JP2004072146A - 記録材料及び撮影装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能とする。
【解決手段】プリンタ内蔵DSCに装填されるインスタントフィルム84は、中央に画像記録領域84Aが、一端側に現像定着試薬が封入された封入部86が、他端側に試薬受け部88が各々形成され、封入部86の近傍にICタグ90が設けられている。DSCに内蔵されているプリンタは、露光ヘッド70を往復移動させ露光ヘッド70の各LEDの点消灯を制御することで画像記録領域84Aに画像を露光記録した後に、押圧ローラ80を往復移動させ、封入部86から現像定着試薬を漏洩させて画像記録領域84Aの全面へ拡散させることで、露光記録した画像を現像・定着させる。そして記録した画像のデータの保存場所を表す情報、サムネイル画像データ及び撮影情報をICタグ90に書き込む。
【選択図】 図4
【解決手段】プリンタ内蔵DSCに装填されるインスタントフィルム84は、中央に画像記録領域84Aが、一端側に現像定着試薬が封入された封入部86が、他端側に試薬受け部88が各々形成され、封入部86の近傍にICタグ90が設けられている。DSCに内蔵されているプリンタは、露光ヘッド70を往復移動させ露光ヘッド70の各LEDの点消灯を制御することで画像記録領域84Aに画像を露光記録した後に、押圧ローラ80を往復移動させ、封入部86から現像定着試薬を漏洩させて画像記録領域84Aの全面へ拡散させることで、露光記録した画像を現像・定着させる。そして記録した画像のデータの保存場所を表す情報、サムネイル画像データ及び撮影情報をICタグ90に書き込む。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録材料及び撮影装置に係り、特に、記録材料に画像を記録するプリンタが一体化された撮影装置、及び、該撮影装置のプリンタで画像を記録するための記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCD等の撮像素子によって被写体を撮影し、該撮影によって得られたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換した後に、スマートメディア(R)等の情報記憶媒体に記憶させる構成のデジタルスチルカメラ(以下、DSCと略す)は、撮影した画像をその場でLCDに再生表示させることで、撮影が成功したか失敗したかをその場で確認できる、という特長があり、近年急速に普及してきている。DSCによって撮影された画像は、例えば顧客が画像データをDPE受付店に持込んで写真プリントの作成等の写真処理を依頼することにより、高品位の写真プリントとして保存したり、前記画像データが表す画像を顧客が所持しているプリンタにより紙等に簡易的に記録することも可能である。
【0003】
また、プリンタを内蔵したDSCも知られている(例えば特開2000−89342号公報参照)。この種のDSCでは、画像を記録する記録材料としてインスタントフィルム等が用いられており、撮影された画像をLCDから成る表示部に表示している状態でプリントすべき画像が選択されると、選択された画像をプリンタによりインスタント写真として出力するように構成されている。これにより、撮影した画像をその場で写真として出力して鑑賞することも可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
プリンタ内蔵DSCを用いて撮影した画像の記録手段としては、簡便さの点で内蔵プリンタが多用されるが、撮影した画像のうち顧客にとって重要なシーンの画像等については、高画質の写真プリントとして長期間保存するために写真プリントの作成を依頼したり、別体の画像表示装置に画像を表示させる等の用途に画像データが利用されることになる。ここで、プリンタ内蔵DSCを用いて撮影した画像については、上記のような用途に用いる画像の選別にも、内蔵プリンタで記録・出力された画像が用いられることが多いが、内蔵プリンタで記録・出力された画像を用いて選別を行った場合、選別した画像の画像データを探し出す作業が煩雑である、という問題があった。
【0005】
すなわち、DSCを用いて撮影された画像の画像データは、スマートメディア(R)等の記録メディア内に保存されることが通例であるが、記録メディアの低価格化に伴って記録メディアも大容量化の傾向にあり、単一の記録メディア内に多数の画像の画像データが保存されるようになってきている。また、個々の画像データに付与されたファイル名も互いに類似しているので、ファイル名に基づいて個々の画像の内容を識別することも困難である。そして、DSCに内蔵されたプリンタは記録材料に単に画像を記録・出力するものであるので、内蔵プリンタで記録・出力された画像を参照しても対応する画像データを探し出すことは困難であり、画像データを探し出すためには、例えば記録メディアに記録された個々の画像データを画像として表示させ、内蔵プリンタで記録・出力された画像と比較する等の煩雑な作業を行う必要があるのが実情であった。
【0006】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能な記録材料及び撮影装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る記録材料は、プリンタを内蔵した撮影装置の本体にセットされ、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて前記プリンタによって画像が記録される記録材料であって、前記プリンタによって画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込むためのICタグが設けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項1記載の発明に係る記録媒体は、プリンタを内蔵した撮影装置の本体にセットされ、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて前記プリンタによって画像が記録される。なお、プリンタを内蔵した撮影装置としては、例えば撮像素子によって被写体を撮影することで得られたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換し、記録メディアに記録する構成の撮影装置(撮影専用に設計されたDSC)が好適であるが、被写体を銀塩写真フィルム等の感光材料に露光記録する通常のカメラや、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するDSCであってもよい。
【0009】
また、請求項1記載の発明に係る記録媒体には、プリンタによって画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込むためのICタグが設けられている。これにより、撮影装置の本体にセットされた記録材料に対し、プリンタによって画像が記録されると、前記記録材料に設けられたICタグには、前記画像の画像データ又は画像特定情報が書き込まれることになるので、記録材料に記録された画像と、該画像の画像データ又は画像特定情報が同一の記録材料に担持されることになる。
【0010】
そして、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合には、記録材料のICタグから画像データを読み出すか、又は記録材料のICタグから画像特定情報を読み出し、読み出した画像特定情報を利用して画像データを特定して読み出す(具体的には、例えば画像特定情報に基づいて前記画像データの属性、保存場所、サムネイル画像の何れかを特定し、対応する画像データを読み出す等)ことで、所望の画像データを入手することが可能となる。従って、請求項1記載の発明によれば、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能とすることができる。
【0011】
なお、請求項1記載の発明において、記録材料の構成としては、プリンタにおける記録方式に応じて種々の構成を採用可能であるが、例えば画像記録領域外に現像定着試薬が封入された封入部が形成され、画像記録領域に画像が露光記録された後に、外部からの押圧力により現像定着試薬が封入部から漏洩して画像記録領域へ拡散し、露光記録された画像が現像定着されることで画像が記録される構成の記録材料である場合には、例えば請求項2に記載したように、ICタグが封入部の近傍に設けられていることが好ましい。
【0012】
上記構成の記録材料に画像を記録するプリンタは、封入部を押圧したり現像定着試薬を画像記録領域全体へ拡散させるために、記録材料の全面をローラ等によって押圧する構成が採用されることが多く、このローラ等による押圧に伴ってICタグの破損等が生ずる恐れがある。一方、封入部は現像定着試薬が封入されているために或る程度の厚みを有しており、上記のようにICタグを封入部の近傍に設けることで、ローラ等によってICタグに加わる押圧力が封入部によって軽減されるので、ICタグの破損等が生ずることを防止することができる。
【0013】
また、ICタグにはラベル形、筒形、コイン形、カード形、箱形等の様々な形状のものが存在しているが、記録画像の画質に悪影響を及ぼさないことが望ましく、また記録材料はその殆どが画像記録領域であることを考慮すると、請求項3に記載したように、ICタグは外形が直径数mm程度の筒形とされ、画像記録領域外に設けられていることが好ましい。ICタグを筒形とすることで投影面積(占有面積)が小さくなるので、記録材料の画像記録領域外に設けることが容易になり、記録画像の画質に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
【0014】
請求項4記載の発明に係る撮影装置は、プリンタを内蔵した撮影装置であって、前記プリンタは、撮影装置本体にセットされた請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の記録材料に対し、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて画像を記録し、前記プリンタによって前記記録材料に画像が記録される際に、前記記録材料に設けられた前記ICタグに、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込む書込手段を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の発明は、プリンタを内蔵した撮影装置であれば適用可能であり、前述のように撮影専用に設計されたDSCが好適であるが、通常のカメラや、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するDSCであってもよい。請求項4記載の発明では、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の記録材料が撮影装置本体にセットされ、撮影装置に内蔵されたプリンタは、前記記録材料に対し、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて画像を記録する。また、請求項4記載の発明では、プリンタによって記録材料に画像が記録される際に、前記記録材料に設けられたICタグに、書込手段により、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報が書き込まれる。
