JP2004079239A - 誘導加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】非加熱時の電力消費を防止し、更にユーザの誤使用による故障を抑制する。
【解決手段】鍋2を誘導加熱する誘導加熱コイル4と、該誘導加熱コイル4と並列に接続し該誘導加熱コイル4とで共振回路12を構成する共振コンデンサ13と、共振回路12への通電をオン、オフするIGBT14と、該IGBT14によるオン、オフを制御または誘導加熱コイル4への通電量を制御する制御回路16とを備えた誘導加熱調理器において、共振回路12を構成する共振コンデンサ13を2以上直列に設け、隣接する共振コンデンサ13a,13bの間に制御回路16を接続し、その電圧に基づいてIGBT14をオン、オフするタイミング、または、誘導加熱コイル4への通電量を制御する。
【選択図】 図2
【解決手段】鍋2を誘導加熱する誘導加熱コイル4と、該誘導加熱コイル4と並列に接続し該誘導加熱コイル4とで共振回路12を構成する共振コンデンサ13と、共振回路12への通電をオン、オフするIGBT14と、該IGBT14によるオン、オフを制御または誘導加熱コイル4への通電量を制御する制御回路16とを備えた誘導加熱調理器において、共振回路12を構成する共振コンデンサ13を2以上直列に設け、隣接する共振コンデンサ13a,13bの間に制御回路16を接続し、その電圧に基づいてIGBT14をオン、オフするタイミング、または、誘導加熱コイル4への通電量を制御する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動作待機中の消費電力の低減を図るようにした炊飯器や電磁調理器などの誘導加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の誘導加熱調理器は、鍋を誘導加熱する誘導加熱コイルを備え、この誘導加熱コイルに高周波電流を通電することにより、該誘導加熱コイルで高周波磁界を発生させる。そして、この高周波磁界によって非導電性部材を介して鍋を誘導加熱することにより、鍋の内部にセットした食材または米を調理または炊飯するものである。
【0003】
図4に示すように、前記誘導加熱コイル102を制御する回路基板は、商用電源100からの交流電流を所定電圧の直流電流に変換する整流回路101と、前記誘導加熱コイル102とで共振回路104を構成する共振コンデンサ103と、前記共振回路104への通電をオン、オフ制御するIGBT105と、該IGBT105に並列に接続するダイオード106とを備えている。
【0004】
また、この誘導加熱コイル102を制御する回路基板は、前記IGBT105によるオン、オフのタイミング、および、誘導加熱コイル102への通電量を制御する制御回路部107とを備えている。この制御回路部107は、前記IGBT105のコレクタ電極に2つの抵抗108a,108bを直列に接続した分圧回路部109を接続し、分圧した前記抵抗108a,108b間の電圧を介してコレクタ電極を検出することにより、その検出値に基づいて前記IGBT105のオン、オフのタイミング、および、通電量を制御する構成としている。
【0005】
因みに、前記回路基板には、前記IGBT105の実装位置に、ベース、コレクタおよびエミッタの3つの端子とそれぞれ接続するためのパターンが敷設されている。しかし、このIGBT105を接続するためのパターンは、大電流を通電するため構成するパターン片の断面積を大きくする必要がある。そのため、回路基板自体が大型化するうえ、パターンの設計の自由度が著しく悪いという問題がある。
【0006】
そのため、近年では、IGBT105のコレクタ電極が放熱のために露出していることを利用し、このコレクタ電極をアルミなどからなるヒートシングと電気的に接続し、このヒートシンクをビスにより制御基板に固定することにより、電気的に回路と接続する構成が考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記誘導加熱調理器は、鍋を加熱していない状態でも、整流回路101から誘導加熱コイル102を通じてIGBT105のコレクタ電極に電圧が印加されており、このコレクタ電極には分圧回路が接続されているため、微少な電力を消費するという問題がある。
【0008】
