JP2004059867A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】熱可塑性樹脂組成物は、(A)熱可塑性樹脂と、(B)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)が1,000〜8,000の範囲、Mw/Mn(Mw:重量平均分子量)が3.0以下であり、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点が70〜120℃の範囲にあり、密度勾配管法で測定した密度が880〜960kg/mの範囲にあるポリオレフィンワックスと、必要に応じて、(C)無機充填剤および/または(D)発泡剤を含有し、上記熱可塑性樹脂(A)を80〜99.9重量部、上記ポリオレフィンワックス(B)を0.1〜20重量部(但し、(A)と(B)との合計は100重量部)の割合で含有し、かつ成形加工性に優れる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂とポリオレフィンワックスとからなる熱可塑性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは、成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂は、種々の成形方法により成形され、種々の分野に用いられている。熱可塑性樹脂は例えば押出成形法により、シート、フィルムなどに成形する際には、成形加工性に優れることが要求され、また得られた成形品には、透明性等が要求される。
【0003】
また、壁紙、床材等の発泡体の用途には、加工性、難燃性、コストの点から塩化ビニル樹脂の発泡体が広く使用されている。塩化ビニル樹脂は燃焼時に有毒なガス等を発生し、安全や環境の面から好ましくない。そこで、近年塩化ビニル樹脂に代えてオレフィン系樹脂からなる壁紙が、例えば特開平7−186336号公報や特開平10−17724号公報に提案されている。当該公報において提案されている壁紙は、難燃性を付与するためにエチレン酢酸ビニル共重合樹脂または結晶性α−オレフィン樹脂に無機充填剤が高充填されており、このため加工中の樹脂の流動性が低く、成形速度を上げることが困難である。また樹脂の流動性を高めるために加工温度を上げて成形する事が考えられるが、加工温度を上げることによって、加工中に発泡剤が分解し、発泡倍率が上がらない等の問題点があった。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物、特には、低温での成形加工性に優れた熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的としている。
【0005】
【発明の概要】
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、
(A)熱可塑性樹脂と、
(B)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)が1,000〜8,000の範囲、Mw/Mn(Mw:重量平均分子量)が3.0以下であり、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点が70〜100℃の範囲にあり、密度勾配管法で測定した密度が880〜960kg/mの範囲にあるポリオレフィンワックスと
を含有し、上記熱可塑性樹脂(A)を80〜99.9重量部、上記ポリオレフィンワックス(B)を0.1〜20重量部(但し、(A)と(B)との合計は100重量部)の割合で含有し、成形加工性に優れることを特徴としている。
【0006】
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、さらに、無機充填剤(C)を、熱可塑性樹脂(A)とポリオレフィンワックス(B)との合計量100重量部に対して10〜200重量部の割合で含有してもよく、発泡剤(D)を、熱可塑性樹脂(A)とポリオレフィンワックス(B)との合計量100重量部に対して1〜20重量部の割合で含有してもよい。
【0007】
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、熱可塑性樹脂(A)が、ポリオレフィン系樹脂であることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン単独重合体またはエチレンと、炭素原子数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合体であることが好ましく、プロピレン単独重合体またはプロピレンとエチレンおよび炭素原子数4〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合体であることも好ましい。
【0008】
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、ポリオレフィンワックス(B)が、メタロセン系触媒により製造されたものであることが好ましい。また、ポリオレフィンワックス(B)が、エチレンと、炭素原子数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合体であることが好ましい。
【0009】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物について具体的に説明する。
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、
(A)熱可塑性樹脂と、
(B)ポリオレフィンワックスと、
必要に応じて、
(C)無機充填剤および/または(D)発泡剤を含有している。
【0010】
まず、本発明に係る熱可塑性樹脂組成物を形成する各成分について説明する。
((A)熱可塑性樹脂)
熱可塑性樹脂(A)としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
【0011】
ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリメチルペンテン、ポリメチルブテンなどのオレフィン単独重合体、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体などのオレフィン共重合体などを挙げることができる。なお、ポリオレフィンが炭素原子数が3以上のオレフィンから得られるポリオレフィンである場合には、アイソタクチック重合体であってもよく、シンジオタクチック重合体で合ってもよい。これらのなかでは、特にポリプロピレンを主体とした重合体が好ましい。
【0012】
ポリアミドとしては、ナイロン−6、ナイロン−66、ナイロン−10、ナイロン−12、ナイロン−46等の脂肪族ポリアミド、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジアミンより製造される芳香族ポリアミドなどを挙げることができ、ナイロン−6が好ましい。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの芳香族系ポリエステル、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシブチレートなどを挙げることができ、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
【0013】
ポリアセタールとしては、ポリホルムアルデヒド(ポリオキシメチレン)、ポリアセトアルデヒド、ポリプロピオンアルデヒド、ポリブチルアルデヒドなどを挙げることができ、ポリホルムアルデヒドが特に好ましい。
ポリスチレンは、スチレンの単独重合体であってもよく、スチレンとアクリロニトリル、メタクリル酸メチル、α−メチルスチレンなどとの二元共重合体、たとえばアクリロニトリル−スチレン共重合体であってもよい。
【0014】
ABSとしては、アクリロニトリルから誘導される構成単位を20〜35モル%の量で含有し、ブタジエンから誘導される構成単位を20〜30モル%の量で含有し、スチレンから誘導される構成単位を40〜60モル%の量で含有するものが好ましく用いられる。
ポリメタクリレートとしては、ポリメチルメタクリレート(PMMA)が好ましい。
【0015】
ポリカーボネート(PC)としては、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタンなどから得られるものを挙げることができ、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンから得られるポリカーボネートが好ましい。
【0016】
ポリフェニレンオキシドとしては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンオキシド)が好ましい。
ポリ塩化ビニルは、塩化ビニルの単独重合体であってもよく、塩化ビニリデン、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、プロピレンなどとの共重合体であってもよい。
【0017】
ポリ塩化ビニリデンは、通常塩化ビニリデン単位を85%以上含む、塩化ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル、アリルエステル、不飽和エーテル、スチレンなどとの共重合体が用いられる。
