JP2004080056A - 磁気検出素子および磁気検出装置 - Google Patents

磁気検出素子および磁気検出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004080056A
JP2004080056A JP2003385077A JP2003385077A JP2004080056A JP 2004080056 A JP2004080056 A JP 2004080056A JP 2003385077 A JP2003385077 A JP 2003385077A JP 2003385077 A JP2003385077 A JP 2003385077A JP 2004080056 A JP2004080056 A JP 2004080056A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
integrated circuit
sensing element
magnetic sensing
gmr element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003385077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4133758B2 (ja
Inventor
Motohisa Taguchi
田口 元久
Izuru Shinjo
新條 出
Yuji Kawano
川野 裕司
Tatsuya Fukami
深見 達也
Kazuhiko Tsutsumi
堤 和彦
Yuichi Sakai
坂井 裕一
Naoki Hiraoka
平岡 直樹
Yasuyoshi Hatazawa
畑澤 康善
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2003385077A priority Critical patent/JP4133758B2/ja
Publication of JP2004080056A publication Critical patent/JP2004080056A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4133758B2 publication Critical patent/JP4133758B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】GMR素子は非常に敏感な素子であるため、下地層の表面を平坦にする必要があるが、集積回路が形成された面は凹凸があるため、この面にGMR素子を形成することは困難であった。
【解決手段】基板上に、集積回路、下地層および金属パッドを順次形成してなり、
 上記下地層の表面と上記金属パッドの表面との段差を吸収するために、上記下地層および上記金属パッド上に形成された段差緩衝層と、上記段差緩衝層上に形成された巨大磁気抵抗素子とを備える。
【選択図】図17

Description

 この発明は、磁界の変化を検出する磁気検出素子に関し、特に磁性体の回転を検出する装置に関するものである。
  一般に磁気抵抗素子(以下、MR(Magnetoresistance)素子と称す)は、特許文献1に記載されているように、強磁性体(例えば、Ni−Fe、Ni−Co等)薄膜の磁化方向と電流方向のなす角度によって抵抗値が変化する素子である。
 このようなMR素子は、電流方向と磁化方向が直角に交わるときに抵抗値が最小になり、電流方向と磁化方向のなす角が0度、すなわち同一あるいは全く逆の方向になるときにその抵抗値が最大になる。このような抵抗値の変化をMR変化率と呼び、一般にNi−Feで2〜3%、Ni−Coで5〜6%である。
 図34および図35は従来の磁気検出装置の構成を示す側面図および斜視図である。
 図34に示すように、従来の磁気検出装置は、回転軸41と、少なくとも1つ以上の凹凸を有し、回転軸41の回転に同期して回転する磁性回転体42と、この磁性回転体42と所定の間隙をもって配置されたMR素子43と、MR素子43に磁界を与える磁石44と、MR素子43の出力を処理する集積回路45とからなり、MR素子43は、磁気抵抗パターン46と、薄膜面(感磁面)47とを備える。
 このような磁気検出装置おいて、磁性回転体42が回転することでMR素子43の感磁面である薄膜面47を貫く磁界が変化し、磁気抵抗パターン46の抵抗値が変化する。
 しかし、このような磁気検出装置で用いられている磁気検出素子のMR素子は出力レベルが小さいため、精度の高い検出ができず、これを解決するために、出力レベルの大きな巨大磁気抵抗素子(以下、GMR(Giant Magnetoresistance)素子という)を用いた磁気検出素子が、近時提案されている。
 図36は、従来のGMR素子の特性を示す図である。
 図36の特性を示すGMR素子は、日本応用磁気学会誌Vol.15,No.51991,第813〜821頁の「人工格子の磁気抵抗効果」と題する論文に記載されている数オングストロームから数十オングストロームの厚さの磁性層と非磁性層とを交互に積層させたいわゆる人工格子膜としての積層体(Fe/Cr、パーマロイ/Cu/Co/Cu、Co/Cu、FeCo/Cu)である。この積層体は、上述のMR素子と比較して格段に大きなMR効果(MR変化率)を有すると共に、外部磁界の向きが電流に対してどのような角度であっても同じ抵抗値の変化が得られる素子である。
 磁界の変化を検出するためにGMR素子で実質的に感磁面を形成し、その感磁面の各端に電極を形成してブリッジ回路を形成し、このブリッジ回路の対向する2つの電極間に定電圧、定電流の電源を接続し、GMR素子の抵抗値変化を電圧変化に変換して、このGMR素子に作用している磁界変化を検出することが考えられる。
 図37および図38は、従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の構成を示す側面図および斜視図である。
 図37および図38において、この磁気検出装置は、回転軸41と、少なくとも1つ以上の凹凸を有し、回転軸41の回転に同期して回転する磁界変化付与手段としての磁性回転体42と、この磁性回転体42と所定の間隙をもって配置されたGMR素子48と、このGMR素子48に磁界を与える磁界発生手段としての磁石44と、GMR素子48の出力を処理する集積回路45とからなり、GMR素子48は、感磁パターンとしての磁気抵抗パターン49と、薄膜面50とを有する。
 このような磁気検出装置では、磁性回転体42が回転することで、GMR素子48の薄膜面(感磁面)47を貫く磁界が変化し、磁気抵抗パターン49の抵抗値が変化する。
 図39は従来のGMR素子を用いた磁気検出装置を示すブロック図である。
 図40は従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の詳細を示すブロック図である。
 図39および図40に示す磁気検出装置は、磁性回転体42と所定の間隙をもって配置され、磁石44より磁界が与えられるGMR素子48を用いたホイートストンブリッジ回路51と、このホイートストンブリッジ回路51の出力を増幅する差動増幅回路52と、この差動増幅回路52の出力を基準値と比較して“0”または“1”の信号を出力する比較回路53と、この比較回路の出力を受けてスイッチングする出力回路54とを備える。
 図41は従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の回路構成の一例を示す図である。
 図41において、ホイートストンブリッジ回路51は、例えば各辺にそれぞれGMR素子48a、48b、48cおよび48dを有し、GMR素子48aと48cは電源端子VCCに接続され、GMR素子48bと48dは接地され、GMR素子48aと48bの各他端は接続点55に接続され、GMR素子48cと48dの各他端は接続点56に接続される。
