9参照)等が接続される。
【0031】
ROM31には、ボタン穴及び穴かがり縫い目を形成する際に必要となる制御プログラムや制御データが書き込まれている。
【0032】
RAM32は、複数のパターンデータを記憶するとともに、これらデータの中から、操作パネル60を介して選択された1つのデータを記憶するように機能する。また、RAM32は、サイクル縫いの場合に、複数の縫いパターンから選択された所望のかがり縫い目の実行順を記憶する記憶手段としても機能する。さらに、RAM32は、パターンデータの値が変更された場合には変更後の値等も記憶するほか、パターンデータから生成される縫い目データや、複数回メスのメス落し位置等も記憶する。さらにまた、RAM32は、縫製中の各種処理の際に一時的に使用されるメモリエリアとしても機能する。
【0033】
パターンデータとしては、図6に示すように、100個以上のものを採用することができる。パターンデータ1からパターンデータ99は、単一のパターンデータであり、図6に示すように1〜10のデータ項目に対応した具体的な値が設定されている。
【0034】
データ項目1は、ボタン穴を形成するメスの種類を設定するものである。図7(a)に示すように鳩目メス部61aの形状を幅ewと長さelとによって規定し、布切りメス全体の長さをmaによって規定し、直線メス22eの長さをmbによって規定し、鳩目メス22dと直線メス22eとの隙間w2の長さをmcによって規定し、これらの組み合わせを図7(b)に示すように予めテーブルとしてRAM32に記憶している。
【0035】
データ項目1では、メスNo.1〜5にはいわゆる標準メス、すなわち直線メスと鳩目メスとが一体の図示しないメスが設定されており、メスNo.6〜10にはいわゆる複数回メス、すなわち、図2から図4に示したように直線メス22dと鳩目メス22eとの間に間隙が設けられており、切り残し部分の切断等のために布に対してメス受け21を複数回下降させるメスが設定されている。なお、メスNo.0は、眠り目穴94を形成するための直線状の刃のみを備えたメスに対応する。
【0036】
データ項目2〜6は、図8(a)に示す鳩目ボタン穴かがり縫い目を構成する各部の針数や長さに関するデータである。すなわち、図8(b)に示すように、データ項目2は穴かがり長さ(ml)、データ項目3は直線部針数(ln)、データ項目4は鳩目部針数(en)、データ項目5は直線部メススペース(ls)、データ項目6は鳩目部メススペース(es)である。
【0037】
データ項目7は、かがり縫いの前に布切りを行う先メス、かがり縫いの後に布切りを行う後メスを選択するものである。
【0038】
データ項目8は、直線部91の長さを変更(補正)するためのカット長さ補正(lc)、データ項目9は、図8(c)に示す眠り穴かがり縫い目を形成する際に、直線状の穴93の形成位置を、眠り穴かがり縫い目の上方部分からオフセットさせるための眠り目オフセット量(cc)である。また、データ項目10は、データ項目1に複数回メスを示すNo.6〜10のメスNo.が設定されている場合に参照される眠り目/鳩目選択(ss)である。鳩目ボタン穴を選択する場合には「ss=0」と設定し、「眠り目ボタン穴」を選択する場合には「ss=1」と設定する。
【0039】
また、パターンデータ100以上のものは、パターンデータ1からパターンデータ99を複数組み合わせて構成したサイクルパターンである。例えば、パターンデータ100は、図6に示すように、パターンデータ1、パターンデータ1、パターンデータ3及びパターンデータ5をこの順で実行するためのサイクルパターンである。
【0040】
CPU33は、ROM31の制御プログラムや制御データにしたがって、ボタン穴かがり縫い動作に係る一連の処理を制御する。
【0041】
CPU33は、インターフェイス34を介して、操作パネル60に接続され、操作パネル60上の表示を制御するとともに、操作パネル60を介して入力される入力信号を受けて各種設定の選択・変更などを行うようになっている。作業者は、操作パネル60を介して、図6に示したパターンデータを選択したり、選択したパターンデータを変更したりすることができる。
【0042】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、主軸モータ駆動回路35aに接続され、主軸モータ40の回転を駆動制御する。主軸モータ40は、ミシン針を上下に駆動する上軸や、ミシン針と協働して縫い目を形成するルーパ機構を駆動するモータである。
【0043】
また、CPU33は、インターフェイス34を介してX軸モータ駆動回路35bに接続されるとともに、インターフェイス34を介してY軸モータ駆動回路35cに接続され、X軸モータ41とY軸モータ42を駆動制御しながら、送り台14を所定の方向に駆動する。
【0044】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、旋回モータ駆動回路35dに接続され、旋回モータ43を駆動制御する。この旋回モータ43によってミシン針及びルーパが回転運動し、鳩目ボタン穴92等の周りに、放射状の縫い目が形成される。
