JP2004078069A - オートフォーカス装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機械的振動を軽減し、自動合焦点の処理時間を短縮し、かつその構成を簡素化できる。
【解決手段】測定ビーム照射源11が出射する測定ビームLを光分岐プリズム12が光軸を中心とする円周上で90度の角度差を有する測定ビームL1,L2に分岐し、測定ビームL1,L2はシャッタ14、結像レンズ2、及び対物レンズ1を介して観測対象物10の受光面を同時に照射する。測定ビームL1,L2の反射光はビームスプリッタ13で分岐され四分割光検出器21を同時に照射する。シャッタ14は、測定ビームL1,L2のうち合焦点処理の無効条件が検出された際に、その対応する測定ビームの放射を、焦点ずれ検出部22の出力から得た制御装置23の指示を受けたシャッタ駆動部25により駆動され遮断する。多数の測定ビームを等角度差で同時に放射すれば、死角を一層低減可能である。
【選択図】 図1
【解決手段】測定ビーム照射源11が出射する測定ビームLを光分岐プリズム12が光軸を中心とする円周上で90度の角度差を有する測定ビームL1,L2に分岐し、測定ビームL1,L2はシャッタ14、結像レンズ2、及び対物レンズ1を介して観測対象物10の受光面を同時に照射する。測定ビームL1,L2の反射光はビームスプリッタ13で分岐され四分割光検出器21を同時に照射する。シャッタ14は、測定ビームL1,L2のうち合焦点処理の無効条件が検出された際に、その対応する測定ビームの放射を、焦点ずれ検出部22の出力から得た制御装置23の指示を受けたシャッタ駆動部25により駆動され遮断する。多数の測定ビームを等角度差で同時に放射すれば、死角を一層低減可能である。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートフォーカス装置に関し、特に、観測対象物の表面形状の如何にかかわらず、短時間で適正な焦点合わせを自動的にできるオートフォーカス装置に関する。
【0002】
このオートフォーカス装置は、主要構成要素として、対物レンズを含む観察光学系、測定ビーム照射機構、焦点ずれ検出手段、及び制御手段とを備えている。測定ビーム照射機構は、対物レンズの光軸から外れた位置を入光点として対物レンズを介して観測対象物に測定ビームを照射し、その反射光を得る。焦点ずれ検出手段は、観測対象物から反射して対物レンズを介して導かれる測定ビームの反射光を受け、受光面上に形成される受光スポットの位置により、対物レンズの焦点位置からの観測対象物の焦点ずれを検出する。制御手段は、この焦点ずれ検出手段の出力に基づいて対物レンズと観測対象物との距離を調節する駆動機構を制御して観測対象物上の対象点に対物レンズの焦点を合わせる。
【0003】
【従来の技術】
従来、この種のオートフォーカス装置では、例えば図8に示されるように、対物レンズ1の光軸Axから外れた位置を入光点Xとし、対物レンズ1を介して観測対象物10の表面に測定ビームLを照射し、観測対象物10の受光面で焦点を結像する合焦点20に受光スポットSoを形成するように、対物レンズ1と観測対象物10の受光面との距離を自動的に調整する。この自動調整は、観測対象物10の受光面から反射する反射光を受けてこれを検出する二分割光検出器8から検出情報を受けて焦点のずれを求める制御手段(図示されず)及び制御手段により対物レンズ1の位置を移動する駆動機構(図示されず)により行われる。
【0004】
従って、例えば、観測対象物10の受光面で合焦点20に受光スポットを形成し焦点を結像する場合に、二分割光検出器8上での受光スポットSoが二分割光検出器8の中央に位置し図面上での左右のバランスが取れるように、二分割光検出器8の反射光受光面が配置される。
【0005】
一方、対物レンズ1と観測対象物10の受光面とが近接しており距離Dnが小さい場合、受光スポットSnは入光点X側にあり、後方に焦点が合う、所謂後ピン状態となって焦点を結ばないまま反射される。従って、二分割光検出器8では受光スポットが中央からずれて二分割光検出器8の出力信号のバランスが崩れると共に焦点で結像する場合に比べて受光スポットSn面での受光強度は弱い。この状態において、上述した制御手段は、二分割光検出器8の出力信号バランスをとるように、対物レンズ1を観測対象物10の受光面から遠ざける制御を行う。
【0006】
他方、対物レンズ1と観測対象物10の受光面とが遠くて距離Dfが大きい場合、受光スポットSfは入光点Xの逆側にあり前方に焦点が合う、所謂前ピン状態となって焦点を結ばないまま反射される。従って、上述同様、二分割光検出器8では受光スポットが中央からずれて二分割光検出器8の出力信号のバランスが崩れると共に焦点で結像する場合に比べ受光スポットSfでの受光強度は弱い。この状態において、上述した制御手段は、二分割光検出器8の出力信号バランスをとるように、対物レンズ1を観測対象物10の受光面に近づける制御を行う。
【0007】
今、図9に示されるように、観測対象物10−Pが、測定ビームLとその反射光とを含む平面及び観測対象物10−Pのビーム照射面の両者に垂直な面Q−Qを形成する突起を有し、入光点が山の平面Su側にあって、平面Suから谷の平面Sl方向に測定ビームLが入射する場合を取上げる。この状態では、測定ビームLの入射角度により、反射光Lp・Lqの間では谷の平面Slに陰を生じて反射光が欠けるので、上述した光検出器で受光することができない死角となる領域P−Qが生じる。すなわち、測定ビームLを平行移動しても垂直面Q−Qの根元になる谷の平面Slの平行線をなす領域P−Qでは、焦点を合わせることができない。
【0008】
また、図10に示されるように、図9と逆方向からの測定ビームLの場合、上記垂直壁Q−Qは谷側の平面Slでの反射光が衝突する。従って、合焦点を有する筈の入射光Lr・Lq間の入射光が垂直壁Q−Qの平面Svにより散乱された反射光となって正規の方向に反射しない領域R−Qが生じる。すなわち、領域R−Q内では、焦点を結像することはできない。
【0009】
このような問題を解決する技術が、例えば、特開2001−305420号公報に顕微鏡のオートフォーカス装置として開示されている。
【0010】
この技術について、図11を参照して説明する。
【0011】
測定ビーム照射機構は、光学系の中心軸から離れて測定ビーム照射源11から出射するレーザ光による測定ビームLを、ウェッジプリズム112から結像レンズ2および対物レンズ1を介して観測対象物10に照射する。更に、反射した測定ビームLは、ビームスプリッタ13で分岐して四分割光検出器121を照射する。
【0012】
図8を参照して説明したように、四分割光検出器121の出力信号がバランスし、焦点ずれ検出部122から「焦点ずれなし」の信号が出力するまで、制御装置123が位置駆動部24を駆動して対物レンズ1の位置を調整する。
【0013】
図11で示されるように、測定ビームLの観測対象物10への入光点A,B,C,Dは対物レンズ1の光軸を中心とする円周上で90度間隔の0度、90度、180度、270度それぞれに位置するものである。この位置は制御装置123の制御により回転駆動部125がウェッジプリズム112を回転させて順次決められる。入光点A,B,C,Dから観測対象物10を照射して反射された測定ビームLは、ビームスプリッタ13で分岐され四分割光検出器121を照射する。
【0014】
図12に示されるように、四分割光検出器121は、4分割されており、図11の入光点A,B,C,Dそれぞれから回転するウェッジプリズム112により順次入射する測定ビームL−A,L−B,L−C,L−Dを受光する。例えば、四分割光検出器121が測定ビームL−Aを受光する場合、図8を参照して説明したように、測定ビームL−Aは、対物レンズが観測対象物と離れている場合には四分割光検出器121で入光側からみて遠方の受光素子(E1・E2)に受光する一方、対物レンズが観測対象物に近い場合には四分割光検出器121で入光側の受光素子(F1・F2)に受光する。
【0015】
したがって、図11に示される焦点ずれ検出部122は、受光素子(E1・E2),(F1・F2)のアンバランスを検出して制御装置123に通知し、制御装置123がこのアンバランス状態からバランス状態になるように位置駆動部24を制御して対物レンズ1を光軸方向で移動させ、受光素子出力のバランスを取ることにより正確に観測対象物10の受光面に焦点を合わせることができる。
【0016】
また、測定ビームL−Bは、対物レンズ1の光軸上にあり観測対象物10の受光面上で焦点を結像する受光スポット20と結ぶ直線において、測定ビームL−Aと90度をなした位置にある。従って、図9又は図10に示されるような垂直壁Q−Qが存在しても、測定ビームL−Bにより谷側の平面Slの領域P−Q内又は領域R−Q内に焦点を結ぶことができる。
【0017】
【特許文献1】
特開2001−305420号公報(図1−図3)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公開公報により開示された顕微鏡のオートフォーカス装置では、次のような問題点がある。
【0019】
第1の問題点は、機械的な振動発生及び焦点が合うまでの長時間処理が避けられないという問題点がある。
【0020】
