JP2004075594A - 経口用ウコン類組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的低コストにして、ウコン類に含まれる有効な多数の精油成分をそのまま残存,保有させ、しかも口中に含んだときに苦味,しびれ感等の発現がなく、服用し易くした経口用ウコン類組成物を提供する。
【解決手段】ウコン類と緩衝作用が働く緩衝剤混合物とを含有し、該ウコン類がウコンと春ウコンとガジュツからなる群より選択される少なくとも一種とし、また該緩衝剤混合物が弱酸と弱塩基とで形成され、水に溶解させたときにpHが8.0〜9.5の範囲内とする。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は医薬品や健康食品等として口を通して取り入れられる経口用ウコン類組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウコン類は医薬品として肝臓炎,胆道炎等の利胆薬や芳香性健胃薬などに用いられ、また古来より漢方薬的な民間薬としても重用されてきた。例えばすりおろして内服する方法があり、この方法は有効成分が殆ど損なわれることがなく最も好ましい方法であるといわれてきた。また乾燥後粉末化して水やお茶で服用する方法もとられてきた。
しかしながら、すりおろしし生のまま服用したり単に乾燥,粉末化したりするだけでは、味と臭い等に問題があった。ウコン類は特有の苦味,渋みやしびれ感を示すことから、その有用性を認識,理解しつつも服用が困難であるため敬遠されるきらいがあった。そこで、これまで苦味等の除去方法が種々提案されてきた。
例えば、ウコン類粉末に適当な増量剤,結合剤を添加して造粒し、顆粒状となして製剤化する方法(第1の方法)、或いは特開平10−84908号公報開示技術で、ウコン類の苦味成分と考えられる精油成分を発酵法により除去したり(第2の方法)またはアルコール類に浸漬したり(第3の方法)、または特開2000−228966号公報開示技術にあるような有機溶媒で抽出除去する方法(第4の方法)等が提案されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前記第1の方法で述べた増量剤,結合剤を添加して造粒し、顆粒状となして製剤化する方法は、服用後、ウコン類の苦味成分と考えられている精油成分が口中で溶解しないようにできるだけ固い顆粒を製することが必要であり、さらに微粉末は除去しなければならなかった。いくら固い顆粒であっても口中に取り残されたときには、じわじわと溶解した精油成分が苦味としびれ感を発し、服用者はこれに悩まされることとなった。また硬い顆粒が口中で違和感を醸し、不快感を味わうことになった。さらにいえば、固い顆粒化形成によって、胃腸管内で顆粒が崩壊しない可能性があった。
前記第2の方法で述べた精油成分を発酵法により除去する方法は苦味がなくなるが、精油成分を含まなくなった(表1参照)。前記第3,第4の方法で述べたアルコール類に浸漬したり有機溶媒で抽出除去したりする方法でも、クルクミン以外の精油成分がほとんど失われてしまう問題があった。ウコン類は有効成分として主たるクルクミンの他に、多くの化学的に未知の成分などを主体とする精油成分等を含有するといわれている。したがって特有な味を隠蔽,除去した結果、有効性が大幅に失われ、期待される有用性が損なわれることになった。
その他、医薬品技術に見られる被覆などによるマスキング技術、アミノ酸系合成剤添加等があるが、これらは設備費,人件費等にコストがかかり、ウコン類組成物のような製品価格が安いものに適用できなかった。
【0004】
本発明は上記問題点を解決するもので、比較的低コストにして、ウコン類に含まれる有効な多数の精油成分をそのまま残存,保有させ、しかも口中に含んだときに苦味,しびれ感等の発現がなく、味を改良し服用し易くした経口用ウコン類組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、請求項1の発明の要旨は、ウコン類と、緩衝作用が働く緩衝剤混合物と、を含有することを特徴とする経口用ウコン類組成物にある。請求項2の発明たる経口用ウコン類組成物は、請求項1で、緩衝剤混合物が弱酸と弱塩基とで形成されることを特徴とする。
