JP2004067795A - ポリオレフィン組成物及びその成形物 - Google Patents

ポリオレフィン組成物及びその成形物 Download PDF

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Yoshiyuki Sakuta
作田 良幸
Takefumi Taga
多賀 健文
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Abstract

【課題】低粘度で、柔軟性及び耐熱性を有するプロピレンを主体とする非晶性ポリプロピレンと、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分を含有し、十分な機械的強度を有し、低弾性で柔軟なブリードしにくいポリオレフィン組成物及びこの成形物の提供を目的とする。
【解決手段】下記(A1)〜(A4)の特徴を有する非晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)を含有してなるポリオレフィン組成物。
(A)非晶性ポリプロピレンの特徴
(A1)非晶性ポリプロピレンは、プロピレン成分含有率が50重量%以上であり、1−ブテン成分含有率が0〜50重量%及び/又は炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜20重量%である。
(A2)溶融粘度(190℃)が1000〜25000cps。
(A3)沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以下。
(A4)結晶化度が11〜25%。
【選択図】     なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルム、テープ、ホットメルトなどの接着剤、コーティング剤、多層フィルムや多層テープなどの少なくとも1層に用いることが出来、十分な機械的強度を有し、低弾性で柔軟さを有し、ブリードしにくいポリオレフィン組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭61−155435号公報、特開平2−135244号公報、特開平3−14851号公報及び特開平5−194802号公報に、特定範囲の非晶性又は低結晶性ポリオレフィンと結晶性ポリプロピレンとの樹脂組成物が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、コスト的利点を有し、各種用途、例えば、包装用フィルムやシート、土木・建築分野における建材用シート、自動車・建築分野におけるカーペット裏打ち材、ケーブルの絶縁体、繊維、テープ用基材に好適に用いられる材料である、低粘度で、柔軟性及び耐熱性を有するプロピレンを主体とする非晶性ポリプロピレンと、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分を含有し、十分な機械的強度を有し、低弾性で柔軟なブリードしにくいポリオレフィン組成物の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1は、下記(A1)〜(A4)の特徴を有する非晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)を含有してなるポリオレフィン組成物を提供すること。
(A)非晶性ポリプロピレンの特徴
(A1)非晶性ポリプロピレンは、プロピレン成分含有率が50重量%以上であり、1−ブテン成分含有率が0〜50重量%及び/又は炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜20重量%である。
(A2)溶融粘度(190℃)が1000〜25000cps。
(A3)沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以下。
(A4)結晶化度が11〜25%。
【0005】
本発明の第2は、ポリオレフィン組成物の成形物を提供すること。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のポリオレフィン組成物は、下記(A1)〜(A4)の特徴を有する非晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)を含有してなるポリオレフィン組成物であり、
好ましくは下記(A1)〜(A4)の特徴を有する非晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)とからなるポリオレフィン組成物である。
(A)非晶性ポリプロピレンの特徴
(A1)非晶性ポリプロピレンは、プロピレン成分含有率が50重量%以上であり、1−ブテン成分含有率が0〜50重量%及び/又は炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜20重量%である。
