JP2004074435A - 孔版印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】それぞれの版胴を複数の孔版印刷装置内の複数の版胴設置部に設置して、それぞれの版胴と複数の孔版印刷装置内の複数の版胴設置部との設置位置を調整する際に設定される調整値を、それぞれの孔版印刷装置のそれぞれの版胴設置部に対応させて、版胴の不揮発性メモリ300に記憶して構成される。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、版胴に巻き付けられた孔版原紙を、印刷用紙に圧接させることにより孔版印刷を行う孔版印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の孔版印刷装置としては、例えば図7の概略図に示すようなものが知られている。図7において、孔版印刷装置では、読み込み部701のスキャナー702で読み取られた原稿の画像情報に基づいて、原紙収容部703に収容された長尺状原紙がサーマルヘッド704の発熱作用により選択的に感熱され、孔版原紙が製版される。製版された孔版原紙は、版胴705に巻装され、回転する版胴705と紙胴706との間を印刷紙が通り、版胴705に巻装された孔版原紙と印刷用紙707が圧接されることにより、製版された孔版原紙の原稿情報が印刷用紙707に孔版印刷され、孔版印刷された印刷用紙707が印刷物として得られる。このような一連の印刷動作は、孔版印刷装置の本体制御部709の制御の下に行われる。
【0003】
また、図8に示すように、多色印刷に対する昨今の需要の高まりを受けて、多色刷りのインク色毎に複数の版胴801a、801bを備えた複胴式の孔版印刷装置も広く使われるようになってきた。
【0004】
このような孔版印刷装置において、孔版原紙が巻装される版胴705、801a、801bは、版胴705、801a、801bを交換するために装置本体に対して着脱可能に設置される。したがって、版胴705、801a、801bと本体装置との間の組み付け精度等により、版胴705、801a、801bならびに本体装置には固有の設置特性がある。例えば版胴と装置本体との間には設置角度が設定されており、この設置角度は、版胴ならびに装置本体毎にばらつきがあるため、版胴ならびに装置本体毎に固有の値が設定されていた。このため、孔版印刷装置には、版胴705、801a、801bの設置位置を決める位置出し機構が備えられ、かつ版胴705、801a、801b側にも版胴705、801a、801bの設置位置を調整する位置調整機構が備えられていた。装置本体に版胴705、801a、801bを設置する際に、装置本体と版胴705、801a、801bとの設置位置の調整が必要になる場合には、上記機構が作用して、版胴705、801a、801bの設置位置が電気的に調整されていた。
【0005】
また、孔版印刷装置においては、版胴705、801a、801bの交換時に発生する版胴705、801a、801bと紙胴706との位相のずれ等により版胴705、801a、801bの印刷開始位置と紙胴706の印刷開始位置にずれが生じ、印刷物708の天地位置にずれが発生していた。この天地方向の印刷位置のずれを防止するために、装置本体ならびに版胴705、801a、801bには、版胴705、801a、801bの設置を調整する印刷開始位置調整機構が備えられているものがある。このような装置にあって、上述したと同様に、装置本体に版胴705、801a、801bを設置する際に、装置本体と版胴705、801a、801bとの設置位置の調整が必要になる場合には、上記機構が作用して、版胴705、801a、801bの設置位置が電気的に調整されていた。
【0006】
さらに、孔版印刷装置においては、印刷用紙707を搬送する搬送部と版胴705、801a、801bとの距離が離れてしまい、印刷用紙707に適正な印圧が与えられない場合があった。これを防止するために、装置本体ならびに版胴705、801a、801bには、印刷用紙707を搬送する搬送部と版胴705、801a、801bとの距離を最適化して、印刷用紙707に適正な印圧を与える印圧調整機構を備えたものがある。このような装置にあって、上述したと同様に、装置本体に版胴705、801a、801bを設置する際に、装置本体と版胴705、801a、801bとの設置位置の調整が必要になる場合には、上記機構が作用して、版胴705、801a、801bの設置位置が電気的に調整されていた。
