JP2002175767A - 画像形成装置及び画像形成装置用カソードの製造方法 - Google Patents

画像形成装置及び画像形成装置用カソードの製造方法

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JP2002175767A
JP2002175767A JP2000374940A JP2000374940A JP2002175767A JP 2002175767 A JP2002175767 A JP 2002175767A JP 2000374940 A JP2000374940 A JP 2000374940A JP 2000374940 A JP2000374940 A JP 2000374940A JP 2002175767 A JP2002175767 A JP 2002175767A
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cathode
image forming
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insulating layer
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Satoshi Mogi
聡史 茂木
Keisuke Yamamoto
敬介 山本
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アノードの電位の低下に対応した電流が放電
経路を通じて流れた時に、ダメージが発生するのを抑制
する。 【解決手段】 X方向配線2及びY方向配線3を有し、
両配線2,3に結線された複数の電子放出素子4を絶縁
性基板1上に有するカソードと、該カソードと対向して
配置されるアノードとを備え、X方向配線2の上面側に
絶縁層9を介して抵抗膜11を有し、Y方向配線3の下
面側に絶縁層10を介して抵抗膜12を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアノードとカソード
を備えてなる画像形成装置及び画像形成装置用カソード
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アノードとカソードからなる平板
型画像形成装置は広く研究、開発がなされており、使用
される電子源としては、例えば、電界放出素子や、表面
伝導型電子放出素子などにより構成されたものが挙げら
れる。前者の電界放出素子を用いた一例としては、アメ
リカ特許第5142184号が提案されている。また、
後者の表面伝導型電子放出素子を用いた一例としては、
アメリカ特許第5066883号が提案されている。こ
れらは、電子源の構造及び駆動の方法等に違いは見られ
るものの、共通して見られる特徴は、複数の電子放出素
子で構成される電子源よりなるカソードと、それに近接
したアノードを有する点である。このカソードとアノー
ドとの距離は、概ね数百μm〜数mm程度である。ここ
で注意すべき点は、カソード及び結線等の為の配線と、
電子を引き付けるためのアノード電極が近接するため
に、大きな静電容量を生ずる点である。アノードには、
通常電子を引き付ける為に数キロボルト〜数十キロボル
トの高い正電位が印加され、そのために、アノードとカ
ソードの両電極間には多大な電荷が蓄積されることにな
る。尚、本明細書では、アノードの形成された基板のこ
とをアノード基板、アノードの形成された基板と対向し
て位置するカソードの形成された基板のことをカソード
基板と略記することにする。
【0003】このような大きな電位差を狭い電極間に与
える場合、即ち強電界の状況下では、アノードとカソー
ド基板間で異常放電が生ずる場合がある。ここでいう異
常放電とは、駆動に係り、電子源から放出される正規
の、或いは予想しうる或意味で定常的な放出電流とは区
別され、アノードとカソードの短絡を生ずるような大電
流を伴う放電を指す。このような異常放電は、カソード
とアノード基板間が不十分な真空であったり、電極形状
に異常電場をもたらせるような問題があった場合に生じ
るものと考えられる。
【0004】従って、アノードとカソードとの間で異常
放電を生じさせないことが最も大切であるが、現実的
な、大多数の素子により構成される画像形成装置の場合
においては、歩留まり良く、完全に防止することは重要
である。そこで、万一異常放電が生じた場合にダメージ