(A2)溶融粘度(190℃)が1000〜25000cps。
(A3)沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以下。
(A4)結晶化度が11〜25%。
【0007】
本発明のポリオレフィン組成物は、非晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)を含有してなるポリオレフィン組成物であり、
好ましくは非晶性ポリプロピレン(A)15〜85重量%と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)85〜15重量%とを含有してなるポリオレフィン組成物であり、
さらに好ましくは非晶性ポリプロピレン(A)20〜80重量%と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)80〜20重量%とを含有してなるポリオレフィン組成物であり、
特に好ましくは非晶性ポリプロピレン(A)25〜75重量%と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)75〜25重量%とを含有してなるポリオレフィン組成物である。
非晶性ポリプロピレン(A)成分の含有量が、上記範囲内では十分な機械的強度を有し、低弾性で柔軟なポリオレフィン組成物を得ることが出来る。
【0008】
(A2)非晶性ポリプロピレンの溶融粘度(190℃)は、1000〜25000cpsであり、
好ましくは3000〜25000cpsであり、
さらに好ましくは5000〜25000cpsであり、
特に好ましくは7000〜25000cpsである。
【0009】
(A3)非晶性ポリプロピレンの沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以下であり、
好ましくは15%以下であり、
さらに好ましくは10%以下であり、
特に好ましくは5%以下である。
(A3)非晶性ポリプロピレンの沸騰n−ヘプタン不溶分が上記範囲内では、充分な柔軟性を得ることが出来る。
【0010】
(A4)非晶性ポリプロピレンの結晶化度は、11〜25%であり、
好ましくは12〜25%であり、
さらに好ましくは14〜22%であり、
特に好ましくは15〜20%である。
(A4)非晶性ポリプロピレンの結晶化度が上記範囲内では、得られる組成物の表面粘着性が大きくなることがなく、充分な柔軟性を有し、耐ブリード性に優れる。
【0011】
さらに(A5)非晶性ポリプロピレンの数平均分子量(Mn)は、好ましくは3000〜20000であり、
さらに好ましくは4000〜20000であり、
特に好ましくは6000〜20000である。
(A5)非晶性ポリプロピレンの数平均分子量(Mn)が3000未満では、得られる組成物の表面粘着性が大きくなる場合があり好ましくなく、また凝集力が小さくなり、得られる組成物の引張伸び、弾性率の低下をまねく場合があるため好ましくない。
【0012】
(A1)非晶性ポリプロピレンは、プロピレン成分含有率が50重量%以上であり、1−ブテン成分含有率が0〜50重量%及び/又は炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜20重量%であり、
好ましくはプロピレン成分含有率が50重量%以上であり、1−ブテン成分含有率が0〜45重量%及び/又は炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜15重量%であり、
さらに好ましくはプロピレン成分含有率が50重量%以上であり、1−ブテン成分含有率が0〜40重量%及び/又は炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜10重量%であり、
特に好ましくはプロピレン成分含有率が60重量%以上であり、1−ブテン成分含有率が0〜35重量%及び/又は炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜5重量%である。
1−ブテン含有量が上記範囲より55重量%では、得られる組成物の表面粘着性が大きくなり好ましくなく、55重量%より大きい場合、軟化点が低くなり、経済的にも高価なものとなるため好ましくない。
【0013】
(A1)非晶性ポリプロピレンは、好ましくはプロピレン成分含有率が50〜100重量%及び1−ブテン成分含有率が0〜50重量%であり、
さらに好ましくはプロピレン成分含有率が55重量%〜95重量%及び1−ブテン成分含有率が5〜45重量%であり、
特に好ましくはプロピレン成分含有率が60重量%〜90重量%及び1−ブテン成分含有率が10〜40重量%であり、プロピレン成分含有率と1−ブテン成分含有率以外にさらに炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜15重量%の範囲で含むことができる。