その理由は、回転するウェッジプリズムで四つの測定ビームを順次生成しているからである。すなわち、ウェッジプリズムが機械的に回転するので振動は避けられない。また、四つの測定ビームそれぞれで順次発生する焦点ずれの調整時間は加算が必要なためである。更に、このためのウェッジプリズムの回転と停止とが繰り返されることが振動を助長する。
【0021】
第2の問題点は、焦点ずれの検出が複雑であるという問題点がある。
【0022】
その理由は、例えば、0度位置の測定ビームと180度位置の測定ビームとは対称位置にあるからである。すなわち、焦点ずれによる対物レンズと観測対象物との間隔が大きいか小さいかをウェッジプリズムの回転方向又は回転位置で識別することが必要である。
【0023】
本発明の課題は、このような問題点を解決し、機械的振動を軽減し、自動合焦点処理時間を短縮すると共にこの構成を簡素化できるオートフォーカス装置を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明によるオートフォーカス装置は、対物レンズを含む観察光学系と、本発明の特徴を有する測定ビーム照射機構と、観測対象物の焦点ずれを検出する焦点ずれ検出手段と、対物レンズの焦点を合わせる制御手段とを主要構成要素として備えたものである。
【0025】
測定ビーム照射機構は、対物レンズの光軸から外れた位置を入光点として対物レンズを介して観測対象物に測定ビームを照射して反射光を得るものであって、観測対象物の表面で焦点を結像する一つの受光スポットに複数の測定ビームを同数の上記入光点から同時に照射する光学系を備えている。
【0026】
焦点ずれ検出手段は、従来同様、観測対象物から反射して対物レンズを介して導かれる上記測定ビームの反射光を同時に受け、受光面上に形成される受光スポットの位置により、対物レンズの合焦点位置からの観測対象物の焦点ずれを検出するものであって、複数の測定ビームに対応する観測対象物からの反射光それぞれを受けて焦点ずれを検出する分割光検出器を備えている。
【0027】
また、制御手段は、焦点ずれ検出手段から受ける複数の同時出力に基づいて対物レンズと観測対象物との距離を調節する駆動機構を制御して観測対象物上の対象点に対物レンズの焦点を合わせるものである。
【0028】
このような構成により、測定ビーム照射機構の光学系が、例えばハーフミラーとミラーとをひとつに集積したスプリッタモジュールを用いて複数の測定ビームを同数の入光点から同時に照射できるので、振動源となる回転駆動を要するウェッジプリズムを不要とするのみならず、焦点合わせのための処理時間を短縮している。
【0029】
また、複数の入光点それぞれは、相互に、対物レンズの光軸を中心とする円周上でこの光軸と結ぶ180度の角度を成す位置を除いて設定されることが望ましい。具体的には、対物レンズの光軸を中心とする円周上で前記光軸と結ぶ90度の角度を成す二つの放射状直線により、又は、120度の角度を成す三つの放射状直線により位置設定されることとなる。
【0030】
この構成のうち、二つの入光点の場合、上述した公開公報による四つの入光点の場合と比較して焦点ずれ検出処理が二分の一で済む。また、120度の三つの入光点では観測対象物の突起による照射面の垂直壁に対して、死角となる領域が極めて少なくなる。従って、構成が簡素化される。
【0031】
また、一つの受光スポットに複数の測定ビームを照射する光学系には、測定ビーム照射光源から出射される一つの測定ビームを複数に分割するプリズム光学系を形成し、周知の光分岐モジュールを使用することが経済的に望ましい。
【0032】
また、この光学系には、複数に分割された測定ビームそれぞれに対応するシャッタを設けることが望ましい。シャッタは複数の測定ビームそれぞれの照射を遮断することが可能である。したがって、複数の測定ビームのうちから有効な結果を出力するもののみをシャッタにより選択可能である。シャッタはその駆動が容易であり、作動によって生じる振動は極めて小さい。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0034】
図1は本発明の実施の一形態を示す主要構成ブロック図である。
【0035】
図1に示された顕微鏡のオートフォーカス装置は、観察光学系と、本発明の特徴を有する測定ビーム照射機構と、焦点ずれ検出手段と、自動合焦点のための制御手段とを主要構成要素として備えている。観測対象物10を観察する観察光学系は対物レンズ1、結像レンズ2、ビームスプリッタ3,4、CCDカメラ5、照明光源6、及びミラー7により構成されている。測定ビーム照射機構は測定ビーム照射源11、光分岐プリズム12、ビームスプリッタ13、及びシャッタ14により構成されている。観測対象物10の焦点ずれを検出する焦点ずれ検出手段は四分割光検出器21及び焦点ずれ検出部22により構成されている。また、制御手段は、制御装置23、位置駆動部24、及びシャッタ駆動部25により構成されている。
【0036】
観察光学系では、照明光源6から出射された照明光が、ミラー7と上記測定ビーム照射の光学系にあるビームスプリッタ3とにより反射・分岐されて結像レンズ2及び対物レンズ1を介して観測対象物である観測対象物10の表面を照射する。この際、対物レンズ1と観測対象物10との間の距離が適切で焦点が合っている場合には、観測対象物10の表面で反射した反射光は、逆方向で、再度、対物レンズ1及び結像レンズ2を介した後、ビームスプリッタ3,4で分岐され、CCDカメラ5に観測対象物10の照射画面を結像させて観測対象物10の観察に提供している。
【0037】
本発明は、このCCDカメラ5に提供される画像の焦点があっていない場合、焦点を自動的に合わせるオートフォーカス装置に関するものである。
【0038】
本実施形態における特徴である、すなわち従来と相違する点は、測定ビーム照射機構に光分岐プリズム12とシャッタ14とこのシャッタ駆動部25とを備える構成であり、光軸を中心とする円周上で相互に90度の角度差を有する二つの測定ビームL1,L2を観測対象物10に光分岐プリズム12により同時に照射する構成である。
【0039】
本発明による測定ビーム照射機構では、例えばレーザビーム発生源である測定ビーム照射源11が出射する測定ビームLを光分岐プリズム12が光軸を中心とする円周上で90度の角度差を有する測定ビームL1,L2に分岐する。光分岐プリズム12には、例えばハーフミラーとミラーとをひとつに集積したスプリッタモジュールが用いられる。測定ビームL1,L2はシャッタ14、結像レンズ2、及び対物レンズ1を介して観測対象物10の受光面を照射する。測定ビームL1,L2の反射光はビームスプリッタ13で分岐され焦点ずれ検出手段の四分割光検出器21を照射する。
【0040】
本発明の特徴であるシャッタ14は、後述する合焦点処理の無効条件を測定ビームL1,L2に発生した際に、この無効条件を焦点ずれ検出部22の出力から得た制御装置23の指示を受けたシャッタ駆動部25により駆動され、対応する測定ビームの放射を遮断する。
【0041】
次に、図2に図1を併せ参照して四分割光検出器21について説明する。
【0042】
焦点ずれ検出手段の四分割光検出器21は、四分割された光検出素子A−Dそれぞれから、受けた反射ビームの光量を焦点ずれ検出部22に出力する。図2では、図8を参照した説明で理解されるように、対物レンズ1が観測対象物10から離れている例である。
【0043】
この例では、測定ビームL1は光検出素子A,Dに跨る受光スポットS1で平均して受光される。同時に、測定ビームL−2も光検出素子B,Cに跨る受光スポットS2で平均して受光される。これら四つの出力値は、焦点ずれ検出部22で検出され、光検出素子A,Cの出力値は同一値である。一方、光検出素子Dの出力値はこれより大きく、光検出素子Bの出力値はこれより小さい。
【0044】
対物レンズ1と観測対象物10との距離を調節して受光スポットS1,S2を中央の受光スポットSoに移動させる場合、受光スポットSo近辺で受光スポットS1,S2それぞれは徐々に光検出素子A−D全体に跨る。従って、光検出素子A−Dそれぞれの受光量により近接距離を検知することができる。終には、受光スポットSoで受光スポットS1,S2は光検出素子A−Dに均等に跨るので、光検出素子A−Dそれぞれの出力値はバランスされる。
【0045】
焦点ずれ検出部22は、光検出素子A−Dそれぞれの出力値を入力して光検出素子Dと光検出素子Bとの出力値を比較し、例えば、対物レンズ1の移動方向を焦点ずれ情報として制御装置23に通知する。すなわち、この例では、受光スポットS1,S2による光検出素子Dの受光量が乱反射による光検出素子Bの受光量より大きいので、対物レンズ1を観測対象物10に近づける方向が焦点ずれ情報として通知される。受光スポットS1,S2が受光スポットSoに一致した際の焦点ずれ情報は「ずれなし」情報となる。
【0046】
また、焦点ずれ検出部22は、光検出素子Aと光検出素子Cとの出力値も比較する。上述するように、観測対象物10の受光面上に突起がある場合などでは、測定ビームL1、L2の欠落又は乱反射により、四分割光検出器21の光検出素子A−Dにおける受光スポットS1,S2の受光量にアンバランスを生じるからである。詳細は、後述する。
【0047】