 ホイートストンブリッジ回路51の接続点55が抵抗器57を介して差動増幅回路58のアンプ59の反転入力端子に接続され、接続点56が抵抗器60を介してアンプ59の非反転入力端子に接続されると共に、更に抵抗器61を介して、電源端子VCCから供給される電圧に基づいて基準電圧を構成する分圧回路52に接続される。
 また、アンプ59の出力端子は抵抗器63を介して自己の反転入力端子に接続されると共に、比較回路64のアンプ65反転入力端子に接続され、アンプ65の非反転入力端子は、電源端子VCCから供給される電圧に基づいて基準電圧を構成する分圧回路56に接続されると共に、抵抗器57を介してアンプ65の出力端子に接続される。
 そして、比較回路64の出力端は、出力回路68のトランジスタ69のベースに接続され、トランジスタ69のコレクタは、出力回路68の出力端子70に接続されると共に、抵抗器61を介して電源端子VCCに接続され、そのエミッタは接地される。
 図42は、従来の磁気検出素子の構成を示す図である。
 図43は、従来の磁気検出素子の動作を示す特性図である。
 図42に示すように、ホイートストンブリッジは、GMR素子48(48a、48b、48cおよび48dから構成される)を備える。
 磁性回転体42が回転すると、図43に示すように、GMR素子48(48aないし48d)に供給される磁界が変化し、差動増幅回路58の出力端には図43に示すように、磁性回転体42の凹凸に対応した出力が得られる。
 この差動増幅回路58の出力は、比較回路64に供給されて、その比較レベルである基準値と比較されて“0”または“1”の信号に変換され、この信号は更に出力回路68で波形成形され、この結果、その出力端子70には図43に示すようにその立上り、立下りの急峻な“0”または“1”の出力が得られる。
特開平03−52111号公報
  しかしながら、上述の磁気検出素子に用いられるGMR素子は非常に敏感な素子であるため、その特性を充分に引き出すためには、例えば、GMR素子を形成する下地層の表面を平坦にする等の条件が必要となる。従って、例えば、集積回路が形成された面と同一の面にGMR素子を形成することは困難であった。
 このため、GMR素子と集積回路を別に構成し、それらを電気的に接続しなければならず、生産性が低く、製造コストが高くなるという課題があった。
 また、比較回路の出力は、磁性回転体と磁気検出素子との間隙の大きさに依存して変動するため、いわゆる、間隙特性が悪いという課題があった。
 従って、この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、低コストで生産性がよく、かつ、検出精度の高い磁気検出素子およびこれを用いた磁気検出装置を提供することを目的とする。
 この発明の磁気検出素子は、基板上に、集積回路、下地層および金属パッドを順次形成してなり、下地層の表面と金属パッドの表面との段差を吸収するために、下地層および金属パッド上に形成された段差緩衝層と、段差緩衝層上に形成された巨大磁気抵抗素子とを備える。
 この発明の磁気検出素子は、基板上に、集積回路、下地層および金属パッドを順次形成してなり、下地層の表面と金属パッドの表面との段差を吸収するために、下地層および金属パッド上に形成された段差緩衝層と、段差緩衝層上に形成された巨大磁気抵抗素子とを備えるので、基板の面積を縮小することができ、低コストの磁気検出素子が得られるという効果がある。また、磁気検出素子を小型化できるという効果もある。
 以下、この発明に係る磁気検出素子の一実施の形態を図について説明する。
実施の形態1.
 図1は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の構成を示す平面図および断面図である。
 図2は、図1のA−A線断面図である。
 また、図3および図4は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の構成を示す側面図および斜視図である。また、図5はこの発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の内部構成を概略的に示すブロック図である。
 図1および図2に示すように、この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子28は、基板1上に形成した下地層2の上に、GMR素子7と集積回路3を接続するための配線としての金属配線6および巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子7を形成したものである。なお、この発明における下地層とはGMR素子を形成するための下地層のことである。
 また、図1には、2つのGMR素子7を太線で示してある。
 図3および図4に示すように、磁気検出装置は、外周に沿って少なくとも1つ以上の凹凸を有し、回転軸29の回転に同期して回転する磁性回転体30と、この磁性回転体30と所定の間隙をもって磁性回転体30の外周に対向するように配置された磁気検出素子28と、磁気検出素子28のGMR素子7に磁界を与える磁石31と、GMR素子7の出力を処理する集積回路3とを備える。
 実施の形態1は、集積回路が形成される面の同一平面上に、巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子を形成するものである。
 前述したように、GMR素子は、膜厚が数Å〜十数Åという超薄膜層から構成されているため、GMR素子を設置する下地層の表面のわずかな凹凸の影響も受けやすい。
 下地層の表面の凹凸が著しい時には、GMR素子は全く抵抗変化を示さなくなる。下地層の表面が平滑になる程、GMR素子の抵抗変化率は大きくなるが、抵抗変化を生じさせるための磁界も同様に大きなものが要求される。
 図6は、磁気検出素子における単位磁界あたりの抵抗変化率と下地層の表面の粗さとの関係を示す特性図である。
 図6に示す単位磁界当たりの抵抗変化率(以下では、磁界感度と称す)は、GMR素子を設置する基板として、Si、Si熱酸化膜、CVD(Chemical Vapor Deposition)やスパッタリングで作製した酸化シリコン、窒化シリコン、酸化タンタル膜などの下地層を形成した基板や、ソーダガラス基板および各種のセラミック基板を用いた場合の特性を示すものである。
 下地の表面の平滑性は、AFM(Atomic Force Microscope)等を用いて測定可能であり、図6では粗さの平均値(Ra)という値で表現している。
 図6からわかるように、表面粗さの平均値Ra<50Åで、GMR素子の大きな磁界感度が得られるようになり、特に1Å<Ra<25Åで最も良い磁界感度が得られている。
 また、GMR素子と集積回路は、集積回路を形成する過程において形成される金属膜によって電気的に接続されている。集積回路内においては、トランジスタや抵抗といった各素子は金属膜により電気的に接続されており、一般的に、この金属膜としてはアルミ膜が用いられている。このアルミ膜を、GMR素子と集積回路を接続するために必要な所定の領域に形成することにより、GMR素子と集積回路の電気的な接続を行っている。
 このアルミ膜から配線を形成するパターニングプロセスは、ウェットエッチングにより行う。ウェットエッチングによる等方性エッチングの特性を利用することにより、配線の断面形状をテーパ形にすることができるので、GMR素子とアルミ膜との接続部を、強度的に有利な断面形状にすることができる。
 図44は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の構成を上面から透過的に示す概念図である。図44に示すGMR素子7は、図1に示すGMR素子7とは表し方が異なり、さらに太く示してあるが、これらは同一構造のGMR素子を示している。