1−ブテン含有量が上記範囲より55重量%では、得られる組成物の表面粘着性が大きくなり好ましくなく、55重量%より大きい場合、軟化点が低くなり、経済的にも高価なものとなるため好ましくない。
【0014】
炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)としては、エチレン、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1など鎖状α−オレフィン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどの環状α−オレフィンなどを挙げることが出来る。
これらのα−オレフィンは一種類又は二種類以上を適宜組合せて用いることができる。これらα−オレフィンの中では、エチレンが好ましい。
【0015】
本発明の非晶性ポリプロピレンとしては、プロピレン単独重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン・エチレン共重合体などのプロピレン・1−ブテン・炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)共重合体、、プロピレン・エチレン共重合体などのプロピレン・炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)共重合体などを挙げることが出来る。
【0016】
本発明の非晶性ポリプロピレンの引張弾性率は、
好ましくは100MPa以下、
さらに好ましくは5〜80MPa以下、
より好ましくは5〜60MPa以下
特に好ましくは5〜50MPaである。
本発明の非晶性ポリプロピレンの引張弾性率が上記範囲では、得られるポリオレフィン組成物の柔軟性が優れ、十分な機械的強度を有するために好ましい。
【0017】
本発明の非晶性ポリプロピレンは、公知のα−オレフィンの重合触媒を用いて得られる非晶性ポリプロピレンを用いることができる。
本発明の非晶性ポリプロピレンは、好ましくは、[A]マグネシウム、チタン、ハロゲン元素を必須とする触媒固体成分、
[B]有機アルミニウム化合物成分、並びに
[C]一般式(1)で表されるエーテル化合物成分
とを含むα−オレフィンの重合触媒を用いて得られる非晶性ポリプロピレンを用いることができる。
【化1】
Figure 2004067795
(但し、(1)において、Rは炭素数1〜8の炭化水素基を示し、Rは炭素数1〜24の炭化水素基を示す)
【0018】
α−オレフィンの重合触媒において、[A]触媒固体成分としてマグネシウム、チタン、ハロゲン元素を必須とする触媒固体成分を用いることができ、好ましくは[A]触媒固体成分としてマグネシウム、チタン、ハロゲン元素を含むまたはマグネシウム、チタン、ハロゲン元素からなるマグネシウム化合物およびハロゲン化チタンを必須とする触媒固体成分を用いることが好ましい。
マグネシウム、チタンおよびハロゲン元素は、マグネシウム化合物とハロゲン化チタン化合物として用いることができ、[A]触媒固体成分としてマグネシウム化合物とハロゲン化チタン化合物とを必須とする触媒固体成分を用いることが好ましい。
【0019】
[A]触媒固体成分の製造方法は特に限定されないが、[A]触媒固体成分の代表的な製造方法として、(1)マグネシウム化合物と四塩化チタンなどのハロゲン化チタン化合物とを共粉砕する方法、(2)マグネシウム化合物と四塩化チタンなどのハロゲン化チタン化合物とを共粉砕した後、トルエンなどの溶媒中でさらに四塩化チタンと接触処理する方法、(3)溶媒にマグネシウム化合物を溶解し、この溶液にハロゲン化チタン化合物を添加して触媒固体を析出させる方法など公知の方法を用いることが出来る。
【0020】
[A]触媒固体成分としてマグネシウム、またはマグネシウム化合物の具体例としては、エチルマグネシウムクロライド、プロピルマグネシウムクロライド、ブチルマグネシウムクロライド、ヘキシルマグネシウムクロライド、オクチルマグネシウムクロライド、エチルマグネシウムブロマイド、プロピルマグネシウムブロマイド、ブチルマグネシウムブロマイド、エチルマグネシウムアイオダイドなどのグリニャール化合物が挙げられる。
また、塩化マグネシウム、ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジプロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム、エトキシ(メトキシ)マグネシウム、エトキシ(プロポキシ)マグネシウム、ブトキシ(エトキシ)マグネシウムなどが挙げられ、中でも塩化マグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジプロポキシマグネシウムが好ましい。これらのマグネシウム化合物は2種類以上併用して用いることもできる。
【0021】