ポリ酢酸ビニルは、酢酸ビニルの単独重合体であってもよく、エチレン、塩化ビニルとの共重合体であってもよい。これらのうち、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
【0018】
エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体としては、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−エチルメタクリレート共重合体が好ましい。
熱可塑性樹脂(A)としては、ポリオレフィンであることが好ましく、エチレン(共)重合体またはプロピレン(共)重合体であることが特に好ましい。
【0019】
なお、ポリオレフィンは、GPCで測定した数平均分子量(Mn)が8,000を超える重合体である。
エチレン(共)重合体としては、エチレン単独重合体またはエチレンと炭素原子数3〜12のα−オレフィンとの共重合体が好ましく、プロピレン(共)重合体としては、プロピレン単独重合体またはプロピレンとエチレンおよび炭素原子数4〜12のα−オレフィンとの共重合体が好ましい。
【0020】
ここで、炭素原子数4〜12のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセンなどの炭素原子数が4〜12の直鎖状または分岐状のα−オレフィン;シクロペンテン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセンなどの炭素原子数が4〜12の環状オレフィンが挙げられる。
【0021】
上記のような熱可塑性樹脂(A)は、1種単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
((B)ポリオレフィンワックス)
本発明で用いられるポリオレフィンワックス(B)は、エチレン単独重合体またはエチレンと炭素原子数3〜20のα−オレフィンとの共重合体である。
【0022】
ここでα−オレフィンとしては、炭素原子数3のプロピレン、炭素原子数4の1−ブテン、炭素原子数5の1−ペンテン、炭素原子数6の1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、炭素原子数8の1−オクテンなどが挙げられ、好ましくは炭素原子数3〜12のα−オレフィンであり、より好ましくはプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテンである。
【0023】
ポリオレフィンワックス(B)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)が1,000〜8,000、好ましくは1,200〜7,000、より好ましくは1,500〜6,000の範囲にある。
ポリオレフィンワックス(B)の数平均分子量が上記範囲内にあると、流動性の改良効果が大きく、成形速度を上げることができる。
【0024】
ポリオレフィンワックス(B)は、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点が70〜120℃、好ましくは75〜115℃、より好ましくは80〜115℃の範囲にある。
ポリオレフィンワックス(B)の融点が上記範囲内にあると、表面にベタツキがない成形体が得られる。
【0025】
ポリオレフィンワックス(B)は、密度勾配管法で測定した密度が880〜960kg/m、好ましくは885〜950kg/m、より好ましくは890〜950kg/mの範囲にある。
ポリオレフィンワックス(B)の密度が上記範囲内にあると、表面にベタツキがない成形体が得られる。
ポリオレフィンワックス(B)は、Mw/Mnが3以下、好ましくは2.9以下、より好ましくは2.8以下である。
【0026】
Mw/Mnが上記範囲内にあると、流動性の改良効果が大きく、成形速度を上げることがで、また、表面にベタツキがない成形体が得られる。
ポリオレフィンワックス(B)は、示差走査熱量計(DSC)で測定した結晶化温度(Tc(℃)、降温速度2℃/分で測定。)と、密度勾配管法で測定した密度(D(kg/m))との関係が下記式(I)
0.501×D−366 ≧ Tc    …(I)
好ましくは、下記式(Ia)
0.501×D−366.5 ≧ Tc  …(Ia)
より好ましくは、下記式(Ib)
0.501×D−367 ≧ Tc    …(Ib)
を満たすことが望ましい。
【0027】
ポリオレフィンワックス(B)において結晶化温度(Tc)と、密度(D)との関係が上記式を満たすと、ポリオレフィンワックス(B)のコモノマー組成がより均一になる結果、ポリオレフィンワックス(B)のベタつき成分が減少する傾向がある。
ポリオレフィンワックス(B)は、エチレンと、プロピレンまたは1−ブテンとから得られるエチレン・α−オレフィン共重合体であることが好ましい。
【0028】
ポリオレフィンワックス(B)は、常温で固体であり、80〜120℃以上で、低粘度の液体となる。
上述したようなポリオレフィンワックス(B)は、例えば周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とからなる以下のようなメタロセン系触媒を用いて製造することができる。
【0029】
(メタロセン化合物)
メタロセン系触媒を形成するメタロセン化合物は、周期表第4族から選ばれる遷移金属のメタロセン化合物であり、具体的な例としては下記一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
Lx   …(1)
ここで、Mは周期表第4族から選ばれる遷移金属、xは遷移金属Mの原子価、Lは配位子である。
【0030】
で示される遷移金属の例としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウムなどがある。Lは遷移金属Mに配位する配位子であって、そのうち少なくとも1個の配位子Lはシクロペンタジエニル骨格を有する配位子であって、このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子は置換基を有していてもよい。
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子Lとしては、例えばシクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、n−またはi−プロピルシクロペンタジエニル基、n−、i−、sec−またはt−ブチルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペンタジエニル基、メチルベンジルシクロペンタジエニル基等のアルキルまたはシクロアルキル置換シクロペンタジエニル基;さらにインデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基などが挙げられる。このシクロペンタジエニル骨格を有する配位子の水素は、ハロゲン原子またはトリアルキルシリル基などで置換されていてもよい。
【0031】
上記のメタロセン化合物が、配位子Lとしてシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を2個以上有する場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格を有する配位子同士が、エチレン、プロピレン等のアルキレン基;イソプロピリデン、ジフェニルメチレン等の置換アルキレン基;シリレン基またはジメチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基等の置換シリレン基などを介して結合されていてもよい。
【0032】
シクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子(シクロペンタジエニル骨格を有しない配位子)Lとしては、炭素原子数1〜12の炭化水素基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルフォン酸含有基(−SO)、ハロゲン原子または水素原子(ここで、Rはアルキル基、ハロゲン原子で置換されたアルキル基、アリール基、ハロゲン原子で置換されたアリール基またはアルキル基で置換されたアリール基である。)などが挙げられる。
【0033】
(メタロセン化合物の例−1)
上記一般式(1)で表されるメタロセン化合物が、例えば遷移金属の原子価が4である場合、より具体的には下記一般式(2)で表される。
   …(2)
ここで、Mは周期表第4族から選ばれる遷移金属、Rはシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)、R、RおよびRはそれぞれ独立にシクロペンタジエニル骨格を有するかまたは有しない基(配位子)である。kは1以上の整数であり、k+l+m+n=4である。
【0034】
がジルコニウムであり、かつシクロペンタジエニル骨格を有する配位子を少なくとも2個含むメタロセン化合物の例を次に挙げる。
ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモノクロリドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(1−メチル−3−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0035】
上記の化合物の中で、1,3−位置換シクロペンタジエニル基を1,2−位置換シクロペンタジエニル基に置き換えた化合物も用いることができる。
