JP2004065392A - グリル - Google Patents

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JP2004065392A
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Yoshikatsu Ishikawa
石川 善克
Hiroshi Kodera
小寺 洋
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Abstract

【課題】汁受皿を十分に冷却することが可能となるグリルの提供。
【解決手段】被調理物を載置させる焼き網9、および、その下方に配置する汁受皿10が、グリル庫8内に設けられ、被調理物加熱用のバーナ3が、燃焼排ガスをグリル庫8内を流動させてグリル庫8外に排気する形態で流動させるように設けられているグリルにおいて、燃焼排ガスの流動により汁受皿用の冷却空気をグリル庫内に導入する冷却空気導入孔21が、焼き網9と汁受皿10との間で汁受皿の横幅方向に沿って冷却空気を流動させるように、グリル庫8の側壁部および扉部の少なくとも一方に設けられている。
【選択図】    図7

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被調理物を載置させる焼き網、および、その下方に配置する汁受皿が、グリル庫内に設けられ、被調理物加熱用のバーナが、燃焼排ガスを前記グリル庫内を流動させてグリル庫外に排気する形態で流動させるように設けられているグリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
上記のようなグリルは、バーナをグリル庫外に設けて、バーナの燃焼排ガスをグリル庫内に導入してグリル庫内の温度を上昇させることにより、焼き網に載置された魚などの被調理物を加熱したり、あるいは、グリル庫内の上部にバーナを設けて、そのバーナの輻射熱により焼き網に載置された魚などの被調理物を加熱して、被調理物から落下する油などの流動物は、汁受皿で受けるようにしているものである。
そして、バーナをグリル庫外に設けるものや、バーナをグリル庫内の上部に設けるものでも、グリル庫内の燃焼排ガスは、ドラフト作用を利用して、排気口からグリル庫外に排気するようにしている。
【0003】
従来のグリルでは、汁受皿に水を張らなくても、被調理物から落下する油などの発火を防止するために、例えば、特開平2−71024号公報に示されているように、燃焼排ガスの流動により汁受皿用の冷却空気をグリル庫内に導入する冷却空気孔が、汁受皿とグリル庫の底面部との間で汁受皿の前後幅方向に沿って流動するように、グリル庫の底面部に設けられ、冷却空気の流動による冷却作用によって、汁受皿の底面部を冷却するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のグリルでは、汁受皿とグリル庫の底面部との間で汁受皿の前後幅方向に沿って冷却空気を流動させることにより、汁受皿の底面部を冷却するようにしているので、汁受皿を冷却し難く、汁受皿を十分に冷却することができない虞がある。
【0005】
説明を加えると、この種のグリルでは、汁受皿よりも上方に配置する焼き網に載置される被調理物を加熱するので、汁受皿は、その上方側から加熱されることになる。
したがって、汁受皿の底面部を冷却するものでは、上方側からの加熱により高温となった汁受皿を冷却することになるので、汁受皿を低温まで冷却し難く、汁受皿を十分に冷却することができない虞がある。
【0006】
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、汁受皿を十分に冷却することが可能となるグリルを提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明によれば、被調理物を載置させる焼き網、および、その下方に配置する汁受皿が、グリル庫内に設けられ、被調理物加熱用のバーナが、燃焼排ガスを前記グリル庫内を流動させてグリル庫外に排気する形態で流動させるように設けられているグリルにおいて、
前記燃焼排ガスの流動により前記汁受皿用の冷却空気を前記グリル庫内に導入する冷却空気導入孔が、前記焼き網と前記汁受皿との間で前記汁受皿の横幅方向に沿って前記冷却空気を流動させるように、前記グリル庫の側壁部および扉部の少なくとも一方に設けられている。
【0008】
