JP2000311611A - 画像形成装置の製造方法および、該製造方法により製造された画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置の製造方法および、該製造方法により製造された画像形成装置

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JP2000311611A
JP2000311611A JP2000019151A JP2000019151A JP2000311611A JP 2000311611 A JP2000311611 A JP 2000311611A JP 2000019151 A JP2000019151 A JP 2000019151A JP 2000019151 A JP2000019151 A JP 2000019151A JP 2000311611 A JP2000311611 A JP 2000311611A
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image forming
forming apparatus
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Tamaki Kobayashi
玉樹 小林
Satoshi Mogi
聡史 茂木
Keisuke Yamamoto
敬介 山本
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    • H01J9/02Manufacture of electrodes or electrode systems
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アノード基板とカソード基板からなる画像形
成装置において、アノード電圧を上げて高輝度を得よう
とすると、異常放電の発生時にアノード電極間において
沿面放電が発生し、アノードが破壊されてしまう。 【解決手段】 まず、(b)に示すように、アノード基板
51上のアノード電極を、第1電源53によって一様な
電位V1に設定した後、第1電源53をアノード電極か
ら切り離す。続いて、切り込み部52に電圧を印加する
ために、(c)に示すように、絶縁面を介して近接配置さ
れたアノード電極の一方を、第2電源54によって電位
V2に設定することにより、切り込み部52に対して異
常放電発生時に発生する電位差Ve以上である電圧Vcを
印加する。これにより、異常放電発生時にアノード基板
における沿面放電の発生を防止することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置の製造
方法および、該製造方法により製造された画像形成装置
に関し、特に、アノード基板とカソード基板が対向した
平板型画像形成装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、アノードとカソードからなる平板
型画像形成装置は広く研究、開発がなされており、使用
される電子源(electron source)としては、例えば、
電界放出素子(field emitter)や、表面伝導型電子放
出素子(surface conduction electron-emitting devic
e)などにより構成されたものが挙げられる。前者の電界
放出素子を用いた一例としては、米国特許第48840
10号が提案されている。また、後者の表面伝導型電子
放出素子を用いた一例としては、米国特許第50668
83号が提案されている。
【0003】これらは、電子源の構造ならびに駆動の方
法等に違いは見られるものの、共通して見られる特徴
は、複数の電子放出素子が配列形成された電子源よりな
るカソードから電子放出させ、それに対向したアノード
を有する点である。このアノードにおいては、蛍光体を
有しており、アノード電圧で加速された電子を照射さ
せ、蛍光体を発光させて画像形成させるものである。
【0004】このカソードとアノードとの距離は、概ね
数百μm〜数mm程度である。画像形成装置の内部は真空
に保たれており、アノードの電位は、電子線照射で発光
させて輝度を得るために、概ね数キロボルト〜数10キ
ロボルトで保持される。この部分の耐圧は、真空ないし
は絶縁体等で確保される。
【0005】上述した画像形成装置においては一般に、
安定した電子放出をさせて長時間画像形成させると、真
空アーク放電が観測されることがある。この異常放電の
電流は非常に大きく、数Aから数百Aにまで及ぶ。この