 図45は、図44におけるA−A'断面の構造を示す図である。
 図44および図45に示すように、この発明の実施の形態1においては、金属配線6の上にGMR素子膜5bを形成してもよい。なお、図45は、GMR素子膜5bの上に、さらに、保護膜108および保護膜109を形成した状態を示している。
 このように、金属配線6の上にGMR素子膜5bが形成されるように、GMR素子膜5bをパターニングすれば、金属配線6とGMR素子7とを確実に電気的に接続することができる。
 この場合、金属配線6の上面および側面を全てGMR素子膜5bで被覆することが好ましいが、金属配線6の上面および側面の約半分以上を被覆することで充分な効果が得られる。
 図7ないし図10は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の製造工程の様子を概念的に示す図である。
 まず、図7に示すように、磁気検出素子28の集積回路形成過程において、例えばSi基板などの基板1上に形成されたSi熱酸化膜等の下地層2の表面に、集積回路3を形成するために下地層2上に形成するアルミ膜などの金属膜4を形成した後、集積回路3を形成する際に、集積回路3を形成しない部分の金属膜4(基板1上の右半面)をパターニングせずに残しておく。
 そして、図8に示すように、この金属膜4に写真製版技術による転写を用いて所定の金属配線6にパターニングする。その後、図9に示すように、これらの表面全体にGMR素子膜5を形成し、図10に示すように、写真製版技術による転写を用いて所定のパターンのGMR素子7をパターニングする。
 このように、実施の形態1では、基板1上に形成された下地層2上にGMR素子7を形成し、さらに、集積回路3を構成するための金属膜4の一部を集積回路3とGMR素子7を電気的に接続するための金属配線6としても用いている。このため、従来のように、それぞれ別々の膜表面上に構成されたGMR素子および集積回路を電気的に接続する必要がなく、また、金属配線を作製するために別個の金属膜を成膜する必要もないので、磁気検出素子28およびこれを用いた磁気検出装置の生産性向上および低コスト化を図ることができる。
 また、GMR素子7を形成する下地層2の表面粗さの平均値を50Å以下とし、特に1Åより大きく25Åより小さくしたので、GMR素子7の特性を向上させることができ、精度の高い磁気検出素子を提供することができる。
 さらに、金属膜4から金属配線6を作製するためのパターニングプロセスをウェットエッチングにより行うことにより、金属配線6とGMR素子7との接続部における金属膜4の断面形状をテーパ形にできるので、当該接合部における断線の発生が大幅に抑制され、さらに金属配線6をGMR膜5bで覆うようにパターニングすることで電気的な接続も確実に行うことができ、磁気検出素子28およびこれを用いた磁気検出装置の信頼性を向上させることができる。
実施の形態2.
 実施の形態1においては、パターニングされた金属膜(即ち図10に示す金属配線6)上および下地層2上に巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子膜5を作製し(図8、図9参照)、GMR素子膜5にパターニングを行うことにより、金属配線6とGMR素子7との接続を良好にすることができた。
 しかし、GMR素子7の厚さは、500Å〜2000Å程度と金属配線6を構成する金属膜4より比較的薄く、金属膜4がGMR素子7の厚さに較べて十分に厚い場合には、金属配線6とGMR素子7との接続部分における接続状態が不安定になる場合もある。これは、これらの接合部に大きな段差が生じることにより、金属配線6を構成する金属膜4よりも薄いGMR素子7が断線することがあるためである。
 このような場合には、金属配線6とGMR素子7を作製する面の高さを同じ程度にすることで良好な接続状態を得ることができる。以下、その方法について説明する。
 図11および図12は、この発明の実施の形態2に係る磁気検出素子の要部の断面図である。
 例えば金属膜4の厚さを1μmとする。図11に示すように、金属膜4をパターニングして形成された金属配線6と、下地層2の上面に、金属配線6を作製するための金属膜4の表面と、GMR素子7を形成する面との段差を少なくするための段差緩衝層として膜厚が1.5μmの酸化Si膜8を成膜する。
 その後、酸化Si膜8の上面をダイヤモンド等の超微細粒子で研磨する。研磨する厚さを1.5μmよりも少し厚くすると、酸化Si膜8の表面と、金属配線6を作製するための金属膜4の表面との段差を、GMR素子7の膜厚よりも十分に小さくできるので、図12に示す研磨後の断面から分かるように、金属配線6および酸化Si膜8の表面の高さを揃えることができる。
 このように金属配線6および酸化Si膜8の上面の高さを揃えた後に、これらの上面にGMR素子9を成膜すれば、金属配線6とGMR素子9との接続部分に段差は生じないので、接続状態をより良好にすることができる。なお、酸化Si膜8を研磨するために用いた研磨砥粒は十分に粒子が細かいものであるため、研磨後の表面は十分平坦な面となり、良好なGMR素子特性が得られるものである。
 以上の説明では、このような酸化Si膜8を用いた場合について説明したが、酸化タンタルや窒化Si等の絶縁層を用いても、上述の説明と同様の効果を得られる。
実施の形態3.
 図13および図14は、この発明の実施の形態3に係る磁気検出素子の製造工程における様子を概念的に示す断面図である。
 図15は、この発明の実施の形態3に係る磁気検出素子を概念的に示す断面図である。
 実施の形態3では、実施の形態2における段差緩衝層に相当するレジストやポリイミドあるいはPVSQ(シリコンラダーポリマ)等の樹脂層をスピンコート法で塗布することにより、配線と巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子を作製する面の高さを揃える。
 例えば実施の形態2と同様に、厚さ1μmの金属膜をパターニングして金属配線6を作製した後、段差緩衝層として全面に2μm厚のレジスト10をスピンコート法によって塗布すれば、図13に示すようにレジスト10の上面は段差のない平坦な面になる。
 そして、レジスト10の上面をレジストアッシング等の方法で除去してレジスト10を均等に薄くしていく。金属配線6の上面が現れるまでレジスト10を除去すれば、レジストアッシング後の断面は、図14に示すようにレジスト10の表面と、金属配線6を作製するための金属膜4の表面との段差を、GMR素子9の膜厚よりも十分に小さくできるので、金属配線6の上面とGMR素子9を作製する面の高さをほぼ揃えることができる。
 こうして作製した金属配線6およびレジスト10の上面全体に、例えば1000Åの酸化Si膜等の薄膜を作製し、写真製版とRIE(反応性イオンエッチング)により金属配線6上に形成された薄膜を除去してレジスト10上の酸化Si膜11のみを残すと共に、金属配線6をむき出しにする(図15参照)。
 以下は、図15に示すように、実施の形態2と同様にGMR素子9を作製する。
 以上の説明では、レジスト10を薄くする方法として、レジストアッシングを用いたが、RIE(反応性イオンエッチング)やIBE(イオンビーム・エッチング)、さらには現像液によるウエットエッチング等を行っても、上述の場合と同様にレジストを除去できる。
 また、GMR素子9を作製する前にレジスト10上に1000Åの酸化Si膜11を作製する理由は、レジスト自体が溶剤等に弱いため、GMR素子9をパターニングする際にレジスト10が除去されるのを防止するためである。
 なお、GMR素子9のパターニング工程で、レジスト層を溶かすような溶剤を用いない場合は、このような酸化Si膜11を作製しなくてもよい。
実施の形態4.