すなわち、ドラフト作用を利用することにより、燃焼排ガスをグリル庫内を流動させてグリル庫外に排気させることができることになるので、このドラフト作用を利用した燃焼排ガスの流動により、冷却空気導入孔から冷却空気が、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って流動するように、グリル庫内に導入される。
そして、冷却空気導入孔からグリル庫内に導入される冷却空気は、燃焼排ガスよりも温度が低いので、燃焼排ガスよりも下方側に存在することになり、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って流動することになる。
【0009】
したがって、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って冷却空気による断熱層を形成することができることになるので、その冷却空気による断熱層によって、汁受皿が上方側から加熱されることを防止しながら、汁受皿を冷却することができることになる。
【0010】
以上のことをまとめると、汁受皿が加熱されることを防止しながら、汁受皿を冷却することができることとなって、汁受皿を十分に冷却することが可能となるグリルを提供できるに至った。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、前記バーナが、前記グリル庫外の側部の下方側に設けられ、前記燃焼排ガスを上昇流動させて前記グリル庫内の上部に導入する熱気通路が設けられている。
【0012】
すなわち、燃焼排ガスは、熱気通路によりグリル庫外の側部の下方側から上昇流動してグリル庫内の上部に導入されることになり、その燃焼排ガスのグリル庫内の上部への導入によって、グリル庫内の温度を上昇させて被調理物を加熱することができることになる。
したがって、グリル庫内に火種となるバーナを存在させずに、被調理物を加熱することができるので、被調理物への引火の虞がなく、かつ、汁受皿が火種により直接的に加熱されることを防止することができ、請求項1との協働作用によって、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って冷却空気による断熱層を形成することにより、汁受皿を効果的に冷却して、汁受皿を的確に冷却することができることになる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、前記バーナが、前記グリル庫外の横側部の一方側に設けられている。
すなわち、グリル庫外の横側部の一方側に設けられたバーナの燃焼排ガスが、上昇流動してグリル庫内の上部に導入されることになり、その燃焼排ガスのグリル庫内の上部への導入によって、グリル庫内の温度を上昇させて被調理物を加熱することができることになる。
したがって、バーナをグリル庫外の横側部の一方側に設けるだけであるので、例えば、バーナをグリル庫外の横側部の両側に設けるものと比べて、グリルの横幅を小さくできるとともに、バーナに付随する部材点数を少なくすることができることになり、コンパクト化を図るとともに、コストの低減を図ることができることになる。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、前記冷却空気導入孔が、前記グリル庫の横側壁部に設けられている。
すなわち、グリル庫の前後幅を活用することにより、グリル庫の横側壁部に、複数の冷却空気導入孔を設けることができることになり、複数の冷却空気導入孔の夫々から冷却空気を、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って流動するように、グリル庫内に導入することができることになる。
したがって、とくに、横幅よりも前後幅の方が長くなるように構成されたグリルでは、長い前後幅を活用して多数の冷却空気導入孔を設けることができ、多量の冷却空気を、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って流動するように、グリル庫内に導入することができることになる。
以上のことから、とくに、横幅よりも前後幅の方が長くなるように構成されたグリルにおいて、多量の空気を流動させて、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って冷却空気による断熱層を確実に形成することによって、汁受皿をより効果的に冷却することができることになる。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、前記冷却空気導入孔が、前記グリル庫の左右一対の横側壁部に設けられている。