ような異常放電は、カソードとアノード間の真空が不十
分であったり、あるいは電極形状、又は真空と電極と絶
縁物の電気的3重点により、異常電場が発生した結果に
よりもたらされたものと考えられる。
【0006】このような異常放電が1度生じると、その
放電部分に電流集中が及ぼされ、アノード部およびカソ
ード部に損傷をもたらすことがある。例えば、この真空
アーク放電は結果的に大電流をもたらし、該電流による
多量のジュール熱により、カソードにおける電子放出素
子の破壊を引き起こす場合がある。また、電流集中によ
り、カソードならびに結線のための配線の電位を不安定
化させ、その結果、配線を介して接続された素子に損傷
を与えてしまう場合がある。
【0007】従来、このような真空アーク放電の発生を
抑制するために、アノード部に抵抗体部を有する技術が
特開平10−134740に開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来の画像形成装置に
おいては、アノードとカソードの間で異常放電を生じさ
せないようにする事が最も重要であるが、現実的には、
画像形成装置の大多数においては、例えば歩留まり良
く、真空アーク放電を完全に防止する事は困難である。
そこで、万一異常放電が生じた場合にダメージを緩和す
る対策を施す必要がある。尚、以降の説明において、ア
ノードの形成された基板をアノード基板、カソード(電
子放出素子)の形成された基板をカソード基板と称する
とする。
【0009】図7に、上述した特開平10−13474
0に開示された技術を模式的に示し、その概略を説明す
る。図7において、100はアノード基板であり、蛍光
体のR,G,Bの各色に対応した複数のストライプ電極
(アノード電極)A,Bが形成されている。これらのア
ノード電極の導出部に、レーザートリミング等により切
り込み部を入れることにより、抵抗体部Cを形成してい
る。
【0010】しかしながら、上記公報に開示されるアノ
ード電圧は200V〜300V程度であり、このような
低電圧においては、電子線による発光輝度が弱いという
問題がある。例えばCRT並みに高い輝度を得るために
は、アノード電圧を5kV〜15kVに上げて、駆動
(画像形成)を行なう必要がある。
【0011】しかしながら、このようにアノード電圧を
上げてCRT並みの高輝度を得ようとした場合、真空ア
ーク放電の発生時に、アノードの電圧降下が駆動時のア
ノード電圧(5kV〜15kV)に達し、前述したアノ
ード電極の間隙部(各ストライプ電極間間隙、或いは切
り込み部)において大きな電位差が発生する。すると、
この電位差によって沿面放電が発生し、その結果アノー
ド電極が破壊されてしまうという問題があった。
【0012】本発明は上述した問題を解決するためにな
されたものであり、カソード基板とアノード基板を対向
して備えた画像形成装置において、異常放電発生時にア
ノード基板における沿面放電の発生を防止することが可
能な画像形成装置の製造方法および、該製造方法により
製造された画像形成装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の画像形成装置の製造方法は以下の工程を備
える。
【0014】即ち、カソード基板とアノード基板が対向
して配置された画像形成装置の製造方法であって、前記
アノード基板上に形成されたアノード電極を第1の電位
に設定する第1設定工程と、前記アノード電極の一部を
第2の電位に設定する第2設定工程と、を有することを
特徴とする。
【0015】また、本発明は、前記アノード電極がその
一部に間隙を有することをも特徴とする。
【0016】また、本発明は、前記アノード電極が複数
のアノード電極からなり、該アノード電極間に間隙部が
配置されたものであることをも特徴とする。
【0017】また、本発明は、前記第1及び第2の設定
工程をそれぞれ複数回繰り返すことをも特徴とする。
【0018】また、本発明は、前記カソード基板は表面
伝導型電子放出素子を有することをも特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態に
ついて、図面を参照して詳細に説明する。
【0020】<概要構成>図1は、本発明を適用可能な
画像形成装置の一例を模式的に示す図である。図1にお
いて、21はアノード基板、22は電子放出素子の形成
されたカソード基板、11は高圧電源を示す。また、3
1は素子駆動用電源、32はフォトマルチプライヤ(光
電子増倍管)、33はオシロスコープ、34はCCDカ
メラ、35はVTRである。