 図16はこの発明の実施の形態4に係る磁気検出素子の要部を示す図である。
 実施の形態4では、巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子を作製するためのGMR素子膜5aを下地層2および金属配線6の上面全体に形成した後、集積回路上に形成したGMR素子膜5aを除去せずに残して、GMR素子7をパターニングする。即ち、GMR素子を形成するために、集積回路3および金属配線6の上面全体に成膜された巨大磁気抵抗素子膜のうち、集積回路3上に形成されたGMR素子膜5aを除去せずに残しておき、イオンの衝撃から保護するための保護膜として用いる。
 このようなGMR素子7のパターニングは、一般的にIBE法によって行われるものである。従って、実施の形態1のようにGMR素子7として用いる部分のみを残してパターニングを行い、他の部分を除去する場合は、イオンの衝突により集積回路にダメージを与えるおそれがある。しかし、実施の形態4では、GMR素子7のパターニングを行う際に、集積回路上のGMR素子を除去しないので、イオンの衝突によるダメージから集積回路を保護することができ、この結果、磁気検出素子の信頼性を向上させることができる。
実施の形態5.
 図17および図18は、この発明の実施の形態5に係る磁気検出装置の構成を示す側面図および斜視図である。
 実施の形態5では、図17および図18に示すように、巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子9を集積回路3上に作製する。
 図19、図20および図21は、この発明の実施の形態5に係る磁気検出装置に用いられる磁気検出素子の製造工程における断面構造を概念的に示す図である。
 図19に示すように、写真製版技術による転写およびRIE法により、基板1上に集積回路3、金属パッド11および下地層2を形成し、さらに、金属パッド11がむき出しになった面および下地層2の上面全体に、「下地層2の表面と金属パッド11の表面との段差を吸収するために下地層2および金属パッド11上に形成する段差緩衝層」としての酸化Si膜36を成膜する。
 酸化Si膜36は、下地層2の表面と金属パッド11の表面の最大段差d(図19中の矢印参照)より厚く成膜することが必要である。例えば、最大段差dの2倍程度の膜厚とし、酸化Si膜36の上面を実施の形態2の場合と同様に平坦に研磨する。
 このとき研磨する酸化Si膜36の厚さは、集積回路3の最大段差dより少し薄い程度とする。
 なお、図19ないし図21は、集積回路3上に直接金属パッド11が形成されている部分を示すが、絶縁層である下地層2上に金属パッド11が形成され、金属パッド11と集積回路3が絶縁されている部分もある。
 図20に示すように研磨した後、写真製版技術による転写およびRIE法により金属パッド11上の酸化Si膜36のみを除去して、金属パッド11上部に孔部13を形成する(図20中は孔部13内が金属膜12で埋まっている状態を示す)。そして、孔部13内および酸化Si膜36の上面全体に金属膜12を成膜する。金属膜12は、孔部13の深さより少し厚い程度に成膜する。
 さらに写真製版技術による転写を用いた後、金属膜12をエッチングすることにより、酸化Si膜36上に形成された金属膜12のみを除去すると、孔部13内部のみに金属膜12を残すことができ、孔部13を金属膜12で埋め込むことができる。
 このとき、下地層2の表面と金属パッド11の表面にあったような段差(図19参照)は酸化Si膜36上には存在しなくなり、GMR素子9を作製するのに十分に平坦な表面を有する酸化Si膜36を作製できる。
 そして、図21に示すように、孔部13に埋め込まれた金属膜12に接続するようにGMR素子9を作製すれば、集積回路3上にGMR素子9を作製すると共に、集積回路3とGMR素子9を電気的に接続することができる。
 これにより、基板1の面積の削減が可能となるため、コスト低減を図ることができると共に、磁気検出素子32およびこれを用いた磁気検出装置を小型化することができる。
 なお、一般には集積回路3の上面には段差があり、GMR素子9は下地層2表面のわずかな段差によっても強く影響を受けるため、この段差をなくしてから、GMR素子9を形成する。
実施の形態6.
 図22および図23は、この発明の実施の形態6の磁気検出素子の断面構造を概念的に示す図である。
 実施の形態6は、実施の形態5で用いた酸化Si膜の代わりに、レジストを「下地層2の表面と金属パッド11の表面との段差を吸収するために下地層2および金属パッド11上に形成する段差緩衝層」として用いて磁気検出素子を作成するものである。
 図22に示すように、基板1上に集積回路3を形成した後、集積回路3と電気的接続を取るための金属パッド11を形成し、金属パッド11がむき出しになった面および下地層2の表面全体に、「下地層2の表面と金属パッド11の表面との段差を吸収するために下地層2および金属パッド11上に形成する段差緩衝層」としてのレジスト14をスピンコート法で塗布する。塗布するレジスト14の厚さは、下地層2の表面と金属パッド11の表面との最大段差dより厚くしてやればよい。ここでは、レジスト14を、例えば集積回路3の表面の最大段差dの2倍程度の厚さに形成する。
 図22に示すように、第2の緩衝層としてのレジスト14の表面は平坦になっている。さらにこの上に、酸化Si膜15を例えば1000Å程度成膜する。
 なお、ここでは酸化Si膜15を用いたが、他の材質の膜を用いてもよい。
 次に写真製版技術による転写とRIE法およびレジストアッシング法を行うことにより、金属パッド11上の酸化Si膜15とレジスト14を除去し、金属パッド11の上部に孔部13を形成する。
 なお、レジスト14上に酸化Si膜15を形成するのは、孔部13を形成するために用いるエッチング溶液にレジスト14が溶けやすいので、孔部13を作製する部分以外のレジストがエッチング工程において溶解することを防止するためである。従って、エッチング工程で、レジスト14を溶かすことのない溶剤を用いる場合は、酸化Si膜15を形成する必要はない。
 そして、孔部13の内部および酸化Si膜15の表面全体に金属膜16を形成する。この金属膜16の膜厚は、孔部13の深さより少し厚い程度とする(この状態は図示しない)。
 さらに、写真製版技術による転写およびエッチングを行うことにより、金属パッド11上部以外の金属膜16を除去する。
 この結果、図23に示すように、金属パッド11上の孔部13を金属膜16で埋め込むことができる。
 集積回路3上にあった段差はなくなり、GMR素子9を作製するのに十分に平坦な面を得ることができる。
 図23に示すように、レジスト14および酸化Si膜15に埋め込まれた金属膜16に接続するように、酸化Si膜15上にGMR素子9を作製することにより、集積回路3の上部にGMR素子9を作製することができる。
 この結果、基板1の面積の削減が可能となるため、コスト低減を図ることができると共に、磁気検出素子33およびこれを用いた磁気検出装置を小型化できる。
 また、上述の説明では、レジストを用いたが、ポリイミド、PVSQ等の樹脂層をスピンコートで塗布しても同様の効果を得ることができる。
実施の形態7.