すなわち、燃焼排ガスの流動により、グリル庫の左右一対の横側壁部から冷却空気が、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って流動するように、グリル庫内に導入されることになる。
したがって、より多量の冷却空気を、焼き網と汁受皿との間で汁受皿の横幅方向に沿って流動するように、グリル庫内に導入することができることになり、汁受皿を確実に冷却することができることになる。
【0016】
請求項6に記載の発明によれば、前記汁受皿の受け面が、前記冷却空気の流動による冷却作用によって加熱されにくい箇所に、前記被調理物から落下する流動物を流下案内するように構成されている。
【0017】
すなわち、被調理物から落下する油などの流動物は、汁受皿の受け面に受け止められ、冷却空気の流動による冷却作用によって加熱されにくい箇所に流下案内されることになるので、被調理物から落下する流動物に対して、冷却空気の流動による冷却作用を適切に作用させて、流動物を加熱されにくい状態とすることができることになる。
したがって、被調理物から落下する流動物が加熱されて高温となるのを的確に防止することができることになり、流動物が高温となって発火するなどの不都合の発生を阻止することができることになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明にかかるグリルをガスコンロに適応した例について図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
このガスコンロは、図1に示すように、コンロ本体1の上部側に、2つのコンロバーナ2を配置し、コンロ本体1の内部に、グリルバーナ3を備えたグリル4を配置したテーブル式ガスコンロにて構成されている。
そして、コンロ本体1の後方側箇所には、グリル4におけるグリルバーナ3の燃焼排ガスを排気するためのグリル排気口5が形成され、各コンロバーナ2の周囲は、トッププレート6にてコンロ本体1の上面が覆われており、このトッププレート6の上部に、各コンロバーナ2に対する調理容器(鍋など)を受け止め支持するための五徳7が載置支持されている。
【0019】
前記グリル4は、図2〜図5および図7に示すように、片面焼きグリルであり、前面部が開口されかつ後面部が閉塞された箱状に形成されたグリル庫8を備えて、魚などの被調理物を載置させる焼き網9、および、焼き網9に載置された被調理物を加熱するためのグリルバーナ3などから構成されている。
また、このグリルは、グリル庫8が横幅よりも前後幅が大きくなるように形成されている。
【0020】
ちなみに、図2は、焼き網9をグリル庫8から取り出した状態でのグリル4の一部切欠斜視図であり、図3は、グリル4の横断平面図であり、図4は、グリル4の縦断側面図であり、図5は、焼き網9をグリル庫8から取り出した状態でのグリル4の正面図であり、図7は、グリル4の概略構成を示す縦断正面図である。
【0021】
前記焼き網9には、図6に示すように、グリル庫8の横幅方向の両端部に、下方側に延びる取り付け足18が設けられ、この取り付け足18を汁受皿10の嵌合溝19に嵌合することにより、汁受皿10の上方に焼き網9を配置させるように構成されている。
そして、汁受皿10は、グリル庫8の右横側壁部8aおよび左横側壁部8bに設けられたガイド20の案内により、焼き網9を載置した状態で、グリル庫8に対して、収納移動可能でかつ取り出し移動可能に構成されている。
【0022】
以下、グリル4の構成について、図2〜図5および図7に基づいて説明を加える。
前記グリル庫8の側壁部のうち、右横側壁部8aにてグリル庫8の内部空間と仕切る状態で、グリル庫8の横側部に沿って下方側から上方側に向かう筒状の熱気通路11が設けられ、その熱気通路11の下方側に、グリルバーナ3が配設され、熱気通路11の下端部には、グリルバーナ3に二次空気を供給するための吸気口12が形成されている。
すなわち、グリルバーナ3は、グリル庫8外の横側部の一方側に配設され、熱気通路11は、グリルバーナ3の燃焼による熱気としての燃焼排ガスを上昇流動させてグリル庫8内の上部に導入するように設けられている。
【0023】
また、前記焼き網9は、その下方に汁受皿10を配置させる状態で、グリル庫8内に設けられ、汁受皿10にて魚などの被調理物から落下する油などの流動物を受け止めるようにしている。
【0024】
