JP2004077832A - 装置ユニット、現像ユニット及び画像形成装置 - Google Patents

装置ユニット、現像ユニット及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザーサイドでの簡易なメンテナンスにより、長期間にわたる使用でも、画質状態を使用開始時と同等に維持することができる装置ユニット、現像ユニット及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】消耗品が充填された交換可能な筐体状部材と、前記筐体状部材を着脱自在に装着するための受容部と、を有し、かつ、少なくとも前記筐体状部材よりも長い耐用期間または稼動期間が設定された装置ユニットにおいて、前記装置ユニットの受容部に装着されている筐体状部材が取り外される度に、前記受容部には、前記装置ユニットの耐久使用で発生する性能低下に合わせて前記装置ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別の筐体状部材が装着される。
【選択図】図12

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交換可能な消耗部品と、該消耗部品の受容部を有し、少なくとも消耗部品よりも長期間の使用が可能な機能部品とを備える装置ユニット及びその装置ユニットを備える画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本発明は、交換可能な消耗部品と、該消耗部品を装着するための受容部と、を有して、少なくとも消耗部品よりも長期間の使用が可能な機能部品とを備える装置ユニット、現像ユニット及び画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】
電子写真方式を利用した画像形成装置は、感光体表面上に形成された静電潜像を現像してトナー画像とし、そのトナー画像を記録媒体に転写して画像を形成する現像ユニット(装置ユニット)を備えている。その現像ユニットは、スポンジローラ、撹拌ローラ、および現像ローラ等を含む現像器を有する現像ハウジング部(機能部品)と、トナーカートリッジ(消耗部品)とを備えている。
【0004】
画像形成を重ねるに従いトナーカートリッジ内のトナーが消費されるため、ある時期に達すると、トナーカートリッジを交換して新しいトナーを補給しなければならなくなるが、現像器を有する現像ハウジング部は寿命が尽きるまで継続して使用される。すなわち、1台(1基)の現像ユニットに対して、複数個のトナーカートリッジが交換されつつ使用される仕組みになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のように、複数個のトナーカートリッジと現像ユニットとを組合せて使用する場合、トナーカートリッジは、画像形成動作の進展に伴ってカートリッジ内に充填されているトナーが消尽されると、適宜交換されて、未使用のトナーカートリッジに取り換えられる。
【0006】
一方、現像ユニットに充填されている現像剤は長期間の使用によって、現像ユニット内での現像剤とトナーの摩擦帯電に伴って発生する機械的ストレス(現像剤とトナーとの混合・撹拌を行う際の、現像容器壁面や撹拌部材あるいはキャリア同士の接触、衝突、摺動、摩擦)を受ける。
【0007】
現像剤中のトナーについては、トナー表面の外添剤の剥離あるいは離脱、埋没が進行し、実質的にはトナー表面の外添剤が消失した状態となり、流動性の劣化、帯電性能の低下等を発生し、画像形成枚数または現像回数を重ねるにつれて徐々に画質の低下を生じる。
【0008】
従って、1台(1基)の現像ユニットに対して、耐用期間中の画像形成の進展に伴う現像剤特性の変化に合わせて新規に補給する特性が異なるトナーが充填された複数個のトナーカートリッジをセットとして供給するようにし、ユーザー自身がトナーカートリッジの交換を行う際に、現像剤の特性変化に適合するような特性を有するトナーが充填されたトナーカートリッジを適切に選択し、現像剤の特性低下を補うべく交換するような使用形態を適用することができれば、前記のような画質低下の問題を回避できるはずである。
【0009】
しかし、トナーカートリッジの使用順序を番号表示またはカラーマーキング等の手段によって規定しても、複数個のトナーカートリッジの形状は何れも酷似している上、ユーザー自身による適切なトナーカートリッジの選択、適正な使用順序の管理といった負担を強いることになり、実質的には適用できない。
【0010】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、ユーザーサイドでの簡易なメンテナンスにより、長期間にわたる使用でも、画質状態を使用開始時と同等に維持することができる装置ユニット、現像ユニット及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0012】
(1)消耗品が充填された交換可能な筐体状部材と、前記筐体状部材を着脱自在に装着するための受容部と、を有し、かつ、少なくとも前記筐体状部材よりも長い耐用期間または稼動期間が設定された装置ユニットにおいて、
前記装置ユニットの受容部に装着されている筐体状部材が取り外される度に、前記受容部には、前記装置ユニットの耐久使用で発生する性能低下に合わせて前記装置ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別の筐体状部材が装着されることを特徴とする。
【0013】
この構成においては、一基の装置ユニットと複数個の消耗品補充または交換用部材が1セットとして取扱われ、装置ユニットの耐用期間中における性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に装置ユニットの機能及び動作を制御するように複数個の消耗品補充・交換用部材の間に一定の使用順序が関係付けられ、個々の消耗品補充または交換用部材へは装置ユニットの機能及び動作を制御するための内容の異なる制御情報を順次筐体状部材に付与するものとする。
【0014】
従って、ユーザー側では消耗品の補充または交換が必要になった場合に、装置ユニット側の受容部へ嵌合可能な未使用の補充または交換用部材を装着されている使用済の補充または交換用部材と交換するだけでよく、性能維持に関しての装置ユニットの複雑な調整操作や特別な熟練を必要としなくなるため、取り扱いが非常に簡単になり、メンテナンスの手間が省け、かつ、取り換えの誤操作を防ぐこともできる。
【0015】
また、耐久使用等により、装置ユニットの性能低下が発生しても、新たに装着する取り換え用の消耗品補充または交換部材を介した制御情報の変更によって適切に対処することができるため、耐久使用においても、装置ユニットの性能を低下させることなく、使用初期の状態と同程度に維持することができる。
【0016】
(2)トナーが充填された交換可能なトナーカートリッジと、前記トナーカートリッジを着脱自在に装着するための受容部と、を有し、かつ、少なくとも前記トナーカートリッジよりも長期間の使用及び稼動が可能な現像ユニットにおいて、
前記現像ユニットの受容部に装着されているトナーカートリッジが取り外される度に、前記受容部には、前記現像ユニット内の現像剤の性能低下に合わせて前記現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別のトナーカートリッジが装着されることを特徴とする。
【0017】
この構成においては、一基の現像ユニットと複数個のトナーカートリッジが1セットで取扱われ、現像ユニットの耐用期間中における現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に現像ユニットの機能及び動作を制御するように複数個のトナーカートリッジの間に一定の使用順序が関係付けられ、個々のトナーカートリッジには現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容の異なる制御情報が付与されている。
【0018】