図1において、制御装置23は焦点ずれ検出部22から移動方向を受ける。一方、位置駆動部24は制御装置23から指示を受け、焦点を合せるため、対物レンズ1を光軸方向に直線移動させて観測対象物10に近づけ、又は遠ざける。すなわち、制御装置23は位置駆動部24に指示して「ずれなし」情報を得るまで対物レンズ1を、焦点ずれ情報で受けている方向へ移動させる。図2に示されるような、受光スポットS1,S2の状態では、制御装置23が位置移動部24に指示して対物レンズ1を観測対象物10に近づけて受光スポットSoを得るように制御する。
【0048】
次に、図1から図3までを併せ参照して焦点合わせの機能及び動作について説明する。
【0049】
図3では、図1でも示されるように、光軸を中心とする円周上で互いに90度の角度差を有する測定ビームL1,L2が、観測対象物10の照射面で光軸上の合焦点20にビームスポットを一致させている。図2に示される四分割光検出器21における受光スポットS1、S2は、図3において、対物レンズ1と離れている観測対象物10−Fにおける受光スポット状態である。従って、制御装置23は、位置駆動部24に指示して図示されていない駆動機構を駆動し、対物レンズ1を観測対象物10−Fに近づける方向に移動させる。
【0050】
対物レンズ1の移動により、受光スポットS1,S2が合焦点20で一致して受光スポットSoを形成した際には、受光スポットSoは観測対象物10の受光面で焦点を合わせている。同時に、四分割光検出器21でも、中央の受光スポットSoに焦点が合っている。受光スポットSoでは二つの測定ビームL1,L2がそれぞれの焦点を結ぶと共に重なるので、四分割された光検出素子それぞれは均等の光量を得ると共に受光点での光強度は最大となる。
【0051】
他方、対物レンズ1に近い観測対象物10−Nにおける受光スポット状態は、図3に示されるように、受光スポットS1が領域B,C、また受光スポットS2が領域A,B、それぞれにある。四分割光検出器21でもこれと同様であり、受光スポットS1、S2それぞれは、図2において受光スポットSoを中心とする対称位置にある。また、合焦点のための動作も上述同様である。
【0052】
このように、観測対象物10の照射面が平坦な場合、図2に示される受光スポットS1,S2それぞれは、四分割光検出器21の光検出素子A−Dによる分割線上で隣接する光検出素子それぞれに均等な光量を与えて停止又は移動している。
【0053】
しかし、観測対象物10の照射面上に垂直壁を有する突起がある場合では、上述したように測定ビームLの反射光の欠落又は乱反射により、四分割光検出器21の光検出素子A−Dにおける受光スポットの連続移動又は二つの受光スポットS1,S2の受光量にアンバランスを生じる。
【0054】
このような状態では、制御手段のシャッタ駆動部25がシャッタ14を駆動することになる。
【0055】
次に、図4に図1から図3まで、図9及び図10を併せ参照して受光面上に突起Prを有する観測対象物10−Pの焦点合わせとシャッタ駆動とについて説明する。
【0056】
図4(A)では、図1の観測対象物10の受光面上において、図9に示されるような垂直壁Q−Qを有する突起Prが合焦点受光スポットSoより測定ビームL1の入光点側にある場合を想定する。従って、突起Prの垂直壁Q−Qは、測定ビームL1を含む平面に垂直に、すなわち四分割光検出器21の光検出素子A及びB、又は光検出素子D及びCそれぞれの分割線と平行する測定ビームL1の入光点側の線上にあり、壁面が測定ビームL1の入光点側とは逆を向いている。従って、焦点を結像する受光スポットSoは突起Prによる死角部分の領域P−Q間にある。図9を参照して理解されるように、受光面上に有する突起Prの垂直壁Q−Qにより、観測対象物10−PFでは、受光面Slの垂直壁Q−Q間際の領域P−Q内に焦点を合わせるため対物レンズ1を近づける場合、P点の測定ビームLp位置からQ点の測定ビームLq位置までの間の合焦点目標近辺では、測定ビームL1の反射光が欠ける。
【0057】
すなわち、対物レンズ1を観測対象物10に近づけてきた場合、受光スポットS1は位置Pでの反射光Lpにより遠方位置を示し、これより近づけた際には突起Prの天井面で反射して位置Qにおける反射光Lqが即座に近接位置を示す。従って、適切な合焦点が得られる対物レンズ1の位置が決められない。
【0058】
一方、図4(B)では、図1の観測対象物10の受光面上において、図10に示されるような垂直壁Q−Qを有する突起Prが合焦点となる受光スポットSoより測定ビームL1の入光点の逆側にある場合を想定する。従って、突起Prの垂直壁Q−Qは、測定ビームL1を含む平面に垂直に、すなわち、四分割光検出器21の光検出素子A及びB、又は光検出素子D及びCそれぞれの分割線と平行する測定ビームL1による入光点の逆側の線上にあり、壁面が測定ビームL1の入光点側を向いている。
【0059】
従って、焦点を結像する受光スポットSoは領域R−Q間にあり、この領域R−Q間の反射波は壁面で乱反射する。すなわち、図10を参照して理解されるように、谷側の平面SlにおけるR点の測定ビームLr位置から天井面SuのQ点の測定ビームLq位置までの間の合焦点目標近辺では、測定ビームL1の反射光は突起壁面で乱反射してしまう。従って、観測対象物10−PNでは、突起Prの垂直壁Q−Qにより、受光面Slの垂直壁Q−Q間際の領域R−Q内に焦点を合わせるために対物レンズ1との間隔を離してゆく場合、光検出器では受光スポットを形成することができない。
【0060】
すなわち、対物レンズ1を観測対象物10から遠ざける場合、受光スポットS1は位置Rでの反射光Lrにより近接位置を示し、これより遠ざけた際には突起Prの天井面の位置Qまでの間、反射光が平面Slの領域R−Q及び垂直壁Q−Qにより乱反射され、正規の反射光が得られない。更に遠ざけて突起Prの天井面の位置Qに達した際には遠方位置を示す。従って、適切な合焦点が得られる対物レンズ1の位置が決められない。
【0061】
このような異常は、90度の角度差を有する測定ビームL2では生じない。従って、二つの測定ビームL1,L2を用いて焦点ずれを検出する際に、両者間の受光にアンバランスが生じた場合、制御装置23は、合焦点が求められない側の例えば上述した測定ビームL1を選び、シャッタ駆動部25を介してシャッタ14を駆動して測定ビームL1の放射を遮断する。この結果、光検出素子に対する余計な乱反射光による受光を遮断できるので、容易に、かつ、より正確に焦点を合わせることができる。
【0062】
上述したように、この実施の形態では、受光面に垂直壁を有する観測対象物を照射する場合、光分岐プリズムにより90度角差を有する二つの測定ビームを同時に分岐生成し、無効の焦点ずれ情報を検知した測定ビームをシャッタで遮断して有効情報のみを焦点合わせに用いている。
【0063】
このような構成の結果、従来技術で説明の四つの測定ビームは二つで済み、ビーム数が半減するので分岐光学プリズムもまたその合焦点の判定処理も単純化される。従ってオートフォーカス装置のコストダウンを図ることができる。また、ウェッジプリズムの機械的回転運動に対する振動はシャッタ動作に変えられるため、その振動の大きさは非常に小さい。しかも無効情報を得た際のみ、シャッタは動作するので、その悪影響は殆どない。
【0064】
上記実施形態に対する説明では、一つの測定ビームとその反射ビームとを含む平面及び観測対象物のビーム受光面それぞれに垂直な平面をビーム受光面上に有する場合である。従って、90度角差を有する測定ビームの一方が垂直壁を形成する平面に平行になるように観測対象物と測定ビームとの位置関係を調整し固定することにより、合焦点のための測定に死角をなくすことができる。
【0065】
次に、図5を参照して、観測対象物の受光面上に円柱形の突起を有する場合について考察する。図5は、上述した90度角差を有する測定ビームL1,L2を円柱突起10−PCの中心軸上で交差させている。
【0066】
測定ビームL1に注目すれば、ビームを平行移動させても入光点とは逆側に楕円形の陰が形成され死角の領域R1が生じる。測定ビームL2においても同様に死角となる領域R2が生じる。従って、90度角差を有する測定ビームL1,L2では、どのような位置で測定ビームL1,L2を固定しても、領域R1,R2両者の重なり合う死角領域Rsをなくすことはできない。
【0067】
次に、図6及び図7を併せ参照して上述したとは別の実施の形態、すなわち、円筒形の突起を受光面に有する観測対象物に対応して死角を低減できる上述したとは別のオートフォーカス装置について説明する。
【0068】
図6に示されるオートフォーカス装置が図1に示されるものとの相違は、対物レンズ1の光軸を中心とした円周上で、120度という等しい角度差で三つの測定ビームL1−L3を用いる点である。従って、図1における構成要素のうち、光分岐プリズム12−A、シャッタ14−A、六分割光検出器21−A、焦点ずれ検出部22−A、制御装置23−A、及びシャッタ駆動部25−Aが相違している。残る構成要素については、図1を参照して既に説明しているのでその説明は省略する。
【0069】
上記図5における90度角差の測定ビームL1,L2による死角範囲と比較すれば、円周上で120度の角度差を有する測定ビームL1,L2,L3による死角の領域は極端に小さくなり、合焦点の判断に対する問題は殆どなくなる。
