JP2004062658A - 座標入力装置及びその制御方法、プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】座標入力ペン4の第1乃至第3軸で定義される空間における位置座標を算出する。座標出力形態として、少なくともその位置座標を出力する絶対座標出力形態と、その位置座標と所定座標との差分座標値を出力する相対座標出力形態とを有し、算出された座標値の第1軸の値に基づいて、座標値の座標出力形態を決定する第一の出力形態決定手段と、算出された座標値の第2軸及び第3軸の両者の座標値に基づいて、座標値の出力形態を決定する第二の出力形態決定手段とを備え、第一の出力形態決定手段の出力結果と第二の出力形態決定手段の出力結果より座標出力形態を選択して、算出した座標値を処理する。
【選択図】 図9
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、座標入力指示具の位置座標を検出する座標入力装置及びその制御方法、プログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、あるいはプロジェクタ等の表示装置の表示面に、座標を入力することができる座標入力装置を重ねて配置し、操作者が行った指示具によるポインティングあるいは筆跡を表示装置に表示し、あたかも、紙と鉛筆のような関係を実現することができる装置が知られている。
【0003】
座標入力装置としては、抵抗膜方式をはじめ、静電方式、ガラス等の座標入力面に超音波を伝播させる超音波方式等の透明な入力板を有する方式や、光学方式、あるいは空中に音波を放射することで位置を検出する方式、さらには電磁誘導(電磁授受)方式のように表示装置の裏側に座標算出のための機構を配置し、表示装置の前面に透明な保護板を配置して、入出力一体の情報機器を構成している物もある。
【0004】
このような情報機器は、携帯性を有する小型の電子手帳に始まり、ペン入力コンピュータ等、表示装置の大型化に伴って、比較的大きなサイズのペン入力コンピュータ等の情報機器も見られるようになった。その他、フロントプロジェクタ、リアプロジェクタ、あるいはPDP等の大型表示装置と組み合わせて、例えば、プレゼンテーション装置、TV会議システム等に利用され始めている。また、大型の液晶ディスプレイやPDPディスプレイ等の表示装置は、現在も画質の改善、低コスト化が進められている他、衛星放送等のデジタル化に伴い、テレビの仕様形態も過渡期の状態に入りつつある。
【0005】
また、これらの大型の表示装置は、例えば、オフィスにおいて使われていたホワイトボード、あるいは電子黒板にとって変わり、パーソナルコンピュータ内にあらかじめ用意した資料用データを大型の表示装置に表示させることで、会議用途、打ち合わせ用途に使われ始めている。その場合、大型の表示装置に表示された情報は、ホワイトボードの如く、操作者、あるいは出席者により表示情報を更新するために、直接画面をタッチすることで、パーソナルコンピュータを制御して、例えば、表示画面の表示内容を切り替えることができるように構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種の座標入力装置において、抵抗膜方式、静電方式等の座標入力装置は、完全に透明な入力板を構成することが困難であり、表示装置の画像の質を低下させると言う問題が生じる。
【0007】
また、ガラス等の伝播体を必要とする超音波方式では、例えば、室内で用いる際の蛍光灯の映りこみを防止するために、そのガラスの表面を光学的に処理する必要があり、画像の画質を維持すると言う点で大幅なコストアップが避けられない。
【0008】
また、電磁誘導方式は、表示面の裏側にマトリックス上の電極を配置し、指示具との間で電磁的な信号の送受を行うので、表示装置が大型化し装置の厚みが増すと、原理的に座標算出が困難なものとなる上に、会議用途、あるいはプレゼンテーション用途といった大型の座標入力装置を構成する場合には、非常にコストの高い装置となってしまう欠点を有する。
【0009】
また、大型の表示システムを採用した場合には、大勢の聴衆が鑑賞することが想定され、画像の視野角、あるいはコントラスト等は十分な性能が要求される。従って、これらの大型表示システムと座標入力装置を組み合わせる場合には、十分な低コストで精度良く座標算出が可能となるばかりでなく、表示装置の画質を劣化させないと言うことが重要な要件となる。
【0010】
さらには、この種の大型の入出力一体のシステムを考慮した場合、大勢の参加者を想定した打ち合わせ、あるいはネットワーク時代を考慮すれば、操作者が直接画面をタッチすることでパーソナルコンピュータ等の外部機器を制御し、操作者が必要な情報を適宜表示したりすることができる構成は、操作者(プレゼン発表者)にとって、操作性という観点で優位である。
【0011】
また、大勢の参加者である聞き手は、操作者が直接画面の情報を操作することで、操作者の指示ポイント、操作者の表情やジェスチャー等の情報を、画面に表示されている情報と共に同時に得られるので、より理解を深めることが可能となる。
【0012】
しかしながら、この種の大型表示装置の表示画面上の特定の位置に操作者が直接、指示等のアクションを行えば、その際に発生する操作者の移動によって画面の情報がさえぎられ、特に、フロントプロジェクタ、OHP等の投射タイプの表示装置を採用しているシステムでは、画像が大きく歪むことになるので、見難いと言う観点で大きな障害となり得る。
【0013】
こうした光路をさえぎる等の不都合を解消する方法として、操作者が指示具を用いて、その場においてマウス的な動作(絶対座標でなく、相対座標で、例えば、カーソルを移動する動作)を実行することで、現状のカーソル位置から所望の位置にカーソルを移動させていく方法がある。
【0014】
この相対座標を入力する方法について詳述すれば、操作者による動作によって、ある時点において、例えば、座標値(X1、Y1)を検出したと仮定し、その後、指示具を移動させて座標値(X2、Y2)を座標入力装置が検出したとすれば、その移動量は(ΔX、ΔY)である(ΔX=X2−X1、ΔY=Y2−Y1)。
【0015】
この移動量(ΔX、ΔY)分を、現状の任意のカーソル位置からの移動量としてカーソルを移動させれば、操作者の意図(方向とその移動距離が指示具の移動方向と移動量に等しい)に応じてカーソルを移動させることができる。つまり、大画面の所定位置に直接指示具を位置せしめなくても、操作者がその場にいて、カーソルを所定位置に移動させることが可能となる。
【0016】
もちろん座標入力装置としては、画面を直接タッチすることで文字入力、描画(あたかも紙と鉛筆の様な関係で、指示具を移動させることでそのエコーバックとしてその移動個所に筆跡が残る構成)、あるいはアイコンをダブルクリックする等の動作によるコマンド生成は重要な機能である。
【0017】
つまり、この種のシステムにおいては、絶対座標を出力する動作モードは必須であり、上述した相対的な動作と両立させることは重要な課題である。
【0018】
この動作モードを切り替える方法としては、種々の構成が開示されており、例えば特開平4−299724号に示されるように表示領域を分割して絶対座標を入力できる領域と相対座標を入力できる領域に分割する方法や、特開平5−298014号、あるいは特開平10−333817号に示されるように相対/絶対座標入力切替手段を設ける方法、アプリケーションに応じて自動的に切り替える方法が開示されている。
【0019】
さらには、特開平10−149253号に示されるように絶対座標に対するオフセット値を設定する方法や、指示具の移動速度に応じて座標を処理する方法が開示されている。
【0020】
領域を分割、あるいはアプリケーションに応じて動作モードを切り替える方法は、表示領域内の座標検出を前提とし、検出された座標をどのように処理するかを開示するものである。例えば、相対座標を検出することができる領域の領域内に絶対的なポイント指示を行おうとする場合には、設定される領域を再度設定しなおし、その所望のポイント位置の領域を絶対座標検出のための領域に設定しなければならず、無論、アプリケーションによる方法であっても何らかの設定が必要であり、操作が非常にわずらわしい。
【0021】
さらには、切替手段を有する構成、特定操作によってオフセット量を設定する方法は、用途に応じていちいち切替等の特定の動作が発生し、操作性に優れると言う観点で十分な構成とは言いがたい。また、指示具の移動速度に基づき座標を処理する方法にあっては、カーソルの大移動を小さな手元動作で実現することができる手段であるが、文字を入力したり図形を描くと言う観点で、非常に扱い難い仕様であるといわざるを得ない。
【0022】
一方、この種の大型の入出力一体のシステムを考慮した場合、大勢の参加者を想定した打ち合わせ、あるいはネットワーク時代を考慮すれば、上述したような操作者が『直接画面をタッチ』したりすることでパーソナルコンピュータ等の外部機器を制御するばかりでない。例えば、画面を見ながら発表内容を聞いている会議参加者が、質問、あるいは反論のための証拠資料を開示できるように、『画面から離れた位置』においても、画面を操作したり、必要に応じてネットワークより情報を引き出せるような構成になるのが好ましい形態であると言える。
【0023】
また、従来の座標入力装置は、感圧、電磁方式に代表されるように、座標入力(検出)可能な領域は、座標入力装置全体の大きさを上回ることはない。従って、液晶等の表示装置に重ねて配置する場合には、表示装置の表示領域に組み付け時の公差等を考慮した数値が上乗せされた範囲を座標入力有効領域とする場合が一般的であり、表示領域の大きさと座標入力有効領域の大きさはほぼ等しく設定されている。
【0024】
言い換えれば、表示装置の外側をも検出することができる仕様は、座標入力装置の大きさがその分だけ増し、表示領域の大きさに比べて装置全体の大きさが非常に大きくなると言う課題を有することになる。
【0025】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、複数の入力状態の各入力状態において、効率良くかつ適切に座標入力することができる座標入力装置及びその制御方法、プログラムを提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための本発明による座標入力装置は以下の構成を備える。即ち、
座標入力指示具の位置座標を検出する座標入力装置であって、
前記座標入力指示具の第1乃至第3軸で定義される空間における位置座標を算出する算出手段と、
座標出力形態として、少なくとも
算出した座標値をそのまま出力する絶対座標出力形態と
算出した座標値と所定の座標値との差分値を出力する相対座標出力形態とを備え、
算出された座標値の前記第1軸の値に基づいて、座標値の座標出力形態を決定する第一の出力形態決定手段と、
算出された座標値の前記第2軸及び前記第3軸の両者の座標値に基づいて、座標値の出力形態を決定する第二の出力形態決定手段とを備え、
前記第一の出力形態決定手段の出力結果と前記第二の出力形態決定手段の出力結果より前記座標出力形態を選択して、算出した座標値を処理する。
【0027】
また、好ましくは、前記所定座標は、連続的に座標入力が行われている連続入力期間中の最初に有効となる座標値であり、