従って、ユーザー側ではトナーカートリッジの交換が必要になった場合に、トナーカートリッジ受容部へ嵌合可能な未使用トナーカートリッジを装着されている使用済トナーカートリッジと交換するだけでよく、画質維持に関する現像ユニットの複雑な調整操作や特別な熟練を要することもないため、取り扱いが非常に簡単になり、メンテナンスの手間が省け、かつ、取り換えの誤操作を防ぐこともできる。
【0019】
また、現像剤の性能低下が発生しても、新たに装着する取り換え用のトナーカートリッジを介した制御情報の変更で適切に対処することができ、耐久使用でも現像ユニットの性能を低下させることなく、画質状態を使用初期の状態と同程度に維持することができる。
【0020】
(3)トナーが充填された交換可能なトナーカートリッジと、前記トナーカートリッジを着脱自在に装着するための受容部と、を有し、かつ、少なくとも前記トナーカートリッジよりも長期間の使用及び稼動が可能な現像ユニットにおいて、
前記現像ユニットの受容部に装着されているトナーカートリッジを取り外される度に、前記受容部の形状が更新されるとともに、前記受容部には、前記現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別のトナーカートリッジが装着されることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、一基の現像ユニットと複数個のトナーカートリッジが1セットで取扱われ、現像ユニットの耐用期間中における現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に現像ユニットの機能及び動作を制御するように複数個のトナーカートリッジの間に一定の使用順序が関係付けられ、個々のトナーカートリッジへは現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容の異なる制御情報が付与されている。
【0022】
従って、ユーザー側ではトナーカートリッジ交換が必要になる度に、形状が更新される受容部に適合するように嵌合可能な新しい取り換え用のトナーカートリッジを、装着されている使用済トナーカートリッジと交換するだけで、画質維持に関しての装置の複雑な調整操作や特別な熟練を要することもないため、トナーカートリッジの取り扱いが非常に簡単になり、メンテナンスの手間が省け、かつ、取り換えの誤操作を防ぐこともできる。
【0023】
また、現像剤の性能低下が発生しても、新たに装着する取り換え用のトナーカートリッジを介した制御情報の変更で適切に対処することができ、耐久使用でも現像ユニットの性能を低下させることなく、画質状態を使用初期の状態と同程度に維持することができる。
【0024】
(4)前記受容部は、トナーカートリッジを交換される毎に縮小されることを特徴とする。
【0025】
この構成においては、使用済トナーカートリッジの交換に伴って現像ユニット側の受容部形状、あるいは受容部および挿入開口部の断面形状が縮小されることにより更新される。つまり、単一の現像ユニットに対するトナーカートリッジ装着順序として、先に装着されるトナーカートリッジが、後から装着されるトナーカートリッジより大きく形成されている。
【0026】
このような簡易な構成によって、より確実に所定の使用順序に基づいて未使用トナーカートリッジを間違いなく装着することができ、そのトナーカートリッジに付与されている制御情報に基づいて、現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に制御することで、現像ユニットの機能及び動作を適切に制御することができる。
【0027】
(5)前記現像ユニットからトナーカートリッジを取り外す際に、前記トナーカートリッジを構成する第1の部材が部分的に分離されて該現像ユニット側へ残留することを特徴とする。
【0028】
この構成においては、現像ユニットから使用済トナーカートリッジを取り外す際に、第1の部材が使用済トナーカートリッジから分離されて現像ユニット側へ残留し、前記受容部の形状、あるいは、前記受容部および該受容部に未使用トナーカートリッジを挿入するための挿入開口部の断面形状が更新され、これらの形状に嵌合可能な未使用トナーカートリッジのみが装着される。
【0029】
このような簡易な構成によって、より確実に所定の使用順序に基づいて未使用トナーカートリッジを間違いなく装着することができ、そのトナーカートリッジに付与されている制御情報に基づいて、現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に制御することで、現像ユニットの機能及び動作を適切に制御することができる。
【0030】
(6)前記第1の部材は前記現像ユニット側に係止されることを特徴とする。
【0031】
この構成においては、第1の部材は現像ユニット側へ係止され、現像ユニットから使用済トナーカートリッジを取り外す際に、第1の部材は使用済トナーカートリッジから分離され、現像ユニット側に残留する。
【0032】
このような簡易な構成によって、確実に所定の使用順序に基づいて未使用トナーカートリッジを間違いなく装着することができ、そのトナーカートリッジに付与されている制御情報に基づいて、現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に制御することで、現像ユニットの機能及び動作を適切に制御することができる。
【0033】
(7)請求項2ないし6のいずれか1項に記載の現像ユニットを備えることを特徴とする。
【0034】
この構成においては、現像ユニットから使用済トナーカートリッジを取り外される度に、前記受容部の形状あるいは、受容部および挿入開口部の断面形状に更新され、これらの形状に嵌合可能な未使用トナーカートリッジのみが装着される。このような簡易な構成によって、確実に所定の使用順序に基づいて未使用トナーカートリッジのみを間違いなく装着することができる。
【0035】
また、例えば、各々が異なる形状を有する複数個のトナーカートリッジを交換した時点で1基の現像ユニットが耐用寿命に到達すると設定した場合、前記のような構成によれば、使用限度を越えた現像ユニットの誤使用を確実に防止できる。また、トナーカートリッジの挿入順序を誤ることによって現像ユニットの残寿命を間違って認識してしまうのを防止することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態に係る装置ユニットとその装置ユニットを具備した画像形成装置について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0037】
〔装置ユニットが適用される画像形成装置の動作説明〕
図1は、電子写真方式の画像形成装置14の構成を示し、この画像形成装置14は、画像形成部20、給紙部5および給紙部6を備え、その給紙部5および給紙部6はそれぞれ給紙ローラ7および分離ローラ8を具備し、各給紙部には記録紙(記録媒体)が収納されている。その画像形成部20は、感光体ドラム(感光体)1、帯電器2、レーザー書き込み系3、現像ユニット(装置ユニット)4、レジストローラ9、転写チャージャ10、分離チャージャ11、搬送ベルト12、定着部13を備え、画像形成に係る動作を行う。
【0038】
具体的には、感光体ドラム1が、図1において矢印で示すように、時計方向に回転する過程で、帯電器2により感光体ドラム1の外周面が一様に帯電する。この帯電部分に、原稿画像情報に基づいてレーザー書き込み系3からレーザービームが照射され、感光体ドラム1の周表面に静電潜像が形成される。次いで、該静電潜像に対し、感光体ドラム1の周表面に対面して配置されている現像ユニット4によりトナーを供給し、トナー画像を形成する。
【0039】
一方、給紙部5または給紙部6に収納された記録紙(記録媒体)は、給紙ローラ7によって引き出され、分離ローラ8により一枚ずつ分離して搬送される。記録紙は、その後、停止状態のレジストローラ9のニップ部に当接して待機し、感光体ドラム1の回転周期に同期してレジストローラ9が回転すると、感光体ドラム1の外周に向けて搬送される。
