JP2004071854A - 異方性シート磁石およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高密度・高配向・高磁気特性の異方性シート磁石およびその製造方法を提供する。
【解決手段】Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石の製造方法であって、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練してシート状の成形体とし、前記成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする。また、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練し、シート状に予備成形して予備成形体とし、前記予備成形体に磁場中で加熱して異方性化し、その後シート成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石の製造方法であって、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練してシート状の成形体とし、前記成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする。また、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練し、シート状に予備成形して予備成形体とし、前記予備成形体に磁場中で加熱して異方性化し、その後シート成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓性の高配向・高磁気特性の異方性シート磁石および製造方法に関し、詳しくは強磁性粉を含むエラストマー組成物をカレンダーロール等により等方性シート成形体とし、その後この等方性シート成形体に熱を印加してエラストマーを半溶融状態にし磁粉を磁場配向させることにより作製するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
着磁性エラストマー組成物は、樹脂などを主とするバインダーと磁気異方性磁性粉(例えば、Smを含む希土類磁性粉)とを混練することで得られる。高性能の磁石を得るために、磁気異方性磁性粉の配合量は、例えば約50体積%とされる。そして、着磁性組成物はシート等に成形され、シートに磁界を印加して磁気異方性磁粉を配向させることで可撓性マグネットシートとされ、磁気異方性磁粉が配向させられた可撓性マグネットシートの異方化された方向に着磁すれば高磁力の磁石が得られる。
【0003】
従来シート成形は、熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック中に含まれる磁粉を配向させる方法としては、磁場を印加しながら押出し成形をするものが主流である。このように熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチックが熱溶融している状態で磁界を与えて配向する方法は生産性に富むものの低い磁気特性しか得られない。高い磁気特性を得るためには、磁気異方性磁粉の配向度を向上させることが必要であるが、このような押出し成形において配向度を高めるために磁場印加時の金型温度を高くしても金型から出てきたときの成形体の強度が弱くなりシート状の成形品を得られない。または成形体の強度を高くするために金型温度を低くすると配向度が低下してしまうといった問題がある。
【0004】
例えばこの問題を解決するために、特開2001−115044号公報では、ロール加工したシート成形体に15℃〜80℃の熱を付与し、このシート成形体をコイルを備えたポールの平坦な面に設置してポール同士で挟み、コイルに電流を流してシート成形体を配向することが記載されている。これにより磁気特性に優れ、幅広のシートが成形可能であるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記特開2001−115044号公報のようにシート成形の工程と配向の工程を各々別工程として行なっても高特性の異方性シート磁石は得られない。これは成形体の密度が高められないことが主な原因であり、従来では配向度が高いものでは4.8g/cm3程度が限界であった。
よって本発明は、高密度・高配向・高磁気特性の異方性シート磁石およびその製造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
通常、異方性磁粉を用いた成形体に対して高密度化を行なっても磁石としてトータルの優位性が得られない。これは高密度化される代わりに、成形体の中で一方向にそろえられている磁粉の方向が乱れてしい配向度が低下する。しかしながらSm−Fe−N系異方性磁粉を用いた成形体、特にシート成形体を厚さ方向に高密度化する場合には、配向度を殆ど下げずに密度のみ向上できることが解った。これはシート成形体がもともと薄肉であり高密度化しても成形体の変形量が少ないこと、また、Nd−Fe−B系HDDR磁粉等と異なりSm−Fe−N系異方性磁粉は磁粉が粒形状をしているため高密度化しても磁粉の配向方向が変わりずらいことが考えられる。
【0007】
本発明は様々な磁粉を使用して実験を行ない、上記の特性が得られることを確認したものである。つまり、本発明は、Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石の製造方法であって、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練してシート状の成形体とし、前記成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする。また、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練し、シート状に予備成形して予備成形体とし、前記予備成形体に磁場中で加熱して異方性化し、その後シート成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする。
この製造方法により、配向度を85%以上、さらには90%以上と高く保ったまま高密度化が可能であり、従来に無い高特性のSm−Fe−N系異方性シート磁石が得られる。具体的にはSm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石であって、密度が5.0g/cm3以上であり、最大エネルギー積(BH)maxが95.5kJ/m3(12MGOe)以上である異方性シート磁石を得ることが可能である。さらには、密度は5.5g/cm3以上、さらには5.8g/cm3以上とすることが可能である。これにともない、(BH)maxは14MGOeとすることが可能である。
【0008】
製造装置としては、予備加熱工程、加熱保持工程、磁場配向工程、プレス工程、冷却工程を行うための各処理部を備えた製造ラインに、シート成形体を搬送するための搬送容器を複数具備するものが好適である。搬送容器はシート成形体を略板状の面同士で狭装可能な形状が望ましい。
【0009】