またメタロセン化合物の別の例としては、上記一般式(2)において、R、R、RおよびRの少なくとも2個、例えばRおよびRがシクロペンタジエニル骨格を有する基(配位子)であり、この少なくとも2個の基がアルキレン基、置換アルキレン基、シリレン基または置換シリレン基などを介して結合されているブリッジタイプのメタロセン化合物を使用することもできる。このときRおよびRは、それぞれ独立に、前述したシクロペンタジエニル骨格を有する配位子以外の配位子Lと同様である。
【0036】
このようなブリッジタイプのメタロセン化合物としては、エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられる。
【0037】
(メタロセン化合物の例−2)
また別のメタロセン化合物の例としては、下記一般式(3)で表される特開平4−268307号公報記載のメタロセン化合物が挙げられる。
【0038】
【化1】
Figure 2004059867
【0039】
ここで、Mは周期表第4族遷移金属であり、具体的にはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムが挙げられる。
11およびR12は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数1〜10のアルコキシ基;炭素原子数6〜10のアリール基;炭素原子数6〜10のアリーロキシ基;炭素原子数2〜10のアルケニル基;炭素原子数7〜40のアリールアルキル基;炭素原子数7〜40のアルキルアリール基;炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基;またはハロゲン原子であり、R11およびR12は、塩素原子であることが好ましい。
【0040】
13およびR14は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;ハロゲン原子;ハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数6〜10のアリール基;−N(R20、−SR20、−OSi(R20、−Si(R20または−P(R20基である。ここで、R20はハロゲン原子、好ましくは塩素原子;炭素原子数1〜10、好ましくは1〜3のアルキル基;または炭素原子数6〜10、好ましくは6〜8のアリール基である。R13およびR14は、特に水素原子であることが好ましい。
【0041】
15およびR16は、水素原子が含まれないことを除きR13およびR14と同じであって、互いに同じでも異なっていてもよく、好ましくは同じである。R15およびR16は、好ましくはハロゲン化されていてもよい炭素原子数1〜4のアルキル基、具体的にはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、トリフルオロメチル等が挙げられ、特にメチルが好ましい。
【0042】
上記一般式(3)において、R17は次の群から選ばれる。
【0043】
【化2】
Figure 2004059867
【0044】
=BR21、=AlR21、−Ge−、−Sn−、−O−、−S−、=SO、=SO、=NR21、=CO、=PR21、=P(O)R21など。Mはケイ素、ゲルマニウムまたは錫、好ましくはケイ素またはゲルマニウムである。
ここで、R21、R22およびR23は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子;ハロゲン原子;炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数1〜10のフルオロアルキル基;炭素原子数6〜10のアリール基;炭素原子数6〜10のフルオロアリール基;炭素原子数1〜10のアルコキシ基;炭素原子数2〜10のアルケニル基;炭素原子数7〜40アリールアルキル基;炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基;または炭素原子数7〜40のアルキルアリール基である。「R21とR22」または「R21とR23」とは、それぞれそれらが結合する原子と一緒になって環を形成してもよい。
【0045】
また、R17は、=CR2122、=SiR2122、=GeR2122、−O−、−S−、=SO、=PR21または=P(O)R21であることが好ましい。
18およびR19は互いに同一でも異なっていてもよく、R21と同じものが挙げられる。
mおよびnは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ0、1または2、好ましくは0または1であり、m+nは0、1または2、好ましくは0または1である。
【0046】
上記一般式(3)で表されるメタロセン化合物の例としては、次の化合物が挙げられる。rac−エチレン(2−メチル−1−インデニル)−ジルコニウム−ジクロライド、rac−ジメチルシリレン(2−メチル−1−インデニル)−ジルコニウム−ジクロライドなど。これらのメタロセン化合物は、例えば、特開平4−268307号公報に記載の方法で製造することができる。
【0047】
(メタロセン化合物の例−3)
また、メタロセン化合物としては、下記一般式(4)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
【0048】
【化3】
Figure 2004059867
【0049】
式中、Mは、周期表第4族の遷移金属原子を示し、具体的にはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムなどである。
24およびR25は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基を示す。
【0050】
24は炭化水素基であることが好ましく、特にメチル、エチルまたはプロピルの炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
25は水素原子または炭化水素基が好ましく、特に水素原子、またはメチル、エチルもしくはプロピルの炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
【0051】
26、R27、R28およびR29は、互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基を示す。これらの中では水素原子、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基であることが好ましい。R26とR27、R27とR28、R28とR29のうち少なくとも1組は、それらが結合している炭素原子と一緒になって、単環の芳香族環を形成していてもよい。また芳香族環を形成する基以外に、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基が2個以上ある場合には、これらが互いに結合して環状になっていてもよい。なおR29が芳香族基以外の置換基である場合、水素原子であることが好ましい。
【0052】
およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基またはイオウ含有基を示す
Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO−、−NR30−、−P(R30)−、−P(O)(R30)−、−BR30−または−AlR30−(ただし、R30は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。
【0053】
式(4)において、R26とR27、R27とR28、R28とR29のうち少なくとも1組が互いに結合して形成する単環の芳香族環を含み、Mに配位する配位子としては、次式で表されるものなどが挙げられる。
【0054】
【化4】
Figure 2004059867
【0055】
(式中、Yは前式に示したものと同じである。)
(メタロセン化合物の例−4)
メタロセン化合物としては、また下記一般式(5)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
【0056】
【化5】
Figure 2004059867
【0057】
式中、M、R24、R25、R26、R27、R28およびR29は、上記一般式(4)と同じである。
26、R27、R28およびR29のうち、R26を含む2個の基がアルキル基であることが好ましく、R26とR28、またはR28とR29がアルキル基であることが好ましい。このアルキル基は、2級または3級アルキル基であることが好ましい。またこのアルキル基は、ハロゲン原子、ケイ素含有基で置換されていてもよく、ハロゲン原子、ケイ素含有基としては、R24、R25で例示した置換基が挙げられる。
【0058】
26、R27、R28およびR29のうち、アルキル基以外の基は、水素原子であることが好ましい。
またR26、R27、R28およびR29は、これらから選ばれる2種の基が互いに結合して芳香族環以外の単環あるいは多環を形成していてもよい。ハロゲン原子としては、上記R24およびR25と同様のものが挙げられる。
【0059】
、XおよびYとしては、上記と同様のものが挙げられる。
上記一般式(5)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。rac−ジメチルシリレン−ビス(4,7−ジメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2,4,6−トリメチル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。
