JP2004079255A - 電子源および画像形成装置 - Google Patents

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山本 敬介
Satoshi Mogi
茂木 聡史
Tamaki Kobayashi
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Abstract

【課題】SEDパネルにおける、放電の軽減とダメージ緩和。
【解決手段】MTXの上・下配線上の高抵抗膜を被覆。さらに、帯電防止膜にて電位規定。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアノードとカソードからなる電子源および平板型画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、アノードとカソードからなる平板型画像形成装置は広く研究、開発がなされており、使用される電子源としては、例えば、電界放出素子や、表面伝導型電子放出素子などにより構成されたものが挙げられる。前者の電界放出素子を用いた一例としては、アメリカ特許第5142184号が提案されている。また、後者の表面伝導型電子放出素子を用いた一例としては、アメリカ特許第5066883号が提案されている。これらは、電子源の構造ならびに駆動の方法等に違いは見られるものの、共通して見られる特徴は、複数の電子放出素子で構成される電子源よりなるカソードと、それに近接したアノードを有する点である。
【0003】
このアノードには、CRTなどに広く使われる蛍光体を有しており、アノード電圧で加速された電子を衝突させ、蛍光体を発光させて、画像を形成するものである。このカソードとアノードとの距離は、概ね数百μm〜数mm程度である。この画像形成装置は、非常に薄く、大面積化の開発がされ、壁掛けテレビとして期待されている。
【0004】
一方、薄型の画像形成装置として共通にいえることは、カソードならびに結線等の為の配線と、電子を引き付けるためのアノード電極が近接するために、アノードーカソード間に大きな静電容量を生ずる点である。アノードには、通常電子を引き付ける為に数キロボルト〜数十キロボルトの高い正電位が印加され、そのために、アノードとカソードの両電極間には多大な電荷が蓄積される事になる。尚、本明細書では、アノードの形成された基板の事をアノード基板、アノードの形成された基板と対向して位置するカソードの形成された基板のことをカソード基板と略することにする。
【0005】
このような大きな電位差を狭い電極間に与える場合、即ち強電界の状況下では、アノードとカソード基板間で異常放電が生ずる場合がある。ここでいう異常放電とは、駆動に関わり、電子源から放出される正規の、或いは予想しうる意味で定常的な放出電流とは区別される、アノードとカソードの短絡を生ずるような大電流を伴う放電を指す。この大電流はアノードーカソード間の静電容量に貯まった電荷が開放されるまで、継続する。このような異常放電は、製造中に混入するちり・ほこり、バリ等が原因で異常電場をもたらせるような問題があった場合がトリガーとなり、最終的には大放電に至るものと考えられる。
【0006】
従って、アノードとカソードの間で異常放電を生じさせない事が最も大切である。現実的には、大多数の素子により構成される画像形成装置の場合においては、歩留まり良く、完全に防止する事は重要である。さらに、ちり・ほこり、バリなどの異物に関してはすべての工程でクリーンルーム化するなど大きな投資が必要とされる。
【0007】
そこで、ちり、ほこり、バリなどが混入しても異常放電をさせない対策を施す事が重要であり、切望されてきた。また万が一放電してもデバイス自体の損傷を最小限に抑えることも重要である。
【0008】
従来、このような異常放電として、アーク放電が生じた場合に、アーク放電の間、大電流が外部電圧源からアノードを通り、そしてさらにイオン化した真空を通り、エミッタ(カソード)に電気アークとして流れる電流を制限する目的で、アノードと外部電圧源の間にインダクタを設ける技術が、特開平08−106847に開示されている。尚、本明細書で用いられる異常放電とは、上述のアーク放電を含んだものである。
【0009】
