JP2004066764A - 金属箔積層板及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造が得られ、しかも絶縁層の低誘電率化が図れる金属箔積層板の製造方法、及びその製造方法で得られる金属箔積層板、並びにこれを用いた配線基板を提供する。
【解決手段】略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10に対し、湿式凝固法により樹脂多孔質層5を製膜・付着させる工程と、その樹脂多孔質層5の表面に接着層6を形成する工程と、その接着層6から導電性突起2aを露出させる工程と、その導電性突起2aに導電接続するように金属層8を接着層6により積層一体化する工程とを含む金属箔積層板の製造方法。
【選択図】 図2
【解決手段】略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10に対し、湿式凝固法により樹脂多孔質層5を製膜・付着させる工程と、その樹脂多孔質層5の表面に接着層6を形成する工程と、その接着層6から導電性突起2aを露出させる工程と、その導電性突起2aに導電接続するように金属層8を接着層6により積層一体化する工程とを含む金属箔積層板の製造方法。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性突起を有する突起付金属箔に樹脂多孔質層を製膜・付着させる工程を含む金属箔積層板の製造方法、及びその製造方法で得られる金属箔積層板、並びにこれを用いた配線基板に関するものであり、多層配線基板の配線層間を導電接続するための技術として有用である。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器等の小形化や高機能化に伴い、配線基板に対しても高密度化の要求が高まり、これに対応すべく配線層の多層構造化が行われている。かかる多層配線基板の構造としては、絶縁層とパターン形成された配線層とが順次積層され、配線層がインナービアホールを介して導電接続されたものが一般的である。当該導電接続の方法としては、ビアホールの内周面にメッキを施す方法、ビアホールの内部空間にメッキして金属柱を形成する方法、ビアホールの内部空間に導電性ペーストを充填する方法などが知られている。
【0003】
中でも、特開平6−268345号公報に開示されているように、多孔性プリプレグ基材の少なくとも片面に離型性フィルムを備えたプリプレグに貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に導電性ペーストを充填する工程と、前記離型性フィルムを剥離する工程と、前記離型性フィルムを剥離した面に金属箔を積層する工程と、この積層体を加熱加圧して圧縮する工程とを有するものが、層間接続の信頼性などの点から注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにビアホールの形成後に金属のメッキや導電性ペーストの充填を行う方法では、レーザー加工が必要となったり、工程が複雑化する傾向があった。
【0005】
一方、多層配線基板の絶縁層として、誘電率を低下させる目的等で、樹脂多孔質膜を利用する技術が知られている。また、樹脂多孔質膜の孔内に熱硬化性樹脂の半硬化物を含浸させた配線基板用のプリプレグが知られている。しかし、何れの場合にも、樹脂多孔質層の形成とは別に、配線層間を導電接続するための接続構造を形成していた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造が得られ、しかも絶縁層の低誘電率化が図れる金属箔積層板の製造方法、及びその製造方法で得られる金属箔積層板、並びにこれを用いた配線基板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の金属箔積層板の製造方法は、略同じ高さの導電性突起を有する突起付金属箔に対し、湿式凝固法により樹脂多孔質層を製膜・付着させる工程と、その樹脂多孔質層の表面に接着層を形成する工程と、その接着層から前記導電性突起を露出させる工程と、その導電性突起に導電接続するように金属層を前記接着層により積層一体化する工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
上記において、前記導電性突起を露出させる工程が、プラズマエッチングにより行われることが好ましい。
【0009】
一方、本発明の金属箔積層板は、略同じ高さの導電性突起を有する突起付金属箔と、その突起付金属箔に付着しつつ導電性突起を貫通させる樹脂多孔質層と、その樹脂多孔質層を接着しつつ導電性突起を貫通させる接着層と、その導電性突起に導電接続した状態で接着層により積層一体化された金属層とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、前記樹脂多孔質層がポリイミド系樹脂又は芳香族ポリアミドで形成されていることが好ましい。
【0011】
他方、本発明の配線基板は、上記の金属箔積層板の突起付金属箔と金属層とをパターン形成して配線パターンとしたことを特徴とする。
【0012】
[作用効果]
本発明の製造方法によると、湿式凝固法により樹脂多孔質層を製膜・付着させる金属箔として、製膜側面に略同じ高さの導電性突起を有する突起付金属箔を使用するため、絶縁層である樹脂多孔質層の形成と同時に、配線層間を導電接続するための構造を形成することができる。更に、樹脂多孔質層の表面に接着層を形成して金属層を積層一体化するため、樹脂多孔質層の空孔がある程度維持されるので、絶縁層の低誘電率化を図ることができる。その際、接着層から前記導電性突起を露出させてこれに金属層が導電接続するように積層一体化するため、信頼性の高い導電接続構造を形成することができる。従って、穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造が得られ、しかも絶縁層の低誘電率化が図れる金属箔積層板の製造方法を提供することができる。
【0013】
前記導電性突起を露出させる工程が、プラズマエッチングにより行われる場合、機械的な研磨等に比べて、粒子が発生しにくいため、金属層の積層一体化時に導電接続がより確実に行えるようになる。また、粘着性を有する接着層に対しても、効果的に表層部の除去を行うことができる。
【0014】
一方、本発明の金属箔積層板によると、絶縁層として突起付金属箔に付着した樹脂多孔質層を備えるため、樹脂多孔質層の空孔によって、絶縁層の低誘電率化を図ることができる。また、導電性突起を貫通させた接着層によって、樹脂多孔質層と金属層とを積層一体化する際に、導電性突起に金属層を導電接続した状態にするため、信頼性の高い導電接続構造を形成することができる。更に、本発明の製造方法を用いて、穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造を形成することができる。
【0015】
前記樹脂多孔質層がポリイミド系樹脂又は芳香族ポリアミドで形成されている場合、樹脂多孔質層が耐熱性を有すると共に、機械的特性も良好なものとなる。
【0016】