【0007】
調整後に、図7に示す単胴式の装置では、版胴705側の調整結果は、版胴705に備えられた版胴制御部710に含まれる不揮発性メモリ711に記憶され、図8に示す複胴式の装置では、版胴801a、801b側の調整結果は、版胴801a、801bに備えられた版胴制御部802a、802bに含まれる不揮発性メモリ803a、803bに記憶されていた。また、装置本体側の調整結果は、
単胴式の装置では装置本体の本体制御部709に備えられた不揮発性メモリ712に記憶され、複胴式の装置では装置本体の本体制御部804に備えられた不揮発性メモリ805に記憶されていた。版胴705、801a、801bの不揮発性メモリ711、803a、803bに記憶される調整結果は、例えば版胴705、801a、801bに存在する位置決め遮蔽版の取り付け位置を補正する位置補正用の調整値等である。また、装置本体の不揮発性メモリ712、805に記憶される調整結果は、版胴705、801a、801bを駆動する際に調整を要する、装置本体側の位置調整用の調整値等である。
【0008】
版胴705、801a、801bを装置本体から取り外して再び装置本体に設置する場合には、上記不揮発性メモリ711、712、803a、803b、805に記憶された調整値を読み出し、読み出された調整値に基づいて装置本体と版胴705、801a、801bとの設置位置を調整していた。これにより、装置本体と版胴705、801a、801bとの設置位置の調整が可能になっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、上記従来の孔版印刷装置においては、調整値は、版胴705、801a、801bとこの版胴705、801a、801bが設置される装置本体との一対一の関係において、調整値は不揮発性メモリ711、712、803a、803b、805に記憶されていた。このため、版胴705、801a、801bを当初設置された装置本体とは異なる別の装置本体に設置し、設置時に上述したような調整が必要になる場合には、版胴705、801a、801bならびに装置本体の不揮発性メモリ711、712、803a、803b、805に記憶された調整値を用いることはできず、版胴705、801a、801bの設置毎に調整をし直す必要があった。
【0010】
また、複胴式の孔版印刷装置において、同じ装置内で版胴801a、801bを別の位置に設置するような場合であっても、上述したと同様に、版胴801a、801bならびに装置本体の不揮発性メモリ803a、803bに記憶された調整値を用いることはできず、版胴801a、801bの設置毎に調整をし直す必要があった。
【0011】
このため、版胴の設置に手間と時間がかかるといった不具合を招いていた。
【0012】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、装置本体に版胴を設置する際の調整を容易にした孔版印刷装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、筒状体の版胴を複数有し、前記版胴に画像情報に基づいて製版した孔版原紙を巻装し、前記版胴に印刷媒体を圧接させることにより孔版印刷を行う複胴式の孔版印刷装置において、前記それぞれの版胴は、前記孔版印刷装置内の複数の版胴設置部に着脱自在に設置されるとともに、前記それぞれの版胴を複数の前記孔版印刷装置内の複数の前記版胴設置部に設置して、前記それぞれの版胴と複数の前記孔版印刷装置内の複数の版胴設置部との設置位置を調整する際に設定される調整値を、それぞれの前記孔版印刷装置のそれぞれの版胴設置部に対応させて記憶する記憶手段を有することを特徴とする。
【0014】
上記請求項1記載の発明では、複数の版胴設置部を備えた孔版印刷装置に版胴を設置する際に、設置する孔版印刷装置の版胴設置部に対応した調整値を記憶手段から読み出し、読み出された調整値に基づいて版胴の設置位置を調整する。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記記憶手段は、前記孔版印刷装置本体の制御にしたがって前記孔版印刷装置本体が前記版胴の設置位置を調整する際に設定される前記孔版印刷装置側の調整値を記憶することを特徴とする。
【0016】