マグネシウム、またはマグネシウム化合物の溶媒としては、例えば、ジエチルエ−テル、ジブチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、ジイソアミルエ−テル等の脂肪族エ−テル、テトラヒドロフランなどの脂肪族環状エ−テルを使用することができる。
【0022】
チタンおよびハロゲン元素は、ハロゲン化チタン化合物として用いることができる。
チタン、ハロゲン元素、またはハロゲン化チタン化合物の具体例としては、テトラクロロチタン、テトラブロモチタン、トリクロロモノブトキシチタン、トリブロモモノエトキシチタン、トリクロロモノイソプロポキシチタン、ジクロロジエトキシチタン、ジクロロジブトキシチタン、モノクロロトリエトキシチタン、モノクロロトリブトキシチタンなどを挙げることができる。特に、テトラクロロチタン、トリクロロモノブトキシチタンが好ましい。
【0023】
α−オレフィンの重合触媒において、有機アルミニウム化合物成分[B]としては、アルキルアルミニウム、アルキルアルミニウムハライドなどが使用できるが、アルキルアルミニウムが好ましく、特に好ましいのはトリアルキルアルミニウムである。
有機アルミニウム化合物成分[B]の具体例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリn−プロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどが挙げられる。前記有機アルミニウム化合物成分は、単独で使用することもできるが、2種類以上混合させて使用することもできる。また、アルキルアルミニウムと水との反応によって得られるポリアルミノキサンも使用することができる。
【0024】
α−オレフィンの重合触媒において、エーテル化合物成分[C]は、一般式(1)で表されるエーテル化合物成分である。
【化2】
Figure 2004067795
は炭素数1〜8の炭化水素基であり、炭素数1〜8の不飽和あるいは飽和脂肪族炭化水素基などが挙げられる。Rの具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基などが挙げられる。特に好ましくはメチル基である。また、2個のRは互いに同じであっても良いし、異なっていても良い。
【0025】
は炭素数1〜24の炭化水素基であり、炭素数1〜24の不飽和あるいは飽和脂肪族炭化水素基などが挙げられる。Rの具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、ter−ブチル基、sec−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、シクロペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基などが挙げられる。特に好ましくはメチル基、エチル基である。2個のRは互いに同じであっても良いし異なっていても良い。
【0026】
エーテル化合物成分[C]の具体的な化合物としては、2,2−ジメトキシプロパン、2−エトキシ−2−メトキシプロパン、2,2−ジエトキシプロパン、2−エトキシ−2−プロポキシジメトキシシラン、2,2−ジプロポキシプロパン、2−プロポキシ−2−ブトキシプロパン、2,2−ジブトキシプロパン、2,2−ジメトキシブタン、2−エトキシ−2−メトキシブタン、2,2−ジエトキシブタン、2−エトキシ−2−プロポキシブタン、2,2−ジプロポキシブタン、2−プロポキシ−2−ブトキシブタン、2,2−ジブトキシブタン、3,3−ジメトキシペンタン、3−エトキシ−3−メトキシペンタン、3,3−ジエトキシペンタン、3−エトキシ−3−プロポキシペンタン、3,3−ジプロポキシペンタン、3−プロポキシ−3−ブトキシペンタン、3,3−ジブトキシペンタン、3,3−ジメトキシヘキサン、3−エトキシ−3−メトキシヘキサン、3,3−ジエトキシヘキサン、3−エトキシ−3−プロポキシヘキサン、3,3−ジプロポキシヘキサン、3−プロポキシ−3−ブトキシヘキサン、3,3−ジブトキシヘキサン、4,4−ジメトキシヘプタン、4−エトキシ−4−メトキシヘプタン、4,4−ジエトキシヘプタン、4−エトキシ−4−プロポキシヘプタン、4,4−ジプロポキシヘプタン、4−プロポキシ−4−ブトキシヘプタン、4,4−ジブトキシヘプタンなどが挙げられ、特に2,2−ジメトキシプロパンが好ましい。
【0027】
一般式(1)で表されるエーテル化合物成分[C]は、たとえば、アルコールとケトンの当量反応により得られるものを用いることが出来る。
【0028】
α−オレフィンの重合触媒において、触媒固体成分[A]、有機アルミニウム化合物成分[B]およびエーテル化合物成分[C]の各成分の使用量は、α−オレフィンが重合可能であれば、どのような配合割合でもよい。
触媒固体成分[A]と有機アルミニウム化合物成分[B]との使用量は、例えば、触媒固体成分[A]中のチタンと有機アルミニウム化合物とのモル比([有機アルミニウム化合物]/[チタン])は、好ましくは1〜10000の範囲、、さらに好ましくは2〜8000の範囲、より好ましくは5〜5000の範囲、特に好ましくは10〜1000の範囲が好ましい。
