JP2004065005A - 犬の糞処理装置 - Google Patents

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JP2004065005A JP2002224412A JP2002224412A JP2004065005A JP 2004065005 A JP2004065005 A JP 2004065005A JP 2002224412 A JP2002224412 A JP 2002224412A JP 2002224412 A JP2002224412 A JP 2002224412A JP 2004065005 A JP2004065005 A JP 2004065005A
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Hidemi Kawai
川合 秀実
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Abstract

【課題】比較的大量で且つ硬い犬の糞を効率良く分解処理することができる犬の糞処理装置を提供する。
【解決手段】内部に収容空間Sを有した糞処理装置本体1と、該糞処理装置本体1の上部に形成され、収容空間S内に犬の糞を投入可能な投入口1aと、糞処理装置本体1の収容空間S内に収容された微生物用担体及び有機物分解微生物と、微生物用担体を撹拌する撹拌手段2と、糞処理装置本体1の収容空間S内の温度を制御する温度制御手段(ヒータ3)と、糞処理装置本体1の収容空間S内の空気を排出する排気ファン5とを備えた犬の糞処理装置であって、有機物分解微生物は、好気性の放線菌系類菌から成るものである。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的大量の犬の糞を処理し得る犬の糞処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の環境保護に対する問題意識の向上により、特に散歩中の犬の糞を飼い主が責任を持って処理することが強く求められており、袋等に入れて家に持ち帰ることが励行されている。このように持ち帰った犬の糞或いは家で飼われている間に出された糞の処理は、従来、飼い主が個々に土に埋めたり、或いはゴミと一緒に焼却処分することにより行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特に大型犬など大量の糞が生じる場合には、土に埋めるのにも限界があるとともに、臭気を発するためゴミとして焼却処分するのにも問題がある。即ち、小型犬においては生じる糞も少量であるため、処理が比較的容易であるのに対し、大型犬の糞は大量であり、従来の処理方法では困難が生じる場合が多いのである。
【0004】
また、犬の餌にキャッサバ等を混ぜたものが多く流通するに至っており、該キャッサバを食した犬の糞は硬くなる傾向にあるのが分かっている。然るに、このような硬い糞においては、土に埋めたとしても微生物による分解が行われ難くなっており、長期間糞の状態のままとなってしまう可能性があった。尚、焼却処分においても硬い糞を無臭化させるのには困難性を伴う。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、比較的大量で且つ硬い犬の糞を効率良く分解処理することができる犬の糞処理装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、内部に収容空間を有した糞処理装置本体と、該糞処理装置本体の上部に形成され、収容空間内に犬の糞を投入可能な投入口と、前記糞処理装置本体の収容空間内に収容された微生物用担体及び有機物分解微生物と、前記微生物用担体を撹拌する撹拌手段と、前記糞処理装置本体の収容空間内の温度を制御する温度制御手段と、前記糞処理装置本体の収容空間内の空気を排出する排気ファンとを備えた犬の糞処理装置であって、前記有機物分解微生物は、好気性の放線菌系類菌から成ることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の犬の糞処理装置において、前記微生物用担体は、木材を小片化したものを高温・高圧処理したものから成ることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の犬の糞処理装置において、前記投入口を塞ぐ蓋を設けるとともに、該蓋が開くと前記撹拌手段による撹拌が停止し、閉じると当該撹拌手段による撹拌が開始されるよう制御されたことを特徴とする。