JP2004065442A - 遊技機用開閉部材のヒンジ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】このヒンジ3は、パチンコ遊技機の保護カバー2を機構板1に対し着脱可能に且つ開閉可能に装着する。機構板1には軸保持部10が開口部13を有して形成され、保護カバー2の縁部には軸保持部10に開口部13を通して回動可能に嵌合される軸部15が形成される。保護カバー2には軸部15に隣接して軸部15と同軸上に支持軸部16が形成され、機構板1には軸保持部10に隣接してばね弾性保持部11が支持軸部16を回動可能に弾性支持するように設けられる。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に使用される保護カバーなどの開閉部材(ウイング)を、機構板等の固定部に対し開閉可能に支持する開閉部材のヒンジ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機などの遊技機内には、液晶ディスプレイ、各種の電動機器、それらを制御する回路基板など多くの機器や電気部品が装着され、それらの電気部品や機器を保護するために、通常、遊技機の背面側には、保護カバーが取り付けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の遊技機に装着されるこの種の保護カバーは、合成樹脂により形成され、例えばその周縁部に嵌合部を形成すると共に、固定部となる機構板などに対応する嵌合部を設け、それらの嵌合部を嵌合させて、保護カバーを取り付けていた。
【0004】
このため、保守点検などの際に、保護カバーを開く場合には、保護カバーを取り外して作業することになり、保護カバーの置き場所に苦慮するという問題があった。
【0005】
そこで、遊技機の保護カバーを、ヒンジを介して機構板などの被固定部に開閉可能に取り付けることが検討されたが、保護カバーは着脱を必要とするため、ヒンジとしては着脱式のヒンジを使用する必要があり、また、着脱式のヒンジを保護カバーとは別個に製作して固定する場合は、ヒンジの構造が複雑化し、部品点数の増大を伴うと共に、組付けの作業工数が増加するなどの問題があった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、開閉部材を固定部に対し着脱可能に且つ開閉可能に、簡単に取り付けることができる遊技機用開閉部材のヒンジ構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機用開閉部材のヒンジ構造は、遊技機用の開閉部材を固定部に対し着脱可能に且つ開閉可能に装着するためのヒンジ構造であって、固定部には軸保持部が開口部を有して形成され、開閉部材の縁部には軸保持部に開口部を通して回動可能に嵌合される軸部が形成され、開閉部材には軸部に隣接して軸部と同軸上に該支持軸部が形成され、固定部には軸保持部に隣接してばね弾性保持部が支持軸部を回動可能に弾性支持するように設けられたことを特徴とする。
【0008】
ここで、上記弾性支持部は、自由端を有して弾性変形可能な板状に形成され、軸部を軸保持部の内側に押し付けるように支持軸部を付勢して設けることができる。また、上記開閉部材は軸部及支持軸部と共に合成樹脂により一体成形し、また、上記固定部は軸保持部及びばね弾性保持部と共に合成樹脂により一体成形することができる。また、上記軸保持部は、先端に半円弧状の係止曲げ部を有し、係止曲げ部の下側に開口部を形成するように構成することができる。
【0009】
【作用】
上記構成のヒンジ構造は、開閉部材を固定部に対し開閉可能に装着する場合、開閉部材を持って、その支持軸部をばね弾性保持部の上面に当接させて滑らせながら、軸部を軸保持部に嵌め込む。このとき、軸保持部の係止曲げ部は半円弧状で、下側に開口部が形成されているため、軸部を容易に軸保持部に嵌め込むことができる。
【0010】
そして、軸部を軸保持部に嵌め込んだ状態では、ばね弾性保持部が支持軸部を、軸部を軸保持部の係止曲げ部に押し付ける側に付勢するから、軸部が軸保持部から容易に外れることは防止される。
【0011】
このようなヒンジを介して装着された開閉部材は、開閉される際、軸部が軸保持部の係止曲げ部の内周面で円滑に摺動可能に保持されるから、固定部に対し円滑に開閉することができる。
【0012】
一方、開閉部材を外す場合は、ばね弾性保持部を押さえて、軸保持部に軸部を押し付ける付勢力を解除し、軸部を開口部側に移動させれば、軸保持部から軸部を外して、ヒンジから開閉部材を取り外すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1はパチンコ遊技機の前面枠の内側に取り付けられる固定部としての機構板1の斜視図を示し、機構板1の略中央の開口部には、向かって左側に開放される保護カバー2の縁部がヒンジ3を介して開閉可能に装着されている。このヒンジ3は、保護カバー2を着脱可能に且つ開閉可能に支持する分離可能なヒンジとして形成され、同じ構造のヒンジ3が上部と下部に設けられる。