上記請求項2記載の発明では、版胴を孔版印刷装置に設置する際に、設置する孔版印刷装置に対応した本体装置側の調整値を記憶手段から読み出し、読み出された本体装置側の調整値に基づいて版胴の設置位置の調整を簡略化するようにしている。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は本実施形態に係る孔版印刷装置1の内部構成を示す概略断面図である。図1において、孔版印刷装置1は、原稿読取機構(図示せず)と、製版機構3と、印刷機構4と、給紙機構5と、排紙機構6と、排版機構7とから概略構成されている。
【0019】
原稿読取機構(図示せず)は、原稿を電気信号として読み取るものである。この読み取った情報は所定の指令(拡大、縮小等)に基づいて加工可能に構成されている。
【0020】
製版機構3は、原稿読取機構で読み取った電気信号に基づいて長尺上原紙10に対して製版を行うものであり、ロールされた長尺状原紙10を収容する原紙収容部11と、長尺状原紙10の搬送方向の下流に配置されたサーマルヘッド12と、このサーマルヘッド12と対向配置されたプラテンローラ13と、長尺状原紙10の搬送方向の下流に配置された一対の原紙送りローラ14と、一対の原紙送りローラ14及び前記プラテンローラ13間に配置された原紙カッタ(図示せず)とを有する。
【0021】
印刷機構4は、版胴16及び紙胴17を有し、この版胴16及び紙胴17は互いの外周面の一部を略近接させてそれぞれ回転自在に設けられている。版胴16は所定の間隔を持って互いに対向して設けられた一対の円筒状のフランジ(不図示)を有し、そのフランジの外周面の一部には原紙クランプ部18が設けられ、この原紙クランプ部18で孔版原紙15の先端をクランプする。
【0022】
また、原紙クランプ部18以外の版胴16のフランジ外周面には版胴16周壁を形成する可撓性のスクリーン19が張設されている。版胴16のスクリーン19の内部にはインナープレス機構20の中押しロール47が設けられている。又、紙胴17の外周面の所定箇所には用紙クランプ部21が設けられ、この用紙クランプ部21で印刷媒体である印刷用紙22の先端をクランプする。
【0023】
給紙機構5は、印刷媒体である印刷用紙22が積層される給紙台23と、この給紙台23から最上位置の印刷用紙22に圧接するスクレーパ24と、このスクレーパ24の下流に配置され、且つ、互いに略近接状態で位置するピックアップロール25及びサバキロール26と、このピックアップロール25及びサバキロール26の下流に配置され、且つ、互いに略近接状態で位置するガイドロール27及びタイミングロール28とを有する。
【0024】
スクレーパ24の回転によって移動された印刷用紙22はピックアップロール25及びサバキロール26で最上位置の印刷用紙22のみの搬送が許容され、この搬送許容された1枚の印刷用紙22は、ガイドロール27及びタイミングロール28の回転によって紙胴17の回転に同期して搬送される。
【0025】
排紙機構6は、印刷が完了した印刷用紙22の先端をガイドする上方規制ガイド部30と、紙胴17から剥離されない印刷用紙22を剥ぎ取る用紙剥取り爪32と、上方規制ガイド部30でガイドされ、又は、用紙剥取り爪32で剥ぎ取られた印刷用紙22を搬送する用紙搬送機構33と、この用紙搬送機構33によって搬送されて来た印刷用紙22を積層状態で載置するスタッカ部34とを有する。
【0026】
排版機構7は、版胴16の原紙クランプ部18より解除された孔版原紙15の先端を導く排版誘導ベルト35と、この排版誘導ベルト35より導かれた孔版原紙15を版胴16より引き剥がしながら搬送する一対の排版搬送ベルト36と、この一対の排版搬送ベルト36によって搬送されて来る孔版原紙15を収納する排版ボックス37とを有する。
【0027】
次に、上記孔版印刷装置1の動作を簡単に説明する。製版機構3では、プラテンローラ13と原紙送りローラ14の回転により長尺状原紙10を搬送し、原稿読取機構(図示せず)で読取った画像情報に基づきサーマルヘッド12の各発熱体が選択的に発熱動作することにより長尺状原紙10に感熱穿孔し、この製版済の長尺状原紙10の一版長分を原紙カッタ(図示せず)で切断して孔版原紙15を作る。
【0028】
印刷機構4では、製版機構3で製版された孔版原紙15の先端を版胴16の原紙クランプ部18でクランプし、このクランプした状態で版胴16が回転されて孔版原紙15を版胴16の周壁を形成するスクリーン19外周面に巻き付け装着する。
【0029】