そこで、本発明では、非加熱時の電力消費を防止し、更にユーザの誤使用による故障を抑制できる誘導加熱調理器を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の誘導加熱調理器は、鍋を誘導加熱する誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルと並列に接続し該誘導加熱コイルとで共振回路を構成する共振コンデンサと、前記共振回路への通電をオン、オフするIGBTと、該IGBTによるオン、オフを制御または前記誘導加熱コイルへの通電量を制御する制御回路とを備えた誘導加熱調理器において、前記共振回路を構成する共振コンデンサを2以上直列に設け、隣接する共振コンデンサの間に前記制御回路を接続し、その電圧に基づいてIGBTをオン、オフするタイミング、または、誘導加熱コイルへの通電量を制御するように構成している。
【0010】
この誘導加熱調理器によれば、誘導加熱コイルによって炊飯鍋を加熱制御しない非加熱状態の場合には、隣接する共振コンデンサ間には電圧が印加されないため、電力が消費されることを防止でき、節電を図ることができる。
【0011】
前記誘導加熱調理器では、直列に設けた2以上の共振コンデンサのうち、1つの第1の共振コンデンサに、該共振コンデンサより容量が少ない第2の共振コンデンサを更に並列に設けるとともに、これらのいずれかに通電するように切り換えるスイッチを設け、前記制御回路は、入力電圧が所定値である場合には第1共振コンデンサに通電されるようにスイッチを接続する一方、入力電圧が所定値より高い場合には第2共振コンデンサに通電されるようにスイッチを接続するように構成している。このようにすれば、ユーザが誤使用により規格外の鍋をセットした場合に、第2共振コンデンサに通電されるため、過負荷によるIGBTの破損などを未然に防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の誘導加熱調理器である炊飯器1を示す。この炊飯器1は、大略、食品を収容する鍋である炊飯鍋2、該炊飯鍋2を収容する非導電性材料からなる保護枠3aを備えた本体3、誘導加熱コイル4、炊飯鍋2用の温度センサ5、蓋体6、蓋ヒータ7、蓋体6用の温度センサ8、および、回路基板9からなる周知の構成のものである。
【0013】
前記回路基板9は、図2に示すように、交流電源10に接続されたダイオードブリッジからなる整流回路11に、誘導加熱コイル4を駆動する駆動回路が接続され、この駆動回路が後述する制御回路部16を介して図示しないマイコンの指示に従って動作するものである。
【0014】
前記駆動回路は、前記誘導加熱コイル4とで共振回路12を構成する2つの第1共振コンデンサ13a,13bを備えている。これら第1共振コンデンサ13a,13bは、互いに直列に接続されるとともに、前記誘導加熱コイル4と並列に接続されている。ここで、これら第1共振コンデンサ13a,13bは、1つの共振コンデンサ103で構成した場合と比較すると、その耐電圧は半分の性能でよいが、蓄電容量は2倍のものが必要である。
【0015】
また、本実施形態では、第1共振コンデンサ13a,13bのうち、一方の第1共振コンデンサ13bに、該第1共振コンデンサ13bより蓄電容量が少ない第2の共振コンデンサ25が並列に接続されている。そして、前記第1共振コンデンサ13a,13bの接続ラインには、前記共振コンデンサ13b,25のいずれかに選択的に通電するためのスイッチ26が設けられている。このスイッチ26は、常時、共振コンデンサ13aと共振コンデンサ13bとを接続するもので、図示しないコイルに通電されることにより、共振コンデンサ13aと共振コンデンサ25とが接続されるように切り換えるものである。
【0016】
前記誘導加熱コイル4、第1共振コンデンサ13bおよび第2共振コンデンサ25には、従来と同様に、スイッチング素子であるIGBT14のコレクタ電極が接続されるとともに、該IGBT14にダイオード15が並列に接続されている。前記IGBT14のエミッタ電極は整流回路11に接続されるている。
【0017】
また、駆動回路は、前記IGBT14をオン、オフするタイミング、および、誘導加熱コイル4への通電量を制御するための制御回路部16を備えている。この制御回路部16は、前記IGBT14のベース電極に接続されるとともに、分圧回路17を介して前記第1共振コンデンサ13a,13bの間、より具体的には、共振コンデンサ13aとスイッチ26との間に接続されている。