他方、本発明の配線基板によると、上記の金属箔積層板の突起付金属箔と金属層とをパターン形成して配線パターンとしているため、上記の如き作用効果により、穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造が得られ、しかも絶縁層の低誘電率化が図れるものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図2は本発明の金属箔積層板の製造方法の一例を示す工程図である。
【0018】
本発明の金属箔積層板の製造方法は、図1(a)〜(f)に示すように、略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10に対し、湿式凝固法により樹脂多孔質層5を製膜・付着させる工程を含む。
【0019】
まず、突起付金属箔10の成形方法について説明する。突起付金属箔10の成形方法としては、図1に示すようにエッチングで形成する方法の他、メッキで形成する方法、導電性ペーストで形成する方法などが挙げられる。これらの突起付金属箔10の金属箔部分の厚さは好ましくは1〜50μmである。金属箔部分の表面には、樹脂多孔質層5との密着性を高めるために、粗面化処理、黒色処理などの物理的又は化学的な各種表面処理を行ってもよい。
【0020】
エッチングで形成する方法では、図1(a)に示すような、2種の金属層1,2からなる積層板を用意する。積層板を構成する金属層1,2のうち、一方を配線層となり、他方を導電性突起2aとなるため、各々の材料に応じた金属が選択される。但し、湿式凝固法による樹脂多孔質層5の密着性や配線パターンの加工性等の点から、配線層となる金属層1が銅であることが好ましい。また、他方の金属層2としては、そのエッチング時に金属層1を浸食しない選択的なエッチングが可能な金属が選ばれる。具体的には、アルミニウム、金、ニッケル、などが挙げられる。積層板としてはクラッド材や、メッキ材などが使用できる。また、積層板として、導電性突起2aとなる金属層と、配線層となる金属層とを同一金属(例えば銅等)とし、その間に選択的なエッチングが可能な金属の中間層を介在させた3層構造のものを使用してもよい。その場合、配線層のパターン形成後に、中間層もエッチング等でパターン形成される。
【0021】
次いで、図1(b)に示すように、金属層2の表面の導電性突起2aを形成する部分に、エッチングをレジストするマスク層3を形成する。マスク層3の形成はスクリーン印刷やフォトリソグラフィー法が利用できる。個々のマスク層3の大きさは、導電性突起2aの上面面積に応じて決定されるが、直径5〜500μmが可能である。また、個々のマスク層3の形状によって導電性突起2aの上面形状を制御でき、円形、四角形、配線パターンに沿った形状などが挙げられる。
【0022】
次いで、図1(c)に示すように、金属層2のエッチングを行い、導電性突起2aを形成する。その際、アンダーカットが多すぎないようにエッチング条件を調整するのが好ましい。エッチングは、金属層2を選択的にエッチングするエッチング液を用いて行えばよい。
【0023】
次いで、図1(d)に示すように、マスク層3を除去する。除去の方法としては、薬剤による除去や剥離除去を行えばよい。これにより、製膜側面に略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10を製造することができる。
【0024】
本発明では、図1(e)〜(f)に示すように、以上のような突起付金属箔10を用いて、湿式凝固法により樹脂多孔質層5を製膜・付着させる。製膜される樹脂多孔質層5としては、空孔率10〜90%、平均孔径0.01〜3μmが好ましい。
【0025】
本発明における樹脂多孔質層5の材質としては、良好な耐熱性と機械的強度を有する樹脂が好ましく、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド、特に芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン等の各種樹脂を採用することができる。これら樹脂のなかでもポリイミド系樹脂が絶縁性、耐熱性が良好であり、また金属層との密着性も良好であり好ましい。また、芳香族ポリアミドも絶縁性、耐熱性が良好であり、低熱線膨張率であるため好ましい。
【0026】
湿式凝固法では、一般的に、溶剤に樹脂と添加剤等を溶解した製膜原液(ドープ)を調製し、これを製膜基材に塗布(キャスト)したものを凝固液に浸漬して溶剤置換させることで、樹脂を凝固(ゲル化)させ、その後、凝固液等を乾燥除去するなどして多孔質層を得る。
【0027】
ポリイミド系樹脂としては、酸残基とアミン残基とがイミド結合した繰り返し単位を主体とするするものであれば、他の共重合成分やブレンド成分を含むものでもよい。好ましくは、耐熱性、吸湿性、機械的強度の点から、主鎖に芳香族基を有するポリイミドであり、テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分の重合物からなるポリイミドを挙げることができる。特に、0.55〜3.00、好ましくは0. 60〜0.85の極限粘度(30℃での測定値)有している高分子であることが望ましい。上記範囲の極限粘度を有するものは、多孔質層の形成を湿式凝固法で行う場合に、溶剤への溶解性が良好で、機械的強度が大きく自立性の多孔質層となる。
【0028】
ポリイミド系樹脂は、当該重合体またはその前駆体(ポリアミド酸)を製膜に用いることができるが、ポリアミド酸はポリイミドと比較して溶解性が高いために、分子構造上の制約が少ないという利点がある。なお、重合体としては、完全にイミド化しているものがよいが、イミド化率が70%以上のものでも良い。イミド化率が比較的高いものをドープに用いる場合、ブタンテトラカルボン酸二無水物等の屈曲性の高い成分を繰り返し単位に含む重合体を使用するのが好ましい。
【0029】
ポリイミド系樹脂又はその前駆体を溶解させる溶剤は、これらを溶解する物であれば特に限定されないが、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤が溶解性の面や、多孔質層の形成を湿式凝固法で行う場合の凝固溶剤との溶剤置換スピードの点で好ましく使用できる。好ましい例として、N−メチル−2−ピロリドンを例示することができる。また、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の溶剤を混合して、前記湿式凝固法における溶剤置換の速度を調整してもよい。
【0030】
一方、芳香族ポリアミドとしては、いわゆるパラ型アラミドやメタ型アラミドの他、骨格の一部をジフェニルエーテル、ジフェニルプロパン、ジフェニルメタン、ジフェニルケトン、ジフェニルスルホキシド、ビフェニル等で置換したものや、芳香環の水素基をメチル基、ハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
【0031】