高性能の異方性シート磁石、特に配向度が高いものを製造するには各シート成形体を最適な状態で配向する必要が有る。配向度が80さらには90%以上のものを得るにはシート成形体温度を最低でも100℃以上とする必要が有ることが解った。磁場配向させる装置内に加熱手段を設けることもできるが、シート成形体を加熱するための時間が別途必要となり、その配向装置における吐出し量が減ってしまう。よって大量生産においてはシート成形体の配向装置とは別に加熱手段を設ける必要があるが、シート成形単体を取回しするだけでは加熱手段で付与した熱が搬送中に外気に逃げて各シート成形体毎に温度バラツキが発生し、配向時に影響して異方性シート磁石の特性が安定しない。また、シート成形体は非常に柔軟かつ脆い状態であり、加熱、磁場配向、冷却の各工程を変形すること無しに搬送することは非常に困難である。これらの問題を解決するため各シート成形体毎に搬送容器により厚み方向で狭装してライン内を取りまわすことが必要である。シート成形体の変形を抑えることができると共に、外気から遮断かつ搬送容器自体が保温部材的役割を兼ね、配向による磁気特性を安定させる。また、この搬送容器は挟装する部分が磁性体である底部と上蓋であると、配向時に所望の配向磁場をシート成形体に与えやすく好ましい。当然底部と上蓋のシート成形と接する面同士は平行であることが好ましい。この搬送容器はシート成形体を装填した際、底部と上蓋とが磁気的に不連続となる形状であれば配向磁界が底部と上蓋で短絡せず、有効にシート成形体内を通過するので好ましい。また、シート成形体を挟装した際、シート成形体の側面部側に搬送容器の磁性体がないようにすることが好ましい。これはシート成形体の側面部側に磁性体を配置するとこの部分に磁束が逃げ、シート成形体の側面で配向が乱れる可能性があるからである。特に1.5mm以上の厚さのシート成形体でこの問題が発生し易い。搬送容器の底面積よりシート成形体を小さくして側面部に空隙を持たせても良いが、挟装する際に別途配慮が必要となる。例えば搬送容器はシート成形体を装填した際、シート成形体の側面部に非磁性体が配置され、底部、上蓋および側面部とによりシート成形体が密封される構造であれば問題無く一律配向度がそろった異方性シート磁石を製造できる。また、配向手段がシート成形体サイズよりも径の小さいポールピースのようなものを用いても磁性体の底、上蓋を磁束が通り、搬送容器のシート成形体には一律に磁束が掛かりやすく、シート成形のサイズによらず好適な配向状態を与えることができる。本発明において、「搬送容器はシート成形体を略板状の面同士で狭装可能な形状である」と規定しているが、挟装する方法は限定されるものでなく公知の手段を適用すれば良い。
【0010】
製造方法としては、予備加熱工程、加熱保持工程、磁場配向工程、プレス工程、冷却工程を行うための各処理部を備えた製造ラインに、シート成形体を搬送するための複数の搬送容器を各所に連続的に搬送する。この搬送容器はシート成形体を磁性体の底部と上蓋とで狭装可能な形状を用い、この搬送容器にシート成形体を狭装した後、シート成形体を搬送容器ごと100〜300℃に予備加熱・加熱保持し、その後すみやかにシート厚み方向に搬送容器を介して配向磁場を印加し、その後冷却することが適用できる。また、脱磁工程を磁場配向、あるいは冷却の後に行うことも可能である。
【0011】
また、シート成形体に用いる熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性は、二トリルゴム(NBR)、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、EVA、ブタジエンゴム、シリコンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等の天然ゴム若しくは合成ゴム等の熱可塑性エラストマーおよびポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、その他にナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性プラスチックがある。これらの群から選ばれた少なくとも1種のエラストマーあるいプラスチック中に磁気異方性磁粉を均一に分散したコンパウンドを作製した後、カレンダーロール法等によってシートを作製した後、100℃〜300℃、好ましくは120℃〜200℃に加温し磁界を印加することで磁気異方性磁粉を配向させることが可能である。本実施例では可撓性マグネットシートは熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック成分と表面処理剤、界面活性剤等を含むバインダー中に、平均粒子径10μm以下の磁気異方性磁粉を配向したものを示す。上記の該マグネットシートにおいて、エラストマー成分は5重量部以上、15重量部以下の割合であることが好ましく、また上記の磁気異方性磁粉は85重量部以上、95重量以下の割合であることが好ましい。また上記の着磁性エラストマー組成物において、上記のバインダーは二トリルゴム(NBR)、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、EVA、ブタジエンゴム、シリコンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等の天然ゴム若しくは合成ゴム等のエラストマーおよびポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、その他にナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体等がある。これらの群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましく、上記の磁気異方性希土類磁性粉は、Sm−Co、Sm−Fe−NあるいはNd−Fe−B系磁気異方性磁粉であることが好ましい。
【0012】
上記の可撓性の異方性シート磁石の製造方法において、磁界をシートの厚み方向に印加して磁気異方性磁粉の磁化容易軸をシートの厚み方向に配向させる温度は、好ましくは120〜200℃、磁界強度は796kA/m(10kOe)以上である。この範囲でないと本製造方法を用いても配向度が80さらには90%以上の異方性シート磁石を得ることは困難である。この異方性シート磁石中の磁性粉を着磁したものは、可撓性であって、且つ大きな磁気特性を有するので、小型モータ等の磁石等として有用である。以上、好適なシート成形、および配向方法を示したが、本製法は上記のものに限定されないのは当然であり、既知のものを適宜使用可能である。例えば磁場中圧縮成形してシート状に成形してもよいし、大型のボンド磁石を予備成形してシート状に加工したものでもよい。
【0013】
磁気異方性磁粉とは、磁界を印加すると磁粉の磁化容易軸が配向する性質の微粉末である。磁気異方性磁粉は、希土類元素と遷移金属との金属間化合物(合金粉末)である。Sm−Fe−N系の磁粉の例はSm2Fe17N3合金粉末である。このSm−Fe−N系磁粉として、原子%でRαT100 − ( α+β+γ+δ )MβBγNδ(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種でありSmを必ず含み、TはFeまたはFeとCoであり、MはAl、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、TaおよびWの少なくとも1種であり、5≦α≦18,0≦β≦10,0≦γ≦4,4≦δ≦30)で表される主要成分組成を有するものが挙げられる。また、磁粉はNd−Fe−B系、Sm−Co系などの微粉末でも粒状にできるものを使用すれば本発明と同様の効果が得られるが、Sm−Fe−N系の磁粉を用いると、加工性、耐錆性、シートの表面平滑性の点で特に好ましい。