請求項3の発明たる経口用ウコン類組成物は、請求項1又は2で、固形状にして、水に溶解させたときにpHが8.0〜9.5の範囲内にあることを特徴とする。請求項4の発明たる経口用ウコン類組成物は、請求項1又は2で、液状にして、pHが8.0〜9.5の範囲内にあることを特徴とする。
請求項5の発明たる経口用ウコン類組成物は、請求項2で、弱酸が乾燥時に固形状を示す有機酸であることを特徴とする。
請求項6の発明たる経口用ウコン類組成物は、請求項2で、弱塩基が乾燥時に固形状を示すリン酸塩であることを特徴とする。
請求項7の発明たる経口用ウコン類組成物は、請求項1乃至6で、ウコン類がウコンと春ウコンとガジュツからなる群より選択される少なくとも一種であることを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明のごとく、ウコン類に、緩衝作用が働く緩衝剤混合物を含有させれば、精油成分をそのまま取り込みながら、緩衝剤のpH調整によって苦味成分やしびれ感を誘発させる精油成分の溶解を容易に防止できる。
請求項2の発明のごとく、緩衝剤混合物が弱酸と弱塩基とで形成されると、比較的低コストで所望のpH値の調整,制御が容易となる。
通常、薬剤等の服用しやすいpH領域は3〜4といわれる。しかし、その領域では強い刺激と苦味があり、極めて服用し難くなっている。これに対し、請求項3,4の発明のごとく、固形状又は液状にして、水に溶解させたときにpHが8.0〜9.5の範囲内にあると、苦味等を呈する精油成分が殆ど溶解しなくなるので、苦味等を隠蔽し、口中に含んでもウコン類特有の苦味やしびれ感を味わわずに済む。そして、精油成分はそのまま温存されているので、口を通してウコン類組成物が胃中等に入れば、酸性に傾き、可逆であることから精油成分は溶解し出し肝機能強化,胆汁分泌を促すようになる。
請求項5の発明のごとく、弱酸が乾燥時に固形状を示す有機酸であったり、また、請求項6の発明のごとく、弱塩基が乾燥時に固形状を示すリン酸塩であったりすると、取扱いに便利な固形状の製剤化に適用できる。すなわち、請求項5,6の発明のごとく、弱酸が乾燥時に固形状を示す有機酸であり、また弱塩基が乾燥時に固形状を示すリン酸塩であると、ウコン類組成物は懸濁液剤等の液状のみならず固形製剤も造ることができるので、取り扱い,利便性等に優れる。このウコン類組成物を固形製剤にした場合、口中に苦味等がなくなるので、ソフト顆粒等の固形製剤を造ることも可能になる。
請求項7の発明のごとく、ウコン類がウコンと春ウコンとガジュツからなる群より選択される少なくとも一種であると、懸濁溶液としアルカリサイドにしたとき、ウコン類のもつ苦味成分等の溶解を抑えることができるので、口中に不快な味を感じなくなる。そして、このウコン類組成物は酸性に戻せば苦味成分等が溶解する可逆反応であり、口を通して取り入れられる時点だけアルカリ側にコントロールすることによって苦味,しびれ感等の不快な味を遮蔽できるので、口を通してウコン類の有効成分をそのまま体内にたやすく取り入れることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る経口用ウコン類組成物(以下、単に「ウコン類組成物」という。)について詳述する。ウコン類組成物は、ウコン類と、緩衝作用が働く緩衝剤混合物と、を含有する。
【0008】
ウコン類は、和名で分類すれば、ウコン(学名:Curcuma longa L)と春ウコン(Curcuma aromatica Salisbury)とガジュツ(Curcuma zedoaria Roscoe)等がある。ウコンは別名、秋ウコンとか沖縄でウッチンと称され、春ウコンはキョウオウとか沖縄でハルウッチンと称されている。ガジュツは紫ウコンや白ウコン、また鹿児島ではガゼツと呼ばれる。なお、本実施形態ではウコンに代えて秋ウコンの用語を、ガジュツに代えて紫ウコン,白ウコンの用語を適宜用いる。表1にウコン類のクルクミン含量,精油成分、効能を示す。
ウコンの多くは食用に、ガジュツは専ら芳香性健胃薬に用いられる。本発明でいうウコン類にはこれらウコン,春ウコン,ガジュツを含み、ウコン類はウコンと春ウコンとガジュツからなる群より選択される少なくとも一種であれば足りる。ウコン類は、服用時に口中で溶解しやすいように、粉末化して使用するのが好ましい。
【0009】
【表1】
Figure 2004075594
