JP2004059084A - 耐熱性フイルムの保存方法および耐熱性フィルム梱包体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】連続した帯状の耐熱性フイルムをロール状に巻いて保存するに際し、少なくとも金属層が1層存在する包装材料で耐熱性フイルムの最外面を包む。
【選択図】なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続した帯状の耐熱性フィルムをロール状に巻いて保存する方法および耐熱性フィルム梱包体に関するものであり、更に詳しくは、帯状の耐熱性フィルムをロール状で長期保存した場合でもしわや歪みなどを発生することなく保存することができる耐熱性フィルムの保存方法および耐熱性フィルム梱包体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
帯状の耐熱性フィルムは、連続して製造できるという長所がある上に、連続で加工できるという長所も有している。このような連続した帯状の耐熱性フィルムは、通常は紙や樹脂などのコアに巻き取りながら製造し、でき上がった耐熱性フィルムはコアに巻いたロールの状態で保存される。
【0003】
しかしながら、このようにロール状で保存される耐熱性フィルムは、短期間であれば特に問題がないが、保存期間が長期になると、熱や外気などの影響により徐々にしわや歪みなどが発生するという問題を有していた。
【0004】
このような熱や外気などの影響を防ぐために、ロール状で保存される耐熱性フィルムの最外面を、ポリエチレンやポリプロピレン、塩化ビニルなどの樹脂フィルムからなる包装材料で包む方法が一般的に用いられているが、これら従来の包装材料では、熱や外気などの影響を完全に防ぐことができないため、保存期間がかなり長期化した場合には、やはりしわや歪みなどを発生するという問題を包含していた。
【0005】
保存中の耐熱性フィルムにしわや歪みが発生すると、耐熱性フィルムを加工する際に悪影響を及ぼすばかりか、寸法精度にも悪影響を及ぼし、精度の高い加工を困難にしていた。
【0006】
このような問題は、とりわけ引っ張り弾性率が低い耐熱性フィルムの場合に発生しやすいが、フレキシブル回路基板として用いられるポリイミドフィルムや液晶ポリマーフィルムなどの耐熱性フィルムにとっては深刻な問題であり、しわや歪みにより所望の回路基板が形成できないという問題が顕在化していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来技術における問題点の解決を課題として検討した結果、達成されたものであり、その目的とするところは、連続した帯状の耐熱性フィルムを長期間保存した場合でもしわや歪みを発生させることなく保存することができる耐熱性フィルムの保存方法および耐熱性フィルム梱包体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の耐熱性フィルムの保存方法は、連続した帯状の耐熱性フイルムをロール状に巻いて保存するに際し、少なくとも金属層が1層存在する包装材料で前記耐熱性フイルムの最外面を包むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の耐熱性フィルム梱包体は、連続した帯状の耐熱性フィルムがロール状に巻かれてなり、少なくとも金属層が1層存在する包装材料により、前記耐熱性フィルムの最外面が包まれてなることを特徴とする。
【0010】
なお、本発明の耐熱性フィルムの保存方法および耐熱性フィルム梱包体においては、
前記包装材料が樹脂層と金属層からなる材料であること、
前記包装材料が金属箔であること、
前記包装材料が紙と金属層とからなる材料であること、
前記包装材料に存在する金属層が、アルミニウム、鉄、銅、金、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、鉛、銀、パラジウム、チタンおよび白金から選ばれる少なくとも1種からなること、
前記耐熱性フィルムが、ポリイミドフィルムあるいは液晶ポリマーフィルムであること、
前記耐熱性フィルムの引っ張り弾性率が10GPa以下、特に7.5GPa以下であること、および
前記耐熱性フィルムが、紙、樹脂および金属から選ばれる少なくとも1種からなるコアに巻かれていること
が、いずれも好ましい条件として挙げられる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0012】