【0070】
光分岐プリズム12−Aは、上述するように、測定ビーム照射源11が出射する測定ビームLを光分岐プリズム12−Aが光軸を中心とする円周上で120度の角度差を有する測定ビームL1,L2,L3に分岐する。測定ビームL1,L2,L3はシャッタ14−A、結像レンズ2、及び対物レンズ1を介して観測対象物10の受光面を照射する。測定ビームL1,L2,L3の反射光はビームスプリッタ13で分岐され六分割光検出器21−Aを照射する。
【0071】
次に、図7に図6を併せ参照して六分割光検出器21−Aについて説明する。
【0072】
六分割光検出器21−Aは、六分割された光検出素子A−Fそれぞれから、受けた反射ビームの光量を焦点ずれ検出部22−Aに出力する。図7では、図8を参照した説明で理解されるように、対物レンズ1が観測対象物10から離れている例である。
【0073】
この例では、焦点が合った際には中央の合焦点20に、測定ビームL1,L2,L3が重なり合って受光スポットSoを形成する。また、大きく離れている場合では、測定ビームL1は光検出素子A,Dの何れかに受光スポットS1を形成する。同時に、測定ビームL2も光検出素子E,Bの何れかに受光スポットS2を形成する。同様に、測定ビームL3も光検出素子C,Fの何れかに受光スポットS3を形成する。
【0074】
図7の例では対物レンズ1が観測対象物10から離れているので、これら三つそれぞれの出力値は、焦点ずれ検出部22−Aにおいて光検出素子A,E,Cから同一値でバランスして検出される。一方、近づき過ぎている場合には、これら三つそれぞれの出力値は、焦点ずれ検出部22−Aにおいて光検出素子D,B,Fから同一値でバランスして検出される。
【0075】
対物レンズ1と観測対象物10との距離を調節して受光スポットS1,S2,S3を中央の受光スポットSoに移動させる場合には、受光スポットSo近辺で受光スポットS1,S2,S3それぞれは徐々に光検出素子A−F全体に跨る。すなわち、受光スポットSoの近辺では、バランスが取れた光検出素子A,E,Cと、別の値でバランスの取れた光検出素子D,B,Fとからそれぞれの出力が得られるが、両者の出力値はアンバランスである。従って、光検出素子A−Fそれぞれの受光量を比較することにより近接距離を検知することができる。そして終には、受光スポットSoで受光スポットS1,S2,S3は光検出素子A−Fに均等に跨るので、光検出素子A−Fそれぞれの出力値はバランスされる。
【0076】
焦点ずれ検出部22−Aは、光検出素子A−Fそれぞれの出力値を入力して、光検出素子A,E,Cと光検出素子D,B,Fとの出力差を比較し、例えば、対物レンズ1の移動方向を焦点ずれ情報として制御装置23に通知する。この図示される例では、受光スポットS1,S2,S3による光検出素子A,E,Cの受光量の方が光検出素子D,B,Fより大きい場合、対物レンズ1を観測対象物10に近づける方向が焦点ずれ情報として通知される。受光スポットS1,S2,S3が受光スポットSoに一致した際にその焦点ずれ情報は「ずれなし」情報となる。
【0077】
また、焦点ずれ検出部22−Aがこの焦点ずれ情報に光検出素子A,E,Cと光検出素子D,B,Fとの出力差情報を加えた場合には、制御装置23−Aが受光スポットSoまでの移動距離を概算する。
【0078】
また、焦点ずれ検出部22−Aは、光検出素子A,E,Cそれぞれの出力値も比較する。同様に、光検出素子D,B,Fそれぞれの出力値も比較する。上述するように、観測対象物10の受光面上に突起がある場合などでは、測定ビームL1,L2,L3の欠落又は乱反射により、六分割光検出器21−Aの光検出素子A−Fにおける受光スポットS1,S2,S3の受光量にアンバランスを生じるからである。
【0079】
光検出素子A,E,Cと光検出素子D,B,Fとの出力値から、受光スポットS1,S2,S3の中で、例えば、受光スポットS1に無効情報が発生した際には、制御装置23−Aがシャッタ駆動部25−Aを制御してシャッタ14−Aを駆動し、無効受光スポットS1に対応する測定ビームL1の放射を遮断する。
【0080】
上記説明では、光分岐プリズムとのみ呼称したが、ハーフミラーとミラーとが一つのチップに集積されている周知の光スプリッタモジュールを用いることができる。また、上記四分割光検出器では各素子における分割線上に受光スポットが得られるように図2に示して説明したが、図7又は図8のように各素子の中央線上に得られるようにしてもよい。
【0081】
更に、上記説明では、90度角差及び120度角差の例を挙げたが、直線状に対向する位置を選ばないようにして、複数の測定ビームを用いて観測対象物の受光面を照射することにより死角領域を更に低減することができる。この場合、奇数の測定ビームが相互に等間隔角度であれば更に良い。
【0082】
上記説明では、図示されたブロックを参照し、かつ、機能を説明しているが、機能の分離併合による配分などの変更は上記機能を満たす限り自由であり、上記説明が本発明を限定するものではなく、更に、顕微鏡だけでなく、オートフォーカス装置の全般に適用可能なものである。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、測定ビーム照射機構の光学系が、複数の測定ビームを同数の入光点から観測対象物の受光点に同時に照射し、焦点ずれ検出器として、複数の測定ビームに対応する反射光それぞれを受けて焦点ずれを検出する分割光検出器を備えている。また、制御手段は、焦点ずれ検出手段から受ける複数の同時出力に基づいて対物レンズと観測対象物との距離を調節する駆動機構を制御して観測対象物上の対象点に対物レンズの焦点を合わせている。
【0084】
このような構成により、測定ビーム照射機構の光学系が、複数の測定ビームを同数の入光点から観測対象物の受光点に同時に照射できるので、振動源となる回転駆動を要するウェッジプリズムを不要とするのみならず、焦点合わせのための処理時間を短縮できるという効果が得られる。
【0085】
また、複数の入光点それぞれは、相互に、対物レンズの光軸を中心とする円周上でこの光軸と結ぶ180度の角度を成す対向位置を除いて設定されており、具体的には、対物レンズの光軸を中心とする円周上で光軸と結ぶ90度の角度を成す二つの放射状直線により、又は、120度の角度を成す三つの放射状直線により位置設定されている。
【0086】
従って、この構成により、90度角差の測定ビームの場合では、上述した公開公報による四つの入光点の場合と比較して焦点ずれ検出処理が二分の一で済む。また、120度角差の測定ビームの場合では、観測対象物の突起による照射面の垂直壁に対して、死角となる領域が極めて少なくなるという効果が得られる。
【0087】
また、この光学系に、複数の測定ビームそれぞれに対応するシャッタを設けて無効情報が検出された測定ビームの照射を遮断することができる。従って、複数の測定ビームのうちから有効な結果を出力するもののみをシャッタにより選択可能であるので、正確な結果を得ることができると共に、シャッタの駆動は容易であり、作動によって生じる振動は極めて小さいという効果を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態におけるブロック構成を示す図である。
【図2】図1における四分割光検出状態の一形態を示す図である。
【図3】図1において入光点から観測対象物に対する測定ビームの入射状況の一形態を示す図である。
【図4】図3において観測対象物に角柱突起を有する場合の受光スポット状況の一形態を示す図である。
【図5】図3において観測対象物に円柱突起を有する場合の測定ビームに対する一形態を示し死角を説明する図である。
【図6】図1とは別の、本発明の実施の一形態におけるブロック構成を示す図である。
【図7】図6における六分割光検出状態の一形態を説明する図である。
【図8】オートフォーカスを説明するための一例を示す図である。
【図9】測定ビームの入光点を背後にする垂直壁を持つ突起を有する観測対象物の場合での測定ビーム及びその反射光を説明する一例を示す図である。
【図10】測定ビームの入光点に対面する垂直壁を持つ突起を有する観測対象物の場合の測定ビーム及びその反射光を説明する一例を示す図である。
【図11】従来のブロック構成の一例を示す図である。
【図12】図11における四分割光検出状態の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ
10、10−F、10−N、10−PF、10−PN 観測対象物
11 測定ビーム照射源
12、12−A 光分岐プリズム
13 ビームスプリッタ
14、14−A シャッタ
20 合焦点
21 四分割光検出器
21−A 六分割光検出器
22、22−A 焦点ずれ検出部
23、23−A 制御装置
24 位置駆動部
25、25−A シャッタ駆動部
【発明の属する技術分野】
本発明は、オートフォーカス装置に関し、特に、観測対象物の表面形状の如何にかかわらず、短時間で適正な焦点合わせを自動的にできるオートフォーカス装置に関する。
【0002】