【0014】
Sm−Fe−N系の組成において、RにはSmを必ず含み、Sm以外にY、La、Ce、Pr、Nd、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuの少なくとも1種を含むことが許容される。Smミッシュメタルやジジム等の2種以上の希土類元素の混合物を用いてもよい。Rとして、より好ましくはSmまたはSmおよびLaとY、Ce、Pr、Nd、Gd、DyおよびErの少なくとも1種の組み合わせ、さらに好ましくはSmまたはSmおよびLaとY、Ce、PrおよびNdの少なくとも1種との組み合わせ、特にRがSmまたはSmおよびLaからなることが好ましい。Smの純度でいえば、iHc≧397.9kA/m(5kOe)とするために、Rに占めるSm比率を、好ましくは50原子%以上、さらに好ましくは70原子%以上とすることがよい。Rには、製造上混入が避けられないO、H、C、Al、Si、Na、MgおよびCa等の不可避的不純物を合計でRのうちの10原子%以下含有することが許容される。
R含有量(α)は5〜18原子%が好ましく、6〜12原子%がより好ましい。R含有量が5原子%未満ではiHc≧397.9kA/m(5kOe)を得ることが困難であり、18原子%超では(BH)maxが大きく低下する。
【0015】
Al、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、TaおよびWの少なくとも1種からなるM元素の含有量(β)は0〜10原子%とすることが好ましい。M元素の増加とともにiHcは増加するが、M元素の含有量が10原子%超ではThMn12型のSm(Fe,M)12Nz相が生成してiHcが大きく低下する。Bの含有量(γ)は0〜4原子%とすることが好ましい。B量の増加とともにiHcは増加するが、4原子%超ではiHcが大きく低下する。
窒素の含有量(δ)は4〜30原子%が好ましく、10〜20原子%がより好ましい。4原子%未満および30原子%超ではiHc、(BH)maxが大きく低下する。
Feの一部を0.01〜30原子%のCoで置換することが好ましく、1〜20原子%のCoで置換することがより好ましい。所定量のCoを含有することによりキュリー温度およびiHcの温度係数が向上するが、Co含有量が30原子%超では(BH)max、iHcが顕著に低下し、0.01原子%未満では添加効果が認められない。
【0016】
好ましい熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック成分は3〜15重量部の割合で用いる。好ましい磁粉成分は85重量部以上である。このような熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック組成物は磁粉の配向、機械的物性に優れ、しかも表面平滑性等に優れた可撓性マグネットシートを与え、また高磁力の磁石を与える。磁粉の量が少なすぎると磁気特性が低下し易い。また多過ぎてもシート化等の成形が困難となり、またシートの可撓性が失われ易い。本発明の熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック組成物には、その他の添加成分、例えば安定剤、滑剤、架橋剤、着色剤、可塑剤、酸化防止剤等を必要に応じて配合できる。
【0017】
表面処理剤としてカップリング剤を用いることができ、その例はチタネート系カップリング剤、シランカップリング剤である。予めカップリング剤で表面処理した磁性粉をエラストマー成分に配合することが好ましい。表面処理剤の好ましい使用量は、約0.01〜5重量部の割合である。チタネート系カップリング剤とは親水基と親油基が中心元素チタンに結合したチタン酸エステル(チタネート)であり、前記親水基はオキシ酢酸基、−SO3−基、−PO4H−基、アルコキシル基等であり、前記親油基の例は炭素数が8〜25個の長鎖アルキル基。)である。チタネート系カップリング剤の例は、RO−Ti−(OCOR1)3[但し、Rはメチル、エチル等のアルキル基、R1は前記の長鎖アルキル基。]である。チタネート系カップリング剤を用いると、エラストマー成分への磁性粉への分散性やエラストマー成分と磁性粉との結合力が向上してその高充填化が可能となる。
【0018】
シランカップリング剤とはシラン官能基と有機官能基とを有するものであって、例えばR−Si(OR1)3[但し、Rはビニル基、γ−メタクリロキシプロピル基等であり、R1はメチル基、エチル基等である。シランカップリング剤は、分子中に2個以上の反応基を有し、一方の反応基はメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシル基等であり、他方の反応基はビニル基、エポキシ基等である。
【0019】
本発明の熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック組成物は、エラストマー成分、磁粉、表面処理剤の少なくとも3成分、必要に応じて滑剤等の前記添加成分を混合することで容易に得られる。これらの混合物は約100〜200℃の温度で混練でき、混練物は必要に応じて粉砕される。混練装置として、ヘンシェルミキサー、押出機、バンバリーミキサー、ロール等が挙げられる。配向を進める手段として、定常磁場や交番磁場によって磁界を印加する方法が挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
磁性粉はSm−Fe−N系で、平均粒子径3μmの略球状の微粉を用いた。磁性粉の比重を7.6とし、磁性粉以外の成分の比重は1として算出して重量百分率を求めた。また配向度(%)はBHメータによって、磁界印加方向の残留磁束密度Br1とそれと垂直方向の残留磁束密度Br2を測定し、Br1/(Br1+Br2)×100から求めた。
【0021】
実施例1:重量でニトリルゴム5部、ポリスチレン4部に対して、磁性粉90部と、表面処理剤1部とを混合したものを混練りした後、粉砕機にて微粉砕して着磁性エラストマー組成物を得た。この着磁性エラストマー組成物は、エラストマー成分(ニトリルゴム)と表面処理剤(シランカップリング剤)を含むマトリクス中に磁性粉(Sm−Fe−N系の磁性粉)が分散されてなるものであった。上記の着磁性エラストマー組成物をロール温度100℃のカレンダーにて圧延し、幅200mm、長さ20m、厚さ1mmの予備成形のシートを得た。該シートは表面性に優れ、その表面は平滑であった。このシートを100×100mmに切断して、図2に示すような底部と上蓋が磁性体でできた搬送容器で挟み込んだ。次にこの搬送容器を図1に示すような一連のステージを有する異方性シート磁石の製造装置に装着した。