を緩和する対策を施すことが重要であり、切望されてき
た。
【0005】従来、このような異常放電として、アーク
放電が生じた場合に、アーク放電の間、大電流が外部電
圧源からアノードを通り、そしてさらにイオン化した真
空を通り、エミッタ(カソード)に電気アークとして流
れる電流を制限する目的で、アノードと外部電圧源の間
にインダクタを設ける技術が、特開平08−10684
7号公報に開示されている。尚、本明細書で用いられる
異常放電とは、上述のアーク放電を含んだものである。
【0006】上述の特開平08−106847号公報に
開示された技術については図11に模式的に示す。図1
1において、41は基板、42はカソード電極、43は
エミッタ、44はカソード導体、45は絶縁体、46は
ゲート、47はアノード、48はインダクタ、49は抵
抗、50は電圧ソースである。該技術は、電子放出素子
として電界放出素子を用い、アノード47とエミッタ4
3( カソード) 間でアーク放電が生じている間、アノー
ド47とエミッタ43間のアーク放電に係り電圧ソース
50から供給される電流を、インダクタ48を設けるこ
とにより、実質的に制限するものである。即ち、アーク
放電が生じ、アノードの電位が低下した場合に、外部電
源からの電荷の注入を制限するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、アノー
ドとカソード基板間の静電容量が大きい大画面画像形成
装置においては、アノード及びカソード基板に蓄積され
た電荷量が大きく、この電荷が、異常放電の開始時にア
ノードの電位の低下に応じて放電経路を通して移動する
という問題がある。この電荷の移動が瞬時に行われた場
合、電流値はかなり大きなものとなる。尚、当然ながら
この電流は、外部電源からアノードに流れ込む電流とし
て観測することは出来ず、即ち、上述の外部電源からの
電荷の注入を制限する方法では抑制することができな
い。
【0008】このような異常放電が一度生ずると、電極
等の損傷や、ひどい場合には、異常放電部と配線を介し
て接続された素子の破壊を生ずる場合がある。本発明
は、このアノードの電位の低下に対応した電流が放電経
路を通じて流れた時に、ダメージが発生するのを抑制す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このアノードの電位の低
下に応じた電荷の移動は、後述の予備的検討の結果、異
常放電時のアノード電位の時間変化を測定することによ
り、概ねμ秒程度以下の時間スケールで生じることを、
本発明者らは確認している。この異常放電は結果的に大
電流をもたらし、異常放電部の素子の破壊にとどまら
ず、配線を介して接続された素子に損傷を与える。これ
は、異常放電により結線のための配線の電位が不安定化
される為であることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち本発明の第1の局面では、配線に
結線された複数の電子放出素子を有するカソードと、該
カソードと対向して配置されるアノードとを備えてなる
画像形成装置において、上記配線の少なくとも片面側に
絶縁層を介して抵抗膜を有することを特徴とする。
【0011】また本発明の第2の局面では、行方向配線
及び列方向配線を有し、該両配線に結線された複数の電
子放出素子を有するカソードと、該カソードと対向して
配置されるアノードとを備えてなる画像形成装置におい
て、上記配線の少なくとも片面側に絶縁層を介して抵抗
膜を有することを特徴としてもよい。
【0012】また本発明の第3の局面では、行方向配線
及び列方向配線を有し、該両配線に結線された複数の電
子放出素子を有するカソードと、該カソードと対向して
配置されるアノードとを備えてなる画像形成装置におい
て、該行方向配線及び該列方向配線のいずれか一方のみ
がその少なくとも片面側に絶縁層を介して抵抗膜を有す
ることを特徴としてもよい。
【0013】上記本発明の第1の局面、第2の局面及び
第3の局面のいずれにおいても、画像形成装置は、上記
抵抗膜の抵抗値が、上記配線の抵抗値よりも高いことが
望ましく、上記抵抗膜の電位が規定されていることが好
ましく、上記電子放出素子が表面伝導型電子放出素子で
あってもよい。
【0014】また、本発明は、上記いずれかの画像形成
装置用カソードの製造方法において、絶縁性基板上に抵
抗膜用の抵抗材料を付着させた後、絶縁層用の絶縁材料