パラ型アラミドとしては、ポリp−フェニレンテレフタラミド等が挙げられるが、このポリマーのように剛直な成分のみで構成されたアラミドは、特殊な薬剤で溶解させる必要がある。従って、多孔質層に用いる芳香族ポリアミドとしては、屈曲性を付与する成分で骨格の一部を置換したアラミドやメタ型アラミドを少なくとも一部に使用することが好ましい。屈曲性を付与する成分としては、m−フェニレン、2,7−ナフタレン、ジフェニルエーテル、2,2−ジフェニルプロパン、ジフェニルメタンなどが挙げられる。このような成分は、ジカルボン酸モノマー又はジアミンモノマーとして、共重合に使用されて骨格に導入されるが、当該成分の共重合比が大きいものほど、一般に溶剤に対する溶解性が高くなる。
【0032】
芳香族ポリアミドを溶解する溶剤は、溶解性の観点から、例えば、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン,N−メチルピペリドン−2、N,N−ジメチルエチレン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルアロン酸アミド、N−メチルカプロラクタム、N−アセチルピロリジン、N,N−ジエチルアセトアミド、N−エチルピロリドン−2、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、N,N−ジメチルイソブチルアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルプロピレン尿素及びそれらの混合系が挙げられる。更に、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤が溶解性の面や、凝固溶剤との溶剤置換スピードの点で好ましく使用できる。特に好ましい例として、N−メチル−2−ピロリドンを例示することができる。
【0033】
また、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、等の溶剤を混合して、溶剤置換の速度を調整してもよい。
【0034】
湿式凝固法におけるドープは、好ましくは−20〜40℃の温度範囲で塗布される。また、凝固液としては用いる樹脂を溶解せずに、上記溶剤と相溶性を有するものであれば、限定されないが、水やメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類及びこれらの混合液が用いられ、特に水が好適に用いられる。浸漬時の凝固液の温度は特に限定されないが、好ましくは0〜90℃の温度である。
【0035】
製膜原液のポリマー濃度は、5重量%から25重量%の範囲が好ましく、7重量%から20重量%がより好ましい。濃度が高すぎると、粘度が高くなりすぎて取り扱いが困難になるし、濃度が低すぎると多孔質層が形成しにくくなる傾向がある。
【0036】
孔径形状や孔径コントロールのために硝酸リチウムのような無機物やポリビニルピロリドンのような有機物を添加することもできる。添加物の濃度は溶液中に1重量%から10重量%まで添加するのが好ましい。硝酸リチウムを添加すると溶剤と凝固液との置換速度が速く、スポンジ構造の中にフィンガーボイド構造(指状にボイドを有する構造)を形成できる。ポリビニルピロリドンのような凝固スピードを遅くする添加剤を加えると、スポンジ構造が均一に広がった多孔質層を得ることができる。
【0037】
製膜原液は一定の厚みに塗布し、水等の凝固液中に浸積して凝固させたり、水蒸気雰囲気下に放置して凝固した後、水中に浸積するなどして、脱溶剤され多孔質層となる。多孔質層の形成後、凝固液から取り出した後、乾燥する。乾燥温度は特に制限されないが、200℃以下での乾燥が望ましい。
【0038】
本発明では、導電性突起の高さに対して、製膜後の樹脂多孔質層の表面の高さが略同じになるように製膜原液の塗布量を調整することが好ましい。これにより、導電性突起を表面に露出させるのが容易になり、また、樹脂多孔質層が導電性突起より低くなって凹凸が生じるのを抑制することができる。具体的には、製膜時の膜の収縮率を考慮して、塗布厚みt(μm)を導電性突起の高さh1(μm)からh1+(h1×10)(μm)の範囲とするのが好ましい。塗布厚みtが導電性突起の高さh1より小さいと、精度の良い塗布工程が行いにくくなり、上記範囲を超えると、導電性突起の上面を露出させる工程が時間を要するようになる傾向がある。
【0039】
本発明における導電性突起の高さh1は、2〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。高さh1が大きすぎると、表面全体を平坦化するのが困難になる傾向があり、高さh1が小さすぎると、塗布むらができやすく、平坦化するのが困難になる傾向がある。さらに、絶縁層である多孔質層の耐電圧が低下する可能性がある。
【0040】
本発明では、図1(f)に示すように、製膜後に導電性突起2aの上面2bが多孔質層5から露出していることが好ましい。これは、塗布厚みtの調整によっても達成できるが、その場合、膜の収縮により得られる多孔質層の厚みが導電性突起より幾分小さくなる場合がある。従って、塗布厚みtを厚くしながら導電性突起の上面を露出させる方法が望ましい。当該方法としては、導電性突起を構成する金属として製膜原液をハジく(接触角が大きい)金属を使用する方法があり、このような金属としては銅、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。また、導電性突起の上面に表面処理を施す方法もある。
【0041】
製膜後に導電性突起の上面が多孔質層から露出しない場合、スパッタエッチング、表面のアルカリ処理、プラズマエッチング、研磨ロール等により、表面部分に形成された多孔質層を除去することができる。
【0042】
ポリイミド系樹脂の多孔質層を形成する際、その前駆体(ポリアミド酸)を用いる場合には、最終的に200〜500℃で熱処理して、前駆体(ポリアミド酸)を加熱閉環させてポリイミドとする。
【0043】
本実施形態では、以上のようにして、図1(f)に示すように、導電性突起2aの上面2bが樹脂多孔質層5の表面より若干高くなるように、樹脂多孔質層5が形成される。
【0044】
本発明は、図2(g)〜(h)に示すように、形成された樹脂多孔質層5の表面に接着層6を形成する工程を含む。本実施形態では、接着性シート6aを加熱プレスして接着層6を形成する例を示す。
【0045】
その際、樹脂多孔質層5の表面に接着性シート6aを積層配置する。接着性シート6aは、プレス面7から離型し易いように、離型フィルムを備えるものも使用したり、別途、離型フィルムをプレス面7との間に介在させたりするのが好ましい。また、プレス面7を離型処理してもよい。
【0046】
接着性シート6aとしては、加熱プレス時に軟化して、半硬化状態となるものが好ましい。具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド酸等が挙げられる。接着性シート6aの厚みは、導電性突起2aの上面2bと樹脂多孔質層5の表面との高低差より若干厚いものが好ましく、例えば、2〜100μmが好ましい。
【0047】
次に、加熱プレスにより接着性シート6aを軟化させて樹脂多孔質層5の表面に接着させる。このとき、軟化した接着性シート6aの一部は樹脂多孔質層5の表面部に一部含浸されて含浸部5a(これも接着層6に相当する)が形成されるようにしてもよい。プレス面7による加圧で、プレス面7と導電性突起2aの上面2bとの間に介在する接着性シート6aは微量となる。加熱プレスには、真空プレス装置、熱プレス装置、連続プレス装置などの各種プレス装置が利用でき、また、加熱プレスの温度、圧力は、従来公知の条件が何れも適用できる。