【0016】
これにより、記録材料に記録された画像と、該画像の画像データ又は画像特定情報が同一の記録材料に担持されることになり、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合には、記録材料のICタグから画像データを読み出すか、又は記録材料のICタグから画像特定情報を読み出し、読み出した画像特定情報を利用して画像データを特定して読み出すことで、所望の画像データを入手することが可能となる。従って、請求項4記載の発明によれば、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能とすることができる。
【0017】
また、請求項4記載の発明において、例えば請求項5に記載したように、プリンタによって画像が記録されると共に、書込手段によってICタグに情報が書き込まれた請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の記録材料に設けられているICタグから情報を読み取る読取手段と、読取手段によってICタグから読み取られた情報を表示部に表示させる第1表示制御手段を更に設けることが好ましい。
【0018】
これにより、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合に、当該記録材料のICタグに書き込まれている情報を読取手段によって読み取らせることで、第1表示制御手段によって撮影装置の表示部に表示されることになる。従って、請求項5記載の発明によれば、記録材料に記録された画像の画像データの入手が更に容易になる。
【0019】
請求項6記載の発明に係る撮影装置は、プリンタを内蔵した撮影装置であって、被写体を撮影することで得られた画像データに、該画像データを特定するための画像特定情報を埋め込んで画像特定情報付き画像データを生成する生成手段を備え、前記プリンタは、撮影装置本体にセットされた記録材料に、前記生成手段によって生成された画像特定情報付き画像データに基づいて、前記画像特定情報付き画像を記録することを特徴としている。
【0020】
請求項6記載の発明は、プリンタを内蔵した撮影装置であれば適用可能であり、前述のように撮影専用に設計されたDSCが好適であるが、通常のカメラや、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するDSCであってもよい。請求項6記載の発明では、生成手段により、被写体を撮影することで得られた画像データに、該画像データを特定するための画像特定情報が埋め込まれることで画像特定情報付き画像データが生成される。なお、画像データへの画像特定情報の埋め込みには、例えば電子透かし技術を適用することができる。
【0021】
また、請求項6記載の発明では、撮影装置に内蔵されたプリンタは、撮影装置本体にセットされた記録材料に、生成手段によって生成された画像特定情報付き画像データに基づいて、画像特定情報付き画像を記録する。これにより、記録材料に記録された画像と、該画像の画像特定情報が同一の記録材料に担持されることになる。そして、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合には、記録材料に記録された画像をデータ化して画像特定情報を抽出し、抽出した画像特定情報を利用して画像データを特定して読み出すことで、所望の画像データを入手することが可能となる。従って、請求項6記載の発明によれば、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能とすることができる。
【0022】
また、請求項6記載の発明において、例えば請求項7に記載したように、プリンタによって記録材料に記録された画像特定情報付き画像が撮影されることで得られた画像データから画像特定情報を抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出された画像特定情報を表示部に表示させる第2表示制御手段と、を更に設けることが好ましい。これにより、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合に、前記画像(画像特定情報付き画像)を撮影装置によって撮影すれば、撮影によって得られた画像データから抽出手段によって画像特定情報が抽出され、第2表示制御手段によって撮影装置の表示部に表示されることになる。従って、請求項7記載の発明によれば、記録材料に記録された画像の画像データの入手が更に容易になる。
【0023】
また、請求項4又は請求項6記載の発明において、画像データを特定するための画像特定情報としては、例えば請求項8に記載したように、被写体の撮影時に画像データと共に生成される撮影情報(ファイル名や撮影条件を表す情報、その他の属性情報)、画像データが表す画像のサムネイル画像を表すサムネイル画像データ、及び、画像データの保存場所を表す情報の何れかを適用することができる。上記の撮影情報やサムネイル情報は、多数の画像の画像データの中から所望の画像データを探し出す際の検索条件として用いることができ、画像データの保存場所を表す情報は、複数存在する画像データの保存場所のうち、所望の画像データが保存されている場所を特定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0025】
〔第1実施形態〕
図1には、本発明に係る撮影装置としてのデジタルスチルカメラ(DSC)10が示されている。DSC10は本体が略箱型とされており、図1(A)に示すように、正面から見て左上側にレンズ12が取付けられている。レンズ12の上方にはユーザが撮影範囲等を目視で確認するためのファインダ14が、レンズ12の下方にはシャッタボタン16が各々設けられており、本体の中央上側には低照度での撮影等の場合に補助光を発するためのストロボ18が取り付けられている。
【0026】
また、正面から見て右上側にはイジェクトボタン20が設けられており、このイジェクトボタン20が操作されることで、図2(B)に示すように、本体正面のカバー22が回動しカセット24を挿入可能な状態になる。DSC10はプリンタを内蔵しており(後述するプリンタ部68)、カセット24にはプリンタ部68で画像を記録するための記録材料(インスタントフィルム84:後述)が予め収納されている。カセット24(インスタントフィルム84)は、図2(B)に示す状態で、イジェクトボタン20が操作されたときの回動方向と逆方向へカバー22が手動で回動されることにより、DSC10の内部へ装填されることになる。なお、DSC10本体の上面には排出孔(図示省略)が形成されており、プリンタ部68で画像が記録されたインスタントフィルム84は、図2(B)に示すように排出孔を介して外部へ排出される。
【0027】
図1(B)に示すように、DSC10本体の背面から見て左上側にはカラーLCD等から成るディスプレイ26が取付けられており、ディスプレイ26の下方には、プリンタ部68によるインスタントフィルム84への画像記録を指示するためのプリントボタン28及び画像を表示するデバイスを切替えるための表示切替ボタン30が各々設けられている。また、DSC10本体の背面から見て右上側にはファインダ14が設けられており、その下方側には、電源スイッチ32、十字ボタン34、メニュー/実行ボタン36が各々設けられている。また、図示は省略するが、DSC10本体の底部付近には、スマートメディア(R)、コンパクトフラッシュ(R)、メモリスティック(R)等の各種情報記憶媒体の何れか(以下これらを記録メディアと総称する:図3も参照)を装填可能なスロットが設けられている。
【0028】
図3にはDSC10の電気系の構成が示されている。レンズ12は、詳しくはオートフォーカス(AF)機構を備えたズームレンズ(焦点距離可変レンズ)であり、レンズ12のAF機構及びズーム機構は駆動回路40によって駆動される。なおズームレンズに代えて、AF機構のみを備えた焦点距離固定レンズをレンズ12として用いてもよい。
【0029】
DSC10の本体内部のレンズ12の焦点位置に相当する位置には、エリアCCDセンサ等で構成される撮像デバイス42が配置されており、被写体を反射してレンズ12に入射された光は撮像デバイス42の受光面に結像される。撮像デバイス42は、駆動回路40が内蔵しているタイミング発生回路(図示省略)によって発生されたタイミング信号に同期したタイミングで駆動され、画像信号(受光面上にマトリクス状に配列された多数個の光電変換セルの各々における受光量を表す信号)を出力する。
【0030】
レンズ12と撮像デバイス42との間にはシャッタ/絞り44が配置されている。シャッタ及び絞り44は駆動回路40によって駆動される。シャッタは撮像デバイス42から画像信号が出力されるときに、撮像デバイス42の受光面に光が入射することでスミアが発生することを防止するためのものであり、撮像デバイス42の構成によっては省略可能である。また絞りは、絞り量を連続的に変更可能な単一の絞りで構成してもよいし、絞り量が異なる複数の絞りを切替える構成であってもよい。駆動回路40にはストロボ18も接続されている。ストロボ18は、低照度であることが検出された場合や、撮影者によって発光が指示された場合に、駆動回路40によって発光される。
【0031】
撮像デバイス42の信号出力端には、アナログ信号処理部46、A/D変換器48、デジタル信号処理部50、メモリ52が順に接続されている。アナログ信号処理部46は、撮像デバイス42から出力された画像信号を増幅すると共に、増幅した画像信号に対してホワイトバランス等の補正を行う。アナログ信号処理部46から出力された画像信号は、A/D変換器48によってデジタルの画像データに変換されてデジタル信号処理部50へ入力される。デジタル信号処理部50では、入力された画像データに対して色補正・γ補正・Y/C変換等の各種処理を行う。デジタル信号処理部50から出力された画像データは、RAM等で構成されたメモリ52に一時記憶される。
【0032】
駆動回路40、アナログ信号処理部46、A/D変換器48、デジタル信号処理部50、メモリ52及び圧縮伸張部54(後述)はバス56に接続されており、このバス56には、CPU58が接続されていると共に、プリントボタン28、表示切替ボタン30、十字ボタン34、メニュー/実行ボタン36等の各種ボタンに対応して設けられたスイッチや電源スイッチ32等のスイッチ類(図3では「操作スイッチ」と表記)、シャッタボタン16が操作されることでオンオフされるシャッタスイッチ60、インスタントフィルム84に設けられたICタグ90(後述)に対して情報の書き込み及び読み出しを行うICタグリーダ/ライタ62が各々接続されている。
【0033】
なお、図示は省略するが、CPU58はROM、RAM、不揮発性メモリ(記憶内容を書替え可能なメモリ:例えばEEPROM等)、入出力ポート等の周辺回路を含んで構成されており、ROMには、後述する画像プリント処理を行うための画像プリントプログラム及び情報表示処理を行うための情報表示プログラムが予め書き込まれている。