【0060】
これらの化合物において、ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金属に置換えた遷移金属化合物を用いることもできる。遷移金属化合物は、通常ラセミ体として用いられるが、R型またはS型を用いることもできる。
(メタロセン化合物の例−5)
メタロセン化合物として、下記一般式(6)で表されるメタロセン化合物を使用することもできる。
【0061】
【化6】
Figure 2004059867
【0062】
式中、M、R24、X、XおよびYは、上記一般式(4)と同じである。
24は炭化水素基であることが好ましく、特にメチル、エチル、プロピルまたはブチルの炭素原子数1〜4のアルキル基であることが好ましい。
25は、炭素原子数6〜16のアリール基を示す。R25はフェニル、ナフチルであることが好ましい。アリール基は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基または炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基で置換されていてもよい。
【0063】
およびXとしては、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
上記一般式(6)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。
rac−ジメチルシリレン−ビス(4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(α−ナフチル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(β−ナフチル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス(2−メチル−4−(1−アントリル)−1−インデニル)ジルコニウムジクロリドなど。またこれら化合物において、ジルコニウム金属をチタニウム金属またはハフニウム金属に置き換えた遷移金属化合物を用いることもできる。
【0064】
(メタロセン化合物の例−6)
またメタロセン化合物として、下記一般式(7)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
LaM    …(7)
ここで、Mは周期表第4族またはランタニド系列の金属である。Laは非局在化π結合基の誘導体であり、金属M活性サイトに拘束幾何形状を付与している基である。Xは互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数20以下の炭化水素基、20以下のケイ素を含有するシリル基または20以下のゲルマニウムを含有するゲルミル基である。
【0065】
この化合物の中では、次式(8)で示される化合物が好ましい。
【0066】
【化7】
Figure 2004059867
【0067】
は、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムである。
は上記一般式(7)で説明したものと同様である。
CpはMにπ結合しており、かつ置換基Zを有する置換シクロペンタジエニル基である。
Zは酸素、イオウ、ホウ素または周期表第4族の元素(例えばケイ素、ゲルマニウムまたは錫)である。
【0068】
Yは窒素、リン、酸素またはイオウを含む配位子であり、ZとYとで縮合環を形成していてもよい。
このような式(8)で表されるメタロセン化合物の具体的な例を次に示す。
(ジメチル(t−ブチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シラン)チタンジクロリド、((t−ブチルアミド)(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)−1,2−エタンジイル)チタンジクロリドなど。またこのメタロセン化合物において、チタンをジルコニウムまたはハフニウムに置き換えた化合物を挙げることもできる。
【0069】
(メタロセン化合物の例−7)
またメタロセン化合物としては、下記一般式(9)で表されるメタロセン化合物を使用することもできる。
【0070】
【化8】
Figure 2004059867
【0071】
は周期表第4族の遷移金属原子であり、具体的には、チタニウム、ジルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
31は互いに同一でも異なっていてもよく、そのうち少なくとも1個が炭素原子数11〜20のアリール基、炭素原子数12〜40のアリールアルキル基、炭素原子数13〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数12〜40のアルキルアリール基またはケイ素含有基であるか、またはR31で示される基のうち隣接する少なくとも2個の基が、それらの結合する炭素原子とともに、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成している。この場合、R31により形成される環は、R31が結合する炭素原子を含んで全体として炭素原子数が4〜20である。
【0072】
アリール基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルキルアリール基および芳香族環、脂肪族環を形成しているR31以外のR31は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基またはケイ素含有基である。
32は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。
【0073】
また、R32で示される基のうち隣接する少なくとも2個の基が、それらの結合する炭素原子とともに、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成していてもよい。この場合、R32により形成される環は、R32が結合する炭素原子を含んで全体として炭素原子数が4〜20であり、芳香族環、脂肪族環を形成しているR32以外のR32は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基またはケイ素含有基である。
【0074】
なお、R32で示される2個の基が、単数または複数の芳香族環または脂肪族環を形成して構成される基にはフルオレニル基が次式のような構造になる態様も含まれる。
【0075】
【化9】
Figure 2004059867
【0076】
32は、水素原子またはアルキル基であることが好ましく、特に水素原子またはメチル、エチル、プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素基であることが好ましい。このような置換基としてR32を有するフルオレニル基としては、2,7−ジアルキル−フルオレニル基が好適な例として挙げられ、この場合の2,7−ジアルキルのアルキル基としては、炭素原子数1〜5のアルキル基が挙げられる。また、R31とR32は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0077】
33およびR34は互いに同一でも異なっていてもよく、上記と同様の水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。これらのうち、R33およびR34は、少なくとも一方が炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
【0078】
およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基もしくは窒素含有基、またはXとXとから形成された共役ジエン残基である。
とXとから形成された共役ジエン残基としては、1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエン、1−フェニル−1,3−ペンタジエン、1,4−ジフェニルブタジエンの残基が好ましく、これらの残基はさらに炭素原子数1〜10の炭化水素基で置換されていてもよい。
【0079】
およびXとしては、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基またはイオウ含有基であることが好ましい。
Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO−、−NR35−、−P(R35)−、−P(O)(R35)−、−BR35−または−AlR35−(ただし、R35は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。
【0080】
これらの2価の基のうちでも、−Y−の最短連結部が1個または2個の原子で構成されているものが好ましい。また、R35は、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基である。
Yは、炭素原子数1〜5の2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基または2価のゲルマニウム含有基であることが好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ましく、アルキルシリレン、アルキルアリールシリレンまたはアリールシリレンであることが特に好ましい。