【0045】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、布切りメスモータ駆動回路35eに接続され、布切りメスモータ44を駆動制御する。
【0046】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、ボタン穴かがり縫い目の形成を開始させる操作手段であるスタートスイッチ36に接続される。スタートスイッチ36からCPU33へと起動信号が入力されると、CPU33は主軸モータ40等を所定のタイミングで駆動し、ボタン穴かがり縫い動作及び布切り動作を行う。
【0047】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、押えスイッチ37に接続され、押えスイッチ37から起動信号が入力すると、布押えシリンダ45に連結した布押えシリンダ駆動電磁弁45aを所定のタイミングで駆動し、布押え15を上下動させる。
【0048】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、X軸モータ41、Y軸モータ42、旋回モータ43及び布切りメスモータ44の原点位置を検知するためのX軸原点センサ41a、Y軸原点センサ42a、旋回原点センサ43a、布切りメス原点センサ44aに接続され、これら各モータが原点位置に戻っているか否かを示す信号に対応し、この信号に基づく各種制御を行う。
【0049】
また、CPU33には、インターフェイス34を介して、エアシリンダ23を駆動するエアシリンダ駆動電磁弁46aが接続されている。CPU33は、インターフェイス34を介して、エアシリンダ駆動電磁弁46aを所定のタイミングで駆動し、これにより、鳩目メス用土台22bを倒したり起立させたりすることができる。
【0050】
また、CPU33は、インターフェイス34を介して、ランプ制御回路70aに接続されている。パターンデータ内のデータ項目「10」において「ss=1」と設定されている場合、すなわち「眠り目ボタン穴」が選択されている場合には、CPU33はその旨を検出し、ランプ制御回路70aを制御して、ランプ70を点灯させたり、所定のタイミングで点滅させたりする。
【0051】
次いで、操作パネル60について説明する。操作パネル60は、図9に示すように、パターンNo.表示部60a、パターンNo.+/−キー60b、データ項目表示部60c、データ項目+/−キー60d、データ表示部60e、データ+/−キー60f、データ設定キー60g、準備キー60hから構成される。
【0052】
パターンNo.表示部60aは、現在選択しているパターンデータの番号(パターンNo.)を表示するものであり(図9では「1」)、パターンNo.+/−キー60bの操作により数字を変更することによって、異なるパターンデータを選択して表示することができる。
【0053】
データ項目表示部60cは、パターンNo.表示部60aで選択したパターンデータの中のデータ項目を表示するものであり(図9では「2」)、データ項目+/−キー60dにより数字を1〜10の範囲の中で1つずつ変更することによって、異なるデータ項目を選択して表示することができる。
【0054】
データ項目表示部60cにおいてデータ項目を選択すると、データ表示部60eにそのデータ項目について予め設定されている数字が表示される。そして、データ+/−キー60fによってデータ表示部60eの数字を所定の範囲の中で所定間隔ずつ増減することによって、値を変更できる。
【0055】
データ設定キー60gは、データ設定作業を行う際に操作するスイッチである。つまり、データ設定キー60gを押すことによりデータ値の変更などが可能となる。また、各項目や数字の選択や変更は、再度データ設定キー60gを押すことで確定する。
【0056】
準備キー60hは、穴かがり作業の準備を可能にするとともに、設定作業の終了後、選択あるいは設定し直したデータ値に対応する縫い目データ等を作成するためのキーである。
【0057】
次いで、ランプ70について説明する。本実施の形態におけるランプ70は、縫製に係るボタン穴の種類が眠り目ボタン穴である旨を表示する表示手段(発光手段)であって、本発明の主要部である。
【0058】
ランプ70は、図1及び図2に示すように、アーム部13の端面をカバーする面板16に埋設されており、作業者が布をセットする際に視認し易いように送り台14の上方に配置されている。CPU33によって、「眠り目ボタン穴」が選択されている旨が判別された場合には、CPU33の制御によって、スタートスイッチ36が作業者によってON操作される前にランプ70が点灯又は点滅する。
【0059】
次に、本実施の形態に係るミシンの制御動作について、図10のフローチャートを用いて説明する。
【0060】
まず、図示していないミシンの主電源をオン操作し、ステップ100において、前回用いたパターンNo.を操作パネル60のパターンNo.表示部60aに表示する。次いで、ステップ101において、パターンNo.+/−キー60bが操作されるか否かを監視する。
【0061】