この搬送容器をステージ2において温度100℃に予備加熱した。次にステージ3において搬送容器が均一な温度になるように140℃の温度において120秒保持した。次にステージ4において搬送容器を電磁石のポールピースの間に置き、コイルに電流を流して、ポールとポールと間の発生磁界を796kA/m(10kOe)とし、この磁界を5秒間保持することで、シートの厚み方向に磁界を印加した。このときのポールピースの径は直径70mmであった。図1に示した搬送容器、すなわちシート保持金型は底部および上蓋とも高い透磁率材料である鉄材(S45C)を使用した。底部と上蓋の部分は軟磁性体であればよい。パーメンジュールのような高透磁率材料はさらに好ましい。搬送容器の内径寸法は100×100mmの正方形で、底部および上蓋の肉厚は2mmであった。側面部をすべて非磁性体で構成することで側面部での磁束の短絡を無くしている。非磁性体としては金属以外にもアルミナ等のセラミックス材料を用いることもできる。
次にこの配向した予備成形のシートをステージ5にてプレス成型機で196MPaの圧力を加えながら、再プレスを行なった。その後、電流を前記と反対方向に流して1194kA/m(15kOe)の逆向きの磁界を発生させ、この磁界を1秒間保持して印加することで脱磁した。その後ステージ6にて冷却を行なった。冷却は空冷あるいは水冷された放熱板を接触させることにより行なった。その後、ステージ7でシート磁石を取り出した。
このような工程で可撓性マグネットシートを製造した後、東英工業社製のBHトレーサにより、磁気特性を測定した。結果を表1に示す。また、比較のため、再プレスを行なわないものとして、ステージ4で磁場配向した後、この予備成形体を直ちにステージ6の冷却を行なったものを作成した。同様に測定した磁気特性を表1に併記する。予備成形体のものより遥かに密度が高いもの(5.8g/cm3)が得られたことが解る。またそれに伴い、磁気特性の磁粉の空隙が減り充填率は向上しBrが高くなり、結果(BH)maxも高くなった。
【0022】
【表1】
【0023】
(実施例2)
実施例1において、バインダーである樹脂2をポリスチレンからポリエチレンに変更し、表1中のものとした。以降は実施例1と同様に行なった。結果を表2に併記する。
【0024】
(実施例3、4)
実施例1において、バインダーである樹脂1および樹脂2を変更し、表1中のものとした。これらを混練した着磁性エラストマー組成物をロール温度100℃のカレンダーにて圧延し、幅200mm、長さ20m、厚さ1mmの予備成形のシートを得た。該シートは表面性に優れ、その表面は平滑であった。このシートを100×100mmに切断して、図1に示すような底部と上蓋が磁性体でできた搬送容器で挟み込んだ。次にこの搬送容器を図4に示すような一連のステージを有する異方性シート磁石の製造装置に装着した。その後、ステージ1〜3で行なう予備加熱、加熱保持、磁場配向については実施例1と同様に行った。
次にこの配向した予備成形のシートをステージ4にてプレス成型機で196MPaの圧力を加え、かつ磁場(10kOe)を印加しながら再プレスを行なった。
以降は実施例1と同様に脱磁、冷却、取出しを行なった。測定した異方性シート磁石の磁気特性を表1に併記する。また、比較のため、再プレスを行なわないものとして、ステージ3で磁場配向した後、この予備成形体を直ちにステージ5の冷却を行なったものを作成した。同様に測定した磁気特性を表1に併記する。予備成形体のものに比較し、配向度は同等でありながら、磁粉の充填率を向上させることができ、従来よりも格段に(BH)maxが高くなった。
【0025】
(実施例5〜7)
樹脂を表1に記載したものに代え、以降は実施例3、4と同様に実験を行なった。また、磁場を印加しながら再プレスする際のプレス圧を196、392、588MPaに代えて磁気特性の変化を調べた。結果を表1に併記する。プレス圧を高くするほど充填率が高くなり(BH)maxが向上した。
【0026】
(実施例8、9)
樹脂を表1に示す熱硬化性のものを用いて製作した。不飽和ポリエステル樹脂3部に対して、磁性粉96部と、表面処理剤1部とを混合したものを2軸の混練機で混練りした。この着磁性エラストマー組成物は、不飽和ポリエステル樹脂と表面処理剤(シランカップリング剤)を含むマトリクス中に磁性粉(Sm−Fe−N系の磁性粉)が分散されてなるコンパウンドであった。上記のコンパウンドを図2に示すような底部と上蓋が磁性体でできた搬送容器に直接供給して挟み込み、所定の圧力を印加して予備成形を行なった。
この搬送容器をステージ2において120℃の温度にして120秒保持した。次にステージ3において加熱保持した後、ステージ4にて搬送容器に電磁石のポールピースの間に置き、コイルに電流を流して、ポールとポールと間の発生磁界を796kA/m(10kOe)とし、この磁界を5秒間保持することで、シートの厚み方向に磁界を印加した。
ステージ5で588MPaで再プレスした後、その後、電流を前記と反対方向に流して1194kA/m(15kOe)の逆向きの磁界を発生させ、この磁界を1秒間保持して印加することで脱磁した。次に温度を160℃にまで上げ、樹脂を硬化させ、その後ステージ6にて冷却を行なった。冷却は空冷あるいは水冷された放熱板を接触させることにより行なった。このような工程で可撓性マグネットシートを製造した後、東英工業社製のBHトレーサにより、磁気特性として最大エネルギー積〔(BH)max〕を測定した。磁気特性はBr=0.94T(9.4kG)、iHc=597kA/m(7.5kOe)、(BH)M=147.2kJ/m3(18.4MGOe)で配向度は92%であった。また、比較のため、再プレスを行なわないものとして、ステージ4で磁場配向した後、この予備成形体を直ちにステージ6の冷却を行なったものを作成した。同様に測定した磁気特性を表1に併記する。
【0027】
(比較例1〜3)
表3にしめす比較例1〜3は配向時の加熱温度を100℃以下にした場合と200℃以上にした場合の例をである。その他は実施例1と同じに行なった。加熱温度が低い場合は高いiHcが得られるが、配向度は80%以下であり低い(BH)maxしか得られない。200℃以上の場合は配向度が90%よりも高くなるが、iHcが劣化してしまい、実用に供し得ない。
【0028】
【表2】
【0029】
上記可撓性の異方性シート磁石を脱磁機に通し、消磁を行った後、幅5mm、長さ30mmの短冊状に切断した。この短冊状シートをモーターケースの内側に組み込み、ラジアル12極パターンで着磁を施すことで、着磁された可撓性マグネットシートを備えた磁石を得た。この磁石を用いたモータは、従来の等方性希土類磁性粉を用いて製造されたマグネットシートを装着したモータに比べて、磁気特性が良く、また耐熱性に優れ、更に高出力、低消費電力のモータであった。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、磁気異方性磁粉の高配向化が可能で高い磁気特性を実現できる熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック組成物、及び該組成物を用いた生産性に富む可撓性マグネットシートの製造が可能である。この永久磁石は、小型モータ等の電子機器、工業用品分野等において有用であり、電子機器、工業用品の高性能化、小型化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いた製造ラインの一例である。