を堆積させ、その後配線用の導電材料を付着させて配線
用層を形成し、該配線用層に塗布されるホトレジストを
使用してレジストパターンを形成し、不要部分をエッチ
ングにて除去して、上記抵抗膜、上記絶縁層及び上記配
線を形成することを特徴としてもよい。
【0015】また、本発明は、行方向配線及び列方向配
線中の一方の配線を上記製造方法によって形成した後、
層間絶縁層を絶縁性基板上に形成し、該層間絶縁層の上
面に素子電極を形成し、該素子電極上にホトレジストパ
ターンを形成した後、他方の配線用の導電材料を付着さ
せ、絶縁層用の絶縁材料を堆積させ及び抵抗膜用の抵抗
材料を付着積層させ、その後不要の部分をエッチングに
て除去して、上記他方の配線、上記絶縁層及び上記抵抗
層を形成することを特徴としてもよい。
【0016】
【作用】本発明の上記構成によれば、配線と抵抗膜とが
形成する容量により、異常放電の発生時に配線の電位変
動が抑制され、放電時の配線に沿ったダメージを防止す
ることが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)以下に図面を
参照して、本発明の好適な第1の実施形態に係る画像形
成装置を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施形
態において記載されている構成部品の寸法、材質、形
状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限り
は、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のもの
ではない。また本説明において、複数の表面伝導型電子
放出素子よりなるカソードを例として挙げるが、電子源
として特に限定されるものではなく、カソードと対向す
るアノードを備えてなる画像形成装置であれば、同様な
効果が得られることは明らかである。
【0018】図1は本発明の第1の実施形態に係る電子
源であるカソード基板15の一部を示す斜視図である。
また、図2は図1中のA−A断面図である。但し、図1
及び図2において、同じ符号を付したものは、同じもの
を示す。ここで、1は絶縁性基板、2はX方向配線(上
配線とも呼ぶ)、3はY方向配線(下配線とも呼ぶ)、
4は電子放出素子、5,6は素子電極、7は層間絶縁
層、8は素子電極6と下配線3との電気的接続のための
コンタクトホールである。9はX方向配線2の絶縁層、
10はY方向配線3の絶縁層、11はX方向配線2の上
方片面側に絶縁層9を介して配置した抵抗膜、12はY
方向配線3の下方片面側に絶縁層10を介して配置した
抵抗膜である。
【0019】まず、電子源となるカソードの製造方法を
図3により工程順に従って具体的に説明する。尚、以下
の工程a〜fは、図3の(a)〜(f)に対応する。
【0020】工程a:清浄化した青板ガラスの絶縁性基
板1上に、真空蒸着によって厚さ5nmのCr、厚さ1
00nmのAuを順次積層した後、RFスパッタ法によ
り厚さ1μmのシリコン酸化膜を堆積する。さらに、真
空蒸着により厚さ5nmのCr、厚さ600nmのAu
を順次積層した後、ホトレジスト(AZ1370 ヘキスト社
製)をスピンナにより回転塗布し、ベークした後、ホト
マスク像を露光、現像して、下配線のレジストを形成
し、堆積膜をエッチングして、所望の形状の抵抗膜1
2、その上の絶縁層10、その上の下配線3を形成す
る。
【0021】工程b:次に、厚さ2μmのシリコン酸化
膜からなる層間絶縁層7をRFスパッタ法により堆積す
る。堆積したシリコン酸化膜にコンタクトホールを形成
するためのホトレジストを作り、これをマスクとして層
間絶縁層をエッチングしてコンタクトホール8を形成す
る。エッチングはCF4 とH2 ガスを用いたRIE(Re
active Ion Etching)法によった。
【0022】工程c:その後、素子電極5,6のをホト
レジスト(RD-2000N-41 日立化成社製)で形成し、真空
蒸着法により厚さ5nmのTi、厚さ100nmのNi
を順次堆積した。ホトレジストを有機溶剤で溶解し、N
i/Ti堆積膜をリフトオフし、絶縁層7の上面に素子
電極5、コンタクトホール8の上面側周囲及び内面にわ
たる素子電極6を形成した。
【0023】工程d:素子電極5,6の上に上配線のホ
トレジストを形成した後、厚さ5nmのTi,厚さ60
0nmのAuを真空蒸着により堆積し、さらに、厚さ1
μmのシリコン酸化膜をRFスパッタ法により堆積す