【0081】
(メタロセン化合物の例−8)
またメタロセン化合物としては、下記一般式(10)で表されるメタロセン化合物を用いることもできる。
【0082】
【化10】
Figure 2004059867
【0083】
式中、Mは周期表第4族の遷移金属原子であり、具体的にはチタニウム、ジルコニウムまたはハフニウムであり、好ましくはジルコニウムである。
36は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。なお、上記アルキル基およびアルケニル基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
【0084】
36はこれらのうち、アルキル基、アリール基または水素原子であることが好ましく、特にメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピルの炭素原子数1〜3の炭化水素基、フェニル、α−ナフチル、β−ナフチルなどのアリール基または水素原子であることが好ましい。
37は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数7〜40のアリールアルキル基、炭素原子数8〜40のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜40のアルキルアリール基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。
【0085】
なお、上記アルキル基、アリール基、アルケニル基、アリールアルキル基、アリールアルケニル基、アルキルアリール基は、ハロゲンが置換していてもよい。R37はこれらのうち、水素原子またはアルキル基であることが好ましく、特に水素原子またはメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、tert−ブチルの炭素原子数1〜4の炭化水素基であることが好ましい。また、上記R36とR37は、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0086】
38およびR39は、いずれか一方が炭素原子数1〜5のアルキル基であり、他方は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基またはリン含有基である。
これらのうち、R38およびR39は、いずれか一方がメチル、エチル、プロピルなどの炭素原子数1〜3のアルキル基であり、他方は水素原子であることが好ましい。
【0087】
およびXは互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基、イオウ含有基もしくは窒素含有基、またはXとXとから形成された共役ジエン残基である。これらのうち、ハロゲン原子または炭素原子数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。
【0088】
Yは、炭素原子数1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO−、−NR40−、−P(R40)−、−P(O)(R40)−、−BR40−または−AlR40−(ただし、R40は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20のハロゲン化炭化水素基)を示す。
【0089】
これらのうちYは、炭素原子数1〜5の2価の炭化水素基、2価のケイ素含有基または2価のゲルマニウム含有基であることが好ましく、2価のケイ素含有基であることがより好ましく、アルキルシリレン、アルキルアリールシリレンまたはアリールシリレンであることが特に好ましい。
以上に説明したメタロセン化合物は、単独であるいは2種以上組み合せて用いられる。またメタロセン化合物は、炭化水素またはハロゲン化炭化水素などに希釈して用いてもよい。
【0090】
(有機アルミニウムオキシ化合物)
有機アルミニウムオキシ化合物は、公知のアルミノオキサンであってもよく、またベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
このような公知のアルミノオキサンは、具体的には次式で表される。
【0091】
【化11】
Figure 2004059867
【0092】
ここで、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの炭化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基、特に好ましくはメチル基であり、mは2以上、好ましくは5〜40の整数である。
アルミノオキサンは式(OAl(R’))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位および式(OAl(R’’))で表されるアルキルオキシアルミニウム単位(ここで、R’およびR’’はRと同様の炭化水素基を例示することができ、R’およびR’’は相異なる基を表す。)からなる混合アルキルオキシアルミニウム単位から形成されていてもよい。なお有機アルミニウムオキシ化合物は、少量のアルミニウム以外の金属の有機化合物成分を含有していてもよい。
【0093】
(イオン化イオン性化合物)
イオン化イオン性化合物(イオン性イオン化化合物、イオン性化合物と称される場合もある)としては、ルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物を例示することができる。
ルイス酸としては、BR(Rは、フッ素、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素である。)で表される化合物が挙げられる。ルイス酸の具体的なものとしては、トリフルオロボロン、トリフェニルボロン、トリス(4−フルオロフェニル)ボロン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボロン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボロン、トリス(p−トリル)ボロン、トリス(o−トリル)ボロン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボロンなどが挙げられる。
【0094】
上記イオン性化合物としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩などが挙げられる。イオン性化合物としてのトリアルキル置換アンモニウム塩としては、トリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリプロピルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。イオン性化合物としてのジアルキルアンモニウム塩としては、ジ(1−プロピル)アンモニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ホウ素などが挙げられる。
【0095】
上記イオン性化合物としては、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、N,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどを挙げることもできる。
上記ボラン化合物としては、デカボラン(9);ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕ノナボレート、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕デカボレート、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕ビス(ドデカハイドライドドデカボレート)ニッケル酸塩(III)などの金属ボランアニオンの塩などが挙げられる。
【0096】
上記カルボラン化合物としては、4−カルバノナボラン(9)、1,3−ジカルバノナボラン(8)、ビス〔トリ(n−ブチル)アンモニウム〕ビス(ウンデカハイドライド−7−カルバウンデカボレート)ニッケル酸塩(IV)などの金属カルボランアニオンの塩などが挙げられる。
このようなイオン化イオン性化合物は、単独であるいは2種以上組み合せて用いられる。また有機アルミニウムオキシ化合物およびイオン化イオン性化合物は、上記担体化合物に担持させて用いることもできる。
【0097】
またメタロセン系触媒を形成するに際しては、有機アルミニウムオキシ化合物および/またはイオン化イオン性化合物とともに、以下のような有機アルミニウム化合物を用いてもよい。
(有機アルミニウム化合物)
必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物としては、分子内に少なくとも1個のAl−炭素結合を有する化合物が使用できる、このような化合物としては、例えば下記一般式(11)で表される有機アルミニウム化合物、
(Rm Al(OR H X        …(11)
(式中、RおよびRは互いに同一でも異なっていてもよく、炭素原子を通常1〜15個、好ましくは1〜4個含む炭化水素基である。Xはハロゲン原子である。mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3を満たす数であって、しかもm+n+p+q=3である。)