給紙機構5では版胴16及び紙胴17の回転に同期して印刷用紙22を搬送し、紙胴17の用紙クランプ部21で印刷用紙22の先端をクランプした状態で版胴16及び紙胴17の間に搬送する。
【0030】
一方、印刷機構4では、印刷時以外は中押しロール47を待機位置とし、中押しロール47をスクリーン19より離間する箇所に位置させる。印刷時は中押しロール47を押圧位置とし、版胴16を回転する。すると、中押しロール47が原紙クランプ部18の周囲付近の位置において、中押しロール47がスクリーン19の内周側を押圧しながらスクリーン19の内周面上を回転する。中押しロール47の外周面には連続的にインク53が供給されているため、この回転によってスクリーン19にはインク53が転移される。
【0031】
又、中押しロール47の押圧によってスクリーン19は外周側に膨出し紙胴17に圧接状態となる。そして、上記したように版胴16及び紙胴17との間に給紙機構5より印刷用紙22が搬送され、この搬送されてきた印刷用紙22が中押しロール47と紙胴17との間でスクリーン19及び孔版原紙15と共に押圧されながら搬送される。
【0032】
この押圧搬送過程で印刷用紙22に孔版原紙15の穿孔部分からインク53が転写されて画像が印刷される。印刷用紙22の先端が中押しロール47の位置を過ぎその下流まで来ると、用紙クランプ部21が解除される。
【0033】
排紙機構6では、印刷用紙22の先端側を上方規制ガイド部30でガイドし、又は、印刷用紙22の先端側を用紙剥取り爪32で紙胴17より剥ぎ取り、その後、用紙搬送機構33を介してスタッカ部34に搬送する。
【0034】
なお、排版機構7では、新たな製版を開始するに際して、版胴16のスクリーン19外周面に巻き付け装着されている先の印刷に使用された使用済の孔版原紙15を排版する必要があるが、その場合には、新たな製版済の孔版原紙と版胴16の周壁の外周面に着版する前段階で版胴16の原紙クランプ部18を解除し、解除した孔版原紙15の先端側を版胴16を回転しながら排版誘導ベルト35で導き、且つ、一対の排版搬送ベルト36によって搬送して排版ボックス37に収納される。
【0035】
本実施形態に係る孔版印刷装置1は、その本体に装置全体を制御する本体制御部100を備えているとともに、版胴16側の版胴機構を制御する版胴制御部200を備えている。図2は、本体制御部100及び版胴制御部200の概略構成を示すブロック図である。
【0036】
同図に示すように、本体制御部100は、本体制御部100の中枢をなし孔版印刷装置1の各機構(製版機構3,排版機構7,給紙機構5,排紙機構6,印刷機構4等)を制御する制御手段(CPU)104と、種々のデータを記憶するRAM101、ROM102及び記憶手段103と、制御手段104に対する入力を行い操作に必要な種々の表示をする表示手段としての操作パネル105と、版胴16の有無を検知する版胴有無センサ111と、孔版印刷装置1本体及び版胴16間においてデータの送受を行う本体・版胴機構通信手段112とを備えている。
【0037】
前記RAM101,ROM102,記憶手段103は、制御手段104の演算処理に必要なデータや、演算処理により算出された演算結果を格納するものである。版胴有無センサ111は、版胴16が着脱可能であることから、動作時に版胴16が装填されていない場合があるため、版胴16の状態を監視するものである。
【0038】
一方、版胴制御部200は、版胴16に備えられたボトルセットSW206〜208や各種センサ(インク有無センサ209,インク温度センサ210,ドラムA検センサ211等)やインクモータ205を制御する制御手段(CPU)204と、種々のデータを記憶するRAM201、ROM202及び記憶手段203と、孔版印刷装置1本体及び版胴16間においてデータの送受を行う本体・版胴機構通信手段212とを備えている。
【0039】
前記RAM201,ROM202,記憶手段203は、制御手段204の演算処理に必要なデータや、演算処理により算出された演算結果を格納するものである。また、本実施形態では、記憶手段203は不揮発性メモリを含み、この不揮発性メモリは本体装置1に版胴16を設置する際に行われる調整作業に用いられ、従来の技術の欄で説明したと同様な調整値を格納する。
【0040】
図3は版胴制御部200に備えられた記憶手段203に含まれる不揮発性メモリ300のメモリマップの構成を示す図である。
【0041】
