JP2004075266A - 資材運搬パレット回収方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】資材4を2段パレット3の小パレット1上に、該資材4の両端部4aを該小パレット1の両側の縁部1aからはみ出して載置し、資材4、小パレット1及び大パレット2を結束具5により互いに固定し、運搬車6の荷台6aに積載して運搬し、資材4、小パレット1及び大パレット2の固定を解き、小パレット1を、その上に載置している資材4と共に、大パレット2から取り外し、小パレット1の縁部1aからはみ出ている資材4の両端部位に対応し、且つ、その間に小パレット1の落脱スペースを確保するように設置された複数の敷材7上に、資材4の両端部4aを載置し、敷材7の間に落脱された小パレット1及び大パレット2を回収する資材運搬パレット回収方法。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、運搬された資材の最下位に敷かれたパレットを回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
住宅等に使用されるパネル材等の資材を貨物トラック等の運搬車で資材工場等から資材を使用する建築現場、建材工場等へ運搬する場合、資材の損傷防止や荷役作業の効率化のために、通常、資材の下に緩衝材を介してパレットが敷かれる。そして、パレットが敷かれた資材が運搬車により、建築現場や建材工場等の運搬先へ搬入されると、フォークリフトやクレーンによって、パレットごと運搬車の荷台から所定場所に降ろされ、パレット上に積み重ねられた資材が上から順に使用され、全ての資材が使われてなくなった段階で、残ったパレットが再び運搬車で前記資材工場等へ返却される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、パレットの上に多数の資材が積み重ねられている場合には、資材を搬入して直ぐに資材を使い切ることができないため、資材搬入者は、パレットを回収するために、後日再びその場所を訪れる必要があった。
【0004】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、運搬した資材の最下位に敷かれているパレットをその場で直ぐに回収することを可能とする手段を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の資材運搬パレット回収方法は、運搬する資材の両端部を両側の縁部からはみ出して載置することが可能な略矩形状の小パレットと、該小パレットを載置するパレットであって該小パレットより広大な略矩形状をした大パレットとを具備する2段パレットの資材運搬パレット回収方法であって、前記資材を前記2段パレットの前記小パレット上に、該資材の両端部を該小パレットの両側の縁部からはみ出して、載置する資材載置工程と、前記資材、前記小パレット及び前記大パレットを固定具により互いに固定し、運搬車の荷台に積載して運搬する資材運搬工程と、運搬先で、前記固定具による前記資材、前記小パレット及び前記大パレットの固定を解く固定解除工程と、前記小パレットを、その上に載置している資材と共に、前記大パレットから取り外す小パレット取り外し工程と、前記小パレットの前記縁部からはみ出ている資材の両端部位に対応し、且つ、その間に前記小パレットの落脱スペースを確保するように設置された複数の敷材上に、前記資材の前記両端部を載置する小パレット落脱工程と、前記敷材の間に落脱された小パレット及び空になった大パレットを回収するパレット回収工程と、を備えたことを特徴としている。
【0006】
請求項2記載の資材運搬パレット回収方法は、前記大パレットに載置される前記小パレットは複数であり、前記資材運搬工程の後、前記固定解除工程の前に、前記2段パレットを、その上に載置された資材と共に、前記荷台から降ろす荷降ろし工程を備えたことを特徴としている。
【0007】
請求項3記載の資材運搬パレット回収方法は、前記固定具は、前記資材、前記小パレット及び前記大パレットを1つに結束する結束具であることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態に係る資材運搬パレット回収方法について図面に基づき説明する。図1及び図2に示すように、この資材運搬パレット回収方法は、3枚の小パレット1と、これら小パレット1を載置する1枚の大パレット2とからなる2段パレット3を用いた資材運搬パレット回収方法であって、資材4を小パレット1上に、該資材4の両端部4aを該小パレット1の両側の縁部1aからはみ出して、載置する資材載置工程と、載置された資材4、小パレット1及び大パレット2をベルト、ロープ等の結束具5により互いに固定し、運搬車6の荷台6aに積載して運搬する資材運搬工程と、運搬先で、2段パレット3を、載置された資材4と共に、前記荷台6aから降ろす荷降ろし工程と、前記結束具5による資材4、小パレット1及び大パレット2の固定を解く固定解除工程と、前記結束具5による固定が解かれた小パレット1を、該小パレット1上に載置している資材4と共に、前記大パレット2から取り外す小パレット取り外し工程と、前記小パレット1の落脱スペースSを確保するように相互に所定間隔をあけて設置された2つの敷材7に資材4の両端部4aを載置して最下位にある小パレットを落脱させる小パレット落脱工程と、2つの敷材7の間に落脱された小パレット1及び空になった大パレット2を回収するパレット回収工程と、を備える。以下、更に詳細に説明する。