前記連続入力期間中に最初に有効となって前記算出手段で算出された位置座標を前記所定座標として記憶する記憶手段と
を更に備える。
【0028】
また、好ましくは、 当該座標入力装置と重ねて配置される表示装置を更に備え、
前記第1軸は前記表示装置の表示領域平面の法線方向、前記第2及び第3軸は該表示装置の表示領域平面を定義する。
【0029】
また、好ましくは、前記座標出力形態として、更に、少なくとも前記第2軸の座標値と前記所定座標値との差分座標値を変倍して出力する相対座標処理出力形態を有する。
【0030】
また、好ましくは、当該座標入力装置と重ねて配置される表示装置を更に備え、
前記第1軸は前記表示装置の表示領域平面の法線方向、前記第2軸は該表示装置の表示領域平面の水平方向、前記第3軸は前記表示装置の表示領域平面の天地方向に定義されている
また、好ましくは、前記相対座標処理出力形態による前記差分座標値の変倍の変倍率は、前記第1軸の座標値に基づいて設定される。
【0031】
また、好ましくは、相対座標処理出力形態による前記差分座標値の変倍の変倍率は、前記位置座標に基づいて設定される。
【0032】
上記の目的を達成するための本発明による座標入力装置は以下の構成を備える。即ち、
座標入力指示具の位置座標を検出して、その位置座標に基づく情報を表示装置に表示する座標入力装置であって、
前記座標入力指示具の位置座標を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された位置座標が前記表示装置の表示領域内にあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定結果に基づいて、前記位置座標あるいは前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力するかを決定する決定手段と
を備える。
【0033】
また、好ましくは、前記表示装置の表示領域を設定する設定手段と
を更に備える。
【0034】
また、好ましくは、前記設定手段は、前記表示領域の少なくとも3箇所の表示領域隅部の座標値に基づいて、該表示領域を設定する。
【0035】
また、好ましくは、前記座標入力指示具が有する複数のスイッチの動作状態を判定するスイッチ状態判定手段とを更に備え、
前記座標出力制御手段は、前記判定手段の判定結果と前記スイッチ状態判定手段の判定結果に基づいて、前記位置座標あるいは前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力する、あるいは前記位置座標の出力を禁止する。
【0036】
また、好ましくは、前記所定座標は、連続的に座標入力が行われている連続入力期間中の最初に有効となる座標値であり、
前記連続入力期間中に最初に有効となって前記算出手段で算出された位置座標を前記所定座標として記憶する記憶手段と
を更に備える。
【0037】
上記の目的を達成するための本発明による座標入力装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
座標入力指示具の位置座標を検出する座標入力装置の制御方法であって、
前記座標入力指示具の第1乃至第3軸で定義される空間における位置座標を算出する算出工程と、
座標出力形態として、少なくとも
前記位置座標を出力する絶対座標出力形態と、
前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力する相対座標出力形態とを備え、
算出された座標値の前記第1軸の値に基づいて、座標値の座標出力形態を決定する第一の出力形態決定工程と、
算出された前記第2軸及び前記第3軸の両者の座標値に基づき、座標値の座標出力形態を決定する第二の出力形態決定工程と
前記第一の出力形態決定工程の出力結果と前記第二の出力形態決定工程の出力結果より前記座標処理出力形態を選択して、算出した座標値を処理する。
【0038】
上記の目的を達成するための本発明による座標入力装置の制御方法は以下の構成を備える。即ち、
座標入力指示具の位置座標を検出して、その位置座標に基づく情報を表示装置に表示する座標入力装置の制御方法であって、
前記座標入力指示具の位置座標を算出する算出工程と、
前記算出工程で算出された位置座標が前記表示装置の表示領域内にあるか否かを判定する判定工程と、
前記判定結果に基づいて、前記位置座標あるいは前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力するかを決定する決定工程と
を備える。
【0039】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
座標入力指示具の位置座標を検出する座標入力装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
前記座標入力指示具の第1乃至第3軸で定義される空間における位置座標を算出する算出工程のプログラムコードと、
座標出力形態として、少なくとも
前記位置座標を出力する絶対座標出力形態と、
前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力する相対座標出力形態とを備え、
算出された座標値の前記第1軸の値に基づいて、座標値の座標出力形態を決定する第一の出力形態決定工程のプログラムコードと、
算出された前記第2軸及び前記第3軸の両者の座標値に基づき、座標値の座標出力形態を決定する第二の出力形態決定工程のプログラムコードと
前記第一の出力形態決定工程の出力結果と前記第二の出力形態決定工程の出力結果より前記座標処理出力形態を選択して、算出した座標値を処理する処理工程のプログラムコードと
を備える。
【0040】
上記の目的を達成するための本発明によるプログラムは以下の構成を備える。即ち、
座標入力指示具の位置座標を検出して、その位置座標に基づく情報を表示装置に表示する座標入力装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
前記座標入力指示具の位置座標を算出する算出工程のプログラムコードと、
前記算出工程で算出された位置座標が前記表示装置の表示領域内にあるか否かを判定する判定工程のプログラムコードと、
前記判定結果に基づいて、前記位置座標あるいは前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力するかを決定する決定工程のプログラムコードと
を備える。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
【0042】
図1は本発明の実施形態1の3次元(空間)座標計測可能な座標入力装置の概略構成を示す図である。
【0043】
4は指示具であるところの座標入力ペンであり、超音波の放射タイミング、あるいは座標入力ペン4のスイッチ情報等を伝送するための赤外光を放射するように構成されている。放射された赤外光は光検出センサ5で受光されると共に、同時に放射される音波は複数の検出センサ3(実施形態1の場合、4個の検出センサ3_Sa〜Sdを使用する)により検出され、後述する方法により信号波形検出回路2で処理される。その後、演算制御回路1によって、座標入力ペン4の音波発生源の位置(X,Y,Z)を算出するように構成されている。
【0044】
演算制御回路1は、座標入力装置全体を制御するとともに、得られる座標データを基に、ディスプレイ駆動回路7を介して、表示装置6に表示されているカーソルを移動したり、あるいは筆記等の手書き情報を表示装置6に表示、追記できるように構成されている。
【0045】
以上のように、座標入力装置と表示装置を組み合わせることで、あたかも『紙と鉛筆』のような関係を実現することができるマンマシンインターフェースを提供することが可能となる。
【0046】
次に、座標入力ペンの構成について、図2を用いて説明する。
【0047】
図2は本発明の実施形態1の座標入力ペンの構成を示す図である。
【0048】
座標入力ペン4内に内蔵された音波発生源43は、ペン電源46、およびタイマと発振回路並びに座標入力ペン4に具備されている複数のスイッチ情報を検知して制御する制御回路、各種データを記憶するメモリ等で構成された駆動回路45によって駆動される。
【0049】
音波発生源43は、例えば、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の圧電性素子で構成される。このPVDFは、フィルム状で、所定サイズの円環状に構成することで、所望周波数で駆動効率が最大になるようになっている。音波発生源43の駆動信号は、タイマによって発せられる所定の周期で繰り返すパルス信号であって、発振回路により所定のゲインで増幅された後、音波発生源43に印加される。この電気的な駆動信号は、音波発生源43によって機械的な振動に変換され、空中にそのエネルギーが放射されることになる。一方で、音波発生源43からの機械的な振動のエネルギーが放射されるときに、そのタイミングに同期して、赤外LED等の発光部44を介して光信号が放射される。
【0050】
尚、実施形態1における座標入力ペン4は、そのペン先端部を押圧することで動作するペン先スイッチ(SW)41、並びに座標入力ペン4の筐体に設けられた複数のペンサイドスイッチ(SW)42a、42bを具備する。
【0051】
駆動回路44は、所定周期毎(例えば、10msec毎、その場合、1秒間あたりに音波を100回放射するので、本座標入力装置の座標算出サンプリングレートは、100回/秒となる)に、座標入力ペン4内の音波発生源43を駆動させる信号を出力し、空中に音波とタイミング信号であるところの光信号を放射することになる。
【0052】
この音波は、音波発生源43と各検出センサ3_Sa〜Sd迄の距離に各々応じて遅延し、到達、検出されることになる。この検出センサ3_Sa〜Sdは、例えば、厚み振動を利用したPZTからなる圧電振動子で、前面に音響整合層を設けて構成する。この音響整合層は、シリコンゴム等を薄層化したもので、気体との音響インピーダンスの整合をとり、検出センサ3をこのような構成とすることで、高感度な広帯域特性が得られ、かつパルス応答性のよい超音波信号の送受信が可能となっている。
【0053】
この種の座標入力装置は、座標入力ペン4の音波発生源43と各検出センサ3_Sa〜Sd間の距離を、音波の既知の音速と、その到達時間の積により各々導出し、各検出センサ3_Sa〜Sdの位置情報を用いて幾何学的に音波発生源43の位置情報を得ることを基本としたシステムである。そこで、この音波の到達時間を検出する到達時間検出方法について、図3、図4を用いて説明する。
【0054】
図3は本発明の実施形態1の音波の到達時間検出方法を説明するためのタイミングチャートであり、図4は本発明の実施形態1の音波の到達時間検出を実現する検出回路のブロック図である。
【0055】
101は駆動回路45で発生した音波発生源43の駆動信号であり、それと同期して発光部44からの超音波発生のタイミング情報を伝送するためのスタート信号が光信号として放射される。この光信号は光検出センサ5を介して検出され、周波数検波回路210、制御信号検出回路211を介して、超音波発生のタイミング、あるいは座標入力ペン4の状態(例えば、ペンアップ/ペンダウン状態等)を演算制御回路1内のマイクロコンピュータ301(図5)に出力して、タイマ303(図5)をスタートさせる。