図3に示す不揮発性メモリ300は、例えば2つの版胴を使用する複胴式の孔版印刷装置に共通して設置される版胴に備えられた不揮発性メモリのメモリマップを示している。不揮発性メモリ300のメモリ領域は、大きく分けて固定(ヘッダ)領域301と、可変領域(1)302ならびに可変領域(2)303を有し、それぞれの領域には所定のアドレスが割り付けられている。可変領域(1)302には、版胴が設置される装置本体や装置本体内での設置位置に依存しない調整値が格納される。可変領域(2)303には、版胴が設置される装置本体や装置本体内での設置位置によって変わる調整値が格納される。可変領域(2)303は、版胴が設置される複数の装置本体1〜M(M=2、3…自然数)にそれぞれ対応した領域が設けられ、それぞれの領域には、左側の版胴設置部と右側の版胴設置部のそれぞれの調整値1〜N(N=2、3…自然数)を格納する領域が設けられている。
【0042】
なお、調整値を格納する装置本体の台数は、不揮発性メモリ300の記憶容量に応じて設定される。また、図3では版胴が設置される版胴設置部が装置本体の左右2箇所の場合を示しているが、版胴が設置される版胴設置部が2以上の複数ある場合には、版胴設置部のそれぞれの位置に対応して調整値が格納される。また、単胴式の本体装置の場合には、装置本体内の版胴設置部の位置を特定せずに調整値が格納される。
【0043】
また、版胴の設置位置の調整の内、装置本体側から行われる版胴の調整は、本体装置に備えられた本体制御部100の制御の下に行われる。この調整作業に必要な調整値は、必ずしも装置本体の記憶手段203に含まれる不揮発性メモリに格納する必要はなく、版胴が設置されるそれぞれの装置本体に対応した調整値を、版胴の不揮発性メモリ300に格納するようにしてもよい。
【0044】
次に、調整値の設定ならびに図3に示す不揮発性メモリ300に調整値を書き込む手順を、図4に示す調整値の設定ならびに書き込み動作の手順を示すフローチャートを参照して説明する。
【0045】
まず、孔版印刷装置本体1に版胴16が設置されていない場合には、版胴16を装置本体1の版胴設置部に設置する(ステップS41)。次に、装置本体1に装置本体を他と識別するための固有のID番号を設定する(ステップS42)。次に、装置本体1の本体制御部100ならびに版胴制御部200の制御の下にソフトウェアにより装置本体1と版胴16との設置位置を調整する。調整が終了すると、種々の調整値が設定される(ステップS43)。
【0046】
設定された種々の調整値は、装置本体1における揮発性メモリのRAM201に一時的に保存される(ステップS44)。次に、すべての調整値が設定されたか否かが判別され(ステップS45)、すべての調整値が設定されるまでステップS43〜S45の処理が繰り返し行われる。すべての調整値が設定されてRAM201に保存されると、本体制御部100ならびに版胴制御部200の制御の下に、RAM201に保存された調整値を版胴16に備えられた不揮発性メモリ300に書き込む動作が開始される(ステップS46)。RAM201に保存されたすべての調整値は、装置本体1のID番号に対応させて、不揮発性メモリ300の可変領域(2)302に書き込まれ(ステップS47)、すべての調整値が不揮発性メモリ300に格納されると、書き込み動作は終了する(ステップS48)。このような一連の書き込み動作は、装置本体1の本体制御部100ならびに版胴制御部200の制御の下にソフトウェアにより行われる。
【0047】
次に、図4に示す処理手順にしたがって不揮発性メモリ300に保存された調整値を不揮発性メモリ300から読み出す手順を、図5に示す読み出し動作の手順を示すフローチャートを参照して説明する。
【0048】
まず、装置本体1に版胴16が設置されていることを確認し、設置されていない場合には版胴16を版胴設置部に設置する(ステップS51)。版胴16が装置本体1に設置されると、装置本体1に設置されたID番号に基づいて、不揮発性メモリ300から調整値を読み出す領域のアドレスを決定する(ステップS52)。続いて、決定したアドレスにしたがって不揮発性メモリ300に保存された、装置本体1に対応した調整値を読み出し、読み出した調整値は、装置本体1における揮発性メモリのRAM201に一時的に保存され(ステップS53)、調整値の読み出し動作は終了する(ステップS54)。このような一連の読み出し動作は、装置本体1の本体制御部100ならびに版胴制御部200の制御の下にソフトウェアにより行われる。