【0018】
前記分圧回路17は、2つの抵抗18a,18bを直列に接続したもので、これら抵抗18a,18bの間に前記制御回路部16が接続されている。また、一方の抵抗18aは前記第1共振コンデンサ13a,13bの間に接続され、他方の抵抗18bは接地されている。
【0019】
なお、前記回路基板9には、図3に示すように、IGBT14および整流回路11を放熱するためのヒートシンク19が配設されている。このヒートシンク19には、前記IGBT14および整流回路11を回路基板9と所定間隔をもって配置するための凹部20が形成されている。この凹部20の一側は、回路基板9の上面に密着させ、ビスによって互いに固定する固定部21が設けられている。また、凹部20の他側は、その下面が回路基板9と面一に一致するように構成するとともに、回路基板9と同一肉厚で突出する保持部22が設けられている。これにより、回路基板9の小型化を図るとともに、従来と同一の半田付け装置により前記保持部22を保持させて自動的に半田付けできるように構成している。
【0020】
前記構成の回路基板9では、誘導加熱コイル4によって炊飯鍋2の加熱制御を行う場合には、共振回路12を構成する一対の第1共振コンデンサ13a,13b間に電圧が印加される。そして、その電圧を分圧回路17を介して制御回路部16が検出することにより、IGBT14をオン、オフするタイミング、および、誘導加熱コイル4への通電量を制御することができる。しかも、共振回路12を構成する第1共振コンデンサ13a,13bは、従来と比較して耐電圧が減少するため、制御回路の安定性を高めることができる。
【0021】
一方、誘導加熱コイル4によって炊飯鍋2を加熱制御しない非加熱状態の場合には、一対の第1共振コンデンサ13a,13b間には電圧が印加されず、常に0Vである。そのため、前記分圧回路17を介して微少な電力が消費されることはなく、節電を図ることができる。
【0022】
また、誘導加熱コイル4によって炊飯鍋2の加熱する際に、ユーザが誤使用により、アルミニウム製の鍋やステンレス製の鍋など、負荷電流の大きくなる規格されていない鍋をセットした場合、前記共振コンデンサ13a,13b間には、規格された炊飯鍋2をセットした場合と比較して高電圧が印加される。その結果、分圧回路17を構成する抵抗18a,18b間に流れる電圧も大きくなる。
【0023】
そして、制御回路部16は、その状態を分圧回路17を介して検知する。具体的には、前記分圧回路17を介して入力された共振コンデンサ13a,13b間の電圧が予め設定したしきい値より高い場合には、図示しないコイルに通電し、共振コンデンサ13aと第2共振コンデンサ25とが接続するようにスイッチ26を切り換える。即ち、制御回路部16は、予め設定したしきい値より入力電圧が高いか否かにより、第1共振コンデンサ13bと接続させるか、第2共振コンデンサ25と接続させるかを切り換える。
【0024】
このように、本実施形態では、前述のように、直列に設けた共振コンデンサ13aと、第1の共振コンデンサ13bまたは第2の共振コンデンサ25により、誘導加熱コイル4によって加熱制御しない状態では、無駄な電力が消費されることを防止できる。しかも、一方の共振コンデンサ13bに並列に容量が少ない第2の共振コンデンサ25を設け、スイッチ26によりいずれかに選択的に接続する構成としているため、ユーザが誤使用により規格外の鍋を使用してもIGBT14に過負荷が加わることを防止できる。その結果、IGBT14の破損などを未然に防止することができる。
【0025】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では、共振回路12を構成する共振コンデンサ13a,13bを一対直列に設けたが、3以上直列に設けてもよい。
【0026】
また、前記実施形態では、誘導加熱調理器として炊飯器1を適用したが、ホットプレート等、他の誘導加熱方式の電化製品であれば、いずれでも適用できる。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の誘導加熱調理器では、隣接する共振コンデンサ間の電圧を検出することにより、IGBTをオン、オフするタイミング、または、誘導加熱コイルへの通電量を確実に制御することができる。一方、誘導加熱コイルによって炊飯鍋を加熱制御しない非加熱状態の場合には、隣接する共振コンデンサ間には電圧が印加されないため、電力が消費されることを防止でき、節電を図ることができる。