本発明における連続した帯状の耐熱性フィルムは、主として回路基板用途に用いられる耐熱性フィルムであることが好ましい。具体的には、しわや歪みに対する要求が厳しいポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルム、およびポリフェニレンサルファイドフィルムなどが挙げられる。そして、特に、引っ張り弾性率が10GPa以下であるようなしわや歪みの生じやすい耐熱性フィルムが好ましく適用され、更に好ましくは引っ張り弾性率が7.5GPa以下であるような耐熱性フィルムの適用が好ましい。
【0013】
ここでいう引っ張り弾性率とは、20℃でASTM D882に基づいて測定した値である。引っ張り弾性率が10GPaを超えるような耐熱性フィルムの場合では、後述する包装材料と耐熱性フィルムとの間の密着性が弱くなるため、保存安定性が低下するという好ましくない傾向を生じることがある。
【0014】
本発明に適用し得る耐熱性フィルムの具体例としては、東レ・デュポン(株)製ポリイミドフイルム“カプトン”、鐘淵化学工業(株)製ポリイミドフイルム“アピカル”、宇部興産(株)製ポリイミドフイルム“ユーピレックス”、(株)クラレ製液晶ポリマーフイルム“ベクスター”、およびジャパンゴアテックス(株)製液晶ポリマーフイルム“バイアック”などが挙げられ、とりわけポリイミドフイルム“カプトン”やポリイミドフイルム“アピカル”が好ましく適用できる。より具体的には、ジアミン成分としてパラフェニレンジアミンやメタフェニレンジアミン、ベンチジン、パラキシリレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3’−ジメトキシベンチジン、1,4−ビス(3−メチル−5−アミノフェニル)ベンゼンなどを用い、酸二無水物成分としてピロメリット酸二無水物や3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’、4、4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンジカルボン酸二無水物などを用いて得られるポリイミドフイルムが好ましいが、とりわけ3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸無水物が酸無水物成分全体の0〜50%であるようなポリイミドフイルムが好ましく適用できる。3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物成分が多すぎると、その分引っ張り弾性率が大きくなり、後述する包装材料との間の密着性が弱くなり、保存安定性が低下する傾向となるためである。
【0015】
なお、本発明における連続した帯状の耐熱性フィルムには、リン水素カルシウムやシリカなどの添加剤が含まれていてもよい。
【0016】
また、本発明における連続した帯状の耐熱性フィルムをロール状に巻いて保存する場合は、好ましくは紙、樹脂および金属から選ばれる少なくとも1種からなるコアに巻かれていることが好ましい。このようなコアに巻いた状態で、かつ後述する包装材料で包むことにより、より安定した状態で保存することが可能となる。
【0017】
本発明の目的は、上記ロール状に巻かれた耐熱性フィルムの最外面を、少なくとも金属層が1層存在する包装材料で包むことによって達成される。
【0018】
本発明において、少なくとも金属層が1層存在する包装材料の具体例としては、樹脂層と金属層からなる材料、金属箔、および紙と金属層からなる材料などが挙げられる。
【0019】
ここで、上記包装材料中に存在する金属層の材質としては、アルミニウム、鉄、銅、金、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、鉛、銀、パラジウム、チタンおよび白金などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの金属は、単独で用いてもよいが、2種以上を合金にしたり、2種以上を積層したりして用いてもよい。
【0020】
樹脂層と金属層からなる包装材料を用いる場合の樹脂層としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンサルファド、および各種ゴムなどが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、ロール状の耐熱性フィルムを包むことができるような樹脂であればいずれの樹脂であってもよい。樹脂層に強度や耐熱性などを持たせるために、ガラス繊維や無機フィラーなどの添加物を加えることは任意である。
【0021】