【図2】本発明に用いた搬送容器の断面模式図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、可撓性の高配向・高磁気特性の異方性シート磁石および製造方法に関し、詳しくは強磁性粉を含むエラストマー組成物をカレンダーロール等により等方性シート成形体とし、その後この等方性シート成形体に熱を印加してエラストマーを半溶融状態にし磁粉を磁場配向させることにより作製するものに関する。
【0002】
【従来の技術】
着磁性エラストマー組成物は、樹脂などを主とするバインダーと磁気異方性磁性粉(例えば、Smを含む希土類磁性粉)とを混練することで得られる。高性能の磁石を得るために、磁気異方性磁性粉の配合量は、例えば約50体積%とされる。そして、着磁性組成物はシート等に成形され、シートに磁界を印加して磁気異方性磁粉を配向させることで可撓性マグネットシートとされ、磁気異方性磁粉が配向させられた可撓性マグネットシートの異方化された方向に着磁すれば高磁力の磁石が得られる。
【0003】
従来シート成形は、熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック中に含まれる磁粉を配向させる方法としては、磁場を印加しながら押出し成形をするものが主流である。このように熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチックが熱溶融している状態で磁界を与えて配向する方法は生産性に富むものの低い磁気特性しか得られない。高い磁気特性を得るためには、磁気異方性磁粉の配向度を向上させることが必要であるが、このような押出し成形において配向度を高めるために磁場印加時の金型温度を高くしても金型から出てきたときの成形体の強度が弱くなりシート状の成形品を得られない。または成形体の強度を高くするために金型温度を低くすると配向度が低下してしまうといった問題がある。
【0004】
例えばこの問題を解決するために、特開2001−115044号公報では、ロール加工したシート成形体に15℃〜80℃の熱を付与し、このシート成形体をコイルを備えたポールの平坦な面に設置してポール同士で挟み、コイルに電流を流してシート成形体を配向することが記載されている。これにより磁気特性に優れ、幅広のシートが成形可能であるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記特開2001−115044号公報のようにシート成形の工程と配向の工程を各々別工程として行なっても高特性の異方性シート磁石は得られない。これは成形体の密度が高められないことが主な原因であり、従来では配向度が高いものでは4.8g/cm3程度が限界であった。
よって本発明は、高密度・高配向・高磁気特性の異方性シート磁石およびその製造方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
通常、異方性磁粉を用いた成形体に対して高密度化を行なっても磁石としてトータルの優位性が得られない。これは高密度化される代わりに、成形体の中で一方向にそろえられている磁粉の方向が乱れてしい配向度が低下する。しかしながらSm−Fe−N系異方性磁粉を用いた成形体、特にシート成形体を厚さ方向に高密度化する場合には、配向度を殆ど下げずに密度のみ向上できることが解った。これはシート成形体がもともと薄肉であり高密度化しても成形体の変形量が少ないこと、また、Nd−Fe−B系HDDR磁粉等と異なりSm−Fe−N系異方性磁粉は磁粉が粒形状をしているため高密度化しても磁粉の配向方向が変わりずらいことが考えられる。
【0007】
本発明は様々な磁粉を使用して実験を行ない、上記の特性が得られることを確認したものである。つまり、本発明は、Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石の製造方法であって、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練してシート状の成形体とし、前記成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする。また、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練し、シート状に予備成形して予備成形体とし、前記予備成形体に磁場中で加熱して異方性化し、その後シート成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする。
この製造方法により、配向度を85%以上、さらには90%以上と高く保ったまま高密度化が可能であり、従来に無い高特性のSm−Fe−N系異方性シート磁石が得られる。具体的にはSm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石であって、密度が5.0g/cm3以上であり、最大エネルギー積(BH)maxが95.5kJ/m3(12MGOe)以上である異方性シート磁石を得ることが可能である。さらには、密度は5.5g/cm3以上、さらには5.8g/cm3以上とすることが可能である。これにともない、(BH)maxは14MGOeとすることが可能である。
【0008】
製造装置としては、予備加熱工程、加熱保持工程、磁場配向工程、プレス工程、冷却工程を行うための各処理部を備えた製造ラインに、シート成形体を搬送するための搬送容器を複数具備するものが好適である。搬送容器はシート成形体を略板状の面同士で狭装可能な形状が望ましい。
【0009】
高性能の異方性シート磁石、特に配向度が高いものを製造するには各シート成形体を最適な状態で配向する必要が有る。配向度が80さらには90%以上のものを得るにはシート成形体温度を最低でも100℃以上とする必要が有ることが解った。磁場配向させる装置内に加熱手段を設けることもできるが、シート成形体を加熱するための時間が別途必要となり、その配向装置における吐出し量が減ってしまう。よって大量生産においてはシート成形体の配向装置とは別に加熱手段を設ける必要があるが、シート成形単体を取回しするだけでは加熱手段で付与した熱が搬送中に外気に逃げて各シート成形体毎に温度バラツキが発生し、配向時に影響して異方性シート磁石の特性が安定しない。また、シート成形体は非常に柔軟かつ脆い状態であり、加熱、磁場配向、冷却の各工程を変形すること無しに搬送することは非常に困難である。これらの問題を解決するため各シート成形体毎に搬送容器により厚み方向で狭装してライン内を取りまわすことが必要である。シート成形体の変形を抑えることができると共に、外気から遮断かつ搬送容器自体が保温部材的役割を兼ね、配向による磁気特性を安定させる。また、この搬送容器は挟装する部分が磁性体である底部と上蓋であると、配向時に所望の配向磁場をシート成形体に与えやすく好ましい。当然底部と上蓋のシート成形と接する面同士は平行であることが好ましい。この搬送容器はシート成形体を装填した際、底部と上蓋とが磁気的に不連続となる形状であれば配向磁界が底部と上蓋で短絡せず、有効にシート成形体内を通過するので好ましい。また、シート成形体を挟装した際、シート成形体の側面部側に搬送容器の磁性体がないようにすることが好ましい。これはシート成形体の側面部側に磁性体を配置するとこの部分に磁束が逃げ、シート成形体の側面で配向が乱れる可能性があるからである。特に1.5mm以上の厚さのシート成形体でこの問題が発生し易い。搬送容器の底面積よりシート成形体を小さくして側面部に空隙を持たせても良いが、挟装する際に別途配慮が必要となる。例えば搬送容器はシート成形体を装填した際、シート成形体の側面部に非磁性体が配置され、底部、上蓋および側面部とによりシート成形体が密封される構造であれば問題無く一律配向度がそろった異方性シート磁石を製造できる。また、配向手段がシート成形体サイズよりも径の小さいポールピースのようなものを用いても磁性体の底、上蓋を磁束が通り、搬送容器のシート成形体には一律に磁束が掛かりやすく、シート成形のサイズによらず好適な配向状態を与えることができる。本発明において、「搬送容器はシート成形体を略板状の面同士で狭装可能な形状である」と規定しているが、挟装する方法は限定されるものでなく公知の手段を適用すれば良い。