エーテル化合物成分[C]と有機アルミニウム化合物成分[B]との使用量は、エーテル化合物量と有機アルミニウム化合物成分[B]とのモル比([エーテル化合物]/[有機アルミニウム化合物])が、好ましくは0.001〜1の範囲が好ましく、特に0.01〜0.3の範囲が好ましい。
【0029】
α−オレフィンの重合触媒において、α−オレフィンを重合する場合、水素などの連鎖移動剤を併せて使用することができる。所望の分子量を有する軟質オレフィン重合体を製造するための水素の使用量は、重合方法及び重合条件によって、適宜決定することができるが、通常、水素/α−オレフィン分圧比が0.001〜0.5の範囲が好ましい。
【0030】
α−オレフィンの重合触媒の製造方法として、触媒の各成分の接触順序について特に制限はないが、触媒固体成分[A]と有機アルミニウム化合物成分[B]をあらかじめ接触してから、エーテル化合物成分[C]を接触させることが好ましく、または有機アルミニウム化合物成分[B]とエーテル化合物成分[C]をあらかじめ接触してから、触媒固体成分[A]を接触させることが好ましい。
【0031】
α−オレフィンの重合触媒を用いる重合方法としては、公知の重合方法に用いることができる。重合方法の具体例として、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの無極性溶媒を使用するスラリ−重合法、モノマ−を気体状態で触媒と接触して重合を行う気相重合法、あるいは液化状態のモノマ−を溶媒としてその中で重合させるバルク重合法などを挙げることが出来、特にバルク重合が好ましい。
また、上記重合方法で、1段重合、2段重合などの多段重合、連続重合、バッチ重合のいずれを行ってもよい。
重合圧力は、重合可能であればどのような圧力でもよく、好ましくは0.1〜10MPa、さらに好ましくは1〜6MPaの範囲が好ましい。重合温度は、重合可能であればどのような温度でもよく、好ましくは10〜150℃、さらに好ましくは30〜100℃、特に好ましくは50〜90℃の範囲が好ましい。重合時間は、重合可能であればどのような時間でもよく、好ましくは0.1〜10時間、さらに好ましくは0.5〜7時間の範囲が好ましい。
【0032】
α−オレフィンの重合触媒は、重合活性が好ましくは5000g/(g・hr)以上、さらに好ましくは7000g/(g・hr)以上、より好ましくは12000g/(g・hr)以上、特に好ましくは15000g/(g・hr)以上が好ましい。
【0033】
成分(B)は、本発明で用いる非晶性ポリプロピレンを除く、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される樹脂成分であり、結晶性ポリプロピレンを1種又は2種以上、及び/又はポリエチレンを1種又は2種以上とを組合わせて用いることができる。
【0034】
成分(B)の結晶性ポリプロピレンは、
公知の方法で重合することができ、押出成形用、射出成形用、ブロー成形用などとして通常市販されている結晶性ポリプロピレンを用いることが出来、プロピレン単独重合体でもよく、また、プロピレンとプロピレンを除く炭素数2〜12のα−オレフィン50重量%以下、好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下、より好ましくは10重量%以下、特に好ましくは5重量%以下を含むブロック共重合体又はランダム共重合体を好ましく用いることができる。成分(B)の結晶性ポリプロピレンは、沸騰n−ヘプタン不溶分の量が35%以上、好ましくは37%以上、さらに好ましくは39%以上、特に好ましくは41重量%以上である。
成分(B)の結晶性ポリプロピレンの2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(230℃)が、好ましくは0.1〜100g/10分、さらに好ましくは0.1〜50g/10分、特に好ましくは0.1〜20g/10分である。
【0035】
成分(B)のポリエチレンは、公知の方法で重合することができ、
低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどのエチレンの単独重合体、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体、エチレンと酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの不飽和カルボン酸エステル、及びそのアイオノマーなどのうちから選ばれた1つ又は2つ以上のモノマーとの共重合体又は多元共重合体などを用いることができる。
上記炭素数3〜10のα−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、シクロヘキセンなどが挙げられる。