【0028】
また、2以上の共振コンデンサのうち、1つの第1の共振コンデンサに、該共振コンデンサより容量が少ない第2の共振コンデンサを更に並列に設けるとともに、これらのいずれかに通電するように切り換えるスイッチを設け、制御回路は、入力電圧に応じていずれの共振コンデンサに接続するかを切り換える構成としているため、ユーザの誤使用によりIGBTなどの構成部品が破損することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導加熱調理器である炊飯器を示す概略図である。
【図2】誘導加熱コイルを制御する駆動回路を示す回路図である。
【図3】回路基板の構成を示す断面図である。
【図4】従来の誘導加熱調理器における誘導加熱コイルを制御する駆動回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1…炊飯器(誘導加熱調理器)、2…炊飯鍋、4…誘導加熱コイル、9…回路基板、10…交流電源、11…整流回路、12…共振回路、13a,13b…共振コンデンサ、14…IGBT、16…制御回路部、17…分圧回路。
【発明の属する技術分野】
本発明は、動作待機中の消費電力の低減を図るようにした炊飯器や電磁調理器などの誘導加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の誘導加熱調理器は、鍋を誘導加熱する誘導加熱コイルを備え、この誘導加熱コイルに高周波電流を通電することにより、該誘導加熱コイルで高周波磁界を発生させる。そして、この高周波磁界によって非導電性部材を介して鍋を誘導加熱することにより、鍋の内部にセットした食材または米を調理または炊飯するものである。
【0003】
図4に示すように、前記誘導加熱コイル102を制御する回路基板は、商用電源100からの交流電流を所定電圧の直流電流に変換する整流回路101と、前記誘導加熱コイル102とで共振回路104を構成する共振コンデンサ103と、前記共振回路104への通電をオン、オフ制御するIGBT105と、該IGBT105に並列に接続するダイオード106とを備えている。
【0004】
また、この誘導加熱コイル102を制御する回路基板は、前記IGBT105によるオン、オフのタイミング、および、誘導加熱コイル102への通電量を制御する制御回路部107とを備えている。この制御回路部107は、前記IGBT105のコレクタ電極に2つの抵抗108a,108bを直列に接続した分圧回路部109を接続し、分圧した前記抵抗108a,108b間の電圧を介してコレクタ電極を検出することにより、その検出値に基づいて前記IGBT105のオン、オフのタイミング、および、通電量を制御する構成としている。
【0005】
因みに、前記回路基板には、前記IGBT105の実装位置に、ベース、コレクタおよびエミッタの3つの端子とそれぞれ接続するためのパターンが敷設されている。しかし、このIGBT105を接続するためのパターンは、大電流を通電するため構成するパターン片の断面積を大きくする必要がある。そのため、回路基板自体が大型化するうえ、パターンの設計の自由度が著しく悪いという問題がある。
【0006】
そのため、近年では、IGBT105のコレクタ電極が放熱のために露出していることを利用し、このコレクタ電極をアルミなどからなるヒートシングと電気的に接続し、このヒートシンクをビスにより制御基板に固定することにより、電気的に回路と接続する構成が考えられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記誘導加熱調理器は、鍋を加熱していない状態でも、整流回路101から誘導加熱コイル102を通じてIGBT105のコレクタ電極に電圧が印加されており、このコレクタ電極には分圧回路が接続されているため、微少な電力を消費するという問題がある。
【0008】