ステップ101においてパターンNo.+/−キー60bがオン操作された場合、すなわちYesの場合は、ステップ102に移ってパターンNo.の更新を行い、操作パネル60のパターンNo.表示部60aに更新後のパターンNo.を表示する。この後、ステップ103に移行する。一方、ステップ101においてパターンNo.+/−キー60bが操作されない場合、すなわちNoの場合は、そのままステップS103に移行する。
【0062】
ステップ103では、操作パネル60の準備キー60hの操作を監視する。準備キー60hが操作されない場合、すなわちNoの場合は、ステップ101に戻る。一方、準備キー60hが操作された場合、すなわちYesの場合は、ステップ104において、所定のデータを生成する。かかるデータは、設定されたパターンデータ、メモリスイッチデータの内容に基づいて主軸モータ40等の駆動源を駆動するために生成されるデータであり、1針毎の縫い目データ、データ項目1でメスNo.6〜10が設定されている場合の複数回メスのメス落し回数、送り台14の位置に関するデータ等を含むものである。
【0063】
そして、ステップ105において布押え15を下降させて布を送り台14の上面に押え付け、ステップ106において、X/Yモータ41、42、旋回モータ43、布切りメスモータ44を原点位置に移動させる原点検索を行い、ステップ107に移行する。
【0064】
ステップ107では、ステップ104で生成されたパターンデータが、眠り目ボタン穴に係るデータであるか否かを判別し、判別結果によりランプ70の点灯(点滅)又は消灯を行うランプ制御処理が行われる。
【0065】
かかるランプ制御処理について、図11のフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ201において、CPU33は、縫製に係るパターンデータのデータ項目1に設定されているメスNo.(ここでは、ステップ103で準備キー60hが操作された際に選択されていたパターンNo.のデータ項目1に設定されているメスNo.)が、眠り目ボタン穴のメスNo.である「0」であるか否かを判定する。メスNo.に「0」が設定されている場合には、眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成する旨が選択されていると判別し、ステップ204に移行して、CPU33がインターフェイス34を介してランプ制御回路70aを駆動制御して、ランプ70を点灯又は点滅させる。
【0066】
一方、ステップ201で、メスNo.が「0」でないと判定された場合には、ステップ202に移行し、データ項目1にメスNo.として複数回メス用のメスである6〜10のメスが選択されているか否かを判定する。ここで、メスNo.が6〜10であると判定された場合には、ステップ203に移行してパターンデータ項目10に設定されているデータssのデータ内容が「0」であるか「1」であるかを判定する。ss=1であると判定された場合には、複数回メス用のメスを用いて形成される眠り目ボタン穴に対して眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成する旨が設定されているとして、ステップ204に移行して、CPU33がランプ制御回路70aを駆動制御して、ランプ70を点灯又は点滅させる。
【0067】
また、ステップ202で、メスNo.が6〜10でないと判定された場合、又は、ステップ203でデータ項目1のデータがss=1でないと判定された場合には、標準メス又は複数回メス用のメスを用いて形成される鳩目ボタン穴に対して鳩目ボタン穴かがり縫い目を形成する旨が設定されていると判別し、ステップ205に移行してCPU33によるランプ制御回路70aの駆動を禁止し、ランプ70を消灯させる。
【0068】
以上のように、ステップ201〜203の判別処理により、CPU33は、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類が「鳩目ボタン穴かがり縫い目」であるか、「眠り目ボタン穴かがり縫い目」であるか、を判別する。すなわち、CPU33は、本発明における判別手段である。
【0069】
次いで、ステップ108において、スタートスイッチ36の操作を監視する。スタートスイッチ36がON操作された場合、すなわちYesの場合には、ステップ109に移行して縫製動作(布切りメス動作及び穴かがり動作)を行い、ステップ110に移行する。一方、スタートスイッチ36が操作されない場合、すなわちNoの場合には、ステップ114へ移行して、操作パネル60の準備キー60hの操作を監視する。
【0070】
ステップ110では、設定されたパターンNo.の縫製動作が終了したか否かを監視する。設定されたパターンNo.の縫製動作が終了した場合には、ステップ111に移行して、設定されたパターンNo.が「サイクルパターン」に係るものであるか、具体的には、設定されたパターンNo.が「100以上」であるか否かを判定する。一方、ステップ110で、設定されたパターンNo.の縫製動作が終了していない場合には、ステップ109に戻って縫製動作を続行する。
【0071】