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の犬の糞処理装置において、前記温度制御手段は、糞の処理量が多く前記担体が湿った状態のときは前記収容空間内を高温とし、夏期の使用であり処理量が少ないときは温度制御を停止し、冬季の使用であり通常の処理量のときは前記収容空間内を低温とし得ることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る犬の糞処理装置は、比較的大量の犬の糞を微生物によって分解処理するためのもので、図1〜図3に示すように、内部に収容空間Sを有する糞処理装置本体1と、収容空間S内で回転可能な撹拌手段2と、温度制御手段を構成するヒータ3と、排気ファン5とから主に構成されている。
【0011】
糞処理装置本体1は、ステンレス等金属製箱体から成るものであり、上部に収容空間Sを臨んだ投入口1aが形成されている(図2参照)。該投入口1aは、犬の糞や本装置で必要とされる水を収容空間S内に投入し得るものであり、その開口を塞ぎ得る蓋4が配設されている。かかる蓋4は、図2で示すように、蝶番等で形成された揺動軸Cによって開閉自在とされており、閉じると収容空間Sを略密閉状態とすることができる。
【0012】
また、蓋4の上部には、取っ手4aが形成されており、蓋4の開閉を容易としている。更に、蓋4又は投入口1a近傍には、当該蓋4の開閉状態を検知する検知センサ(不図示)が配設されており、かかるセンサと撹拌手段2の駆動モータMとがマイコン等を介して電気的に連結されている。
【0013】
そして、検知センサにより蓋4が閉じていることを検知すると、マイコン等に電気信号を送信し、これを受信したマイコン等が駆動モータMを駆動させるのである。また、検知センサにより蓋4が閉じていることを検知していない状態(即ち、蓋4が開いた状態)であると、駆動モータMが停止するように構成し、蓋4の開閉動作に撹拌手段2を連動させるようにしてある。
【0014】
上記の如く蓋4の開閉動作と撹拌手段2とを連動させることにより、別途撹拌手段2の始動操作を行う必要がなく、操作性を向上させることができるとともに、撹拌手段2による撹拌を開始し忘れるのを確実に回避できる。尚、操作性を向上させる必要がなければ、別途の操作スイッチにて撹拌手段2を駆動又は停止させるようにしてもよい。
【0015】
一方、糞処理装置本体1内には、側面が閉塞された内壁部材6が配設されており、該内壁部材6の内側下部には下に凸の弧状に形成された底面板7が配設されている。即ち、内壁部材6及び底面板7で囲まれた部位が収容空間Sとされ、該収容空間Sに微生物用担体及び有機物分解微生物(いずれも不図示)が予め収容されるよう構成されている。
【0016】
撹拌手段2は、収容空間S内に収容された微生物用担体を撹拌するためのもので、内壁部材6の対向する側面に亘って回転自在に配設された回転軸8と、該回転軸8の端部に形成されたプーリ9と、糞処理装置本体1の底面に載置されたモータMと、該モータMの出力軸Maとプーリ9とを結んだ伝達ベルト10と、回転軸8に形成された複数の撹拌羽根11とから構成されている。
【0017】
これにより、モータMを駆動させると、その出力軸Maの回転が伝達ベルト10を介してプーリ9に至り、回転軸8が回転する。該回転軸8の回転に伴い、撹拌羽根11が収容空間S内で回転し、そこに収容された微生物用担体を撹拌するのである。尚、本実施形態における撹拌羽根11は、4本の棒状部材が互いに90の方向に向くように配設したものから成るが、他の形状のもの(例えばへら状のもの等)としたり、或いは他の本数のものとしてもよい。
【0018】
また、モータMは、駆動開始から所定時間(例えば5分間程度)駆動し続け、その後所定時間(例えば25分間程度)停止し、再び駆動するような繰り返し動作が行われるよう構成されている。即ち、蓋4が閉じていれば常時駆動しているのではなく、駆動と停止が繰り返され、撹拌作用を最低限維持するとともに、ランニングコストを低減している。尚、蓋4が開けられた後、再び閉められると、上記繰り返し動作が最初から行われる。
【0019】
ヒータ3は、温度調整スイッチ13(図2参照)と共に本発明の温度制御手段を構成するものであり、このうちヒータ3は、通電により底面板7を暖めて、これにより当該収容空間S内を暖め得るよう構成されたものである。ここで、収容空間S内は、約40〜60℃程度になるようヒータ3により制御されており、かかる温度により微生物用担体にいる微生物の繁殖を向上及び活性化させ、分解処理能力を向上させることができるのである。