【0034】
また、メモリ52にはディスプレイ26及び圧縮伸張部54が各々接続されている。表示デバイス又はディスプレイ26に画像を表示する場合、CPU58は、メモリ52に一時記憶されている画像データに対し、ディスプレイ26への表示用の画像データへ変換する画像表示処理を行った後にディスプレイ26へ転送する。これにより、メモリ52に一時記憶されている画像データが表す画像がディスプレイ26に表示される。
【0035】
また、圧縮伸張部54には、不揮発性の内蔵メモリ64が接続されていると共に、スロットに装填された記録メディア66も接続される。シャッタボタン16が操作されてシャッタスイッチ60がオンされた等により、内蔵メモリ64又はスロットに装填された記録メディア66への画像データの書き込みが指示された場合、CPU58はメモリ52に一時記憶されている画像データを読み出して圧縮伸張部54へ転送する。これにより、画像データは圧縮伸張部54で圧縮された後に所定の撮影情報が付加され、所定の形式(例えばEXIF形式)の画像ファイルとして内蔵メモリ64又は記録メディア66に書き込まれる。
【0036】
なお、個々の画像の画像データに付加される所定の撮影情報には、例えばファイル名、撮影に使用したDSCの機種、撮影日時、撮影時の撮影条件(DSCの設定)を表す各種情報(例えばシャッタスピード、絞り値、画質モード(画像データの圧縮率)、感度、露出プログラムのモード、測光方式、ホワイトバランスのモード、フォーカスのモード、シャープネスのモード、焦点距離、露出補正値、ストロボのオンオフ、ストロボ補正値、マクロモードのオンオフ等)等の情報が含まれている。
【0037】
また、スロットに装填された記録メディア66に格納されている画像データが表す画像の再生(表示)が指示された場合には、記録メディア66から画像データが読み出され、読み出された画像データが圧縮されて格納されていた場合には、該被圧縮画像データが圧縮伸張部54で伸張(解凍)された後にメモリ52に一時記憶される。そして、メモリ52に一時記憶された画像データを用いてディスプレイ26への画像の表示(再生)が行われる。
【0038】
また、バス56にはプリンタ部68が接続されている。このプリンタ部68は請求項1,4,6に記載のプリンタに対応している。プリンタ部68には、各々一列に配列されたR,G,B各色の多数個のLEDを備えた露光ヘッド70(図4(A)も参照)と、露光ヘッド70(及び後述する押圧ローラ80)をインスタントフィルム84の長手方向に沿って往復移動させるモータ72と、モータ72の駆動を制御するモータドライバ74が設けられている。またプリンタ部68には、インスタントフィルム84に記録すべき画像を表す画像データをライン単位で記憶するためのラインメモリ76、ラインメモリ76に記憶された画像データに応じて露光ヘッド70の各LEDを点消灯させるヘッドドライバ78も設けられている。
【0039】
図4に示すように、プリンタ部68によって画像が記録されるインスタントフィルム84には、画像を記録するための画像記録領域84Aが形成されている。プリンタ部68は、カセット24から引き出されたインスタントフィルム84がプリンタ部68内の所定位置に位置している状態で、モータ72の駆動力で露光ヘッド70を往復移動させると共に、その往路(復路でもよい)で、ラインメモリ76に順に記憶される画像データに応じて露光ヘッド70の各LEDの点消灯を制御することで、インスタントフィルム84の画像記録領域84Aに画像を露光記録する。
【0040】
またインスタントフィルム84には、画像記録領域84Aを挟んで一端側に、現像定着試薬が封入された封入部86が形成されており、画像記録領域84Aを挟んで封入部86と反対側には試薬受け部88が形成されている。プリンタ部68は押圧ローラ80(図4(B)参照)を備えており、インスタントフィルム84の画像記録領域84Aへの画像の露光記録が終了すると、インスタントフィルム84の長手方向に沿って押圧ローラ80を往復移動させる。この押圧ローラ80の往復移動により、封入部86に押圧力が加わって封入部86が圧壊し、封入部86に封入されていた現像定着試薬が封入部86から漏洩し、押圧ローラ80の移動に伴って画像記録領域84Aの全面へ拡散されることで、画像記録領域84Aに露光記録された画像が現像・定着されることになる。
【0041】
また、図4(A)に示すように、インスタントフィルム84には、封入部86の側部にICタグ90が埋設されている。本実施形態に係るICタグ90は、直径数mm程度の筒状のガラス管内に収納されており、押圧ローラ80によって押圧される際には、或る程度の厚みを有する封入部86が押圧ローラ80に同時に接触すると共に、外部がガラス管で覆われているために、押圧ローラ80の押圧力によって損傷することはない。このように、インスタントフィルム84は本発明に係る記録材料(詳しくは請求項2,3に記載の記録材料)に対応しており、ICタグ90は請求項1に記載のICタグに対応している。
【0042】
なお、本実施形態に係るICタグ90としては、例えば記憶情報のアクセス方式が読み書き可能型又は単一書き込み/読取専用型(情報の書き込みが1回のみ可能なタイプ)で、電源方式が電池レス型(アンテナから供給される電力により作動するタイプ)、書き込み距離が密着型(0〜数mm)又は近接型(数mm〜数10cm)のICタグが好適である。
【0043】
次に本実施形態の作用を説明する。顧客がDSC10を用いて被写体を撮影することで得られた画像データは所定の保存場所(例えばDSC10に装填されている記録メディア66等)に保存され、保存されている画像データは、顧客の指示によりディスプレイ26に画像として表示される。
【0044】
ここで、ディスプレイ26に単一又は複数の画像が表示されている状態で、プリンタ部68によってインスタントフィルム84に記録すべき画像が有ることを顧客が認識した場合、プリント対象の画像が選択されてプリントボタン28が操作されることで、選択された画像の記録が指示される。以下、上記の指示が有った場合にDSC10のCPU58で実行される画像プリント処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
ステップ100では、プリント対象の画像(選択された画像)の画像データを所定の保存場所から読み出し、次のステップ102では、ステップ100で読み出した画像データをプリンタ部68へライン単位で出力し、プリンタ部68に対してインスタントフィルム84への画像記録を指示する。これにより、カセット24からインスタントフィルム84が引き出されてプリンタ部68内の所定位置迄搬送された後に、プリンタ部68の露光ヘッド70及び押圧ローラ80が順に往復移動されると共に、露光ヘッド70の移動時に前記画像データに応じて露光ヘッド70の各LEDの点消灯が制御されることで、プリント対象の画像がインスタントフィルム84に記録される。
【0046】
ステップ104では、ステップ100で読み出したプリント対象の画像データの保存場所を表す保存場所情報を生成する。この保存場所情報は、例えば画像データが所定の記録メディア66内に保存されている場合には、前記所定の記録メディア66を識別する情報及び所定の記録メディア66内におけるプリント対象の画像データのディレクトリを表す情報を含んで構成することができる。また、次のステップ106では、プリント対象の画像データを低解像度化することで、プリント対象の画像のサムネイル画像データを生成する。更に、ステップ108では、プリント対象の画像データに付加されている撮影情報(例えばファイル名、DSC10の機種、撮影日時、撮影時の撮影条件を表す情報)の読み出しを行う。
【0047】
そしてステップ110では、ステップ104で生成した保存場所情報、ステップ106で生成したサムネイル画像データ及びステップ108で読み出した撮影情報をICタグリーダ/ライタ62へ出力する。これにより、上記の保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が、ICタグリーダ/ライタ62により、プリンタ部68によって画像が記録されたインスタントフィルム84のICタグ90へ書き込まれ、インスタントフィルム84に記録された画像に対応する保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が、前記画像と同一のインスタントフィルム84に担持されることになる。なお、このステップ110は、実際に情報の書き込みを行うICタグリーダ/ライタ62と共に請求項4に記載の書込手段に対応している。
【0048】
そして、ICタグ90への情報の書き込みが完了すると、次のステップ112でインスタントフィルム84をDSC10本体外へ排出し(図2(B)も参照)、画像プリント処理を終了する。
【0049】
上記の画像プリント処理は、DSC10を用いて被写体を撮影した直後の画像をプリント対象とすることも可能であり、この場合、撮影した画像をその場でインスタントフィルム84に記録・出力して鑑賞することができる。
【0050】
また、インスタントフィルム84に記録された画像の中に、高画質の写真プリントとして長期間保存したい画像が有ることを顧客が認識した場合や、テレビ等の大画面の画像表示装置に表示したい画像が有ることを顧客が認識した場合に、前記画像(特定画像と称する)が記録されているインスタントフィルム84のICタグ90からの情報の読み取り・表示が顧客によって指示される。以下、上記の指示が有った場合にDSC10のCPU58で実行される情報表示処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0051】
ステップ120では、ICタグリーダ/ライタ62により、特定画像が記録されているインスタントフィルム84のICタグ90から保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報の読み出しを行う。このステップ120は、実際に情報の読み出しを行うICタグリーダ/ライタ62と共に請求項5に記載の読取手段に対応している。
【0052】
なお、ICタグ90からの情報の読み出しは、ICタグ90がリーダと密着した状態(例えば0〜数mm)でのみリーダによる情報の読み出しが可能な構成であれば、例えば特定画像が記録されているインスタントフィルム84を顧客が所定の挿入孔を介してDSC10の内部へ挿入することで実現できる。また、ICタグ90がリーダと近接した状態(例えば数mm〜数10cm)でもリーダによる情報の読み出しが可能な構成である場合には、特定画像が記録されているインスタントフィルム84を顧客がDSC10に近接した位置に配置するのみでもICタグ90からの情報の読み出しは可能である。
【0053】
次のステップ122では、ステップ120で読み出した保存場所情報及び撮影情報の内容をDSC10のディスプレイ26に表示させると共に、ステップ120で読み出したサムネイル画像データが表すサムネイル画像をディスプレイ26に表示させ、情報表示処理を終了する。なお、DSC10のディスプレイ26は表示面の面積が比較的小さいので、保存場所情報、撮影情報及びサムネイル画像の何れか1つのみをディスプレイ26に表示させると共に、顧客から指示が有る毎に、ディスプレイ26に表示する情報を順に切替えるようにしてもよい。ステップ122は請求項5に記載の第1表示制御手段に対応している。