【0010】
緩衝剤はpHの変化,影響を小さくする作用を及ぼすために添加される物質である。緩衝剤混合物とは水に溶解して緩衝液をつくることができる化学物質の混合物で、例えば弱酸と弱塩基、弱酸とその塩、弱塩基とその塩などの混合物である。
緩衝剤混合物を構成する弱酸,弱塩基は、ウコン類組成物が医薬品や食用に用いられるので無害であることが必要で、また乾燥時に固形で水に溶解しやすいものが好ましい。具体的な弱酸の例として無水クエン酸,結晶クエン酸や酒石酸等の有機酸が挙げられ、弱塩基の例としてリン酸水素ナトリウム12水塩等のリン酸塩類,クエン酸三ナトリウム,クエン酸三カリウムなどが挙げられる。弱酸として乾燥時に固形状を示す酒石酸等の有機酸を用いれば固形状製剤を製することができるので、より好ましくなる。また弱塩基が乾燥時に固形状を示すリン酸塩を用いれば同じく固形状製剤を製することができるので、より好ましくなる。
そして、緩衝混合物を前記ウコン類に添加して、ウコン類組成物がアルカリサイドに設定され、好ましくはその液性をpH8.0〜9.5の範囲内に調整,設定される。pHが8.0未満になると苦味等が出はじめ服用しずらくなる一方、pHが9.5を越えると口の中に刺激を感じ、また皮膚炎等を起こす可能性があるからである。
【0011】
ウコン類組成物の形成にあたってはウコン類粉末に乾燥時に固形で水に溶解しやすくまた人体に無害な弱酸と弱塩基からなる緩衝剤混合物を添加して、その液性をpH8.0〜9.5に調整しウコン類特有の苦味やしびれ感を隠蔽して官能性を高めた製剤とする。緩衝剤の各成分はウコン類組成物を固形状で提供する場合、服用時に口中で溶解し易くするため、それぞれ微粉末化したのちウコン類粉末と混合し、水で造粒後、乾燥し軟らかい顆粒剤を製するのが好ましい。また液状で提供する場合は、それぞれ水に溶解後、適量のウコン類粉末さらに汎用される甘味,矯味剤, 懸濁剤等を添加し、振とうまたは撹拌するなどして均一化し懸濁製剤とする。
【0012】
ウコン類の苦味は、既述の緩衝剤混合物を添加することにより隠蔽可能で、pHを8.0〜9.5の範囲内に調整することにより確実に隠蔽できる。表2はウコンのpHと苦味との関係を示し、表3は春ウコンのpHと苦味との関係を示し、それを裏付けている。
表2,表3では、クエン酸(1水塩)とリン酸二ナトリウム(12水塩)をそれぞれ1/10モル濃度で調製し、両者を適比で混合して4,5,6,7,8及び9のpHを示す各種溶液を製した。そして、それぞれの液10mlに対し秋ウコン粉末各100mgを添加して振とうし、均一の懸濁溶液を製し味の比較を行った。併せて静置後の外観観察を行っている。同様の条件で春ウコン粉末、紫ウコン粉末及び白ウコン粉末の均一懸濁溶液を製し同様に検査した。
【0013】
表2,表3での苦味度合は次のようにランク分けしている。
+++:耐えられない苦味
++:強い苦味
+:やや苦味
−:殆ど苦味を感じない
液上層の欄には味覚検査の後、静置したとき二層に分離した上層の外観的観察を記載し、液下層の欄には味覚検査の後、静置したとき二層に分離した下層の外観的観察を記載している。
【0014】
【表2】
Figure 2004075594
【0015】
【表3】
Figure 2004075594
【0016】
表2,表3の内容を詳述すれば、ウコン及び春ウコンとも酸性の液性下では苦味が強く、この度合いは水よりも強いものであった。液性の観察を行ったところ上層部の透明感が強いものは沈殿物の色が薄く、この結果は苦味の強さと相関するものであった。これはpHが低い領域では苦味の原因物質と考えられる精油成分が溶解しているためと想定される。沈殿物の色相の変化についても同様に考えられる。pH8以上の領域においては精油成分がほとんど溶解しないため苦味が発現しなかったものと考えられる。pH8.0〜9.5の範囲内においては口中に含んでも苦味だけでなくしびれ感もなかった。それでいて、発酵ウコン等と違ってクルクミン以外の有効成分である精油を残してあるので、薬効等の有効性は生ウコンと同等になっている。
なお表の掲載を省くが、ガジュツ(紫ウコン及び白ウコン)についても表2,表3と同様の結果を示した。
【0017】