【0056】
一方、空中に放射された音波は、音波発生源43と検出センサ3_Sa〜Sd間の距離に応じて遅延し、検出センサ3_Sa〜Sdで検出されることになる。102は前置増幅回路201で所定レベルまで増幅された各検出センサ3_Sa〜Sdで検出された検出信号を示す。この検出信号102を、絶対値回路及び低域通過フィルタ等により構成されるエンベロープ検出回路203で処理を行い、検出信号102のエンベロープ103を抽出する。
【0057】
このエンベロープ103に着目すると、その波形が伝播する音速は群速度Vgであり、このエンベロープ103の特異な点、例えば、エンベロープ103のピークやエンベロープ103の変曲点を検出すると、群速度Vgに関わる遅延時間tgが得られる。エンベロープ特異点検出回路206は、微分回路、ゼロクロスコンパレータを用いて容易に、このエンベロープ103のピークあるいは変曲点を検出することが可能である。
【0058】
特に、実施形態1では、2階微分することによって信号106を形成し、閾値レベル104とエンベロープ103で比較されたゲート信号105を参照してエンベロープ103の変曲点を検出する(信号107)。そして、このTg信号検出回路207により生成される信号107により、カウント動作を継続しているタイマ303をストップさせれば、群速度Vgに関わる群遅延時間Tgを検出することが可能である。
【0059】
また、厳密に言えば、この群遅延時間Tgには、波形処理に関わる回路の遅延分が含まれるが、後述する方法により、その影響は完全に除去される。よって、ここでは説明を簡略化するために、回路遅延時間は無いものとして説明を加える。
【0060】
以上のことから、音波発生源43と検出センサ3_Sa〜Sd間の距離Lは次式で求めることができる。
【0061】
L=Vg×Tg (1)
一方、より高精度な距離Lの計算を行なう場合には、検出信号波形の位相情報より、音波が到達する時間を導出する。その詳細について説明すれば、検出センサ3_Sa〜Sdの出力信号103は、帯域通週フィルタ208により余分な周波数成分を除いた後、Tp信号検出回路209に入力される。Tp信号検出回路209は、ゼロクロスココンパレータ、マルチバイブレータ等で構成される。そして、帯域通過フィルタ208によって出力された信号108のゼロクロス点に関わる信号109を生成する。
【0062】
更に、所定の閾値レベル104と比較するゲート信号発生回路205が生成するゲート信号105と比較し、ゲート信号105の期間内において、帯域通過フィルタ208で出力される信号波形の位相が、例えば、負側から正側にクロスする最初のゼロクロス点を出力する信号110を生成する。同様にして、この信号110を用いて、前述したスタート信号により動作しているタイマ303をストップさせれば、位相速度Vpに閑わる位相遅延時間Tpを検出することが可能である。
【0063】
尚、厳密にいえば、この位相遅延時間Tpには、波形処理に関わる回路の遅延分が含まれるが、後述する方法により、その影響は完全に除去される。よって、ここでは説明を簡略化するために、回路遅延時間は無いものとして説明を加える。
【0064】
ここで、検出センサ3_Sa〜Sdによって検出される信号レベルは、次の要因によって変動する。
【0065】
1) 音波発生源43、検出センサ3_Sa〜Sdの電気−機械変換効率
2) 音波発生源43と検出センサ3_Sa〜Sd間の距離
3) 音波が伝播する空中の温度、湿度等の環境変動
4) 音波発生源43の音波放射に関する指向性、並びに検出センサ3_Sa〜Sdの感度指向性
項目1)は部品公差により発生する要因であり、装置を大量生産する場合には十分な留意が必要である。また、項目2)は音波の減衰に関する項目であり、音波発生源43と検出センサ3_Sa〜Sd間の距離が大きくなるにつれて、空気中を伝播する音波の信号レベルは指数関数的に減衰することが一般的によく知られている他、その減衰定数も項目3)による環境で変化する。
【0066】
さらには、項目4)は、本発明は座標入力装置として動作するので、筆記具であるところの座標入力ペン4は、操作者による筆記動作で常にその姿勢が変化、つまり、ペン保持角度が変動するので、その変動によっても大きくレベルが変化する。さらには、検出センサ3_Sa〜Sdの感度指向性により、座標入力ペン4と検出センサ3_Sa〜Sdの成す角度が変動しても検出レベルが変動する。
【0067】
この時、例えば、検出レベルがより小さくなったと仮定した場合には、前述した閾値レベル(例えば、信号104)が固定であるために、ゲート発生期間は短くなり(信号111)、例えば、信号110が、信号レベルの低下により信号112に変化することは十分に有り得る現象となる。
【0068】
また、信号110と信号112の時間的な差は、信号108の位相周期の整数倍(図示の場合には、1周期に相当)であるので、この位相遅延時間Tpを用いて距離を求める式は波の波長λp(=Vp×T=Vp/f:fは周波数)、整数nを用いて次のようになる。
【0069】
L=Vp×Tp+n×λp (2)
しかしながら、式(1)、(2)より整数nを求めることは可能であり
n=Int[(Vg×Tg−Vp×Tp)/λp+0.5] (3)
となる。
【0070】
よって、この整数nの値を式(2)に代入することで、距離Lの導出が高精度に可能となる。
【0071】
次に、実施形態1の演算制御回路1の概略構成について、図5を用いて説明する。
【0072】
図5は本発明の実施形態1の演算制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【0073】
301は演算制御回路1及び本座標入力装置重体を制御するマイクロコンピュータであり、内部カウンタ、操作手順を記憶したROM、計算等に使用するRAM、定数等を記憶する不揮発性メモリ等によって構成されている。前述した通り、駆動回路44により座標入力ペン4内の音波発生源43の駆動タイミングと同期したスタート信号が、座標入力ペン4に内蔵された発光部44により光信号として放射され、その信号を制御信号検出回路211で検波することによって、演算制御回路1内のタイマ303(例えば、カウンタなどにより構成されている)をスタートさせる。
【0074】
このように構成することで、座標入力ペン4内の音波発生源43を駆動する駆動タイミングと、演算制御回路1内のタイマ303との同期が得られるので、音波発生源43で発生した音波が各検出センサ3_Sa〜Sd各々に到達するのに要する時間を測定することが可能となる。
【0075】
信号波形検出回路2より出力される各検出センサ3_Sa〜Sdよりの振動到達タイミング信号(信号107、更により高精度な検出を行なう場合は信号110)は、検出信号入力ポート306を介してラッチ回路304_a(Tg信号処理用)、304_b(Tp信号処理用)に各々入力される。ラッチ回路304_a、304_bは、対応する検出センサ3_Sa〜Sdよりの振動到達タイミング信号を受信すると、その時のタイマ303の計時倍をラッチする。
【0076】
このようにして、座標検出に必要な全ての検出信号の受信がなされたことを判定回路305が判定すると、マイクロコンピュータ301にその旨の信号を出力する。マイクロコンピュータ301がこの判定回路305からの信号を受信すると、ラッチ回路304_a、304_bから各々の検出センサ3_Sa〜Sdまでの振動到達時間をラッチ回路304_a、304_bより読み取り、所定の計算を行なって、座標入力ペン4の座標位置を算出する。
【0077】
尚、図中では、検出センサ1個分のラッチ回路しか示されていないが、実際には、検出センサの数に応じたラッチ回路が適宜配置されている。
【0078】
その算出結果として得られる座標値(絶対座標値)を、I/Oポート307を介してディスプレイ駆動回路7に出力し、表示装置6の対応する位置に、例えば、ドット等を表示することができる。また、I/Oポート307を介しインターフェース回路(不図示)に、座標位置情報あるいは座標入力ペン4の状態信号(ペンアップ/ダウン状態、ペンID等)を出力することによって、外部機器に座標値あるいは制御信号を出力することができる。
【0079】
尚、実施形態1において、検出された時間には、音波発生源43と各検出センサ3_Sa〜Sdまで音波が到達する時間に加えて、回路等による電気的な処理時間も含まれる。従って、ここでは、音波が伝播する時間以外に余分に計測される時間を除去する方法について説明する。
【0080】
ラッチ回路304_a、304_bによってラッチされた群遅延時間Tg、もしくは位相遅延時間Tpには、各々群回路遅延時間etg、位相回路遅延時間etpを含む。この回路遅延時間は、時間計測毎に同一の値を必ず含む。そこで、ある計測回路によって、音波発生源43と検出センサ3間を伝播する際に計測された時間をt*、その計測回路における回路遅延時間をe、実際に音波が音波発生源43と検出センサ3間を伝播したのに要した時間をtとすれば、
t*=t+e (4)
となる。
【0081】
一方、音波発生源43と検出センサ3間の距離が既知の距離Liniにおける時間計測値をtini*とし、その計測回路における回路遅延時間をe、実際に音波が伝播した時間をtiniとすれば、
tini*=tini+e (5)
となる。よって、
t*−tini*=t−tini (6)
となる。ここで、音波の音速をVとすれば、
となる。
【0082】
よって、求めるべき任意の音波発生源43と検出センサ3間の距離Lは、
L=V×t=V×(t*−tini*)+Lini (8)
となる。
【0083】
上記、既知の距離Lini、及びその距離における時間計測値tini*(位相遅延時間Tpini*、あるいは群遅延時間Tgini*及び位相遅延時間Tpini*)を、出荷時やリセット時に演算制御回路1の不揮発性メモリに記憶することによって、任意の距離における音波発生源43と検出センサ3間の距離を精度良く算出することが可能となる。
【0084】
次に、図6に示すような座標系に検出センサ3_Sa〜Sdが配置された場合に、音波発生源43の位置座標(X,Y,Z)を求める方法について説明する。
【0085】
尚、音波発生源43の位置座標(X,Y,Z)を規定する空間座標は、Z軸が表示装置6の表示平面の法線方向、X及びY軸は表示装置6の表示平面を定義する。
【0086】
また、後述する実施形態2では、Z軸は表示装置6の表示平面の法線方向、X軸は表示装置6の表示平面の水平方向、Y軸は表示装置6の表示平面の天地方向に定義されている。
【0087】
上記の方法により正確に求められた振動発生源43と各検出センサ3_Sa〜Sdまでの距離を各々La〜Ld、X方向の検出センサ間距離をXs−s、Y方向の検出センサ間距離をYs−sとすれば、
となる。同様にして、
となる。
【0088】
以上示したように、少なくとも3個の振動発生源43と検出センサ3までの距離が測定できれば、容易に音波発生源43の位置(空間)座標を求めることが可能となる。本発明では、検出センサ3を4個用いており、例えば、距離が最も遠い情報を使わず(この場合、検出センサ3で出力される信号は、距離が遠いために信号レベルが最も小さくなっている)、残り3個の距離情報のみで、座標を算出することで、信頼性の高い座標算出を可能としている。
【0089】