る。次に、真空蒸着により厚さ5nmのCr、厚さ10
0nmのAuを順次積層した。リフトオフにより不要の
部分を除去して、所望の形状の上配線2、その上に絶縁
層9、その上に抵抗層11を形成した。
【0024】工程e:電子放出部形成用薄膜のマスクに
より膜厚100nmのCr膜を真空蒸着により堆積・パ
ターニングし、その上に有機Pd(ccp4230 奥野製薬
(株)製)をスピンナにより回転塗布し、300℃で1
0分間の加熱焼成処理をした。Cr膜及び焼成後の電子
放出部形成用薄膜を酸エッチャントによりエッチングし
て所望のパターンを有する電子放出部形成用薄膜4を形
成した。
【0025】工程f:コンタクトホール部分以外にレジ
ストを塗布するようなパターンを形成し、真空蒸着によ
り厚さ5nmのTi、厚さ500nmのAuを順次堆積
した。リフトオフにより不要の部分を除去することによ
り、コンタクトホール8を埋め込んだ。
【0026】本例では、抵抗膜11,12として、共に
100nmのAuを用いたが、抵抗膜の電位を一定値に
規定できる範囲で、材料、膜厚ともに任意に選択でき
る。絶縁層9,10として、共に1μmのシリコン酸化
膜を用いたが、抵抗膜11,12と配線2,3とがショ
ートしなければ、材料、膜厚ともに任意に変更できる。
このため、下配線3と抵抗膜12、或いは上配線2と抵
抗膜11との形成する容量は、絶縁層の膜厚及び誘電
率、抵抗膜の形状によって設定できる。
【0027】(予備的検討)異常放電時のアノード電位
の時間変化、及びダメージがどの過程で生ずるのかを明
らかにする目的で、図7に模式的に示した系で実験を行
った。図7において、31は高圧電源30とアノード基
板25を切り離すためのスイッチであり、32は電位計
である。
【0028】本検討において用いたカソード基板15を
図8、そのC−C断面図を図9に示す。但し、図8及び
図9において、同じ符号を付したものは、同じものを示
す。ここで、1は絶縁性基板、2はX方向配線(上配線
とも呼ぶ)、3はY方向配線(下配線とも呼ぶ)、4は
電子放出素子、5,6は素子電極、7は層間絶縁層、8
は素子電極6と下配線3との電気的接続のためのコンタ
クトホールである。
【0029】まず、アノード基板25に10kvの電圧
を印加し、カソード基板15から電子をパルス状にアノ
ード基板25に到達するように、駆動する。この時、カ
ソード基板15の任意のX方向配線の1行だけを選択し
て10Hzで駆動した。この際に、カソード基板15か
ら電子を放出させる直前に、毎回スイッチ31を開くよ
うにし、電子の放出が終了した後再び閉じるようにし
た。尚、スイッチ31にはパルスの印加により開閉の可
能な真空スイッチを使用した。このような状況で駆動し
ていると、電子放出毎にスイッチ31で高圧電源30と
切断されるので、放出電子によるアノード電位の低下を
電位計32で観測することが出来る。この電位の低下量
は放出電子の量により決まるものである。本実験では、
一回のパルスで3%未満の電位降下となるように、放出
電子量を設定した。
【0030】このような状況下で、異常放電が生ずるま
で駆動を行った。異常放電が観測されたときの電位計3
2の指示電圧の時間変化を測定したところ、図10に示
すグラフを得た。このグラフで横軸は時間を、左縦軸は
電位を示している。異常放電によりアノード基板25か
らカソード基板15に数百ナノ秒の間で電荷の移動がな
されたことが分かる。尚、図10で横軸の時間が0の時
刻は、駆動に係る電子放出の開始時刻である。
【0031】次に、異常放電が観測された後、駆動に係
る選択されていた素子に欠陥が生じていないか検査し
た。すると、放電個所よりY方向配線に沿った6画素分
に相当する素子、X方向配線に沿った3画素分に相当す
る素子に大きなダメージを受けていることが判明した。
これらの結果、アノードの電位の低下に対応した電流が
放電経路を通して流れることにより、ダメージを引き起
こす場合があることが理解された。
【0032】さらに、アノード基板25に6kVの電圧
を印加し、同様の検討を行った。異常放電時に観測され
た電位計32の指示電圧の時間変化は、図10とほぼ同
様であった。すなわち、数百ナノ秒の間に電位が低下し
た。
【0033】この後、駆動に係り選択されていた素子に
欠陥が生じていないか検査した。すると、放電個所より
Y方向配線3に沿った4画素分に相当する素子のみに大
きなダメージを受けていることが判明した。
【0034】(第2の実施形態)図4はアノード基板2