【0040】
感光体ドラム1の周表面上にあるトナー画像は、転写チャージャ10によって記録紙に転写され、分離チャージャ11によって記録紙が感光体ドラム1から分離される。感光体ドラム1から分離した記録紙は、搬送ベルト12によって定着部13に搬送される。定着部13では転写された画像を記録紙上に定着させる。そして、記録紙は排紙ローラ15によって排出部(図示せず)へ搬送される。
【0041】
〔装置ユニットとしての現像ユニット〕
次に、図2に基づいて現像ユニット4を説明する。この現像ユニット4は、現像器47を有する現像ハウジング部(機能部品)41と、カバー形状部材(第1の部材,外枠)63を有するトナーカートリッジ(筐体状部材)42とを備えている。現像ハウジング部41は、ポリスチレン(PS)、アクリルニトリルブタジエンスチレン(ABS)、変性ポリフェニレンオキサイド(M−PPO)等の熱可塑性樹脂を肉厚2〜4mm程度に射出成形されたものである。
【0042】
現像ハウジング部41は、現像器47、トナーカートリッジ受容部46(以下、受容部46と記載する)および現像器47にトナーを供給するトナーホッパ部(図示せず)を有している。現像器47は、スポンジローラ(図示せず)、撹拌ローラ(図示せず)、現像ローラ43、層厚規制ブレード44、および駆動ギア48を備えている。
【0043】
現像ローラ43は、感光体ドラム1(図1参照)の静電潜像にトナーを供給するためものであり、層厚規制ブレード44は現像ローラ43上のトナーの層厚を規制し、駆動ギア48は、駆動モータ(図示せず)等の駆動源から駆動力を受けて現像ローラ43を回転させる。
【0044】
受容部46は、上記トナーホッパ部の上面開口部にトナーカートリッジ42を装着するためのものである。具体的には、受容部46は、現像ハウジング部41の端壁に挿入開口部45を備え、該挿入開口部45からトナーカートリッジ42を挿入することにより、トナーホッパ部の上面にトナーカートリッジ42が装着されるように構成されている。
【0045】
トナーカートリッジ42からトナーホッパ部に供給されたトナーは、上記スポンジローラを介して上記現像器内へ投入される。なお、現像器内部の詳細は図示していないが、トナーとキャリア(鉄粉)とが撹拌ローラによって撹拌され、キャリアに保持されたトナーが現像ローラ43の表面に所定の厚さで現出し、そのトナーは、感光体ドラム1の静電潜像に応じて感光体ドラム1の周表面に電着され、トナー画像が形成されるように構成される。
【0046】
〔装置ユニットへ装着可能な筐体状部材としてのトナーカートリッジ〕
次に、トナーカートリッジ42について、図3ないし図8に基づいて説明する。このトナーカートリッジ42は、矩形または台形の断面形状を有するトナーを収納するための容器であり、PSあるいはM−PPO等の熱可塑性樹脂を肉厚1〜3mm程度に射出成形したものであり、下面に開口部51を有しており、その開口部51の全周にわたってフランジ部(ツバ部)53が形成されている。
【0047】
このフランジ部53は、トナーカートリッジ42全体の剛性を向上させるとともに、トナーカートリッジ42に、後述するフィルムシール52を接着あるいは溶着する際の取付面となり、また、現像ハウジング部41へトナーカートリッジ42を装着する際の係合案内面としても機能する。
【0048】
このように構成されるトナーカートリッジ42に所定量の粉体トナーを充填した後、開口部51は、フィルムシール52(封止部材)によって、例えば両面テープの貼着、接着剤塗布により接着するか、あるいは、熱板溶着法、超音波溶着法により熱溶着する等の方法で閉鎖され、内部のトナーが封止される。
【0049】
そのフィルムシール52には、トナーカートリッジ42の開口面に接着あるいは熱溶着しない余長部分(引き剥がす際の掴み手となる)があり、その部分は折り返され、その先端部は剥離テープ等によってトナーカートリッジ42の適所に固着される。なお、フィルムシール52は、低密度ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の厚さ50〜200μm(ミクロン)程度の可撓性材料からなる。
【0050】
一方、トナーカートリッジ42に設けられたカバー形状部材63は、トナーカートリッジ42を現像ハウジング部41に装着させるためのものであり、密着した状態でトナーカートリッジ42全体を蓋うように構成されている。
【0051】
他方、カバー形状部材63は、一端に開口部66を有し、他端は壁面65として閉鎖された蓋体状に形成され、トナーカートリッジ42は、そのカバー形状部材63に対して、開口部66より挿脱可能となっている。
【0052】
そして、トナーカートリッジ42の一方の側面には取手部61が設けられており、また、カバー形状部材63の開口部66と反対側の壁面65には、フック状の爪(掛止爪)62が一対突設されている。
【0053】
その取手部61は、現像ハウジング部41の挿入開口部45から受容部46(図2参照)へカバー形状部材63を伴ったトナーカートリッジ42を挿入し、トナー使用後には、(カバー形状部材63を受容部46内に残して、)トナーカートリッジ42のみを抜き出すためのものである。
【0054】
一方、カバー形状部材63の爪62は、現像ハウジング部41の受容部46内にカバー形状部材63を係止させ、トナー使用後に、トナーカートリッジ42を抜き出す際に、カバー形状部材63のみを現像ハウジング部41に留めておくためのものである。
【0055】
図4(c)に示すように、一個目のトナーカートリッジ42Aに付随している外枠63Aにおいては、爪62Aは、カバー形状部材63Aの壁面65A上に一対設けられており、この両爪62Aは、現像ハウジング部41の対応する壁面(一端壁面)46Bに配列間隔(ピッチ)P1 に合わせて設けられた二箇所のスロット状の小孔64Aに嵌合掛止し、これにより、カバー形状部材63Aが現像ハウジング部41の受容部46内に係止される。なお、図4(c)は、現像ハウジング部41の上方から見た嵌合掛止部の断面図である。
【0056】
ここで、1基の新品現像ユニット4で使用されるトナーカートリッジ42のトータル個数はあらかじめ設定されており、設定個数のトナーカートリッジ42が使用されると、現像ハウジング部41に設けられた現像器47が寿命に到達し、現像ユニット4は交換時期にあると判断される。
【0057】
なお、1台の現像ユニット4において最後に使用されるトナーカートリッジ42はカバー形状部材63を有しておらず、トナーカートリッジ42のみが現像ハウジング部41に挿入される。
【0058】
上記説明では、トナーカートリッジ42およびカバー形状部材63を組合せた状態で説明を行っているが、それぞれ独立したトナーカートリッジ42およびカバー形状部材63が一体的に組合わされる状態を示した図5(a)および(b)を参照すれば、個々の構造は一層明らかとなる。
【0059】
すなわち、図5(a)および(b)では、現像ユニット4にトナーカートリッジ2を挿入する前に、カバー形状部材63に対してトナーカートリッジ42を組み合わせる過程を示しており、図示のように、トナーカートリッジ42の取手部61を持って、カバー形状部材63の開口部66からトナーカートリッジ42を嵌め込み、図4(a)(b)のように一体化させればよい。
【0060】
2個目のトナーカートリッジ42Bを挿入した場合の爪62Bの係止状態を図6(a)及び(b)に示す。現像ハウジング部41の一端壁面46Bには、一回目に挿入されるトナーカートリッジ42Aの外枠63Aの壁面65Aに設けられた爪62Aの配列間隔(ピッチ)P1 と、二回目に挿入されるトナーカートリッジ42Bの外枠63Bの壁面65Bに設けられた爪62Bの配列間隔(ピッチ)P2 とに合わせて、二対のスロット状の小孔64A及び64Bを設けている(図4(c)参照)。
【0061】
これらの二対のスロット状の小孔64A及び64Bのうち、外側の小孔の対64Aについては、一個目のトナーカートリッジ42Aが挿入された場合に爪62Aが嵌合したままとなり(図4(c)参照)、内側の小孔の対64Bについては、二個目のトナーカートリッジ42Bが挿入された場合に爪62Bが嵌合することになる。
【0062】