【0021】図1に示す構成を画像形成装置として機能
させるために、アノード基板21上に配置されたアノー
ド電極に数キロボルト〜数十キロボルト、好ましくは5
kV以上15kV以下の高い正電位が印加される。この電
位は、カソードから放出された電子ビームに、蛍光体を
十分な輝度で発光させる十分な加速電圧を与えるために
印加される。この電位によって、カソード基板22に形
成された電子放出素子から放出された電子が、アノード
基板21に形成された蛍光体を発光させる。この場合の
電子の流れは、本実施形態でいうところの「異常放電」
とは区別されるべきものである。尚、アノード基板21
とカソード基板22は、通常真空に保持され、アノード
基板21とカソード基板22の距離は、放出電子の平均
自由行程よりも小さくなっている。具体的には、アノー
ド基板21とカソード基板22の距離は、数百μmから
数mmであり、さらには、200μmから5mmが好ま
しく、さらには1mm以上3mm以下である。
【0022】さて、図1に示す構成下において、突発的
に異常放電が観測される場合がある。該放電の発生要因
を明確にする事はできないが、例えば、カソード基板2
2に形成された電極形状に、異常電場をもたらすような
問題があった場合等が考えられる。異常放電の発生を特
定するには、例えば、画像形成装置の発光をフォトマル
チプライヤ32等を用いて観測する事により可能であ
り、即ち、異常放電に伴って強烈な発光が観察される。
【0023】図2は、本発明の画像形成装置に好ましく
適用可能なアノード基板の模式図であり、図1に示すア
ノード基板21の詳細構成を示す模式図である。図2
(a)はアノード基板21の平面図、図2(b)は図2(a)
に示すA−A’による断面図である。
【0024】本発明が好ましく適用される画像形成装置
のアノード電極は、その一部に間隙を有する形態であ
る。
【0025】図2において、1は電子線を加速させるた
めに必要な高圧を印加するための高圧取り出し部、2は
メタルバック(アノード電極)、3はメタルバック2の
パターニングによってメタルバック2が形成されていな
い切り込み部(間隙部)である。また、4は蛍光体から
なる膜(画像形成部材)、5はガラス基板(アノード基
板)を示す。尚、ここに示した例では、切り込み部(間
隙部)3は、電極切り込み部41と、電極間切り込み部
42とに区別される。この切り込み部3は、いずれもア
ノード電極が絶縁面(蛍光体膜4やアノード基板5)を
介し、対向して配置されるように配置される。本発明
は、図2に示した形態のアノード電極に限られるもので
はなく、例えば図7に示した形態のアノード電極にもを
適用可能である。
【0026】図2に示す構成をなすアノード基板21に
おいて、異常放電が部分的に発生すると、放電箇所のア
ノード電極とカソード電極間に蓄積された電荷Qが放電
経路を伝って流れ、放電箇所のアノード電極の電位がカ
ソード電極の電位まで低下してしまうことを、本発明者
は見出している。この低下に要する速度はアノード−カ
ソード間距離にもよるが、数百nsであることが観測され
ている。
【0027】この異常放電に伴い、アノード基板21上
で絶縁面を介して近接して配置されたアノード電極(以
降、単に「近接電極」と称する)間において、アノード
電極に印加した電圧に近い電位差が発生する。この電位
差の発生に伴って、近接電極間において沿面放電が発生
することがある。アノード電極は、一般に非常に薄い導
電性の薄膜からなり、例えば数百Åから数千Åの膜厚の
導電性膜からなる。そのため、沿面放電によって解放さ
れる電荷は、アノード電極のパターニングによって低減
されうるものの、アノードに印加する電圧が高い画像形
成装置においては、アノード電極を破壊するに足るエネ
ルギーを有する。
【0028】沿面放電の開始は、その開始電圧によって
特徴づけられる。一方、沿面放電を繰り返すことによ
り、沿面放電開始電圧が上昇することを、本発明者は見
出している。よって、アノード基板21の製造工程にお
いて、アノード電極を使用不可能なまでに破壊すること
なく沿面放電を誘発することができれば、製造されたア
ノード基板21における沿面放電開始電圧は上昇するた
め、該アノード基板を後に画像形成装置として使用する
際に、上記沿面放電の発生を抑制することができる。そ
こで本実施形態においては、アノード基板21の製造工
程において、アノード電極を使用不可能なまでに破壊す
ることなく、前記間隙部での沿面放電を誘発することを
特徴とする。
【0029】<原理説明>図3(a)は、本実施形態を適
応可能なアノード基板21を等価回路を用いて模式的に
