JP2004063420A - 誘電体シート及びその製造方法、誘電体シート用ペースト並びにプラズマディスプレイパネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ベースフィルムと誘電体転写層とを備えた誘電体シートであって、前記誘電体転写層が、ガラスを少なくとも含む無機成分と、樹脂及び可塑剤を少なくとも含む有機成分とで構成され、かつ前記ガラス100質量%に対して前記樹脂を2〜20質量%、前記可塑剤を1〜15質量%の割合で含み、前記樹脂がアクリル系共重合体からなり、かつ前記アクリル系共重合体の分子量が1万〜70万、酸価が10〜90mgKOH/g、ガラス転移点が15℃以下である誘電体シートとする。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、誘電体シート及びその製造方法、誘電体シート用ペースト並びにプラズマディスプレイパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高精細化及び薄型・大型化が可能なプラズマディスプレイパネル(PDP)は、OA機器及び情報表示装置の分野や高品位テレビジョンの分野で非常に注目されている。
【0003】
以下、図面を用いてPDPの表示原理を説明する。図1は、PDPの構造を示す断面図であり、(a)は表面板の断面図、(b)は背面板の断面図である。表示面となる表面ガラス基板1に設けられた2つの表示電極3の間でプラズマを放電させることで発生した紫外線が、背面ガラス基板2上の隔壁9によって隔てられた蛍光体6を励起し、可視光を発生させる。発生した可視光はMgO膜10、表面誘電体層7、表面ガラス基板1を透過して映像となって表示される。この時、背面ガラス基板2に設けられたアドレス電極5に信号を印加し、どの放電セルを表示させるかを指定することで、映像の表示を行う。この場合、表面及び背面ガラス基板上には複数本の線状電極が平行に配置されており、表面ガラス基板1上の表示電極3と背面ガラス基板2上のアドレス電極5とは、互いの線状電極が交差する方向を向くように重ね合わせて構成されている。なお、図1の4は透明電極、8は背面誘電体層である。従来、表面誘電体層7を形成するには、厚膜ペーストを用いてスクリーン印刷法により形成する方法が採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のスクリーン印刷法は、工程が簡略であるため製造コストの低減が期待されるが、膜厚分布が大きく、メッシュ目等の表面の凹凸も大きく、更に量産性に劣るといった問題がある。そのため、誘電体シートを用いて、転写により表示電極3上に表面誘電体層7を形成することが試みられている。ここで、誘電体シートを使用して誘電体転写層をPDP用ガラス基板上に転写形成しようとすると、誘電体転写層と電極との境界部分において空泡を封じ込め、焼成により誘電体層とした際に電極近傍に巨大気泡を生じ、それが原因で絶縁不良を生じるという問題がある。
【0005】
本発明は、前記従来の問題を解決するためになされたものであり、プラズマディスプレイパネル等において、絶縁不良の原因となる電極近傍の巨大気泡のない誘電体層を形成し、歩留りを向上させることができる誘電体シートを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の誘電体シートは、ベースフィルムと誘電体転写層とを備えた誘電体シートであって、前記誘電体転写層が、ガラスを少なくとも含む無機成分と、樹脂及び可塑剤を少なくとも含む有機成分とで構成され、かつ前記ガラス100質量%に対して前記樹脂を2〜20質量%、前記可塑剤を1〜15質量%の割合で含み、前記樹脂がアクリル系共重合体からなり、かつ前記アクリル系共重合体の分子量が1万〜70万、酸価が10〜90mgKOH/g、ガラス転移点が15℃以下であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明の誘電体シート用ペーストは、ガラス粉末を少なくとも含む無機成分と、樹脂、可塑剤及び溶剤を少なくとも含む有機成分とで構成された誘電体シート用ペーストであって、前記誘電体シート用ペーストが、前記ガラス粉末100質量%に対して前記樹脂を2〜20質量%、前記可塑剤を1〜15質量%の割合で含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の誘電体シートの製造方法は、ベースフィルム上に前記誘電体シート用ペーストを塗布し、乾燥して誘電体転写層を形成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルは、前記誘電体シートをプラズマディスプレイパネル用ガラス基板上に転写し、焼成して誘電体層を形成したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