【0009】
図3に示すように、前記大パレット2と前記小パレット1は、リップ溝型鋼、角型鋼管等の鋼材を用いて略矩形の枠体に製缶形成されている。小パレット1は、運搬する資材の何れかの方向の両端部4aを、その両側の縁部1aから、少なくとも前記敷材7の幅以上、はみ出して載置することが可能なサイズに形成されている。また、各小パレット1の四隅部には、図1の断面図に示すように、クレーン9の下端に設けられた略Z字状に屈曲された吊具8を掛合するための掛合孔10が穿設されており、小パレット1は、これら4隅部をクレーン9に吊すことにより、水平状態を維持したまま昇降させることができるようになっている。
【0010】
前記大パレット2は、同じく図3に示すように、3つの前記小パレット1を一列に並べて載置することができる程度に、小パレットより広大な矩形状をしている。また、大パレット2には、各小パレット1が運搬時の振動や揺動により、水平方向にスライドして該大パレット2から脱落しないように、その長手方向の両側部に各小パレット1を係止する小片プレート11が所定間隔をおいて上方へ向けて突設されている。更に、小パレット1が大パレットの長手方向へスライドするのを所定範囲で係止する係止部材12が前記長手方向に対して直交する方向へ架設されている。更にまた、小パレット1と同様に、前記掛合孔10が4隅部及びその内方4箇所に設けられており、該大パレット2もクレーン9を用いて水平状態を維持したまま昇降させることができるようになっている。
【0011】
以下、前記2段パレット3を使用して資材4を運搬し、運搬先から2段パレット3を回収するまでの工程を詳細に説明する。
【0012】
まず、図1(a)及び図4に示すように、資材載置工程として、資材4の下面を保護するために小パレット1の上面を緩衝材13で覆設し、資材4の両側部が小パレット1の両側の縁部1aから同程度はみ出るように、資材4の重心を小パレット1のほぼ中央にして載置する。資材4の両側部が小パレット1の縁部1aより大きくはみ出る場合は、図4(a)に示すように、中央に配置された小パレット1に、その両隣に載置された資材4の一端を載置する。一方、資材4が比較的小さい場合は、図4(b)に示すように、各小パレット1上に、それぞれ資材4の両端部が小パレット1の両側の縁部1aからはみ出すように載置する。
【0013】
次に、図1(b)に示すように、資材運搬工程として、運搬時に資材4が小パレット1及び大パレット2から脱落しないように、資材4、小パレット1及び大パレット2を結束具5、例えばロープ、ベルトなど、により1つに結束してこれらを相互に固定する。そして、結束した資材4、小パレット1及び大パレット2を運搬車6の荷台6aに積載し、搬送先まで運搬する。ここで、小パレット1は、資材4より狭小であるために、それ自体では、運搬時の揺れ、振動等により不安定になりがちであるものの、これより格段に広大な形状サイズをした大パレット2に固定されているために、その上に載置された資材4が荷台6b上で揺動等することはない。
【0014】
運搬車6によって、運搬先へ資材4が搬入されると、図1(c)に示すように、荷降ろし工程として、クレーン9により、載置された資材4と共に2段パレット3が荷台6aから降ろされる。
【0015】
次いで、固定解除工程として、大パレット2、小パレット1及び資材4を結束している結束具5による固定を解き、小パレット取り外し工程として、図1(d)に示すように、クレーン9により、該小パレット1を、その上に載置している資材4と共に、前記大パレット2から吊り上げて取り外す。
【0016】
そして、図2(e)に示すように、小パレット1の縁部1aからはみ出ている資材4の両端部位に夫々対応し、且つ、その間に該小パレット1の落脱スペースを確保するように、上面を緩衝材13で覆った2本の敷材7を予め設置しておき、小パレット落脱工程として、資材4の両端部4aをこれら敷材7上に載置し、更にクレーン9を降下させて、敷材7の間に小パレット1を落脱させる。なお、前記小パレット1の落脱スペースは、前記敷材7として、小パレット1の厚さより厚いものが使用されることにより確保されている。
【0017】
最後に、クレーン9の吊具8を小パレット1から取り外して、パレット回収工程として、図2(f)に示すように、敷材7の間に落脱された小パレット1を回収し、空になった大パレット2上に戻し置き、3つの小パレットが大パレット2上に回収された段階で、再び、3つの小パレット3が載置された大パレット2をクレーン9により運搬車6に積載して、元の資材搬出場所等へ持ち帰る。
【0018】
以上説明した資材運搬パレット回収方法によれば、資材4の最下位に敷かれて運搬された2段パレット3は、運搬先へ資材4を搬入した後、直ぐにその場で回収して持ち帰ることができる。この結果、資材4を搬入した後、日を改めて再びパレットのみを回収する必要がなくなり、パレットを用いた資材運搬作業のコストの低減が図られる。
【0019】