【0020】
温度調整スイッチ13は、少なくとも3つの操作ノブ(押しボタンや操作レバー等であってもよい)13a〜13cを有しており、例えば操作ノブ13aを操作するとヒータ3による底面板7への加熱温度(即ち、収容空間S内の温度)を高くし、操作ノブ13bを操作するとヒータ3を停止し、操作ノブ13cを操作するとヒータ3による底面板7への加熱温度(即ち、収容空間S内の温度)を低くするようになっている。
【0021】
これにより、糞の処理量が多く微生物用担体が湿った状態のときは操作ノブ13aを操作することにより、ヒータ3による空気の加熱温度を高くし、夏期の使用であり処理量が少ないときは操作ノブ13bを操作することにより、ヒータ3を停止し、冬季の使用であり通常の処理量のときは操作ノブ13cを操作することにより、ヒータ3による空気の加熱温度を低くすることができる。
【0022】
従って、収容空間内の温度制御を、周囲の温度状況や処理量等の条件に合わせて設定することができるので、糞処理を常に適切に行わせることができる。尚、制御されるべき温度は、収容空間Sに投入しておく微生物の状態に応じても変え得るよう構成するのが好ましい。
【0023】
排気ファン5は、収容空間S内の空気を排出するためのもので、図3に示すように、糞処理装置本体1の背面側に形成された排気口に向けて取り付けられている。かかる排気ファン5は、装置の電源をオンした状態において常時駆動するよう構成されており、収容空間S内の空気を排出して湿気を取り除くよう構成されている。
【0024】
ここで、収容空間S内に収容する有機物分解微生物は、好気性の放線菌系類菌(A−101)から成るものである。かかる微生物は、有機物の分解能力が極めて優れており、硬くて大量の犬の糞であっても短時間で強力に分解し、そのほとんどを水分とすることができるものである。従って、比較的大量で且つ硬い犬の糞を効率良く分解処理することができるとともに、微生物用担体の寿命を向上させることができる。
【0025】
微生物用担体は、木材を粉砕等して小片化したものを高温・高圧処理したものから成る。このように微生物用担体を木材で構成しているので、当該木材が有する優れた多孔性や耐摩耗性を備えることができる。また、高温・高圧処理したことにより、一種の活性炭状のものとなっているので、臭気の吸着性を向上させることができる。
【0026】
即ち、小片化した木材を高温・高圧処理したものから成る微生物用担体に好気性の放線菌系類菌を含ませて収容空間S内に収容しているので、糞の分解処理を強力に且つ素早く行わせることができるとともに、糞が放つ悪臭を効率よく吸収することができる。これにより、糞処理装置本体を小型化することができ、ゴミ処理装置と同様、各家庭にそれぞれ設置することが可能とされ、汎用性を向上させることができる。
【0027】
次に、上記犬の糞処理装置における使用方法について説明する。
まず、木片から成る微生物用担体と共に好気性の放線菌系類菌を所定量投入口1aから投入するとともに、水(上水道など)を収容空間S内に適当量(例えば1L程度)投入しておき、糞処理の準備を行う。尚、以後の水の投入は、微生物用担体が乾燥したときのみに行えば足りる。
【0028】
その後、図示しないプラグを家庭用コンセントに差し込み電源投入すると、排気ファン5が駆動して収容空間S内の空気を排気口12から排出し始める。その状態にて、犬の糞を投入口1aから投入し、投入が完了したら蓋4を閉める。すると、撹拌手段2が犬の糞が含まれた微生物用担体を撹拌し始め、有機物分解微生物の働きにより当該糞が分解される。
【0029】
ここで、本実施形態における有機物微生物は好気性の放線菌系類菌から成るため、分解された糞はほとんどが水分となり、排気ファン5により外部へ排出されることとなる。また、微生物用担体は木材を小片化したものを高温・高圧処理したものから成るとともに、ヒータ3により収容空間S内が比較的高温に保たれているので、当該収容空間S内が常時乾燥した状態とされ、当該担体の寿命を向上させることができる。
【0030】
即ち、既述の如く微生物用担体を木材で構成しているので、当該木材が有する優れた多孔性や耐摩耗性により、臭気の吸着性や吸水性及び脱水性に優れ、収容空間内が臭く、湿った状態となるのを回避できる。また、端材を利用して微生物用担体とすることができるので、コストを抑制することができる。尚、木材から成る微生物用担体と同様の効果を奏するものであれば、他の材質から成る微生物用担体を用いるようにしてもよい。
【0031】