本発明の誘電体シートは、ベースフィルムと誘電体転写層とを備えた誘電体シートであって、前記誘電体転写層が、ガラスを少なくとも含む無機成分と、樹脂及び可塑剤を少なくとも含む有機成分とで構成され、かつ前記ガラス100質量%に対して前記樹脂を2〜20質量%、前記可塑剤を1〜15質量%の割合で含み、前記樹脂がアクリル系共重合体からなり、かつ前記アクリル系共重合体の分子量が1万〜70万、酸価が10〜90mgKOH/g、ガラス転移点が15℃以下である。これにより、誘電体シートの接着性及び柔軟性が向上し、焼成後も良好な光学的特性を示すと共に、プラズマディスプレイパネル等において絶縁不良の原因となる電極近傍の巨大気泡のない誘電体層を形成することができる。
【0012】
また、本発明の誘電体シートは、前記ベースフィルムの前記誘電体転写層側の離型度(A)と、前記ベースフィルムの前記誘電体転写層を設けた面の反対面の離型度(B)とが、A<Bの関係にあることが好ましい。ここで、離型度とは、物体同士の剥がれやすさを示す尺度であり、通常、標準粘着紙を用いてその引き剥がし強度を相対比較することで表される。これにより、ロール状に巻き取ることが可能となり、ハンドリング性が向上するといったメリットがある。
【0013】
また、本発明の誘電体シートは、前記誘電体転写層上に保護フィルムが剥離可能に備えられ、かつ前記ベースフィルムと前記誘電体転写層の間の接着強度(C)と、前記保護フィルムと前記誘電体転写層の間の接着強度(D)とが、C>Dの関係にあることが好ましい。これにより、保護フィルムを容易に剥離することができる。
【0014】
また、本発明の誘電体シート用ペーストは、ガラス粉末を少なくとも含む無機成分と、樹脂、可塑剤及び溶剤を少なくとも含む有機成分とで構成された誘電体シート用ペーストであって、前記誘電体シート用ペーストが、前記ガラス粉末100質量%に対して前記樹脂を2〜20質量%、前記可塑剤を1〜15質量%の割合で含んでいる。これにより、誘電体シート用ペーストの分散性、誘電体シートの接着性及び柔軟性が向上し、焼成後も良好な光学的特性を示すと共に、プラズマディスプレイパネル等において絶縁不良の原因となる電極近傍の巨大気泡のない誘電体層を形成することができる。
【0015】
また、本発明の誘電体シート用ペーストは、前記樹脂がアクリル系共重合体からなり、かつ前記アクリル系共重合体の分子量が1万〜70万、酸価が10〜90mgKOH/g、ガラス転移点が15℃以下であることが好ましい。
【0016】
また、本発明の誘電体シートの製造方法は、ベースフィルム上に前記誘電体シート用ペーストを塗布し、乾燥して誘電体転写層を形成するものである。これにより、誘電体シート用ペーストの分散性、誘電体シートの接着性及び柔軟性が向上し、焼成後も良好な光学的特性を示すと共に、プラズマディスプレイ等において絶縁不良の原因となる電極近傍の巨大気泡のない誘電体層を形成することができる。
【0017】
また、本発明のプラズマディスプレイパネルは、前記誘電体シートをプラズマディスプレイパネル用ガラス基板上に転写し、焼成して誘電体層を形成したものである。これにより、プラズマディスプレイパネルにおいて絶縁不良の原因となる電極近傍の巨大気泡のない誘電体層を形成できる。
【0018】
前記誘電体シート用ペーストは、ガラス粉末を少なくとも含む無機成分と、樹脂、可塑剤及び溶剤を少なくとも含む有機成分とで構成され、それらを所定の組成となるように添加し、混合・分散して作製する。混合・分散は、3本ローラー、ボールミル、サンドミル等の分散機を用いることによって行うことができる。次に、この誘電体シート用ペーストをベースフィルム上に、ダイレクトグラビアコーティング法、グラビアリバースコーティング法、リバースロールコーティング法、スライドダイコーティング法、スリットダイコーティング法、コンマコーティング法、スリットリバースコーティング法等の公知の塗布手段により塗布、乾燥して誘電体転写層を形成する。この時、誘電体シートはシート状、長尺状のいずれであってもよく、長尺状の場合は、コアに巻き取ったロール形状とすることができる。使用するコアは、ごみや紙粉の発生を防止するため、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、ベークライト等で成形されたコア、樹脂を含浸させた紙管等が好ましい。
【0019】
図2は、本発明の誘電体シートの一実施形態を示す概略断面図である。図2において、誘電体シート11は、ベースフィルム13と誘電体転写層12とを備えている。誘電体転写層12はベースフィルム13に対して剥離可能に設けられたものであり、ガラスを少なくとも含む無機成分と、樹脂及び可塑剤を少なくとも含む有機成分とで構成されている。
【0020】
図3は、本発明の誘電体シートの他の実施形態を示す概略断面図である。図3において、誘電体シート14は、ベースフィルム17と、このベースフィルム17上に剥離可能に設けられた誘電体転写層16と、更に誘電体転写層16上に剥離可能に設けられた保護フィルム15とを備えている。誘電体転写層16は、ガラスを少なくとも含む無機成分と、樹脂及び可塑剤を少なくとも含む有機成分で構成されている。