樹脂層と金属層とを組み合わせた包装材料を取得する方法としては、金属箔に樹脂を塗布する方法、樹脂層の上に金属を蒸着やスパッタやメッキなどの方法で形成する方法、および樹脂層と金属箔とを適当な接着剤を用いて貼り合わせる方法などが挙げられる。金属層と樹脂層とは1層ずつでもよいが、2層以上の樹脂層や金属層が存在してもよい。例えば樹脂層を金属層で挟んだ構成にしたり、逆に金属層を樹脂層で挟んだ構成にしてもよい。
【0022】
紙と金属層からなる包装材料を用いる場合の紙としては特に限定されるものではなく、各種の紙が選ばれる。また、樹脂を含浸させた紙や樹脂を塗布した紙、繊維や無機フィラーなどの添加物を加えた紙などであってもよい。
【0023】
紙と金属層とを組み合わせた包装材料を取得する方法としては、紙の上に金属を蒸着やスパッタやメッキなどの方法で形成する方法、および紙と金属箔とを適当な接着剤を用いて貼り合わせる方法などが挙げられる。紙と樹脂層とは1層ずつでもよいが、2層以上の樹脂層や金属層が存在してもよい。例えば紙を金属層で挟んだ構成にしたり、逆に金属層を紙で挟んだ構成にしてもよい。
【0024】
本発明の最大の特徴は、上述の少なくとも金属層が1層存在する包装材料によって耐熱性フィルムの最外面を包むことである。金属層が存在する包装材料により、熱や外気の影響が耐熱性フィルムに伝わるのを防ぐことが可能となるため、耐熱性フィルムが熱や外気の影響で変形することがなく、結果としてしわや歪みが発生することを防ぐことができるのである。
【0025】
本発明において、少なくとも金属層が1層存在する包装材料で耐熱性フィルムの最外面を包んだ梱包体では、少なくとも金属層が1層存在する包装材料と耐熱性フィルムとが密着していることが好ましいが、金属と耐熱性フィルムの組み合わせによっては金属が耐熱性フィルム内にマイグレーションする場合があるので、耐熱性フィルムと包装材料との間に適当な隙間を空けたり、スペーサーとして適当な樹脂や紙などを間に挟んでから包むのも好ましい手段である。
【0026】
本発明の効果をより有効に発現させるためには、ロール状の耐熱性フィルムの最外面を包装材料で最低1周分包むことが好ましいが、より好ましくは1周分以上包むのが望ましい。このように1周分以上包むことにより、耐熱性フィルムが一層効果的に保護されるため、その分保存安定性も向上する。
【0027】
また、耐熱性フィルムの最外面だけではなく、耐熱性フィルムの側面をも包むことにより、更に保存安定性を向上させることが可能となる。
【0028】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
少なくとも金属層が1層存在する包装材料として、25μm厚のポリエステルフイルムにアルミニウムを0.1μmの厚さでスパッタリングした材料を用い、耐熱性フィルムとして、12.5μm厚のポリイミドフイルム(東レ・デュポン(株)製“カプトン”EN)を用いた。なお、“カプトン”ENの引っ張り弾性率は5.7GPaであった。また、“カプトン”ENをロール状に巻くコアとしては、エポキシ樹脂とガラス繊維からなるプラスチックコアを用いた。
【0029】
ロール状に巻いたポリイミドフイルムの最外面を、上記包装材料で包んで、30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0030】
結果は表1に示す通りであり、保存後もしわや歪みの発生は軽微であった。
[実施例2]
少なくとも金属層が1層存在する包装材料として、35μm厚の銅箔を用い、耐熱性フイルムとして、25μm厚のポリイミドフイルム(鐘淵化学工業(株)製“アピカル”NPI)を用いた。なお、“アピカル”NPIの引っ張り弾性率は4.2GPaであった。また、“アピカル”NPIをロール状に巻くコアとしては、エポキシ樹脂含浸の紙コアを用いた。
【0031】
ロール状に巻いたポリイミドフイルムの最外面を、上記包装材料で包んで、30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0032】
結果は表1に示す通りであり、保存後もしわや歪みの発生は軽微であった。
[実施例3]
少なくとも金属層が1層存在する包装材料として、0.1mm厚のステンレス箔にアクリル樹脂を1μm厚で塗布した材料を用い、耐熱性フイルムとして、50μm厚のポリイミドフイルム(鐘淵化学工業(株)製“アピカル”AH)を用いた。なお、“アピカル”AHの引っ張り弾性率は3.2GPaであった。また、“アピカル”AHをロール状に巻くコアとしては、ステンレス製のコアを用いた。
【0033】
ロール状に巻いたポリイミドフイルムの最外面を、上記包装材料で包んで、30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0034】