ちなみに、グリルバーナ3は、ブンゼン式のバーナにて構成され、炎孔をグリル庫8の前後幅方向に複数並べるように、グリル庫8の前後幅方向に長い長尺状に形成されている。
そして、グリルバーナ3の炎孔と熱気通路11の壁面部との間には、二次空気を流動させることによりエアカーテンを形成させて、グリルバーナ3の火炎が熱気通路11の壁面部に当たることを防止している。
また、グリルバーナ3の炎孔は、スリット状に空いていて、グリル庫8の前後幅方向に一列に並べることにより、熱気通路11にてグリル庫8内に導入される燃焼排ガスがグリル庫8の前後幅方向において均一に流動するようにしている。
【0025】
前記グリル庫8の後側壁部8cには、グリル庫8内に導入される燃焼排ガスをグリル庫8外に排気する排気口13が設けられ、その排気口13にグリル庫8の上方側に延びる排気路としての排気筒14が連通接続され、排気筒14の上端部がグリル排気口5に接続されている。
そして、排気筒14には、排気筒14を流動する燃焼排ガスの温度を検出する温度センサ31が設けられている。
【0026】
そして、排気通路11にてグリル庫8内の上部に導入される燃焼排ガスを焼き網9の載置面9aの全体にわたり均一化して流動させるように、燃焼排ガスを整流する整流手段15が設けられている。
前記整流手段15は、燃焼排ガスの圧力を焼き網9の載置面9aの全体にわたり均一化するように構成されている。
【0027】
前記整流手段15について説明を加えると、網状の仕切体17が、熱気通路11の上端部に連通する均圧室16をグリル庫8内の上部に形成するように、グリル庫8の上部に取り付けられ、この均圧室16にて、燃焼排ガスの圧力を焼き網9の載置面9aの全体にわたり均一化するようにして、均圧室16および仕切体17にて整流手段15が構成されている。
そして、仕切体17は、グリル庫8の横幅方向において、グリル庫8の右横側部側からグリル庫8の中央部分までの部分は水平方向に沿うように、かつ、グリル庫8の中央部分からグリル庫8の左横側部側までの部分はグリル庫8の上方側に向かって傾斜するように形成されている。
ちなみに、グリル庫8の上壁部8dは、2重構造として、グリル庫8の上部を燃焼排ガスが流動しても、その燃焼排ガスの熱がグリル庫8よりも上方側に伝達しないように断熱している。
【0028】
前記グリルバーナ3の燃焼排ガスの流れについて説明を加える。
燃焼排ガスは、熱気通路11にてグリル庫8外の右横側部において、図7中実線矢印で示すように、下方側から上方側に向けて上昇流動して、グリル庫8内の上部に形成された均圧室16内に導入される。
そして、均圧室16内に導入された燃焼排ガスは、均圧室16内で焼き網9の載置面9aの全体にわたり圧力が均一化されて、グリル庫8内の上部に導入され、焼き網9の載置面9aの全体にわたり均一に温度を上昇させることにより、焼き網9に載置された魚などの被調理物を均一に加熱する。
その後、図3および図4中実線矢印で示すように、グリル庫8の後側壁部8cの排気口13から排気筒14に流動され、排気筒14を下方側から上方側に流動してグリル庫8外に排気される。
【0029】
そして、このような燃焼排ガスの流動は、ドラフト作用を利用しており、グリルバーナ3の燃焼により火炎が形成される位置よりも、排気口13が形成されている上端位置を高くすることにより、ドラフト作用を効果的に作用させるように構成されている。
【0030】
また、燃焼排ガスの流動により汁受皿用の冷却空気をグリル庫8内に導入する冷却空気導入孔21が、焼き網9と汁受皿10との間で汁受皿10の横幅方向に沿って冷却空気を流動させるように、グリル庫8の横側壁部のうち、グリルバーナ3が配設されている右横側壁部8aとは逆の左横側壁部8bおよびグリル庫8の後側壁部8cに設けられている。
【0031】
説明を加えると、グリル庫8の左横側壁部8bには、ガイド20の配設箇所よりも上方側にグリル庫8の前後幅の全長にわたって間隔を隔てて冷却空気導入孔21が複数設けられ、グリル庫8の後側壁部8cには、排気口13の配設箇所よりも下方側で、グリル庫8の左横側壁部8bと同じ高さに、グリル庫8の横幅の全長にわたって間隔を隔てて冷却空気導入孔21が複数設けられている。
そして、ドラフト作用により、グリル庫8内の上部から導入された燃焼排ガスがグリル庫8の後側壁部8cの排気口13に向けて流動することになるので、この燃焼排ガスの流動により、図3、図4および図7中点線矢印で示すように、冷却空気導入孔21からグリル庫8内に冷却空気を導入する。