ステップ111で、設定されたパターンNo.が「サイクルパターン」に係るものであると判定された場合、すなわちYesの場合には、ステップ112に移行して、当該サイクルパターンにおける全てのパターンデータの実行を終了したか否かを判定する。一方、ステップ111で、設定されたパターンNo.が「サイクルパターン」に係るものでないと判定された場合、すなわちNoの場合には、ステップ114へ移行して、操作パネル60の準備キー60hの操作を監視する。
【0072】
ステップ112で、当該サイクルパターンにおける全てのパターンデータの実行が終了したと判定された場合、すなわちYesの場合には、ステップ113で、当該サイクルパターンの先頭のパターンデータへ移行した後、ステップ114へ移行して、操作パネル60の準備キー60hの操作を監視する。
【0073】
一方、ステップ113で、当該サイクルパターンにおける全てのパターンデータの実行が終了していないと判定された場合、すなわちNoの場合には、ステップ115で当該サイクルパターン内の次のパターンデータに移行した後、ステップ116でそのパターンデータを操作パネル60のパターンNo.表示部60aに表示する。この後、ステップ107へ戻り、表示されたパターンデータが眠り目ボタン穴に係るデータであるか否かを判別する。その後、前記したステップ108以降の動作を繰り返す。
【0074】
ステップ114で、操作パネル60の準備キー60hが操作された場合、すなわちYesの場合には、ステップ101に戻り、操作パネル60のパターンNo.+/−キー60bが操作されるか否かを監視する。その後、前記したステップ102以降の動作を繰り返す。一方、ステップ114で、操作パネル60の準備キー60hが操作されない場合、すなわちNoの場合は、ステップ107へ戻り、表示されているパターンデータが眠り目ボタン穴に係るデータであるか否かを判別する。その後、前記したステップ108以降の動作を繰り返す。
【0075】
以上説明したように、本実施の形態に係るミシンにおいては、スタートスイッチ36の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴92であるか眠り目ボタン穴94であるかを判別する判別手段であるCPU33と、CPU33によって判別されたボタン穴の種類が眠り目ボタン穴94である場合に、その旨をスタートスイッチ36の操作前に点灯または点滅で外部に表示する表示手段であるランプ70と、を備えるので、作業者は、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類が眠り目ボタン穴であることを、ランプ70によって視覚的に認識することができる。
【0076】
また、ランプ70は、送り台14の上方に配置されているので、作業者が布をセットする際に目線を送り台14の周辺から大きく移動させることなく、効率的に縫製に係るボタン穴の種類を確認することができる。
【0077】
従って、ロットの変わり目にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったり、縫製ミスの後にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったりした場合でも、縫製に係るボタン穴の種類をランプ70によって作業者が容易に認識することができるので、縫製ミスの発生を防止することができる。
【0078】
なお、以上の実施の形態においては、判別手段としてのCPU33が縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類を判別する際には、パターンデータのデータ項目1にメスNo.が「0」と設定されている場合、又は、データ項目1に複数回メスを示すメスNo.が設定され眠り目/鳩目選択を示すデータ項目10に眠り目が設定されている場合に、眠り目ボタン穴かがり縫い目であると判別するようにしているが、ボタン穴かがり縫い目の種類を判別できるものであれば、これに限定されるものではない。
【0079】
例えば、メスNo.に関わりなく、全てのパターンデータに対して眠り目/鳩目選択データを設定し、これにより判別するようにしてもよく、逆に、個々のメスNo.に対して眠り目と鳩目とを全て割り振っておき、メスNo.により判別するようにしてもよい。
【0080】
また、前記した実施の形態においては、表示手段としてのランプ70を面板16に配置しているが、ランプ70は送り台14の上方に配置されていればよく、例えば、アーム部13の左右側面に配置することもできる。
【0081】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴かがり縫い目であるか眠り目ボタン穴かがり縫い目であるかを判別手段により判別し、操作手段の操作前に、判別されたボタン穴かがり縫い目の種類を送り台上方に配置された表示手段により二者択一の態様で表示するので、作業者は、縫製に係るボタン穴かがり縫い目の種類を、送り台に布をセットする際に送り台から目線を移動させることなく、容易に認識することができる。
【0082】