示した図である。また、図3(b),(c)は本実施形態に
おける電圧設定工程を説明する図である。
【0030】図3(a)〜(c)において、51はアノード
基板である。52は切り込み部(間隙部)で、アノード
電極が絶縁面を介して近接配置された構造を示すため
に、抵抗によって絶縁面を等価的に示している。またア
ノード電極55,56側の各コンデンサC1,C2は、絶
縁面を介して近接配置されたアノード電極がグランドと
の間に形成する容量に相当する。また、53はアノード
電極を第1の電位V1に設定する第1電源、54はアノ
ード電極を第2の電位V2に設定する第2電源、57は
アノード電極と電源を接続するスイッチである。
【0031】ここで、アノード電極55側において異常
放電が発生した場合、沿面放電によって解放されるエネ
ルギーEは、アノード電極56がカソードとの間に形成
するコンデンサC2に蓄えたエネルギーに相当する。異
常放電時にアノード電極55,56間で発生する電位
差、即ち切り込み部52における電位差をVeとする
と、このエネルギーは、 E=C2・Ve2/2 ・・・(1) で表される。
【0032】一般に、画像形成装置としてアノード基板
21を使用する際には、アノード基板21とカソード基
板22との距離は数百μm〜数mm程度である。また、異
常放電時にアノード電極の間隙部で発生する電位差Ve
は、画像形成装置の駆動時にアノード電極に印加した電
圧にまで達し、数kV〜数十kVになるため、このエネ
ルギーによって、アノード電極が破壊される事があっ
た。
【0033】従って、異常放電によるアノード電極の破
壊を防止するためには、切り込み部52に発生する電位
差Veによって沿面放電が発生しないことを保証する必
要がある。そのためには、予めVe以上の電圧を印加す
ることによって沿面放電の開始電圧を上げ、沿面耐圧を
保証する必要がある。また、Veの印加によって沿面放
電が誘発された場合には、沿面放電を繰り返し行って沿
面耐圧を向上させることが必要である。この時、沿面放
電によってアノード電極が破壊されないよう、電流を制
限する必要がある。
【0034】本実施形態では、アノード基板の製造工程
において、上述した電流制御を行ないつつ、沿面耐圧を
上げることを特徴とする。
【0035】<電圧設定工程の概要説明>以下、本実施
形態における電圧設定工程の概要について説明する。
【0036】まず、図3(b)に示すように、アノード基
板51上のアノード電極を、第1電源53によって一様
な電位V1に設定する。この際の電圧の印加は、異常放
電による電圧の変動に比べて緩やかに行い、切り込み部
(間隙部)52で電位差が発生しないようにする。ここ
で、異常放電時の電位変動は数百nsの高速な現象である
ため、異常放電発生時には、切り込み部52で大きな電
位差が発生する。従って電圧を印加する際に、その立ち
上がりに数十μs以上かければ、電位差を十分小さく抑
える事ができる。そして、アノード電極が一様な電位V
1に設定された後、第1電源53をアノード電極から切
り離す。
【0037】続いて、切り込み部52に電圧を印加する
ために、図3(c)に示すように、絶縁面を介して近接配
置されたアノード電極の一方を、第2電源54によって
電位V2に設定する。これにより切り込み部52に対し
て、異常放電発生時に発生する電位差Ve以上である電
圧Vcを印加する。上記V2は好ましくは、前記V1よりも
低い電位であり、さらに好ましくはGND電位である。
【0038】例えば、|V2−V1|が、画像形成装置と
して使用する時にアノード電極とカソード電極間に印加
される電圧(電位差)Vaとほぼ同じ電圧である場合に
は、前記V2に設定する速度を、画像形成装置として使
用する時に発生する異常放電による電圧変動に要する時
間よりも速くする必要がある。
【0039】また、本実施形態の電圧設定工程において
は、沿面放電発生時にアノード電極が破壊されないよう
に、アノード電極が形成するコンデンサの容量を低下さ
せることで対応することが好ましい。これを実現するた
めには、一つの手法としては、アノード基板51と、グ
ランド電位あるいは画像形成装置として駆動する際にカ
ソード電極に印加される電位を有する部材との距離を十
分広く取り、低容量のコンデンサC’を形成する。上記
距離は、画像形成装置として組み立てた際の、アノード
電極とカソード電極間の距離よりも大きくすることで対
応することができる。尚、コンデンサC'を特に設け
ず、アノード電極とグランド間が形成する容量で代替す
ることも可能である。これにより、本実施形態において