なお、一回目に挿入されるトナーカートリッジ42Aの外枠63Aの壁面65Aには、二回目に挿入されるトナーカートリッジ42Bの外枠63Bに設けた爪62Bの配列間隔(ピッチ)P2 に合わせて、一対のスロット状の小孔64B’を設けている。
【0063】
したがって、二個目のトナーカートリッジ42Bを挿入した場合には、トナーカートリッジ42Bの外枠63Bの壁面65Bに設けられた爪62Bは、現像ハウジング部41の一端壁面46Bのスロット状小孔64Bと、外枠63Aの一側壁面65Aに設けられたスロット状小孔64B’とを介して嵌合する(即ち、爪62Bは互いに密着状態で重なり合う二枚の壁面を貫通して嵌合する)ことになり(図6(b)参照)、フック形状となった爪62Bの先端部が一端壁面46Bに引掛り、外枠63Bが係止される。
【0064】
よって、外枠63Aが一個目のトナーカートリッジ42Aに付随する状態で挿入され、このトナーカートリッジ42Aの抜脱操作に伴い現像ハウジング部41の一端壁面46Bに係止されることによって留め置かれても、外枠63Aの壁面65Aが、2個目のトナーカートリッジ42Bの挿入操作の妨げになることがない。そして、三個目のトナーカートリッジ42Cは、外枠63を伴わず、トナーカートリッジ本体(二個目のトナーカートリッジ本体と同一形状である)のみが挿入される。
【0065】
もし、現像ハウジング41へ挿入するカートリッジの順番を誤れば、受容部46内でカートリッジが適正に位置決めされないので、適切にトナー補給を行えないといった不都合が生じることになる(一個目のトナーカートリッジ42Aは現像ハウジングに装着された状態で出荷することが可能なので、この装着順序は誤り難い)。
【0066】
しかし、二個目のトナーカートリッジ42Bを装着すべきところで、三個目トナーカートリッジ42Cを装着してしまうと、一個目のトナーカートリッジ42Aに付随して装着され、現像ハウジング41内に留め置かれた外枠63Aの断面形状に対して、三個目のトナーカートリッジ42Cの断面形状が小さ過ぎるため、過剰なガタが発生し、カートリッジ装着順序が誤っていることがこの時点で作業者に認識されることになる。
【0067】
なお、上記説明では一回目に挿入されるトナーカートリッジ42Aに付随する外枠63Aの壁面65Aに設けた爪62Aの配列間隔P1と、二回目に挿入されるトナーカートリッジ42Bに付随する外枠63Bの壁面65Bに設けた爪62Bの配列間隔P2について、それぞれ対をなす爪の水平方向の対向間隔(ピッチ)を異ならせ、この爪対向間隔に合せて現像ハウジングの壁面の小孔64A及び64Bを設けるように対応しているが、配列間隔P1及びP2の大小関係を上記説明における関係と逆の関係とすることによっても対応することができる。
【0068】
また、爪62の対向間隔を異ならせる方法以外に、異なる実施形態として、外枠63Aの壁面65Aにおける爪62Aと、外枠63Bの壁面65Aにおける爪62Bの高さ方向の取付位置を異ならせ、この爪取付位置に合せて現像ハウジングの壁面の小孔64A及び64Bを設けるよう対応することもできる。
【0069】
この場合については、図7および図8を参照すること。図7および図8は、現像ハウジング部41の側方から見た嵌合部の断面図である。例えば、カートリッジ42のフランジ部53の下面を高さ方向の基準とした爪62の高さ方向の取付位置Hに関して、一回目に装着するトナーカートリッジ42Aの外枠63AでH1とし、二回目に装着するトナーカートリッジ42Bの外枠63BでH2とし、H1とH2に対して大小関係を与えるようにすればよい。
【0070】
さらに、また上記説明を総合すれば、壁面65における爪62の配置については、対向間隔(ピッチ)Pと、基準面からの取付高さHとを、同時に異ならせる設定でもよいことは明らかである。
【0071】
〔現像ユニットが交換時期に達するまでの流れ〕
次に、1台の新品現像ユニット4で使用される複数個のトナーカートリッジ42を交換し、この現像ユニット4が交換時期に達するまでの流れを図9に基づいて説明する。図9(a)に1個目のトナーカートリッジ42aを装着する前の現像ハウジング部41を示し、図9(b)に1個目のトナーカートリッジ専用のカバー形状部材63aを有する使用前のトナーカートリッジ42aを示す。
【0072】
図9(c)に2個目のトナーカートリッジ42bを装着する前の現像ハウジング部41を示し、図9(d)に使用済みのトナーカートリッジ42aならびに2個目のトナーカートリッジ専用のカバー形状部材63bを有する使用前のトナーカートリッジ42bを示す。
【0073】
図9(e)に3個目のトナーカートリッジ42cを装着する前の現像ハウジング部41を示し、図9(f)に使用済みのトナーカートリッジ42bならびに使用前の3個目のトナーカートリッジ42cを示す。図9(g)にトナーカートリッジ42cを装着した現像ハウジング部41を示す。
【0074】
ここでは、1台の新品現像ユニット4で使用されるトナーカートリッジ42の個数は3個に設定されており、設定個数のトナーカートリッジ42が使用されると、現像ハウジング部41に設けられた現像器47が寿命に到達し、現像ユニット4は交換時期にあると判断されるとする。この場合、例えば1台の新品現像ハウジング部41と3個の未使用トナーカートリッジ42とが1セットになって出荷される。
【0075】
1個目のトナーカートリッジ42aおよび2個目のトナーカートリッジ42bは未使用時、すなわち現像ハウジング部41に装着する前は、それぞれカバー形状部材63aおよびカバー形状部材63bを有している。一方、最後に現像ハウジング部41に装着する3個目のトナーカートリッジ42cは未使用時でもカバー形状部材63を有していない。
【0076】
ここで、トナーカートリッジ42aに設けられたカバー形状部材63a、トナーカートリッジ42bに設けられたカバー形状部材63b、およびトナーカートリッジ42cにおける、それぞれの上面の幅をW0、W1、W2、それぞれの高さをH0、H1、H2、それぞれの下面の幅をB0、B1、B2とすると、ぞれぞれの断面形状は以下の関係になるように形成されている。
【0077】
W0>W1>W2、H0>H1>H2、B0>B1>B2
すなわち、トナーカートリッジ42aに設けられたカバー形状部材63aの断面形状を最大として、それ以降は順に断面形状は小さくなっている。
【0078】
また、カバー形状部材63aの断面形状は、トナーカートリッジ42を一度も装着していない新品の現像ハウジング部41における受容部46ならびに挿入開口部45の断面形状(以下、単に受容部46の断面形状と記載する)と、ほぼ一致するようにカバー形状部材63aは形成されている。ただし、厳密には、両者の嵌合動作を円滑に行うために、受容部46の断面形状が若干大きく設定され、カバー形状部材63aの断面形状が若干小さく設定されている。
【0079】
したがって、新品の現像ハウジング部41に装着できるのはカバー形状部材63aを有するトナーカートリッジ42aのみとなる。すなわち、他のトナーカートリッジは断面形状が小さ過ぎるので、現像ハウジング部41内で適切な位置決めを行うことができない。これにより、現像ハウジング部に対するトナーカートリッジのガタが過大であると認識され、操作者が誤って正規装着順序でないトナーカートリッジを装着することを防ぐことができる。
【0080】
未使用のトナーカートリッジ42aが現像ハウジング部41へ装着され、所定位置まで押し込まれると、爪62によってカバー形状部材63aが係止される。画像形成動作に伴ってトナーカートリッジ42a内に充填されていたトナーが全て消費されると、例えば画像形成装置14に設けられた表示手段には次の未使用トナーカートリッジ42bへ交換するように表示され、操作者に指示する。
【0081】
トナーカートリッジ42aをトナーカートリッジ42bに交換するためには、まず、使用済みのトナーカートリッジ42aを現像ハウジング部41から抜去する。ここで、カバー形状部材63aは、現像ハウジング部41に係止状態となっているので、現像ハウジング部41に留まる。これにより、受容部46の断面形状は、トナーカートリッジ42aが装着される前の受容部46の断面形状よりも、カバー形状部材63aの肉厚分に相当する分だけ縮小する。