さらに緩衝液濃度と苦味の関係について検討したので、これについて述べる。pH8.5を示す1/10モル濃度溶液を順次希釈し上記と同様に試験した。緩衝液量は表2,表3と同様に10mlに対しウコン粉末100mgを添加して試験に供した。結果を表4に示す。緩衝液は100倍すなわち1/1000モル濃度に希釈しても苦味,しびれ感は隠蔽された。
【0018】
【表4】
Figure 2004075594
【0019】
ところで、ウコン類組成物を固形状で提供する場合は、例えば次のように調製,製剤化される。固形製剤では1回あたり服用量が少なくまた嵩が小さく流動性のよい顆粒剤が好まれるので、できるだけ高濃度のウコン類末を含有させることが必要となる。従って緩衝剤濃度はより小さいほど合目的的であり表4の結果は極めて有用なデータになっている。また緩衝剤加中に入れたとき速やかに溶解することが必要であるので、それぞれ粉砕して顆粒剤調製用に供することとなる。流動層造粒法を利用して造粒する場合は、撹拌造粒法などに比べて多量の湿潤剤を用いることができるので湿潤剤に溶解して添加するのも有効になる。
【0020】
固形状ウコン類組成物の具体的な製造法として推奨される方法に撹拌造粒法と流動層造粒法がある。前者は、粉砕した弱酸塩と同弱塩基を撹拌造粒機内でウコン類粉末に均一混合した後、湿潤剤としての精製水を加えながら一定時間の撹絆を行ない、所望する粒度になったとき加水を停止し、後撹拌も停止する。得られた顆粒を乾燥機に入れて所望する水分量に至るまで乾燥し、これを破砕整粒してウコン類組成物とする。なお弱酸塩と弱塩基はそれぞれ一部湿潤剤に溶解添加して用いてもよく、この場合、残りの組成量は粉砕後、ウコン類粉末に添加する。後者の方法は、ウコン類粉末を流動層造粒機に載荷し、一定温度の温風を送って流動させながら、弱酸塩と弱塩基を精製水に溶解して得た湿潤液をスプレーし造粒を行なう。
固形の顆粒状としたウコン類組成物は、口中に含んだとき崩壊が速やかに起こり苦味の発現もないため違和感なく服用できる。
【0021】
上記に述べた液剤や固形剤など、何れの剤形や方法においても所望によりアラビアゴム,メチルセルロース,カルボキシメチルセルロース,ポリビニールアルコール,ポリビニールピロリドン,ヒドロキシメチルセルロース類,ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどの増粘剤または結合剤を加えて液の粘性を調整したり、また固形剤にあっては顆粒の硬さを調整することができる。増粘剤などを添加したものは苦味が消失しさらに服用性が増す。またマンニトール,ソルビトール,エリスリトール,トレハロース,キシリトールなどの糖アルコール類や白糖,果糖,ぶどう糖などの二糖類や単糖類を加えて液の粘性を調整したり、また固形剤の場合には増量することができる。さらにアスパルテーム,ステビア,サッカリンナトリウムなどの甘味剤を添加して甘味を増量させることもできる。液剤の場合、安定した懸濁性を保持するために味に悪影響を与えることのない庶糖脂肪酸エステルなどの界面活性剤を添加することもできる。
【0022】
次に、本発明のウコン類組成物の具体的実施例について述べる。本発明は勿論これらによって限定されるものではない。
実施例1:液状ウコン類組成物
リン酸水素二ナトリウム12水塩の1/10モル溶液を調製し、別に調製したクエン酸1水塩の1/10モル溶液を添加し撹拌しながらpH8.0の緩衝剤混合物の溶液を製し、これに秋ウコン粉末1g、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)3.5g及び庶糖脂肪酸エステル(DK−15)0.1gを加えた後、全量100mlとし、均一で苦味,しびれ感のない液状のウコン類組成物を得た。
【0023】
実施例2:液状ウコン類組成物
実施例1と同様にしてpH8.5の緩衝剤混合物の溶液を製し、その後も実施例1と同様の処理操作を行い、均一で苦味,しびれ感のない液状のウコン組成物を得た。
【0024】
実施例3:液状ウコン類組成物
実施例1と同様にしてpH9.5の緩衝剤混合物の溶液を製し、その後も実施例1と同様の処理操作を行い、均一で苦味,しびれ感のない液状のウコン類組成物を得た。
【0025】
実施例4:液状ウコン類組成物