【0010】
製造方法としては、予備加熱工程、加熱保持工程、磁場配向工程、プレス工程、冷却工程を行うための各処理部を備えた製造ラインに、シート成形体を搬送するための複数の搬送容器を各所に連続的に搬送する。この搬送容器はシート成形体を磁性体の底部と上蓋とで狭装可能な形状を用い、この搬送容器にシート成形体を狭装した後、シート成形体を搬送容器ごと100〜300℃に予備加熱・加熱保持し、その後すみやかにシート厚み方向に搬送容器を介して配向磁場を印加し、その後冷却することが適用できる。また、脱磁工程を磁場配向、あるいは冷却の後に行うことも可能である。
【0011】
また、シート成形体に用いる熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性は、二トリルゴム(NBR)、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、EVA、ブタジエンゴム、シリコンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等の天然ゴム若しくは合成ゴム等の熱可塑性エラストマーおよびポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、その他にナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体等の熱可塑性プラスチックがある。これらの群から選ばれた少なくとも1種のエラストマーあるいプラスチック中に磁気異方性磁粉を均一に分散したコンパウンドを作製した後、カレンダーロール法等によってシートを作製した後、100℃〜300℃、好ましくは120℃〜200℃に加温し磁界を印加することで磁気異方性磁粉を配向させることが可能である。本実施例では可撓性マグネットシートは熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック成分と表面処理剤、界面活性剤等を含むバインダー中に、平均粒子径10μm以下の磁気異方性磁粉を配向したものを示す。上記の該マグネットシートにおいて、エラストマー成分は5重量部以上、15重量部以下の割合であることが好ましく、また上記の磁気異方性磁粉は85重量部以上、95重量以下の割合であることが好ましい。また上記の着磁性エラストマー組成物において、上記のバインダーは二トリルゴム(NBR)、スチレンーブタジエンゴム(SBR)、EVA、ブタジエンゴム、シリコンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等の天然ゴム若しくは合成ゴム等のエラストマーおよびポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、その他にナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合体等がある。これらの群から選ばれた少なくとも1種であることが好ましく、上記の磁気異方性希土類磁性粉は、Sm−Co、Sm−Fe−NあるいはNd−Fe−B系磁気異方性磁粉であることが好ましい。
【0012】
上記の可撓性の異方性シート磁石の製造方法において、磁界をシートの厚み方向に印加して磁気異方性磁粉の磁化容易軸をシートの厚み方向に配向させる温度は、好ましくは120〜200℃、磁界強度は796kA/m(10kOe)以上である。この範囲でないと本製造方法を用いても配向度が80さらには90%以上の異方性シート磁石を得ることは困難である。この異方性シート磁石中の磁性粉を着磁したものは、可撓性であって、且つ大きな磁気特性を有するので、小型モータ等の磁石等として有用である。以上、好適なシート成形、および配向方法を示したが、本製法は上記のものに限定されないのは当然であり、既知のものを適宜使用可能である。例えば磁場中圧縮成形してシート状に成形してもよいし、大型のボンド磁石を予備成形してシート状に加工したものでもよい。
【0013】
磁気異方性磁粉とは、磁界を印加すると磁粉の磁化容易軸が配向する性質の微粉末である。磁気異方性磁粉は、希土類元素と遷移金属との金属間化合物(合金粉末)である。Sm−Fe−N系の磁粉の例はSm2Fe17N3合金粉末である。このSm−Fe−N系磁粉として、原子%でRαT100 − ( α+β+γ+δ )MβBγNδ(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種でありSmを必ず含み、TはFeまたはFeとCoであり、MはAl、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、TaおよびWの少なくとも1種であり、5≦α≦18,0≦β≦10,0≦γ≦4,4≦δ≦30)で表される主要成分組成を有するものが挙げられる。また、磁粉はNd−Fe−B系、Sm−Co系などの微粉末でも粒状にできるものを使用すれば本発明と同様の効果が得られるが、Sm−Fe−N系の磁粉を用いると、加工性、耐錆性、シートの表面平滑性の点で特に好ましい。
【0014】
Sm−Fe−N系の組成において、RにはSmを必ず含み、Sm以外にY、La、Ce、Pr、Nd、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびLuの少なくとも1種を含むことが許容される。Smミッシュメタルやジジム等の2種以上の希土類元素の混合物を用いてもよい。Rとして、より好ましくはSmまたはSmおよびLaとY、Ce、Pr、Nd、Gd、DyおよびErの少なくとも1種の組み合わせ、さらに好ましくはSmまたはSmおよびLaとY、Ce、PrおよびNdの少なくとも1種との組み合わせ、特にRがSmまたはSmおよびLaからなることが好ましい。Smの純度でいえば、iHc≧397.9kA/m(5kOe)とするために、Rに占めるSm比率を、好ましくは50原子%以上、さらに好ましくは70原子%以上とすることがよい。Rには、製造上混入が避けられないO、H、C、Al、Si、Na、MgおよびCa等の不可避的不純物を合計でRのうちの10原子%以下含有することが許容される。
R含有量(α)は5〜18原子%が好ましく、6〜12原子%がより好ましい。R含有量が5原子%未満ではiHc≧397.9kA/m(5kOe)を得ることが困難であり、18原子%超では(BH)maxが大きく低下する。
【0015】