このオートフォーカス装置は、主要構成要素として、対物レンズを含む観察光学系、測定ビーム照射機構、焦点ずれ検出手段、及び制御手段とを備えている。測定ビーム照射機構は、対物レンズの光軸から外れた位置を入光点として対物レンズを介して観測対象物に測定ビームを照射し、その反射光を得る。焦点ずれ検出手段は、観測対象物から反射して対物レンズを介して導かれる測定ビームの反射光を受け、受光面上に形成される受光スポットの位置により、対物レンズの焦点位置からの観測対象物の焦点ずれを検出する。制御手段は、この焦点ずれ検出手段の出力に基づいて対物レンズと観測対象物との距離を調節する駆動機構を制御して観測対象物上の対象点に対物レンズの焦点を合わせる。
【0003】
【従来の技術】
従来、この種のオートフォーカス装置では、例えば図8に示されるように、対物レンズ1の光軸Axから外れた位置を入光点Xとし、対物レンズ1を介して観測対象物10の表面に測定ビームLを照射し、観測対象物10の受光面で焦点を結像する合焦点20に受光スポットSoを形成するように、対物レンズ1と観測対象物10の受光面との距離を自動的に調整する。この自動調整は、観測対象物10の受光面から反射する反射光を受けてこれを検出する二分割光検出器8から検出情報を受けて焦点のずれを求める制御手段(図示されず)及び制御手段により対物レンズ1の位置を移動する駆動機構(図示されず)により行われる。
【0004】
従って、例えば、観測対象物10の受光面で合焦点20に受光スポットを形成し焦点を結像する場合に、二分割光検出器8上での受光スポットSoが二分割光検出器8の中央に位置し図面上での左右のバランスが取れるように、二分割光検出器8の反射光受光面が配置される。
【0005】
一方、対物レンズ1と観測対象物10の受光面とが近接しており距離Dnが小さい場合、受光スポットSnは入光点X側にあり、後方に焦点が合う、所謂後ピン状態となって焦点を結ばないまま反射される。従って、二分割光検出器8では受光スポットが中央からずれて二分割光検出器8の出力信号のバランスが崩れると共に焦点で結像する場合に比べて受光スポットSn面での受光強度は弱い。この状態において、上述した制御手段は、二分割光検出器8の出力信号バランスをとるように、対物レンズ1を観測対象物10の受光面から遠ざける制御を行う。
【0006】
他方、対物レンズ1と観測対象物10の受光面とが遠くて距離Dfが大きい場合、受光スポットSfは入光点Xの逆側にあり前方に焦点が合う、所謂前ピン状態となって焦点を結ばないまま反射される。従って、上述同様、二分割光検出器8では受光スポットが中央からずれて二分割光検出器8の出力信号のバランスが崩れると共に焦点で結像する場合に比べ受光スポットSfでの受光強度は弱い。この状態において、上述した制御手段は、二分割光検出器8の出力信号バランスをとるように、対物レンズ1を観測対象物10の受光面に近づける制御を行う。
【0007】
今、図9に示されるように、観測対象物10−Pが、測定ビームLとその反射光とを含む平面及び観測対象物10−Pのビーム照射面の両者に垂直な面Q−Qを形成する突起を有し、入光点が山の平面Su側にあって、平面Suから谷の平面Sl方向に測定ビームLが入射する場合を取上げる。この状態では、測定ビームLの入射角度により、反射光Lp・Lqの間では谷の平面Slに陰を生じて反射光が欠けるので、上述した光検出器で受光することができない死角となる領域P−Qが生じる。すなわち、測定ビームLを平行移動しても垂直面Q−Qの根元になる谷の平面Slの平行線をなす領域P−Qでは、焦点を合わせることができない。
【0008】
また、図10に示されるように、図9と逆方向からの測定ビームLの場合、上記垂直壁Q−Qは谷側の平面Slでの反射光が衝突する。従って、合焦点を有する筈の入射光Lr・Lq間の入射光が垂直壁Q−Qの平面Svにより散乱された反射光となって正規の方向に反射しない領域R−Qが生じる。すなわち、領域R−Q内では、焦点を結像することはできない。
【0009】
このような問題を解決する技術が、例えば、特開2001−305420号公報に顕微鏡のオートフォーカス装置として開示されている。
【0010】
この技術について、図11を参照して説明する。
【0011】
測定ビーム照射機構は、光学系の中心軸から離れて測定ビーム照射源11から出射するレーザ光による測定ビームLを、ウェッジプリズム112から結像レンズ2および対物レンズ1を介して観測対象物10に照射する。更に、反射した測定ビームLは、ビームスプリッタ13で分岐して四分割光検出器121を照射する。
【0012】
図8を参照して説明したように、四分割光検出器121の出力信号がバランスし、焦点ずれ検出部122から「焦点ずれなし」の信号が出力するまで、制御装置123が位置駆動部24を駆動して対物レンズ1の位置を調整する。
【0013】
図11で示されるように、測定ビームLの観測対象物10への入光点A,B,C,Dは対物レンズ1の光軸を中心とする円周上で90度間隔の0度、90度、180度、270度それぞれに位置するものである。この位置は制御装置123の制御により回転駆動部125がウェッジプリズム112を回転させて順次決められる。入光点A,B,C,Dから観測対象物10を照射して反射された測定ビームLは、ビームスプリッタ13で分岐され四分割光検出器121を照射する。
【0014】
図12に示されるように、四分割光検出器121は、4分割されており、図11の入光点A,B,C,Dそれぞれから回転するウェッジプリズム112により順次入射する測定ビームL−A,L−B,L−C,L−Dを受光する。例えば、四分割光検出器121が測定ビームL−Aを受光する場合、図8を参照して説明したように、測定ビームL−Aは、対物レンズが観測対象物と離れている場合には四分割光検出器121で入光側からみて遠方の受光素子(E1・E2)に受光する一方、対物レンズが観測対象物に近い場合には四分割光検出器121で入光側の受光素子(F1・F2)に受光する。
【0015】
したがって、図11に示される焦点ずれ検出部122は、受光素子(E1・E2),(F1・F2)のアンバランスを検出して制御装置123に通知し、制御装置123がこのアンバランス状態からバランス状態になるように位置駆動部24を制御して対物レンズ1を光軸方向で移動させ、受光素子出力のバランスを取ることにより正確に観測対象物10の受光面に焦点を合わせることができる。
【0016】
また、測定ビームL−Bは、対物レンズ1の光軸上にあり観測対象物10の受光面上で焦点を結像する受光スポット20と結ぶ直線において、測定ビームL−Aと90度をなした位置にある。従って、図9又は図10に示されるような垂直壁Q−Qが存在しても、測定ビームL−Bにより谷側の平面Slの領域P−Q内又は領域R−Q内に焦点を結ぶことができる。
【0017】
【特許文献1】
特開2001−305420号公報(図1−図3)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
上述した公開公報により開示された顕微鏡のオートフォーカス装置では、次のような問題点がある。
【0019】
第1の問題点は、機械的な振動発生及び焦点が合うまでの長時間処理が避けられないという問題点がある。
【0020】
その理由は、回転するウェッジプリズムで四つの測定ビームを順次生成しているからである。すなわち、ウェッジプリズムが機械的に回転するので振動は避けられない。また、四つの測定ビームそれぞれで順次発生する焦点ずれの調整時間は加算が必要なためである。更に、このためのウェッジプリズムの回転と停止とが繰り返されることが振動を助長する。
【0021】
第2の問題点は、焦点ずれの検出が複雑であるという問題点がある。
【0022】
その理由は、例えば、0度位置の測定ビームと180度位置の測定ビームとは対称位置にあるからである。すなわち、焦点ずれによる対物レンズと観測対象物との間隔が大きいか小さいかをウェッジプリズムの回転方向又は回転位置で識別することが必要である。
【0023】
本発明の課題は、このような問題点を解決し、機械的振動を軽減し、自動合焦点処理時間を短縮すると共にこの構成を簡素化できるオートフォーカス装置を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明によるオートフォーカス装置は、対物レンズを含む観察光学系と、本発明の特徴を有する測定ビーム照射機構と、観測対象物の焦点ずれを検出する焦点ずれ検出手段と、対物レンズの焦点を合わせる制御手段とを主要構成要素として備えたものである。
【0025】
測定ビーム照射機構は、対物レンズの光軸から外れた位置を入光点として対物レンズを介して観測対象物に測定ビームを照射して反射光を得るものであって、観測対象物の表面で焦点を結像する一つの受光スポットに複数の測定ビームを同数の上記入光点から同時に照射する光学系を備えている。
【0026】
焦点ずれ検出手段は、従来同様、観測対象物から反射して対物レンズを介して導かれる上記測定ビームの反射光を同時に受け、受光面上に形成される受光スポットの位置により、対物レンズの合焦点位置からの観測対象物の焦点ずれを検出するものであって、複数の測定ビームに対応する観測対象物からの反射光それぞれを受けて焦点ずれを検出する分割光検出器を備えている。
【0027】
また、制御手段は、焦点ずれ検出手段から受ける複数の同時出力に基づいて対物レンズと観測対象物との距離を調節する駆動機構を制御して観測対象物上の対象点に対物レンズの焦点を合わせるものである。