 図24および図25は、この発明の実施の形態7の磁気検出素子の表面および裏面の構成を示す図である。
 図26および図27は、この発明の実施の形態7の磁気検出素子の斜視図および側面図である。
 実施の形態7では、巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子9を集積回路が形成された基板平面とは異なる平面上に構成するものである。
 図26および図27に示すように、GMR素子9を形成した基板1を、第2の基板としての基板17上に、GMR素子9を形成した面を重ねるようにして配設する。
 このとき、基板17に配設され、GMR素子9と集積回路3を接続するための配線としての金属配線18と、基板1のGMR素子9が形成された面側の金属パッド19を半田37によって電気的に接続する。そして、基板1の集積回路3が形成された面側の金属パッド11と、基板17の金属配線18をワイヤ20で電気的に接続する。
 このように、実施の形態7では、GMR素子9を集積回路3が形成された基板1の面とは異なる面上に形成し、さらに接続のための金属パッド19を設けたので、基板1の面積を縮小して磁気検出素子34およびこれを用いた磁気検出装置を小型化できると共に、低コスト化を図ることができる。
 なお、ここでは、GMR素子9を形成した面を基板17に合わせるように基板1を配設したが、集積回路3を形成した面を基板17に合わせるようにして基板1を配設しても、同様の効果を得ることができる。
実施の形態8.
 図28および図29は、この発明の実施の形態8の磁気検出素子を表す正面図および裏面図である。
 図30および図31は、この発明の実施の形態8の磁気検出素子を表す斜視図および側面図である。
 実施の形態8では、基板1の両面に巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子9を形成する。即ち、集積回路3が形成された面には、実施の形態5と同様に集積回路3の上にGMR素子9を形成し、また、反対側の面にもGMR素子9を形成する。なお、GMR素子9の作製方法等は他の実施の形態と同様の方法で行う。
 このように、基板1の両面にGMR素子9を形成すると、精度の高い磁気検出素子が得られる。さらに、基板の面積を縮小することができ、低コストの磁気検出素子を得ることができ、磁気検出素子を小型化できるという効果もある。
 図32は、この発明の実施の形態8の磁気検出装置の構成を概念的に示すブロック図である。
 図33は、この発明の実施の形態8に係る磁気検出素子の動作を示す特性図である。
 図32に示すように、この発明の実施の形態8の磁気検出装置は、磁性回転体21と所定の間隙をもって配置され、磁石22より磁界が与えられるGMR素子9を用いたホイートストンブリッジ回路23と、このホイートストンブリッジ回路23の出力を増幅する差動増幅回路24と、この差動増幅回路24の出力を基準値と比較して“0”または“1”の信号を出力する比較回路25と、この比較回路25の出力を受けてスイッチングする出力回路26とを備える。
 なお、図32に示すホイートストンブリッジ回路23の回路構成は、従来のもの(図41参照)と同様であるため、その説明を省略する。
 図32において、磁性回転体21が回転することで、ホイートストンブリッジ23を構成するGMR素子9に磁界変化が与えられると、図33に示すように、差動出力回路24の出力側には、磁性回転体21の凹凸に対応した出力が得られる。
 また、GMR素子9と磁性回転体21との間隙の変化に対する差動増幅回路の出力特性として、間隙の大きさに拘わらず、同一の出力となる点A、Bが存在する。
 従って、この点A、Bを通過するように比較回路の基準値を設定すれば、間隙の大小に依らず一定の位置で比較回路の出力を変化させることができ、いわゆる間隙特性を良好にすることが可能になる。この結果、磁性回転体21の回転移動量を正確に把握することができる。
 このように、実施の形態8では、GMR素子9を集積回路3が形成された基板の同一平面上と異なる平面上に、それぞれ形成したので、精度の高い磁気検出素子35およびこれを用いた磁気検出装置を得ることができる。また、基板の面積を縮小できるので、磁気検出素子の低コスト化を図ることができる。さらに、基板の面積を縮小することにより、磁気検出素子を小型化することもできる。
 なお、ここでは、GMR素子9が形成された面を下側にする構成について説明を行ったが、集積回路が形成された面を下側にしても同様の効果を得ることができる。
実施の形態9.
 図46ないし図50は、この発明の実施の形態9に係る磁気検出素子の構造を示す図である。
 特に図46および図48は、磁気検出素子の上面側を透過的に示す概念図であり、図47および図49は、図46および図48のそれぞれにおけるA−A'線による断面およびB−B'線による断面を示す図である。また、図50は、この発明の実施の形態9に係る磁気検出素子の断面構造を示す図である。
 なお、図46に示すGMR素子7は、図44に示すGMR素子7と同様に、図1に示すGMR素子7とは表し方が異なるが、これらは同一構造のGMR素子を示している。
 図50に示すように、一般的に、集積回路3上には段差3aがあり、GMR素子を形成するには適していない。しかしながら、コンデンサ107を構成する集積回路3の電極部3bの上面には、段差のほとんどない平坦な面が存在する。
 集積回路3のコンデンサ部としての電極部3bは、絶縁膜102を介してSi基板1との間でコンデンサ107を構成するため、その上部には、比較的広い面積の平坦面が存在する。この平坦面は、GMR素子7を作製するのに十分な平坦さを有する。
 従って、集積回路3の電極部3bの上にGMR素子7を形成すれば、GMR素子7の特性に悪影響を及ぼすことはない。
 このように、この発明の実施の形態9に係る磁気検出素子100は、実施の形態5で説明した磁気検出素子と同様に、図17および図18に示す磁気検出装置に用いられる磁気検出素子であるが、特に、巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子7を、集積回路3の電極部3b上に形成するものである。
 図50に示す磁気検出素子100を作製するためには、まず、基板1上に絶縁膜102、集積回路3、下地層2、金属層104を順次形成する。金属層104にコンタクトホール101を形成した後、コンタクトホール101を介して、集積回路3を形成している金属配線6と金属層104とを接続する。金属層104は、集積回路3と、後に形成するGMR素子7とを電気的に接続するために用いるものである。
 そして、写真製版工程とエッチング工程により金属層104をパターニングすることにより形成される配線としての金属配線106を形成した後、金属配線106上および下地層2上に、巨大磁気抵抗素子としてのGMR素子7を形成する。
 GMR素子7は、金属配線106をパターニングした後に、金属配線106および下地層2の上の全面にGMR素子膜および保護膜108を成膜し、写真製版技術を用いてパターニングすることによって形成される。
 そして、GMR素子7および保護膜108を形成した後に、さらに、保護膜109を形成すれば、図50に示す構造の磁気検出素子100を作製することができる。