【0082】
次に、2個目のトナーカートリッジ42bを現像ハウジング部41に挿入する。ここで、トナーを収容したトナーカートリッジ42bを蓋うカバー形状部材63bの断面形状と、トナーカートリッジ42aが現像ハウジング部41から除去されて、カバー形状部材63aが現像ハウジング部41に留まった状態の受容部46の断面形状とは、ほぼ一致するように、カバー形状部材63bは形成されている。これにより、トナーカートリッジ42bは現像ハウジング部41に嵌合する。なお、厳密には、両者の嵌合を円滑に行うために、受容部46の断面積が若干大きく設定され、カバー形状部材63bの断面形状は若干小さく設定されることになる。
【0083】
また、使用済みのトナーカートリッジ42aも、この時点で現像ハウジング部41への装着は可能であるが、使用済みトナーカートリッジとして容易に認識され得る。すなわち、使用済みのトナーカートリッジ42aを装着したとしても、例えば画像形成装置14に設けられた表示手段には、エラーメッセージとして出力されるか、またはトナーカートリッジ交換を指示されるためである。
【0084】
一方、未使用の3個目のトナーカートリッジ42cはトナーカートリッジ42bよりも小さい断面形状となっているので、この時点で現像ハウジング部41へ装着することはできない(寸法的には、開口部を通過可能であるが、現像ハウジング部41内でカートリッジの適切な位置決めを行うことができない)。
【0085】
未使用のトナーカートリッジ42bを受容部46の所定位置まで押し込むと、爪62によってカバー形状部材63bが係止され、トナーカートリッジ42bは現像ハウジング部41へ装着される。なお、カバー形状部材63bの爪62は、カバー形状部材63aの爪62の取付間隔(ピッチ)よりも狭められ、取付位置がトナーカートリッジ42bの中央寄りに設定される。カバー形状部材63bの爪62が嵌合する現像ユニットの端部壁面に設けられるスロット状の小穴も、カバー形状部材63bの爪62の取付間隔に合致するように設けられている。
【0086】
画像形成動作に伴ってトナーカートリッジ42b内に充填されていたトナーが全て消費されると、例えば画像形成装置14に設けられた表示手段には次の未使用トナーカートリッジ42cへ交換するように表示され、操作者に指示する。
【0087】
トナーカートリッジ42bをトナーカートリッジ42cに交換するためには、まず、使用済みのトナーカートリッジ42bを現像ハウジング部41から抜去する。ここで、カバー形状部材63bは、現像ハウジング部41に係止状態となっているので、現像ハウジング部41に留まる。これにより、受容部46の断面形状は、トナーカートリッジ42bが装着される前の受容部46の断面形状よりも、カバー形状部材63bの肉厚分に相当する分だけ縮小する。
【0088】
次に、3個目のトナーカートリッジ42cを現像ハウジング部41に挿入する。3個目のトナーカートリッジ42cに関しては、トナーカートリッジ42aおよび42bのようなカバー形状部材63は有していないが、トナーカートリッジ42cの断面形状と、トナーカートリッジ42bが現像ハウジング部41から除去されて、カバー形状部材63bが現像ハウジング部41に留まった状態の受容部46の断面形状とは、ほぼ一致するように、トナーカートリッジ42cは形成されている。
【0089】
これにより、トナーカートリッジ42cは現像ハウジング部41に嵌合する。なお、厳密には、両者の嵌合を円滑に行うために、受容部46の断面積が若干大きく設定され、カバー形状部材63bの断面形状は若干小さく設定されることになる。
【0090】
一方、使用済みのトナーカートリッジ42bも、この時点で現像ハウジング部41への装着は可能であるが、使用済みトナーカートリッジとして容易に認識され得る。すなわち、使用済みのトナーカートリッジ42bを装着したとしても、例えば画像形成装置14に設けられた表示手段には、エラーメッセージとして出力されるか、またはトナーカートリッジ交換を指示されるためである。
【0091】
未使用のトナーカートリッジ42cを受容部46の所定位置まで押し込むと、トナーカートリッジ42bは現像ハウジング部41へ装着される。トナーカートリッジ42cは、現像ハウジング部41に装着するために、トナーカートリッジ42bから、カバー形状部材63bを除去した構成になっている。
【0092】
画像形成動作に伴ってトナーカートリッジ42c内に充填されていたトナーが全て消費されると、例えば画像形成装置14に設けられた表示手段によって、次の未使用現像ユニット4へ交換するように操作者に指示する。
【0093】
〔トナーカートリッジへ制御情報を付与する方法〕
個々のトナーカートリッジ42に、現像ユニット4の機能及び動作を制御するための内容の異なる制御情報を付与するために、EEPROM、フラッシュメモリ、強誘電体メモリ等の不揮発性の情報記憶素子(以下、記憶素子という)を使用する。この記憶素子は、トナーカートリッジ42上の適所に固設する。この記憶素子は、トナーカートリッジ42の外面側に設けることも可能であるが、トナーカートリッジ42の内面側(容器の内部)に設ければ、トナーカートリッジ42の梱包・輸送等の際における破損・破壊に対する安全性を向上することができる。
【0094】
そして、このトナーカートリッジ42が装着される現像ユニット側に、上記記憶素子に記憶された制御情報を読取る読取手段(複数個の電極板または端子等を介した通電の有無等による)を設け、その読取手段によって読取った制御情報に基づいて、現像ユニットや画像形成装置本体の制御を行う。ここでいう制御情報とは、例えばトナーカートリッジ42の製造元コード、トナーカートリッジ42のシリアル番号(製品ロット番号)、適合する画像形成装置の本体製品名・型番、現像条件・転写条件・定着条件などである。
【0095】
〔制御情報の伝達方法〕
(接触式)
接触式の制御情報伝達方法では、現像ユニット4へのトナーカートリッジ42の装着操作と同時に、トナーカートリッジ42上の記憶素子と画像形成装置側の制御手段との間で電極板または端子を介した電気回路が形成され上記記憶素子に蓄積されている制御情報が画像形成装置の制御手段へと送出される。
【0096】
具体的には、例えば、トナーカートリッジ42のフランジ部(鍔部)等に複数枚の電極板や端子を設け、これらの電極板や端子に、上記記憶素子を制御する信号線、データの入出力を行うデータ線、電力を供給する電源線等の各線を接続させる。
【0097】
一方、このトナーカートリッジ42が装着される現像ユニット4のカートリッジ装着部の先端部側においては、トナーカートリッジ42に設けた上記記憶素子に記憶されているデータを読取るための読取手段として、例えば、トナーカートリッジ42のフランジ部に設けた電極板や端子に対応するように、複数枚の読取電極板または端子を設ける。
【0098】
そして、トナーカートリッジ42を現像ユニット4に装着すると、トナーカートリッジ側に設けた複数枚の電極板または端子と、これに対応して設けた現像ユニット側の複数枚の電極板または端子とが互いに圧接し、接続され、電気回路を構成する。
【0099】
例として、図10に示すように、トナーカートリッジ42は、箱型の周知のものであり、図中下方が開口し、トナー充填後にその開口部51がシールで密閉されている。そして、図示しない複写機本体に矢印で示すような方向で挿入して現像ユニット4へ装着した後、上記シールを取り外して現像ユニット4へトナーを補給する。ここでは、このトナーカートリッジ42の装着方向先端側のフランジ部53に記憶素子71を取り付ける。
【0100】
上記記憶素子71の中に次のプログラム及びデータが記憶されている。このプログラムは装置本体に対し、記憶素子71のROMに記憶されているデータを読み出すよう命令するプログラムを持つ。また、複写機本体の各種の画像形成条件(帯電条件、露光条件、現像条件(バイアス、トナー濃度など)、転写条件など)を、現像剤の性能低下に合った内容とする場合に、予め装置内に持っている作像プログラムを変更するプログラムや書替え用の作像プログラムを記憶させておく。
【0101】