従って、ロットの変わり目にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったり、縫製ミスの後にパターンデータの切り替えが正常に行われなかったりした場合でも、操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類を、表示手段によって作業者が操作手段の操作前に容易に認識することができるので、縫製ミスの発生を防止することができる。また、送り台に注がれた目線を操作パネルに移動させる必要もないので、ボタン穴かがり縫い目の種類を確認するために発生する作業性の低下を招くこともない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るボタン穴かがり縫いミシンの概略図である。
【図2】図1に示したボタン穴かがり縫いミシンのミシン本体の主要構造を一部破断した状態で示す側面図である。
【図3】図2に示したミシン本体に備えられる布切断装置の構成を説明するためのものであり、(a)は鳩目用メス部材が起立した状態を示す側面図、(b)は鳩目用メス部材が倒れた状態を示す側面図である。
【図4】図3に示した布切断装置に備えられるメスユニットの構成を説明するためのものであり、(a)はメスユニットの側面図、(b)はメスユニットの平面図である。
【図5】図2に示したミシン本体の制御装置を示すブロック図である。
【図6】パターンデータを示す図である。
【図7】メスNo.に対応するデータを示す図である。
【図8】(a)は、鳩目ボタン穴に形成される穴かがり縫い目の形状を示す図、(b)は、データテーブルを示す図、(c)は眠り目ボタン穴に形成される穴かがり縫い目の形状を示す図である。
【図9】操作パネルを示す図である。
【図10】本発明の実施の形態に係るボタン穴かがり縫いミシンの制御動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】図10に示したフローチャートにおけるランプ制御処理の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】(a)は、ボタン穴かがり縫いミシンに採用される鳩目メスの拡大平面図であり、(b)は、ボタン穴かがり縫いミシンに採用される直線メスの拡大平面図である。
【図13】(a)は、ボタン穴かがり縫いミシンに採用される鳩目用メス部材が起立した状態を示す側面図、(b)は、ボタン穴かがり縫いミシンに採用される鳩目用メス部材が倒れた状態を示す側面図である。
【図14】鳩目メス及び直線メスを用いて形成される鳩目ボタン穴を示す図である。
【図15】直線メスを用いて形成される眠り目ボタン穴を示す図である。
【符号の説明】
10 ミシン本体
11 ベッド部
12 脚柱部
13 アーム部
14 送り台
15 布押え
16 面板
20 布切断装置
21 メス受け
21a メス受け取付台
21b 鳩目メス受け部
21c 直線メス受け部
22 メスユニット
22a メス土台部材
22b 鳩目用メス部材
22c 直線用メス部材
22d 鳩目メス
22e 直線メス
22f メス支持体
22g 支点軸
22h バネ
22i 土台ピン
22j リンクピン
23 エアシリンダ
23a ロッド
23b シリンダピン
23c リンク孔
24 リンク
25 直動軸
30 制御装置
31 ROM
32 RAM
33 CPU
34 インターフェイス
35a 主軸モータ駆動回路
35b X軸モータ駆動回路
35c Y軸モータ駆動回路
35d 旋回モータ駆動回路
35e 布切りメスモータ駆動回路
40 主軸モータ
41 X軸モータ
41a X軸原点センサ
42 Y軸モータ
42a Y軸原点センサ
43 旋回モータ
43a 旋回原点センサ
44 布切りメスモータ
44a 布切りメス原点センサ
45 布押えシリンダ
45a 布押えシリンダ駆動電磁弁
46 エアシリンダ
46a エアシリンダ駆動電磁弁
50 テーブル
60 操作パネル
60a パターンNo.表示部
60b パターンNo.+/−キー
60c データ項目表示部
60d データ項目+/−キー
60e データ表示部
60f データ+/−キー
60g データ設定キー
60h 準備キー
70 ランプ
80 操作パネル
81 パターンNo.表示部
Claims (1)
- ボタン穴かがり縫い目の形成を開始させる操作手段を有し、前記操作手段が操作されると所定の縫製パターンに基づいて上下動する針棒と被縫製物を載置する送り台とを相対移動させ、前記被縫製物に鳩目ボタン穴かがり縫い目又は眠り目ボタン穴かがり縫い目を形成するボタン穴かがり縫いミシンにおいて、
前記操作手段の操作により形成されるボタン穴かがり縫い目の種類が鳩目ボタン穴かがり縫い目であるか眠り目ボタン穴かがり縫い目であるかを判別する判別手段と、
前記操作手段の操作前に、前記判別手段により判別されたボタン穴かがり縫い目の種類を二者択一の態様で表示する表示手段と、
を備え、
前記表示手段は、
前記送り台上方に配置されていることを特徴とするボタン穴かがり縫いミシン。
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