 上述のような磁気検出素子100の製造方法において、金属層104から金属配線106を形成するためのパターニングプロセスは、ウェットエッチングによって行うことが好ましい。ウェットエッチングの等方性を利用すれば、金属配線106の断面形状をテーパ形にすることができるので、GMR素子7と金属配線106との接続部を強度的に有利な断面形状にすることができる。
 さらに図46および図47に示すように、GMR素子7と金属配線106との接続部のみならず、金属配線106を全体的にGMR素子膜で覆うように、GMR素子膜をパターニングすることにより、金属配線106とGMR素子7と電気的に確実に接続することができる。この場合、金属配線106の上面および側面を全てGMR素子膜で被覆することが好ましいが、金属配線106の上面および側面の約半分以上を被覆することで、金属配線106とGMR素子7との間の充分な電気的接続を確保することができる。
 上述の磁気検出素子100の製造方法では、集積回路3の電極部3b上に形成された下地層2の上にGMR素子7を形成する場合について説明した。上述の説明では、金属層104は、パターニング後に金属配線106としてのみ用いられる。
 しかしながら、このように金属層104を金属配線106としてパターニングするだけでなく、金属配線106の一部を第2の集積回路(図示せず)としてパターニングする場合には、下地層2は、集積回路3と第2の集積回路との間では、層間絶縁膜として機能することになる。
 このように金属配線106の一部を第2の集積回路としてパターニングする場合でも、集積回路3の電極部3b上には、平坦な表面を有する層間絶縁膜(下地層2と同一の膜質を有する)が存在するので、当該層間絶縁膜の上にGMR素子7を形成すればよい。
 以上、この発明の実施の形態9に係る磁気検出素子100のように、集積回路3上の下地層2の上にGMR素子7を形成すれば、GMR素子7を形成するための平坦面を作製する研磨プロセスが不要となると共に、基板1の面積の削減が可能となる。このため、コスト低減を図ると共に、磁気検出素子およびこれを用いた磁気検出装置の小型化を図ることができる。
実施の形態10.
 図51および図52は、この発明の実施の形態10に係る磁気検出素子を表す正面図および断面図である。
 なお、この発明の実施の形態10に係る磁気検出素子105は、実施の形態5で説明した磁気検出素子と同様に、図17および図18に示す磁気検出装置に用いられる磁気検出素子である。
 図52に示すように、磁気検出素子105の製造に当たって、基板1上に金属配線6、下地層2、金属層104を順次形成し、下地層2の上にGMR素子を形成することは、図50に示す実施の形態9に係る磁気検出素子100の製造と同様であるが、実施の形態9の場合よりも下地層2の膜厚を厚くしてある。
 このように下地層2の膜厚を厚くするのは、下地層2に十分な膜厚があれば、下地層2が金属配線6の上に形成されている場合でも、下地層2に熱処理を行えば、GMR素子7を形成するのために十分な平坦さを有する面を、容易に作製することができるからである。
 また、下地層2を厚くすることにより、金属配線6と金属配線106とをコンタクトホールを介して電気的に接続することが困難となる。これは、コンタクトホールを作製することはできても、その後に作製する金属層104をコンタクトホール内にうまく充填することが困難であり、結果的に、金属配線6と金属配線106との間における電気的接続を十分に確保することができないからである。
 そこで、実施の形態10に係る磁気検出素子105では、下地層2に孔部111を形成し、孔部111を通じて、金属層104をパターニングすることによって形成される金属配線106と、金属配線6とをボンディングワイヤ103によって接続している。
 なお、図52に示すように、正確には、ボンディングワイヤ103はGMR素子7に接続されており、GMR素子7を介して、金属配線6と金属配線106とが接続されている。また、図示しない集積回路は、金属配線6と同一のアルミ膜で形成されている。
 このように、下地層2を厚く形成する場合には、ボンディングワイヤ103を用いることにより、金属配線6と金属配線106とを電気的に接続することができる。このようにして下地層2の膜厚を厚くすることができれば、金属配線6の上に位置する下地層に、リフローなどの簡単な熱処理を加えるだけで、下地層2の表面に十分に平坦な面を作製することができる。
 また、実施の形態9に係る磁気検出素子100のように、コンタクトホール101によって生じる段差を考慮する必要がなくなる。従って、実施の形態9では、コンタクトホール101を埋めるべく厚めに形成する必要のあった金属配線106を、薄く形成することが可能となる。また、この結果、金属配線106とGMR素子7との膜厚の差が小さくできるので、金属配線106とGMR素子7との接合部における電気的接続を安定化させることが可能となる。
 以上より、この発明の実施の形態10に係る磁気検出素子105では、熱処理などの簡単な平坦化処理だけでGMR素子7を作製するための平坦面を作製することができるので、基板1の面積を縮小して、磁気検出素子およびこれを用いた磁気検出装置の小型化を図ることができる。また、GMR素子7と金属配線106との接続をより安定なものにすることができるので、コスト低減を図ることができる。
実施の形態11.
 図53は、この発明の実施の形態11に係る磁気検出素子のGMR素子の耐熱を示す特性図である。
 図53の特性図において、横軸はGMR素子7の上に保護膜を形成する際の基板温度を示しており、縦軸はGMR素子7の磁気抵抗変化率(MR比:Magneto Resistance Ratio)を示している。実施の形態11では、GMR素子7として、Fe(x)Co(1-x)(0≦x≦0.3)膜とCu膜とを繰り返し積層した膜を用いている。この積層体におけるCu膜1層の膜厚は、Cu1層のMR比が第2のピーク近傍となる膜厚(約20Å)に設定してある。
 図53の特性からは、GMR素子7は、300℃以上に加熱されると、MR比が急激に低下することが分かる。
 この発明の実施の形態10に係る磁気検出素子は、Fe(x)Co(1-x)(0≦x≦0.3)膜とCu膜との積層体からなるGMR素子7の上に保護膜108および保護膜109を形成する工程において、基板温度を300℃以下に制限するものである。
 この場合、図53に示すように、GMR素子7の特性は、基板温度が300℃を超えると急激に低下することがわかる。GMR素子7は数オングストロームから数十オングストロームの厚さの磁性層と非磁性層とを交互に積層させたいわゆる人工格子膜からなる金属膜なので、耐腐食性を確保するためにGMR素子7を形成した後で保護膜を形成する必要がある。
 しかし、この保護膜の形成に際して、基板温度を300℃以上に設定すると、図53に示すように、GMR素子7の特性を劣化させてしまう。従って、この保護膜108および保護膜109は、GMR素子7の膜質を低下させることのないスパッタ法や低温プラズマCVD法等によって形成する必要がある。
 スパッタ法や低温プラズマCVD法等によって保護膜108および109を形成すれば、基板温度が300℃以上になることはないので、GMR素子7の特性を悪化させることなく、充分な耐久性を有する磁気検出素子を提供することができる。
実施の形態12.