上述の特開平08−106847号公報に開示された技術を図11に模式的に示す。図11において41は基板、42はカソード電極、43はエミッタ、44はカソード導体、45は絶縁体、46はゲート電極、47はアノード、48はインダクタ、49は抵抗、50は電圧ソースである。該技術は、電子放出素子として電界放出素子(Feild Emitter)を用い、アノード47とエミッタ43(カソード)間でアーク放電が生じている間、アノード47とエミッタ43間のアーク放電に関わり電圧ソース50から供給される電流を、インダクタ48を設ける事により、実質的に制限するものである。即ち、アーク放電が生じ、アノードの電位が低下した場合に、外部電源からの電荷の注入を制限するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大画面の画像形成装置に適応すると、アノードとカソード基板間の静電容量が大きくなる。例えば60インチサイズでアノード―カソード間を1mmとすると静電容量は、5nF程度になり、アノード電圧を6KVとすると電荷は30μFになる。この電荷が、異常放電の開始時にアノードの電位の低下に応じて放電経路を通して移動するという問題がある。この電荷の移動が瞬時に行われた場合、電流値はかなり大きなものとなる。この電荷の移動は0.1μsec程度で完結すると、最大の電流値は300Aにも達する.しかし、上述の外部電源からの電荷の注入を制限する方法では、みずから持つ電荷量が大きくて抑制する事ができない。
【0011】
このような異常放電が一度生ずると、大電流がアノードとカソード間にながれ、電極等の損傷や、ひどい場合には、異常放電部と配線を介して接続された素子の破壊を生ずる場合がある。本発明は、電子源自体を放電破壊から防止するとともに、万が一異常放電しても素子ダメージを低減させることを目的とする。つまり放電時に素子にかかる電流を低減化することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
異常放電時における電流値の推測は、後述の予備的検討の結果、異常放電時のアノード電位の時間変化を測定する事により、概ねμ秒程度以下の時間スケールで生じることを、本発明者らは確認している。この異常放電は結果的に大電流をもたらし、異常放電部の素子の破壊にとどまらず、配線を介して接続された素子に損傷を与える。これは、異常放電電流により結線に電流が流れ込むため電圧が増加し配線間に大きな電位差を発生させ、素子を損傷させることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち本発明は、
基体上に結線された複数の電子放出素子を有する電子源基板であって、行および列で選択的に電圧印加が行える行方向の配線と列方向の配線を有する電子源において、
該行方向の配線部、列方向の配線部に片方もしくは両者上に高抵抗の膜を特徴とする電子源であって、
▲1▼ 行および列方向の配線部に被服される高抵抗膜において該高抵抗膜の線幅が配線部の線幅より同じもしくは大きいこと、
▲2▼ 行および列の配線材料の電気抵抗率が、10−6Ω・cmから10Ω・cmであって高抵抗の膜材料の電気抵抗率が10Ω・cmから1015Ω・cmであること、
▲3▼ 電子源基板全体に膜厚3nm〜20nmでシート抵抗が10Ω〜1013Ω・cmの第2の高抵抗膜が被服されていること、
▲4▼ 配線材料の膜厚が0.1μm〜50μm、上記高抵抗膜の膜厚が0.1μから50μの膜厚を有することを特徴とする電子源、
▲5▼ 電子放出素子が表面伝導型電子放出素子であること、
▲6▼電子源基板をカソードとし、該カソードと対抗して配置される蛍光板を用いたアノードとなる平板型画像形成装置において、電子源基板は上記の電子源を有すること。
【0014】
[作用]
上記構成によれば、アノード側からみたカソードの面内の抵抗は高抵抗な膜面で被覆されることになる。
【0015】
したがって、例え塵・ほこり等が混入されてもカソード側の抵抗が高いため、放電のトリガーとなる電界放出現象は高抵抗膜で被覆されているために、電荷の供給が律速となり、電界放出量が低下するために抑制される。したがって異常放電開始の耐圧向上につながる。
【0016】
例えば、高抵抗層上に導電性、もしくは絶縁性の異物で5μφのものが存在したときには、第2の高抵抗膜層により電位が規定されることにより、特に電界集中部分が発生しにくい。また、仮に電界集中したときには、電流を供給できる配線上には高抵抗膜で被覆さて、例えば10Ω・cmの材料で1μmの厚さで構成された場合、
R=10×π×(5e−4)/1e−4=7850Ω
となる。
【0017】
電界放出においては、アノード電圧10KVのときはR>5KΩ以上であれば、