【0054】
上記のように、ディスプレイ26に表示された保存場所情報や撮影情報、サムネイル画像を参照することにより、顧客は、インスタントフィルム84に記録されている特定画像の画像データを容易に特定することができ、特定画像の画像データを用いて写真プリントの作成を注文したり、画像表示装置に表示させることを容易に行うことができる。
【0055】
なお、上記ではICタグ90に保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報を各々書き込む例を説明したが、これに限定されるものではなく、上記の情報のうちの何れか1つ又は2つの情報のみを書き込むようにしてもよいし、ICタグ90の記憶容量が大容量であれば画像データそのものを書き込むようにしてもよい。
【0056】
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態に係るDSC10は、ICタグリーダ/ライタ62が省略されている点以外は第1実施形態で説明したDSC10と同一であるので、各部分に同一の符号を付して構成の説明を省略し、本第2実施形態の作用として、まず本第2実施形態に係る画像プリント処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0057】
ディスプレイ26に表示されている画像の中からプリント対象の画像が選択され、プリントボタン28が操作されることで画像プリント処理が実行されると、本第2実施形態では、プリント対象の画像(選択された画像)の画像データを所定の保存場所から読み出し(ステップ100)た後に、プリント対象の画像データの保存場所を表す保存場所情報の生成(ステップ104)、プリント対象の画像のサムネイル画像データの生成(ステップ106)、プリント対象の画像データの撮影情報の読み出し(ステップ108)が順に行われる。
【0058】
そしてステップ114では、ステップ104で生成した保存場所情報、ステップ106で生成したサムネイル画像データ及びステップ108で読み出した撮影情報を、電子透かし技術を適用し、ステップ100で読み出したプリント対象の画像の画像データに埋め込む。例えば個々の画素毎にnビットのデータから成る多値画像データは、個々の画素をビット単位で分解することでn枚の2値画像に分解することができる。そして、単一画素のデータのnビットには、画像成分を多く含むビットとノイズ成分を多く含むビットが含まれている。電子透かしは上記の原理を利用したものであり、ノイズ成分を多く含むビットに元の画像とは異なる情報を埋め込むことで、元の画像の画質に殆ど影響を及ぼすことなく他の情報を埋め込むことができる。なお、以下ではステップ114で生成された画像データを「画像特定情報付き画像データ」と称する。ステップ114は請求項6に記載の生成手段に対応している。
【0059】
次のステップ116では、ステップ114で生成された画像特定情報付き画像データをプリンタ部68へライン単位で出力し、プリンタ部68に対してインスタントフィルム84への画像記録を指示する。これにより、カセット24からインスタントフィルム84が引き出されてプリンタ部68内の所定位置迄搬送された後に、プリンタ部68の露光ヘッド70及び押圧ローラ80が順に往復移動されると共に、露光ヘッド70の移動時に画像特定情報付き画像データに応じて露光ヘッド70の各LEDの点消灯が制御されることで、プリント対象の画像(保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が埋め込まれた画像)がインスタントフィルム84に記録される。このように、ステップ116において、プリンタ部68は請求項6に記載のプリンタとして機能する。
【0060】
インスタントフィルム84に記録された画像には保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が埋め込まれているので、プリント対象の画像に対応するこれらの情報が、同一のインスタントフィルム84に担持されることになる。次のステップ112ではインスタントフィルム84をDSC10本体外へ排出し(図2(B)も参照)、画像プリント処理を終了する。
【0061】
また、画像が記録されたインスタントフィルム84のうち、特定画像(保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が埋め込まれた画像)が記録されているインスタントフィルム84からの情報の読み取り・表示が顧客によって指示された場合、本第2実施形態では、以下のような情報表示処理(図8参照)がDSC10のCPU58で実行される。
【0062】
ステップ130では、インスタントフィルム84に記録されている特定画像の撮影を要請するメッセージをディスプレイ26に表示させることで、顧客により特定画像を撮影させる。次のステップ132では、顧客による撮影が完了したか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ132を繰り返す。顧客により特定画像の撮影が行われ、該撮影によって得られた画像データがメモリ52に記憶されると、ステップ132の判定が肯定されてステップ134へ移行し、撮影によって得られた画像データから、まず特定画像に相当する画像領域を抽出した後に、抽出した画像領域の画像データから電子透かしを検出し、電子透かし化された保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報を抽出する。ステップ134は請求項7に記載の抽出手段に対応している。
【0063】
そしてステップ136では、ステップ134で抽出した保存場所情報及び撮影情報の内容をDSC10のディスプレイ26に表示させると共に、ステップ134で抽出したサムネイル画像データが表すサムネイル画像をディスプレイ26に表示させ、情報表示処理を終了する。ステップ136は請求項7に記載の第2表示制御手段に対応している。ディスプレイ26に表示された保存場所情報や撮影情報、サムネイル画像を参照することで、顧客は、インスタントフィルム84に記録されている特定画像の画像データを容易に特定することができ、特定画像の画像データを用いて写真プリントの作成を注文したり、画像表示装置に表示させることを容易に行うことができる。
【0064】
なお、上記では画像データの保存場所として記録メディア66を例に説明したが、本発明は、ホームサーバやウェブサーバ等の別体の情報処理装置(の記憶装置)に保存されている場合にも上記と同様に適用可能であることは言うまでもない。
【0065】
また、第2実施形態においても、保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報のうちの何れか1つ又は2つの情報のみをICタグ90に書き込むようにしてもよい。
【0066】
また、第1実施形態において、インスタントフィルム84の製造時に品質情報をICタグ90に書き込んでおくようにしてもよい。例えばインスタントフィルム84のロット毎に、DSC10内で補正可能な程度のR,G,B各色の発色特性の差が生じた場合に、この発色特性の差を製造時に品質情報としてICタグ90に書き込んでおき、インスタントフィルム84への画像の露光記録時に上記の品質情報を読み出し、読み出した品質情報が表すR,G,B各色の発色特定の差に応じて画像データを補正して露光記録を行うようにすれば、インスタントフィルム84に記録する画像の仕上がり品質向上を実現することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る記録材料は、被写体を撮影することで得られた画像データに基づき、撮影装置に内蔵されたプリンタによって画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込むためのICタグが設けられているので、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能となる、という優れた効果を有する。
【0068】
また、本発明に係る撮影装置は、被写体を撮影することで得られた画像データに基づき、内蔵プリンタにより、ICタグが設けられた記録材料に画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報をICタグに書き込むので、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能となる、という優れた効果を有する。
【0069】
また、本発明に係る撮影装置は、被写体を撮影することで得られた画像データに、該画像データを特定するための画像特定情報を埋め込んで画像特定情報付き画像データを生成し、該画像特定情報付き画像データに基づき、撮影装置本体にセットされた記録材料に、内蔵プリンタにより画像特定情報付き画像を記録するので、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能となる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るDSCの(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図2】(A)はインスタントフィルムのカセットを装填する状態を示す斜視図、(B)はプリンタ部で画像が記録されたインスタントフィルムが排出される状態を示す正面図である。
【図3】DSCの電気系の概略構成を示すブロック図である。
【図4】(A)はインスタントフィルム及び露光ヘッドを示す平面図、(B)はインスタントフィルムの断面及び押圧ローラを示す側面図である。
【図5】第1実施形態に係る画像プリント処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】第1実施形態に係る情報表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態に係る画像プリント処理の内容を示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態に係る情報表示処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 DSC
20 イジェクトボタン
22 カバー
24 カセット
26 ディスプレイ
28 プリントボタン
58 CPU
62 ICタグリーダ/ライタ
66 記録メディア
68 プリンタ部
70 露光ヘッド
80 押圧ローラ
84 インスタントフィルム
90 タグ
【発明の属する技術分野】
本発明は記録材料及び撮影装置に係り、特に、記録材料に画像を記録するプリンタが一体化された撮影装置、及び、該撮影装置のプリンタで画像を記録するための記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