沿面放電発生時に解放されるエネルギーEは、 E=C'・Vc2/2 ・・・(2) で表され、上述した(1)式と比べてエネルギーを抑制す
ることができる。
【0040】[実施例]以下、本実施形態によるアノー
ド基板の製造方法について、実例に則して詳細に説明す
る。
【0041】[実施例1]本実施例は、図2に示すアノ
ード基板の製造方法を示すものである。
【0042】まず、アノード基板に、ブラックストライ
プと蛍光体を沈殿法にて塗布後、焼成を行い、画像表示
面を形成する。そして、蛍光体上にアクリルエマルジョ
ンを塗布して、いわゆる蛍光面の平滑化処理として知ら
れるフィルミングを行なった後、アルミニウム膜を約5
0nm程度の厚さに蒸着し、フィルミング成分の有機物を
飛散させるために、空気中で焼成を行なう。次に、アル
ミニウム膜をレーザトリミング法で切断することによ
り、図2に示すパターン形状が得られる。
【0043】次に、本実施例で用いた電圧設定工程を実
行する。
【0044】電圧設定工程において、アノード基板は高
さ10cmの絶縁基板上にアノード電極側を上方に向けて
設置される。これにより、アノード電極とグランド間の
距離も約10cmとなる。そして図4に示す様に、アノー
ド電極の取り出し部をプローブ62によってスイッチ6
0と接続する。そして、スイッチ60を高圧電源61に
接続した後、電圧を12kVまで昇圧し、続いてスイッ
チ60をグランド電位にショートする。ここでスイッチ
60としては高圧半導体スイッチを用い、スイッチング
に伴うプローブ部62における電位変動速度を80nsと
した。
【0045】本工程において、電極切り込み部で発光が
観察された。また、本工程を4回繰り返したところ、発
光は観察されなくなった。
【0046】続いて、図5に示す様にプロービングを行
い、アノード電極の一ヶ所はスイッチ60に、残りは共
通配線63に接続した。そして、図4と同様の方法で電
圧の印加及びスイッチングを行なったところ、電極間切
り込み部において発光が観察された。また、本工程を7
回繰り返したところ、発光は観察されなくなった。そし
て、各アノード電極について、同様の方法により電圧設
定工程を繰り返し施す。
【0047】そして、全ての電圧設定工程終了後にアノ
ード電極を観察したところ、ダメージ箇所の発生は認め
られなかった。
【0048】以上のような工程を経て製造されたアノー
ド基板を用いて、画像形成装置を作成した。図6は、本
実施例におけるアノード基板を用いて作成した画像形成
装置の構成を模式的に示す図である。
【0049】図6において、21及び22は、上述した
図1と同様にそれぞれアノード基板及びカソード基板を
示す。また、上述した図2と同様に、アノード基板21
はメタルバック2,蛍光体4,ガラス基板5からなり、
高圧取り出し部1を備える。また、23はアノード基板
21とカソード基板22を固定する支持枠、24はカソ
ード基板22を支えるリアプレート、25はカソード基
板上に形成された表面伝導型電子放出素子であり、26
及び27はそれぞれx方向配線及びy方向配線である。
【0050】図6に示す構成において、アノード基板2
1に10kVの高電圧を印加し、カソード基板22のx
方向配線26(具体的にはDox1,Dox2,…Dox(m-
1),Doxm)及び、y方向配線27(具体的にはDoy1,
Doy2,…Doy(n-1),Doyn)に接続された不図示のド
ライバーユニットを駆動することにより、画像を表示さ
せることができる。この状態で様々な画像を表示させな
がら、700時間の耐久試験を行ったところ、フォトマ
ルチプライヤ32の発光強度測定によって、4回の異常
放電が検知された。
【0051】しかしながら、いずれの場合も切り込み部
での発光は観察されなかった。即ち、沿面放電は発生し
ないことが確認された。上述した耐久試験の終了後に、
カソード基板22、及びアノード基板21に欠陥が生じ
ていないかを検査したところ、特にダメージは確認され
なかった。
【0052】以上説明したように本実施形態によれば、
アノード基板を形成する際に予め電流を制限した状態で
沿面放電を発生させることにより、アノード電極にダメ
ージを与えることなく沿面耐圧を向上させることができ
る。従って、アノード基板の歩留まりが向上するのみな
らず、異常放電発生時に切り込み部で発生する沿面放電
を防止することができるため、長時間にわたり安定した
表示品位を保つ画像形成装置を提供することが可能とな
る。
【0053】尚、本実施例においては、電子放出素子と
して、表面伝導型電子放出素子を用いたが、本発明はこ
れに限られるものではない。例えば、電界放出型電子放