【0021】
次に、誘電体シートの誘電体転写層側をプラズマディスプレイパネル用ガラス基板に当て、必要な熱及び圧力を加えて接着させる。ここで、保護フィルムがある場合は保護フィルムを剥離してから誘電体転写層をガラス基板に転写する。その後、誘電体転写層上のベースフィルムを除去し、焼成を行うことで、プラズマディスプレイパネル用ガラス基板上に誘電体層を形成する。
【0022】
次に、誘電体シートもしくは誘電体シート用ペーストを構成する材料について説明する。
【0023】
(ベースフィルム)
本発明の誘電体シート11、14を構成するベースフィルム13、17は、誘電体転写層12、16を形成するときのペースト組成物に対して安定であり、また、柔軟性を有し、かつ、張力もしくは圧力で著しい変形を生じない材料を使用する。
【0024】
用いる材料としては、まず、樹脂フィルムを挙げることができる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリメタクリル酸エステルフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルブチラールフィルム、ナイロンフィルム、ポリエーテルケトンフィルム、ポリフェニレンサルファイドフィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフィルム、ポリビニルフルオライドフィルム、テトラフルオロエチレン−エチレンフィルム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ポリビニリデンフルオライドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、1,4−ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、これらの樹脂材料にフィラーを配合したフィルム、これらの樹脂材料を用いたフィルムを1軸延伸もしくは2軸延伸したもの、これらの樹脂材料を用いて流れ方向より幅方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらの樹脂材料を用いて幅方向より流れ方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらのフィルムのうちの同種または異種のフィルムを貼り合わせたもの、及び、これらのフィルムに用いられる原料樹脂から選ばれる同種または異種の樹脂を共押し出しすることによって作成される複合フィルム等を挙げることができる。また、上記の樹脂フィルムに処理を施したもの、例えば、シリコン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、コロナ処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリコン処理ポリプロピレンフィルム、コロナ処理ポリプロピレンフィルム等を使用することもできる。
【0025】
また、ベースフィルム13、17として金属箔や金属鋼帯を用いることもできる。このような金属箔や金属鋼帯としては、例えば、銅箔、銅鋼帯、アルミニウム箔、アルミニウム鋼帯、SUS430、SUS301、SUS304、SUS420J2及びSUS631等のステンレス鋼帯、ベリリウム鋼帯等を挙げることができる。更に、上述の金属箔あるいは金属鋼帯を上述の樹脂フィルムに貼り合わせたものを使用することもできる。
【0026】
上記のようなベースフィルム13、17の厚みは通常4〜400μmであり、好ましくは10〜150μmの範囲で設定することができる。
【0027】
(保護フィルム)
本発明の誘電体シート14を構成する保護フィルム15は、柔軟性を有し、かつ、張力もしくは圧力で著しい変形を生じない材料を使用することができる。例えば、ポリエチレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリメタクリル酸フィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルブチラールフィルム、ナイロンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリサルフォンフィルム、ポリエーテルサルフォンフィルム、ポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテルフィルム、ポリビニルフルオライドフィルム、テトラフルオロエチレン−エチレンフィルム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンフィルム、ポリクロロトリフルオロエチレンフィルム、ポリビニリデンフルオライドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエステルフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、これらの樹脂材料にフィラーを配合したフィルム、これらの樹脂材料を用いたフィルムを1軸延伸もしくは2軸延伸したもの、これらの樹脂材料を用いて流れ方向より幅方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらの樹脂材料を用いて幅方向より流れ方向の延伸倍率を高めた2軸延伸フィルム、これらのフィルムのうちの同種または異種のフィルムを貼り合わせたもの、及び、これらのフィルムに用いられる原料樹脂から選ばれる同種または異種の樹脂を共押し出しすることによって作成される複合フィルム等を挙げることができる。これらのフィルムのうちで、特に2軸延伸ポリエステルフィルムを使用することが好ましい。また、上記の樹脂フィルムに処理を施したもの、例えば、シリコン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、コロナ処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、メラミン処理ポリエチレンテレフタレートフィルム、コロナ処理ポリエチレンフィルム、コロナ処理ポリプロピレンフィルム、シリコン処理ポリプロピレンフィルム等を使用することもできる。
【0028】
上記のような保護フィルム15の厚みは通常4〜400μmであり、好ましくは6〜150μmの範囲で設定することができる。
【0029】
(無機成分)
ペースト中に混合できるガラス粉末は、例えば、軟化温度が350〜650℃であり、熱膨張係数α300が60×10−7〜100×10−7/℃であるガラス粉末を使用することができる。ガラス粉末の軟化温度が650℃を超えると焼成温度を高くする必要があり、例えば、ガラス基板等の耐熱性が低い場合には焼成段階で熱変形を生じることになり好ましくない。また、ガラス粉末の軟化温度が350℃未満では、焼成により有機成分が完全に分解、揮発して除去される前にガラス粉末が融着するため、空隙を生じやすくなり好ましくない。更に、ガラス粉末の熱膨張係数α300が60×10−7/℃未満、あるいは、100×10−7/℃を超えると、ガラス基板等の熱膨張係数との差が大きくなりすぎる場合があり、歪み等を生じることになり好ましくない。このようなガラス粉末の平均粒径は4μm以下、最大粒径10μm以下が好ましい。これらのガラス粉末としては、例えば、Bi2O3またはPbOを主成分とするガラスフリットを使用することができる。
【0030】
(有機成分)
ペースト中に混合できる樹脂としてのアクリル系共重合体は、上述のガラス粉末のバインダとして、また、転写性の向上を目的として含有させるものであり、例えば、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ペンチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルアクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−デシルアクリレート、n−デシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等の1種以上からなるポリマーまたはコポリマー等が挙げられる。また、それらを単独もしくは2種類以上を混合したものを使用することができる。
【0031】
ペースト中に混合できる可塑剤は、転写性、誘電体転写層の流動性を向上させることを目的として添加され、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート等のノルマルアルキルフタレート類、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸エステル類、トリ−2−エチルヘキシルトリメリテート、トリ−n−アルキルトリメリテート、トリイソノニルトリメリテート、トリイソデシルトリメリテート等のトリメリット酸エステル、ジメチルアジペート、ジブチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジブチルジグリコールアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼテート、ジメチルセバケート、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジ−2−エチルヘキシルマレート、アセチル−トリ−(2−エチルヘキシル)シトレート、アセチル−トリ−n−ブチルシトレート、アセチルトリブチルシトレート等の脂肪族二塩基酸エステル類、ポリエチレングリコールベンゾエート、トリエチレングリコール−ジ−(2−エチルヘキソエート)、ポリグリコールエーテル等のグリコール誘導体、グリセロールトリアセテート、グリセロールジアセチルモノラウレート等のグリセリン誘導体、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸、フタル酸等からなるポリエステル系、分子量300〜3000の低分子量ポリエーテル、同低分子量ポリ−α−スチレン、同低分子量ポリスチレン、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ−2−エチルヘキシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート等の正リン酸エステル類、メチルアセチルリシノレート等のリシノール酸エステル類、ポリ−1,3−ブタンジオールアジペート、エポキシ化大豆油等のポリエステル・エポキシ化エステル類、グリセリントリアセテート、2−エチルヘキシルアセテート等の酢酸エステル類を挙げることができる。
【0032】
ペースト中に混合できる溶剤は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン、ジエチルケトン、2−ヘプタノン、4−ヘプタノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、シクロヘキシルアセテート、2−エトキシエチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート等の酢酸エステル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、ジプロピレングリコールジアルキルエーテル、3−エトキシプロピオン酸エチル、安息香酸メチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられ、これらを単独もしくは2種類以上を混合したものを使用することができる。
【0033】
更に、必要に応じて、分散剤、粘度調節剤、オリゴマ−、ポリマー、紫外線吸光剤、感光性モノマー、光重合開始剤、増感剤などを加えることもできる。
【0034】
【実施例】
次に、本発明を実施例に基づき説明する。
【0035】
(実施例1)
n−ブチルアクリレート/メタクリレート(メタクリル酸共重合体)からなる樹脂とジブチルフタレートからなる可塑剤及びトルエンからなる溶剤を混合し、攪拌しながらビヒクルを作製した。作製したビヒクルとガラス粉末(主成分:PbO、SiO2、B2O3(無アルカリ)、軟化点:500℃、熱膨張係数α300:80×10−7/℃)を所定の組成となるように添加し、3本ローラーで混合・分散し、誘電体シート用ペーストを作製した。次に、ベースフィルムとして準備した厚み50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上にブレードコーター法によりこのペーストを塗布し、90℃で5分間乾燥して、厚み60μmの誘電体転写層を形成した。その誘電体転写層を有する誘電体シートをABS樹脂製コアに巻き取り、ロール状にした。その後、その誘電体シートを素ガラス基板上にラミネータ機を用いて線圧2.5kg/cm、温度90℃で圧着した。
【0036】
次に、誘電体シート用ペーストについて以下の評価1を行い、誘電体シートについて以下の評価2、評価3を行った。
【0037】
(評価1:ペースト分散性評価)
ペースト分散性を粒ゲージを用いて評価した。判定は、40μm以上の凝集物(スジ)がない場合を良(〇)、40μm以上の凝集物(スジ)がある場合を不良(×)とした。
【0038】
(評価2:シート接着性評価)
誘電体シートをラミネータ機を用いて線圧2.5kg/cm、温度90℃でガラス基板上に圧着した。得られたサンプルについて、クロスカット法(JIS K5600−5−6)を用いて膜の接着強度を評価した。判定は、剥がれ面積が20%未満のものを良(〇)とし、剥がれ面積が80%以上のものを不良(×)とした。
【0039】
(評価3:シート柔軟性評価)
誘電体シートを引張り試験機で引張り、シートの伸び具合を目視で確認した。また、誘電体シートを180°折り曲げて、シートの強度を確認した。これらの結果を総合的に判断して評価した。判定は、伸びがあり、180°折り曲げても割れないものを良(〇)とし、伸びが少なく、180°折り曲げた時に割れるものを不良(×)とした。
【0040】
(実施例2)
実施例1で良好な結果が得られたサンプルについて、室温まで冷却した後、ベースフィルムを剥離し、600℃で焼成を行った。また、プラズマディスプレイパネル用電極付ガラス基板上にも誘電体転写層を形成し、同様の条件で焼成サンプルを作製した。焼成後の誘電体層について、以下の評価4、評価5を行った。
【0041】
(評価4:焼成膜光学特性評価(素ガラス基板使用))