また、この距離が遠い検出センサの距離情報を活用することで、出力された座標値の信頼性が高いもの否かをか判定することも可能である。
【0090】
具体的な方法としては、例えば、距離情報La、Lb、Lcで算出された座標値と、距離情報Lb、Lc、Ldで算出された座標値は同一の値を出力するはずである(距離情報の組み合わせを変更して演算する)。しかしながら、両者が一致しない場合には、いずれかの距離情報が不正、つまり、誤検出したことになるので、その場合には、座標値を出力しない(出力を禁止する)といった信頼性を向上させる構成も実施可能となる。
【0091】
次に、本発明の空間座標を算出することが可能な座標入力装置の動作モードについて説明する。
【0092】
本発明の座標入力ペン4は、図2に示したように、ペン先SW41、及び2個のペンサイドSW42a、42bを具備してなり、各SWの動作モードについて図7及び図8を用いて説明を加える。また、座標入力ペン4の動作モードに対応した検出回路側(本体側)の動作モードについて図8及び図9を用いて説明する。
【0093】
図7は本発明の実施形態1の座標入力ペンの動作を説明するフローチャートであり、図8は本発明の実施形態1の座標入力ペンの動作モードを説明するための図である。
【0094】
尚、図2の駆動回路45内のメモリには、図8に示す動作モードに従って、図7に示す処理を実行する動作プログラムが記憶されていて、駆動回路44内の制御回路(CPU)は、ペン先SW41及びペンサイドSW42a、42bの操作に従って、動作プログラムを実行する。
【0095】
また、以下の説明で、ペン先SW41が動作する入力を「ペン入力」と呼ぶ。また、直接、表示装置6の表面に接触はしていない、即ち、ペン先SW41が動作していない状態において、比較的その表示装置6の近傍で、座標入力動作をする場合を「近接入力」と呼ぶ。更に、表示装置6から離れたところで座標入力動作をする場合を遠隔入力と呼ぶ。
【0096】
操作者が、座標入力ペン4を握って座標入力面を押圧することで、ペン先SW41が動作する。まず、ステップS402で、ペン先SW41がONであるか否かを判定する。ONでない場合(ステップS402でNO)、ステップS403に進む。一方、ONである場合(ステップS402でYES)、ステップS406に進み、第1の所定周期で(例えば、50回/秒)で駆動回路44により音波発生源43が動作し、その第一の所定周期で音波(第1制御信号)が空中に放射されるように動作する。この時、本発明の座標入力装置によって算出される座標値は、絶対座標値(X、Y、0)であって、その値を直接、外部装置等に出力することで、操作者は筆記動作が可能となる(ペンダウン状態)。
【0097】
この時、検出された座標値が、表示領域内の座標値(図6においてx<±Disp_X、y<±Disp_Yの範囲)であれば、通常の紙と鉛筆の様な関係で、指示具4の移動に伴なう軌跡が、表示画面上に出力されることになる。
【0098】
一方、ペン先SW41が動作しているのに、検出された座標値が表示領域外である時には、例えば、操作者の手によって無意識のうちにペン先SW41が動作してしまっている状態が想定されるので、この場合には、座標出力を禁止するように構成されている。同様に、ペン先SW41が動作している状態は、座標入力ペン4により座標入力面である表示面を押圧する状態であるから、この時、検出されるZ軸座標値は、ほぼ『0』であるはずであり、『0』とならない場合には、やはり操作者による誤操作が想定されるので、この場合も座標出力を禁止するように構成する。
【0099】
一方、ペン先SW41がOFF状態の場合は、操作者により座標入力面を押圧することで筆記動作している状態にはなっていない。しかしながら、座標入力面近傍、あるいは座標入力面であるところの表示装置6から離れた位置で、さらには表示装置6の表示領域の外側で、例えば、表示されているカーソルを移動したり、アイコンをダブルクリック等して、所望の画面操作ができることは非常に利点が大きい。
【0100】
そのため、ペンサイドSW42a、42bのどちらか一方を押圧することで、音波が空中に放射されるように動作し、カーソルの移動等を可能にする(ペンアップ状態)。また、ペンサイドSW42a、42bの両方を押圧することで、ペン先SW41が動作していなくても、ペンダウン状態となるように構成している。
【0101】
処理としては、以下のようになる。
【0102】
ペン先SW41がONでない場合(ステップS402でNO)、つまり、OFFの場合は、少なくとも操作者によるXY平面内(Z=0)での座標入力が行われていない状態を意味するが、その場合であっても、画面上に表示されているカーソルを移動する等の動作(ペンアップ状態)を行えることが好ましい。この動作を実現するために、本発明の座標入力ペン4には、ペンサイドSW42a、42bが設けられている。
【0103】
そして、ステップS403〜ステップS405でそれぞれ、ペンサイドSW42a、42bがONであるか否かを判定する。この判定結果に基づいて、少なくともペンサイドSWのどちらか一方がON状態の場合は、ステップS407に進み、第二の所定周期(例えば、40回/秒)で音波(第2制御信号)が空中に放射される(ペンアップ状態)。一方、入力面から離れていても(Z>0)、座標入力ペン4の動きによってカーソルを移動し、その移動状態を記録(筆跡)として残したいような場合には、ペンサイドSW42a、42bの両方を押圧することで、ステップS406に進み、第一の所定周期で音波(第1制御信号)が空中に放射されるように動作し、ペンダウン状態となる。
【0104】
以上の説明では、ペンアップ/ペンダウン情報を超音波が放射される周期を計測する事(50回秒なのか40回秒なのかを計測/判定)で検知しているが、これに限定されるものではない。例えば、前述したスタートタイミング信号(実施形態1の場合、スタートタイミング信号を座標入力ペン4に内蔵された発光部44による光信号)に重畳させて、制御信号検出回路211で検波することにより、演算制御回路1にその情報を出力しても良い。さらには、座標入力ペン4のスイッチの状態に応じて、例えば、放射する音波の周波数を変更し、それを検波することで、動作モードを判定することも可能である。
【0105】
また、図2に示すように、ペンサイドSW42aと42bの両者は、座標入力ペン4の断面方向において、約90度方向に配置され、操作者が握ったときに、右利き、左利き関係なく、その一方に親指が、その他方に人差し指が自然に触れるような位置に設定される。
【0106】
このようにペンサイドSW42aと42bを配置することと、どちらか一方のみのペンサイドSWがONすることによって設定される同一の動作モード(実施形態1の場合、ペンアップ状態)と、両者がともにON状態のみで動作する動作モード(ペンダウン状態)を設定することで、利き腕に関係なく、使い勝手の良い座標入力ペン4を構成している。
【0107】
また、ペンサイドSW42a、42bの他の実施形態としては、1つのスイッチで2段階の切り替えをするスイッチも有効である。つまり、軽押圧の場合に1段目のスイッチが動作し(ペンアップ状態)、さらに押圧することで2段目のスイッチが動作(ペンダウン状態)する構成であって、この場合も同一の座標入力ペン4で、利き腕に関係なく、使い勝手の良い座標入力ペン4を実現することが可能となる。
【0108】
さて、ペンサイドSW42a、42bを動作させることで、表示装置6の表示面から離れた位置で座標を入力し、カーソルを移動(ペンアップ状態)したり、あるいは筆記(ペンダウン状態)できる方法について説明したが、この様な場合(直接表示装置6の表面に接触はしていない、ペン先SW41が動作していない状態)において、表示装置6の表示面上、あるいは表示面の近傍(表示面の近くの空中にあって、ペン先SW41が動作していない状態)で動作させる場合と、表示面から離れた位置、あるいは表示領域の外側で座標入力動作をさせる場合とでは操作上、要求される仕様が異なる。
【0109】
まず、前者の場合、座標入力ペン4を移動することで、例えば、表示されているカーソルを直感的に、しかもダイレクトに所望の位置に正確に移動することが要求される。一方、後者の場合においては、例えば、表示されているカーソルを所望の位置に移動させるためには、座標入力ペン4の移動に応じて、カーソルを相対的に移動させることが要求される。
【0110】
つまり、操作者が、大型のディスプレイを使ってプレゼンテーションをしようとする場合、直接画面をタッチ(座標入力)することで、表示情報を制御したり、情報(文字、図形)等を筆記することができる(紙と鉛筆の関係)手段であることが好ましい。これに加え、単に情報を指し示す場合に有っては、操作者がその場に行って指し示すのではなく、離れた場所、言い換えれば、聞き手側からみて表示されている情報が操作者によって隠されることが無い状態で、所望の画面制御や情報の追加ができるのが好ましい。
【0111】
さらには、この種の大型の入出力一体のシステムを考慮して大勢の参加者を想定した打ち合わせを考えれば、上述したような操作者が直接画面をタッチしたりすることでパーソナルコンピュータ等の外部機器を制御するばかりでなく、例えば、画面を見ながら発表内容を聞いている会議参加者が、質問あるいは反論のための証拠資料を開示できるように、画面から離れた位置においても、画面を操作したり、必要に応じてネットワークより情報を引き出せるような構成になるのが好ましい形態であると言える。
【0112】
本発明は、この点を鑑みなされたものであり、本発明の座標入力装置は、検出された座標値(X、Y、Z)を基に、その座標値をどのような形態(座標出力形態)で出力するかを判定する構成を有する。さらには、検出された座標値(X、Y、Z)の情報と、座標入力ペン4のスイッチ状態の情報を組み合わせて、座標出力形態、あるいは出力制御を行うように構成する。
【0113】
具体的に、これを実現する座標入力装置の動作について図9を用いて説明する。
【0114】
図9は本発明の実施形態1の座標入力装置の動作を説明するフローチャートである。
【0115】
尚、図9のフローチャートは、図8の動作モードに基づいて動作する。
【0116】
ステップS502で、座標検出に必要な情報(例えば、座標入力ペン4で放射された超音波信号が検出センサ3で受信されたか否かを判定する)である有効信号を検出したか否かを判定する。有効信号を検出していない場合(ステップS502でNO)、検出するまで待機する。一方、有効信号を検出した場合(ステップS502でYES)、ステップS503に進み、座標入力ペン4の3次元位置座標値(X,Y,Z)(絶対座標値)を算出する。
【0117】
次に、ステップS505で、算出された位置座標(X、Y、Z)を基に、まずZ軸の値が0(Z=0)、つまり、座標入力ペン4が座標入力面上に位置して、座標入力が行われたか否かを判定する。Z座標値=0である場合(ステップS505でYES)、ステップS506に進み、算出された(X、Y)座標が表示領域内にあるか否かを判定する。表示装置6の表示領域内にある場合(ステップS506でYES)、ステップS509に進み、算出された座標値(X、Y)を確定値として外部機器に出力する(絶対座標出力形態)。
【0118】
尚、この表示領域に関する情報(表示領域の座標値)は、演算制御回路1の不揮発性メモリに予め記憶されているものとする。
【0119】