5とカソード基板15を備えて構成される本発明の第2
の実施形態に係る画像形成装置の構成を示す斜視図であ
る。本実施形態では、前述した構成の本発明の第1の実
施形態による、カソード基板15と、カラー表示を行う
ための蛍光体23、及びAl製のメタルバック24がガ
ラス基体22の内側に形成されたアノード基板25が用
いられている。
【0035】本実施形態の画像形成領域は次の構成によ
り形成されている。2はX方向配線、3はY方向配線、
20は表面伝導型電子放出素子、21はカソード基板1
5を支えるリアプレート、23は蛍光体、24はメタル
バックであり、26はアノード基板25とカソード基板
15を固定する支持枠である。尚、表面伝導型電子放出
素子20は、該素子電極間に15V程度の電圧を印加す
ることにより、該電極間に素子電流Ifが流れ、同時に
電子放出が行われる。本実施形態においては、Y方向7
20素子(n=720)、X方向240素子(m=24
0)からなるものを使用した。
【0036】図1に示した抵抗膜11,12と同様の抵
抗膜は共に、不図示の取り出し部を通して接地する。こ
の画像形成装置は、アノードに10kVの高電圧を印加
し、カソード基板15のX方向配線2、具体的にはDx1,
Dx2,・・・・Dx(m-1),Dxm 、及びY方向配線3、具体的
にはDy1,Dy2,・・・・Dy(n-1),Dyn に接続された不図示
のドライバーユニットを駆動することにより、画像を表
示させた。この状態で、様々な画像を表示させながら、
1000時間の耐久試験を行ったところ、5回の異常放
電が検知された。また、1000時間後も異常放電によ
る画素欠陥等は見られず、良好な画像が保持されてい
た。このことから、本実施形態に係る画像形成装置が、
異常放電によるダメージ緩和に有効であることが示され
た。
【0037】(第3の実施形態)本実施形態も第2の実
施形態と同様の検討を行った。ただし、カソード基板1
5は図5に示したものを用いた。図5は本実施形態に係
る電子源としてのカソードの一部を示す斜視図である。
また、図6は図5中のB−B断面図を示す。但し、図5
及び図6において、同じ符号を付したものは、同じもの
を示す。ここで、1は絶縁性基板、2はX方向配線(上
配線とも呼ぶ)、3はY方向配線(下配線とも呼ぶ)、
4は電子放出素子、5,6は素子電極、7は層間絶縁
層、8は素子電極6と下配線3との電気的接続のための
コンタクトホールである。10は絶縁層であり、12は
Y方向配線3の下方の片面側に絶縁層10を介して設け
た抵抗膜である。本実施形態の場合、第1の実施形態に
おける絶縁層9及び抵抗膜11に相当するものは設けら
れていない。つまり本実施形態は行方向配線及び列方向
配線の一方のみが抵抗膜を有している例である。
【0038】抵抗膜12は、不図示の取り出し部を通し
て接地する。アノードは6kVの高電圧を印加し、第2
の実施形態と同様の方法で画像を表示させた。この状態
で様々な画像を表示させながら、1000時間の耐久試
験を行ったところ、3回の異常放電を検知した。また、
1000時間後も異常放電による画素欠陥等は見られ
ず、良好な画像を保持していた。このことから、本実施
形態に係る画像形成装置が、異常放電によるダメージ緩
和に有効であることが示された。
【0039】なお、上記本実施形態では、Y方向配線3
の下面側のみに絶縁層10及び抵抗膜12を設ける例を
示したが、本発明はX方向配線2の上面側のみに図2に
示す絶縁層9及び抵抗膜11と同様のものを設けること
も可能である。
【0040】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明に係る画
像形成装置または該装置用カソードの製造方法によれ
ば、異常放電による画素欠陥等の各種ダメージの発生を
効果的に抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る画像表示装置
のカソードの模式的斜視図である。
【図2】 図1中のA−A断面図である。
【図3】 本発明に関するカソードの製造方法を説明す
るための図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態に係る画像形成装置
の構成を模式的に示す斜視図である。
【図5】 本発明の第3の実施形態に係るカソードの模
式的斜視図である。
【図6】 図5中のB−B断面図である。
【図7】 予備的検討に関する画像形成装置の構成を示