【0014】
ヒンジ3は、図2の部分正面図に示すように、機構板1に設けた軸保持部10と、保護カバー2の縁部に設けられ、軸保持部10に回動可能に嵌合保持される軸部15と、機構板1に設けたばね弾性保持部11と、保護カバー2の縁部に設けられ、ばね弾性保持部11によりばね弾性を持って保持される支持軸部16とから構成される。
【0015】
図3の断面図に示すように、機構板1の軸保持部10は、その機構板1における保護カバー2が取り付けられる取付面上に、先端に係止曲げ部12を設けて突設される。その係止曲げ部12は、装着される保護カバー2の内側に向けて半円弧状に曲げられ、その係止曲げ部12の下側半分に、つまり取付面側に開口部13が設けられている。係止曲げ部12の内側は滑らかな半円筒状の内周面が形成され、軸部15が円滑に回動するようにしている。
【0016】
この軸保持部10を平面または底面から見た場合、係止曲げ部12は半円弧形のフック状にその先端を曲げた形状に形成されている。また、軸保持部10の元部には、補強用の三角形リブ14が軸保持部10の平面と直角方向に機構板1の取付面から立設され、充分な補強を行なって、保護カバーの荷重を軸保持部10で保持する構造としている。
【0017】
さらに、機構板1には、上記軸保持部10の下側に、ばね弾性保持部11が舌状に設けられる。図4に示すように、この舌状のばね弾性保持部11は、自由端を有した板状に形成され、機構板1上の元部から保護カバーの内側に向けて自由端を突き出し、ばね弾性をもって自由端側を変形可能に形成される。このばね弾性保持部11は、保護カバー2側に設けた後述の支持軸部16を背面側から保持して、上記軸保持部10の係止曲げ部12側に、つまり機構板1の前面側にばね弾性力を持って押すように形成される。また、ばね弾性保持部11の先端部寄りは、内側に少し曲がって形成され、保護カバー2の支持軸部16を係合し易くしている。
【0018】
保護カバー2側には、軸部15の下側に且つ軸部15と同軸位置に、支持軸部16が突設される。この支持軸部16は、機構板1側のばね弾性保持部11から付勢力を機構板1の上面側に受けて保護カバー2の脱落を防止するために設けられる。また、図4に示すように、この支持軸部16と保護カバー2との間には、板部17が空間を埋めるように形成され、支持軸部16を強固に保持している。
【0019】
保護カバー2を着脱可能に且つ開閉可能に保持するためには、少なくとも一方の側(ここでは内側)からばね弾性力で軸部15を付勢する必要があるが、軸保持部10の内側から軸部15をばね弾性力で保持する部材を設けることは、機構板1の成形上、型抜きなどの問題から大きな困難性が伴う。
【0020】
このために、上記のように、軸部15を保持する軸保持部10の反対側(内側から外側)に付勢力を生じさせるばね弾性保持部11を機構板1の軸保持部10の下側位置に設け、保護カバー2側には、軸部15の下側に軸部15と同軸上に支持軸部16を設け、軸部15を内側から外側に保持する付勢力は、その下側に設けたばね弾性保持部11から保護カバー2側の支持軸部16に付与する構造としている。これにより、機構板1と軸保持部10及びばね弾性保持部11を合成樹脂の射出成形により容易に一体成形することができる。また、保護カバー2と軸部15及び支持軸部16も合成樹脂の射出成形により容易に一体成形することができる。
【0021】
このように、軸保持部10及びばね弾性保持部11は機構板1を合成樹脂により成形する際、一体成形され、また、軸部15及び支持軸部16は保護カバー2を合成樹脂により成形する際、一体成形される。そして、機構板1に対し保護カバー2を装着する場合は、図6、図7に示すように、保護カバー2を持って、その上部と下部の支持軸部16をばね弾性保持部11の上面に当接させて滑らせながら、上部と下部の軸部15を機構板1の軸保持部10に嵌め込む。このとき、軸保持部10の係止曲げ部12は半円弧状で、下側に開口部13が形成されているため、軸部15を容易に軸保持部10に嵌め込むことができる。
【0022】
そして、図1、図3、図4のように、軸部15を軸保持部10に嵌め込んだ状態では、ばね弾性保持部11が支持軸部16を、軸部15を軸保持部10の係止曲げ部12に押し付ける側に付勢するから、軸部15が軸保持部10から容易に外れることは防止される。このようなヒンジ3を介して装着された保護カバー2は、開閉される際、軸部15が軸保持部10の係止曲げ部12の内周面で円滑に摺動可能に保持されるから、機構板1に対し円滑に開閉することができる。
【0023】