上記エチレンとα−オレフィンとの共重合体のα−オレフィンから誘導される繰り返し単位は、通常、好ましくは15モル%以下の範囲、さらに好ましくは0.1〜10モル%の範囲で、特に好ましくは0.1〜8モル%の範囲で含まれている。α−オレフィンは、エチレン−α−オレフィン共重合体中に単独であっても、二種以上含まれていてもよい。
成分(B)のポリエチレンは、結晶性のポリエチレンが好ましく、密度0.90g/cm以上のポリエチレンが好ましい。
成分(B)のポリエチレンの2.16Kg荷重におけるメルトフローレート(190℃)が、好ましくは0.1〜100g/10分、さらに好ましくは0.1〜50g/10分、特に好ましくは0.1〜20g/10分である。
【0036】
本発明のポリオレフィン組成物は、非晶性ポリプロピレンと、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)の樹脂成分の調製方法は、特に制限されるものではなく、一般にポリオレフィン組成物の製法で慣用されている方法、例えば、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールなどの混練機、1軸押出機または2軸押出機などを用いて加熱溶融混練して行うことができる。
【0037】
本発明のポリオレフィン組成物は、単独で使用することもできるし、他のオレフィン重合体、ゴム、エラストマーなどとブレンドして使用することもできる。
【0038】
本発明のポリオレフィン組成物、非晶性ポリプロピレン、結晶性ポリプロピレン又はポリエチレンは、変性したものを使用することができる。上記ポリオレフィン組成物、非晶性ポリプロピレン、結晶性ポリプロピレン又はポリエチレンを、例えば、アクリル酸、メタアクリル酸、エタアクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸および/またはそれらのエステル、酸無水物、金属塩などのその誘導体、不飽和物のアミド、アミノ化合物、グリシジルメタアクリレート、ヒドロキシメタアクリレート、少なくとも1つの末端ビニル基を有するシラン化合物などで変性して用いることができる。これらの変性物のうち無水マレイン酸、無水イタコン酸により変性されたものが好適に用いられ、より好適には無水マレイン酸により変性されたものが用いられる。
【0039】
本発明のポリオレフィン組成物のショアD硬度Hs(23℃)は、8〜60の範囲が好ましい。
本発明のポリオレフィン組成物の破断点強度(23℃)は
好ましくは10〜80MPa、
さらに好ましくは15〜60MPa、
特に好ましくは20〜40MPaである。
本発明のポリオレフィン組成物の引張弾性率(23℃)は
好ましくは 40〜500MPa、
さらに好ましくは60〜400MPa、
特に好ましくは80〜300MPaである。
本発明のポリオレフィン組成物の破断点伸び(23℃)は
好ましくは500%以上、
さらに好ましくは600%以上、
特に好ましくは800%以上である。
【0040】
本発明のポリオレフィン組成物は、高級脂肪酸、高級脂肪族アミド、金属せっけん、グリセリンエステル等の滑剤;天然シリカ、合成シリカ、シリケート類、タルク、珪藻土等のアンチブロッキング剤;ビタミンB、フェノール系、りん系、イオウ系等の酸化防止剤;ステアリン酸塩、ハイドロタルサイト類化合物等の触媒失活剤・酸中和剤;ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、HALS等の紫外線吸収剤;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、りん系、ハロゲン系等の難燃剤;マイカ、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、タルク、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、亜鉛華、ウォラストナイト、けい藻土、けい砂、硫酸アルミニウム、軽石粉、シリカ、炭酸カルシウム、、ガラス(繊維も含む)、炭素繊維、カーボンブラック等の無機・有機充填剤;アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、酸化鉄、群青等の顔料;帯電防止剤;界面活性剤、増核剤、可塑剤、防曇剤、抗菌剤、セラミックス、油脂などの従来公知の一般的な添加剤を必要に応じて適宜配合することができる。
【0041】
本発明のポリオレフィン組成物は、プレス成形、押出成形、射出成形、真空成形など、公知の成形法により、成形することにより成形体を得ることが出来る。
【0042】
本発明のポリオレフィン組成物は、食料品、衣料品などの包装用フィルム、住宅、家庭、医療、家電、土木、建築分野用に用いるシートやテープ、自動車、住宅、建築分野におけるカーペット裏打ち材、ケーブルの絶縁体、繊維、テープ用基材、コーティング材などに成形して用いることができる。
本発明のポリオレフィン組成物は、フィルム、テープ、ホットメルトなどの接着剤、コーティング剤として、、多層フィルム、多層テープ、積層体などの少なくとも1層に用いることが出来るブリードしにくいポリオレフィン組成物である。