【0048】
本発明は、図2(i)に示すように、接着層6から導電性突起2aを露出させる工程を含む。具体的には、スパッタエッチング、表面のアルカリ処理、プラズマエッチング、研磨ロール等により、接着層6の表面部分を除去すればよい。これによって、接着層6の全体の厚みが小さくなって、導電性突起2aの上面2bが露出する。
【0049】
本発明は、図2(j)に示すように、導電性突起2aに導電接続するように金属層8を接着層6により積層一体化する工程を含む。本実施形態では、導電性突起2aと金属層8とが直接接触して導電接続される例を示す。積層一体化の方法としては、上記と同様の加熱プレスによる接着、加熱による接着などが挙げられる。
【0050】
本発明の金属箔積層板は、本発明の製造方法により好適に製造されるものであり、図2(j)に示すように、略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10と、その突起付金属箔10に付着しつつ導電性突起2aを貫通させる樹脂多孔質層5と、その樹脂多孔質層5を接着しつつ導電性突起2aを貫通させる接着層6と、その導電性突起2aに導電接続した状態で接着層6で積層一体化された金属層8とを備える。当該金属箔積層板は、必要によりパターン形成された後に、両面配線基板、多層配線基板のコア基板や積層用基板として使用することができる。
【0051】
つまり、本発明の配線基板は、以上のような金属箔積層板の突起付金属箔と金属層とをパターン形成して配線パターンとしたものである。パターン形成は、例えばエッチング液を用いたエッチング等により行われる。エッチングは金属の種類に応じたエッチング液が使用され、パターンエッチングには、ドライフィルムレジスト等が使用できる。エッチングの後には、エッチング液が残存しないように、水等による洗浄工程を行うのが好ましい。
【0052】
〔他の実施形態〕
以下、本発明の他の実施形態について説明する。
【0053】
(1)前述の実施形態では、導電性突起の上面が樹脂多孔質層の表面より若干高くなるように、樹脂多孔質層を形成する例を示したが、本発明では、導電性突起の上面と樹脂多孔質層の表面とが略同じ高さになるように、樹脂多孔質層を形成してもよい。以下、前述の実施形態と相違する部分について説明する。
【0054】
その場合、図3(a)〜(b)に示すように、略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10に対し、製膜原液の塗布厚みtを大きくして、湿式凝固法により樹脂多孔質層5を製膜する。その結果、図3(c)に示すように、導電性突起2aの上面2bの表面にも樹脂多孔質層5が薄く形成されると共に、樹脂多孔質層5の全体の厚みも大きくなる。
【0055】
次に、図3(d)に示すように、スパッタエッチング、表面のアルカリ処理、プラズマエッチング、研磨ロール等により、表面部分に形成された多孔質層を除去する。これによって、導電性突起2aの上面2bと樹脂多孔質層5の表面とが略同じ高さになる。
【0056】
次に、図4(e)に示すように、前述の実施形態と同様に、樹脂多孔質層5の表面に接着性シート6aを積層配置するが、接着性シート6aとしては、より薄いものを使用することができる。
【0057】
次に、図4(f)に示すように、加熱プレスにより接着性シート6aを軟化させて、樹脂多孔質層5の表面に接着させる。このとき、軟化した接着性シート6aの一部は樹脂多孔質層5の表面部に一部含浸されて含浸部5a(これも接着層6に相当する)となる。
【0058】
次に、図4(g)に示すように、接着層6から導電性突起2aを露出させるが、これによって含浸部5aのみが残存することになる。更に、図4(h)に示すように、前述の実施形態と同様にして、導電性突起2aに導電接続するように金属層8を接着層6により積層一体化する。
【0059】
(2)前述の実施形態では、接着性シートを加熱プレスして接着層を形成する例を示したが、本発明では、図5に示すように、接着剤の塗布によって接着層を形成してもよい。以下、前述の実施形態と相違する部分について説明する。
【0060】
塗布により形成する場合、図5(a)に示すように、導電性突起2aの上面2bと樹脂多孔質層5の表面とが略同じ高さのものを使用するのが好ましい。
【0061】
次に、図5(b)に示すように、接着剤を塗布するが、塗布する接着剤としては、溶剤を含む熱硬化性樹脂の原料液などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド酸等が挙げられるが、エポキシ樹脂やエポキシ樹脂と他の樹脂の混合物などが価格や取り扱い易さの点から好ましい。また、溶剤の他に、触媒、硬化剤、難燃剤、充填剤、可塑剤、促進剤等を含有してもよい。溶剤としては、熱硬化性樹脂の種類によるが、ケトン類、酢酸エステル類、エーテル類、芳香族炭化水素類、アルコール類等が挙げられる。
【0062】
塗布の方法としては、ブレードコーター、コンマコーター、ロールコーター、カレンダコーター、バーコーターによる塗布方法が挙げられるが、コンマコーターによる塗布方法が好ましい。塗布の厚みは、導電性突起2aの上面2bの接着剤ができるだけ薄くなるようにするのが好ましい。塗布後、必要に応じて加熱しながら、乾燥を行う。この状態で、熱硬化性樹脂は、未硬化又は半硬化の状態となる。
【0063】
次に、図5(c)〜(d)に示すように、前述の実施形態と同様にして、接着層6から導電性突起2aを露出させ、その導電性突起2aに導電接続するように金属層8を接着層6により積層一体化する。
【0064】
(3)前述の実施形態では、エッチングで略同じ高さの導電性突起を形成した突起付金属箔を用いる例を示したが、本発明では、メッキで形成したものや、導電性ペーストで形成したものを用いてもよい。
【0065】
突起付金属箔10をメッキで形成する方法としては、まず、図6(a)〜(d)に示すように、金属層1にドライフィルムレジスト9を積層し、露光・現像して開口9aを形成し、その部分に電解メッキ等することで導電性突起2aを形成することができる。その後、ドライフィルムレジスト9は、薬剤除去又は剥離除去などすればよい。この方法によると、導電性突起2aと金属層1とを同じ金属で形成することができる。
【0066】
また、導電性突起2aを導電性ペーストで形成する場合、スクリーン印刷などの印刷法により、所定の部分に導電性ペーストを印刷するなどすればよい。その際、厚みを一定以上にするために、複数回に分けて印刷してもよい。
【0067】
(4)前述の実施形態では、導電性突起と金属層とが直接接触して導電接続される例を示したが、導電性ペーストなどを介して両者が導電接続されてもよい。その場合、スクリーン印刷などの方法で、接着層から露出させた導電性突起の上面に、導電性ペーストを塗布すればよい。導電性ペーストとしては、金属層を接着層により積層一体化する際に、加熱等で硬化する樹脂成分を含有するものが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属箔積層板の製造方法の一例を示す工程図
【図2】本発明の金属箔積層板の製造方法の一例を示す工程図
【図3】本発明の金属箔積層板の製造方法の他の例を示す工程図