異常放電に発展しないことを、発明者らは、観測している。
【0018】
また、異常放電時にも高抵抗膜を介して配線間に電流が流れ込むので電流が高抵抗膜で制限され、上述した、高抵抗層による抵抗で、配線に流れ込む電流も低減される。
【0019】
このために、配線に流れ込む電流が少ないために、配線の電圧上昇が抑制され、素子の破壊もなくなることが予測される。
【0020】
さらに、第2の高抵抗膜が全面に被覆されているので、アノード側からみたカソードのインピーダンスが全面に均等にわたるので、異常放電時の電荷が均一に流れることになる.つまり異常電流集中部分が発生しづらい構造となる。これにより、異常放電の発生時に配線の過電流による電位変動が抑制され、放電時の配線に沿った素子ダメージを防止することが可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また本説明において、複数の表面伝導型電子放出素子よりなるカソードを例としてあげるが、電子源として特に限定されるものではなく、カソードと対向するアノードからなる平板型画像形成装置であれば、同様な効果が得られることは明らかである。
【0022】
電子源の一部の平面図を図1に示す。また、図中のA−A’断面図を図2に示す。但し、図1,図2で、同じ符号で示したものは、同じものを示す。ここで、1は絶縁性基板、2はY方向配線(行配線とも呼ぶ)、3はX方向配線(列配線とも呼ぶ)、4は電子放出素子、5,6は素子電極、9、10は高抵抗層、8は素子電極6と下配線3との電気的接続のためのコンタクトホ−ルである。7は層間絶縁層である。
【0023】
まず、電子源の製造方法を図3により工程順に従って具体的に説明する。尚、以下の工程a〜fは、図3の(a)〜(f)に対応する。
【0024】
工程a:清浄化したPD200ガラス上の基板1上に、真空蒸着により厚さ5nmのTi、厚さ0.2μmのAuを順次積層した後、RFスパッタ法により厚さ1μmのLiドープした、高抵抗ZnO膜を堆積する。積層した後、ホトレジスト(AZ1370  ヘキスト社製)をスピンナ−により回転塗布、ベ−クした後、ホトマスク像を露光、現像して、X配線のレジストパタ−ンを形成し、堆積膜をエッチングして、下配線3を形成する。
【0025】
工程b:次に、酸化シリコンからなる層間絶縁層7をRFスパッタ法により堆積する。堆積した層間絶縁層にコンタクトホ−ルを形成するためのホトレジストパタ−ンを作り、これをマスクとして層間絶縁層をエッチングしてコンタクトホ−ル8を形成する。エッチングにはドライエッチング法によった。
【0026】
工程c:その後、素子電極5,6のパタ−ンをホトレジスト(RD−2000N−41 日立化成社製)で形成し、真空蒸着法により厚さ5nmのTi、厚さ40nmのPtを順次堆積した。ホトレジストパタ−ンを有機溶剤で溶解し、Pt/Ti堆積膜をリフトオフし、素子電極5,6を形成した。
【0027】
工程d:素子電極5,6の上にY配線のホトレジストパタ−ンを形成した後、厚さ5nmのTi,厚さ0.6μmのAuを真空蒸着により堆積し、さらに、厚さ1μmのLiドープしたZnOをRFスパッタ法により堆積する。リフトオフにより不要の部分を除去して、所望の形状のY配線2、高抵抗層9を形成した。
【0028】
工程e:電子放出部形成用薄膜のマスクにより膜厚100nmのCr膜を真空蒸着により堆積・パターニングし、その上に有機Pd(ccp4230 奥野製薬(株)製)をスピンナーにより回転塗布、350℃で10分間の加熱焼成処理をした。Cr膜及び焼成後の電子放出部形成用薄膜を酸エッチャントによりエッチングして所望のパターンを有する電子放出部形成用薄膜4を形成した。
【0029】
工程f:コンタクトホ−ル部分以外にレジストを塗布するようなパタ−ンを形成し、真空蒸着により厚さ5nmのTi、厚さ500nmのAuを順次堆積した。リフトオフにより不要の部分を除去することにより、コンタクトホ−ル8を埋め込んだ。
【0030】
最後に、電子源基板上全面にSnOをRFスパッタ法で15nm成膜した。このときのシート抵抗値は1011Ω・cmであった。
【0031】
本例では、高抵抗膜9,10として、共に1μmのLiドープしたZnOを用いたが、抵抗膜の電気伝導率を変化させるために、ZnO中でのLiのドープ量を変化させることで、10〜1010Ω・cmまで電気抵抗率を変化させることが容易にできるため、この材料を選択した。しかし、他の材料であっても、種々の抵抗率が得られれば任意に選択できる。
【0032】
(予備的検討)