一方、ステップS506において、算出された座標値(X、Y)が表示領域外にある場合(ステップS506でNO)、何らかの誤操作によって座標入力が行われたものとして、算出した座標値の出力を中止して処理を終了する。
【0120】
尚、図8のフローチャートには直接は示さないが、例えば、座標入力ペン4のペン先SW41の情報をスタート信号である光信号に重畳させ、制御信号検出回路211で制御信号として復調すれば、このペン先SW41の情報を用いて、座標算出の信頼性を増すことも可能である。
【0121】
つまり、ペン先SW41が動作した状態は、座標入力面であるところの表示領域を押圧してペン先SW41が動作するのが通常である。そのため、ペン先SW41が動作しているにも関わらず、Z軸の検出値がZ=0とならない場合には、やはり、何らかの誤操作によって座標入力が行われたものとして、検出した座標値の出力を中止することが可能となり、誤動作防止と言う観点で、より信頼性の高い構成が得られるようになる(図8参照)。
【0122】
一方、ステップS505において、Z座標値=0でない場合(ステップS505でNO)、ステップS507に進み、Z座標値が所定値1未満であるか否かを判定する。Z座標値が所定値1以上である場合(ステップS507でNO)、ステップS510に進む。一方、Z座標値が所定値1未満である場合(ステップS507でYES)、この場合、座標入力ペン4は座標入力面であるところの表示面近傍、あるいは比較的近い位置に位置していると判断でき、ステップS508で、算出された座標値(X、Y)が表示領域内にあるか否かを判定する。
【0123】
算出された座標値(X、Y)が表示領域内にある場合(ステップS508でYES)、ステップS509に進み、算出された座標値(X、Y)をそのまま出力する。この状態は、操作者が比較的表示面に近いところで座標入力ペン4を操作している状態で、座標入力ペン4の移動動作に伴ない、カーソルを移動したり、文字、図形等の情報を追記したりして、表示情報を制御している状態となる。
【0124】
一方、ステップS508で、算出された座標値(X、Y)が表示領域内にない場合(ステップS508でNO)、操作者は表示面近傍かつ表示領域の脇ににあって、聞き手に対して表示情報をさえぎることなく、表示内容を制御しながらプレゼンテーションしている状態を想定でき、座標入力ペン4の動作によりカーソルを相対的に移動できるように構成する。
【0125】
この相対的にカーソルを移動する方法について説明を続ければ、操作者は比較的表示装置6に近い位置にあって、しかも表示装置6の脇に位置していると判断できるので、ステップS510で、算出された座標値(X、Y、Z)の少なくともX軸、Y軸の値を所定の座標値(X1st、Y1st)として演算制御回路1の不揮発性メモリに記憶する。
【0126】
次に、ステップS511で、座標が連続的に入力されているか否かを判定する。この『連続的に入力されている』という定義は、この種の座標入力装置は、例えば、座標出力を50回/秒(座標算出サンプリングレート)行えるものとすれば、0.02msec毎に座標出力が行われるのであって、この周期を計測することで、連続的に座標入力が行われているかを判定することができる。
【0127】
本発明の座標入力装置では、例えば、制御信号検出回路211のスタート信号(図4参照)の発生タイミングを監視(この場合、座標算出サンプリングレートを50回/秒とすれば、0.02秒毎にスタート信号が発生する)しても良いし、直接超音波信号(例えば、図3における信号102)の到達間隔を監視することで、座標が連続的に入力されているか否かの判定を実現する。
【0128】
実施形態1の場合は、座標入力ペン4の移動を伴って指示具4とセンサ3の距離が絶えず変化するので、サンプリングレートに基づく時間(サンプリングレートを50回/秒とすれば、0.02秒)に距離変化に伴なう音波の伝達時間の差が増減される。
【0129】
従って、『約0.02秒程度』の周期(理論的には0〜0.04秒の範囲内に必ず信号が受信される)と言う表現になり、実用上0.02秒以内における座標入力ペン4の最大移動量を鑑み、例えば、0.03秒以内に信号が受信できたときには連続して座標入力が行われていると判定する。
【0130】
そこで、ステップS511で、座標が連続的に入力されている場合(ステップS511でYES)、ステップS512に進み、座標入力ペン4の3次元位置座標(X、Y、Z)を算出する。次に、ステップS513で、ステップS510で記憶した所定の座標値(X1st、Y1st)と算出された座標値(X、Y、Z)の差分座標値を計算して相対座標(ΔX、ΔY)を導出し、出力する(相対座標出力形態)。その後、再度、ステップS511に戻り、座標が連続的に入力されているか否かを判定する。そして、座標が連続的に入力されていない場合(ステップS511でNO)、動作を終了する。
【0131】
この時、出力される座標値が絶対座標値(X、Y)であるか、相対座標値(ΔX、ΔY)であるかを判別するために、別途、その情報を確定座標値と共に出力する構成であってもかまわない。
【0132】
また、座標入力装置の簡略化を目的としたり、厳密な設計仕様を必要としない座標入力環境の場合には、ステップS505〜ステップS508の処理を省略し、算出された座標値が表示領域内外のどちらかにある状態に基づいて、絶対座標あるいは相対座標を出力するようにしても良い。加えて、座標入力ペン4のペン先SW41の動作状態に応じて、絶対座標あるいは相対座標を出力するようにしても良い。このような構成の場合は、処理速度の向上や安価な座標入力装置を構成することができる。
【0133】
ここで、ステップS507において、ステップS502で算出された座標値(X、Y、Z)が所定値1より大きい場合について考えてみる。
【0134】
この状態は、座標入力ペン4が座標入力面であるところの表示面からZ軸方向に離れた位置にあることを意味する、つまり、プレゼンテーションを行っている操作者が、表示装置6よりかなり離れた位置にいるか、もしくはプレゼンテーションを聞いている聞き手によって座標入力が行われたものと想定できる。つまり、遠隔操作によって、表示情報を制御したり、文字、図形等の追記を行おうとしている状態であると言える。
【0135】
この画面から離れた状態について考察してみると、比較的離れた距離が小さい場合(近接入力)、表示面であるところの表示装置6と座標入力ペン4のZ軸方向の値は、比較的小さな値であり、座標入力ペン4を移動することで、例えば、表示されているカーソルを直感的に、しかもダイレクトに所望の位置に移動することが可能である。もちろん、所望の位置に対するカーソルの位置ずれは、直接、表示装置6の表示面に入力する場合(ペン先SW41がON状態)に比べ大きくなるが、十分実用の範囲と言うことができる。
【0136】
しかしながら、表示装置6との距離が大きくなる(Z座標値の値が大きくなる)につれて、所望の位置に対するカーソルの位置ずれは大きくなり、直感的にダイレクトに所望の位置を指し示すことができなくなる。つまり、離れた位置でカーソルを移動しようとする場合、所望の位置を指し示したと思って座標入力ペン4のペンサイドSWを動作させて座標を入力することになるが、得られた座標値に基づくカーソルの位置は、前述の所望の位置とは異なるのが通例である。
【0137】
そして、所望の位置を指し示したにもかかわらず、実際に表示されるカーソルの位置と所望の位置との差は、表示装置6との距離が大きくなる(Z座標値が大きくなる)に従って、飛躍的に大きくなる。従って、操作者が表示装置6から離れた位置でカーソルを所望の位置へ移動するためには、まず、所望の位置と思われる位置で座標を入力し、その座標値に基づき表示されるカーソル位置を視認した上で、さらに座標入力ペン4を所望の位置方向に移動させて、徐々に所望位置へとカーソルを移動させていく方法をとらざるを得ない。
【0138】
言い換えれば、遠隔入力(表示装置6から離れた位置で座標を入力し、例えば、カーソルを移動させる動作)の場合は、操作者による視覚情報に基づき、操作者がペンを所望の方向へさらに移動させるという補正動作を繰り返し行う(視認⇒動作⇒視認を繰り返すループ))ことによって目的を達成できるのであって、ダイレクトに所望の位置を指し示すことはできないのである。
【0139】
このように、表示装置6に表示されている画像情報(XY平面上に座標系を有する画像情報)に対して、何らかの遠隔入力操作を行おうとする場合、操作者が一連の座標入力を行おうとする際の最初の1点目の座標値と前述の画像情報の座標値は、一致させることができない。このことは、例えば、OHP等により表示されている表示画像を指示する道具としてレーザポインタが普及しているが、やはり、レーザ発光時の最初の1点目は、どこを指示するか解らず、指示されたポイント位置を見ながら、位置修正動作をして所望の位置にレーザを照射することができるようになることを考えれば明らかである。
【0140】
そこで、本発明では、ステップS507で、Z軸の座標値が所定値1以上である場合(遠隔入力)には、まず、最初に有効となる座標値を所定の座標値(X1st、Y1st)として記憶し(この時、現状映し出されているカーソルの位置は移動しない)、連続入力期間中の座標入力ペン4の移動に伴ない、その方向と移動量分だけカーソルが移動するように動作させることで、遠隔操作の場合であっても、優れた操作性を実現できるようにしている。
【0141】
次に、表示装置6と座標入力有効領域の関係について、図10を用いて説明する。
【0142】
図10は本発明の実施形態1の表示装置と座標入力有効領域の関係を説明するための図である。
【0143】
図10は、表示装置6と座標入力有効領域の関係を示すとともに、図9のフローチャートで切り替えられる座標出力形態の範囲を示している。
【0144】
特に、図10では、表示領域に比較的近い位置にあって、得られた(X、Y)座標値が表示領域内にある場合には、ダイレクトに座標を入力できる絶対座標を出力(絶対座標出力形態)し、聞き手の視野をさえぎらない表示装置6の脇、あるいは遠隔操作を行う場合には、相対座標を出力する(相対座標出力形態)ように構成していることを示している。
【0145】
この時、直接画面をタッチすることでダイレクトに座標を入力する場合には、大型表示装置であることを考慮すれば、画面の端から端までカーソルを移動しようとすると、必ず体の移動を伴なう。
【0146】
しかしながら、遠隔操作の場合には、例えば、質問者が起立をしてその場で質問するのが通常(大勢の聞き手がいる場合は、必然的に移動は困難)であり、体を移動せずその場において全領域を指し示すことができることが望まれる。
【0147】
実施形態1では、この点についても解決するものであり、図11(a)を用いて説明すれば、相対座標出力範囲(図10参照)において、大勢の聞き手に対して、大画面を有する表示装置6を用いて操作者がプレゼンテーションをしようとしている場面を想定する。
【0148】
操作者がカーソルの位置を図面上▲1▼の位置から▲3▼の位置へ移動しようとした場合、ダイレクトに座標を入力できる絶対座標を出力(絶対座標出力形態)する形態では、座標入力ペン4を▲3▼の位置に持っていき、その位置で座標入力を行えば、カーソルは▲1▼の位置から▲3▼の位置に移動することになる(この場合、操作者は▲3▼の位置を指すことができる位置にいる)。
【0149】