上記データとしては、トナーカートリッジ42の中に収納されたトナーの種類や特性を示すデータが記録されている。また、トナーの特性は、トナーの製造時の特性値を示すデータ等で、画像作成に影響する条件であればデータとしてそれを書き込んでおく。このデータを記憶させておけば、記憶素子71からのデータを読んで、例えば、複写機の画像形成条件を補正するよう制御することができ、良好な画像を得ることができる。
【0102】
図11は、複写機内の制御回路のブロック図である。複写機本体には、データ読み取り・書込制御回路122、内部メモリ123、表示制御回路124、表示装置125、複写制御回路126、複写条件設定手段127などが設けられている。上記データ読み取り・書込制御回路122が、図示しないコネクタ及び記憶素子の電極板または端子等を介してトナーカートリッジ42のROM121に接続され、このROM121内のプログラムを読み取って、そのプログラム内容を実行するようになっている。
【0103】
上記複写機側内部メモリ123には企業コード例えば『(公序良俗違反につき不掲載)』に対応した上述のメッセージ「GENUINE (公序良俗違反につき不掲載) TONER CARTRIDGE IS INSTALLED.」に対応するデータや、複写制御をコントロールするプログラム等が記憶されている。上記表示制御回路124は表示装置125を制御するものである。複写制御回路126は、例えば現像バイアス電圧を変更するように複写条件設定手段127をコントロールする。
【0104】
上記のように、記憶素子71に記憶されているデータの読取りだけでなく、この記憶素子71にデータを書き込むための信号線を設け、メインテナンスに必要な印字枚数等のデータを、この記憶素子71に書き込むことも可能であり、このようなデータを書き込むことによってトナーカートリッジ42や装置の使用状況の把握等を容易におこなうことができる。
【0105】
(非接触式)
非接触式の制御情報伝達方法では、現像ユニット4へのトナーカートリッジ42の装着操作と同時に、上記記憶素子71に蓄積されている制御情報を非接触式(無線的手段)で画像形成装置14の制御手段へ送信する。
【0106】
例えば、図12(a)(b)に示すように、トナーカートリッジ42の適所に設けられた通信装置(容器側通信手段)T1と、現像ユニット4または画像形成装置14の本体に設けられた通信装置(本体側通信装置)T2と、の間で情報の送受信(双方向通信)を行えるようになっている。
【0107】
通信装置T1は、アンテナ131、送受信回路132、CPU133、ROM134、およびRAM135から構成される。
【0108】
RAM135は強誘電体メモリ(FRAM)からなり、トナーカートリッジ42に関する情報が格納されている。ここでいう情報とは、例えばトナーカートリッジ42の製造元コード、トナーカートリッジ42のシリアル番号(製品ロット番号)、適合する複写機やプリンター、ファクシミリなどの本体製品名・型番、トナーカートリッジ42内に充填されているトナーの種類・現像条件・転写条件・定着条件などである。RAM135内には、これらの情報と、その他随時必要に応じて書き込まれる情報とを合わせたメモリマップが形成されている。
【0109】
強誘電体メモリは不揮発性であるのでトナーカートリッジ42の情報の保持性に優れるとともに、EEPROMやフラッシュメモリといった他の不揮発性メモリと比較して高速度の情報書き換えが可能であって、これを制御するCPU133の負担を大幅に軽減することができる。また、一兆回以上の書き換えが可能という優れた書き換え耐久性を有しているため長寿命である。
【0110】
送受信回路132は、RAM135から読み出された必要な情報を所定の変調方式でアンテナ131から送信する送信回路と、アンテナ131で受信した電波をRAM135に書き込まれる情報の形式に復調する受信回路とからなる。また、送受信回路132は通信装置T2から送られる通信装置T1への電力供給用の電磁波を受信する機能も有している。
【0111】
CPU133は、ROM134に格納されているプログラムに従って、RAM135に格納されている情報の読み出し、RAM135への情報の書き込み、通信装置T1内での情報の転送といった情報の流れと、その情報を用いた演算とを制御する。また、送受信回路132に対しては、送信回路と受信回路とを切り換え、送受信動作および待機状態の動作を制御する。
【0112】
情報の送信にあたっては、送信開始後これを連続的に行うようにすれば、連続信号の送信ですむので送信の制御が簡単になる。一方、情報の送信を間欠的に継続して行えば、間欠信号を送ることになるので省電力化を図ることができる。どちらの送信形態を用いるかは、ユーザによって自由に選択される。
【0113】
一方、通信装置T2は、アンテナ141、送受信回路142、検知回路143、CPU144、ROM145、RAM146、表示部147、および警告部148から構成される。
【0114】
送受信回路142は、RAM146から読み出された必要な情報を所定の変調方式でアンテナ141から送信する送信回路と、アンテナ141で受信した電波をRAM146に書き込まれる情報の形式に復調する受信回路とからなる。検知回路143は、トナーカートリッジ42が画像形成装置14の所定位置に装着されると、これを電気的、機械的、あるいは光学的に検知して、CPU144に検知信号を出力する。
【0115】
表示部(報知手段)147は、通信装置T1と通信装置T2との双方向通信の進行状況や結果を、通信装置T2の外部に設けられた表示パネルに文字や画像を用いて表示させるものである。警告部(報知手段)148は、上記双方向通信の途中や終了後などに、通信装置T2の外部に設けられたスピーカから必要に応じて音声等を用いてユーザに対して警告を発するものである。
【0116】
CPU144は、検知回路143からトナーカートリッジ42が装着されたことを示す検知信号を受け取ると、ROM145に格納されているプログラムに従って、RAM146に格納されている情報の読み出し、RAM146への情報の書き込み、通信装置T2内での情報の転送といった情報の流れと、その情報を用いた演算とを制御する。
【0117】
また、送受信回路142に対しては、送信回路と受信回路とを切り換え、送受信動作および待機状態の動作を制御する。さらに、表示部147および警告部148に対する動作指令を行う。加えて、CPU144は通信装置T1と通信装置T2との双方向通信の結果から、トナーカートリッジ42の画像形成装置14の本体に対する適合性等を判定する制御手段としての機能を有する。
【0118】
上記の接触式の場合と同様に、トナーカートリッジ42上の記憶素子71から画像形成装置14の制御手段へ一方的に制御情報を送出するだけでなく、上記記憶素子71に対して、例えば使用履歴等の新たな管理情報追加・内容変更や、記憶素子71に蓄積されている情報の全部または部分的な消去操作等双方向での情報授受が行われる形態とすることもでき、トナー補給が完了したトナーカートリッジ42の通信装置T1に対し、そのトナーカートリッジ42の履歴情報、例えばトナー補給(トナーカートリッジ42の交換)が実施された日時、そのトナーカートリッジ42が空容器であるという内容、トナー補給先の本体製品名・型番などを送受信回路142から送信させる。通信装置T1は、この履歴情報を受信するとRAM135に書き込むようになっている。このようにして、トナーカートリッジ42の情報は最新の情報に更新されていく。
【0119】
このような非接触式では、トナーカートリッジ42は画像形成装置14の本体と無線で双方向通信を行うことが可能であるため、トナーカートリッジ42と装置本体との間で電気回路などを構成することによる取り付け方法の制限を受けることがなく、取付時の自由度が向上する。また、これに伴ってトナーカートリッジ42が形状的に簡略化された構造となることによる省スペース化や、電極板や端子(コネクタ)の類が不要となるため耐久性向上を図ることができる。さらに、トナーカートリッジ42や装置本体がトナーなどによって汚染されても通信障害を発生することがなく、トナーカートリッジ42の装置本体への装着時に自動的に通信が行われるので、煩雑な手間が省ける。
【0120】
〔制御情報の種類〕