その冷却空気は、燃焼排ガスよりも温度が低いので、冷却空気は、焼き網9と汁受皿10との間で汁受皿10の上面部の近くを汁受皿10の横幅方向に沿って流動することになり、この冷却空気の流動により汁受皿10の横幅方向に沿う断熱層を形成するようにしている。
【0032】
このようにして、冷却空気の流動により、焼き網9と汁受皿10との間で汁受皿10の上面部の近くを汁受皿10の横幅方向に沿って冷却空気による断熱層を形成することによって、上方側からの加熱を防止しながら、汁受皿10を冷却することができ、汁受皿10に水を張らなくても、汁受皿10にて受け止められる被調理物からの油などの流動物が発火するのを防止するようにしている。
【0033】
前記汁受皿10の前面部には、汁受皿10をグリル庫8内に収納したときに、グリル庫8の前面部を閉塞する把手付きの扉部22が設けられ、その扉部22には、グリル庫8内や熱気通路11の前方側の側壁部を視認可能とするガラス窓23が設けられている。
そして、熱気通路11におけるグリル庫8の前方側の側壁部には、使用者がガラス窓23から覗き込むことにより、グリル庫8の前方側からグリルバーナ3の燃焼による火炎を視認可能とする覗き窓部24が設けられている。
【0034】
前記グリルバーナ3へのガス供給路25には、図7に示すように、上流側から、元電磁弁26、ガバナ27、閉止機能付きのモーター弁28が設けられ、グリルバーナ3の近くには、点火用の点火プラグ29、グリルバーナ3の立ち消えなどの燃焼状態を検出する熱電対30が設けられている。
【0035】
前記コンロ本体1の前側面には、図1に示すように、コンロバーナ2やグリルバーナ3の加熱開始、加熱停止や、火力調節などの各種の運転状態を指令する操作部Sが設けられ、制御部Hが、その操作部Sにて指令された運転状態に基づいて、コンロバーナ1およびグリルバーナ3を制御するように構成されている。
そして、制御部Hは、図7に示すように、グリルバーナ3の燃焼中において、排気筒14に設けられた温度センサ31の検出情報に基づいて、排気筒14を流動する燃焼排ガスの温度が設定上限温度以上となると、元電磁弁26やモーター弁28を作動させて、グリルバーナ3の燃焼を停止させるように構成されている。
【0036】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、上記第1実施形態における冷却空気導入孔21の配設箇所の別実施形態を示すものであるので、冷却空気導入孔21の配設箇所を中心に、以下、図面に基づいて説明を加える。
なお、その他の構成については、上記第1実施形態と同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0037】
この第2実施形態では、図8に示すように、冷却空気導入孔21が、焼き網9と汁受皿10との間で汁受皿10の横幅方向に沿って冷却空気を流動させるように、グリル庫8の左横側壁部8bおよびグリル庫8の後側壁部8cに加えて、グリル庫8の右横側壁部8aにも設けられている。
ちなみに、図8は、グリルの縦断正面図である。
【0038】
説明を加えると、熱気通路11とグリル庫8の右横側壁部8aとの間に、冷却空気取り込み用の冷却空気取込通路32が形成され、グリル庫8の右横側壁部8aの冷却空気導入孔21にてグリル庫8の内部空間と冷却空気取込通路32が連通されている。
そして、グリル庫8の左横側壁部8bおよび右横側壁部8aには、ガイド20の配設箇所よりも上方側にグリル庫8の前後幅方向の全長にわたって間隔を隔てて冷却空気導入孔21が複数設けられ、グリル庫8の後側壁部8cには、排気口13の配設箇所よりも下方側で、グリル庫8の左横側壁部8bと同じ高さに、グリル庫8の横幅方向の全長にわたって間隔を隔てて冷却空気導入孔21が複数設けられている。
【0039】
このようにして、左横側壁部8b、右横側壁部8aおよびグリル庫8の後側壁部8cの冷却空気導入孔21からグリル庫8内に冷却空気を導入して、この冷却空気を焼き網9と汁受皿10との間で汁受皿10の上面近くを汁受皿10の横幅方向に沿って流動させることにより、より多くの冷却空気を流動させて、汁受皿10を確実に冷却するように構成されている。
【0040】
〔別実施形態〕
(1)上記第1および第2実施形態では、汁受皿10の受け面10aが平らな面状に形成されているが、例えば、汁受皿10の受け面10aを傾斜させるなどして、汁受皿10の受け面10aを、冷却空気の流動による冷却作用によって加熱されにくい箇所に、被調理物から落下する油などの流動物を流下案内するように構成して実施することも可能である。
【0041】