リン酸水素二ナトリウム12水塩の1/100モル溶液を調製し、別に調製したクエン酸1水塩の1/100モル溶液を添加し撹拌しながらpH8.0の緩衝剤混合物の溶液を製し、これに春ウコン粉末1g、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−L)3.5g、庶糖脂肪酸エステル(DK−15)0.1g及びアスパルテーム0.01gを加えた後、全量100mlとし同様にして均一で苦味,しびれ感のない春ウコンの液状ウコン類組成物を得た。
【0026】
実施例5:液状ウコン類組成物
リン酸二水素ナトリウム12水塩の1/1000モル溶液を調製し、別に調製したクエン酸1水塩の1/1000モル溶液を添加し、撹拌しながらpH8.0の緩衝剤混合物の溶液を製し、これに白ウコン粉末1g、懸濁化剤として3.5gのHPC−L、0.1gの蔗糖脂肪酸エステルDK−15及び甘味剤としてアスパルテーム0.01g、芳香剤としてココア末0.5gを加えた後、全量100mlとし、同様にして均一で芳香性を示す苦味,しびれ感のない白ウコンの液状ウコン類組成物を得た。
【0027】
実施例6:固形状ウコン類組成物
実施例4の組成でそれぞれ粉砕して配合した緩衝剤混合物3部を撹拌造粒機中にとり、予め載荷した秋ウコン粉末6.5部、エリスリトール粉末0.5部とともに均一混合し、精製水を加えて造粒した。造粒物を乾燥機にとり乾燥後、スピードミル(目開0.5mm)により破砕整粒し秋ウコンの固形状ウコン類組成物を得た。服用時に、苦味等の不快感がなく、また口中で残存しても違和感のない固形状ウコン類組成物を得た。
【0028】
実施例7:固形状ウコン類組成物
実施例5の組成でそれぞれ粉砕して配合した緩衝剤混合物4部を撹拌造粒機中にとり、予め載荷した秋ウコン粉末5.5部、アスパルテーム0.5部とともに均一混合し、精製水を加えて造粒する。造粒物を乾燥機にとり乾燥後、スピードミル(日間0.5mm)により破砕整粒し秋ウコンの固形状ウコン類組成物を得た。
【0029】
実施例8:固形状ウコン類組成物
実施例6と同様に操作し、予め載荷した春ウコン粉末6.5部、アスパルテーム0.3部、ココア末0.2部とともに均一混合し、精製水を加えて造粒する。造粒物を乾操機にとり乾燥後、スピードミル(目開0.5mm)により破砕整粒し春ウコンの固形状ウコン類組成物を得た。
【0030】
これら実施例1 ̄8のウコン類組成物は、多数の精油成分がそのまま残存しており、服用後、消化器官内においては生ウコンを服用したときと同じ組成になり、有効成分のロスは全くないと考えられる。
ウコン類は有効成分として主たるクルクミンの他に多くの化学的に未知の成分を主体とする精油成分を含有する。ウコン類組成物になっても精油成分が失われないことから、精油のなかの例えばターメロンシオネール等の薬理成分が▲1▼腫瘍の増殖を抑え、▲2▼肝機能を向上させる働きがあることが次第に明らかにされつつある状況下、本発明は極めて有益なものになっている。
【0031】
尚、本発明においては、前記具体的実施形態,実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更した実施形態とすることができる。
【0032】
【発明の効果】
以上ごとく本発明の経口用ウコン類組成物は、本来、苦味が強くしびれ感のある性質をもつウコン類組成物にあって、苦味やしびれ感がなく使用感に優れ、しかも簡便にして顆粒や液状で服用でき、さらに、その薬理効果等は生ウコンをすりおろした場合と同様の効果が得られるなど多大な効を奏する。

Claims (7)

  1. ウコン類と、緩衝作用が働く緩衝剤混合物と、を含有することを特徴とする経口用ウコン類組成物。
  2. 前記緩衝剤混合物が弱酸と弱塩基とで形成される請求項1記載の経口用ウコン類組成物。
  3. 固形状にして、水に溶解させたときにpHが8.0〜9.5の範囲内にある請求項1又は2に記載の経口用ウコン類組成物。
  4. 液状にして、pHが8.0〜9.5の範囲内にある請求項1又は2に記載の経口用ウコン類組成物。
  5. 前記弱酸が乾燥時に固形状を示す有機酸である請求項2に記載の経口用ウコン類組成物。
  6. 前記弱塩基が乾燥時に固形状を示すリン酸塩である請求項2に記載の経口用ウコン類組成物。
  7. 前記ウコン類がウコンと春ウコンとガジュツからなる群より選択される少なくとも一種である請求項1乃至6のいずれかに記載の経口用ウコン類組成物。
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