そこで、本発明では、非加熱時の電力消費を防止し、更にユーザの誤使用による故障を抑制できる誘導加熱調理器を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の誘導加熱調理器は、鍋を誘導加熱する誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルと並列に接続し該誘導加熱コイルとで共振回路を構成する共振コンデンサと、前記共振回路への通電をオン、オフするIGBTと、該IGBTによるオン、オフを制御または前記誘導加熱コイルへの通電量を制御する制御回路とを備えた誘導加熱調理器において、前記共振回路を構成する共振コンデンサを2以上直列に設け、隣接する共振コンデンサの間に前記制御回路を接続し、その電圧に基づいてIGBTをオン、オフするタイミング、または、誘導加熱コイルへの通電量を制御するように構成している。
【0010】
この誘導加熱調理器によれば、誘導加熱コイルによって炊飯鍋を加熱制御しない非加熱状態の場合には、隣接する共振コンデンサ間には電圧が印加されないため、電力が消費されることを防止でき、節電を図ることができる。
【0011】
前記誘導加熱調理器では、直列に設けた2以上の共振コンデンサのうち、1つの第1の共振コンデンサに、該共振コンデンサより容量が少ない第2の共振コンデンサを更に並列に設けるとともに、これらのいずれかに通電するように切り換えるスイッチを設け、前記制御回路は、入力電圧が所定値である場合には第1共振コンデンサに通電されるようにスイッチを接続する一方、入力電圧が所定値より高い場合には第2共振コンデンサに通電されるようにスイッチを接続するように構成している。このようにすれば、ユーザが誤使用により規格外の鍋をセットした場合に、第2共振コンデンサに通電されるため、過負荷によるIGBTの破損などを未然に防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の誘導加熱調理器である炊飯器1を示す。この炊飯器1は、大略、食品を収容する鍋である炊飯鍋2、該炊飯鍋2を収容する非導電性材料からなる保護枠3aを備えた本体3、誘導加熱コイル4、炊飯鍋2用の温度センサ5、蓋体6、蓋ヒータ7、蓋体6用の温度センサ8、および、回路基板9からなる周知の構成のものである。
【0013】
前記回路基板9は、図2に示すように、交流電源10に接続されたダイオードブリッジからなる整流回路11に、誘導加熱コイル4を駆動する駆動回路が接続され、この駆動回路が後述する制御回路部16を介して図示しないマイコンの指示に従って動作するものである。
【0014】
前記駆動回路は、前記誘導加熱コイル4とで共振回路12を構成する2つの第1共振コンデンサ13a,13bを備えている。これら第1共振コンデンサ13a,13bは、互いに直列に接続されるとともに、前記誘導加熱コイル4と並列に接続されている。ここで、これら第1共振コンデンサ13a,13bは、1つの共振コンデンサ103で構成した場合と比較すると、その耐電圧は半分の性能でよいが、蓄電容量は2倍のものが必要である。
【0015】
また、本実施形態では、第1共振コンデンサ13a,13bのうち、一方の第1共振コンデンサ13bに、該第1共振コンデンサ13bより蓄電容量が少ない第2の共振コンデンサ25が並列に接続されている。そして、前記第1共振コンデンサ13a,13bの接続ラインには、前記共振コンデンサ13b,25のいずれかに選択的に通電するためのスイッチ26が設けられている。このスイッチ26は、常時、共振コンデンサ13aと共振コンデンサ13bとを接続するもので、図示しないコイルに通電されることにより、共振コンデンサ13aと共振コンデンサ25とが接続されるように切り換えるものである。
【0016】
前記誘導加熱コイル4、第1共振コンデンサ13bおよび第2共振コンデンサ25には、従来と同様に、スイッチング素子であるIGBT14のコレクタ電極が接続されるとともに、該IGBT14にダイオード15が並列に接続されている。前記IGBT14のエミッタ電極は整流回路11に接続されるている。
【0017】
また、駆動回路は、前記IGBT14をオン、オフするタイミング、および、誘導加熱コイル4への通電量を制御するための制御回路部16を備えている。この制御回路部16は、前記IGBT14のベース電極に接続されるとともに、分圧回路17を介して前記第1共振コンデンサ13a,13bの間、より具体的には、共振コンデンサ13aとスイッチ26との間に接続されている。
【0018】
前記分圧回路17は、2つの抵抗18a,18bを直列に接続したもので、これら抵抗18a,18bの間に前記制御回路部16が接続されている。また、一方の抵抗18aは前記第1共振コンデンサ13a,13bの間に接続され、他方の抵抗18bは接地されている。