出素子(field emitter)や、MIM型電子放出素子なども
好ましく適用される。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、カ
ソード基板とアノード基板を対向して備えた画像形成装
置において、異常放電発生時にアノード基板における沿
面放電の発生を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施形態が適用可能な画像形成
装置の構成を示す図、
【図2】本実施形態におけるアノード基板の構成を示す
図、
【図3】本実施形態におけるアノード基板への電圧設定
工程を等価回路により模式的に示す図、
【図4】本実施形態における電圧設定工程を説明する
図、
【図5】本実施形態における電圧設定工程を説明する
図、
【図6】本実施形態におけるアノード基板を用いて作成
した画像形成装置の構成を示す図、
【図7】アノード部に抵抗体部を有する従来のアノード
基板の構成を模式的に示す図、である。
【符号の説明】
1 高圧取り出し部 2 メタルバック 3 切り込み部 4 蛍光体 5 ガラス基板 11 高圧電源 21 アノード基板 22 カソード基板 23 支持枠 24 リアプレート 25 表面伝導型電子放出素子 26 x方向配線 27 y方向配線 31 素子駆動用電源 32 フォトマルチプライヤ 33 オシロスコープ 34 CCDカメラ 35 VTR

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カソード基板とアノード基板が対向して
    配置された画像形成装置の製造方法であって、 前記アノード基板上に形成されたアノード電極を第1の
    電位に設定する第1設定工程と、 前記アノード電極の一部を第2の電位に設定する第2設
    定工程と、を有することを特徴とする画像形成装置の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記アノード電極は、その一部に間隙
    を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記アノード電極は、複数のアノード電
    極からなり、該アノード電極間に間隙部が配置されたも
    のであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の設定工程をそれぞれ
    複数回繰り返すことを特徴とする請求項1乃至3に記載
    の画像形成装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第1及び第2の設定工程は、それぞ
    れ、前記アノード電極における放電が観測されなくなる
    まで繰り返されることを特徴とする請求項4に記載の画
    像形成装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の設定工程において、
    高圧電源とグランドとのスイッチングを行なうことによ
    り電位を設定することを特徴とする請求項1乃至5記載
    の画像形成装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記第1及び第2の設定工程において、前
    記画像形成装置を駆動する際に前記カソードに印加され
    る電位と実質的に同等の電位を有する部材と、前記第1
    及び第2の設定工程における前記アノード電極との距離
    が、前記画像形成装置における前記アノード電極と前記
    カソード電極との距離よりも大きいことを特徴とする請
    求項1乃至6記載の画像形成装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1及び第2の設定工程において、
    前記アノード基板が形成する静電容量は、該アノード基
    板を画像形成装置に用いた時における容量よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1乃至7に記載の画像形成装置
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 カソード基板とアノード基板が対向して
    配置された画像形成装置であって、請求項1乃至8記載
    の製造方法により製造されたことを特徴とする画像形成
    装置。
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