異常放電時のアノード電位の時間変化及び、ダメージがどの過程で生ずるのかを明らかにする目的で、図7に模式的に示した系で実験を行った。図7において、31は高圧電源30とアノード基板25を切り離すためのスイッチであり、32は電位計である。
【0033】
本検討において用いたカソード基板1を図8、そのA−A’断面図を図9に示す。但し、図8,図9で、同じ符号で示したものは、同じものを示す。ここで、1は絶縁性基板、2はX方向配線(上配線とも呼ぶ)、3はY方向配線(下配線とも呼ぶ)、4は電子放出素子、5,6は素子電極、7は層間絶縁層、8は素子電極6と下配線3との電気的接続のためのコンタクトホ−ルである。比較のために、X,Y配線上に高抵抗膜層および第2の高抵抗膜をもたない電子源基板を準備した。
【0034】
まず、アノード基板25に10kVの電圧を印加し、カソード基板1から電子をパルス状にアノード基板25に到達するように、駆動する。この時、カソード基板1の任意のX方向配線の1行だけを選択して10Hzで駆動した。この際に、カソード基板1から電子を放出させる直前に、毎回スイッチ31を開くようにし、電子の放出が終了した後再び閉じるようにした。尚、スイッチ31にはパルスの印加により開閉の可能な真空スイッチを使用した。このような状況で駆動していると、電子放出毎にスイッチ31で高圧電源30と切断されるので、放出電子によるアノード電位の低下を電位計32で観測する事が出来る。この電位の低下量は放出電子の量により決まるものである。本実験では、一回のパルスで3%未満の電位降下となるように、放出電子量を設定した。
【0035】
このような状況下で、異常放電が生ずるまで駆動を行った。異常放電が観測されたときの電位計32の指示電圧の時間変化を測定したところ、図10に示すグラフを得た。グラフで横軸は時間を、左縦軸は電位を示している。異常放電によりアノード基板25からカソード基板1に数百ナノ秒の間で電荷の移動がなされた事がわかる。尚、図10で横軸の時間が0の時間は、駆動に関わる電子放出の開始時刻である。
【0036】
次に、異常放電が観測された後、駆動に関わり選択されていた素子に欠陥が生じていないか検査した。すると、放電個所よりY方向配線に沿った6画素分に相当する素子、X方向配線に沿った3画素分に相当する素子に大きなダメージを受けていることが判明した。これらの結果、アノードの電位の低下に対応した電流が放電経路を通して流れる事により、ダメージを引き起こす場合がある事が理解された。
【0037】
さらに、アノード基板25に6kVの電圧を印加し、同様の検討を行った。異常放電時に観測された電位計32の指示電圧の時間変化は、図10とほぼ同様であった。すなわち、数百ナノ秒の間に電位が低下した。
【0038】
この後、駆動に関わり選択されていた素子に欠陥が生じていないか検査した。すると、放電個所よりY方向配線に沿った4画素分に相当する素子のみに大きなダメージを受けていることが判明した。
【0039】
また、放電に至る時間としては、平均40分の駆動で1回発生することが判明した。
【0040】
(実施例)
(実施例1)
図6にアノード基板25とカソード基板1により構成される画像形成装置の構成図を示す。本実施例では、前述した構成の本発明による、カソード基板1と、カラー表示を行うための蛍光体23及び、Al製のメタルバック24が形成されたアノード基板25を用いた。
【0041】
画像形成領域は次の構成により形成されている。2はx方向配線、3はy方向配線、20は表面伝導型電子放出素子、23は蛍光体、24はメタルバックである。尚、表面伝導型電子放出素子20は、該素子電極間に15V程度の電圧を印加する事により、該電極間に素子電流Ifが流れ、同時に電子放出が行われる。本実施例においては、y方向720素子(n=720)、x方向240素子(m=240)からなるものを使用した。
【0042】
抵抗膜11、12を共に、不図示の取り出し部を通して接地する。アノードに10kVの高電圧を印加し、カソード基板1のx方向配線2、具体的にはDx1,Dx2,・・・・Dx(m−1),Dxm及び、y方向配線3、具体的にはDy1,Dy2,・・・・Dy(n−1),Dynに接続された不図示のドライバーユニットを駆動する事により、画像を表示させた。この状態で、様々な画像を表示させながら、3000時間の耐久試験を行ったところ、1回の異常放電を検知した。
【0043】
また、3000時間後も異常放電による画素欠陥等は見られず、良好な画像を保持していた。このことから、本発明の画像形成装置が、異常放電の頻度および異常放電によるダメージ緩和に有効である事が示された。