【0028】
このような構成により、測定ビーム照射機構の光学系が、例えばハーフミラーとミラーとをひとつに集積したスプリッタモジュールを用いて複数の測定ビームを同数の入光点から同時に照射できるので、振動源となる回転駆動を要するウェッジプリズムを不要とするのみならず、焦点合わせのための処理時間を短縮している。
【0029】
また、複数の入光点それぞれは、相互に、対物レンズの光軸を中心とする円周上でこの光軸と結ぶ180度の角度を成す位置を除いて設定されることが望ましい。具体的には、対物レンズの光軸を中心とする円周上で前記光軸と結ぶ90度の角度を成す二つの放射状直線により、又は、120度の角度を成す三つの放射状直線により位置設定されることとなる。
【0030】
この構成のうち、二つの入光点の場合、上述した公開公報による四つの入光点の場合と比較して焦点ずれ検出処理が二分の一で済む。また、120度の三つの入光点では観測対象物の突起による照射面の垂直壁に対して、死角となる領域が極めて少なくなる。従って、構成が簡素化される。
【0031】
また、一つの受光スポットに複数の測定ビームを照射する光学系には、測定ビーム照射光源から出射される一つの測定ビームを複数に分割するプリズム光学系を形成し、周知の光分岐モジュールを使用することが経済的に望ましい。
【0032】
また、この光学系には、複数に分割された測定ビームそれぞれに対応するシャッタを設けることが望ましい。シャッタは複数の測定ビームそれぞれの照射を遮断することが可能である。したがって、複数の測定ビームのうちから有効な結果を出力するもののみをシャッタにより選択可能である。シャッタはその駆動が容易であり、作動によって生じる振動は極めて小さい。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0034】
図1は本発明の実施の一形態を示す主要構成ブロック図である。
【0035】
図1に示された顕微鏡のオートフォーカス装置は、観察光学系と、本発明の特徴を有する測定ビーム照射機構と、焦点ずれ検出手段と、自動合焦点のための制御手段とを主要構成要素として備えている。観測対象物10を観察する観察光学系は対物レンズ1、結像レンズ2、ビームスプリッタ3,4、CCDカメラ5、照明光源6、及びミラー7により構成されている。測定ビーム照射機構は測定ビーム照射源11、光分岐プリズム12、ビームスプリッタ13、及びシャッタ14により構成されている。観測対象物10の焦点ずれを検出する焦点ずれ検出手段は四分割光検出器21及び焦点ずれ検出部22により構成されている。また、制御手段は、制御装置23、位置駆動部24、及びシャッタ駆動部25により構成されている。
【0036】
観察光学系では、照明光源6から出射された照明光が、ミラー7と上記測定ビーム照射の光学系にあるビームスプリッタ3とにより反射・分岐されて結像レンズ2及び対物レンズ1を介して観測対象物である観測対象物10の表面を照射する。この際、対物レンズ1と観測対象物10との間の距離が適切で焦点が合っている場合には、観測対象物10の表面で反射した反射光は、逆方向で、再度、対物レンズ1及び結像レンズ2を介した後、ビームスプリッタ3,4で分岐され、CCDカメラ5に観測対象物10の照射画面を結像させて観測対象物10の観察に提供している。
【0037】
本発明は、このCCDカメラ5に提供される画像の焦点があっていない場合、焦点を自動的に合わせるオートフォーカス装置に関するものである。
【0038】
本実施形態における特徴である、すなわち従来と相違する点は、測定ビーム照射機構に光分岐プリズム12とシャッタ14とこのシャッタ駆動部25とを備える構成であり、光軸を中心とする円周上で相互に90度の角度差を有する二つの測定ビームL1,L2を観測対象物10に光分岐プリズム12により同時に照射する構成である。
【0039】
本発明による測定ビーム照射機構では、例えばレーザビーム発生源である測定ビーム照射源11が出射する測定ビームLを光分岐プリズム12が光軸を中心とする円周上で90度の角度差を有する測定ビームL1,L2に分岐する。光分岐プリズム12には、例えばハーフミラーとミラーとをひとつに集積したスプリッタモジュールが用いられる。測定ビームL1,L2はシャッタ14、結像レンズ2、及び対物レンズ1を介して観測対象物10の受光面を照射する。測定ビームL1,L2の反射光はビームスプリッタ13で分岐され焦点ずれ検出手段の四分割光検出器21を照射する。
【0040】
本発明の特徴であるシャッタ14は、後述する合焦点処理の無効条件を測定ビームL1,L2に発生した際に、この無効条件を焦点ずれ検出部22の出力から得た制御装置23の指示を受けたシャッタ駆動部25により駆動され、対応する測定ビームの放射を遮断する。
【0041】
次に、図2に図1を併せ参照して四分割光検出器21について説明する。
【0042】
焦点ずれ検出手段の四分割光検出器21は、四分割された光検出素子A−Dそれぞれから、受けた反射ビームの光量を焦点ずれ検出部22に出力する。図2では、図8を参照した説明で理解されるように、対物レンズ1が観測対象物10から離れている例である。
【0043】
この例では、測定ビームL1は光検出素子A,Dに跨る受光スポットS1で平均して受光される。同時に、測定ビームL−2も光検出素子B,Cに跨る受光スポットS2で平均して受光される。これら四つの出力値は、焦点ずれ検出部22で検出され、光検出素子A,Cの出力値は同一値である。一方、光検出素子Dの出力値はこれより大きく、光検出素子Bの出力値はこれより小さい。
【0044】
対物レンズ1と観測対象物10との距離を調節して受光スポットS1,S2を中央の受光スポットSoに移動させる場合、受光スポットSo近辺で受光スポットS1,S2それぞれは徐々に光検出素子A−D全体に跨る。従って、光検出素子A−Dそれぞれの受光量により近接距離を検知することができる。終には、受光スポットSoで受光スポットS1,S2は光検出素子A−Dに均等に跨るので、光検出素子A−Dそれぞれの出力値はバランスされる。
【0045】
焦点ずれ検出部22は、光検出素子A−Dそれぞれの出力値を入力して光検出素子Dと光検出素子Bとの出力値を比較し、例えば、対物レンズ1の移動方向を焦点ずれ情報として制御装置23に通知する。すなわち、この例では、受光スポットS1,S2による光検出素子Dの受光量が乱反射による光検出素子Bの受光量より大きいので、対物レンズ1を観測対象物10に近づける方向が焦点ずれ情報として通知される。受光スポットS1,S2が受光スポットSoに一致した際の焦点ずれ情報は「ずれなし」情報となる。
【0046】
また、焦点ずれ検出部22は、光検出素子Aと光検出素子Cとの出力値も比較する。上述するように、観測対象物10の受光面上に突起がある場合などでは、測定ビームL1、L2の欠落又は乱反射により、四分割光検出器21の光検出素子A−Dにおける受光スポットS1,S2の受光量にアンバランスを生じるからである。詳細は、後述する。
【0047】
図1において、制御装置23は焦点ずれ検出部22から移動方向を受ける。一方、位置駆動部24は制御装置23から指示を受け、焦点を合せるため、対物レンズ1を光軸方向に直線移動させて観測対象物10に近づけ、又は遠ざける。すなわち、制御装置23は位置駆動部24に指示して「ずれなし」情報を得るまで対物レンズ1を、焦点ずれ情報で受けている方向へ移動させる。図2に示されるような、受光スポットS1,S2の状態では、制御装置23が位置移動部24に指示して対物レンズ1を観測対象物10に近づけて受光スポットSoを得るように制御する。
【0048】
次に、図1から図3までを併せ参照して焦点合わせの機能及び動作について説明する。
【0049】
図3では、図1でも示されるように、光軸を中心とする円周上で互いに90度の角度差を有する測定ビームL1,L2が、観測対象物10の照射面で光軸上の合焦点20にビームスポットを一致させている。図2に示される四分割光検出器21における受光スポットS1、S2は、図3において、対物レンズ1と離れている観測対象物10−Fにおける受光スポット状態である。従って、制御装置23は、位置駆動部24に指示して図示されていない駆動機構を駆動し、対物レンズ1を観測対象物10−Fに近づける方向に移動させる。
【0050】
対物レンズ1の移動により、受光スポットS1,S2が合焦点20で一致して受光スポットSoを形成した際には、受光スポットSoは観測対象物10の受光面で焦点を合わせている。同時に、四分割光検出器21でも、中央の受光スポットSoに焦点が合っている。受光スポットSoでは二つの測定ビームL1,L2がそれぞれの焦点を結ぶと共に重なるので、四分割された光検出素子それぞれは均等の光量を得ると共に受光点での光強度は最大となる。
【0051】
他方、対物レンズ1に近い観測対象物10−Nにおける受光スポット状態は、図3に示されるように、受光スポットS1が領域B,C、また受光スポットS2が領域A,B、それぞれにある。四分割光検出器21でもこれと同様であり、受光スポットS1、S2それぞれは、図2において受光スポットSoを中心とする対称位置にある。また、合焦点のための動作も上述同様である。
【0052】