 実施の形態1ないし実施の形態10に係る磁気検出素子において、GMR素子7のパターニングは、一般的にIBE法によって行われるものである。
 従って、例えば、実施の形態1のようにGMR素子7として用いる部分のみを残してパターニングを行い、他の部分を除去するような場合には、イオンの衝突により、磁気検出素子の表面に電荷が生じる。この電荷は、GMR素子7の側壁部を通じて集積回路3に達し、集積回路3にダメージを与えるおそれがある。
 図54は、実施の形態12に係る磁気検出素子の構成を概念的に示すブロック図である。
 実施の形態12に係る磁気検出素子は、集積回路3とGMR素子7との境に保護ダイオード110を備える。この保護ダイオード110は、GMR素子7のパターニングを行うためのIBEプロセスにおいて、磁気検出素子の表面に電荷が帯電しても、電荷の集積回路3への流入を防止することができる。なお、保護ダイオード110は、上述したIBEプロセス中に集積回路3の表面に電荷が生じた場合のみならず、例えば下地層2を成膜するプロセス等の他のプロセスにおいて磁気検出素子の表面に電荷が生じた場合にも、集積回路3への電荷の流入を阻止することができる。
 この結果、集積回路3が、電荷の流入によるダメージを受けることがなくなり、磁気検出素子の信頼性を向上させることができる。
この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の構成を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の構成を示す側面図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置の内部構成を概略的に示すブロック図である。 この発明の磁気検出素子における単位磁界あたりの抵抗変化率と下地層の表面の粗さとの関係を示す特性図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の製造工程の様子を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の製造工程の様子を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の製造工程の様子を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の製造工程の様子を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態2に係る磁気検出素子の要部の断面図である。 この発明の実施の形態2に係る磁気検出素子の要部の断面図である。 この発明の実施の形態3に係る磁気検出素子の製造工程における様子を概念的に示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る磁気検出素子の製造工程における様子を概念的に示す断面図である。 この発明の実施の形態3に係る磁気検出素子を概念的に示す断面図である。 この発明の実施の形態4に係る磁気検出素子の要部を示す図である。 この発明の実施の形態5、9、10に係る磁気検出装置の構成を示す側面図である。 この発明の実施の形態5、9、10に係る磁気検出装置の構成を示す斜視図である。 この発明の実施の形態5に係る磁気検出素子の製造工程における断面構造を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態5に係る磁気検出素子の製造工程における断面構造を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態5に係る磁気検出素子の製造工程における断面構造を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態6の磁気検出素子の断面構造を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態6の磁気検出素子の断面構造を概念的に示す図である。 この発明の実施の形態7の磁気検出素子の表面の構成を示す図である。 この発明の実施の形態7の磁気検出素子の裏面の構成を示す図である。 この発明の実施の形態7の磁気検出素子の斜視図である。 この発明の実施の形態7の磁気検出素子の側面図である。 この発明の実施の形態8の磁気検出素子の表面の構成を示す図である。 この発明の実施の形態8の磁気検出素子の裏面の構成を示す図である。 この発明の実施の形態8の磁気検出素子を表す斜視図である。 この発明の実施の形態8の磁気検出素子を表す側面図である。 この発明の実施の形態8の磁気検出装置の構成を概念的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態8に係る磁気検出素子の動作を示す特性図である。 従来の磁気検出装置の構成を示す側面図である。 従来の磁気検出装置の構成を示す斜視図である。 従来のGMR素子の特性を示す図である。 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の構成を示す側面図である。 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の構成を示す斜視図である。 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置を示すブロック図である。 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の詳細を示すブロック図である。 従来のGMR素子を用いた磁気検出装置の回路構成の一例を示す図である。 従来の磁気検出素子の構成を示す図である。 従来の磁気検出素子の動作を示す特性図である。 この発明の実施の形態1に係る磁気検出素子の構成を上面から透過的に示す概念図である。 図44におけるA−A'線による断面の構造を示す図である。 この発明の実施の形態9に係る磁気検出素子の構造を示す図である。 この発明の実施の形態9に係る磁気検出素子の構造を示す図である。 図48におけるB−B'線による断面の構造を示す図である。 この発明の実施の形態9に係る磁気検出素子の構造を示す図である。 この発明の実施の形態9に係る磁気検出素子の構造を示す図である。 この発明の実施の形態10に係る磁気検出素子を表す正面図および断面図である。 この発明の実施の形態10に係る磁気検出素子を表す正面図および断面図である。 この発明の実施の形態11に係る磁気検出素子のGMR素子の耐熱を示す特性図である。 実施の形態12に係る磁気検出素子の構成を概念的に示すブロック図である。
符号の説明
 1 基板、2 下地層、3 集積回路 3b 電極部(コンデンサ部)、4、16、 金属膜、5 GMR素子膜、6、18、 金属配線、7、9 GMR素子(巨大磁気抵抗素子)、8 酸化Si膜(絶縁層)、10 レジスト(レジスト層)、14 レジスト(段差緩衝層、レジスト層)、28、32、33、34、35 磁気検出素子、31 磁石、30 磁性回転体、36 酸化Si膜(段差緩衝層)、101 コンタクトホール、102 絶縁膜、103 ボンディングワイヤ、104 金属層、106 金属配線(配線)、107 コンデンサ、110 保護ダイオード、111 孔部。

Claims (16)

  1.  基板上に、集積回路、下地層および金属パッドを順次形成してなり、
     上記下地層の表面と上記金属パッドの表面との段差を吸収するために、上記下地層および上記金属パッド上に形成された段差緩衝層と、
     上記段差緩衝層上に形成された巨大磁気抵抗素子と
     を備える磁気検出素子。
  2.  上記段差緩衝層は、研磨されることにより平滑化された表面を有し、上記巨大磁気抵抗素子は、上記平滑化された上記段差緩衝層の表面上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の磁気検出素子。
  3.  上記段差緩衝層は、スピンコート法によって作製され、表面が平滑化されたレジスト層あるいは樹脂層から構成されており、上記巨大磁気抵抗素子は、上記平滑化されたレジスト層あるいは樹脂層上に形成されることを特徴とする請求項1に記載の磁気検出素子。
  4.  基板の一方の面に形成された下地層と、
     上記下地層の上に形成され、磁界の変化を検出する巨大磁気抵抗素子と、
     上記基板の上記巨大磁気抵抗素子が形成される面とは反対側の面に形成され、上記巨大磁気抵抗素子によって検出される磁界の変化に基づいて、所定の演算処理を行う集積回路と、
     を備えることを特徴とする磁気検出素子。
  5.  上記基板の他方の面に形成された集積回路の上に、さらに下地層および巨大磁気抵抗素子を形成したことを特徴とする請求項4に記載の磁気検出素子。
  6.  基板上に、集積回路、下地層および金属層を順次形成すると共に、上記集積回路のコンデンサ部の上に巨大磁気抵抗素子を形成したことを特徴とする磁気検出素子。