結果は表1に示す通りであり、保存後もしわや歪みの発生は軽微であった。
[実施例4]
少なくとも金属層が1層存在する包装材料として、75μm厚のポリイミドフイルム“カプトン”Hと、15μm厚の銅箔とを、15μm厚の接着剤を用いて貼り合わせた材料を用い、耐熱性フイルムとして、50μm厚の液晶ポリマーフイルム(ジャパンゴアテックス(株)製“バイアック”)を用いた。なお、“バイアック”の引っ張り弾性率は5.9GPaであった。また、“バイアック”をロール状に巻くコアとしては、紙の表面にエポキシ樹脂を塗布したコアを用いた。
【0035】
液晶ポリマーフイルムの最外面を上記包装材料で包み、更にダンボール箱に収納梱包した状態で30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0036】
結果は表1に示す通りであり、保存後もしわや歪みの発生は軽微であった。
[実施例5]
少なくとも金属層が1層存在する包装材料として、25μm厚のポリエステルフイルムにニッケル−クロム合金を0.1μm厚でスパッタリングし、更に金を0.1μm厚でスパッタリングした材料を用いた。耐熱性フイルムとして、125μ厚のポリイミドフイルム(東レ・デュポン(株)製“カプトン”V)を用いた。なお、“カプトン”Vの引っ張り弾性率は3.4GPaであった。また、“カプトン”Vをロール状に巻くコアとしては、表面にアクリル樹脂を塗布した紙コアを用いた。
【0037】
ポリイミドフイルムの最外面を上記包装材料で包み、更にダンボール箱に収納梱包した状態で30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0038】
結果は表1に示す通りであり、保存後もしわや歪みの発生は軽微であった。
[実施例6]
少なくとも金属層が1層存在する材料として、12.5μm厚のポリアミドフイルム(東レ(株)製“ミクトロン”)と35μm厚の銅箔とを15μm厚の接着剤を用いて貼り合わせた材料を用い、耐熱性フイルムとして、50μm厚の液晶ポリマーフイルム((株)クラレ製“ベクスター”OC)を用いた。なお、“ベクスター”OCの引っ張り弾性率は3.9GPaであった。また、“ベクスター”OCをロール状に巻くコアとしては、アルミニウムコアを用いた。
【0039】
液晶ポリマーフイルムの最外面を上記包装材料で包み、更にダンボール箱に収納梱包した状態で30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0040】
結果は表1に示す通りであり、保存後もしわや歪みの発生は軽微であった。
[比較例1]
実施例1において、包装材料を用いることなく、ロール状に巻いたポリイミドフイルムをそのままの状態で、30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0041】
結果は表1に示す通りであり、保存後は大量にしわや歪みが発生した。
[比較例2]
実施例2において、包装材料を用いることなく、ロール状に巻いたポリイミドフイルムをそのままの状態で、30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0042】
結果は表1に示す通りであり、保存後は大量にしわや歪みが発生した。
[比較例3]
実施例3において、包装材料を用いることなく、ロール状に巻いたポリイミドフイルムをそのままの状態で、30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0043】
結果は表1に示す通りであり、保存後は大量にしわや歪みが発生した。
[比較例4]
実施例5において、金属層が存在しない包装材料である25μm厚のポリエステルフイルムを用いる以外は全て実施例5と同様にして30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0044】
結果は表1に示す通りであり、保存後は大量にしわや歪みが発生した。
[実施例7]
少なくとも金属層が1層存在する材料として、500μm厚の紙と35μmの銅箔とを15μmの接着剤を用いて順次積層し、紙2層、銅2層からなる材料を作成したものを用いた。一方、耐熱性フイルムとして、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとパラフェニレンジアミンとピロメリット酸二無水物とから成るポリイミドの150μm厚のフイルムを用いた。なお、用いたポリイミドフイルムの引っ張り弾性率は4.5GPaであった。また、ポリイミドフィルムをロール状に巻くコアとしては、塩化ビニルコアを用いた。
【0045】