【0049】
図6は図3に示す不揮発性メモリ300を備えた2つの版胴を、例えば2台の複胴式の装置本体に設置する場合の、版胴と装置本体との設置関係を示す図である。図6において、装置本体601は、版胴が設置される版胴設置部603L、603Rが装置本体601の左右に設けられ、装置本体602は、版胴が設置される版胴設置部604L、604Rが装置本体602の左右に設けられている。このような装置本体601、602に対して、版胴605、606は共通に設置可能である。すなわち、版胴605は、装置本体601の右側の版胴設置部603R又は左側の版胴設置部603Lに着脱自在に設置可能であるとともに、装置本体602の右側の版胴設置部604R又は左側の版胴設置部604Lに着脱自在に設置可能である。また、版胴606は、装置本体601の右側の版胴設置部603R又は左側の版胴設置部603Lに着脱自在に設置可能であるとともに、装置本体602の右側の版胴設置部604R又は左側の版胴設置部604Lに着脱自在に設置可能である。
【0050】
なお、版胴605、606は、装置本体601、602以外の他の装置本体の右側あるいは左側の版胴設置部にも設置可能である。
【0051】
図3に示す上記不揮発性メモリ300を備えた版胴を装置本体の版胴設置部に最初に設置する際に、装置本体が例えば前述した位置出し機構を備え、この機構により版胴の位置調整を電気的に行う必要があり、かつ版胴が前述した位置調整機構を備え、この機構により位置調整を電気的に行う必要がある場合には、装置本体の本体制御部ならびに版胴の版胴制御部の制御の下に位置調整が行われる。位置調整の結果、設定された種々の調整値は、図4に示す手順にしたがって、装置本体のID番号に対応して不揮発性メモリ300に保存される。さらに、複胴式の装置本体の場合には、調整値が装置本体の設置位置に対応して不揮発性メモリ300に保存される。版胴を他の装置本体に最初に設置する場合にも、上述したようにして、不揮発性メモリ300に装置本体に設定されたID番号に対応して調整値が保存される。
【0052】
次に、版胴が一度設置された装置本体に再び同じ版胴を設置する際には、版胴を設置する装置本体のID番号に対応した調整値を、図5に示す手順にしたがって不揮発性メモリ300から読み出し、読み出した調整値に基づいて装置本体と版胴との位置調整が行われる。すなわち、1つの版胴を複数の装置本体、あるいは1つの装置本体の複数の版胴設置部に設置する場合に、一度調整を行いその調整値を不揮発性メモリ300に保存すれば、再度版胴を装置本体に設置する際には、新たに調整値を設定する必要はなく、不揮発性メモリ300から読み出された調整値に基づいて版胴の位置調整が行われる。
【0053】
例えば、図6に示す版胴605がID番号“1”ならびにID番号“2”の装置本体601、602の左右の版胴設置部603L、603R、604L、604Rに一度設置されて調整が行われ、設定された調整値が版胴605の不揮発性メモリ300に保存されると、再度版胴605を装置本体601の左側の版胴設置部603L又は右側の版胴設置部603Rに設置する際、あるいは装置本体602の左側の版胴設置部604L又は右側の版胴設置部604Rに設置する際には、対応する装置本体601、602の版胴設置位置603L、603R、604L、604Rの調整値を不揮発性メモリ300から読み出し、読み出された調整値に基づいて調整が行われる。装置本体の台数が増えた場合でも、同様にして調整が行われる。
【0054】
また、前述した印刷開始位置調整機構を装置本体ならびに版胴に備え、この調整機構により版胴の設置位置の調整が電気的に可能であり、調整を行う必要がある場合にも、上述したと同様にして、不揮発性メモリ300から読み出された調整値を用いて調整が行われる。さらに、前述した印圧調整機構を装置本体ならびに版胴に備え、この調整機構により版胴の設置位置の調整が電気的に可能であり、調整を行う必要がある場合にも、上述したと同様にして、不揮発性メモリ300から読み出された調整値を用いて調整が行われる。
【0055】
上記実施形態の単胴式の孔版印刷装置においては、版胴16に不揮発性メモリ300を設け、この不揮発性メモリ300に、装置本体と版胴16が設置される複数の装置本体のそれぞれの調整値を格納するようにしているので、1つの版胴を複数の装置本体に設置した際に、設置位置の調整が必要となる場合には、不揮発性メモリ300に保存された調整値を用いて調整を行うことが可能となる。これにより、複数のそれぞれの孔版印刷装置に対して再度調整を行って調整値を設定する必要はなくなり、調整の手間が省け、調整を容易かつ短時間で行うことができる。