なお、本実施の形態においては、大パレット2に載置される小パレット1は、3枚とされているが、数量はこれに限定されず、大パレット2に載置される小パレット1を1枚又はその他の複数枚としてもよい。また、小パレット1、大パレット2として、リップ溝型鋼や角型鋼管等により略矩形に形成された枠組みが使用されているが、パレット1、2を構成する部材、材質、構造はこれらに限定されない。つまり、小パレット1は、資材4の両端部4aをはみ出して載置することが可能な略矩形状、大パレット2は、載置する小パレットの大きさ及び枚数に対応したサイズ形状のものであればよく、従って、小パレット1、大パレット2は、例えば、木製、樹脂製のものや、一体成型されたもの、面材等からなるものであってもよい。
【0020】
更にまた、前記資材4、小パレット1及び大パレット2の相互の固定は、簡便に行えるように、結束具5によって行われているが、固定具はこれに限定されない。つまり、資材4及び小パレット1が運搬時に安定するように、広大な矩形状をした大パレット2に固定されればよく、例えば、資材4と小パレット1、小パレット1と大パレット2を、ボルトや特殊な金具等により相互に固定してもよい。
【0021】
【発明の効果】
請求項1記載の資材運搬パレット回収方法によれば、運搬した資材の最下位に敷かれた2段パレットを、搬送先へ搬入後、直ちに回収して持ち帰ることができるので、従来のように、資材を搬入した後、日を改めて再度パレットを回収する必要がなくなり、パレットを用いた資材運搬作業の時間及びコストの低減が図られる。
【0022】
請求項2記載の資材運搬パレット回収方法によれば、複数の小パレットを利用して資材を運搬する場合に、大パレットごと複数の小パレットを運搬車の荷台から揚げ下ろしすることができるので、荷役作業の効率化が図られる。
【0023】
請求項3記載の資材運搬パレット回収方法によれば、前記資材、前記小パレット及び前記大パレットを互いに固定する固定具が前記資材、前記小パレット及び前記大パレットを1つに結束する結束具により行われるので、これらの固定を1度にまとめて簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る資材運搬パレット回収方法の各工程の流れを示した説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る資材運搬パレット回収方法の各工程の流れを示した説明図である。
【図3】小パレット及び大パレットを示した斜視図である。
【図4】2段パレット(小パレット及び大パレット)に資材が載置された状態を示した図である。
【符号の説明】
1 小パレット
2 大パレット
3 2段パレット
4 資材
4a 資材の端部
5 結束具(固定具)
6 運搬車
7 敷材
S 落脱スペース
Claims (3)
- 運搬する資材の両端部を両側の縁部からはみ出して載置することが可能な略矩形状の小パレットと、該小パレットを載置するパレットであって該小パレットより広大な略矩形状をした大パレットとを具備する2段パレットの資材運搬パレット回収方法であって、
前記資材を前記2段パレットの前記小パレット上に、該資材の両端部を該小パレットの両側の縁部からはみ出して、載置する資材載置工程と、
前記資材、前記小パレット及び前記大パレットを固定具により互いに固定し、運搬車の荷台に積載して運搬する資材運搬工程と、
運搬先で、前記固定具による前記資材、前記小パレット及び前記大パレットの固定を解く固定解除工程と、
前記小パレットを、その上に載置している資材と共に、前記大パレットから取り外す小パレット取り外し工程と、
前記小パレットの前記縁部からはみ出ている資材の両端部位に対応し、且つ、その間に前記小パレットの落脱スペースを確保するように設置された複数の敷材上に、前記資材の前記両端部を載置する小パレット落脱工程と、
前記敷材の間に落脱された小パレット及び空になった大パレットを回収するパレット回収工程と、を備えたことを特徴とする資材運搬パレット回収方法。 - 前記大パレットに載置される前記小パレットは複数であり、前記資材運搬工程の後、前記固定解除工程の前に、前記2段パレットを、その上に載置された資材と共に、前記荷台から降ろす荷降ろし工程を備えたことを特徴とする請求項1記載の資材運搬パレット回収方法。
- 前記固定具は、前記資材、前記小パレット及び前記大パレットを1つに結束する結束具であることを特徴とする請求項1又は2記載の資材運搬パレット回収方法。
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JP2002236467A JP2004075266A (ja) | 2002-08-14 | 2002-08-14 | 資材運搬パレット回収方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011126642A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd | パネル状被搬送体の搬送方法 |
-
2002
- 2002-08-14 JP JP2002236467A patent/JP2004075266A/ja active Pending
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JP2011126642A (ja) * | 2009-12-16 | 2011-06-30 | Asahi Kasei Construction Materials Co Ltd | パネル状被搬送体の搬送方法 |
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