【0019】
なお、前記回路基板9には、図3に示すように、IGBT14および整流回路11を放熱するためのヒートシンク19が配設されている。このヒートシンク19には、前記IGBT14および整流回路11を回路基板9と所定間隔をもって配置するための凹部20が形成されている。この凹部20の一側は、回路基板9の上面に密着させ、ビスによって互いに固定する固定部21が設けられている。また、凹部20の他側は、その下面が回路基板9と面一に一致するように構成するとともに、回路基板9と同一肉厚で突出する保持部22が設けられている。これにより、回路基板9の小型化を図るとともに、従来と同一の半田付け装置により前記保持部22を保持させて自動的に半田付けできるように構成している。
【0020】
前記構成の回路基板9では、誘導加熱コイル4によって炊飯鍋2の加熱制御を行う場合には、共振回路12を構成する一対の第1共振コンデンサ13a,13b間に電圧が印加される。そして、その電圧を分圧回路17を介して制御回路部16が検出することにより、IGBT14をオン、オフするタイミング、および、誘導加熱コイル4への通電量を制御することができる。しかも、共振回路12を構成する第1共振コンデンサ13a,13bは、従来と比較して耐電圧が減少するため、制御回路の安定性を高めることができる。
【0021】
一方、誘導加熱コイル4によって炊飯鍋2を加熱制御しない非加熱状態の場合には、一対の第1共振コンデンサ13a,13b間には電圧が印加されず、常に0Vである。そのため、前記分圧回路17を介して微少な電力が消費されることはなく、節電を図ることができる。
【0022】
また、誘導加熱コイル4によって炊飯鍋2の加熱する際に、ユーザが誤使用により、アルミニウム製の鍋やステンレス製の鍋など、負荷電流の大きくなる規格されていない鍋をセットした場合、前記共振コンデンサ13a,13b間には、規格された炊飯鍋2をセットした場合と比較して高電圧が印加される。その結果、分圧回路17を構成する抵抗18a,18b間に流れる電圧も大きくなる。
【0023】
そして、制御回路部16は、その状態を分圧回路17を介して検知する。具体的には、前記分圧回路17を介して入力された共振コンデンサ13a,13b間の電圧が予め設定したしきい値より高い場合には、図示しないコイルに通電し、共振コンデンサ13aと第2共振コンデンサ25とが接続するようにスイッチ26を切り換える。即ち、制御回路部16は、予め設定したしきい値より入力電圧が高いか否かにより、第1共振コンデンサ13bと接続させるか、第2共振コンデンサ25と接続させるかを切り換える。
【0024】
このように、本実施形態では、前述のように、直列に設けた共振コンデンサ13aと、第1の共振コンデンサ13bまたは第2の共振コンデンサ25により、誘導加熱コイル4によって加熱制御しない状態では、無駄な電力が消費されることを防止できる。しかも、一方の共振コンデンサ13bに並列に容量が少ない第2の共振コンデンサ25を設け、スイッチ26によりいずれかに選択的に接続する構成としているため、ユーザが誤使用により規格外の鍋を使用してもIGBT14に過負荷が加わることを防止できる。その結果、IGBT14の破損などを未然に防止することができる。
【0025】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではない。
例えば、前記実施形態では、共振回路12を構成する共振コンデンサ13a,13bを一対直列に設けたが、3以上直列に設けてもよい。
【0026】
また、前記実施形態では、誘導加熱調理器として炊飯器1を適用したが、ホットプレート等、他の誘導加熱方式の電化製品であれば、いずれでも適用できる。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の誘導加熱調理器では、隣接する共振コンデンサ間の電圧を検出することにより、IGBTをオン、オフするタイミング、または、誘導加熱コイルへの通電量を確実に制御することができる。一方、誘導加熱コイルによって炊飯鍋を加熱制御しない非加熱状態の場合には、隣接する共振コンデンサ間には電圧が印加されないため、電力が消費されることを防止でき、節電を図ることができる。
【0028】