Al、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Ga、Zr、Nb、Mo、Hf、TaおよびWの少なくとも1種からなるM元素の含有量(β)は0〜10原子%とすることが好ましい。M元素の増加とともにiHcは増加するが、M元素の含有量が10原子%超ではThMn12型のSm(Fe,M)12Nz相が生成してiHcが大きく低下する。Bの含有量(γ)は0〜4原子%とすることが好ましい。B量の増加とともにiHcは増加するが、4原子%超ではiHcが大きく低下する。
窒素の含有量(δ)は4〜30原子%が好ましく、10〜20原子%がより好ましい。4原子%未満および30原子%超ではiHc、(BH)maxが大きく低下する。
Feの一部を0.01〜30原子%のCoで置換することが好ましく、1〜20原子%のCoで置換することがより好ましい。所定量のCoを含有することによりキュリー温度およびiHcの温度係数が向上するが、Co含有量が30原子%超では(BH)max、iHcが顕著に低下し、0.01原子%未満では添加効果が認められない。
【0016】
好ましい熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック成分は3〜15重量部の割合で用いる。好ましい磁粉成分は85重量部以上である。このような熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック組成物は磁粉の配向、機械的物性に優れ、しかも表面平滑性等に優れた可撓性マグネットシートを与え、また高磁力の磁石を与える。磁粉の量が少なすぎると磁気特性が低下し易い。また多過ぎてもシート化等の成形が困難となり、またシートの可撓性が失われ易い。本発明の熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック組成物には、その他の添加成分、例えば安定剤、滑剤、架橋剤、着色剤、可塑剤、酸化防止剤等を必要に応じて配合できる。
【0017】
表面処理剤としてカップリング剤を用いることができ、その例はチタネート系カップリング剤、シランカップリング剤である。予めカップリング剤で表面処理した磁性粉をエラストマー成分に配合することが好ましい。表面処理剤の好ましい使用量は、約0.01〜5重量部の割合である。チタネート系カップリング剤とは親水基と親油基が中心元素チタンに結合したチタン酸エステル(チタネート)であり、前記親水基はオキシ酢酸基、−SO3−基、−PO4H−基、アルコキシル基等であり、前記親油基の例は炭素数が8〜25個の長鎖アルキル基。)である。チタネート系カップリング剤の例は、RO−Ti−(OCOR1)3[但し、Rはメチル、エチル等のアルキル基、R1は前記の長鎖アルキル基。]である。チタネート系カップリング剤を用いると、エラストマー成分への磁性粉への分散性やエラストマー成分と磁性粉との結合力が向上してその高充填化が可能となる。
【0018】
シランカップリング剤とはシラン官能基と有機官能基とを有するものであって、例えばR−Si(OR1)3[但し、Rはビニル基、γ−メタクリロキシプロピル基等であり、R1はメチル基、エチル基等である。シランカップリング剤は、分子中に2個以上の反応基を有し、一方の反応基はメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシル基等であり、他方の反応基はビニル基、エポキシ基等である。
【0019】
本発明の熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック組成物は、エラストマー成分、磁粉、表面処理剤の少なくとも3成分、必要に応じて滑剤等の前記添加成分を混合することで容易に得られる。これらの混合物は約100〜200℃の温度で混練でき、混練物は必要に応じて粉砕される。混練装置として、ヘンシェルミキサー、押出機、バンバリーミキサー、ロール等が挙げられる。配向を進める手段として、定常磁場や交番磁場によって磁界を印加する方法が挙げられる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳しく説明する。
磁性粉はSm−Fe−N系で、平均粒子径3μmの略球状の微粉を用いた。磁性粉の比重を7.6とし、磁性粉以外の成分の比重は1として算出して重量百分率を求めた。また配向度(%)はBHメータによって、磁界印加方向の残留磁束密度Br1とそれと垂直方向の残留磁束密度Br2を測定し、Br1/(Br1+Br2)×100から求めた。
【0021】
実施例1:重量でニトリルゴム5部、ポリスチレン4部に対して、磁性粉90部と、表面処理剤1部とを混合したものを混練りした後、粉砕機にて微粉砕して着磁性エラストマー組成物を得た。この着磁性エラストマー組成物は、エラストマー成分(ニトリルゴム)と表面処理剤(シランカップリング剤)を含むマトリクス中に磁性粉(Sm−Fe−N系の磁性粉)が分散されてなるものであった。上記の着磁性エラストマー組成物をロール温度100℃のカレンダーにて圧延し、幅200mm、長さ20m、厚さ1mmの予備成形のシートを得た。該シートは表面性に優れ、その表面は平滑であった。このシートを100×100mmに切断して、図2に示すような底部と上蓋が磁性体でできた搬送容器で挟み込んだ。次にこの搬送容器を図1に示すような一連のステージを有する異方性シート磁石の製造装置に装着した。
この搬送容器をステージ2において温度100℃に予備加熱した。次にステージ3において搬送容器が均一な温度になるように140℃の温度において120秒保持した。次にステージ4において搬送容器を電磁石のポールピースの間に置き、コイルに電流を流して、ポールとポールと間の発生磁界を796kA/m(10kOe)とし、この磁界を5秒間保持することで、シートの厚み方向に磁界を印加した。このときのポールピースの径は直径70mmであった。図1に示した搬送容器、すなわちシート保持金型は底部および上蓋とも高い透磁率材料である鉄材(S45C)を使用した。底部と上蓋の部分は軟磁性体であればよい。パーメンジュールのような高透磁率材料はさらに好ましい。搬送容器の内径寸法は100×100mmの正方形で、底部および上蓋の肉厚は2mmであった。側面部をすべて非磁性体で構成することで側面部での磁束の短絡を無くしている。非磁性体としては金属以外にもアルミナ等のセラミックス材料を用いることもできる。
次にこの配向した予備成形のシートをステージ5にてプレス成型機で196MPaの圧力を加えながら、再プレスを行なった。その後、電流を前記と反対方向に流して1194kA/m(15kOe)の逆向きの磁界を発生させ、この磁界を1秒間保持して印加することで脱磁した。その後ステージ6にて冷却を行なった。冷却は空冷あるいは水冷された放熱板を接触させることにより行なった。その後、ステージ7でシート磁石を取り出した。
このような工程で可撓性マグネットシートを製造した後、東英工業社製のBHトレーサにより、磁気特性を測定した。結果を表1に示す。また、比較のため、再プレスを行なわないものとして、ステージ4で磁場配向した後、この予備成形体を直ちにステージ6の冷却を行なったものを作成した。同様に測定した磁気特性を表1に併記する。予備成形体のものより遥かに密度が高いもの(5.8g/cm3)が得られたことが解る。またそれに伴い、磁気特性の磁粉の空隙が減り充填率は向上しBrが高くなり、結果(BH)maxも高くなった。