す模式図である。
【図8】 予備的検討に関するカソードの模式的斜視図
である。
【図9】 図8中のC−C断面図である。
【図10】 予備的検討により測定されたアノード電位
及びアノードからカソードに流れる電流の時間による変
化を示すグラフである。
【図11】 従来のアーク電流を制限する技術を示す模
式図である。
【符号の説明】
1:絶縁性基板、2:X方向配線、3:Y方向配線、
4:電子放出素子、5,6:素子電極、7:層間絶縁
層、8:コンタクトホール、9,10:絶縁層、11,
12:抵抗膜、15:カソード基板、20:表面伝導型
電子放出素子、21:カソード基板15を支えるリアプ
レート、22:ガラス基体、23:蛍光体、24:メタ
ルバック、25:アノード基板、26:アノード基板2
5とカソード基板15を固定する支持枠、30:高圧電
源、31:スイッチ、32:電位計、41:基板、4
2:カソード電極、43:エミッタ、44:カソード導
体、45:絶縁体、46:ゲート、47:アノード、4
8:インダクタ、49:抵抗、50:電圧ソース。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線に結線された複数の電子放出素子を
    有するカソードと、 該カソードと対向して配置されるアノードとを備えてな
    る画像形成装置において、 上記配線の少なくとも片面側に絶縁層を介して抵抗膜を
    有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 行方向配線及び列方向配線を有し、 該両配線に結線された複数の電子放出素子を有するカソ
    ードと、 該カソードと対向して配置されるアノードとを備えてな
    る画像形成装置において、 上記配線の少なくとも片面側に絶縁層を介して抵抗膜を
    有することを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 上記行方向配線及び上記列方向配線のい
    ずれか一方のみが抵抗膜を有することを特徴とする請求
    項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 上記抵抗膜の抵抗値が、上記配線の抵抗
    値よりも高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 上記抵抗膜の電位が規定されていること
    を特徴とする請求項1 〜4のいずれかに記載の画像形成
    装置。
  6. 【請求項6】 上記電子放出素子が表面伝導型電子放出
    素子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の画像形
    成装置用カソードの製造方法において、絶縁性基板上に
    抵抗膜用の抵抗材料を付着させた後、絶縁層用の絶縁材
    料を堆積させ、その後配線用の導電材料を付着させて配
    線用層を形成し、該配線用層に塗布されるホトレジスト
    を使用してレジストパターンを形成し、不要部分をエッ
    チングにて除去して、上記抵抗膜、上記絶縁層及び上記
    配線を形成することを特徴とする画像形成装置用カソー
    ドの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の画像形成装置用カソー
    ドの製造方法において、請求項7に記載の製造方法によ
    って行方向配線及び列方向配線の中の一方の配線を形成
    した後、層間絶縁層を上記絶縁性基板上に形成し、該層
    間絶縁層の上面に素子電極を形成し、該素子電極上にホ
    トレジストパターンを形成した後、他方の配線用の導電
    材料を付着させ、絶縁層用の絶縁材料を堆積させ及び抵
    抗膜用の抵抗材料を付着積層させ、その後不要の部分を
    エッチングにて除去して、上記他方の配線、上記絶縁層
    及び上記抵抗層を形成することを特徴とする画像形成装
    置用カソードの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005124814A1 (ja) * 2004-06-18 2005-12-29 Kabushiki Kaisha Toshiba 平面型表示装置

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