【0043】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。但し、本発明は下記実施例により制限されるものでない。
以下に本発明の実施例を説明する。
【0044】
▲1▼溶融粘度(190℃): α−オレフィン重合体(8g)を採取し、ブルックフィールドRVT粘度計ModelDV−IIを用い、ASTM・D3236に準拠して190℃における粘度を測定する。ずり速度は、3.4sec−1(10回転)である。
【0045】
▲2▼非晶性ポリプロピレンのブテン含量の測定[重量%]: カトーテック株式会社製ホットプレスにて、100μm厚のスペーサーを用い、100μm厚のフィルムを作成する。このフィルムをパーキンエルマー製FT−IR1600シリーズを用いて4500〜400cm−1を走査し、ブテンに帰属する766cm−1のピーク面積とプロピレンに帰属する4320cm−1のピーク面積から、数式(1)によりブテン含量(重量%)を算出する。
ホットプレスは、予熱190℃設定:2分、加圧100kg/cmにて2分、冷却20℃で2分の条件で行う。
【数1】
Figure 2004067795
【0046】
▲3▼機械的特性の評価:
カトーテック株式会社製ホットプレスにて、1mm厚のスペーサーを用い、1mm厚のフィルムを作成する。ホットプレスは、予熱190℃設定:5分、加圧100kg/cmにて3分、加圧冷却20℃で100kg/cmにて2分の条件で行う。
この1mm厚のフィルムを、23℃の恒温室に48時間放置した後、ダンベル状1号形の打ち抜き型を用いて打ち抜き、さらに23℃の恒温室に1時間放置し、試験片とする。試験片の厚みは、Mitutoyoコーポレーション製厚み計タイプIDA−112M(0.001mm)を用いて測定する。
引張り試験は、テンシロン万能試験機(RTM−1T)を用い、23℃で引張り速度5mm/分、チャック間距離50mm、チャート送り速度500mm/分で測定する。
引張り弾性率は、引張応力−ひずみ曲線の最初の直線部分の延長線(接線)とチャートの10cmとの交点の応力(F)を測定し、数式(2)に従い算出する。
【数2】
Figure 2004067795
【0047】
▲4▼非晶性ポリプロピレンのブリードアウト:ブリードアウトは粘着性の評価である。カトーテック株式会社製ホットプレスにて、1mm厚のスペーサーを用い、試料をテフロンシートに挟み、1mm厚のフィルムを作成する。ホットプレスは、予熱190℃設定:5分、加圧100kg/cmにて3分、加圧冷却20℃で100kg/cmにて2分の条件で行う。
ホットプレスで用いるテフロンシートから1mm厚のフィルムを剥がし、この1mm厚のフィルムを新たなテフロンフィルムに挟み、23℃の恒温室で1ヶ月放置した後、フィルムおよびテフロンフィルムの表面状態を目視ないし触手で観察し、以下の評価を行う。
評価は、
○:フィルム表面にブリードアウト成分が見られない状態で、フィルム表面がほとんど又は全くべたつきを感じない、
×:シート表面にブリードアウト成分が見られる状態で、テフロンフィルムが一部濡れている、
××:シート表面にブリードアウト成分が見られる状態で、テフロンフィルムが一面濡れている。
【0048】
▲5▼ポリオレフィン組成物のブリードアウト: ブリードアウトは粘着性の評価である。 カトーテック株式会社製ホットプレスにて、1mm厚のスペーサーを用い、試料をテフロンシートに挟み、1mm厚のフィルムを作成する。ホットプレスは、予熱190℃設定:5分、加圧100kg/cmにて3分、加圧冷却20℃で100kg/cmにて2分の条件で行う。
ホットプレスで用いるテフロンシートから1mm厚のフィルムを剥がし、この1mm厚のフィルムを新たなテフロンフィルムに挟み、40℃の恒温室で16時間放置した後、フィルムおよびテフロンフィルムの表面状態を目視ないし触手で観察し、以下の評価を行う。
評価は、
○:フィルム表面にブリードアウト成分が見られない状態で、フィルム表面がほとんど又は全くべたつきを感じない、
×:シート表面にブリードアウト成分が見られる状態で、テフロンフィルムが一部濡れている、
××:シート表面にブリードアウト成分が見られる状態で、テフロンフィルムが一面濡れている。
【0049】
▲6▼沸騰n−ヘプタン不溶分の測定:
α−オレフィン重合体約2gを乾燥した筒状ろ紙に入れて、その重量を測定した後、二重管式ソックスレー抽出器にセットした。n−ヘプタン150gをこのソックスレー容器に入れ、加熱して、10時間、沸騰還流させ、非晶性ポリプロピレン中の溶解成分を抽出する。その後、沸騰n−ヘプタン不溶分の残った筒状ろ紙を取出し、恒量になるまで減圧乾燥し、その重量を測定した。沸騰n−ヘプタン抽出前後の重量比から数式(3)により沸騰n−ヘプタン不溶分を算出する。
【数3】
Figure 2004067795
【0050】