下記一般式(12)で表される第1属金属とアルミニウムとの錯アルキル化物などが挙げられる。
【0098】
(M)Al(R)   …(12)
(式中、MはLi、NaまたはKであり、Rは上記一般式(11)のRと同じである。)
(重合)
本発明で用いられるポリオレフィンワックスは、上記メタロセン系触媒の存在下に、エチレンを通常液相で単独重合するか、またはエチレンおよびα−オレフィンを共重合させることにより得られる。この際、一般に炭化水素溶媒が用いられるが、α−オレフィンを溶媒として用いてもよい。なお、ここで用いる各モノマーは、前述した通りである。
【0099】
重合方法は、ポリオレフィンワックスがヘキサン等の溶媒中に粒子として存在する状態で重合する懸濁重合、溶媒を用いないで重合する気相重合、そして140℃以上の重合温度で、ポリオレフィンワックスが溶剤と共存または単独で溶融した状態で重合する溶液重合が可能であり、その中でも溶液重合が経済性と品質の両面で好ましい。
【0100】
重合反応は、バッチ法あるいは連続法いずれの方法で行ってもよい。重合をバッチ法で実施するに際しては、上記の触媒成分は次に説明する濃度下で用いられる。
重合系内のメタロセン化合物の濃度は、通常0.00005〜0.1ミリモル/リットル(重合容積)、好ましくは0.0001〜0.05ミリモル/リットルである。
【0101】
有機アルミニウムオキシ化合物は、重合系内のメタロセン化合物中の遷移金属に対するアルミニウム原子のモル比(Al/遷移金属)で、1〜10000、好ましくは10〜5000の量で供給される。
イオン化イオン性化合物は、重合系内のメタロセン化合物に対するイオン化イオン性化合物のモル比(イオン化イオン性化合物/メタロセン化合物)で表して、0.5〜20、好ましくは1〜10の量で供給される。
【0102】
また有機アルミニウム化合物が用いられる場合には、通常約0〜5ミリモル/リットル(重合容積)、好ましくは約0〜2ミリモル/リットルとなるような量で用いられる。
重合反応は、通常温度が−20〜+150℃、好ましくは0〜120℃、さらに好ましくは0〜100℃で、圧力が0を超えて7.8MPa(80kgf/cm、ゲージ圧)以下、好ましくは0を超えて4.9MPa(50kgf/cm、ゲージ圧)以下の条件下に行われる。
【0103】
重合に際して、エチレンおよび必要に応じて用いられるα−オレフィンは、上記した特定組成のポリオレフィンワックスが得られるような量割合で重合系に供給される。また重合に際しては、水素などの分子量調節剤を添加することもできる。
このようにして重合させると、生成した重合体は通常これを含む重合液として得られるので、常法により処理すると、本発明に係るポリオレフィンワックスが得られる。
【0104】
重合反応は、特に(メタロセン化合物の例−6)で示したメタロセン化合物を含む触媒の使用が好ましい。さらに本発明では、エチレン・α−オレフィン共重合体を製造することが好ましい。
(変性ポリオレフィンワックス)
本発明で用いられるポリオレフィンワックス(B)は、未変性のポリオレフィンワックス(以下「原料ポリオレフィンワックス」ともいう。)が、酸化変性または酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスであってもよい。
【0105】
原料ポリオレフィンワックスとしては、変性後に上述したような性状のポリオレフィンワックスが得られるエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体であれば特に限定されないが、好ましくは上述したようなメタロセン系触媒を用いて製造された、数平均分子量が1000〜8000の範囲にあり、密度が870〜960kg/mの範囲にあり、融点が70〜120℃の範囲にあるエチレン単独重合体またはエチレン・α−オレフィン共重合体である。
【0106】
(酸化変性)
酸化変性された変性ポリオレフィンワックスは、原料ポリオレフィンワックスを溶融状態で攪拌下に酸素または酸素含有ガスと接触させることにより得られる。
原料ポリオレフィンワックスは、通常130〜200℃、好ましくは140〜170℃の温度で溶融状態にする。
【0107】
酸化変性する際には、原料ポリオレフィンワックスを溶融状態で攪拌下に酸素または酸素含有ガスと接触させて酸化反応を行うが、「酸素または酸素含有ガス」という語は、純酸素(通常の液体空気分留や水の電解によって得られる酸素であって、他成分を不純物程度含んでいても差し支えない)、純酸素と他のガスとの混合ガス、例えば空気、およびオゾンを含んで用いられる。
【0108】
原料ポリオレフィンワックスと酸素等との接触方法としては、具体的には、酸素含有ガスを反応器下部より連続的に供給して、原料ポリオレフィンワックスと接触させる方法が好ましい。またこの場合、酸素含有ガスは、原料混合物1kgに対して1分間当たり1.0〜8.0NL相当の酸素量となるように供給することが好ましい。
【0109】
このようにして得られる変性ポリオレフィンワックスの酸価(JIS K5902)は、好ましくは6〜30mgKOH/g、より好ましくは10〜25mgKOH/gである。
ここに、酸価とは、試料1g当たりの中和に要する水酸化カリウムのmg数を指す。
【0110】
酸化変性された変性ポリオレフィンワックスの酸価が6〜30mgKOH/gであるとき、この変性ポリオレフィンワックスは、針入硬度(JIS K 2207)が通常0.2mm以下となる。
(酸グラフト変性)
酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスは、従来公知の方法で調製することができ、例えば▲1▼原料ポリオレフィンワックスと、▲2▼不飽和カルボン酸もしくはその誘導体またはスルフォン酸塩とを、▲3▼有機過酸化物などの重合開始剤の存在下に溶融混練するか、または▲1▼原料ポリオレフィンワックスと、▲2▼不飽和カルボン酸もしくはその誘導体またはスルフォン酸塩とを有機溶媒に溶解した溶液中で▲3▼有機過酸化物などの重合開始剤の存在下に混練することにより得られる。
【0111】
酸グラフト変性に用いられる不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−sec−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−2−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸イソヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸−2−クロロフェニル、アクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリル酸−3−メトキシブチル、アクリル酸ジエチレングリコールエトキシレート、アクリル酸−2,2,2−トリフルオロエチルなどのアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−sec−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−2−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸−2−クロロヘキシル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸−2−ヘキシルエチル、メタクリル酸−2,2,2−トリフルオロエチル等のメタクリル酸エステル類:マレイン酸エチル、マレイン酸プロピル、マレイン酸ブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジブチル等のマレイン酸エステル類:フマル酸エチル、フマル酸ブチル、フマル酸ジブチル等のフマル酸エステル類;マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、クロトン酸、ナジック酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸類;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水アリルコハク酸、無水グルタコン酸、無水ナジック酸などの無水物などが挙げられる。
【0112】
酸グラフト変性された変性ポリオレフィンワックスは、不飽和カルボン酸またはその誘導体での変性量が、KOH滴定換算で、重合体1g当たり30〜100mgKOHであることが好ましく、30〜60mgKOHであることがさらに好ましい。
不飽和カルボン酸またはその誘導体での変性量が上記範囲内にあると、水性分散体から得られる微粒子の吸湿性が適度であり、耐水性、耐候性等に優れる傾向がある。また、水添加後の転相が十分であり、水性分散体が高収率で得られる傾向がある。
【0113】
スルフォン酸塩で変性されている場合は、変性量が重合体1g当たり0.1〜100ミリモルであることが好ましく、5〜50ミリモルであることがさらに好ましい。
スルフォン酸塩での変性量が上記範囲内にあると、未乳化物が発生し難く、かつ乳化物以外にスルフォン酸塩の凝集物が発生し難くなる傾向がある。
【0114】
((C)無機充填剤)