現像ユニット4の耐久使用に伴い発生する現像剤の性能低下による弊害を抑制するために、交換可能なトナーカートリッジ42が保有する制御情報としては下記のようなものがある。
【0121】
(1)現像電位差 → 感光体ドラム1の初期化帯電電位Vo(主帯電器のグリッド電極及びシールド電極への印加電圧)、像露光の照射量・照射強度及び現像バイアスが現像電位差を決定する要素となる。
【0122】
(2)トナー帯電量 → 2成分現像方式では、トナー帯電量Qを制御するために、トナー濃度Tcを一定に保つ。また、1成分現像方式では、現像スリーブ上のトナーの規制方法(規制部材の当接力強弱)によって対応する。
【0123】
(3)トナー濃度センサの閾値、またはセンサ出力の補正量 → 上記トナー帯電量Qを制御するために、トナー濃度Tcを一定に維持するために制御する要素。
【0124】
帯電レベル差による、画像濃度差を吸収するために、次のような制御を行う。画像濃度は感光体ドラム1へのトナー付着量Moと略比例関係にある。感光体ドラム1へのトナー付着量Moは、一般に、感光体表面電位Vpと現像バイアスVbとの差である現像電位差ΔVと比例関係にあり、そして、現像スリーブ上におけるトナー帯電量Qと反比例関係にある。
【0125】
また、2成分現像方式のでは上記トナー帯電量Qが、トナー濃度Tcと反比例関係にある。したがって、上記現像電位差ΔV及びトナー帯電量Qを一定に制御すると、トナー付着量Moを一定に保ち、一定の画像濃度が得られるようになる。トナー帯電量Qを制御するにあたり、2成分現像方式では、トナー濃度Tcを一定に保持し、また1成分現像方式では、現像スリーブ上へのトナーの規制方法(当接力)によって対応する。
【0126】
しかし、現像ユニット4の耐久使用に伴い、現像剤の帯電能力が低下すると、トナー濃度Tcやトナーの規制方法を同一にしておいても、トナー帯電量Qが変動し、画像濃度が変化する。そこで、一定の画像濃度を得るために、上記現像電位差ΔVを変化させ、トナー付着量Moが一定に保たれるように制御する。すなわち、トナー帯電量Qが低下する場合には、現像電位差ΔVを減少する方向へと制御し、またトナー帯電量Qが上昇する場合には、現像電位差ΔVを増加する方向へと制御する。
【0127】
さらに、2成分現像方式では上記のように現像電位差ΔVの変化によって制御する他に、トナー濃度Tcの変化によって、トナー帯電量Qひいてはトナー付着量Moを一定に保ち、一定の画像濃度を得る制御とすることも可能である。
【0128】
なお、この制御情報は、現像ユニット4に関わる制御情報に制限されることなく、画像形成に関わる他の手段、例えば、帯電器、像露光系、転写帯電器あるいは定着部に対する制御情報とすることもできる。
【0129】
制御情報の内容は、耐久使用に伴う現像剤の性能劣化で発生する画質低下を補完または抑制する要素や条件に関わるものであれば、単一の画像形成手段に係る制御情報または複数の画像形成手段に係る組み合わせた制御情報とすることもできる。
【0130】
また、一台(基)の現像ユニット4に対して、セットで扱われるトナーカートリッジ42全てについて同一画像形成手段に係る制御情報を内容的に異ならせる以外に、交換されるトナーカートリッジ42毎に制御情報を付与する画像形成手段の数や内容が異なってもよい。つまり、一台(基)の現像ユニット4に対して、セット扱いされるトナーカートリッジ42に関しては、制御情報の内容の増減を全く自由に行うことができる。
【0131】
以上のような1台の新品現像ハウジング部41と、現像ユニット4の機能及び動作を制御するための相互に内容が異なる制御情報を付与された3個の未使用トナーカートリッジ42a、42b、42cを1セットとすれば、3回のトナーカートリッジ装着が順次行われる。この結果、使用中の現像ハウジング部41に設けられた現像器47が収容している現像剤が現像中に機械的ストレスを受けることで発生する現像剤の性能劣化に伴う画質低下発生を、適切なトナーカートリッジ選択、適正なカートリッジ使用順序の管理といったユーザーへの負担を回避しながら防止することができる。
【0132】
なお、本発明は、画像形成装置を、図1に示す構成に限定するものではなく、トナー等の消耗品が充填された交換可能なトナーカートリッジ等の筐体状部材と、前記筐体状部材を着脱可能に装着するための受容部と、を有して、少なくとも前記筐体状部材よりも長い耐用期間または稼動期間を設定された装置ユニットを備える画像形成装置であれば、その構成や形式の如何を問わず、本発明を適用することができる。
【0133】
また、本実施形態では、現像ユニットを装置ユニットとして説明しているが、本発明は、これに限定されるものではなく、少なくとも、消耗品が充填された交換可能な筐体状部材と、前記筐体状部材を着脱可能に装着するための受容部と、を有し、かつ、前記筐体状部材よりも長い耐用期間または稼動期間を設定された装置ユニットであれば、その機能や目的、構成、形式等の如何を問わず、本発明を適用することができる。
【0134】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0135】
(1)装置ユニットの受容部に着脱自在に装着されている筐体状部材が取り外される度に、前記受容部には、装置ユニットの耐久使用で発生する性能低下に合わせて前記装置ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別の筐体状部材を装着するので、一基の装置ユニットと複数個の筐体状部材を1セットとして取り扱うことができ、装置ユニットの耐用期間中における性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に装置ユニットの機能及び動作を制御するように複数個の消耗品補充・交換用部材の間に一定の使用順序を関係付け、個々の消耗品補充または交換用部材へは装置ユニットの機能及び動作を制御するための内容の異なる制御情報を順次筐体状部材に付与することができる。
【0136】
従って、ユーザー側では消耗品の補充または交換が必要になった場合に、装置ユニット側の受容部へ嵌合可能な未使用の補充または交換用部材を装着されている使用済の補充または交換用部材と交換するだけでよく、性能維持に関しての装置ユニットの複雑な調整操作や特別な熟練を必要としなくなるため、取り扱いが非常に簡単になり、メンテナンスの手間が省け、かつ、取り換えの誤操作を防ぐこともできる。
【0137】
また、耐久使用等により、装置ユニットの性能低下が発生しても、新たに装着する取り換え用の消耗品補充または交換部材を介した制御情報の変更によって適切に対処することができるため、耐久使用においても、装置ユニットの性能を低下させることなく、使用初期の状態と同程度に維持することができる。
【0138】
(2)現像ユニットの受容部に装着されているトナーカートリッジが取り外される度に、前記受容部には、前記現像ユニット内の現像剤の性能低下に合わせて前記現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別のトナーカートリッジを装着するので、一基の現像ユニットと複数個のトナーカートリッジが1セットで取扱うことができ、現像ユニットの耐用期間中における現像剤の性能低下に伴って発生する弊害を抑制する方向に現像ユニットの機能及び動作を制御するように複数個のトナーカートリッジの間に一定の使用順序が関係付け、個々のトナーカートリッジには現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容の異なる制御情報を付与することができる。
【0139】
従って、ユーザー側ではトナーカートリッジの交換が必要になった場合に、トナーカートリッジ受容部へ嵌合可能な未使用トナーカートリッジを装着されている使用済トナーカートリッジと交換するだけでよく、画質維持に関する現像ユニットの複雑な調整操作や特別な熟練を要することもないため、取り扱いが非常に簡単になり、メンテナンスの手間が省け、かつ、取り換えの誤操作を防ぐこともできる。
【0140】