しかしながら、▲1▼の位置で作業した後(操作者は▲1▼の位置近傍にいる)、▲3▼の位置へ移動しようとする場合には、画面を横断するように操作者が移動するので、多くの聞き手にとっては情報を遮られ、プレゼンテーションの内容理解に支障をきたす。特に、大型表示装置がフロントプロジェクション、OHP(投射型の表示装置)等の場合には、その画像が大きく歪むのでなお更である。
【0150】
それに対し、操作者が表示装置6の脇にあって、カーソルが▲1▼の位置にあったと仮定する。操作者が位置Aに座標入力ペン4を配置し、ペンサイドSW42a、42bの少なくともどちらか一方を動作させる。これにより、座標入力ペン4からは音波が放射され、座標入力ペン4の位置座標を検出することになる。この時、座標入力ペン4は表示画面の表示領域外、あるいは表示装置6より離れた位置(Z座標値>所定値1)にあるので、最初に算出された位置座標は記憶され(図9のステップS510)、カーソルは▲1▼の位置から移動することはない。
【0151】
引き続き、操作者がペンサイドSW42を動作させて、連続的に座標を検出するように動作させ、座標入力ペン4を位置Bに移動させた後、ペンサイドSW42の動作をOFFさせたとする。そうすると、操作者の座標入力ペン4の移動動作(位置Aから位置Bへの移動)にともない、その移動方向と移動距離応じた量だけ、カーソルが▲1▼の位置から▲2▼の位置へ移動することになる。
【0152】
さらに、操作者は、座標入力ペン4を位置Bから位置Cへ、ペンサイドSW42をOFF状態で移動させた後(この時、カーソルは▲2▼の位置で動かない)、ペンサイドSW42a、42bの少なくともどちらか一方を動作させて座標入力ペン4を位置Dへ移動すれば、ペンサイドSW42が動作して最初に検出された座標値が再度記憶される(ステップS510)。その後に、検出された座標値と記憶された所定の座標値(X1st、Y1st)の差分座標値だけカーソルが移動して、操作者の座標入力ペン4の移動動作(位置Cから位置Dへの移動)にともない、その移動方向と移動距離応じた量だけ、カーソルが▲2▼の位置から▲3▼の位置へ移動することになる。
【0153】
以上説明したように、操作者は入力面であるところの表示領域から外れた位置、あるいは表示装置6から離れた位置にあっても、現状のカーソルの位置から、スムーズに所望の位置にカーソルを移動することが可能となる。そればかりでなく、その座標入力が連続して行われている一連の間は、座標入力ペン4のX方向の移動量、Y方向の移動量は、カーソルの移動量と1対1に対応しているので、文字や図形を入力したりすることができる。
【0154】
つまり、文字を入力しようとする場合、図11(b)を用いて説明すれば、所望の位置へ、まず、カーソルを移動し(ペンサイドSW42a、42bのどちらか一方を動作させる▲1▼→▲2▼:ペンアップ状態)、その後、ペンサイドSW42a、42bの両者を動作させてペンダウン状態として、指示具4の移動動作に伴い、その移動方向と移動量に応じた軌跡が画面上に残る(▲2▼→▲3▼)。
【0155】
その後、一方のペンサイドSW42a、42bをOFFして(残りの一方はまだ動作中であり、連続的に座標が算出されている状態は維持されている:ペンアップ状態)所望の位置へカーソルを移動し(▲3▼→▲4▼)、OFFしたペンサイドSWを再び動作させることで、カーソルが移動した地点から再び軌跡が入力されることになる(▲4▼→▲5▼)。
【0156】
操作者は、カーソルを視認ながら座標入力ペン4の移動動作により最初の▲2▼の位置まではカーソルを移動する必要があるが、その後の『い』と言う文字の筆記には、カーソルを視認しなくても座標入力ペン4の絶対的な移動量、つまり、直感的な手、腕の操作で文字入力が行える。
【0157】
つまり、連続入力期間中の最初の有効な座標値を基準とすることで、その連続期間中に出力される座標は相対的になるが、操作者からみれば、その期間中はカーソルの移動量と手、腕の動作が対応しており、あたかも空間に座標入力面があるが如く、直感的な入力動作で文字入力動作を実現することができる。
【0158】
このように、操作者は自然な動作によって表示情報を制御したり、文字、図形等の情報を追記することが可能である。また、多くの聞き手にとっては、表示情報が遮られること無く、操作者である話し手の意図する内容を効率良く理解することが可能となる。
【0159】
さらには、大画面を有するシステムの使い勝手を考慮し、絶対座標出力形態と相対座標出力形態が、算出される座標値によって自動的に切り替わるので、操作者にとって特別な動作(例えば、座標入力装置の出力形態をスイッチ等により切り替える)を必要とせず、プレゼンテーションに集中できるという優れた操作環境を提供することが可能となる。
【0160】
また、相対座標出力形態にあって、算出した座標値との差分を得るための所定の座標値(X1st、Y1st)を、連続入力期間中に最初に有効となる座標値と定義している。
【0161】
この理由を詳述すれば、操作者にとって表示領域近傍においては表示領域の境界を認識するのは容易であるが、表示領域から離れるに従ってこの認識はあいまいなものになる。さらには、Z軸方向の所定値1の値は、操作者が設定可能な数値であってかまわないが、その数値を認識していたとしても、実際の境界を区別するのは困難に近い。
【0162】
一方、最初に座標を入力することによって、操作者が絶対座標出力形態が実行されているのか、相対座標出力形態が実行されているのかを認識するのは、例えば、座標入力ペン4の位置とカーソル位置の関係で容易に理解できる。
【0163】
しかしながら、例えば、座標出力形態が変更となる境界付近で動作させた場合、座標出力形態の切替動作が多発すると、座標出力形態の変更が多発し、操作者にとって扱い難い仕様となってしまう。
【0164】
そこで、実施形態1では、座標入力ペン4から放射されるスタート信号の周期を監視して、連続的に座標入力が行われているのかを判定し、連続入力期間に最初に有効となった座標値を基準座標値(所定の座標値(X1st、Y1st))とし、連続入力期間中、それ以降に算出された座標値と基準座標値との差分座標値を出力するように構成している。
【0165】
これにより、ペンサイドSW42a、42bのいずれかが(もしくはペン先SW41)動作している限りは、この基準座標値が保持され、たとえ、座標出力形態の切替領域の近傍での座標入力動作であっても、操作者にとっての座標系、及びその座標出力形態が連続座標入力期間中固定されるので、操作性の良い座標入力装置を構成することができる。
【0166】
言い換えれば、操作者はまず座標を1点入力することによって、その座標出力形態(座標出力形態)を知ることが可能であり、それ以降連続して座標入力動作を行っている間は、その座標出力形態が固定されるので、操作者はそれ以降座標出力形態切替のための境界を意識する必要がない。
【0167】
さらには、実施形態1の座標入力装置は、座標値、または座標出力形態情報(絶対座標出力形態あるいは相対座標出力形態を示す情報)を外部機器等に出力することができるが、絶対座標値のみを出力する座標入力装置であって、その出力結果を受け取るパーソナルコンピュータ等の外部機器側で、その受け取った座標値と座標値を受け取ったタイミング(連続的に座標入力が行われているか否かを判定する)を監視することで、図9に示すような処理を実現しても同様の効果が得られることは明らかである。
【0168】
また、実施形態1の座標入力装置は、超音波を利用して発信源の位置座標を検出するものであるが、この方式に限定されるものでなく、光学式等の他の座標検出方法にも適用できることは言うまでもない。
【0169】
また、実施形態1では、絶対座標出力形態あるいは相対座標出力形態の判定は、算出された座標値に基づいて、表示装置6からの距離、及び表示装置6の表示領域内にあるか否かで判定している。
【0170】
従って、本座標入力装置の座標系において、表示装置6の表示領域がどの範囲にあるかを設定できることが好ましい。特に、表示装置6にフロントプロジェクタを用いた場合には、会議毎に設置の仕方が異なることを考慮すると、表示領域は常に一定とはならない(フロントプロジェクタの表示サイズはその投射距離に依存する)ので、表示領域を設定する構成が必須となる。
【0171】
もちろん、固定された表示画面(例えば、リアプロジェクタやプラズマディスプレイ等)を有するシステムであっても、座標入力装置と表示装置の座標系を一致させるのは、組み立て時においてコスト的に不利な調整工程が必要であり、座標入力装置と表示装置を組み合わせた後に、表示領域を設定できるように構成するのは、製造上の利点も大きい。
【0172】
また、上述したように、座標入力装置の出力が絶対座標出力形態のみであって、その出力を受け取るパーソナルコンピュータ等の外部機器が動作モードを判定する構成でも、表示装置6が固定されているとは限らないので、パーソナルコンピュータに設定された表示領域を通知する構成が必要となる。
【0173】
以下、表示領域を設定する手順について、図12を用いて説明する。
【0174】
図12は本発明の実施形態1の座標入力装置の表示領域の設定処理を示すフローチャートである。
【0175】
まず、ステップS602で、カウンタcontを1に設定する。表示領域の4隅部それぞれにおける座標値を検出するために、まず、任意の隅部に対する座標入力ペン4による座標入力動作を開始し、ステップS603で、有効信号を検出したか否かを判定する。有効信号を検出しない場合(ステップS603でNO)、検出するまで待機する。一方、有効信号を検出した場合(ステップS603でYES)、ステップS604に進み、絶対座標値(Xcont、Ycont)を算出する。
【0176】
ステップS605で、カウンタcontの値が4より大きいか否かを判定する。カウンタcontの値が4以下である場合(ステップS605でNO)、ステップS602に戻り、カウンタcontを1インクリメントする。一方、カウンタcontの値が4より大きい場合(ステップS605でYES)、ステップS606に進む。
【0177】
上記のステップS602〜ステップS605の処理が4回繰り返されることで、表示領域の4隅部の出力座標が得られ、これらを演算制御回路1の不揮発性メモリに記憶する。
【0178】
このようにして、座標入力装置の座標系における表示領域の4隅部の座標値が得られるので、例えば、左上隅のX座標値と左下隅部のX座標値を平均化した値を、左側のX方向の境界値と定義したり、あるいは4隅を結んだ4角形の領域を定義して、表示領域を決定する条件式とすることが可能となる。
【0179】
具体例としては、ステップS606で、表示領域を決定するための条件式として、図6におけるDisp_XとDisp_Yを算出することができる。
【0180】
また、ここでは、表示装置6の表示領域の4隅部の座標値を演算制御回路1の不揮発性メモリに記憶することで、表示領域を導出しているが、これに限定されるものではない。例えば、表示装置6の隅部の3箇所の座標値からその表示領域を導出してもよく、あるいは境界領域をなぞることで4辺の座標値を検出し、その情報から表示領域を設定しても良い。
【0181】
以上説明したように、実施形態1によれば、座標入力ペン4の位置座標(X、Y、Z)に基づいて、表示装置6からの距離、及び設定されている表示装置6の表示領域の内外を判定することによって、座標入力装置の座標出力形態(絶対座標出力形態あるいは相対座標出力形態)を設定できる。
【0182】
これにより、操作者が表示画面上の入力面を直接タッチすることで座標を入力した際には、あたかも紙と鉛筆のような関係で、文字や図形を表示画面上に追記することや、表示画面上に表示されている所定のアイコンをクリック、あるいはダブルクリックすることによって、表示情報を制御したり、あるいは表示装置6をコントロールしている、例えば、パーソナルコンピュータに特定の動作をするように作用させることができる。
【0183】
さらに、操作者が表示領域の外側、あるいは遠隔操作を行おうとした場合にも、表示面から離れたところで、同様な操作ができるように、座標入力装置の座標出力形態を変更するように構成したので、操作者である話し手は、この座標出力形態の切り替えを意識することなく、話の内容に集中して効率の良いプレゼンテーションが可能となる。一方、聞き手にとっては、操作者により画面を遮られることが無いので、話し手の内容を画面情報と共に効率良く理解することができる。
【0184】
さらには、座標出力形態を切り替える境界領域の近傍であっても、連続入力動作を行っている間は座標系及びその座標出力形態が固定されるので、操作性に優れる座標入力装置を構成することができる。
【0185】
また、表示装置の表示領域を設定する構成を設けたことで、表示領域が会議毎に変化するフロントプロジェクタを使ったシステムであっても、上述したような各種効果を期待でき、さらには表示装置と一体となるシステム(例えば、リアプロジェクタ、プラズマディスプレイ等の大型表示装置)であっても、その組み付け工程を簡略化し、低コストの装置を実現することが可能となる。
【0186】
<実施形態2>
実施形態2は、実施形態1の応用例であり、操作者が表示面近傍の脇にいる時には、算出された差分座標値に変倍率(拡大率)を設定することで、操作者の座標入力ペン4の移動方向と移動距離を、忠実に再現(例えば、カーソルの移動距離と方向を再現する)し、操作性に優れる操作環境を提供する構成について説明する。
【0187】
以下、このような構成の場合の座標入力装置の動作について、図13を用いて説明する。
【0188】
図13は本発明の実施形態2の座標入力装置の動作を説明するフローチャートである。
【0189】
尚、実施形態2の図13のフローチャートにおいて、実施形態1の図9のフローチャートと同一の処理については、同一のステップ番号を付加し、その詳細については省略する。
【0190】
ステップS514で、座標が連続的に入力されているかを判定する。座標が連続的に入力されていない場合(ステップS514でNO)、処理を終了する。一方、座標が連続的に入力されている場合(ステップS514でYES)、ステップS515に進み、座標入力ペン4の3次元座標値(X、Y、Z)を算出する。そして、ステップS509で、算出された座標値(X、Y、Z)の少なくとも座標値(X、Y)を確定値としてそのまま出力する(絶対座標出力形態)。
【0191】
一方、ステップS511で、座標が連続的に入力されている場合(ステップS511でYES)、ステップS512に進み、座標入力ペン4の3次元位置座標(X、Y、Z)を算出する。次に、ステップS513aで、ステップS510で記憶した所定の座標値(X1st、Y1st)との差分座標値を計算し、更に、拡大率αを表示面の水平方向の軸であるX軸の差分座標値に乗じて、相対座標(αΔX、ΔY)を導出し、出力する(相対座標処理出力形態)。その後、再度、ステップS511に戻る。
【0192】
尚、拡大率αを乗じることによる作用効果、あるいはαの設定方法の詳細については後述する。
【0193】
また、実施形態2では、ステップS507で、Z軸の値が所定値1以上である場合(遠隔入力)には、ステップS516で、まず最初に有効となる座標値を所定座標値(X1st、Y1st)として記憶し(この時、現状映し出されているカーソルの位置は移動しない)、連続入力期間中の座標入力ペン4の移動に伴ない、その方向と移動量分だけカーソルが移動するように動作させることで、遠隔操作の場合であっても、優れた操作性を実現できるようにしている。
【0194】
これは、ステップS517〜ステップS519のルーチン(実施形態1の図9のステップS510〜ステップS513のルーチンに対応)であり、計算された差分座標値をそのまま出力する。これは、先に述べた計算された差分座標値に所定の拡大率αを乗じない点で、ステップS513aとは異なる。
【0195】
このように、構成することで、操作者の使用場面に応じて、検出した座標値に基づき座標出力形態を自動的に決定し、しかも連続的に座標が検出されている間は、その座標出力形態が切り替わることが無いので、操作者にとって使い勝手の良い操作環境を提供することができる。
【0196】
尚、出力される座標値が絶対座標値(X、Y)であるか、(αΔX、ΔY)であるのか、あるいは相対座標値(ΔX、ΔY)であるのかを区別するために、別途、その情報を確定座標値と共に出力する構成であっても構わない。
【0197】
次に、図13のステップS513で、拡大率αを設定する作用効果について図14を用いて説明する。
【0198】
図13において、操作者が座標入力面である表示装置6の近傍で、表示領域の外側にて指示具4を操作している状態にある場合、座標入力ペン4の移動方向と移動距離に応じて、カーソルがその分移動するためには、次の条件が必要である。つまり、操作者が想定した仮想座標入力面(あたかも操作者がその空間内に操作平面を想定して、指示具4をその平面内で移動させている)が、図14(a)のように、表示領域と平行(言い換えれば、座標入力装置のXY平面と操作者が想定した仮想の座標入力面が平行)となっていることが必要である。
【0199】
一方、図14(b)のように、仮想座標入力面が平行にない時には、X軸方向の移動量が、座標入力ペン4の移動量に比べ小さくなる(操作者の仮想座標入力面でのX軸方向移動量X’と、表示面上でのカーソルのX軸方向移動量X*は、X*=X’sinΘの関係にある)。そして、操作者が表示面近傍の脇において、表示情報を制御しようとする場合には、表示面を見ながら操作するのであって、仮想座標入力面を想定する場合には、図14(a)の状態よりも、図14(b)の状態を想定するのが一般的であり、操作性にも優れる。
【0200】
そこで、実施形態2では、操作者が表示面近傍の脇に位置していると判断された時は(図13のステップS510〜S513a)、表示面の水平方向であるX軸方向の差分座標値に所定の拡大率αを乗じて、カーソルを移動するようにする。これにより、操作者が座標入力ペン4の移動量とその方向に応じて、より忠実にカーソルがその動きを再現できるように構成している。
【0201】
次に、操作者が想定する仮想座標入力面と座標入力装置のXY平面の成す角Θについて考えてみる。
【0202】
操作者は常に表示領域を注視しながら、座標入力面4を動作させて所望の情報を表示させたり、情報を追記するのであるから、操作者が向いている方向によって、Θがほぼ決まることになる。また、表示装置6の視野角を考慮すれば、Θの値は、最低でも30°程度であり、表示領域から離れるに従って、その角度は大きくなる。
【0203】
そこで、実施形態2では、図13のステップS516〜ステップS519における状態は、表示領域から十分に離れた位置であり、前述した通り、カーソルをダイレクトに所望の位置に移動することは困難な領域であって、カーソルの移動を逐次視認しながら、座標入力ペン4を移動させ、所望の位置へカーソルを移動させる領域である。
【0204】
この領域では、座標入力ペン4の位置が表示領域内であれば、操作者による仮想座標入力面は表示領域に平行に設定するであろうし、表示領域外にあっても、なす角Θは90度に近い値(両者の面は、ほぼ平行)となるので、この領域では、拡大率αの設定を行っていない。
【0205】
しかしながら、より座標入力ペン4の移動に伴うカーソルの移動を忠実に再現するために、図15に示すように、所定値2を設け、表示面から比較的小さい領域(Z<所定値1)と十分遠い領域(Z>所定値2)とその中間領域にわけ、近傍領域(Z<所定値1)と中間領域(所定値1<Z<所定値2)では拡大率の設定値を変更し、近傍領域では仮想入力面の成す角Θがより大きくなる傾向にあるので近傍領域での拡大率をより大きくする構成も可能である。
【0206】
また、算出された座標値(X、Y、Z)のZ軸の値(表示面からの距離)に用いて、拡大率を自動的に設定しても良いし、また、算出された座標値(X、Y、Z)と座標原点(図6参照)を結ぶ線分がXY平面と成す角度を求めて、自動的に拡大率を設定することもできる。さらには、アプリケーションにより、操作者が所望の拡大率を設定して動作させることも可能である。
【0207】
以上説明したように、操作者は自然な動作によって表示情報を制御したり、文字、図形等の情報を追記することが可能であり、また多くの聞き手にとっては、表示情報が遮られること無く、操作者である話し手の意図する内容を効率良く理解することが可能となる。
【0208】
また、絶対座標出力形態(ステップS509)において操作している場合においても、その連続的に入力している期間、相対座標出力形態(ステップS519)、あるいは相対座標を処理して出力する相対座標処理出力形態(ステップS513a)の範囲を指し示すことことは十分にありえる動作である。
【0209】
例えば、Z軸方向において所定値1近傍の領域で絶対座標を検出している時に、その動作の途中でZ軸方向の値が所定値1を越えたとしても、操作者は一連の動作をしているのであって、その座標系が突然変わることは、操作者にとって混乱の原因、好ましい形態とはならない。
【0210】
しかしながら、実施形態2のように、絶対座標を出力している連続した期間は、Z軸の値によらず常に絶対座標を出力しているので、操作者はその境界を意識することなく、操作に集中できる。
【0211】
さらには、実施形態2の座標入力装置は、座標値、または座標出力形態情報(絶対座標出力形態、相対座標出力形態あるいは相対座標処理出力形態を示す情報)を外部機器等に出力することを開示するが、絶対座標値のみを出力する座標入力装置であって、その出力結果を受け取るパーソナルコンピュータ等の外部機器側で、その受け取った座標値と座標値を受け取ったタイミング(連続的に座標入力が行われているか否かを判定する)を監視することで、図13に示すような処理を実現しても同様の効果が得られることは明らかである。
【0212】
また、実施形態2では、絶対座標出力形態、相対座標出力形態あるいは相対座標処理出力形態の判定は、算出された座標値に基づいて、表示装置6からの距離、及び表示装置6の表示領域内にあるか否かで判定している。
【0213】
また、上述したように、座標入力装置の出力が絶対座標のみであって、その出力を受け取るパーソナルコンピュータ等の外部機器が動作モードを判定する構成でも、表示装置6が固定されているとは限らないので、パーソナルコンピュータに設定された表示領域を通知する構成が必要となる。尚、この表示領域の設定は、実施形態1の図12のフローチャートを用いることで実現できる。
【0214】
以上説明したように、実施形態2によれば、座標入力ペン4の位置座標(X、Y、Z)に基づいて、表示装置6からの距離、及び設定されている表示装置6の表示領域の内外を判定することによって、座標入力装置の座標出力形態(絶対座標出力形態、相対座標出力形態あるいは相対座標処理出力形態)を設定できるようにした。