ポリイミドフイルムの最外面を上記材料で包み、更にダンボール箱に収納梱包した状態で30℃で180日間保存し、保存前と保存後のフイルムを比較した。
【0046】
結果は表1に示す通りであり、保存後もしわや歪みの発生は軽微であった。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の耐熱性フイルムの保存方法および耐熱性フィルム梱包体によれば、包装材料に含まれる金属層が熱や外気の影響を遮断し、耐熱性フイルムを長期保存した場合でもフイルムが熱や外気の影響を受けることがないため、その結果保存中の耐熱性フイルムにしわや歪みが発生せず、保存安定性の優れた耐熱性フイルムを供給することが可能となる。
Claims (18)
- 連続した帯状の耐熱性フイルムをロール状に巻いて保存するに際し、少なくとも金属層が1層存在する包装材料で前記耐熱性フイルムの最外面を包むことを特徴とする耐熱性フイルムの保存方法。
- 前記包装材料が、樹脂層と金属層からなる材料であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性フィルムの保存方法。
- 前記包装材料が、金属箔であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性フィルムの保存方法。
- 前記包装材料が、紙と金属層とからなる材料であることを特徴とする請求項1に記載の耐熱性フィルムの保存方法。
- 前記包装材料に存在する金属層が、アルミニウム、鉄、銅、金、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、鉛、銀、パラジウム、チタンおよび白金から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐熱性フィルムの保存方法。
- 前記耐熱性フィルムが、ポリイミドフィルムあるいは液晶ポリマーフィルムであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐熱性フィルムの保存方法。
- 前記耐熱性フィルムの引っ張り弾性率が10GPa以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐熱性フィルムの保存方法。
- 前記耐熱性フィルムの引っ張り弾性率が7.5GPa以下であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の耐熱性フィルムの保存方法。
- 前記耐熱性フィルムが、紙、樹脂および金属から選ばれる少なくとも1種からなるコアに巻かれていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の耐熱性フィルムの保存方法。
- 連続した帯状の耐熱性フィルムがロール状に巻かれてなり、少なくとも金属層が1層存在する包装材料により、前記耐熱性フィルムの最外面が包まれてなることを特徴とする耐熱性フィルム梱包体。
- 前記包装材料が、樹脂層と金属層からなる材料であることを特徴とする請求項10に記載の耐熱性フィルム梱包体。
- 前記包装材料が、金属箔であることを特徴とする請求項10に記載の耐熱性フィルム梱包体。
- 前記包装材料が、紙と金属層とからなる材料であることを特徴とする請求項10に記載の耐熱性フィルム梱包体。
- 前記金属層が、アルミニウム、鉄、銅、金、ニッケル、クロム、亜鉛、スズ、鉛、銀、パラジウム、チタンおよび白金から選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の耐熱性フィルム梱包体。
- 前記耐熱性フィルムが、ポリイミドフィルムあるいは液晶ポリマーフィルムであることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の耐熱性フィルム梱包体。
- 前記耐熱性フィルムの引っ張り弾性率が10GPa以下であることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の耐熱性フィルム梱包体。
- 前記耐熱性フィルムの引っ張り弾性率が7.5GPa以下であることを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載の耐熱性フィルム梱包体。
- 前記耐熱性フィルムが、紙、樹脂および金属から選ばれる少なくとも1種からなるコアに巻かれていることを特徴とする請求項10〜17のいずれか1項に記載の耐熱性フィルム梱包体。
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