また、2以上の共振コンデンサのうち、1つの第1の共振コンデンサに、該共振コンデンサより容量が少ない第2の共振コンデンサを更に並列に設けるとともに、これらのいずれかに通電するように切り換えるスイッチを設け、制御回路は、入力電圧に応じていずれの共振コンデンサに接続するかを切り換える構成としているため、ユーザの誤使用によりIGBTなどの構成部品が破損することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘導加熱調理器である炊飯器を示す概略図である。
【図2】誘導加熱コイルを制御する駆動回路を示す回路図である。
【図3】回路基板の構成を示す断面図である。
【図4】従来の誘導加熱調理器における誘導加熱コイルを制御する駆動回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1…炊飯器(誘導加熱調理器)、2…炊飯鍋、4…誘導加熱コイル、9…回路基板、10…交流電源、11…整流回路、12…共振回路、13a,13b…共振コンデンサ、14…IGBT、16…制御回路部、17…分圧回路。
Claims (2)
- 鍋を誘導加熱する誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルと並列に接続し該誘導加熱コイルとで共振回路を構成する共振コンデンサと、前記共振回路への通電をオン、オフするIGBTと、該IGBTによるオン、オフを制御または前記誘導加熱コイルへの通電量を制御する制御回路とを備えた誘導加熱調理器において、
前記共振回路を構成する共振コンデンサを2以上直列に設け、隣接する共振コンデンサの間に前記制御回路を接続し、その電圧に基づいてIGBTをオン、オフするタイミング、または、誘導加熱コイルへの通電量を制御するようにしたことを特徴とする誘導加熱調理器。 - 直列に設けた2以上の共振コンデンサのうち、1つの第1の共振コンデンサに、該共振コンデンサより容量が少ない第2の共振コンデンサを更に並列に設けるとともに、これらのいずれかに通電するように切り換えるスイッチを設け、
前記制御回路は、入力電圧が所定値である場合には第1共振コンデンサに通電されるようにスイッチを接続する一方、入力電圧が所定値より高い場合には第2共振コンデンサに通電されるようにスイッチを接続するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002234936A JP2004079239A (ja) | 2002-08-12 | 2002-08-12 | 誘導加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002234936A JP2004079239A (ja) | 2002-08-12 | 2002-08-12 | 誘導加熱調理器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2004079239A true JP2004079239A (ja) | 2004-03-11 |
Family
ID=32019603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002234936A Pending JP2004079239A (ja) | 2002-08-12 | 2002-08-12 | 誘導加熱調理器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004079239A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104168680A (zh) * | 2014-07-23 | 2014-11-26 | 珠海格力电器股份有限公司 | 电磁炉降反压电路及包含该降反压电路的电磁炉 |
-
2002
- 2002-08-12 JP JP2002234936A patent/JP2004079239A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104168680A (zh) * | 2014-07-23 | 2014-11-26 | 珠海格力电器股份有限公司 | 电磁炉降反压电路及包含该降反压电路的电磁炉 |
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