このように、観測対象物10の照射面が平坦な場合、図2に示される受光スポットS1,S2それぞれは、四分割光検出器21の光検出素子A−Dによる分割線上で隣接する光検出素子それぞれに均等な光量を与えて停止又は移動している。
【0053】
しかし、観測対象物10の照射面上に垂直壁を有する突起がある場合では、上述したように測定ビームLの反射光の欠落又は乱反射により、四分割光検出器21の光検出素子A−Dにおける受光スポットの連続移動又は二つの受光スポットS1,S2の受光量にアンバランスを生じる。
【0054】
このような状態では、制御手段のシャッタ駆動部25がシャッタ14を駆動することになる。
【0055】
次に、図4に図1から図3まで、図9及び図10を併せ参照して受光面上に突起Prを有する観測対象物10−Pの焦点合わせとシャッタ駆動とについて説明する。
【0056】
図4(A)では、図1の観測対象物10の受光面上において、図9に示されるような垂直壁Q−Qを有する突起Prが合焦点受光スポットSoより測定ビームL1の入光点側にある場合を想定する。従って、突起Prの垂直壁Q−Qは、測定ビームL1を含む平面に垂直に、すなわち四分割光検出器21の光検出素子A及びB、又は光検出素子D及びCそれぞれの分割線と平行する測定ビームL1の入光点側の線上にあり、壁面が測定ビームL1の入光点側とは逆を向いている。従って、焦点を結像する受光スポットSoは突起Prによる死角部分の領域P−Q間にある。図9を参照して理解されるように、受光面上に有する突起Prの垂直壁Q−Qにより、観測対象物10−PFでは、受光面Slの垂直壁Q−Q間際の領域P−Q内に焦点を合わせるため対物レンズ1を近づける場合、P点の測定ビームLp位置からQ点の測定ビームLq位置までの間の合焦点目標近辺では、測定ビームL1の反射光が欠ける。
【0057】
すなわち、対物レンズ1を観測対象物10に近づけてきた場合、受光スポットS1は位置Pでの反射光Lpにより遠方位置を示し、これより近づけた際には突起Prの天井面で反射して位置Qにおける反射光Lqが即座に近接位置を示す。従って、適切な合焦点が得られる対物レンズ1の位置が決められない。
【0058】
一方、図4(B)では、図1の観測対象物10の受光面上において、図10に示されるような垂直壁Q−Qを有する突起Prが合焦点となる受光スポットSoより測定ビームL1の入光点の逆側にある場合を想定する。従って、突起Prの垂直壁Q−Qは、測定ビームL1を含む平面に垂直に、すなわち、四分割光検出器21の光検出素子A及びB、又は光検出素子D及びCそれぞれの分割線と平行する測定ビームL1による入光点の逆側の線上にあり、壁面が測定ビームL1の入光点側を向いている。
【0059】
従って、焦点を結像する受光スポットSoは領域R−Q間にあり、この領域R−Q間の反射波は壁面で乱反射する。すなわち、図10を参照して理解されるように、谷側の平面SlにおけるR点の測定ビームLr位置から天井面SuのQ点の測定ビームLq位置までの間の合焦点目標近辺では、測定ビームL1の反射光は突起壁面で乱反射してしまう。従って、観測対象物10−PNでは、突起Prの垂直壁Q−Qにより、受光面Slの垂直壁Q−Q間際の領域R−Q内に焦点を合わせるために対物レンズ1との間隔を離してゆく場合、光検出器では受光スポットを形成することができない。
【0060】
すなわち、対物レンズ1を観測対象物10から遠ざける場合、受光スポットS1は位置Rでの反射光Lrにより近接位置を示し、これより遠ざけた際には突起Prの天井面の位置Qまでの間、反射光が平面Slの領域R−Q及び垂直壁Q−Qにより乱反射され、正規の反射光が得られない。更に遠ざけて突起Prの天井面の位置Qに達した際には遠方位置を示す。従って、適切な合焦点が得られる対物レンズ1の位置が決められない。
【0061】
このような異常は、90度の角度差を有する測定ビームL2では生じない。従って、二つの測定ビームL1,L2を用いて焦点ずれを検出する際に、両者間の受光にアンバランスが生じた場合、制御装置23は、合焦点が求められない側の例えば上述した測定ビームL1を選び、シャッタ駆動部25を介してシャッタ14を駆動して測定ビームL1の放射を遮断する。この結果、光検出素子に対する余計な乱反射光による受光を遮断できるので、容易に、かつ、より正確に焦点を合わせることができる。
【0062】
上述したように、この実施の形態では、受光面に垂直壁を有する観測対象物を照射する場合、光分岐プリズムにより90度角差を有する二つの測定ビームを同時に分岐生成し、無効の焦点ずれ情報を検知した測定ビームをシャッタで遮断して有効情報のみを焦点合わせに用いている。
【0063】
このような構成の結果、従来技術で説明の四つの測定ビームは二つで済み、ビーム数が半減するので分岐光学プリズムもまたその合焦点の判定処理も単純化される。従ってオートフォーカス装置のコストダウンを図ることができる。また、ウェッジプリズムの機械的回転運動に対する振動はシャッタ動作に変えられるため、その振動の大きさは非常に小さい。しかも無効情報を得た際のみ、シャッタは動作するので、その悪影響は殆どない。
【0064】
上記実施形態に対する説明では、一つの測定ビームとその反射ビームとを含む平面及び観測対象物のビーム受光面それぞれに垂直な平面をビーム受光面上に有する場合である。従って、90度角差を有する測定ビームの一方が垂直壁を形成する平面に平行になるように観測対象物と測定ビームとの位置関係を調整し固定することにより、合焦点のための測定に死角をなくすことができる。
【0065】
次に、図5を参照して、観測対象物の受光面上に円柱形の突起を有する場合について考察する。図5は、上述した90度角差を有する測定ビームL1,L2を円柱突起10−PCの中心軸上で交差させている。
【0066】
測定ビームL1に注目すれば、ビームを平行移動させても入光点とは逆側に楕円形の陰が形成され死角の領域R1が生じる。測定ビームL2においても同様に死角となる領域R2が生じる。従って、90度角差を有する測定ビームL1,L2では、どのような位置で測定ビームL1,L2を固定しても、領域R1,R2両者の重なり合う死角領域Rsをなくすことはできない。
【0067】
次に、図6及び図7を併せ参照して上述したとは別の実施の形態、すなわち、円筒形の突起を受光面に有する観測対象物に対応して死角を低減できる上述したとは別のオートフォーカス装置について説明する。
【0068】
図6に示されるオートフォーカス装置が図1に示されるものとの相違は、対物レンズ1の光軸を中心とした円周上で、120度という等しい角度差で三つの測定ビームL1−L3を用いる点である。従って、図1における構成要素のうち、光分岐プリズム12−A、シャッタ14−A、六分割光検出器21−A、焦点ずれ検出部22−A、制御装置23−A、及びシャッタ駆動部25−Aが相違している。残る構成要素については、図1を参照して既に説明しているのでその説明は省略する。
【0069】
上記図5における90度角差の測定ビームL1,L2による死角範囲と比較すれば、円周上で120度の角度差を有する測定ビームL1,L2,L3による死角の領域は極端に小さくなり、合焦点の判断に対する問題は殆どなくなる。
【0070】
光分岐プリズム12−Aは、上述するように、測定ビーム照射源11が出射する測定ビームLを光分岐プリズム12−Aが光軸を中心とする円周上で120度の角度差を有する測定ビームL1,L2,L3に分岐する。測定ビームL1,L2,L3はシャッタ14−A、結像レンズ2、及び対物レンズ1を介して観測対象物10の受光面を照射する。測定ビームL1,L2,L3の反射光はビームスプリッタ13で分岐され六分割光検出器21−Aを照射する。
【0071】
次に、図7に図6を併せ参照して六分割光検出器21−Aについて説明する。
【0072】
六分割光検出器21−Aは、六分割された光検出素子A−Fそれぞれから、受けた反射ビームの光量を焦点ずれ検出部22−Aに出力する。図7では、図8を参照した説明で理解されるように、対物レンズ1が観測対象物10から離れている例である。
【0073】
この例では、焦点が合った際には中央の合焦点20に、測定ビームL1,L2,L3が重なり合って受光スポットSoを形成する。また、大きく離れている場合では、測定ビームL1は光検出素子A,Dの何れかに受光スポットS1を形成する。同時に、測定ビームL2も光検出素子E,Bの何れかに受光スポットS2を形成する。同様に、測定ビームL3も光検出素子C,Fの何れかに受光スポットS3を形成する。
【0074】
図7の例では対物レンズ1が観測対象物10から離れているので、これら三つそれぞれの出力値は、焦点ずれ検出部22−Aにおいて光検出素子A,E,Cから同一値でバランスして検出される。一方、近づき過ぎている場合には、これら三つそれぞれの出力値は、焦点ずれ検出部22−Aにおいて光検出素子D,B,Fから同一値でバランスして検出される。
【0075】
対物レンズ1と観測対象物10との距離を調節して受光スポットS1,S2,S3を中央の受光スポットSoに移動させる場合には、受光スポットSo近辺で受光スポットS1,S2,S3それぞれは徐々に光検出素子A−F全体に跨る。すなわち、受光スポットSoの近辺では、バランスが取れた光検出素子A,E,Cと、別の値でバランスの取れた光検出素子D,B,Fとからそれぞれの出力が得られるが、両者の出力値はアンバランスである。従って、光検出素子A−Fそれぞれの受光量を比較することにより近接距離を検知することができる。そして終には、受光スポットSoで受光スポットS1,S2,S3は光検出素子A−Fに均等に跨るので、光検出素子A−Fそれぞれの出力値はバランスされる。