CCD等の撮像素子によって被写体を撮影し、該撮影によって得られたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換した後に、スマートメディア(R)等の情報記憶媒体に記憶させる構成のデジタルスチルカメラ(以下、DSCと略す)は、撮影した画像をその場でLCDに再生表示させることで、撮影が成功したか失敗したかをその場で確認できる、という特長があり、近年急速に普及してきている。DSCによって撮影された画像は、例えば顧客が画像データをDPE受付店に持込んで写真プリントの作成等の写真処理を依頼することにより、高品位の写真プリントとして保存したり、前記画像データが表す画像を顧客が所持しているプリンタにより紙等に簡易的に記録することも可能である。
【0003】
また、プリンタを内蔵したDSCも知られている(例えば特開2000−89342号公報参照)。この種のDSCでは、画像を記録する記録材料としてインスタントフィルム等が用いられており、撮影された画像をLCDから成る表示部に表示している状態でプリントすべき画像が選択されると、選択された画像をプリンタによりインスタント写真として出力するように構成されている。これにより、撮影した画像をその場で写真として出力して鑑賞することも可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
プリンタ内蔵DSCを用いて撮影した画像の記録手段としては、簡便さの点で内蔵プリンタが多用されるが、撮影した画像のうち顧客にとって重要なシーンの画像等については、高画質の写真プリントとして長期間保存するために写真プリントの作成を依頼したり、別体の画像表示装置に画像を表示させる等の用途に画像データが利用されることになる。ここで、プリンタ内蔵DSCを用いて撮影した画像については、上記のような用途に用いる画像の選別にも、内蔵プリンタで記録・出力された画像が用いられることが多いが、内蔵プリンタで記録・出力された画像を用いて選別を行った場合、選別した画像の画像データを探し出す作業が煩雑である、という問題があった。
【0005】
すなわち、DSCを用いて撮影された画像の画像データは、スマートメディア(R)等の記録メディア内に保存されることが通例であるが、記録メディアの低価格化に伴って記録メディアも大容量化の傾向にあり、単一の記録メディア内に多数の画像の画像データが保存されるようになってきている。また、個々の画像データに付与されたファイル名も互いに類似しているので、ファイル名に基づいて個々の画像の内容を識別することも困難である。そして、DSCに内蔵されたプリンタは記録材料に単に画像を記録・出力するものであるので、内蔵プリンタで記録・出力された画像を参照しても対応する画像データを探し出すことは困難であり、画像データを探し出すためには、例えば記録メディアに記録された個々の画像データを画像として表示させ、内蔵プリンタで記録・出力された画像と比較する等の煩雑な作業を行う必要があるのが実情であった。
【0006】
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能な記録材料及び撮影装置を得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る記録材料は、プリンタを内蔵した撮影装置の本体にセットされ、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて前記プリンタによって画像が記録される記録材料であって、前記プリンタによって画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込むためのICタグが設けられていることを特徴としている。
【0008】
請求項1記載の発明に係る記録媒体は、プリンタを内蔵した撮影装置の本体にセットされ、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて前記プリンタによって画像が記録される。なお、プリンタを内蔵した撮影装置としては、例えば撮像素子によって被写体を撮影することで得られたアナログの画像信号をデジタルの画像データに変換し、記録メディアに記録する構成の撮影装置(撮影専用に設計されたDSC)が好適であるが、被写体を銀塩写真フィルム等の感光材料に露光記録する通常のカメラや、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するDSCであってもよい。
【0009】
また、請求項1記載の発明に係る記録媒体には、プリンタによって画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込むためのICタグが設けられている。これにより、撮影装置の本体にセットされた記録材料に対し、プリンタによって画像が記録されると、前記記録材料に設けられたICタグには、前記画像の画像データ又は画像特定情報が書き込まれることになるので、記録材料に記録された画像と、該画像の画像データ又は画像特定情報が同一の記録材料に担持されることになる。
【0010】
そして、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合には、記録材料のICタグから画像データを読み出すか、又は記録材料のICタグから画像特定情報を読み出し、読み出した画像特定情報を利用して画像データを特定して読み出す(具体的には、例えば画像特定情報に基づいて前記画像データの属性、保存場所、サムネイル画像の何れかを特定し、対応する画像データを読み出す等)ことで、所望の画像データを入手することが可能となる。従って、請求項1記載の発明によれば、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能とすることができる。
【0011】
なお、請求項1記載の発明において、記録材料の構成としては、プリンタにおける記録方式に応じて種々の構成を採用可能であるが、例えば画像記録領域外に現像定着試薬が封入された封入部が形成され、画像記録領域に画像が露光記録された後に、外部からの押圧力により現像定着試薬が封入部から漏洩して画像記録領域へ拡散し、露光記録された画像が現像定着されることで画像が記録される構成の記録材料である場合には、例えば請求項2に記載したように、ICタグが封入部の近傍に設けられていることが好ましい。
【0012】
上記構成の記録材料に画像を記録するプリンタは、封入部を押圧したり現像定着試薬を画像記録領域全体へ拡散させるために、記録材料の全面をローラ等によって押圧する構成が採用されることが多く、このローラ等による押圧に伴ってICタグの破損等が生ずる恐れがある。一方、封入部は現像定着試薬が封入されているために或る程度の厚みを有しており、上記のようにICタグを封入部の近傍に設けることで、ローラ等によってICタグに加わる押圧力が封入部によって軽減されるので、ICタグの破損等が生ずることを防止することができる。
【0013】
また、ICタグにはラベル形、筒形、コイン形、カード形、箱形等の様々な形状のものが存在しているが、記録画像の画質に悪影響を及ぼさないことが望ましく、また記録材料はその殆どが画像記録領域であることを考慮すると、請求項3に記載したように、ICタグは外形が直径数mm程度の筒形とされ、画像記録領域外に設けられていることが好ましい。ICタグを筒形とすることで投影面積(占有面積)が小さくなるので、記録材料の画像記録領域外に設けることが容易になり、記録画像の画質に悪影響を及ぼすことを防止することができる。
【0014】
請求項4記載の発明に係る撮影装置は、プリンタを内蔵した撮影装置であって、前記プリンタは、撮影装置本体にセットされた請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の記録材料に対し、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて画像を記録し、前記プリンタによって前記記録材料に画像が記録される際に、前記記録材料に設けられた前記ICタグに、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込む書込手段を備えたことを特徴としている。
【0015】
請求項4記載の発明は、プリンタを内蔵した撮影装置であれば適用可能であり、前述のように撮影専用に設計されたDSCが好適であるが、通常のカメラや、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するDSCであってもよい。請求項4記載の発明では、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の記録材料が撮影装置本体にセットされ、撮影装置に内蔵されたプリンタは、前記記録材料に対し、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて画像を記録する。また、請求項4記載の発明では、プリンタによって記録材料に画像が記録される際に、前記記録材料に設けられたICタグに、書込手段により、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報が書き込まれる。
【0016】
これにより、記録材料に記録された画像と、該画像の画像データ又は画像特定情報が同一の記録材料に担持されることになり、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合には、記録材料のICタグから画像データを読み出すか、又は記録材料のICタグから画像特定情報を読み出し、読み出した画像特定情報を利用して画像データを特定して読み出すことで、所望の画像データを入手することが可能となる。従って、請求項4記載の発明によれば、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能とすることができる。
【0017】
また、請求項4記載の発明において、例えば請求項5に記載したように、プリンタによって画像が記録されると共に、書込手段によってICタグに情報が書き込まれた請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の記録材料に設けられているICタグから情報を読み取る読取手段と、読取手段によってICタグから読み取られた情報を表示部に表示させる第1表示制御手段を更に設けることが好ましい。
【0018】
これにより、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合に、当該記録材料のICタグに書き込まれている情報を読取手段によって読み取らせることで、第1表示制御手段によって撮影装置の表示部に表示されることになる。従って、請求項5記載の発明によれば、記録材料に記録された画像の画像データの入手が更に容易になる。
【0019】
請求項6記載の発明に係る撮影装置は、プリンタを内蔵した撮影装置であって、被写体を撮影することで得られた画像データに、該画像データを特定するための画像特定情報を埋め込んで画像特定情報付き画像データを生成する生成手段を備え、前記プリンタは、撮影装置本体にセットされた記録材料に、前記生成手段によって生成された画像特定情報付き画像データに基づいて、前記画像特定情報付き画像を記録することを特徴としている。
【0020】