【0056】
一方、上記実施形態の複胴式の孔版印刷装置においては、版胴605,606に不揮発性メモリ300を設け、この不揮発性メモリ300に、装置本体と版胴605、606が設置される複数の装置本体601、602の複数の版胴設置部のそれぞれの調整値を格納するようにしているので、複数の装置本体内の複数の版胴設置部に設置した際に、設置位置の調整が必要となる場合には、不揮発性メモリ300に保存された調整値を用いて調整を行うことが可能となる。これにより、複数のそれぞれの孔版印刷装置の複数のそれぞれの版胴設置位置に対して再度調整を行って調整値を設定する必要はなくなり、調整の手間が省け、調整を容易かつ短時間で行うことができる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、版胴に設けられた記憶手段に複数のそれぞれの装置本体の複数のそれぞれの版胴設置部に対応して記憶された調整値を用いて、版胴と装置本体との設置位置の調整を行うことが可能となる。これにより、再度版胴の調整を行う場合に、複数のそれぞれの装置本体の複数のそれぞれの版胴設置部に対して調整値を設定する必要がなくなり、版胴と装置本体との設置後の調整を容易かつ短時間で行うことができる。
【0058】
請求項2記載の発明によれば、版胴に設けられた記憶手段に記憶された本体装置側の調整値を用いて、版胴の調整を行うことができる。これにより、本体装置側の調整値を本体装置に設けられた記憶手段から調整値を読み出してくる必要はなくなり、調整作業を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る孔版印刷装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】孔版印刷装置の本体制御部及び版胴制御部の構成を示す図である。
【図3】不揮発性メモリのメモリマップを示す図である。
【図4】調整値の設定ならびに不揮発性メモリに調整値を書き込む手順を示すフローチャートである。
【図5】不揮発性メモリから調整値を読み出す手順を示すフローチャートである。
【図6】複数の版胴を備えた孔版印刷装置と版胴との設置関係を示す図である。
【図7】単一の版胴を備えた従来の孔版印刷装置の概略構成を示す図である。
【図8】複数の版胴を備えた従来の孔版印刷装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1,601,602 孔版印刷装置
3 製版機構
4 印刷機構
5 給紙機構
6 排紙機構
15 孔版原紙
16,605,606 版胴
17 紙胴
100 本体制御部
200 版胴制御部
104,204 制御手段(CPU)
103,293 記憶手段
300 不揮発性メモリ
603R,603L,604R,604L 版胴設置部
Claims (2)
- 筒状体の版胴を複数有し、前記版胴に画像情報に基づいて製版した孔版原紙を巻装し、前記版胴に印刷媒体を圧接させることにより孔版印刷を行う複胴式の孔版印刷装置において、
前記それぞれの版胴は、前記孔版印刷装置内の複数の版胴設置部に着脱自在に設置されるとともに、前記それぞれの版胴を複数の前記孔版印刷装置内の複数の前記版胴設置部に設置して、前記それぞれの版胴と複数の前記孔版印刷装置内の複数の版胴設置部との設置位置を調整する際に設定される調整値を、それぞれの前記孔版印刷装置のそれぞれの版胴設置部に対応させて記憶する記憶手段
を有することを特徴とする孔版印刷装置。 - 前記記憶手段は、前記孔版印刷装置本体の制御にしたがって前記孔版印刷装置本体が前記版胴の設置位置を調整する際に設定される前記孔版印刷装置側の調整値を記憶する
ことを特徴とする請求項1記載の孔版印刷装置。
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- 2002-08-09 JP JP2002233981A patent/JP4266591B2/ja not_active Expired - Lifetime
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