無機充填剤(C)としては、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、軽石粉、軽石バルン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、チタン酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガラス繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、ケイ酸カルシウム、モンモリロナイト、ベントナイト、グラファイト、アルミニウム粉、硫化モリブデンなどが挙げられる。
【0115】
無機充填剤(C)は、粒径が1〜5μmの範囲であることが好ましい。また無機充填剤(C)はアスペクト比が2〜10の範囲にあることが好ましい。この様なアスペクト比を有する無機充填剤としては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、タルク、マイカ、雲母、クレー、硫酸バリウムなどがある。アスペクト比の測定は電子顕微鏡により粒径と厚みの比から算出することができる。
【0116】
無機充填剤(C)は、表面処理をしてもよく、アルコール、パラフィン、有機酸、有機酸塩、カップリング剤等で処理したものが好適に用いられる。
無機充填剤(C)は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
((D)発泡剤)
発泡剤(D)としては、一般的に発泡成形する際に用いられる発泡剤を広く使用することができ、具体的には、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウムなどの無機発泡剤;
N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)などのニトロソ化合物;アゾジカルボン酸アミド(ADCA)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレートなどのアゾ化合物;ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)(OBSH)、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジドなどのスルホニルヒドラジド化合物;カルシウムアジド、4,4−ジフェニルジスルホニルアジド、p−トルエンスルホルニルアジドなどのアジド化合物が挙げられる。これらのうちでは、ニトロソ化合物、アゾ化合物、アジド化合物が好ましい。
【0117】
発泡剤(D)は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いることができる。
(その他の成分)
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、発泡助剤、架橋剤、架橋促進剤、架橋助剤、軟化剤、老化防止剤、加工助剤、密着性付与剤、結晶核剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、着色剤、滑剤、難燃剤、ブルーミング防止剤などを含んでいてもよい。
【0118】
(組成物)
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、上述したような熱可塑性樹脂(A)を80〜99.9重量部、好ましくは80〜99重量部、より好ましくは80〜97重量部と、ポリオレフィンワックス(B)を0.1〜20重量部、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは3〜20重量部とを含有している(但し、(A)と(B)との合計は100重量部である。)。
【0119】
ポリオレフィンワックス(B)を上記の割合で含有すると、熱可塑性樹脂組成物は、成形性が優れ、シート、フィルム等の成形体表面のベタツキが少なく、外観も優れた成形体を得ることができる。
また、発明の熱可塑性樹脂組成物が無機充填剤(C)を含有する場合には、熱可塑性樹脂(A)とポリオレフィンワックス(B)との合計量100重量部に対して10〜200重量部、好ましくは20〜180重量部、より好ましくは30〜150重量部の割合で含有する。
【0120】
無機充填剤(C)を上記の割合で含有すると、熱可塑性樹脂組成物は、成形性が優れ、シート、フィルム等の成形体表面のベタツキが少なく、外観も優れた成形体を得ることができる。
発明の熱可塑性樹脂組成物が発泡剤(D)を含有する場合には、熱可塑性樹脂(A)とポリオレフィンワックス(B)との合計量100重量部に対して1〜20重量部、好ましくは、好ましくは1〜15重量部、より好ましくは1〜10重量部の割合で含有する。
【0121】
発泡剤(D)を上記の割合で含有すると、熱可塑性樹脂組成物は、より低温での成形が可能で、成形中の発泡剤の熱分解を抑制できるため、より高発泡の成形体を得ることができる。
本発明の熱可塑性樹脂組成物は、上記熱可塑性樹脂(A)、ポリオレフィンワックス(B)、および必要に応じて、無機充填剤(C)、発泡剤(D)、その他の成分を、公知の混合装置を使用して混合することにより製造することができ、その混合装置としては、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、押出機などが挙げられる。
【0122】
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、特定のポリオレフィンワックスを含有しているので、該ポリオレフィンワックスを含有しない熱可塑性樹脂に比べて同一の溶融温度では溶融粘度が低く、成形加工性に優れる。また、得られた形成体は表面平滑性に優れる。
ここで本発明において成形加工性に優れるとは、より具体的には、熱可塑性樹脂(A)がポリオレフィン、エチレン酢酸ビニル共重合体である場合には、成形速度を上げることができ、表面のベタツキが少なく、表面平滑性が優れた成形体を得ることができることを意味する。例えば、フィルムやシート成形の場合、成形加工性が優れるということは、ポリオレフィンワックスの配合により、同一表面粗度またはグロスを有するフィルムやシートの成形速度を5%以上速くできることを意味する。
【0123】
また、表面のベタツキが少ないとはポリオレフィンワックスの配合により、ASTM  D1893−67に準じた方法で測定したブロッキング応力の増加率が25%以下であることを意味する。
熱可塑性樹脂(A)がABS、HIPS(耐衝撃性ポリスチレン)、PBT、ABS/PCアロイである場合にも同上である。
【0124】
本発明の熱可塑性性樹脂組成物からシートを製造する際には、公知の装置を用いることができ、例えばカレンダー装置等のロール加工装置、Tダイ成形機、インフレーション装置などが用いられる。このうち特にカレンダー装置が加工中のせん断が少なく、低温加工が容易であるため好ましい。
本発明に係る熱可塑性性樹脂組成物から得られるシートは、透明性に優れ、かつベタツキが少ない。
【0125】
本発明の熱可塑性性樹脂組成物から発泡シートを製造するには、上記熱可塑性樹脂(A)、ポリオレフィンワックス(B)、発泡剤(D)、および必要に応じて、無機充填剤(C)、その他の成分を、公知の混合装置を使用して混合し発泡性樹脂組成物を調製し、次いで上記のような公知の装置を用いて未発泡のシート化し、これをオーブンまたはロール等を用いて加熱することにより発泡させる。また、発泡体の成形にあたっては、Tダイ成形機または射出成形機を使用し、炭酸ガスやブタンガス等を成形機に直接注入し、成形と同時に発泡させることも可能である。このような成形でも、本発明の樹脂組成物を使用することにより、低温で成形でき、より高発泡の成形体を得ることができる。
【0126】
例えば、壁紙として使用する場合は、上記の発泡性樹脂組成物または発泡シートを紙等の基材に積層して使用される。基材としては、一般紙、難燃紙を使用することができる。難燃紙としては、例えば、パルプに自己消火性の水酸化アルミニウムを主体として、クレー、カオリン、タルク、二酸化チタン等を併用して混抄した難燃紙や、グアニジン化合物等を含浸したものや、水酸化アルミニウム紙、ガラス繊維などが挙げられる。これらの紙の厚みは特に制限はないが、通常0.10〜0.15mmである。
【0127】
特にポリオレフィンを使用した発泡シートは100℃〜160℃の範囲で未発泡のシート化を行うことが好ましく、この未発泡シートを200℃〜240℃に加熱して発泡シートとする。この発泡シートの厚みは特に制限ないが、発泡後の厚みとして、通常0.1〜30.0mm程度である。また、発泡倍率も用途に応じて適宜選択できるが、通常2〜10倍程度である。
【0128】
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、成形加工性に優れており、上記のような発泡剤が分解しないような温度でもシート状に成形することができる。また、得られた発泡シートは、表面平滑性に優れ、かつベタつきが少ない。
発泡シートには、プライマー処理、グラビア等の印刷、表面処理等を行うことができ、これらは発泡前、発泡後のいずれでも行うことができる。また、エンボス加工を行うことで凹凸模様を付与することもできる。さらに汚れ防止フィルムなど表面の保護層等その他の層を必要に応じて適宜選択して積層することができる。
【0129】
発泡シートは、燃焼時に環境を汚染するガスを発生することが無く、しかも難燃性および寸法安定性を有しており、壁紙、レザー、床材等に好適なものである。
【0130】
【発明の効果】
本発明に係る熱可塑性樹脂組成物は、成形加工性に優れ、得られた成形体はベタつきが少ない。特に、低温での成形加工性に優れ、発泡成形体を製造する際に発泡剤が分解しないような温度で未発泡の成形体を製造できるため、高発泡体の製造に好適に使用できる。