請求項6記載の発明は、プリンタを内蔵した撮影装置であれば適用可能であり、前述のように撮影専用に設計されたDSCが好適であるが、通常のカメラや、デジタルビデオカメラ、携帯電話機やPDA等の携帯機器に付属するDSCであってもよい。請求項6記載の発明では、生成手段により、被写体を撮影することで得られた画像データに、該画像データを特定するための画像特定情報が埋め込まれることで画像特定情報付き画像データが生成される。なお、画像データへの画像特定情報の埋め込みには、例えば電子透かし技術を適用することができる。
【0021】
また、請求項6記載の発明では、撮影装置に内蔵されたプリンタは、撮影装置本体にセットされた記録材料に、生成手段によって生成された画像特定情報付き画像データに基づいて、画像特定情報付き画像を記録する。これにより、記録材料に記録された画像と、該画像の画像特定情報が同一の記録材料に担持されることになる。そして、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合には、記録材料に記録された画像をデータ化して画像特定情報を抽出し、抽出した画像特定情報を利用して画像データを特定して読み出すことで、所望の画像データを入手することが可能となる。従って、請求項6記載の発明によれば、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能とすることができる。
【0022】
また、請求項6記載の発明において、例えば請求項7に記載したように、プリンタによって記録材料に記録された画像特定情報付き画像が撮影されることで得られた画像データから画像特定情報を抽出する抽出手段と、抽出手段によって抽出された画像特定情報を表示部に表示させる第2表示制御手段と、を更に設けることが好ましい。これにより、記録材料に記録された画像の画像データの入手を所望している場合に、前記画像(画像特定情報付き画像)を撮影装置によって撮影すれば、撮影によって得られた画像データから抽出手段によって画像特定情報が抽出され、第2表示制御手段によって撮影装置の表示部に表示されることになる。従って、請求項7記載の発明によれば、記録材料に記録された画像の画像データの入手が更に容易になる。
【0023】
また、請求項4又は請求項6記載の発明において、画像データを特定するための画像特定情報としては、例えば請求項8に記載したように、被写体の撮影時に画像データと共に生成される撮影情報(ファイル名や撮影条件を表す情報、その他の属性情報)、画像データが表す画像のサムネイル画像を表すサムネイル画像データ、及び、画像データの保存場所を表す情報の何れかを適用することができる。上記の撮影情報やサムネイル情報は、多数の画像の画像データの中から所望の画像データを探し出す際の検索条件として用いることができ、画像データの保存場所を表す情報は、複数存在する画像データの保存場所のうち、所望の画像データが保存されている場所を特定することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。
【0025】
〔第1実施形態〕
図1には、本発明に係る撮影装置としてのデジタルスチルカメラ(DSC)10が示されている。DSC10は本体が略箱型とされており、図1(A)に示すように、正面から見て左上側にレンズ12が取付けられている。レンズ12の上方にはユーザが撮影範囲等を目視で確認するためのファインダ14が、レンズ12の下方にはシャッタボタン16が各々設けられており、本体の中央上側には低照度での撮影等の場合に補助光を発するためのストロボ18が取り付けられている。
【0026】
また、正面から見て右上側にはイジェクトボタン20が設けられており、このイジェクトボタン20が操作されることで、図2(B)に示すように、本体正面のカバー22が回動しカセット24を挿入可能な状態になる。DSC10はプリンタを内蔵しており(後述するプリンタ部68)、カセット24にはプリンタ部68で画像を記録するための記録材料(インスタントフィルム84:後述)が予め収納されている。カセット24(インスタントフィルム84)は、図2(B)に示す状態で、イジェクトボタン20が操作されたときの回動方向と逆方向へカバー22が手動で回動されることにより、DSC10の内部へ装填されることになる。なお、DSC10本体の上面には排出孔(図示省略)が形成されており、プリンタ部68で画像が記録されたインスタントフィルム84は、図2(B)に示すように排出孔を介して外部へ排出される。
【0027】
図1(B)に示すように、DSC10本体の背面から見て左上側にはカラーLCD等から成るディスプレイ26が取付けられており、ディスプレイ26の下方には、プリンタ部68によるインスタントフィルム84への画像記録を指示するためのプリントボタン28及び画像を表示するデバイスを切替えるための表示切替ボタン30が各々設けられている。また、DSC10本体の背面から見て右上側にはファインダ14が設けられており、その下方側には、電源スイッチ32、十字ボタン34、メニュー/実行ボタン36が各々設けられている。また、図示は省略するが、DSC10本体の底部付近には、スマートメディア(R)、コンパクトフラッシュ(R)、メモリスティック(R)等の各種情報記憶媒体の何れか(以下これらを記録メディアと総称する:図3も参照)を装填可能なスロットが設けられている。
【0028】
図3にはDSC10の電気系の構成が示されている。レンズ12は、詳しくはオートフォーカス(AF)機構を備えたズームレンズ(焦点距離可変レンズ)であり、レンズ12のAF機構及びズーム機構は駆動回路40によって駆動される。なおズームレンズに代えて、AF機構のみを備えた焦点距離固定レンズをレンズ12として用いてもよい。
【0029】
DSC10の本体内部のレンズ12の焦点位置に相当する位置には、エリアCCDセンサ等で構成される撮像デバイス42が配置されており、被写体を反射してレンズ12に入射された光は撮像デバイス42の受光面に結像される。撮像デバイス42は、駆動回路40が内蔵しているタイミング発生回路(図示省略)によって発生されたタイミング信号に同期したタイミングで駆動され、画像信号(受光面上にマトリクス状に配列された多数個の光電変換セルの各々における受光量を表す信号)を出力する。
【0030】
レンズ12と撮像デバイス42との間にはシャッタ/絞り44が配置されている。シャッタ及び絞り44は駆動回路40によって駆動される。シャッタは撮像デバイス42から画像信号が出力されるときに、撮像デバイス42の受光面に光が入射することでスミアが発生することを防止するためのものであり、撮像デバイス42の構成によっては省略可能である。また絞りは、絞り量を連続的に変更可能な単一の絞りで構成してもよいし、絞り量が異なる複数の絞りを切替える構成であってもよい。駆動回路40にはストロボ18も接続されている。ストロボ18は、低照度であることが検出された場合や、撮影者によって発光が指示された場合に、駆動回路40によって発光される。
【0031】
撮像デバイス42の信号出力端には、アナログ信号処理部46、A/D変換器48、デジタル信号処理部50、メモリ52が順に接続されている。アナログ信号処理部46は、撮像デバイス42から出力された画像信号を増幅すると共に、増幅した画像信号に対してホワイトバランス等の補正を行う。アナログ信号処理部46から出力された画像信号は、A/D変換器48によってデジタルの画像データに変換されてデジタル信号処理部50へ入力される。デジタル信号処理部50では、入力された画像データに対して色補正・γ補正・Y/C変換等の各種処理を行う。デジタル信号処理部50から出力された画像データは、RAM等で構成されたメモリ52に一時記憶される。
【0032】
駆動回路40、アナログ信号処理部46、A/D変換器48、デジタル信号処理部50、メモリ52及び圧縮伸張部54(後述)はバス56に接続されており、このバス56には、CPU58が接続されていると共に、プリントボタン28、表示切替ボタン30、十字ボタン34、メニュー/実行ボタン36等の各種ボタンに対応して設けられたスイッチや電源スイッチ32等のスイッチ類(図3では「操作スイッチ」と表記)、シャッタボタン16が操作されることでオンオフされるシャッタスイッチ60、インスタントフィルム84に設けられたICタグ90(後述)に対して情報の書き込み及び読み出しを行うICタグリーダ/ライタ62が各々接続されている。
【0033】
なお、図示は省略するが、CPU58はROM、RAM、不揮発性メモリ(記憶内容を書替え可能なメモリ:例えばEEPROM等)、入出力ポート等の周辺回路を含んで構成されており、ROMには、後述する画像プリント処理を行うための画像プリントプログラム及び情報表示処理を行うための情報表示プログラムが予め書き込まれている。
【0034】
また、メモリ52にはディスプレイ26及び圧縮伸張部54が各々接続されている。表示デバイス又はディスプレイ26に画像を表示する場合、CPU58は、メモリ52に一時記憶されている画像データに対し、ディスプレイ26への表示用の画像データへ変換する画像表示処理を行った後にディスプレイ26へ転送する。これにより、メモリ52に一時記憶されている画像データが表す画像がディスプレイ26に表示される。
【0035】
また、圧縮伸張部54には、不揮発性の内蔵メモリ64が接続されていると共に、スロットに装填された記録メディア66も接続される。シャッタボタン16が操作されてシャッタスイッチ60がオンされた等により、内蔵メモリ64又はスロットに装填された記録メディア66への画像データの書き込みが指示された場合、CPU58はメモリ52に一時記憶されている画像データを読み出して圧縮伸張部54へ転送する。これにより、画像データは圧縮伸張部54で圧縮された後に所定の撮影情報が付加され、所定の形式(例えばEXIF形式)の画像ファイルとして内蔵メモリ64又は記録メディア66に書き込まれる。
【0036】
なお、個々の画像の画像データに付加される所定の撮影情報には、例えばファイル名、撮影に使用したDSCの機種、撮影日時、撮影時の撮影条件(DSCの設定)を表す各種情報(例えばシャッタスピード、絞り値、画質モード(画像データの圧縮率)、感度、露出プログラムのモード、測光方式、ホワイトバランスのモード、フォーカスのモード、シャープネスのモード、焦点距離、露出補正値、ストロボのオンオフ、ストロボ補正値、マクロモードのオンオフ等)等の情報が含まれている。
【0037】
また、スロットに装填された記録メディア66に格納されている画像データが表す画像の再生(表示)が指示された場合には、記録メディア66から画像データが読み出され、読み出された画像データが圧縮されて格納されていた場合には、該被圧縮画像データが圧縮伸張部54で伸張(解凍)された後にメモリ52に一時記憶される。そして、メモリ52に一時記憶された画像データを用いてディスプレイ26への画像の表示(再生)が行われる。
【0038】
また、バス56にはプリンタ部68が接続されている。このプリンタ部68は請求項1,4,6に記載のプリンタに対応している。プリンタ部68には、各々一列に配列されたR,G,B各色の多数個のLEDを備えた露光ヘッド70(図4(A)も参照)と、露光ヘッド70(及び後述する押圧ローラ80)をインスタントフィルム84の長手方向に沿って往復移動させるモータ72と、モータ72の駆動を制御するモータドライバ74が設けられている。またプリンタ部68には、インスタントフィルム84に記録すべき画像を表す画像データをライン単位で記憶するためのラインメモリ76、ラインメモリ76に記憶された画像データに応じて露光ヘッド70の各LEDを点消灯させるヘッドドライバ78も設けられている。