説明を加えると、上記第1実施形態では、図9に示すように、冷却空気導入孔21がグリル庫8の左横側壁部8bに設けられているので、グリル庫8内に導入される冷却空気の多くは、図中点線矢印で示すように、グリル庫8の左横側部から排気口13が設けられたグリル庫8の後側部に向けて流動することになる。
したがって、図9中斜線領域は、冷却空気があまり流動しない箇所となり、図9中の斜線領域以外の領域には、多くの冷却空気が流動して、冷却空気の流動による冷却作用によって加熱されにくい箇所となる。
そして、汁受皿10の受け面10aは、図9における汁受皿10のX−X断面図である図10に示すように、グリル庫8の横幅方向において、中央部分からグリル庫8の右横側部側端部までの部分が、中央部分よりもグリル庫8の右横側部側ほど高くなる傾斜状に形成され、グリル庫8の右横側部側に落下する油などの流動物を、冷却空気の流動による冷却作用によって加熱されにくい箇所であるグリル庫8の左横側部側に流下案内するように構成されている。
【0042】
ちなみに、図示はしないが、上記第2実施形態では、冷却空気導入孔21がグリル庫8の左横側壁部8bおよびグリル庫8の右横側壁部8aの夫々に設けられているので、グリル庫8内に導入される冷却空気の多くは、グリル庫8の左横側部および右横側部から排気口13が設けられたグリル庫8の後側部に向けて流動することになる。
したがって、グリル庫8の横幅方向の中央箇所でグリル庫8の前方側が、冷却空気があまり流動しない箇所となり、その他の箇所は、多くの冷却空気が流動して、冷却空気の流動による冷却作用によって加熱されにくい箇所となるので、汁受皿10の受け面10aは、グリル庫8の前方側よりも後方側ほど低くかつグリル庫8の横幅方向の中央箇所よりも両端箇所ほど低くなる傾斜状に形成することになる。
【0043】
また、汁受皿10の受け面10aを傾斜状に形成する構成に限らず、その他の構成により、汁受皿10の受け面10aを、冷却空気の流動による冷却作用によって加熱されにくい箇所に、被調理物から落下する油などの流動物を流下案内するように構成することも可能である。
【0044】
(2)上記第1および第2実施形態では、整流手段15が、仕切体17をグリル庫8の上部に取り付けて均圧室16を形成することにより、燃焼排ガスの圧力を焼き網9の載置面9aの全体にわたり均一化するように構成されているが、仕切体17にて均圧室16を形成する構成に代えて、整流手段15を、グリル庫8の上壁部8dに、下方に突出する三角形状の突状体を設けることにより、燃焼排ガスの流れ方向を焼き網9の載置面9aの全体にわたり分散させるように構成して実施することも可能である。
また、仕切体17にて均圧室18を形成する構成に加えて、上述の如く、突状体を設けることにより、整流手段15を構成することも可能であり、整流手段15の構成は適宜変更が可能である。
そして、整流手段15を設けずに実施することも可能である。
【0045】
(3)上記第1および第2実施形態では、グリル庫8外の右横側部に配設されたグリルバーナ3の燃焼排ガスをグリル庫8内の上部に導入することにより、焼き網9に載置された被調理物を加熱する片面焼きグリルを例示したが、例えば、グリル庫8外の右横側部にグリルバーナ3を設けるとともに、焼き網9よりも下方側でグリル庫8内の横側部の両側に、下火用グリルバーナを設けて両面焼きグリルにて構成して実施することも可能である。
【0046】
(4)上記第1実施形態では、グリルバーナ3をグリル庫8外の右横側部に設けて、ひとつのグリルバーナ3の燃焼排ガスをグリル庫8内の上部に導入するようにしているが、グリルバーナ3をグリル庫8外の左右一対の横側部の両側に設け、熱気通路11もグリル庫8外の左右一対の横側部の両側に設けて、2つのグリルバーナ3の燃焼排ガスをグリル庫8内の上部に導入するようにして実施することも可能である。
【0047】
(5)上記第1実施形態では、グリルバーナ3をグリル庫8外の右横側部に設けているが、グリルバーナ3の配設箇所については、グリル庫8外の後側部や左側部など適宜変更することが可能である。
【0048】
例えば、グリルバーナ3をグリル庫8外の後側部に配設する場合には、排気口13をグリル庫8の右横側壁部8aおよび左横側壁部8bの夫々に設け、その排気口13から排気筒14に燃焼排ガスを案内する排気通路を、下方側から上方側に向かう状態でグリル庫8外の横側部の両側に設ける。
そして、グリル庫8内の上部に導入された燃焼排ガスは、グリル庫8の側壁部の両側の排気口13から排気通路に流動され、排気通路にてグリル庫8の横側部に沿って上方側に流動したのち、排気筒14に流動されて、グリル庫8外に排気されるように構成する。