【0131】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0132】
【合成例1】
(ポリオレフィンワックス(B−1)の合成)
充分に窒素置換した内容責2リットルのステンレス製オートクレーブにヘキサン935mlおよび1−ブテンを65ml装入し、水素を1.0kg/cm(ゲージ圧)となるまで導入した。次いで、系内温度を150℃に昇温した後、トリイソブチルアルミニウム 0.3ミリモル、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート 0.004ミリモル、(t−ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η−シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド(シグマアルドリッチ社製)0.02ミリモルをエチレンで圧入することにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を30kg/cmに保ち、150℃で20分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレン及び1−ブテンをパージした。得られたポリマー溶液を、100℃減圧下で一晩乾燥した。得られたポリオレフィンワックス(B−1)の物性を評価して次の値を得た。
分子量(GPC);Mn=4000、Mw=11200、Mw/Mn=2.8
密度;920kg/m
融点(DSC法);102℃
【0133】
【合成例2】
(ポリオレフィンワックス(B−2)の合成)
(触媒の調製)
内容積1.5リットルのガラス製オートクレーブ内で、市販の無水塩化マグネシウム 25gをヘキサン500mlに懸濁させた。これを30℃に保ち攪拌しながらエタノール92mlを1時間で滴下し、更に1時間反応させた。反応終了後、ジエチルアルミニウムモノクロリド93mlを1時間で滴下し、更に1時間反応させた。反応終了後、4塩化チタンを90mlを滴下し、反応容器を80℃に昇温して1時間反応させた。
【0134】
反応終了後、固体部をデカンテーションにより遊離のチタンが検出されなくなるまでヘキサン洗浄した。このものをヘキサン懸濁液としてチタン濃度を滴定により定量し、以下の実験に供した。
(重合)
充分に窒素置換した内容積2リットルのステンレス製オートクレーブにヘキサン1000mlを装入し、水素を2.5kg/cm(ゲージ圧)となるまで導入した。次いで、系内の温度を170℃に昇温した後、トリエチルアルミニウム0.1ミリモル、エチルアルミニウムセスキクロライド 0.4ミリモル、前記で得た触媒をチタン成分原子換算で0.008ミリモルをエチレンで圧入することにより重合を開始した。その後、エチレンのみを連続的に供給することにより全圧を40kg/cmに保ち、170℃で40分間重合を行った。少量のエタノールを系内に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンおよび1−ブテンをパージした。得られたポリマー溶液を、100℃減圧下で一晩乾燥した。得られたポリオレフィンワックス(B−2)の物性を評価して次の値を得た。
分子量(GPC);Mn=2000、Mw=5800、Mw/Mn=2.9
密度;977kg/m
融点(DSC法);122℃
【0135】
【実施例1】
(樹脂組成物の製造)
エチレン・1−ブテン共重合体(190℃、2.16kg荷重で測定したMFR:3.6g/10分、密度:0.885g/cm)100重量部、水酸化マグネシウム100重量部、ポリオレフィンワックス(B−1)5重量部および発泡剤(OBSH/ADCA混合物)5重量部をヘンシェルミキサーを用いて均一に混合した。
【0136】
(押出性テスト)
上記のようにして得られた混合物を40mmφの単軸スクリューを備えた押出機を用い、スクリュー先端部〜ダイス設定温度120℃、押出量150g/minにて造粒し、組成物ペレットを得た。造粒時の樹脂圧は183kg/cmであった。
【0137】
(シート成形テスト)
上記のようにして得られたペレットを、ダイ幅500mmの下向きT−ダイシート成形機を用い、ダイ設定温度120℃、チルロール温度30℃、引取り速度10m/minの条件で、厚み150μmの原反シートを得た。シート成形時の発泡は見られなかった。
【0138】
得られ原反シートを210℃のオーブンに3分入れ発泡させたところ、発泡倍率3.2倍の発泡シートが得られた。
(ブロッキング応力)
ASTM D1893−67に準じた方法で測定した
なお、本実施例で使用したポリプロピレン(ワックス未配合)のブロッキング応力は45mN/cmであり、ポリエチレン(ワックス未配合)のブロッキング応力は50mN/cmである。
【0139】
【実施例2】
ポリプロピレン(230℃、2.16kg荷重で測定したMFR:2.0g/10分、融点:145℃、ランダムポリプロピレン)100重量部に対し、ポリエチレンワックス(B−1)5重量部をヘンシェルミキサーを用いて均一に混合した。この混合物をダイ幅500mmのTダイ成形機を用い、ダイ設定温度230℃チルロール温度30℃、引き取り速度10m/分シートの条件で厚み25μmのシートを成形した。その結果を表1に示す。
【0140】
【実施例3】
実施例2において、ポリプロピレンに代えて直鎖状ポリエチレン(190℃、2.16kg荷重で測定したMFR:2.3g/10分、密度:937g/cm)を用いたこと以外は実施例2と同様にして混合物を調製し、得られた混合物を用いて、実施例2と同様にして組成物ペレットを製造し、シートを成形した。その結果を表1に示す。
【0141】
【比較例1】
実施例1においてポリオレフィンワックス(B−1)を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にして混合物を調製し、得られた混合物を用いて、実施例1と同様にして組成物ペレットを製造し、発泡シートを成形した。なお、原反シート成形時に少量の発泡が見られた。結果を表1に示す。
【0142】
【比較例2】
実施例2において、ポリオレフィンワックス(B−1)に代えて、ポリオレフィンワックス(B−2)を用いたこと以外は実施例2と同様にして、混合物を調製し、得られた混合物を用いて、実施例1と同様にして組成物ペレットを製造し、シートを成形した。その結果を表1に示す。
【0143】
【比較例3】
実施例3において、ポリオレフィンワックス(B−1)に代えて、ポリオレフィンワックス(B−2)を用いたこと以外は実施例3と同様にして、混合物を調製し、得られた混合物を用いて、実施例1と同様にして組成物ペレットを製造し、シートを成形した。その結果を表1に示す。
【0144】
【表1】
Figure 2004059867

Claims (8)

  1. (A)熱可塑性樹脂と、
    (B)ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(Mn)が1,000〜8,000の範囲、Mw/Mn(Mw:重量平均分子量)が3.0以下であり、示差走査熱量計(DSC)で測定した融点が70〜120℃の範囲にあり、密度勾配管法で測定した密度が880〜960kg/mの範囲にあるポリオレフィンワックスと
    を含有し、上記熱可塑性樹脂(A)を80〜99.9重量部、上記ポリオレフィンワックス(B)を0.1〜20重量部(但し、(A)と(B)との合計は100重量部)の割合で含有することを特徴とする成形加工に優れた熱可塑性樹脂組成物。
  2. さらに、無機充填剤(C)を、熱可塑性樹脂(A)とポリオレフィンワックス(B)との合計量100重量部に対して10〜200重量部の割合で含有することを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  3. さらに、発泡剤(D)を、熱可塑性樹脂(A)とポリオレフィンワックス(B)との合計量100重量部に対して1〜20重量部の割合で含有することを特徴とする請求項1または2に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 上記熱可塑性樹脂(A)が、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  5. 上記熱可塑性樹脂(A)が、エチレン単独重合体またはエチレンと、炭素原子数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  6. 上記熱可塑性樹脂(A)が、プロピレン単独重合体またはプロピレンとエチレンおよび炭素原子数4〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする請求項4に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 上記ポリオレフィンワックス(B)が、メタロセン系触媒により製造されたものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
  8. 上記ポリオレフィンワックス(B)が、エチレンと、炭素原子数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンとの共重合体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性樹脂組成物。
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