【0215】
これにより、実施形態1で説明した効果に加えて、操作者が表示面近傍の脇にいる時には、算出された差分座標値に拡大率を設定することで、操作者の座標入力ペン4の移動方向と移動距離を、忠実に再現(例えば、カーソルの移動距離と方向を再現する)でき、操作性に優れる操作環境を提供できる。
【0216】
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0217】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
【0218】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
【0219】
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0220】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などがある。
【0221】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
【0222】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0223】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0224】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
【0225】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数の入力状態の各入力状態において、効率良くかつ適切に座標入力することができる座標入力装置及びその制御方法プログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の3次元(空間)座標計測可能な座標入力装置の概略構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態1の座標入力ペンの構成を示す図である。
【図3】本発明の実施形態1の音波の到達時間検出方法を説明するためのタイミングチャートである。
【図4】本発明の実施形態1の音波の到達時間検出を実現する検出回路のブロック図である。
【図5】本発明の実施形態1の演算制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態1の座標系を説明するための図である。
【図7】本発明の実施形態1の座標入力ペンの動作を説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態1の座標入力ペンの動作モードを説明するための図である。
【図9】本発明の実施形態1の座標入力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態1の表示装置と座標入力有効領域の関係を説明するための図である。
【図11】本発明の実施形態1の座標入力ペンの操作例を説明するための図である。
【図12】本発明の実施形態1の座標入力装置の表示領域の設定処理を示すフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態2の座標入力装置の動作を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態2の座標入力ペンの操作例を説明するための図である。
【図15】本発明の実施形態2の座標入力装置の別の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 演算制御回路
2 信号波形検出回路
3 検出センサ
4 座標入力ペン
6 表示装置
41 ペン先SW
42 ペンサイドSW
43 音波発生源
44 発光部
45 駆動回路
46 ペン電源
Claims (16)
- 座標入力指示具の位置座標を検出する座標入力装置であって、
前記座標入力指示具の第1乃至第3軸で定義される空間における位置座標を算出する算出手段と、
座標出力形態として、少なくとも
算出した座標値をそのまま出力する絶対座標出力形態と
算出した座標値と所定の座標値との差分値を出力する相対座標出力形態とを備え、
算出された座標値の前記第1軸の値に基づいて、座標値の座標出力形態を決定する第一の出力形態決定手段と、
算出された座標値の前記第2軸及び前記第3軸の両者の座標値に基づいて、座標値の出力形態を決定する第二の出力形態決定手段とを備え、
前記第一の出力形態決定手段の出力結果と前記第二の出力形態決定手段の出力結果より前記座標出力形態を選択して、算出した座標値を処理する
ことを特徴とする座標入力装置。 - 前記所定座標は、連続的に座標入力が行われている連続入力期間中の最初に有効となる座標値であり、
前記連続入力期間中に最初に有効となって前記算出手段で算出された位置座標を前記所定座標として記憶する記憶手段と
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。 - 当該座標入力装置と重ねて配置される表示装置を更に備え、前記第1軸は前記表示装置の表示領域平面の法線方向、前記第2及び第3軸は該表示装置の表示領域平面を定義する
ことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。 - 前記座標出力形態として、更に、少なくとも前記第2軸の座標値と前記所定座標値との差分座標値を変倍して出力する相対座標処理出力形態を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。 - 当該座標入力装置と重ねて配置される表示装置を更に備え、前記第1軸は前記表示装置の表示領域平面の法線方向、前記第2軸は該表示装置の表示領域平面の水平方向、前記第3軸は前記表示装置の表示領域平面の天地方向に定義されている
ことを特徴とする請求項4に記載の座標入力装置。 - 前記相対座標処理出力形態による前記差分座標値の変倍の変倍率は、前記第1軸の座標値に基づいて設定される
ことを特徴とする請求項4に記載の座標入力装置。 - 相対座標処理出力形態による前記差分座標値の変倍の変倍率は、前記位置座標に基づいて設定される
ことを特徴とする請求項4に記載の座標入力装置。 - 座標入力指示具の位置座標を検出して、その位置座標に基づく情報を表示装置に表示する座標入力装置であって、
前記座標入力指示具の位置座標を算出する算出手段と、
前記算出手段で算出された位置座標が前記表示装置の表示領域内にあるか否かを判定する判定手段と、
前記判定結果に基づいて、前記位置座標あるいは前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力するかを決定する決定手段と
を備えることを特徴とする座標入力装置。 - 前記表示装置の表示領域を設定する設定手段と
を更に備えることを特徴とする請求項8に記載の座標入力装置。 - 前記設定手段は、前記表示領域の少なくとも3箇所の表示領域隅部の座標値に基づいて、該表示領域を設定する
ことを特徴とする請求項9に記載の座標入力装置。 - 前記座標入力指示具が有する複数のスイッチの動作状態を判定するスイッチ状態判定手段とを更に備え、
前記座標出力制御手段は、前記判定手段の判定結果と前記スイッチ状態判定手段の判定結果に基づいて、前記位置座標あるいは前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力する、あるいは前記位置座標の出力を禁止する
ことを特徴とする請求項9に記載の座標入力装置。 - 前記所定座標は、連続的に座標入力が行われている連続入力期間中の最初に有効となる座標値であり、
前記連続入力期間中に最初に有効となって前記算出手段で算出された位置座標を前記所定座標として記憶する記憶手段と
を更に備えることを特徴とする請求項9に記載の座標入力装置。 - 座標入力指示具の位置座標を検出する座標入力装置の制御方法であって、
前記座標入力指示具の第1乃至第3軸で定義される空間における位置座標を算出する算出工程と、
座標出力形態として、少なくとも
前記位置座標を出力する絶対座標出力形態と、
前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力する相対座標出力形態とを備え、
算出された座標値の前記第1軸の値に基づいて、座標値の座標出力形態を決定する第一の出力形態決定工程と、
算出された前記第2軸及び前記第3軸の両者の座標値に基づき、座標値の座標出力形態を決定する第二の出力形態決定工程と
前記第一の出力形態決定工程の出力結果と前記第二の出力形態決定工程の出力結果より前記座標処理出力形態を選択して、算出した座標値を処理する
ことを特徴とする座標入力装置の制御方法。 - 座標入力指示具の位置座標を検出して、その位置座標に基づく情報を表示装置に表示する座標入力装置の制御方法であって、
前記座標入力指示具の位置座標を算出する算出工程と、
前記算出工程で算出された位置座標が前記表示装置の表示領域内にあるか否かを判定する判定工程と、
前記判定結果に基づいて、前記位置座標あるいは前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力するかを決定する決定手段と
を備えることを特徴とする座標入力装置の制御方法。 - 座標入力指示具の位置座標を検出する座標入力装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
前記座標入力指示具の第1乃至第3軸で定義される空間における位置座標を算出する算出工程のプログラムコードと、
座標出力形態として、少なくとも
前記位置座標を出力する絶対座標出力形態と、
前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力する相対座標出力形態とを備え、
算出された座標値の前記第1軸の値に基づいて、座標値の座標出力形態を決定する第一の出力形態決定工程のプログラムコードと、
算出された前記第2軸及び前記第3軸の両者の座標値に基づき、座標値の座標出力形態を決定する第二の出力形態決定工程のプログラムコードと
前記第一の出力形態決定工程の出力結果と前記第二の出力形態決定工程の出力結果より前記座標処理出力形態を選択して、算出した座標値を処理する処理工程のプログラムコードと
を備えることを特徴とするプログラム。 - 座標入力指示具の位置座標を検出して、その位置座標に基づく情報を表示装置に表示する座標入力装置の制御をコンピュータに機能させるためのプログラムであって、
前記座標入力指示具の位置座標を算出する算出工程のプログラムコードと、
前記算出工程で算出された位置座標が前記表示装置の表示領域内にあるか否かを判定する判定工程のプログラムコードと、
前記判定結果に基づいて、前記位置座標あるいは前記位置座標と所定座標との差分座標値を出力する座標出力制御工程のプログラムコードと
を備えることを特徴とするプログラム。
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