【図4】本発明の金属箔積層板の製造方法の他の例を示す工程図
【図5】本発明の金属箔積層板の製造方法の他の例を示す工程図
【図6】本発明の金属箔積層板の製造方法の他の例を示す工程図
【符号の説明】
2a 導電性突起
4 製膜原液
5 樹脂多孔質層
5a 含浸層(接着層)
6 接着層
8 金属層
10 突起付金属箔
【発明の属する技術分野】
本発明は、導電性突起を有する突起付金属箔に樹脂多孔質層を製膜・付着させる工程を含む金属箔積層板の製造方法、及びその製造方法で得られる金属箔積層板、並びにこれを用いた配線基板に関するものであり、多層配線基板の配線層間を導電接続するための技術として有用である。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器等の小形化や高機能化に伴い、配線基板に対しても高密度化の要求が高まり、これに対応すべく配線層の多層構造化が行われている。かかる多層配線基板の構造としては、絶縁層とパターン形成された配線層とが順次積層され、配線層がインナービアホールを介して導電接続されたものが一般的である。当該導電接続の方法としては、ビアホールの内周面にメッキを施す方法、ビアホールの内部空間にメッキして金属柱を形成する方法、ビアホールの内部空間に導電性ペーストを充填する方法などが知られている。
【0003】
中でも、特開平6−268345号公報に開示されているように、多孔性プリプレグ基材の少なくとも片面に離型性フィルムを備えたプリプレグに貫通孔を設ける工程と、前記貫通孔に導電性ペーストを充填する工程と、前記離型性フィルムを剥離する工程と、前記離型性フィルムを剥離した面に金属箔を積層する工程と、この積層体を加熱加圧して圧縮する工程とを有するものが、層間接続の信頼性などの点から注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにビアホールの形成後に金属のメッキや導電性ペーストの充填を行う方法では、レーザー加工が必要となったり、工程が複雑化する傾向があった。
【0005】
一方、多層配線基板の絶縁層として、誘電率を低下させる目的等で、樹脂多孔質膜を利用する技術が知られている。また、樹脂多孔質膜の孔内に熱硬化性樹脂の半硬化物を含浸させた配線基板用のプリプレグが知られている。しかし、何れの場合にも、樹脂多孔質層の形成とは別に、配線層間を導電接続するための接続構造を形成していた。
【0006】
そこで、本発明の目的は、穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造が得られ、しかも絶縁層の低誘電率化が図れる金属箔積層板の製造方法、及びその製造方法で得られる金属箔積層板、並びにこれを用いた配線基板を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、下記の如き本発明により達成できる。
即ち、本発明の金属箔積層板の製造方法は、略同じ高さの導電性突起を有する突起付金属箔に対し、湿式凝固法により樹脂多孔質層を製膜・付着させる工程と、その樹脂多孔質層の表面に接着層を形成する工程と、その接着層から前記導電性突起を露出させる工程と、その導電性突起に導電接続するように金属層を前記接着層により積層一体化する工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
上記において、前記導電性突起を露出させる工程が、プラズマエッチングにより行われることが好ましい。
【0009】
一方、本発明の金属箔積層板は、略同じ高さの導電性突起を有する突起付金属箔と、その突起付金属箔に付着しつつ導電性突起を貫通させる樹脂多孔質層と、その樹脂多孔質層を接着しつつ導電性突起を貫通させる接着層と、その導電性突起に導電接続した状態で接着層により積層一体化された金属層とを備えることを特徴とする。
【0010】
また、前記樹脂多孔質層がポリイミド系樹脂又は芳香族ポリアミドで形成されていることが好ましい。
【0011】
他方、本発明の配線基板は、上記の金属箔積層板の突起付金属箔と金属層とをパターン形成して配線パターンとしたことを特徴とする。
【0012】
[作用効果]
本発明の製造方法によると、湿式凝固法により樹脂多孔質層を製膜・付着させる金属箔として、製膜側面に略同じ高さの導電性突起を有する突起付金属箔を使用するため、絶縁層である樹脂多孔質層の形成と同時に、配線層間を導電接続するための構造を形成することができる。更に、樹脂多孔質層の表面に接着層を形成して金属層を積層一体化するため、樹脂多孔質層の空孔がある程度維持されるので、絶縁層の低誘電率化を図ることができる。その際、接着層から前記導電性突起を露出させてこれに金属層が導電接続するように積層一体化するため、信頼性の高い導電接続構造を形成することができる。従って、穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造が得られ、しかも絶縁層の低誘電率化が図れる金属箔積層板の製造方法を提供することができる。
【0013】
前記導電性突起を露出させる工程が、プラズマエッチングにより行われる場合、機械的な研磨等に比べて、粒子が発生しにくいため、金属層の積層一体化時に導電接続がより確実に行えるようになる。また、粘着性を有する接着層に対しても、効果的に表層部の除去を行うことができる。
【0014】
一方、本発明の金属箔積層板によると、絶縁層として突起付金属箔に付着した樹脂多孔質層を備えるため、樹脂多孔質層の空孔によって、絶縁層の低誘電率化を図ることができる。また、導電性突起を貫通させた接着層によって、樹脂多孔質層と金属層とを積層一体化する際に、導電性突起に金属層を導電接続した状態にするため、信頼性の高い導電接続構造を形成することができる。更に、本発明の製造方法を用いて、穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造を形成することができる。
【0015】
前記樹脂多孔質層がポリイミド系樹脂又は芳香族ポリアミドで形成されている場合、樹脂多孔質層が耐熱性を有すると共に、機械的特性も良好なものとなる。
【0016】
他方、本発明の配線基板によると、上記の金属箔積層板の突起付金属箔と金属層とをパターン形成して配線パターンとしているため、上記の如き作用効果により、穴開け加工の必要がなく、簡易な工程で配線層間を導電接続するための接続構造が得られ、しかも絶縁層の低誘電率化が図れるものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1〜図2は本発明の金属箔積層板の製造方法の一例を示す工程図である。
【0018】
本発明の金属箔積層板の製造方法は、図1(a)〜(f)に示すように、略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10に対し、湿式凝固法により樹脂多孔質層5を製膜・付着させる工程を含む。
【0019】
まず、突起付金属箔10の成形方法について説明する。突起付金属箔10の成形方法としては、図1に示すようにエッチングで形成する方法の他、メッキで形成する方法、導電性ペーストで形成する方法などが挙げられる。これらの突起付金属箔10の金属箔部分の厚さは好ましくは1〜50μmである。金属箔部分の表面には、樹脂多孔質層5との密着性を高めるために、粗面化処理、黒色処理などの物理的又は化学的な各種表面処理を行ってもよい。