【0039】
図4に示すように、プリンタ部68によって画像が記録されるインスタントフィルム84には、画像を記録するための画像記録領域84Aが形成されている。プリンタ部68は、カセット24から引き出されたインスタントフィルム84がプリンタ部68内の所定位置に位置している状態で、モータ72の駆動力で露光ヘッド70を往復移動させると共に、その往路(復路でもよい)で、ラインメモリ76に順に記憶される画像データに応じて露光ヘッド70の各LEDの点消灯を制御することで、インスタントフィルム84の画像記録領域84Aに画像を露光記録する。
【0040】
またインスタントフィルム84には、画像記録領域84Aを挟んで一端側に、現像定着試薬が封入された封入部86が形成されており、画像記録領域84Aを挟んで封入部86と反対側には試薬受け部88が形成されている。プリンタ部68は押圧ローラ80(図4(B)参照)を備えており、インスタントフィルム84の画像記録領域84Aへの画像の露光記録が終了すると、インスタントフィルム84の長手方向に沿って押圧ローラ80を往復移動させる。この押圧ローラ80の往復移動により、封入部86に押圧力が加わって封入部86が圧壊し、封入部86に封入されていた現像定着試薬が封入部86から漏洩し、押圧ローラ80の移動に伴って画像記録領域84Aの全面へ拡散されることで、画像記録領域84Aに露光記録された画像が現像・定着されることになる。
【0041】
また、図4(A)に示すように、インスタントフィルム84には、封入部86の側部にICタグ90が埋設されている。本実施形態に係るICタグ90は、直径数mm程度の筒状のガラス管内に収納されており、押圧ローラ80によって押圧される際には、或る程度の厚みを有する封入部86が押圧ローラ80に同時に接触すると共に、外部がガラス管で覆われているために、押圧ローラ80の押圧力によって損傷することはない。このように、インスタントフィルム84は本発明に係る記録材料(詳しくは請求項2,3に記載の記録材料)に対応しており、ICタグ90は請求項1に記載のICタグに対応している。
【0042】
なお、本実施形態に係るICタグ90としては、例えば記憶情報のアクセス方式が読み書き可能型又は単一書き込み/読取専用型(情報の書き込みが1回のみ可能なタイプ)で、電源方式が電池レス型(アンテナから供給される電力により作動するタイプ)、書き込み距離が密着型(0〜数mm)又は近接型(数mm〜数10cm)のICタグが好適である。
【0043】
次に本実施形態の作用を説明する。顧客がDSC10を用いて被写体を撮影することで得られた画像データは所定の保存場所(例えばDSC10に装填されている記録メディア66等)に保存され、保存されている画像データは、顧客の指示によりディスプレイ26に画像として表示される。
【0044】
ここで、ディスプレイ26に単一又は複数の画像が表示されている状態で、プリンタ部68によってインスタントフィルム84に記録すべき画像が有ることを顧客が認識した場合、プリント対象の画像が選択されてプリントボタン28が操作されることで、選択された画像の記録が指示される。以下、上記の指示が有った場合にDSC10のCPU58で実行される画像プリント処理について、図5のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
ステップ100では、プリント対象の画像(選択された画像)の画像データを所定の保存場所から読み出し、次のステップ102では、ステップ100で読み出した画像データをプリンタ部68へライン単位で出力し、プリンタ部68に対してインスタントフィルム84への画像記録を指示する。これにより、カセット24からインスタントフィルム84が引き出されてプリンタ部68内の所定位置迄搬送された後に、プリンタ部68の露光ヘッド70及び押圧ローラ80が順に往復移動されると共に、露光ヘッド70の移動時に前記画像データに応じて露光ヘッド70の各LEDの点消灯が制御されることで、プリント対象の画像がインスタントフィルム84に記録される。
【0046】
ステップ104では、ステップ100で読み出したプリント対象の画像データの保存場所を表す保存場所情報を生成する。この保存場所情報は、例えば画像データが所定の記録メディア66内に保存されている場合には、前記所定の記録メディア66を識別する情報及び所定の記録メディア66内におけるプリント対象の画像データのディレクトリを表す情報を含んで構成することができる。また、次のステップ106では、プリント対象の画像データを低解像度化することで、プリント対象の画像のサムネイル画像データを生成する。更に、ステップ108では、プリント対象の画像データに付加されている撮影情報(例えばファイル名、DSC10の機種、撮影日時、撮影時の撮影条件を表す情報)の読み出しを行う。
【0047】
そしてステップ110では、ステップ104で生成した保存場所情報、ステップ106で生成したサムネイル画像データ及びステップ108で読み出した撮影情報をICタグリーダ/ライタ62へ出力する。これにより、上記の保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が、ICタグリーダ/ライタ62により、プリンタ部68によって画像が記録されたインスタントフィルム84のICタグ90へ書き込まれ、インスタントフィルム84に記録された画像に対応する保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が、前記画像と同一のインスタントフィルム84に担持されることになる。なお、このステップ110は、実際に情報の書き込みを行うICタグリーダ/ライタ62と共に請求項4に記載の書込手段に対応している。
【0048】
そして、ICタグ90への情報の書き込みが完了すると、次のステップ112でインスタントフィルム84をDSC10本体外へ排出し(図2(B)も参照)、画像プリント処理を終了する。
【0049】
上記の画像プリント処理は、DSC10を用いて被写体を撮影した直後の画像をプリント対象とすることも可能であり、この場合、撮影した画像をその場でインスタントフィルム84に記録・出力して鑑賞することができる。
【0050】
また、インスタントフィルム84に記録された画像の中に、高画質の写真プリントとして長期間保存したい画像が有ることを顧客が認識した場合や、テレビ等の大画面の画像表示装置に表示したい画像が有ることを顧客が認識した場合に、前記画像(特定画像と称する)が記録されているインスタントフィルム84のICタグ90からの情報の読み取り・表示が顧客によって指示される。以下、上記の指示が有った場合にDSC10のCPU58で実行される情報表示処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。
【0051】
ステップ120では、ICタグリーダ/ライタ62により、特定画像が記録されているインスタントフィルム84のICタグ90から保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報の読み出しを行う。このステップ120は、実際に情報の読み出しを行うICタグリーダ/ライタ62と共に請求項5に記載の読取手段に対応している。
【0052】
なお、ICタグ90からの情報の読み出しは、ICタグ90がリーダと密着した状態(例えば0〜数mm)でのみリーダによる情報の読み出しが可能な構成であれば、例えば特定画像が記録されているインスタントフィルム84を顧客が所定の挿入孔を介してDSC10の内部へ挿入することで実現できる。また、ICタグ90がリーダと近接した状態(例えば数mm〜数10cm)でもリーダによる情報の読み出しが可能な構成である場合には、特定画像が記録されているインスタントフィルム84を顧客がDSC10に近接した位置に配置するのみでもICタグ90からの情報の読み出しは可能である。
【0053】
次のステップ122では、ステップ120で読み出した保存場所情報及び撮影情報の内容をDSC10のディスプレイ26に表示させると共に、ステップ120で読み出したサムネイル画像データが表すサムネイル画像をディスプレイ26に表示させ、情報表示処理を終了する。なお、DSC10のディスプレイ26は表示面の面積が比較的小さいので、保存場所情報、撮影情報及びサムネイル画像の何れか1つのみをディスプレイ26に表示させると共に、顧客から指示が有る毎に、ディスプレイ26に表示する情報を順に切替えるようにしてもよい。ステップ122は請求項5に記載の第1表示制御手段に対応している。
【0054】
上記のように、ディスプレイ26に表示された保存場所情報や撮影情報、サムネイル画像を参照することにより、顧客は、インスタントフィルム84に記録されている特定画像の画像データを容易に特定することができ、特定画像の画像データを用いて写真プリントの作成を注文したり、画像表示装置に表示させることを容易に行うことができる。
【0055】
なお、上記ではICタグ90に保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報を各々書き込む例を説明したが、これに限定されるものではなく、上記の情報のうちの何れか1つ又は2つの情報のみを書き込むようにしてもよいし、ICタグ90の記憶容量が大容量であれば画像データそのものを書き込むようにしてもよい。
【0056】
〔第2実施形態〕
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、本第2実施形態に係るDSC10は、ICタグリーダ/ライタ62が省略されている点以外は第1実施形態で説明したDSC10と同一であるので、各部分に同一の符号を付して構成の説明を省略し、本第2実施形態の作用として、まず本第2実施形態に係る画像プリント処理について、図7のフローチャートを参照して説明する。
【0057】
ディスプレイ26に表示されている画像の中からプリント対象の画像が選択され、プリントボタン28が操作されることで画像プリント処理が実行されると、本第2実施形態では、プリント対象の画像(選択された画像)の画像データを所定の保存場所から読み出し(ステップ100)た後に、プリント対象の画像データの保存場所を表す保存場所情報の生成(ステップ104)、プリント対象の画像のサムネイル画像データの生成(ステップ106)、プリント対象の画像データの撮影情報の読み出し(ステップ108)が順に行われる。
【0058】
そしてステップ114では、ステップ104で生成した保存場所情報、ステップ106で生成したサムネイル画像データ及びステップ108で読み出した撮影情報を、電子透かし技術を適用し、ステップ100で読み出したプリント対象の画像の画像データに埋め込む。例えば個々の画素毎にnビットのデータから成る多値画像データは、個々の画素をビット単位で分解することでn枚の2値画像に分解することができる。そして、単一画素のデータのnビットには、画像成分を多く含むビットとノイズ成分を多く含むビットが含まれている。電子透かしは上記の原理を利用したものであり、ノイズ成分を多く含むビットに元の画像とは異なる情報を埋め込むことで、元の画像の画質に殆ど影響を及ぼすことなく他の情報を埋め込むことができる。なお、以下ではステップ114で生成された画像データを「画像特定情報付き画像データ」と称する。ステップ114は請求項6に記載の生成手段に対応している。