【0049】
(6)上記第1および第2実施形態では、冷却空気導入孔21を、グリル庫8の左横側壁部8bまたは左右一対の横側壁部8a,8bに加えて、グリル庫8の後側壁部8cにも設けるようにしているが、冷却空気導入孔21を、グリル庫8の後側壁部8cには設けずに、グリル庫8の左横側壁部8bまたは左右一対の横側壁部8a,8bにのみ設けて実施することも可能である。
また、例えば、前後幅よりも横幅の方が大きくなるように形成されたグリルでは、グリル庫8の後側壁部8cのみに冷却空気導入孔21を設けて実施することも可能である。
すなわち、冷却空気導入孔21を、グリル庫8の側壁部のうち、どの側壁部に設けるかは適宜変更が可能である。
【0050】
(7)上記第1および第2実施形態では、グリル庫8の左横側壁部8bや後側壁部8cなど、グリル庫8の側壁部に冷却空気導入孔21を設ける例を示したが、例えば、グリル庫8の側壁部に加えて、図11に示すように、扉部22に冷却空気導入孔21を設けることも可能であり、冷却空気導入孔21の配設箇所は、グリル庫8の側壁部および扉部22の少なくとも一方であればよい。
【0051】
(8)上記第1および第2実施形態では、グリル庫8外にグリルバーナ3を設けるようにしているが、例えば、グリル庫8内の上部など、グリル庫8内にグリルバーナ3を設けて実施することも可能である。
【0052】
(9)上記第1実施形態では、グリルバーナ3の炎孔をスリット状のものとしたが、例えば、細穴が2列に並んでいるものでもよく、熱気通路11にてグリル庫8内に導入される燃焼排ガスがグリル庫8の前後幅方向において均一に流動するものであれば適宜変更が可能である。
【0053】
(10)上記第1および第2実施形態では、本発明にかかるグリルをテーブル式ガスコンロに適応した例を示したが、ビルトイン式ガスコンロにも適応することが可能であり、各種のガスコンロに適応可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスコンロの斜視図
【図2】第1実施形態におけるグリルの斜視図
【図3】第1実施形態におけるグリルの横断平面図
【図4】第1実施形態におけるグリルの縦断側面図
【図5】第1実施形態におけるグリルの正面図
【図6】汁受皿および焼き網を示す図
【図7】グリルの概略構成図
【図8】第2実施形態におけるグリルの横断正面図
【図9】別実施形態におけるグリルの横断平面図
【図10】図9における汁受皿のX−X断面図
【図11】
別実施形態における扉部を示す図
【符号の説明】
3       バーナ
8       グリル庫
9       焼き網
10      汁受皿
11      熱気通路
21      冷却空気導入孔

Claims (6)

  1. 被調理物を載置させる焼き網、および、その下方に配置する汁受皿が、グリル庫内に設けられ、被調理物加熱用のバーナが、燃焼排ガスを前記グリル庫内を流動させてグリル庫外に排気する形態で流動させるように設けられているグリルであって、
    前記燃焼排ガスの流動により前記汁受皿用の冷却空気を前記グリル庫内に導入する冷却空気導入孔が、前記焼き網と前記汁受皿との間で前記汁受皿の横幅方向に沿って前記冷却空気を流動させるように、前記グリル庫の側壁部および扉部の少なくとも一方に設けられているグリル。
  2. 前記バーナが、前記グリル庫外の側部の下方側に設けられ、前記燃焼排ガスを上昇流動させて前記グリル庫内の上部に導入する熱気通路が設けられている請求項1に記載のグリル。
  3. 前記バーナが、前記グリル庫外の横側部の一方側に設けられている請求項2に記載のグリル。
  4. 前記冷却空気導入孔が、前記グリル庫の横側壁部に設けられている請求項1〜3のいずれか1項に記載のグリル。
  5. 前記冷却空気導入孔が、前記グリル庫の左右一対の横側壁部に設けられている請求項4に記載のグリル。
  6. 前記汁受皿の受け面が、前記冷却空気の流動による冷却作用によって加熱されにくい箇所に、前記被調理物から落下する流動物を流下案内するように構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載のグリル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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