また、現像剤の性能低下が発生しても、新たに装着する取り換え用のトナーカートリッジを介した制御情報の変更で適切に対処することができ、耐久使用でも現像ユニットの性能を低下させることなく、画質状態を使用初期の状態と同程度に維持することができる。
【0141】
(3)現像ユニットの受容部に装着されているトナーカートリッジが取り外される度に、前記受容部の形状が更新されるとともに、前記受容部には、前記現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別のトナーカートリッジが装着されるので、一基の現像ユニットと複数個のトナーカートリッジが1セットで取扱うことができ、現像ユニットの耐用期間中における現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に現像ユニットの機能及び動作を制御するように複数個のトナーカートリッジの間に一定の使用順序を関係付け、個々のトナーカートリッジへは現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容の異なる制御情報を付与することができる。
【0142】
従って、ユーザー側ではトナーカートリッジ交換が必要になる度に、形状が更新される受容部に適合するように嵌合可能な新しい取り換え用のトナーカートリッジを、装着されている使用済トナーカートリッジと交換するだけで、画質維持に関しての装置の複雑な調整操作や特別な熟練を要することもないため、トナーカートリッジの取り扱いが非常に簡単になり、メンテナンスの手間が省け、かつ、取り換えの誤操作を防ぐこともできる。
【0143】
また、現像剤の性能低下が発生しても、新たに装着する取り換え用のトナーカートリッジを介した制御情報の変更で適切に対処することができ、耐久使用でも現像ユニットの性能を低下させることなく、画質状態を使用初期の状態と同程度に維持することができる。
【0144】
(4)使用済トナーカートリッジの交換に伴って現像ユニット側の受容部形状、あるいは受容部および挿入開口部の断面形状が縮小されることにより更新される簡易な構成によって、より確実に所定の使用順序に基づいて未使用トナーカートリッジを間違いなく装着することができ、そのトナーカートリッジに付与されている制御情報に基づいて、現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に制御することで、現像ユニットの機能及び動作を適切に制御することができる。
【0145】
(5)現像ユニットから使用済トナーカートリッジを取り外す際に、第1の部材が使用済トナーカートリッジから分離されて現像ユニット側へ残留し、前記受容部の形状、あるいは、前記受容部および該受容部に未使用トナーカートリッジを挿入するための挿入開口部の断面形状が更新され、これらの形状に嵌合可能な未使用トナーカートリッジのみが装着され簡易な構成によって、より確実に所定の使用順序に基づいて未使用トナーカートリッジを間違いなく装着することができ、そのトナーカートリッジに付与されている制御情報に基づいて、現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に制御することで、現像ユニットの機能及び動作を適切に制御することができる。
【0146】
(6)第1の部材は現像ユニット側へ係止され、現像ユニットから使用済トナーカートリッジを取り外す際に、第1の部材は使用済トナーカートリッジから分離され、現像ユニット側に残留する簡易な構成によって、確実に所定の使用順序に基づいて未使用トナーカートリッジを間違いなく装着することができ、そのトナーカートリッジに付与されている制御情報に基づいて、現像剤の性能低下に伴い発生する弊害を抑制する方向に制御することで、現像ユニットの機能及び動作を適切に制御することができる。
【0147】
(7)現像ユニットから使用済トナーカートリッジを取り外される度に、前記受容部の形状あるいは、受容部および挿入開口部の断面形状に更新され、これらの形状に嵌合可能な未使用トナーカートリッジのみが装着される簡易な構成によって、確実に所定の使用順序に基づいて未使用トナーカートリッジのみを間違いなく装着することができる。
【0148】
また、例えば、各々が異なる形状を有する複数個のトナーカートリッジを交換した時点で1基の現像ユニットが耐用寿命に到達すると設定した場合、前記のような構成によれば、使用限度を越えた現像ユニットの誤使用を確実に防止できる。また、トナーカートリッジの挿入順序を誤ることによって現像ユニットの残寿命を間違って認識してしまうのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかる画像形成装置の構成説明図である。
【図2】同装置ユニットとしての現像ユニットの分解斜視図である。
【図3】同トナーカートリッジの斜視図と断面図である。
【図4】同第1の部材と一体のトナーカートリッジの斜視図と要部断面図である。
【図5】同第1の部材にトナーカートリッジを組み合わせる工程の説明図である。
【図6】同トナーカートリッジ挿入時の説明図である。
【図7】同異なるトナーカートリッジの要部断面図である。
【図8】同トナーカートリッジ挿入時の説明図である。
【図9】同現像ユニットの交換時期に達するまでの流れの説明図である。
【図10】同記憶素子を取り付けたトナーカートリッジの斜視図である。
【図11】同画像形成装置内の制御系統ブロック図である。
【図12】同カートリッジ側と装置本体側の制御系統ブロック図である。
【符号の説明】
4−装置ユニット,現像ユニット
42−筐体状部材,トナーカートリッジ
46−受容部
61−第1の部材

Claims (7)

  1. 消耗品が充填された交換可能な筐体状部材と、前記筐体状部材を着脱自在に装着するための受容部と、を有し、かつ、少なくとも前記筐体状部材よりも長い耐用期間または稼動期間が設定された装置ユニットにおいて、
    前記装置ユニットの受容部に装着されている筐体状部材が取り外される度に、前記受容部には、前記装置ユニットの耐久使用で発生する性能低下に合わせて前記装置ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別の筐体状部材が装着されることを特徴とする装置ユニット。
  2. トナーが充填された交換可能なトナーカートリッジと、前記トナーカートリッジを着脱自在に装着するための受容部と、を有し、かつ、少なくとも前記トナーカートリッジよりも長期間の使用及び稼動が可能な現像ユニットにおいて、
    前記現像ユニットの受容部に装着されているトナーカートリッジが取り外される度に、前記受容部には、前記現像ユニット内の現像剤の性能低下に合わせて前記現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別のトナーカートリッジが装着されることを特徴とする現像ユニット。
  3. トナーが充填された交換可能なトナーカートリッジと、前記トナーカートリッジを着脱自在に装着するための受容部と、を有し、かつ、少なくとも前記トナーカートリッジよりも長期間の使用及び稼動が可能な現像ユニットにおいて、
    前記現像ユニットの受容部に装着されているトナーカートリッジを取り外される度に、前記受容部の形状が更新されるとともに、前記受容部には、前記現像ユニットの機能及び動作を制御するための内容が異なる制御情報を保有する別のトナーカートリッジが装着されることを特徴とする現像ユニット。
  4. 前記受容部は、トナーカートリッジを交換される毎に縮小されることを特徴とする請求項2または3に記載の現像ユニット。
  5. 前記現像ユニットからトナーカートリッジを取り外す際に、前記トナーカートリッジを構成する第1の部材が部分的に分離されて該現像ユニット側へ残留することを特徴とする請求項4に記載の現像ユニット。
  6. 前記第1の部材は前記現像ユニット側に係止されることを特徴とする請求項5に記載の現像ユニット。
  7. 請求項2ないし6のいずれか1項に記載の現像ユニットを備えることを特徴とする画像形成装置。
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