【0059】
次のステップ116では、ステップ114で生成された画像特定情報付き画像データをプリンタ部68へライン単位で出力し、プリンタ部68に対してインスタントフィルム84への画像記録を指示する。これにより、カセット24からインスタントフィルム84が引き出されてプリンタ部68内の所定位置迄搬送された後に、プリンタ部68の露光ヘッド70及び押圧ローラ80が順に往復移動されると共に、露光ヘッド70の移動時に画像特定情報付き画像データに応じて露光ヘッド70の各LEDの点消灯が制御されることで、プリント対象の画像(保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が埋め込まれた画像)がインスタントフィルム84に記録される。このように、ステップ116において、プリンタ部68は請求項6に記載のプリンタとして機能する。
【0060】
インスタントフィルム84に記録された画像には保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が埋め込まれているので、プリント対象の画像に対応するこれらの情報が、同一のインスタントフィルム84に担持されることになる。次のステップ112ではインスタントフィルム84をDSC10本体外へ排出し(図2(B)も参照)、画像プリント処理を終了する。
【0061】
また、画像が記録されたインスタントフィルム84のうち、特定画像(保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報が埋め込まれた画像)が記録されているインスタントフィルム84からの情報の読み取り・表示が顧客によって指示された場合、本第2実施形態では、以下のような情報表示処理(図8参照)がDSC10のCPU58で実行される。
【0062】
ステップ130では、インスタントフィルム84に記録されている特定画像の撮影を要請するメッセージをディスプレイ26に表示させることで、顧客により特定画像を撮影させる。次のステップ132では、顧客による撮影が完了したか否か判定し、判定が肯定される迄ステップ132を繰り返す。顧客により特定画像の撮影が行われ、該撮影によって得られた画像データがメモリ52に記憶されると、ステップ132の判定が肯定されてステップ134へ移行し、撮影によって得られた画像データから、まず特定画像に相当する画像領域を抽出した後に、抽出した画像領域の画像データから電子透かしを検出し、電子透かし化された保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報を抽出する。ステップ134は請求項7に記載の抽出手段に対応している。
【0063】
そしてステップ136では、ステップ134で抽出した保存場所情報及び撮影情報の内容をDSC10のディスプレイ26に表示させると共に、ステップ134で抽出したサムネイル画像データが表すサムネイル画像をディスプレイ26に表示させ、情報表示処理を終了する。ステップ136は請求項7に記載の第2表示制御手段に対応している。ディスプレイ26に表示された保存場所情報や撮影情報、サムネイル画像を参照することで、顧客は、インスタントフィルム84に記録されている特定画像の画像データを容易に特定することができ、特定画像の画像データを用いて写真プリントの作成を注文したり、画像表示装置に表示させることを容易に行うことができる。
【0064】
なお、上記では画像データの保存場所として記録メディア66を例に説明したが、本発明は、ホームサーバやウェブサーバ等の別体の情報処理装置(の記憶装置)に保存されている場合にも上記と同様に適用可能であることは言うまでもない。
【0065】
また、第2実施形態においても、保存場所情報、サムネイル画像データ及び撮影情報のうちの何れか1つ又は2つの情報のみをICタグ90に書き込むようにしてもよい。
【0066】
また、第1実施形態において、インスタントフィルム84の製造時に品質情報をICタグ90に書き込んでおくようにしてもよい。例えばインスタントフィルム84のロット毎に、DSC10内で補正可能な程度のR,G,B各色の発色特性の差が生じた場合に、この発色特性の差を製造時に品質情報としてICタグ90に書き込んでおき、インスタントフィルム84への画像の露光記録時に上記の品質情報を読み出し、読み出した品質情報が表すR,G,B各色の発色特定の差に応じて画像データを補正して露光記録を行うようにすれば、インスタントフィルム84に記録する画像の仕上がり品質向上を実現することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る記録材料は、被写体を撮影することで得られた画像データに基づき、撮影装置に内蔵されたプリンタによって画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込むためのICタグが設けられているので、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能となる、という優れた効果を有する。
【0068】
また、本発明に係る撮影装置は、被写体を撮影することで得られた画像データに基づき、内蔵プリンタにより、ICタグが設けられた記録材料に画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報をICタグに書き込むので、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能となる、という優れた効果を有する。
【0069】
また、本発明に係る撮影装置は、被写体を撮影することで得られた画像データに、該画像データを特定するための画像特定情報を埋め込んで画像特定情報付き画像データを生成し、該画像特定情報付き画像データに基づき、撮影装置本体にセットされた記録材料に、内蔵プリンタにより画像特定情報付き画像を記録するので、撮影装置に内蔵されたプリンタによって記録材料に記録された画像の画像データを容易に入手可能となる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るDSCの(A)は正面図、(B)は背面図である。
【図2】(A)はインスタントフィルムのカセットを装填する状態を示す斜視図、(B)はプリンタ部で画像が記録されたインスタントフィルムが排出される状態を示す正面図である。
【図3】DSCの電気系の概略構成を示すブロック図である。
【図4】(A)はインスタントフィルム及び露光ヘッドを示す平面図、(B)はインスタントフィルムの断面及び押圧ローラを示す側面図である。
【図5】第1実施形態に係る画像プリント処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】第1実施形態に係る情報表示処理の内容を示すフローチャートである。
【図7】第2実施形態に係る画像プリント処理の内容を示すフローチャートである。
【図8】第2実施形態に係る情報表示処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 DSC
20 イジェクトボタン
22 カバー
24 カセット
26 ディスプレイ
28 プリントボタン
58 CPU
62 ICタグリーダ/ライタ
66 記録メディア
68 プリンタ部
70 露光ヘッド
80 押圧ローラ
84 インスタントフィルム
90 タグ
Claims (8)
- プリンタを内蔵した撮影装置の本体にセットされ、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて前記プリンタによって画像が記録される記録材料であって、
前記プリンタによって画像が記録される際に、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込むためのICタグが設けられていることを特徴とする記録材料。 - 前記記録材料は、画像記録領域外に現像定着試薬が封入された封入部が形成されており、前記画像記録領域に画像が露光記録された後に、外部からの押圧力により現像定着試薬が前記封入部から漏洩して前記画像記録領域へ拡散し、露光記録された画像が現像定着されることで画像が記録される記録材料であり、前記ICタグは前記封入部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1記載の記録材料。
- 前記ICタグは外形が直径数mm程度の筒形とされ、画像記録領域外に設けられていることを特徴とする請求項1記載の記録材料。
- プリンタを内蔵した撮影装置であって、
前記プリンタは、撮影装置本体にセットされた請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の記録材料に対し、被写体を撮影することで得られた画像データに基づいて画像を記録し、
前記プリンタによって前記記録材料に画像が記録される際に、前記記録材料に設けられた前記ICタグに、少なくとも記録材料に記録された画像の画像データ又は該画像データを特定するための画像特定情報を書き込む書込手段を備えたことを特徴とする撮影装置。 - 前記プリンタによって画像が記録されると共に、前記書込手段によってICタグに情報が書き込まれた請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の記録材料に設けられているICタグから情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段によってICタグから読み取られた情報を表示部に表示させる第1表示制御手段を更に備えたことを特徴とする請求項4記載の撮影装置。 - プリンタを内蔵した撮影装置であって、
被写体を撮影することで得られた画像データに、該画像データを特定するための画像特定情報を埋め込んで画像特定情報付き画像データを生成する生成手段を備え、
前記プリンタは、撮影装置本体にセットされた記録材料に、前記生成手段によって生成された画像特定情報付き画像データに基づいて、前記画像特定情報付き画像を記録する
ことを特徴とする撮影装置。 - 前記プリンタによって記録材料に記録された画像特定情報付き画像が撮影されることで得られた画像データから、前記画像特定情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された画像特定情報を表示部に表示させる第2表示制御手段と、を更に備えたことを特徴とする請求項6記載の撮影装置。 - 前記画像データを特定するための画像特定情報は、被写体の撮影時に前記画像データと共に生成される撮影情報、前記画像データが表す画像のサムネイル画像を表すサムネイル画像データ、及び、前記画像データの保存場所を表す情報の何れかであることを特徴とする請求項4又は請求項6記載の撮影装置。
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