▲7▼結晶化度の測定:広角X線回析反射測定により行う。測定条件は、装置:リガク社製 回転対陰極型X線回析装置RINT2500型、X線:CuKα、試料台:標準試料台、フィルタ:全自動モノクロメーター、カウンタ:シンチレーションカウンター、管電圧:40kV、管電流:130mA、走査速度:10°/分、走査範囲:3〜140°、スリット:DS/SS/RS=0.5°/0.5°/0.15mmで行い、解析は、Ruland法により結晶化度を算出する。
【0051】
実施例で使用する非晶性ポリプロピレンは、以下の条件で製造する。
[実験例1]
(1)触媒固体成分[A]の調製
直径16mmのステンレスボール60個の入った内容積450mlの粉砕用ポットに窒素雰囲気下で、無水塩化マグネシウム10gおよび四塩化チタン2mlを入れ、振動ボールミルに装着して30時間粉砕した。粉砕終了後、粉砕物2gを窒素雰囲気下でスターラーピースおよびG4のガラスフィルターを備えた容量200mlの2連球に入れ、蒸留・脱水トルエン30ml、四塩化チタン20mlを順次導入し、90℃で2時間攪拌反応させた。その後、熱時ろ過し、蒸留・脱水ヘプタン50mlで5回、固形成分を洗浄した。その後、蒸留・脱水へプタン50mlでスラリー化した。得られた固形成分はTiを2.0wt%含有していた。
【0052】
(2)非晶性ポリプロピレンの重合
攪拌機付の内容積2Lのステンレス製オ−トクレ−ブ内を窒素で充分置換した後、蒸留・脱水へプタン10mlを入れ、触媒固体成分[A]のn−ヘプタンスラリ−を触媒固体成分として10mg(Ti=0.004mmol)、有機アルミニウム化合物成分[B]としてトリエチルアルミニウム2.2mmol、エーテル化合物成分[C]として2,2−ジメトキシプロパン0.04mmolを仕込んだ。続いて、ゲージ圧で水素2.6kg/cm導入後、液化1−ブテン480ml、液化プロピレン720mlを順次導入してオ−トクレ−ブを振とうした。オ−トクレ−ブを68℃に昇温し、68℃で1時間重合を行った。
重合終了後、未反応モノマーを放出し、酸化防止剤(イルガノックス1010)0.5gおよびエタノール2mlを溶解したn−ヘプタン500mlをオートクレーブ内に注入し、引き続き68℃で30分攪拌を行った。その後オートクレーブを開放し、アルミニウム製のバットに溶解した重合体を取り出し、60℃で12時間真空乾燥した。得られた重合体Aの特性を表1に示す。
【0053】
[実験例2]
実験例1の(2)非晶性ポリプロピレンの重合において、エーテル化合物成分[C]を用いず、水素圧をゲージ圧で1.2kg/cm、液化1−ブテンを420ml、液化プロピレンを780ml仕込んだ以外は実施例1と同様に重合を行った。得られた重合体Bの特性を表1に示す。
【0054】
【表1】
Figure 2004067795
【0055】
[実施例1〜3、比較例1〜3]
表1に示す非晶性ポリプロピレンとランダムポリプロピレン[PP−1(三井住友ポリオレフィン社製、商品名ポリプロピレンF221、MFR(230℃):0.7g/10分、エチレン含有量:3.1重量%)]を用い、表2に示す組成比で180℃に加熱したステンレスビーカー中で溶融攪拌混合して、樹脂組成物を得た。得られた組成物について、ブリードアウト及び機械的特性(破断点強度、破断点伸び、引張弾性率)を測定し、その結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
Figure 2004067795
【0057】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン組成物は、低粘度で、柔軟性及び耐熱性を有するプロピレンを主体とする非晶性ポリプロピレンと、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分とを含有し、十分な機械的強度を有し、低弾性で柔軟なブリードしにくいポリオレフィン組成物及びこの成形物を提供することが出来る。
本発明のポリオレフィン組成物は、フィルム、テープ、ホットメルトなどの接着剤、コーティング剤、多層フィルムや多層テープなどの少なくとも1層に用いることが出来るブリードしにくいポリオレフィン組成物である。

Claims (2)

  1. 下記(A1)〜(A4)の特徴を有する非晶性ポリプロピレン(A)と、結晶性ポリプロピレン及びポリエチレンから選択される成分(B)を含有してなるポリオレフィン組成物。
    (A)非晶性ポリプロピレンの特徴
    (A1)非晶性ポリプロピレンは、プロピレン成分含有率が50重量%以上であり、1−ブテン成分含有率が0〜50重量%及び/又は炭素数2〜12のα−オレフィン(炭素数3と4を除く)成分含有率が0〜20重量%である。
    (A2)溶融粘度(190℃)が1000〜25000cps。
    (A3)沸騰n−ヘプタン不溶分が20%以下。
    (A4)結晶化度が11〜25%。
  2. 請求項1に記載のポリオレフィン組成物の成形物。
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