上記犬の糞処理装置によれば、大型犬が排出する大量の糞を処理することができるとともに、餌の影響で硬くなった糞をも強力に短時間で処理することができる。また、装置自体を小型化することができるため、各家庭に設置することができ、汎用的なものとすることができる。
【0032】
以上、本実施形態に係る犬の糞処理装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば糞を投入する投入口の位置、ヒータや排気ファンの位置、内壁部材の有無等適宜変更することができる。また、撹拌手段2のモータMを駆動又は停止させるための別途のスイッチを糞処理装置本体1の外面に形成しておき、任意のタイミングで微生物用担体を撹拌するようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、好気性の放線菌系類菌により収容空間内に投入された犬の糞を分解処理するので、比較的大量で且つ硬い犬の糞を効率良く分解処理することができる。
【0034】
請求項2の発明によれば、微生物用担体が木材を小片化したものを高温・高圧処理したものから成るので、臭気の吸着性や吸水性及び脱水性に優れ、収容空間内が臭く、湿った状態となるのを回避できる。また、端材を利用して微生物用担体とすることができるので、コストを抑制することができる。
【0035】
請求項3の発明によれば、投入口を閉めると撹拌手段による撹拌が行われるので、別途撹拌手段の始動操作を行う必要がなく、操作性を向上させることができる。また、撹拌手段による撹拌を開始し忘れるのを確実に回避できる。
【0036】
請求項4の発明によれば、温度制御手段による収容空間内の温度制御を、周囲の温度状況や処理量等の条件に合わせて設定することができるので、糞処理を常に適切に行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る犬の糞処理装置を正面から見た一部断面図
【図2】同側面から見た一部断面図
【図3】同背面図
【符号の説明】
1…糞処理装置本体
1a…投入口
2…撹拌手段
3…ヒータ(温度制御手段)
4…蓋
4a…取っ手
5…排気ファン
6…内壁部材
7…底面板
8…回転軸
9…プーリ
10…伝達ベルト
11…撹拌羽根
12…排気口
13…温度調整スイッチ
13a〜13c…操作ノブ

Claims (4)

  1. 内部に収容空間を有した糞処理装置本体と、
    該糞処理装置本体の上部に形成され、収容空間内に犬の糞を投入可能な投入口と、
    前記糞処理装置本体の収容空間内に収容された微生物用担体及び有機物分解微生物と、
    前記微生物用担体を撹拌する撹拌手段と、
    前記糞処理装置本体の収容空間内の温度を制御する温度制御手段と、
    前記糞処理装置本体の収容空間内の空気を排出する排気ファンと、
    を備えた犬の糞処理装置であって、
    前記有機物分解微生物は、好気性の放線菌系類菌から成ることを特徴とする犬の糞処理装置。
  2. 前記微生物用担体は、木材を小片化したものを高温・高圧処理したものから成ることを特徴とする請求項1記載の犬の糞処理装置。
  3. 前記投入口を塞ぐ蓋を設けるとともに、該蓋が開くと前記撹拌手段による撹拌が停止し、閉じると当該撹拌手段による撹拌が開始されるよう制御されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の犬の糞処理装置。
  4. 前記温度制御手段は、糞の処理量が多く前記担体が湿った状態のときは前記収容空間内を高温とし、夏期の使用であり処理量が少ないときは温度制御を停止し、冬季の使用であり通常の処理量のときは前記収容空間内を低温とし得ることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の犬の糞処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2020256225A1 (ko) * 2019-06-18 2020-12-24 최동구 반려동물 하우스
RU2751792C1 (ru) * 2020-05-12 2021-07-16 Общество с ограниченной ответственностью "Научно-внедренческое предприятие "БашИнком" Наполнитель для домашних животных (варианты)

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