誘電体層の全光線透過率(波長=550nm)を測定した。全光線透過率は、ハイビジョンテレビなどの高精細パターンで高輝度・高画質を達成するためには、VGA(640×480ドットの表示が可能なディスプレイ)では85%以上、XGA(1024×768ドットの表示が可能なディスプレイ)では90%以上必要であると考えられる。また、誘電体層の厚さは30μm以上必要であると考えられる。判定は、85%以上のものを良(〇)、85%未満のものを不良(×)とした。
【0042】
(評価5:電極近傍の巨大気泡観察(電極付基板))
電極近傍の巨大気泡をデジタルマイクロスコープを用いて観察した。判定は、20μm以上の巨大気泡がないものを良(〇)、20μm以上の巨大気泡があるものを不良(×)とした。
【0043】
以上の結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】
表1から明らかなように、ベースフィルム上に、ガラスを少なくとも含む無機成分と、樹脂及び可塑剤を少なくとも含む有機成分とで構成された誘電体転写層を有する誘電体シートにおいて、前記誘電体転写層のガラス100質量%に対して樹脂を2〜20質量%、可塑剤を1〜15質量%の割合で含み、樹脂にアクリル系共重合体で、かつ分子量が1万〜70万、酸価が10〜90mgKOH/g、ガラス転移点が15℃以下のものを用いることにより、誘電体シート用ペーストの分散性、誘電体シートの接着性及び柔軟性が向上し、焼成後も高光透過率を維持でき、絶縁不良の原因となる電極近傍の巨大気泡がないパネルを得ることができることが分かる。
【0046】
【発明の効果】
以上のように本発明は、誘電体シートに含まれるガラスと樹脂及び可塑剤の組成比を特定の範囲とし、かつ樹脂に本発明の物性を有するものを用いることによって、誘電体シート用ペーストの分散性、誘電体シートの接着性及び柔軟性が向上し、焼成しても良好な光学的特性を示し、また、絶縁不良の原因となる電極近傍の巨大気泡がない誘電体層を形成することができる。その結果、高輝度で高画質なプラズマディスプレイを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PDPの構造を示す断面図であり、(a)はその表面板の断面図、(b)はその背面板の断面図である。
【図2】本発明の誘電体シートの一実施形態を示す概略断面図である。
【図3】本発明の誘電体シートの他の実施形態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 表面ガラス基板
2 背面ガラス基板
3 表示電極
4 透明電極
5 アドレス電極
6 蛍光体
7 表面誘電体層
8 背面誘電体層
9 隔壁
10 MgO膜
11、14 誘電体シート
12、16 誘電体転写層
13、17 ベースフィルム
15 保護フィルム
Claims (7)
- ベースフィルムと誘電体転写層とを備えた誘電体シートであって、前記誘電体転写層が、ガラスを少なくとも含む無機成分と、樹脂及び可塑剤を少なくとも含む有機成分とで構成され、かつ前記ガラス100質量%に対して前記樹脂を2〜20質量%、前記可塑剤を1〜15質量%の割合で含み、前記樹脂がアクリル系共重合体からなり、かつ前記アクリル系共重合体の分子量が1万〜70万、酸価が10〜90mgKOH/g、ガラス転移点が15℃以下であることを特徴とする誘電体シート。
- 前記ベースフィルムの前記誘電体転写層側の離型度(A)と、前記ベースフィルムの前記誘電体転写層を設けた面の反対面の離型度(B)とが、A<Bの関係にある請求項1に記載の誘電体シート。
- 前記誘電体転写層上に保護フィルムが剥離可能に備えられ、かつ前記ベースフィルムと前記誘電体転写層の間の接着強度(C)と、前記保護フィルムと前記誘電体転写層の間の接着強度(D)とが、C>Dの関係にある請求項1に記載の誘電体シート。
- ガラス粉末を少なくとも含む無機成分と、樹脂、可塑剤及び溶剤を少なくとも含む有機成分とで構成された誘電体シート用ペーストであって、前記誘電体シート用ペーストが、前記ガラス粉末100質量%に対して前記樹脂を2〜20質量%、前記可塑剤を1〜15質量%の割合で含むことを特徴とする誘電体シート用ペースト。
- 前記樹脂がアクリル系共重合体からなり、かつ前記アクリル系共重合体の分子量が1万〜70万、酸価が10〜90mgKOH/g、ガラス転移点が15℃以下である請求項4に記載の誘電体シート用ペースト。
- ベースフィルム上に請求項4または5に記載の誘電体シート用ペーストを塗布し、乾燥して誘電体転写層を形成することを特徴とする誘電体シートの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の誘電体シートをプラズマディスプレイパネル用ガラス基板上に転写し、焼成して誘電体層を形成したことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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