【0020】
エッチングで形成する方法では、図1(a)に示すような、2種の金属層1,2からなる積層板を用意する。積層板を構成する金属層1,2のうち、一方を配線層となり、他方を導電性突起2aとなるため、各々の材料に応じた金属が選択される。但し、湿式凝固法による樹脂多孔質層5の密着性や配線パターンの加工性等の点から、配線層となる金属層1が銅であることが好ましい。また、他方の金属層2としては、そのエッチング時に金属層1を浸食しない選択的なエッチングが可能な金属が選ばれる。具体的には、アルミニウム、金、ニッケル、などが挙げられる。積層板としてはクラッド材や、メッキ材などが使用できる。また、積層板として、導電性突起2aとなる金属層と、配線層となる金属層とを同一金属(例えば銅等)とし、その間に選択的なエッチングが可能な金属の中間層を介在させた3層構造のものを使用してもよい。その場合、配線層のパターン形成後に、中間層もエッチング等でパターン形成される。
【0021】
次いで、図1(b)に示すように、金属層2の表面の導電性突起2aを形成する部分に、エッチングをレジストするマスク層3を形成する。マスク層3の形成はスクリーン印刷やフォトリソグラフィー法が利用できる。個々のマスク層3の大きさは、導電性突起2aの上面面積に応じて決定されるが、直径5〜500μmが可能である。また、個々のマスク層3の形状によって導電性突起2aの上面形状を制御でき、円形、四角形、配線パターンに沿った形状などが挙げられる。
【0022】
次いで、図1(c)に示すように、金属層2のエッチングを行い、導電性突起2aを形成する。その際、アンダーカットが多すぎないようにエッチング条件を調整するのが好ましい。エッチングは、金属層2を選択的にエッチングするエッチング液を用いて行えばよい。
【0023】
次いで、図1(d)に示すように、マスク層3を除去する。除去の方法としては、薬剤による除去や剥離除去を行えばよい。これにより、製膜側面に略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10を製造することができる。
【0024】
本発明では、図1(e)〜(f)に示すように、以上のような突起付金属箔10を用いて、湿式凝固法により樹脂多孔質層5を製膜・付着させる。製膜される樹脂多孔質層5としては、空孔率10〜90%、平均孔径0.01〜3μmが好ましい。
【0025】
本発明における樹脂多孔質層5の材質としては、良好な耐熱性と機械的強度を有する樹脂が好ましく、ポリイミド、ポリエステル、ポリアミド、特に芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエーテルケトン等の各種樹脂を採用することができる。これら樹脂のなかでもポリイミド系樹脂が絶縁性、耐熱性が良好であり、また金属層との密着性も良好であり好ましい。また、芳香族ポリアミドも絶縁性、耐熱性が良好であり、低熱線膨張率であるため好ましい。
【0026】
湿式凝固法では、一般的に、溶剤に樹脂と添加剤等を溶解した製膜原液(ドープ)を調製し、これを製膜基材に塗布(キャスト)したものを凝固液に浸漬して溶剤置換させることで、樹脂を凝固(ゲル化)させ、その後、凝固液等を乾燥除去するなどして多孔質層を得る。
【0027】
ポリイミド系樹脂としては、酸残基とアミン残基とがイミド結合した繰り返し単位を主体とするするものであれば、他の共重合成分やブレンド成分を含むものでもよい。好ましくは、耐熱性、吸湿性、機械的強度の点から、主鎖に芳香族基を有するポリイミドであり、テトラカルボン酸成分と芳香族ジアミン成分の重合物からなるポリイミドを挙げることができる。特に、0.55〜3.00、好ましくは0. 60〜0.85の極限粘度(30℃での測定値)有している高分子であることが望ましい。上記範囲の極限粘度を有するものは、多孔質層の形成を湿式凝固法で行う場合に、溶剤への溶解性が良好で、機械的強度が大きく自立性の多孔質層となる。
【0028】
ポリイミド系樹脂は、当該重合体またはその前駆体(ポリアミド酸)を製膜に用いることができるが、ポリアミド酸はポリイミドと比較して溶解性が高いために、分子構造上の制約が少ないという利点がある。なお、重合体としては、完全にイミド化しているものがよいが、イミド化率が70%以上のものでも良い。イミド化率が比較的高いものをドープに用いる場合、ブタンテトラカルボン酸二無水物等の屈曲性の高い成分を繰り返し単位に含む重合体を使用するのが好ましい。
【0029】
ポリイミド系樹脂又はその前駆体を溶解させる溶剤は、これらを溶解する物であれば特に限定されないが、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤が溶解性の面や、多孔質層の形成を湿式凝固法で行う場合の凝固溶剤との溶剤置換スピードの点で好ましく使用できる。好ましい例として、N−メチル−2−ピロリドンを例示することができる。また、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等の溶剤を混合して、前記湿式凝固法における溶剤置換の速度を調整してもよい。
【0030】
一方、芳香族ポリアミドとしては、いわゆるパラ型アラミドやメタ型アラミドの他、骨格の一部をジフェニルエーテル、ジフェニルプロパン、ジフェニルメタン、ジフェニルケトン、ジフェニルスルホキシド、ビフェニル等で置換したものや、芳香環の水素基をメチル基、ハロゲン原子等で置換したものなどが挙げられる。
【0031】
パラ型アラミドとしては、ポリp−フェニレンテレフタラミド等が挙げられるが、このポリマーのように剛直な成分のみで構成されたアラミドは、特殊な薬剤で溶解させる必要がある。従って、多孔質層に用いる芳香族ポリアミドとしては、屈曲性を付与する成分で骨格の一部を置換したアラミドやメタ型アラミドを少なくとも一部に使用することが好ましい。屈曲性を付与する成分としては、m−フェニレン、2,7−ナフタレン、ジフェニルエーテル、2,2−ジフェニルプロパン、ジフェニルメタンなどが挙げられる。このような成分は、ジカルボン酸モノマー又はジアミンモノマーとして、共重合に使用されて骨格に導入されるが、当該成分の共重合比が大きいものほど、一般に溶剤に対する溶解性が高くなる。
【0032】
芳香族ポリアミドを溶解する溶剤は、溶解性の観点から、例えば、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン,N−メチルピペリドン−2、N,N−ジメチルエチレン尿素、N,N,N’,N’−テトラメチルアロン酸アミド、N−メチルカプロラクタム、N−アセチルピロリジン、N,N−ジエチルアセトアミド、N−エチルピロリドン−2、N,N−ジメチルプロピオン酸アミド、N,N−ジメチルイソブチルアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルプロピレン尿素及びそれらの混合系が挙げられる。更に、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤が溶解性の面や、凝固溶剤との溶剤置換スピードの点で好ましく使用できる。特に好ましい例として、N−メチル−2−ピロリドンを例示することができる。