  7.  上記金属層をパターニングすることにより形成した配線によって、上記巨大磁気抵抗素子と上記集積回路とを接続したことを特徴とする請求項6に記載の磁気検出素子。
  8.  上記配線の上に、上記巨大磁気抵抗素子を構成する膜と同一の膜を形成したことを特徴とする請求項6に記載の磁気検出素子。
  9.  上記配線の上面および側面の半分以上を、上記巨大磁気抵抗素子を構成する膜と同一の膜で被覆したことを特徴とする請求項8に記載の磁気検出素子。
  10.  上記巨大磁気抵抗素子と上記集積回路とをボンディングワイヤによって接続したことを特徴とする請求項1または請求項6に記載の磁気検出素子。
  11.  上記巨大磁気抵抗素子は、Fe(x)Co(1-x)(0≦x≦0.3)層とCu層とを繰り返し積層することにより構成されてなり、上記Cu層1層の膜厚を、該Cu層1層の磁気抵抗変化率が第2のピーク近傍となるような膜厚に設定すると共に、上記巨大磁気抵抗素子上に形成する保護膜をスパッタ法または低温プラズマCVD法で作成することを特徴とする請求項1または請求項6に記載の磁気検出素子。
  12.  上記巨大磁気抵抗素子と上記集積回路との間にダイオードを形成したことを特徴とする請求項1または請求項6に記載の磁気検出素子。
  13.  上記下地層の表面の粗さの平均値を50Å以下としたことを特徴とする請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の磁気検出素子。
  14.  上記下地層の表面の粗さの平均値を1Å以上25Å以下としたことを特徴とする請求項13に記載の磁気検出素子。
  15.  上記巨大磁気抵抗素子の出力を上記集積回路に伝送する線路に差動増幅器および比較器をさらに備え、上記比較器は、上記巨大磁気抵抗素子と、上記巨大磁気抵抗素子の観測対象との間の距離によらず一定の値となる上記差動増幅器の出力値を、上記観測対象の位置を判断するための判定レベルに設定することを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれかに記載の磁気検出素子。
  16.  外周に沿って凹凸を有し、回転軸を中心に回転する磁性回転体と、
     上記磁性回転体の外周に対向するように配設される磁石と、
     上記磁石の上記磁性回転体の外周に対向する面に付設される請求項1ないし請求項15のいずれかに記載の磁気検出素子と
     を備えてなり、
     上記磁気検出素子は、上記磁性回転体の回転に伴う上記磁性回転体と上記磁石との間の磁界の変化を検出し、当該検出結果に基づき上記磁性回転体の回転量を検出する磁気検出装置。
JP2003385077A 1998-05-13 2003-11-14 磁気検出素子および磁気検出装置 Expired - Lifetime JP4133758B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003385077A JP4133758B2 (ja) 1998-05-13 2003-11-14 磁気検出素子および磁気検出装置

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13073298 1998-05-13
JP2003385077A JP4133758B2 (ja) 1998-05-13 2003-11-14 磁気検出素子および磁気検出装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08350299A Division JP3544141B2 (ja) 1998-05-13 1999-03-26 磁気検出素子および磁気検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004080056A true JP2004080056A (ja) 2004-03-11
JP4133758B2 JP4133758B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=32031956

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003385077A Expired - Lifetime JP4133758B2 (ja) 1998-05-13 2003-11-14 磁気検出素子および磁気検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4133758B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007271322A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Alps Electric Co Ltd 磁気検出装置およびその製造方法
JP5972405B2 (ja) * 2013-02-07 2016-08-17 三菱電機株式会社 磁気センサ装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007271322A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Alps Electric Co Ltd 磁気検出装置およびその製造方法
JP4689516B2 (ja) * 2006-03-30 2011-05-25 アルプス電気株式会社 磁気検出装置
JP5972405B2 (ja) * 2013-02-07 2016-08-17 三菱電機株式会社 磁気センサ装置
JPWO2014123142A1 (ja) * 2013-02-07 2017-02-02 三菱電機株式会社 磁気センサ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4133758B2 (ja) 2008-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3544141B2 (ja) 磁気検出素子および磁気検出装置
JP4085859B2 (ja) 磁気センサおよびその製造方法
US8502332B2 (en) Magnetic sensor and magnetic head
US20020142490A1 (en) Magnetic sensor and method of producing the same
JP4323220B2 (ja) 薄膜磁気センサ及びその製造方法
JP2002357489A (ja) 応力センサー
EP0987685A2 (en) Magnetic tunneling element and manufacturing method therefor
JP2002163809A (ja) 磁気抵抗効果素子の製造方法と磁気抵抗効果型磁気ヘッドの製造方法
JP3494921B2 (ja) 磁電変換素子及びその製造方法
JP3260921B2 (ja) 可動体変位検出装置
JP3562993B2 (ja) 磁気検出装置
JP5348080B2 (ja) 磁気センサおよびその製造方法
US6239595B1 (en) Magnetic field sensing element
JP4133758B2 (ja) 磁気検出素子および磁気検出装置
JP2000193407A (ja) 磁気式位置検出装置
JPH10319103A (ja) 積層型磁界検出素子
JP6594806B2 (ja) 磁気センサ
JP4896800B2 (ja) 磁気センサおよびその製造方法
JP2018200307A (ja) 磁気センサ
JPH10269530A (ja) 磁気抵抗効果型ヘッドの製造方法
US6433969B1 (en) Compound magnetoresistive head and method for manufacturing same
JP4474835B2 (ja) 磁気インピーダンス素子
JP2023046262A (ja) センサ
JP2005049262A (ja) 磁気センサおよび磁気センサユニット
JPH10326919A (ja) 磁気抵抗効果素子

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070921

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080327

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080403

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080520

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080602

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130606

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term