【0076】
焦点ずれ検出部22−Aは、光検出素子A−Fそれぞれの出力値を入力して、光検出素子A,E,Cと光検出素子D,B,Fとの出力差を比較し、例えば、対物レンズ1の移動方向を焦点ずれ情報として制御装置23に通知する。この図示される例では、受光スポットS1,S2,S3による光検出素子A,E,Cの受光量の方が光検出素子D,B,Fより大きい場合、対物レンズ1を観測対象物10に近づける方向が焦点ずれ情報として通知される。受光スポットS1,S2,S3が受光スポットSoに一致した際にその焦点ずれ情報は「ずれなし」情報となる。
【0077】
また、焦点ずれ検出部22−Aがこの焦点ずれ情報に光検出素子A,E,Cと光検出素子D,B,Fとの出力差情報を加えた場合には、制御装置23−Aが受光スポットSoまでの移動距離を概算する。
【0078】
また、焦点ずれ検出部22−Aは、光検出素子A,E,Cそれぞれの出力値も比較する。同様に、光検出素子D,B,Fそれぞれの出力値も比較する。上述するように、観測対象物10の受光面上に突起がある場合などでは、測定ビームL1,L2,L3の欠落又は乱反射により、六分割光検出器21−Aの光検出素子A−Fにおける受光スポットS1,S2,S3の受光量にアンバランスを生じるからである。
【0079】
光検出素子A,E,Cと光検出素子D,B,Fとの出力値から、受光スポットS1,S2,S3の中で、例えば、受光スポットS1に無効情報が発生した際には、制御装置23−Aがシャッタ駆動部25−Aを制御してシャッタ14−Aを駆動し、無効受光スポットS1に対応する測定ビームL1の放射を遮断する。
【0080】
上記説明では、光分岐プリズムとのみ呼称したが、ハーフミラーとミラーとが一つのチップに集積されている周知の光スプリッタモジュールを用いることができる。また、上記四分割光検出器では各素子における分割線上に受光スポットが得られるように図2に示して説明したが、図7又は図8のように各素子の中央線上に得られるようにしてもよい。
【0081】
更に、上記説明では、90度角差及び120度角差の例を挙げたが、直線状に対向する位置を選ばないようにして、複数の測定ビームを用いて観測対象物の受光面を照射することにより死角領域を更に低減することができる。この場合、奇数の測定ビームが相互に等間隔角度であれば更に良い。
【0082】
上記説明では、図示されたブロックを参照し、かつ、機能を説明しているが、機能の分離併合による配分などの変更は上記機能を満たす限り自由であり、上記説明が本発明を限定するものではなく、更に、顕微鏡だけでなく、オートフォーカス装置の全般に適用可能なものである。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、測定ビーム照射機構の光学系が、複数の測定ビームを同数の入光点から観測対象物の受光点に同時に照射し、焦点ずれ検出器として、複数の測定ビームに対応する反射光それぞれを受けて焦点ずれを検出する分割光検出器を備えている。また、制御手段は、焦点ずれ検出手段から受ける複数の同時出力に基づいて対物レンズと観測対象物との距離を調節する駆動機構を制御して観測対象物上の対象点に対物レンズの焦点を合わせている。
【0084】
このような構成により、測定ビーム照射機構の光学系が、複数の測定ビームを同数の入光点から観測対象物の受光点に同時に照射できるので、振動源となる回転駆動を要するウェッジプリズムを不要とするのみならず、焦点合わせのための処理時間を短縮できるという効果が得られる。
【0085】
また、複数の入光点それぞれは、相互に、対物レンズの光軸を中心とする円周上でこの光軸と結ぶ180度の角度を成す対向位置を除いて設定されており、具体的には、対物レンズの光軸を中心とする円周上で光軸と結ぶ90度の角度を成す二つの放射状直線により、又は、120度の角度を成す三つの放射状直線により位置設定されている。
【0086】
従って、この構成により、90度角差の測定ビームの場合では、上述した公開公報による四つの入光点の場合と比較して焦点ずれ検出処理が二分の一で済む。また、120度角差の測定ビームの場合では、観測対象物の突起による照射面の垂直壁に対して、死角となる領域が極めて少なくなるという効果が得られる。
【0087】
また、この光学系に、複数の測定ビームそれぞれに対応するシャッタを設けて無効情報が検出された測定ビームの照射を遮断することができる。従って、複数の測定ビームのうちから有効な結果を出力するもののみをシャッタにより選択可能であるので、正確な結果を得ることができると共に、シャッタの駆動は容易であり、作動によって生じる振動は極めて小さいという効果を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態におけるブロック構成を示す図である。
【図2】図1における四分割光検出状態の一形態を示す図である。
【図3】図1において入光点から観測対象物に対する測定ビームの入射状況の一形態を示す図である。
【図4】図3において観測対象物に角柱突起を有する場合の受光スポット状況の一形態を示す図である。
【図5】図3において観測対象物に円柱突起を有する場合の測定ビームに対する一形態を示し死角を説明する図である。
【図6】図1とは別の、本発明の実施の一形態におけるブロック構成を示す図である。
【図7】図6における六分割光検出状態の一形態を説明する図である。
【図8】オートフォーカスを説明するための一例を示す図である。
【図9】測定ビームの入光点を背後にする垂直壁を持つ突起を有する観測対象物の場合での測定ビーム及びその反射光を説明する一例を示す図である。
【図10】測定ビームの入光点に対面する垂直壁を持つ突起を有する観測対象物の場合の測定ビーム及びその反射光を説明する一例を示す図である。
【図11】従来のブロック構成の一例を示す図である。
【図12】図11における四分割光検出状態の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 対物レンズ
10、10−F、10−N、10−PF、10−PN 観測対象物
11 測定ビーム照射源
12、12−A 光分岐プリズム
13 ビームスプリッタ
14、14−A シャッタ
20 合焦点
21 四分割光検出器
21−A 六分割光検出器
22、22−A 焦点ずれ検出部
23、23−A 制御装置
24 位置駆動部
25、25−A シャッタ駆動部
Claims (7)
- 対物レンズを含む観察光学系と、前記対物レンズの光軸から外れた位置を入光点として対物レンズを介して観測対象物に測定ビームを照射して反射光を得る測定ビーム照射機構と、前記観測対象物から反射して対物レンズを介して導かれる前記測定ビームの反射光を受け、受光面上に形成される受光スポットの位置により、対物レンズの合焦点位置からの観測対象物の焦点ずれを検出する焦点ずれ検出手段と、当該焦点ずれ検出手段の出力に基づいて前記対物レンズと観測対象物との距離を調節する駆動機構を制御して観測対象物上の対象点に対物レンズの焦点を合わせる制御手段とを備えたものであって、
前記測定ビーム照射機構に含まれ、前記観測対象物の表面で焦点を結像する一つの受光スポットに複数の測定ビームを同数の前記入光点から同時に照射する光学系と、
前記焦点ずれ検出手段に含まれ、複数の前記測定ビームに対応する観測対象物からの反射光それぞれを同時に受けて焦点ずれを検出する分割光検出器と
を更に備えることを特徴とするオートフォーカス装置。 - 請求項1において、複数の前記入光点それぞれは、相互に、対物レンズの光軸を中心とする円周上で前記光軸と結ぶ180度の角度を成す位置を除いて設定されることを特徴とするオートフォーカス装置。
- 請求項1において、前記入光点は、二つであり、対物レンズの光軸を中心とする円周上で前記光軸と結ぶ90度の角度を成す二つの放射状直線により位置設定されることを特徴とするオートフォーカス装置。
- 請求項1において、前記入光点は、三つであり、対物レンズの光軸を中心とする円周上で前記光軸と結ぶ120度の等角度を成す三つの放射状直線により位置設定されることを特徴とするオートフォーカス装置。
- 請求項1において、前記測定ビーム照射機構に含まれ一つの受光スポットに複数の測定ビームを同時に照射する光学系は、測定ビーム照射光源から出射される一つの測定ビームを複数に分割するプリズム光学系であることを特徴とするオートフォーカス装置。
- 請求項1において、前記光学系は、複数に分割された測定ビームそれぞれに対応して設けられ、複数の測定ビームそれぞれの放射を遮断可能なシャッタを更に備えることを特徴とするオートフォーカス装置。
- 請求項6において、前記制御手段は、前記焦点ずれ検出手段から受ける出力信号の有効/無効を評価し、前記シャッタを制御して無効評価となった測定ビームを遮光し、有効評価の測定ビームのみの結果を選択して観測対象物面上での焦点を合わせるように前記駆動機構を制御することを特徴とするオートフォーカス装置。
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