【0033】
また、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、等の溶剤を混合して、溶剤置換の速度を調整してもよい。
【0034】
湿式凝固法におけるドープは、好ましくは−20〜40℃の温度範囲で塗布される。また、凝固液としては用いる樹脂を溶解せずに、上記溶剤と相溶性を有するものであれば、限定されないが、水やメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類及びこれらの混合液が用いられ、特に水が好適に用いられる。浸漬時の凝固液の温度は特に限定されないが、好ましくは0〜90℃の温度である。
【0035】
製膜原液のポリマー濃度は、5重量%から25重量%の範囲が好ましく、7重量%から20重量%がより好ましい。濃度が高すぎると、粘度が高くなりすぎて取り扱いが困難になるし、濃度が低すぎると多孔質層が形成しにくくなる傾向がある。
【0036】
孔径形状や孔径コントロールのために硝酸リチウムのような無機物やポリビニルピロリドンのような有機物を添加することもできる。添加物の濃度は溶液中に1重量%から10重量%まで添加するのが好ましい。硝酸リチウムを添加すると溶剤と凝固液との置換速度が速く、スポンジ構造の中にフィンガーボイド構造(指状にボイドを有する構造)を形成できる。ポリビニルピロリドンのような凝固スピードを遅くする添加剤を加えると、スポンジ構造が均一に広がった多孔質層を得ることができる。
【0037】
製膜原液は一定の厚みに塗布し、水等の凝固液中に浸積して凝固させたり、水蒸気雰囲気下に放置して凝固した後、水中に浸積するなどして、脱溶剤され多孔質層となる。多孔質層の形成後、凝固液から取り出した後、乾燥する。乾燥温度は特に制限されないが、200℃以下での乾燥が望ましい。
【0038】
本発明では、導電性突起の高さに対して、製膜後の樹脂多孔質層の表面の高さが略同じになるように製膜原液の塗布量を調整することが好ましい。これにより、導電性突起を表面に露出させるのが容易になり、また、樹脂多孔質層が導電性突起より低くなって凹凸が生じるのを抑制することができる。具体的には、製膜時の膜の収縮率を考慮して、塗布厚みt(μm)を導電性突起の高さh1(μm)からh1+(h1×10)(μm)の範囲とするのが好ましい。塗布厚みtが導電性突起の高さh1より小さいと、精度の良い塗布工程が行いにくくなり、上記範囲を超えると、導電性突起の上面を露出させる工程が時間を要するようになる傾向がある。
【0039】
本発明における導電性突起の高さh1は、2〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。高さh1が大きすぎると、表面全体を平坦化するのが困難になる傾向があり、高さh1が小さすぎると、塗布むらができやすく、平坦化するのが困難になる傾向がある。さらに、絶縁層である多孔質層の耐電圧が低下する可能性がある。
【0040】
本発明では、図1(f)に示すように、製膜後に導電性突起2aの上面2bが多孔質層5から露出していることが好ましい。これは、塗布厚みtの調整によっても達成できるが、その場合、膜の収縮により得られる多孔質層の厚みが導電性突起より幾分小さくなる場合がある。従って、塗布厚みtを厚くしながら導電性突起の上面を露出させる方法が望ましい。当該方法としては、導電性突起を構成する金属として製膜原液をハジく(接触角が大きい)金属を使用する方法があり、このような金属としては銅、アルミニウム、ステンレスなどが挙げられる。また、導電性突起の上面に表面処理を施す方法もある。
【0041】
製膜後に導電性突起の上面が多孔質層から露出しない場合、スパッタエッチング、表面のアルカリ処理、プラズマエッチング、研磨ロール等により、表面部分に形成された多孔質層を除去することができる。
【0042】
ポリイミド系樹脂の多孔質層を形成する際、その前駆体(ポリアミド酸)を用いる場合には、最終的に200〜500℃で熱処理して、前駆体(ポリアミド酸)を加熱閉環させてポリイミドとする。
【0043】
本実施形態では、以上のようにして、図1(f)に示すように、導電性突起2aの上面2bが樹脂多孔質層5の表面より若干高くなるように、樹脂多孔質層5が形成される。
【0044】
本発明は、図2(g)〜(h)に示すように、形成された樹脂多孔質層5の表面に接着層6を形成する工程を含む。本実施形態では、接着性シート6aを加熱プレスして接着層6を形成する例を示す。
【0045】
その際、樹脂多孔質層5の表面に接着性シート6aを積層配置する。接着性シート6aは、プレス面7から離型し易いように、離型フィルムを備えるものも使用したり、別途、離型フィルムをプレス面7との間に介在させたりするのが好ましい。また、プレス面7を離型処理してもよい。
【0046】
接着性シート6aとしては、加熱プレス時に軟化して、半硬化状態となるものが好ましい。具体的には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド酸等が挙げられる。接着性シート6aの厚みは、導電性突起2aの上面2bと樹脂多孔質層5の表面との高低差より若干厚いものが好ましく、例えば、2〜100μmが好ましい。
【0047】
次に、加熱プレスにより接着性シート6aを軟化させて樹脂多孔質層5の表面に接着させる。このとき、軟化した接着性シート6aの一部は樹脂多孔質層5の表面部に一部含浸されて含浸部5a(これも接着層6に相当する)が形成されるようにしてもよい。プレス面7による加圧で、プレス面7と導電性突起2aの上面2bとの間に介在する接着性シート6aは微量となる。加熱プレスには、真空プレス装置、熱プレス装置、連続プレス装置などの各種プレス装置が利用でき、また、加熱プレスの温度、圧力は、従来公知の条件が何れも適用できる。
【0048】
本発明は、図2(i)に示すように、接着層6から導電性突起2aを露出させる工程を含む。具体的には、スパッタエッチング、表面のアルカリ処理、プラズマエッチング、研磨ロール等により、接着層6の表面部分を除去すればよい。これによって、接着層6の全体の厚みが小さくなって、導電性突起2aの上面2bが露出する。
【0049】
本発明は、図2(j)に示すように、導電性突起2aに導電接続するように金属層8を接着層6により積層一体化する工程を含む。本実施形態では、導電性突起2aと金属層8とが直接接触して導電接続される例を示す。積層一体化の方法としては、上記と同様の加熱プレスによる接着、加熱による接着などが挙げられる。
【0050】
本発明の金属箔積層板は、本発明の製造方法により好適に製造されるものであり、図2(j)に示すように、略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10と、その突起付金属箔10に付着しつつ導電性突起2aを貫通させる樹脂多孔質層5と、その樹脂多孔質層5を接着しつつ導電性突起2aを貫通させる接着層6と、その導電性突起2aに導電接続した状態で接着層6で積層一体化された金属層8とを備える。当該金属箔積層板は、必要によりパターン形成された後に、両面配線基板、多層配線基板のコア基板や積層用基板として使用することができる。
【0051】