一方、保護カバー2を機構板1から外す場合は、保護カバー2を約90度程度開いた状態で、ばね弾性保持部11の先端を内側に押さえながら、軸部15を内側に移動させて、軸保持部10の係止曲げ部12から軸部15を外し、そのまま保護カバー2を右側にずらすように動かせば、軸部15が軸保持部10から外れ、比較的容易に保護カバー2をヒンジ3から外すことができる。
【0024】
このように、機構板1の中央の開口部を覆う保護カバー2が、ヒンジ3を介して開閉に装着されるため、従来の保護カバーのように、パチンコ遊技機の保守点検の際に外さずに、開放するだけで点検作業を行なうことができる。また、ヒンジ3は、上記のように、ばね弾性保持部11を押さえながら軸部15を左側に引けば、固定部に対し可動部を容易に取り外すことができ、また同様に、取り外した保護カバー2の軸部15を軸保持部10に嵌め込み、保護カバー2を容易に装着することができる。また、このヒンジ3は、合成樹脂製の機構板1と合成樹脂製の保護カバー2を各々成形する際に、一体成形されるから、別部品のヒンジを取り付ける場合より、部品点数を低減でき、別部品のヒンジを機構板や保護カバーに固定する工数を削減することができる。
【0025】
なお、上記実施形態では、機構板1に保護カバー2を開閉可能に装着するヒンジについて説明したが、その他の開閉部材を固定部に対し開閉可能に装着する際に、上記構成のヒンジを適用することもできる。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の遊技機用開閉部材のヒンジ構造によれば、固定部には軸保持部が開口部を有して形成され、開閉部材の縁部には軸保持部に開口部を通して回動可能に嵌合される軸部が形成され、開閉部材には軸部に隣接して軸部と同軸上に支持軸部が形成され、固定部には軸保持部に隣接してばね弾性保持部が支持軸部を回動可能に弾性支持するように設けられたから、支持軸部によりばね弾性保持部を押さえながら、軸部を開口部から軸保持部に嵌め込むようにすれば、簡単に開閉部材を固定部に対し開閉可能に且つ着脱可能に装着することができる。また、軸部と支持軸部を開閉部材と共に合成樹脂により一体成形し、軸保持部とばね弾性保持部を固定部と共に合成樹脂により一体成形すれば、部品点数が少なくなり、別部品のヒンジを開閉部材や固定部に取り付けるための作業工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すパチンコ遊技機の機構板上に装着された保護カバーの斜視図である。
【図2】同保護カバーのヒンジ部分の部分正面図である。
【図3】図2のIII−III断面図である。
【図4】図2のIV−IV断面図である。
【図5】保護カバーを外した状態の分解斜視図である。
【図6】保護カバーを外した状態の分解斜視図である。
【図7】保護カバーを外した状態のヒンジ部分の拡大斜視図である。
【符号の説明】
1−機構板
2−保護カバー
3−ヒンジ
10−軸保持部
11−ばね弾性保持部
12−係止曲げ部
15−軸部
16−支持軸部
Claims (4)
- 遊技機用の開閉部材を固定部に対し着脱可能に且つ開閉可能に装着するためのヒンジ構造であって、該固定部には軸保持部が開口部を有して形成され、該開閉部材の縁部には該軸保持部に該開口部を通して回動可能に嵌合される軸部が形成され、該開閉部材には該軸部に隣接して該軸部と同軸上に該支持軸部が形成され、該固定部には該軸保持部に隣接してばね弾性保持部が該支持軸部を回動可能に弾性支持するように設けられたことを特徴とする遊技機用開閉部材のヒンジ構造。
- 前記弾性支持部は、自由端を有して弾性変形可能な板状に形成され、前記軸部が前記軸保持部の内側に押し付けるように前記支持軸部を付勢して設けられていることを特徴とする請求項1記載の遊技機用開閉部材のヒンジ構造。
- 前記軸部と支持軸部が前記開閉部材と共に合成樹脂により一体成形され、前記軸保持部とばね弾性保持部が前記固定部と共に合成樹脂により一体成形されていることを特徴とする請求項1記載の遊技機用開閉部材のヒンジ構造。
- 前記軸保持部は、先端に半円弧状の係止曲げ部を有し、該係止曲げ部の下側に開口部が形成されている請求項1記載の遊技機用開閉部材のヒンジ構造。
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JP2002227370A JP3893330B2 (ja) | 2002-08-05 | 2002-08-05 | 遊技機用開閉部材のヒンジ構造 |
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- 2002-08-05 JP JP2002227370A patent/JP3893330B2/ja not_active Expired - Fee Related
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