【0044】
(実施例2)
本実施例も実施例1と同様の検討を行った。ただし、カソード基板1は図4に示したものを用いた。電子源の一部の平面図を図4に示す。また、図中のA−A’断面図を図5に示す。但し、図4,図5で、同じ符号で示したものは、同じものを示す。ここで、1は絶縁性基板、2はX方向配線(上配線とも呼ぶ)、3はY方向配線(下配線とも呼ぶ)、4は電子放出素子、5,6は素子電極、7は層間絶縁層、8は素子電極6と下配線3との電気的接続のためのコンタクトホ−ルである。10は高抵抗層、さらに図示していないが電子源の全面に20nmのSnO膜が形成されている。
【0045】
アノードに7kVの高電圧を印加し、実施例1と同様の方法で画像を表示させた。この状態で様々な画像を表示させながら、1000時間の耐久試験を行ったところ、3回の異常放電を検知した。また、1000時間後も異常放電による画素欠陥等は見られず、良好な画像を保持していた。このことから、本発明の画像形成装置が、異常放電によるダメージ緩和に有効である事が示された。
【0046】
【発明の効果】
以上で説明したように、本発明の画像形成装置によれば、異常放電による画素欠陥等の各種ダメージを効果的に抑制する事が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関するカソード基板の模式図
【図2】図1中のA−A’断面図
【図3】本発明に関するカソード基板の製造方法を説明する図
【図4】実施例2に関するカソード基板の模式図
【図5】図4中のA−A’断面図
【図6】本発明に関する画像形成装置の構成を示す模式図
【図7】予備的検討に関する画像形成装置の構成を示す模式図
【図8】予備的検討に関するカソード基板の模式図
【図9】図8中のA−A’断面図
【図10】予備的検討により測定されたアノード電位及びアノードからカソードに流れる電流の時間変化を示すグラフ
【図11】従来のアーク電流を制限する技術を示す模式図
【符号の説明】
1…カソード基板
2…X方向配線
3…Y方向配線
4…電子放出素子
5,6…素子電極
7…層間絶縁層
8…コンタクトホール
9,10…高抵抗層
20…表面伝導型電子放出素子
21…カソード基板1を支えるリアプレート
22…ガラス基体
23…蛍光体
24…メタルバック
25…アノード基板
26…アノード基板25とカソード基板1を固定する支持枠
30…高圧電源
31…スイッチ
32…電位計
41…基板
42…カソード電極
43…エミッタ
44…カソード導体
45…絶縁体
46…ゲート
47…アノード
48…インダクタ
49…抵抗
50…電圧ソース

Claims (7)

  1. 基体上に結線された複数の電子放出素子を有する電子源基板であって、行および列で選択的に電圧印加が行える行方向の配線と列方向の配線を有する電子源において、
    該行方向の配線部、列方向の配線部に片方もしくは両者上に高抵抗の膜を有することを特徴とする電子源。
  2. 請求項1において、行および列方向の配線部に被服される高抵抗膜において該高抵抗膜の線幅が該配線部の線幅より同じもしくは大きいことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の行および列の配線材料の電気抵抗率が、10−6Ω・cmから10Ω・cmであって高抵抗の膜材料の電気抵抗率が1010Ω・cmから1015Ω・cmであることを特徴とする電子源。
  4. 請求項1、2又は3の電子源基板上に全面に膜厚3nm〜60nmでシート抵抗が10Ω〜1013Ω・cmの第2の高抵抗膜が被服されていることを特徴とする電子源。
  5. 請求項3において配線材料の膜厚が0.1μm〜50μm、上記高抵抗膜の膜厚が0.1μから50μの膜厚を有することを特徴とする電子源。
  6. 該電子放出素子が表面伝導型電子放出素子であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子源および画像形成装置。
  7. 電子源基板をカソードとし、該カソードと対抗して配置される蛍光板を用いたアノードとなる平板型画像形成装置において、該電子源基板は請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子源を有することを特徴とする画像形成装置。
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