つまり、本発明の配線基板は、以上のような金属箔積層板の突起付金属箔と金属層とをパターン形成して配線パターンとしたものである。パターン形成は、例えばエッチング液を用いたエッチング等により行われる。エッチングは金属の種類に応じたエッチング液が使用され、パターンエッチングには、ドライフィルムレジスト等が使用できる。エッチングの後には、エッチング液が残存しないように、水等による洗浄工程を行うのが好ましい。
【0052】
〔他の実施形態〕
以下、本発明の他の実施形態について説明する。
【0053】
(1)前述の実施形態では、導電性突起の上面が樹脂多孔質層の表面より若干高くなるように、樹脂多孔質層を形成する例を示したが、本発明では、導電性突起の上面と樹脂多孔質層の表面とが略同じ高さになるように、樹脂多孔質層を形成してもよい。以下、前述の実施形態と相違する部分について説明する。
【0054】
その場合、図3(a)〜(b)に示すように、略同じ高さの導電性突起2aを有する突起付金属箔10に対し、製膜原液の塗布厚みtを大きくして、湿式凝固法により樹脂多孔質層5を製膜する。その結果、図3(c)に示すように、導電性突起2aの上面2bの表面にも樹脂多孔質層5が薄く形成されると共に、樹脂多孔質層5の全体の厚みも大きくなる。
【0055】
次に、図3(d)に示すように、スパッタエッチング、表面のアルカリ処理、プラズマエッチング、研磨ロール等により、表面部分に形成された多孔質層を除去する。これによって、導電性突起2aの上面2bと樹脂多孔質層5の表面とが略同じ高さになる。
【0056】
次に、図4(e)に示すように、前述の実施形態と同様に、樹脂多孔質層5の表面に接着性シート6aを積層配置するが、接着性シート6aとしては、より薄いものを使用することができる。
【0057】
次に、図4(f)に示すように、加熱プレスにより接着性シート6aを軟化させて、樹脂多孔質層5の表面に接着させる。このとき、軟化した接着性シート6aの一部は樹脂多孔質層5の表面部に一部含浸されて含浸部5a(これも接着層6に相当する)となる。
【0058】
次に、図4(g)に示すように、接着層6から導電性突起2aを露出させるが、これによって含浸部5aのみが残存することになる。更に、図4(h)に示すように、前述の実施形態と同様にして、導電性突起2aに導電接続するように金属層8を接着層6により積層一体化する。
【0059】
(2)前述の実施形態では、接着性シートを加熱プレスして接着層を形成する例を示したが、本発明では、図5に示すように、接着剤の塗布によって接着層を形成してもよい。以下、前述の実施形態と相違する部分について説明する。
【0060】
塗布により形成する場合、図5(a)に示すように、導電性突起2aの上面2bと樹脂多孔質層5の表面とが略同じ高さのものを使用するのが好ましい。
【0061】
次に、図5(b)に示すように、接着剤を塗布するが、塗布する接着剤としては、溶剤を含む熱硬化性樹脂の原料液などが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド酸等が挙げられるが、エポキシ樹脂やエポキシ樹脂と他の樹脂の混合物などが価格や取り扱い易さの点から好ましい。また、溶剤の他に、触媒、硬化剤、難燃剤、充填剤、可塑剤、促進剤等を含有してもよい。溶剤としては、熱硬化性樹脂の種類によるが、ケトン類、酢酸エステル類、エーテル類、芳香族炭化水素類、アルコール類等が挙げられる。
【0062】
塗布の方法としては、ブレードコーター、コンマコーター、ロールコーター、カレンダコーター、バーコーターによる塗布方法が挙げられるが、コンマコーターによる塗布方法が好ましい。塗布の厚みは、導電性突起2aの上面2bの接着剤ができるだけ薄くなるようにするのが好ましい。塗布後、必要に応じて加熱しながら、乾燥を行う。この状態で、熱硬化性樹脂は、未硬化又は半硬化の状態となる。
【0063】
次に、図5(c)〜(d)に示すように、前述の実施形態と同様にして、接着層6から導電性突起2aを露出させ、その導電性突起2aに導電接続するように金属層8を接着層6により積層一体化する。
【0064】
(3)前述の実施形態では、エッチングで略同じ高さの導電性突起を形成した突起付金属箔を用いる例を示したが、本発明では、メッキで形成したものや、導電性ペーストで形成したものを用いてもよい。
【0065】
突起付金属箔10をメッキで形成する方法としては、まず、図6(a)〜(d)に示すように、金属層1にドライフィルムレジスト9を積層し、露光・現像して開口9aを形成し、その部分に電解メッキ等することで導電性突起2aを形成することができる。その後、ドライフィルムレジスト9は、薬剤除去又は剥離除去などすればよい。この方法によると、導電性突起2aと金属層1とを同じ金属で形成することができる。
【0066】
また、導電性突起2aを導電性ペーストで形成する場合、スクリーン印刷などの印刷法により、所定の部分に導電性ペーストを印刷するなどすればよい。その際、厚みを一定以上にするために、複数回に分けて印刷してもよい。
【0067】
(4)前述の実施形態では、導電性突起と金属層とが直接接触して導電接続される例を示したが、導電性ペーストなどを介して両者が導電接続されてもよい。その場合、スクリーン印刷などの方法で、接着層から露出させた導電性突起の上面に、導電性ペーストを塗布すればよい。導電性ペーストとしては、金属層を接着層により積層一体化する際に、加熱等で硬化する樹脂成分を含有するものが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の金属箔積層板の製造方法の一例を示す工程図
【図2】本発明の金属箔積層板の製造方法の一例を示す工程図
【図3】本発明の金属箔積層板の製造方法の他の例を示す工程図
【図4】本発明の金属箔積層板の製造方法の他の例を示す工程図
【図5】本発明の金属箔積層板の製造方法の他の例を示す工程図
【図6】本発明の金属箔積層板の製造方法の他の例を示す工程図
【符号の説明】
2a 導電性突起
4 製膜原液
5 樹脂多孔質層
5a 含浸層(接着層)
6 接着層
8 金属層
10 突起付金属箔
Claims (5)
- 略同じ高さの導電性突起を有する突起付金属箔に対し、湿式凝固法により樹脂多孔質層を製膜・付着させる工程と、その樹脂多孔質層の表面に接着層を形成する工程と、その接着層から前記導電性突起を露出させる工程と、その導電性突起に導電接続するように金属層を前記接着層により積層一体化する工程とを含む金属箔積層板の製造方法。
- 前記導電性突起を露出させる工程が、プラズマエッチングにより行われる請求項1記載の金属箔積層板の製造方法。
- 略同じ高さの導電性突起を有する突起付金属箔と、その突起付金属箔に付着しつつ導電性突起を貫通させる樹脂多孔質層と、その樹脂多孔質層を接着しつつ導電性突起を貫通させる接着層と、その導電性突起に導電接続した状態で接着層により積層一体化された金属層とを備える金属箔積層板。
- 前記樹脂多孔質層がポリイミド系樹脂又は芳香族ポリアミドで形成されている請求項3に記載の金属箔積層板。
- 請求項3又は4に記載の金属箔積層板の突起付金属箔と金属層とをパターン形成して配線パターンとした配線基板。
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