【0022】
【表1】
【0023】
(実施例2)
実施例1において、バインダーである樹脂2をポリスチレンからポリエチレンに変更し、表1中のものとした。以降は実施例1と同様に行なった。結果を表2に併記する。
【0024】
(実施例3、4)
実施例1において、バインダーである樹脂1および樹脂2を変更し、表1中のものとした。これらを混練した着磁性エラストマー組成物をロール温度100℃のカレンダーにて圧延し、幅200mm、長さ20m、厚さ1mmの予備成形のシートを得た。該シートは表面性に優れ、その表面は平滑であった。このシートを100×100mmに切断して、図1に示すような底部と上蓋が磁性体でできた搬送容器で挟み込んだ。次にこの搬送容器を図4に示すような一連のステージを有する異方性シート磁石の製造装置に装着した。その後、ステージ1〜3で行なう予備加熱、加熱保持、磁場配向については実施例1と同様に行った。
次にこの配向した予備成形のシートをステージ4にてプレス成型機で196MPaの圧力を加え、かつ磁場(10kOe)を印加しながら再プレスを行なった。
以降は実施例1と同様に脱磁、冷却、取出しを行なった。測定した異方性シート磁石の磁気特性を表1に併記する。また、比較のため、再プレスを行なわないものとして、ステージ3で磁場配向した後、この予備成形体を直ちにステージ5の冷却を行なったものを作成した。同様に測定した磁気特性を表1に併記する。予備成形体のものに比較し、配向度は同等でありながら、磁粉の充填率を向上させることができ、従来よりも格段に(BH)maxが高くなった。
【0025】
(実施例5〜7)
樹脂を表1に記載したものに代え、以降は実施例3、4と同様に実験を行なった。また、磁場を印加しながら再プレスする際のプレス圧を196、392、588MPaに代えて磁気特性の変化を調べた。結果を表1に併記する。プレス圧を高くするほど充填率が高くなり(BH)maxが向上した。
【0026】
(実施例8、9)
樹脂を表1に示す熱硬化性のものを用いて製作した。不飽和ポリエステル樹脂3部に対して、磁性粉96部と、表面処理剤1部とを混合したものを2軸の混練機で混練りした。この着磁性エラストマー組成物は、不飽和ポリエステル樹脂と表面処理剤(シランカップリング剤)を含むマトリクス中に磁性粉(Sm−Fe−N系の磁性粉)が分散されてなるコンパウンドであった。上記のコンパウンドを図2に示すような底部と上蓋が磁性体でできた搬送容器に直接供給して挟み込み、所定の圧力を印加して予備成形を行なった。
この搬送容器をステージ2において120℃の温度にして120秒保持した。次にステージ3において加熱保持した後、ステージ4にて搬送容器に電磁石のポールピースの間に置き、コイルに電流を流して、ポールとポールと間の発生磁界を796kA/m(10kOe)とし、この磁界を5秒間保持することで、シートの厚み方向に磁界を印加した。
ステージ5で588MPaで再プレスした後、その後、電流を前記と反対方向に流して1194kA/m(15kOe)の逆向きの磁界を発生させ、この磁界を1秒間保持して印加することで脱磁した。次に温度を160℃にまで上げ、樹脂を硬化させ、その後ステージ6にて冷却を行なった。冷却は空冷あるいは水冷された放熱板を接触させることにより行なった。このような工程で可撓性マグネットシートを製造した後、東英工業社製のBHトレーサにより、磁気特性として最大エネルギー積〔(BH)max〕を測定した。磁気特性はBr=0.94T(9.4kG)、iHc=597kA/m(7.5kOe)、(BH)M=147.2kJ/m3(18.4MGOe)で配向度は92%であった。また、比較のため、再プレスを行なわないものとして、ステージ4で磁場配向した後、この予備成形体を直ちにステージ6の冷却を行なったものを作成した。同様に測定した磁気特性を表1に併記する。
【0027】
(比較例1〜3)
表3にしめす比較例1〜3は配向時の加熱温度を100℃以下にした場合と200℃以上にした場合の例をである。その他は実施例1と同じに行なった。加熱温度が低い場合は高いiHcが得られるが、配向度は80%以下であり低い(BH)maxしか得られない。200℃以上の場合は配向度が90%よりも高くなるが、iHcが劣化してしまい、実用に供し得ない。
【0028】
【表2】
【0029】
上記可撓性の異方性シート磁石を脱磁機に通し、消磁を行った後、幅5mm、長さ30mmの短冊状に切断した。この短冊状シートをモーターケースの内側に組み込み、ラジアル12極パターンで着磁を施すことで、着磁された可撓性マグネットシートを備えた磁石を得た。この磁石を用いたモータは、従来の等方性希土類磁性粉を用いて製造されたマグネットシートを装着したモータに比べて、磁気特性が良く、また耐熱性に優れ、更に高出力、低消費電力のモータであった。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によって、磁気異方性磁粉の高配向化が可能で高い磁気特性を実現できる熱可塑性エラストマーあるいは熱可塑性プラスチック組成物、及び該組成物を用いた生産性に富む可撓性マグネットシートの製造が可能である。この永久磁石は、小型モータ等の電子機器、工業用品分野等において有用であり、電子機器、工業用品の高性能化、小型化に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いた製造ラインの一例である。
【図2】本発明に用いた搬送容器の断面模式図である。
Claims (4)
- Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石の製造方法であって、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練してシート状の成形体とし、前記成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする異方性シート磁石の製造方法。
- Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石の製造方法であって、前記Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーを混練し、シート状に予備成形して予備成形体とし、前記予備成形体に磁場中で加熱して異方性化し、その後シート成形体の厚さ方向に98MPa以上の圧力を付与することを特徴とする異方性シート磁石の製造方法。
- 前記シート成形体を、略板状で磁性体からなる底部と上蓋を有しかつシート成形体を装填した際に互いが磁気的に不連続となる形状である搬送容器に乗せ、磁場中で加熱する請求項2に記載の異方性シート磁石の製造方法。
- Sm−Fe−N系異方性磁粉とバインダーからなる異方性シート磁石であって、密度が5.0g/cm3以上であり、最大エネルギー積(BH)maxが95.5kJ/m3(12MGOe)以上であることを特徴とする異方性シート磁石。
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2002
- 2002-08-07 JP JP2002229525A patent/JP2004071854A/ja active Pending
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